台本概要

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タイトル クズとクズの攻防戦
作者名 Sui@シナリオライター  (@fM1KaY5J95ORcNN)
ジャンル コメディ
演者人数 2人用台本(男2)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 合法的(?)に「クズが!」…と叫んでみませんか? …そんなシナリオです。
※個のシナリオに於いて「クズ」は誉め言葉と思って下さい。

爆弾魔と単身乗り込んだ隊員とのクズな論争。
果たして、どちらがクズなのか!?

このシナリオは10分程度で講演可能かと思われます。
どうぞ、お気軽に楽しんでくださいませ。

男性二名のシナリオと表記させて頂いておりますが、特に こだわりはありません。
女性の方も お気軽に読んで頂けると幸いです。
※名前を変えてしまうと、最後の方で破綻してしまうので、女性の方が演じる時は名前を変えないように注意して下さい。

アドリブは、素に戻らず 相方さんに迷惑を掛けず、本筋の流れに戻せるようであれば ガンガンやっちゃってください!

最後に…無いとは思いますが、無断転載等は お控えください。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
犯人 45 葛楢 直良(くずなら なおよし) 爆弾魔の理論派(自称)クズ。 瘦せ型。 一人称「僕」
隊員 45 梅津 愚図男(うめづ くずお) 機動隊員の肉体派(自称)クズ 太目。 一人称「俺」
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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0:某ビルの屋上、犯人と対峙する隊員。 0: 隊員:手を上げろ、葛楢直良(くずなら なおよし)もう逃げ場は無いぞ! 犯人:国家のクズに、よくここが分かったな…だが、君はもう終わりだ。 犯人:このビルには爆弾を仕掛けてある。 僕の言う事を聞かなかったら…君か、下に居る人達の安全は保障しないよ。 隊員:くっ…このクズが! さすがは爆弾魔のクズ野郎…葛楢(くずなら)だな… 犯人:何を言う、証拠の一切を消してまで爆破を続けてきた僕のパーソナルデータを調べ上げるなんて… 犯人:プライバシーという言葉を知らんのか?このクズめ! …知っているんだろ? 言ってみろ。 隊員:言う訳無いだろう! このクズが! 隊員:名前は 葛楢直良(くずなら なおよし)、東京都世田谷区出身、父親は某貿易会社の課長、母親は専業主婦。 隊員:爆弾魔になったのはアメリカで発破解体(はっぱかいたい)を見てから、その爽快さを体験したいが為にやってみたのが始まりだそうだな、このクズが。 隊員:大学時代は三か月に一度、彼女を変えて、まるでワンクール毎(ごと)に嫁が変わるアニメ好きのオタクの様だとイジられていたそうだな…羨ましいクズだ。 隊員:初キッスは小学3年生の夏…幼馴染のカナちゃんと…羨ましいぞ、このクズめ! 隊員:まだまだ言えるぞ! 隊員:…だが、そんな事言える訳がないだろうが! このクズめ! 犯人:…僕のパーソナルデータを赤裸々に…このクズめ… 犯人:クズな国は、一体何に金を使っているんだ! クズがっ! 隊員:クズクズ言いやがって、このクズ! 隊員:お前だって爆破予告を行った後に、もぬけの殻になった屋内に侵入し、女物の下着を物色していたそうじゃないか? このクズが! 犯人:くそっ…クズが…現場のリサーチを入念にしないと、アシが付くだろう? 爆弾魔をナメるなクズが! 隊員:お前の素行はリサーチ済みだ、このクズ! さぁ、爆弾を解除してもらおうか? クズ野郎! 犯人:はっはっは…頭の悪いクズめ…こんなに楽しい事を辞められる訳がないだろう! 筋肉クズ! 隊員:筋肉クズだと!? 