台本概要
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タイトル | 【R18・BL】紫煙の芳りが君を抱く |
---|---|
作者名 | しーたけ (@shiitake8888888) |
ジャンル | ラブストーリー |
演者人数 | 2人用台本(男2) |
時間 | 30 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
【上演許可】無料配信での利用(投げ銭は有料に含みません)に関しては連絡なしで使って頂いて構いません。 よければDMなどでお知らせ頂くと作者の励みになります。 【アドリブ】過度なアドリブ、改変はNGです。語尾などを少し変える等は各自の判断にお任せします。 【性別変更】× 【上演時間】約24分 【男女比】♂2(変更不可) R-18台本になります。 表示および配信方法など演者の方のお任せになりますがセンシティブな表現を含むためご注意下さい。 431 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
マサ | 男 | 70 | ヤクザ。組の3番目のポジション(本部長)でゲイ。 |
公晃 | 男 | 78 | 公晃(きみあき)。刑事。ノンケ。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
:【R18・BL】紫煙の芳りが君を抱く
:
マサ:(煙草の煙を吐き出し)
マサ:もう一度抱かれたくて来たんだろ?なら、ケツの一つくらいてめぇで洗ってから来れねえのか?
公晃:え……?
マサ:時間がねーんだ、汚さない様にしっかり絞めとけよ?
公晃:う……ぅぁっ、、、待っ……
:
公晃:(M)どうして、どうして俺はこんな男に……
:
0:間
:
0:ゲイバーにて
公晃:いい匂いの煙草ですね。
マサ:あ??(公晃を一瞥して)…あぁ、海外モンだからな。
公晃:1本貰ってもいいですか?1杯奢るんで。
マサ:そんな安酒1杯じゃ、この煙草1本分の価値もねぇよ。
公晃:あー、すいません。そんなに高い物だとは……。
マサ:ほら。
公晃:え??
マサ:1本やるよ、俺の奢りだ。
公晃:……どうも。
公晃:(マサから煙草を受け取って差し出されたライターで火をつける)
公晃:(M)こうやって接触する為に俺は1ヶ月前からこの店に通うようになった。
公晃:(M)対象のこの男、葛城組のマサと言えば若頭に次ぐ役職のヤクザであり、俺達警察でも易々と手出しは出来ない存在だ。
:
公晃:(煙草の煙で噎せる)
マサ:なんだ、煙草苦手なのか?
公晃:いや、そんな事は!
公晃:ただ、思ったより香りが強くて驚いただけで……。
マサ:そうか。
0:少しの沈黙
公晃:何か飲みませんか?やっぱりお礼に奢ります。高い物でもいいので。
マサ:それより……
公晃:え……?
マサ:(耳許で囁く)二人になれるところに行かないか?
公晃:……(生唾を飲む)
:
:
:
マサ:おい、起きろ。
公晃:ぅ、う……っ?痛ぇっ!
公晃:(M)意識が戻り、動こうとすると、後ろで縛られた両腕が引っ張られて痛みが走った。
マサ:お前、…警察だろ?
公晃:?!なんで……?
マサ:んなの丸分かりだよ。
マサ:あの店にそぐわないそのピシッとしたスーツ。それに初対面で俺に臆せず話掛けて来て、店の他の男には目もくれない。
マサ:どう考えてもおかしいだろう?
公晃:……
マサ:その見てくれじゃあマル暴って訳でもなさそうだが。
公晃:……
マサ:教えてくれねえか?何が目的か。
公晃:……別に目的なんて
マサ:なら、話してくれる様な仲になろうか。
公晃:は??
マサ:俺に抱かれてでも何かの情報を掴もうとしてたんだろう?
公晃:何言って……
マサ:今さら誤魔化すなよ、情報が欲しいから男が好きでもないのに俺の誘いにのってこの部屋までついて来たんだろ?
公晃:……
マサ:あぁそうか、思わず喋りたくなるくらい、仲良くなれば情報を吐いてくれるのかな?