言いやがるな…ガリガリのクズが… 犯人:ガリガリで結構!僕の頭脳は君を遥かに凌駕している! …訂正しよう…筋肉クズ改め脳筋…いや脳クズが! 隊員:言わせておけばクズ野郎が…こうなれば実力行使だ! 犯人:おっと動かない方が良いよ? …クズな君に教えてあげよう…ここに起爆ボタンがある… 隊員:な…なんだと…クズな真似をしやがって… 犯人:これを押せば…くくく…ビルの下にいるゴミのような人間がクズになるぞ…? 隊員:ゴミもクズも変わらんだろう! やめるんだゴミクズ野郎! 犯人:変わるさ! ゴミは自分にとって必要ないものを言う。 クズは誰にとっても必要の無いものを言うんだ。 犯人:ゴミにはワンチャンあるんだよ…だがクズにはノーチャンだ! そんな事も知らずにクズという言葉を使うな! このクズが! 隊員:知らなかった…俺は…俺はクズだ… 犯人:ははは…では…さよならだ…僕は君のようなクズを残して先に帰らせてもらうよ。 犯人:最後に一つ…時代が違えば、良き友になれただろうに…さらばだ名も無きクズニストよ! 隊員:あ…ちょっと待って? クズ先輩。 犯人:誰が先輩だ! クズであることは認めよう。 犯人:だが、それ以外は認めんぞ! 先輩なんて認めん!脳クズが! 隊員:そんな事を言って良いのかなぁ…クズ先輩。 0: 0:そう言って爆弾を取り出す隊員 0: 犯人:そ…それは…まさか… 犯人:なんと言う事をするんだ…このクソクズ脳クズめが! 隊員:そう…この爆弾があれば立場が逆転するんだよ…クズ野郎先輩! 隊員:これは、このビルに仕掛けてあった爆弾だ…凄いもんだよなぁ… 隊員:ガス管の配置…ビルの構造…そして17階にあるガソリンスタンド…それらを利用するだけで、このビルは倒壊する… 隊員:たった一つの爆弾で…なぁ… 隊員:何でビルの中層階にガソリンスタンドがあるんだよ! クズが! 設計者出てこい! 犯人:それは僕も思った。 このビルの設計者はクズだな、爆破してくれと言ってるようなものだ。 隊員:だが、今はいい… よく聞けクズ野郎。 隊員:この爆弾が、ここにある限りビルが倒壊することは無い! 残念だったな…残念クズ先輩! 犯人:どういう事だ…その爆弾には振動感知センサーが付いていたんだぞ! なぜ持ってこれるんだ!? 脳クズのくせに! 隊員:そんなクズなセンサーなど知らん! 適当に引っこ抜いたらクズな線が何本か切れてこうなった。 犯人:偶然センサーのコードを切ったというのか! このラッキークズめ! 隊員:だが、これにより立場は逆転したぞ。不運なるクズめ… 隊員:そしてこれを…ここにある逃走用のグライダーに取り付けると… 犯人:待て待て…待てクズ、クズ待て。 なぜグライダーの隠してる場所が分かった!? 隊員:分からんか?…クズめ! それはな…勘だ! 犯人:勘だと! …これだから脳クズは… 犯人:ん?ちょっと待て! そのグライダーに取り付けたら…おい…何故コードまで元に戻すんだ! というか何故戻せる!? 犯人:器用か!?器用ラッキー脳クズなのか!? 隊員:黙れクズ! お前に逃げられたら俺が降格させられるだろうが! 犯人:何を自分勝手な事を言うクズなんだ! 僕が捕まったら僕は終わりなんだぞ! 隊員:自業自得だろうが! クズの言う事に人権があると思うなよ! 犯人:馬鹿を言うな! クズにこそ人権があるに決まってるだろうが! このクズ! 0: 0:短い間 0: 隊員:マジか…クズ野郎… 犯人:もはやクズとは誉め言葉に等しい! 隊員:だが、お前が逃げる術はもう無い事に変わりは無いぞ! 追い詰められたクズめ! 犯人:それはどうかな? …今から僕はクズの力で君を懐柔(かいじゅう)して見せる! このクズニストのプライドに掛けて! 隊員:…そうかクズ野郎…逃げ場のないクズが、どんなクズエピソードを言い、この場を逃れるか… 隊員:俺が「クズだな」と情けを掛けれるエピソードを言ってみろ。 …もしかしたら見逃してやるかも知れんぞ…? 犯人:ならば聞くがいい、僕のクズエピソードを! 隊員:聞かせてもらおうか…俺もそこそこのクズを自負している。 そんな俺を超えるクズエピソードを! 0: 犯人:僕は、人をゴミだと思ってる。 そんなクズだ! 隊員:俺は、世界が滅びればいいと思っているクズだ! 犯人:僕は、地面に落ちたお菓子を食べるクズだ! 隊員:甘い! 俺は、地面に落ちた汁物を、すするクズだぞ! 犯人:僕は、落とした場所が水たまりだった、ずぶ濡れクズだ! 隊員:なん…だと…ばっちいじゃないか…汚いクズ…汚クズめ! 犯人:ふっふっふ…まだまだ行くぞ! 僕は、友達が来ても部屋を片付けないクズだ! 隊員:その程度でクズとか言うんじゃない! 俺は友達がいないクズだぞ! 犯人:か…かわいそう…この悲壮感クズ… 隊員:形勢逆転だ! 追い打ちといこうか… 隊員:俺は、人任せにして自分は何もしない最低のクズだ! 犯人:甘い! 忘れてもらっちゃ困るよ! 僕は全ての人を犠牲にする爆弾魔だぞ! 爆弾魔クズだ! 隊員:ぐふぅ…無差別クズだった事を失念していた! 犯人:くっくっく…もう一息だな… 僕は…人間と言う名のクズだ! 隊員:ぐうううぅ…生きとし生ける者を喰らい、他の生物の生殺与奪(せいさつよだつ)を手にした究極の霊長類! 唯我独尊(ゆいがどくそん)クズ! 隊員:…だが…俺も人間だーーー!!! 犯人:ぐふぁああぁぁぁ…! …はぁ…はぁ… 隊員:どうやら勝負あったようだな…トドメだ… 隊員:俺は…国家の犬でありながら猫派の猫クズだ! 犯人:ぐうぅぅぅぅ… 働いてもいないニートクズを…なめるなぁーーー! 0: 0:二人、満身創痍で見つめ合う 0: 犯人:次が最後の一撃になるだろう…僕の全クズ力を以て、君を懐柔(かいじゅう)して見せる! 隊員:やってみるがいい…俺も、取っておきのクズエピソードで迎え打ってくれるわ! 犯人:僕の名前は葛楢直良(くずなら なおよし)。 苗字がクズであるクズの権化(ごんげ)だ! 犯人:親もクズなら、子もクズなら…親クズ子クズ子クズ親クズ… 犯人:親は、そんな中でも素直で、いい子に育って欲しいと、僕に直良(なおよし)という名前を付けてくれた…でも… 犯人:余計なお世話なんだよ! 苗字がコレなんだからクズに拍車が掛かってしまうんだよ! 犯人:…つまり…僕は生まれながらのクズニストだったんだぁぁぁぁ! 隊員:ぐあぁぁぁぁあぁぁーーー! 犯人:どうだ…もう諦めて、僕を見逃すんだ! クズさん! 隊員:はぁ…はぁ…悲しい男よ… 隊員:生まれながらにクズの宿命を背負い…クズニストとして生きる道を選んだのか…だがな… 隊員:お前の気持ち…良く分かるぞ… 犯人:何が言いたい! 君に僕の気持ちなんて分かる訳が無いだろう! 犯人:このクズ…クズクズクズクズ…クズめがぁ! 隊員:…俺の名前は…梅津…愚図男(くずお)…お前のような生まれながらのクズなんかじゃない… 隊員:生み出された後に…親に作り出された存在…人工クズ人間…それが俺だ… 犯人:なん…だと… なぜ親は、そんなクズな名前を付けたんだ!? 隊員:俺の父親は、『楳〇(うめ〇)かずお』の…大ファンだった。 隊員:『漂〇教室』に『ま〇とちゃん』…色んな漫画があった…苗字は綴りが違うが、梅津だった… 隊員:似た名前にしたかったんだろうな… 散々迷った挙句…俺に、よく似た名前を付けた…その名が…愚図男(くずお)だ。 隊員:ふざけんな! クズったれがぁぁー!」 犯人:ぐっ…『楳図(うめず)〇ずお』…『漂流〇室』に『まこ〇ちゃん』…だと… 隊員:がっはあっ…せっかく伏字にしたのに、伏せてる部分を、ずらすなんて…ずらしクズが… 隊員:だが倒れる訳にはいかん…最後まで聞かせてやる… 犯人:ああ聞こう…全て…この心のクズが朽ち果てようとも… 0:短い間 隊員:…あの…終わりです。これ以上話すことが無かった…終わりのクズです。 犯人:クズったれがぁー! 期待を返せ! 隊員:クズすまん。 犯人:だがまぁ、そのクズ力は、驚嘆(きょうたん)に値した…正に『クズの中のクズ』だ! 隊員:何だと…お前もう一度言ってみろ! 