公晃:ふざけるな。
マサ:ふざけてないさ、ほら。
マサ:(硬くなったソレを公晃に見せる)
:
マサ:舐めろ。
公晃:誰がお前のなんて……
マサ:舐めてちゃんと濡らすんだよ、そのままケツに突っ込まれたいなら別だが。
公晃:……
マサ:激しく抱かれるのが好きか?
マサ:歯止めが利かなくてつい壊しちまうからおすすめは出来ないが、そのまま入れるか……
公晃:……待ってくれ。
マサ:なんだよ?
公晃:……
マサ:ほら、口を開くなら今だぞ………よーし…もっと大きく開けろ。
公晃:ん……っ!!
マサ:歯、立てんなよ?
:
公晃:(M)男同士での行為の知識はあった。そういう事をするかもしれないという覚悟も決めて来た。
公晃:(M)まさか俺が拘束されて情報を吐かされる側になるとは思っていなかったが……
:
公晃:冷たっ……、何してる……?
マサ:あ?ローションだよ。使われるのは初めてか?
公晃:(M)警察だとバレた事もあり無理矢理犯されるモノだと思っていた俺の予想に反して、目の前の男が弄る俺のソコは男の指によって大きく広げられていった。
:
マサ:そろそろ入れるぞ?
公晃:……
マサ:あんまり力むな、絞めるのはちゃんと入ってからにするもんだろ?
公晃:(M)それまでとは圧倒的に違う質量が俺の中を押し広げていく。
:
マサ:痛くねぇか?
公晃:……
マサ:動くぞ?
公晃:(M)男を受け入れたソコから鈍い痛みが体に沁みる。
公晃:ぅ……。
:
マサ:はぁ……はぁ……、気持ちいいのか?
公晃:へ……ぇ??
マサ:いい顔してるぞ
公晃:(M)男のソレの大きさに慣れてしまったのか、痛みが薄らいだと思うと、不思議な感覚に俺は声が漏れそうになるのを必死に抑えていた。
:
マサ:お前も楽しめよ、嫌がる奴をヤるよりずっといい。
公晃:…っ……っぁ。
マサ:認めたくないのか?男に抱かれて喜んでる自分を。
公晃:ち、ちがっ、喜んでなんて……
マサ:素直じゃねぇーな。
公晃:……っんぁっ!!
マサ:ほら、反応してんじゃねぇか。
公晃:これは………
マサ:素直になれねぇなら、なれる様にしてやるよ。
公晃:は……?
公晃:(M)男は俺と一度体を離すと、近くのチェストからブリキのケースを出し再び近付いて来る。
公晃:なんだソレは……?
マサ:素直になれる注射……かな?
公晃:は?……止めろ!
マサ:暴れんな、針が折れたら死ぬぞ。
公晃:や、止めろ……やだ………っぅ!
マサ:………大丈夫だよ、すぐに良くなるから。……おら、完了っと。
マサ:効いて来るまで何か飲むか、喉乾いただろ?
公晃:……
マサ:……ほら
公晃:(M)男の口から流し込まれたバーボンが体の奥に滲みていく。
公晃:(M)何度も舌を絡ませ、その男の口から与えられる酒をただ体に受け入れた。
:
0:間
:
公晃:……っぅ!
マサ:お目覚めか?
公晃:(M)近距離にあった男の顔に驚くが、頭の下をまわされた男の腕が俺の背中を抱えていて、離れる事が出来なかった。
公晃:は、離せ……。
マサ:なんだ?夕べはあんなに俺を欲しがっていたのに。
マサ:何回やった?いつ以来かな、あんなに欲しがられたのは……
公晃:違うっ!あれは……
公晃:あっ……!
公晃:(M)急いで腕を見る。
公晃:(M)手首の拘束の跡と、肘に残る注射跡。
公晃:あれは、、あれはなんのクスリだ?
マサ:あん?
公晃:昨夜注射しただろうが、ここに!
マサ:あぁーー……
公晃:絶対に検挙してやる!証拠を抑えて……
マサ:ビタミン剤だぞ?
公晃:……は?
マサ:あの注射、ビタミン剤。いわゆるニンニク注射。
公晃:そんなんで騙されると思うな!確かに昨日……
マサ:注射の後興奮した?