犯人:何度でも言ってやる、お前は『クズの中のクズ』だ! 間違いなく! 隊員:訂正しろ! その言葉、訂正しろクズ野郎! 犯人:なんだ、ここまでのクズエピソードを出しておいて、訂正とか…クズか!? 隊員:違う! いや違わないが、確かに俺はクズだ。 隊員:だからこそ『クズの中のクズ』という言葉が気に食わん! 隊員:いいか…クズの中のクズと言う事は…クズ界に於いて最もクズと言う事だ。 隊員:つまり…『まとも』と言う事ではないか! それは…絶対に認める訳にはいかん! 犯人:だったら、君はクズのナンバーワンだ! これで良いだろう。 隊員:お前とは…いい友達になれそうだ… 0:二人、がっちりと握手をする 隊員:じゃ、確保な…クズ野郎。 犯人:ちょっと待って、友達じゃないのか? クズ友達じゃなかったのか!? 隊員:俺はクズだ。 だから友達は…裏切る! 犯人:このクズがァァ! 0: 0:おしまい

0:某ビルの屋上、犯人と対峙する隊員。 0: 隊員:手を上げろ、葛楢直良(くずなら なおよし)もう逃げ場は無いぞ! 犯人:国家のクズに、よくここが分かったな…だが、君はもう終わりだ。 犯人:このビルには爆弾を仕掛けてある。 僕の言う事を聞かなかったら…君か、下に居る人達の安全は保障しないよ。 隊員:くっ…このクズが! さすがは爆弾魔のクズ野郎…葛楢(くずなら)だな… 犯人:何を言う、証拠の一切を消してまで爆破を続けてきた僕のパーソナルデータを調べ上げるなんて… 犯人:プライバシーという言葉を知らんのか?このクズめ! …知っているんだろ? 言ってみろ。 隊員:言う訳無いだろう! このクズが! 隊員:名前は 葛楢直良(くずなら なおよし)、東京都世田谷区出身、父親は某貿易会社の課長、母親は専業主婦。 隊員:爆弾魔になったのはアメリカで発破解体(はっぱかいたい)を見てから、その爽快さを体験したいが為にやってみたのが始まりだそうだな、このクズが。 隊員:大学時代は三か月に一度、彼女を変えて、まるでワンクール毎(ごと)に嫁が変わるアニメ好きのオタクの様だとイジられていたそうだな…羨ましいクズだ。 隊員:初キッスは小学3年生の夏…幼馴染のカナちゃんと…羨ましいぞ、このクズめ! 隊員:まだまだ言えるぞ! 隊員:…だが、そんな事言える訳がないだろうが! このクズめ! 犯人:…僕のパーソナルデータを赤裸々に…このクズめ… 犯人:クズな国は、一体何に金を使っているんだ! クズがっ! 隊員:クズクズ言いやがって、このクズ! 隊員:お前だって爆破予告を行った後に、もぬけの殻になった屋内に侵入し、女物の下着を物色していたそうじゃないか? このクズが! 犯人:くそっ…クズが…現場のリサーチを入念にしないと、アシが付くだろう? 爆弾魔をナメるなクズが! 隊員:お前の素行はリサーチ済みだ、このクズ! さぁ、爆弾を解除してもらおうか? クズ野郎! 犯人:はっはっは…頭の悪いクズめ…こんなに楽しい事を辞められる訳がないだろう! 筋肉クズ! 隊員:筋肉クズだと!? 言いやがるな…ガリガリのクズが… 犯人:ガリガリで結構!僕の頭脳は君を遥かに凌駕している! …訂正しよう…筋肉クズ改め脳筋…いや脳クズが! 隊員:言わせておけばクズ野郎が…こうなれば実力行使だ! 犯人:おっと動かない方が良いよ? …クズな君に教えてあげよう…ここに起爆ボタンがある… 隊員:な…なんだと…クズな真似をしやがって… 犯人:これを押せば…くくく…ビルの下にいるゴミのような人間がクズになるぞ…? 隊員:ゴミもクズも変わらんだろう! やめるんだゴミクズ野郎! 犯人:変わるさ! ゴミは自分にとって必要ないものを言う。 クズは誰にとっても必要の無いものを言うんだ。 犯人:ゴミにはワンチャンあるんだよ…だがクズにはノーチャンだ! そんな事も知らずにクズという言葉を使うな! このクズが! 隊員:知らなかった…俺は…俺はクズだ… 犯人:ははは…では…さよならだ…僕は君のようなクズを残して先に帰らせてもらうよ。 