公晃:……
マサ:それはな、クスリのせいだと思って、タガが外れただけで、お前本来の反応だよ。
公晃:……嘘だ。
マサ:すげぇ乱れてたよな?そんなによかったか?
公晃:俺……
マサ:男のクセに、あんなに感じて……
公晃:俺………
:
:
:
マサ:まさか、もう一回抱かれに来るとは思ってなかったけどな。あの朝すげぇ勢いでこの部屋から逃げて行ったからな。
公晃:(M)正直、この男に会いに来た自分が嫌で仕方がない。
公晃:(M)夜になる度、一人になる度、思い出すこの男の感触を消そうと、何人かと体を重ねた。
公晃:(M)女を抱こうとして、、、男に抱かれてみて、それでも消えない渇望感に……俺の足はこの男の家に向かっていた。
マサ:シャワー浴びるか?
公晃:いや、いい。
公晃:(M)認めるしかなかった。俺の体はもう、この男を覚えてしまったのだから。
公晃:なぁ、次は……
マサ:(被せて)お前とするのはこれで最後だ。
公晃:えっ……?
マサ:そもそも、お前みたいな男はタイプじゃねぇーんだ。
公晃:で、でも、、あんなに……
マサ:なんだ?自分に惚れてるとでも思ったのか?
マサ:冗談。
マサ:そんなに男に抱かれたいなら誰か紹介してやるから、そいつに抱いて貰え。
公晃:……
マサ:お前みたいなのに纏わり付かれると、正直、迷惑なんだわ。
マサ:あー、来週あの店で紹介してやるよ。
公晃:……いらない。
マサ:ん?
公晃:男に抱かれるなんて、冗談じゃない!
公晃:俺はお前から情報を引き出したくてこの関係を利用しようとしただけだ。
マサ:……
公晃:葛城組が人身売買で儲けてるって垂れ込みがあった。
マサ:あ?!……誰からの情報だ?
公晃:それは言えない。
マサ:ふざけるな!親父の代からクスリと人身売買には手を出さねぇってのがウチの仕来たりよ。
マサ:そんなガセ掴まされて、単独で突っ込んで来るとは、とんだマヌケだな。
公晃:そんな訳はない!たしかに……!
マサ:出ていけ!!……お前の顔は二度と見たくない。
公晃:絶対に証拠挙げて、お前らを捕まえる……絶対に
:
0:間
:
公晃:(M)2ヶ月前、バディを組んでる先輩刑事が使っている情報屋から特上のネタだと持ち込まれた人身売買のネタ、すぐに動こうとする俺に対し、先輩の制止が入った。
公晃:(M)『これは俺達で追えるネタじゃねぇ』
公晃:(M)先輩はそう言って、俺に忘れるように促した。
:
公晃:(M)だが、忘れられる訳がない!
公晃:(M)俺は非番を使い一人で捜査を続け、葛城組がこの件に関係している事、そして組の3番手の『マサ』があのゲイバーによく来店しているという情報までは手に入れた。
公晃:(M)正直、接触は最後の手段だと思っていた。
公晃:(M)しかし、この事件の被害者とおぼしき行方不明の子供達を探す親の話を聞いていると、いてもたっても居られず、すぐにマサへの接触に踏み切ってしまったのだ。
:
0:間
:
マサ:(M)単なるデマだ。そう信じたかったが、公晃の言った言葉は残念ながら真実だった。
マサ:(M)現組長が体調を崩して以降組長の実子である若頭、カズヒコが組に内緒で人身売買に手を出していたらしい。
マサ:(M)組の会合の後、俺は若頭を食事に呼び出した。
:
マサ:若頭、ご足労頂き申し訳ありません。昼食の前に組の運営の事で少しご相談が……
マサ:えぇ、資金面の事で少し不可解な事がありまして。……最近若頭の金回りがやたらと良いみたいですが、何かいい凌ぎでも見つけられたんですか?
マサ:……
マサ:答えられないんですか、若頭?……いや、カズ坊。そりゃあ答えられないよな?……俺はお前に教えたはずだ。親父の理念、やり方を。
マサ:俺らヤクザは確かに法を犯すような事もする。そういう事でしか生きられん者達の集まりだ。
マサ:だが、守らなければならねぇモンもあるだろう?
マサ:親父は、俺は、それをお前に教えた筈だろうが!!
マサ:…逃げようとしても無駄だ。周りは既に包囲して貰ってる。
マサ:……ふっ。誰にって……
公晃:もういいのか?
マサ:あぁ。
公晃:葛城組若頭、葛城カズヒコ。誘拐、監禁、及び人身売買に関与していると情報提供があった。署までご同行願おうか。
:
0:間
:
公晃:(M)人身売買の事件の解決には、葛城組、組長と本部長のマサによる協力があった。
公晃:(M)組長、若頭は逮捕、起訴され葛城組は事実上の解散となった。
公晃:(M)余罪を追えばマサを始め多くの組員も罪に問える。しかし、組長とマサが事件に協力する事を引き換えに赦免される事が裏で決まっていた。
:
公晃:ようやくこの報告書地獄から解放だぁー!
公晃:(M)事件の後処理を済ませ、帰り支度を始める。しばらく非番を全て捜査にあてていた為、急に何もする事がなくなると不思議な気分だ。
公晃:アイツとちゃんと話したい……。
公晃:(M)あの時は事件の事もあった。組の事もあり警察の俺と付き合うなんてできない。そう思ってマサは俺と離れようとしたんだと思う。
公晃:(M)でも、今ではすっかり状況が変わった。今ならきっと……
公晃:(M)手土産に少し高めのウイスキーを買ってマサのマンションに着いた。
:
公晃:……え、いない?なんで、、
公晃:(M)マサの部屋が引き払われ、管理人も転居先などを知らないと言う。
:
公晃:(M)よく考えれば思い到っていてもよかったのだ、この部屋がマサの契約で借りられた部屋でない事、そして組が解散した今、彼がそこに住み続けられないことに。
公晃:(M)事件が解決すると意気込んで失念していたのと、これが終わったら会えるのではないかという期待がその事実を隠していた。
:
公晃:(M)マサの存在はすでに街のどこにも微塵も残ってはいなかった。
:
0:間
:
マサ:(M)俺があの街を離れて1年。決して実入りは良くないが、住み込みの漁師の仕事を古い友人から紹介され俺はそこに身を置く事にした。
マサ:(M)皆、俺が訳ありだという事には気付いているようだが、周りもまたつつけば何か出る人間の集まりであろう事は容易に予想できた。
:
マサ:昨日は寒さが戻ったと思ってたら、急に夏みたいな暑さだな……
マサ:(M)休みにはこうして朝から溜めていた洗濯物を下宿先の洗濯機を借りて洗い、2階の自室の窓の外の物干し竿に干す。
マサ:こんな事、自分でやるようになるなんてな……
マサ:あぁ、そもそも、自分で洗って干せるような物は着てなかったか
マサ:(M)窓の縁に腰掛け、昼間から発泡酒を開ける。
:
マサ:ん?この匂い……
マサ:(M)懐かしい匂い…目で匂いのする方向を辿っていく。と、こちらを見上げる視線とぶつかり思わず頬が緩んだ。
マサ:煙草、1本貰えますか?1杯奢るんで……
公晃:安酒じゃあこの煙草1本すら買えないよ?
マサ:ならどうすればくれますソレ?
公晃:奢ってやるよ。お返しだ。
:【R18・BL】紫煙の芳りが君を抱く
:
マサ:(煙草の煙を吐き出し)
マサ:もう一度抱かれたくて来たんだろ?なら、ケツの一つくらいてめぇで洗ってから来れねえのか?
公晃:え……?
マサ:時間がねーんだ、汚さない様にしっかり絞めとけよ?
公晃:う……ぅぁっ、、、待っ……
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公晃:(M)どうして、どうして俺はこんな男に……
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0:間
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0:ゲイバーにて
公晃:いい匂いの煙草ですね。
マサ:あ??(公晃を一瞥して)…あぁ、海外モンだからな。
公晃:1本貰ってもいいですか?1杯奢るんで。
マサ:そんな安酒1杯じゃ、この煙草1本分の価値もねぇよ。
公晃:あー、すいません。そんなに高い物だとは……。
マサ:ほら。
公晃:え??