犯人:最後に一つ…時代が違えば、良き友になれただろうに…さらばだ名も無きクズニストよ! 隊員:あ…ちょっと待って? クズ先輩。 犯人:誰が先輩だ! クズであることは認めよう。 犯人:だが、それ以外は認めんぞ! 先輩なんて認めん!脳クズが! 隊員:そんな事を言って良いのかなぁ…クズ先輩。 0: 0:そう言って爆弾を取り出す隊員 0: 犯人:そ…それは…まさか… 犯人:なんと言う事をするんだ…このクソクズ脳クズめが! 隊員:そう…この爆弾があれば立場が逆転するんだよ…クズ野郎先輩! 隊員:これは、このビルに仕掛けてあった爆弾だ…凄いもんだよなぁ… 隊員:ガス管の配置…ビルの構造…そして17階にあるガソリンスタンド…それらを利用するだけで、このビルは倒壊する… 隊員:たった一つの爆弾で…なぁ… 隊員:何でビルの中層階にガソリンスタンドがあるんだよ! クズが! 設計者出てこい! 犯人:それは僕も思った。 このビルの設計者はクズだな、爆破してくれと言ってるようなものだ。 隊員:だが、今はいい… よく聞けクズ野郎。 隊員:この爆弾が、ここにある限りビルが倒壊することは無い! 残念だったな…残念クズ先輩! 犯人:どういう事だ…その爆弾には振動感知センサーが付いていたんだぞ! なぜ持ってこれるんだ!? 脳クズのくせに! 隊員:そんなクズなセンサーなど知らん! 適当に引っこ抜いたらクズな線が何本か切れてこうなった。 犯人:偶然センサーのコードを切ったというのか! このラッキークズめ! 隊員:だが、これにより立場は逆転したぞ。不運なるクズめ… 隊員:そしてこれを…ここにある逃走用のグライダーに取り付けると… 犯人:待て待て…待てクズ、クズ待て。 なぜグライダーの隠してる場所が分かった!? 隊員:分からんか?…クズめ! それはな…勘だ! 犯人:勘だと! …これだから脳クズは… 犯人:ん?ちょっと待て! そのグライダーに取り付けたら…おい…何故コードまで元に戻すんだ! というか何故戻せる!? 犯人:器用か!?器用ラッキー脳クズなのか!? 隊員:黙れクズ! お前に逃げられたら俺が降格させられるだろうが! 犯人:何を自分勝手な事を言うクズなんだ! 僕が捕まったら僕は終わりなんだぞ! 隊員:自業自得だろうが! クズの言う事に人権があると思うなよ! 犯人:馬鹿を言うな! クズにこそ人権があるに決まってるだろうが! このクズ! 0: 0:短い間 0: 隊員:マジか…クズ野郎… 犯人:もはやクズとは誉め言葉に等しい! 隊員:だが、お前が逃げる術はもう無い事に変わりは無いぞ! 追い詰められたクズめ! 犯人:それはどうかな? …今から僕はクズの力で君を懐柔(かいじゅう)して見せる! このクズニストのプライドに掛けて! 隊員:…そうかクズ野郎…逃げ場のないクズが、どんなクズエピソードを言い、この場を逃れるか… 隊員:俺が「クズだな」と情けを掛けれるエピソードを言ってみろ。 …もしかしたら見逃してやるかも知れんぞ…? 犯人:ならば聞くがいい、僕のクズエピソードを! 隊員:聞かせてもらおうか…俺もそこそこのクズを自負している。 そんな俺を超えるクズエピソードを! 0: 犯人:僕は、人をゴミだと思ってる。 そんなクズだ! 隊員:俺は、世界が滅びればいいと思っているクズだ! 犯人:僕は、地面に落ちたお菓子を食べるクズだ! 隊員:甘い! 俺は、地面に落ちた汁物を、すするクズだぞ! 犯人:僕は、落とした場所が水たまりだった、ずぶ濡れクズだ! 隊員:なん…だと…ばっちいじゃないか…汚いクズ…汚クズめ! 犯人:ふっふっふ…まだまだ行くぞ! 僕は、友達が来ても部屋を片付けないクズだ! 隊員:その程度でクズとか言うんじゃない! 俺は友達がいないクズだぞ! 犯人:か…かわいそう…この悲壮感クズ… 隊員:形勢逆転だ! 追い打ちといこうか… 隊員:俺は、人任せにして自分は何もしない最低のクズだ! 犯人:甘い! 忘れてもらっちゃ困るよ! 僕は全ての人を犠牲にする爆弾魔だぞ! 爆弾魔クズだ! 