マサ:1本やるよ、俺の奢りだ。
公晃:……どうも。
公晃:(マサから煙草を受け取って差し出されたライターで火をつける)
公晃:(M)こうやって接触する為に俺は1ヶ月前からこの店に通うようになった。
公晃:(M)対象のこの男、葛城組のマサと言えば若頭に次ぐ役職のヤクザであり、俺達警察でも易々と手出しは出来ない存在だ。
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公晃:(煙草の煙で噎せる)
マサ:なんだ、煙草苦手なのか?
公晃:いや、そんな事は!
公晃:ただ、思ったより香りが強くて驚いただけで……。
マサ:そうか。
0:少しの沈黙
公晃:何か飲みませんか?やっぱりお礼に奢ります。高い物でもいいので。
マサ:それより……
公晃:え……?
マサ:(耳許で囁く)二人になれるところに行かないか?
公晃:……(生唾を飲む)
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マサ:おい、起きろ。
公晃:ぅ、う……っ?痛ぇっ!
公晃:(M)意識が戻り、動こうとすると、後ろで縛られた両腕が引っ張られて痛みが走った。
マサ:お前、…警察だろ?
公晃:?!なんで……?
マサ:んなの丸分かりだよ。
マサ:あの店にそぐわないそのピシッとしたスーツ。それに初対面で俺に臆せず話掛けて来て、店の他の男には目もくれない。
マサ:どう考えてもおかしいだろう?
公晃:……
マサ:その見てくれじゃあマル暴って訳でもなさそうだが。
公晃:……
マサ:教えてくれねえか?何が目的か。
公晃:……別に目的なんて
マサ:なら、話してくれる様な仲になろうか。
公晃:は??
マサ:俺に抱かれてでも何かの情報を掴もうとしてたんだろう?
公晃:何言って……
マサ:今さら誤魔化すなよ、情報が欲しいから男が好きでもないのに俺の誘いにのってこの部屋までついて来たんだろ?
公晃:……
マサ:あぁそうか、思わず喋りたくなるくらい、仲良くなれば情報を吐いてくれるのかな?
公晃:ふざけるな。
マサ:ふざけてないさ、ほら。
マサ:(硬くなったソレを公晃に見せる)
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マサ:舐めろ。
公晃:誰がお前のなんて……
マサ:舐めてちゃんと濡らすんだよ、そのままケツに突っ込まれたいなら別だが。
公晃:……
マサ:激しく抱かれるのが好きか?
マサ:歯止めが利かなくてつい壊しちまうからおすすめは出来ないが、そのまま入れるか……
公晃:……待ってくれ。
マサ:なんだよ?
公晃:……
マサ:ほら、口を開くなら今だぞ………よーし…もっと大きく開けろ。
公晃:ん……っ!!
マサ:歯、立てんなよ?
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公晃:(M)男同士での行為の知識はあった。そういう事をするかもしれないという覚悟も決めて来た。
公晃:(M)まさか俺が拘束されて情報を吐かされる側になるとは思っていなかったが……
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公晃:冷たっ……、何してる……?
マサ:あ?ローションだよ。使われるのは初めてか?
公晃:(M)警察だとバレた事もあり無理矢理犯されるモノだと思っていた俺の予想に反して、目の前の男が弄る俺のソコは男の指によって大きく広げられていった。
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マサ:そろそろ入れるぞ?
公晃:……
マサ:あんまり力むな、絞めるのはちゃんと入ってからにするもんだろ?
公晃:(M)それまでとは圧倒的に違う質量が俺の中を押し広げていく。
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マサ:痛くねぇか?
公晃:……
マサ:動くぞ?
公晃:(M)男を受け入れたソコから鈍い痛みが体に沁みる。
公晃:ぅ……。
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マサ:はぁ……はぁ……、気持ちいいのか?
公晃:へ……ぇ??