隊員:ぐふぅ…無差別クズだった事を失念していた! 犯人:くっくっく…もう一息だな… 僕は…人間と言う名のクズだ! 隊員:ぐうううぅ…生きとし生ける者を喰らい、他の生物の生殺与奪(せいさつよだつ)を手にした究極の霊長類! 唯我独尊(ゆいがどくそん)クズ! 隊員:…だが…俺も人間だーーー!!! 犯人:ぐふぁああぁぁぁ…! …はぁ…はぁ… 隊員:どうやら勝負あったようだな…トドメだ… 隊員:俺は…国家の犬でありながら猫派の猫クズだ! 犯人:ぐうぅぅぅぅ… 働いてもいないニートクズを…なめるなぁーーー! 0: 0:二人、満身創痍で見つめ合う 0: 犯人:次が最後の一撃になるだろう…僕の全クズ力を以て、君を懐柔(かいじゅう)して見せる! 隊員:やってみるがいい…俺も、取っておきのクズエピソードで迎え打ってくれるわ! 犯人:僕の名前は葛楢直良(くずなら なおよし)。 苗字がクズであるクズの権化(ごんげ)だ! 犯人:親もクズなら、子もクズなら…親クズ子クズ子クズ親クズ… 犯人:親は、そんな中でも素直で、いい子に育って欲しいと、僕に直良(なおよし)という名前を付けてくれた…でも… 犯人:余計なお世話なんだよ! 苗字がコレなんだからクズに拍車が掛かってしまうんだよ! 犯人:…つまり…僕は生まれながらのクズニストだったんだぁぁぁぁ! 隊員:ぐあぁぁぁぁあぁぁーーー! 犯人:どうだ…もう諦めて、僕を見逃すんだ! クズさん! 隊員:はぁ…はぁ…悲しい男よ… 隊員:生まれながらにクズの宿命を背負い…クズニストとして生きる道を選んだのか…だがな… 隊員:お前の気持ち…良く分かるぞ… 犯人:何が言いたい! 君に僕の気持ちなんて分かる訳が無いだろう! 犯人:このクズ…クズクズクズクズ…クズめがぁ! 隊員:…俺の名前は…梅津…愚図男(くずお)…お前のような生まれながらのクズなんかじゃない… 隊員:生み出された後に…親に作り出された存在…人工クズ人間…それが俺だ… 犯人:なん…だと… なぜ親は、そんなクズな名前を付けたんだ!? 隊員:俺の父親は、『楳〇(うめ〇)かずお』の…大ファンだった。 隊員:『漂〇教室』に『ま〇とちゃん』…色んな漫画があった…苗字は綴りが違うが、梅津だった… 隊員:似た名前にしたかったんだろうな… 散々迷った挙句…俺に、よく似た名前を付けた…その名が…愚図男(くずお)だ。 隊員:ふざけんな! クズったれがぁぁー!」 犯人:ぐっ…『楳図(うめず)〇ずお』…『漂流〇室』に『まこ〇ちゃん』…だと… 隊員:がっはあっ…せっかく伏字にしたのに、伏せてる部分を、ずらすなんて…ずらしクズが… 隊員:だが倒れる訳にはいかん…最後まで聞かせてやる… 犯人:ああ聞こう…全て…この心のクズが朽ち果てようとも… 0:短い間 隊員:…あの…終わりです。これ以上話すことが無かった…終わりのクズです。 犯人:クズったれがぁー! 期待を返せ! 隊員:クズすまん。 犯人:だがまぁ、そのクズ力は、驚嘆(きょうたん)に値した…正に『クズの中のクズ』だ! 隊員:何だと…お前もう一度言ってみろ! 犯人:何度でも言ってやる、お前は『クズの中のクズ』だ! 間違いなく! 隊員:訂正しろ! その言葉、訂正しろクズ野郎! 犯人:なんだ、ここまでのクズエピソードを出しておいて、訂正とか…クズか!? 隊員:違う! いや違わないが、確かに俺はクズだ。 隊員:だからこそ『クズの中のクズ』という言葉が気に食わん! 隊員:いいか…クズの中のクズと言う事は…クズ界に於いて最もクズと言う事だ。 隊員:つまり…『まとも』と言う事ではないか! それは…絶対に認める訳にはいかん! 犯人:だったら、君はクズのナンバーワンだ! これで良いだろう。 隊員:お前とは…いい友達になれそうだ… 0:二人、がっちりと握手をする 隊員:じゃ、確保な…クズ野郎。 犯人:ちょっと待って、友達じゃないのか? クズ友達じゃなかったのか!? 隊員:俺はクズだ。 だから友達は…裏切る! 犯人:このクズがァァ! 0: 0:おしまい