マサ:いい顔してるぞ
公晃:(M)男のソレの大きさに慣れてしまったのか、痛みが薄らいだと思うと、不思議な感覚に俺は声が漏れそうになるのを必死に抑えていた。
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マサ:お前も楽しめよ、嫌がる奴をヤるよりずっといい。
公晃:…っ……っぁ。
マサ:認めたくないのか?男に抱かれて喜んでる自分を。
公晃:ち、ちがっ、喜んでなんて……
マサ:素直じゃねぇーな。
公晃:……っんぁっ!!
マサ:ほら、反応してんじゃねぇか。
公晃:これは………
マサ:素直になれねぇなら、なれる様にしてやるよ。
公晃:は……?
公晃:(M)男は俺と一度体を離すと、近くのチェストからブリキのケースを出し再び近付いて来る。
公晃:なんだソレは……?
マサ:素直になれる注射……かな?
公晃:は?……止めろ!
マサ:暴れんな、針が折れたら死ぬぞ。
公晃:や、止めろ……やだ………っぅ!
マサ:………大丈夫だよ、すぐに良くなるから。……おら、完了っと。
マサ:効いて来るまで何か飲むか、喉乾いただろ?
公晃:……
マサ:……ほら
公晃:(M)男の口から流し込まれたバーボンが体の奥に滲みていく。
公晃:(M)何度も舌を絡ませ、その男の口から与えられる酒をただ体に受け入れた。
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公晃:……っぅ!
マサ:お目覚めか?
公晃:(M)近距離にあった男の顔に驚くが、頭の下をまわされた男の腕が俺の背中を抱えていて、離れる事が出来なかった。
公晃:は、離せ……。
マサ:なんだ?夕べはあんなに俺を欲しがっていたのに。
マサ:何回やった?いつ以来かな、あんなに欲しがられたのは……
公晃:違うっ!あれは……
公晃:あっ……!
公晃:(M)急いで腕を見る。
公晃:(M)手首の拘束の跡と、肘に残る注射跡。
公晃:あれは、、あれはなんのクスリだ?
マサ:あん?
公晃:昨夜注射しただろうが、ここに!
マサ:あぁーー……
公晃:絶対に検挙してやる!証拠を抑えて……
マサ:ビタミン剤だぞ?
公晃:……は?
マサ:あの注射、ビタミン剤。いわゆるニンニク注射。
公晃:そんなんで騙されると思うな!確かに昨日……
マサ:注射の後興奮した?
公晃:……
マサ:それはな、クスリのせいだと思って、タガが外れただけで、お前本来の反応だよ。
公晃:……嘘だ。
マサ:すげぇ乱れてたよな?そんなによかったか?
公晃:俺……
マサ:男のクセに、あんなに感じて……
公晃:俺………
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マサ:まさか、もう一回抱かれに来るとは思ってなかったけどな。あの朝すげぇ勢いでこの部屋から逃げて行ったからな。
公晃:(M)正直、この男に会いに来た自分が嫌で仕方がない。
公晃:(M)夜になる度、一人になる度、思い出すこの男の感触を消そうと、何人かと体を重ねた。
公晃:(M)女を抱こうとして、、、男に抱かれてみて、それでも消えない渇望感に……俺の足はこの男の家に向かっていた。
マサ:シャワー浴びるか?
公晃:いや、いい。
公晃:(M)認めるしかなかった。俺の体はもう、この男を覚えてしまったのだから。
公晃:なぁ、次は……
マサ:(被せて)お前とするのはこれで最後だ。
公晃:えっ……?
マサ:そもそも、お前みたいな男はタイプじゃねぇーんだ。
公晃:で、でも、、あんなに……
マサ:なんだ?自分に惚れてるとでも思ったのか?
マサ:冗談。
マサ:そんなに男に抱かれたいなら誰か紹介してやるから、そいつに抱いて貰え。
公晃:……
マサ:お前みたいなのに纏わり付かれると、正直、迷惑なんだわ。
マサ:あー、来週あの店で紹介してやるよ。
公晃:……いらない。
マサ:ん?
公晃:男に抱かれるなんて、冗談じゃない!
公晃:俺はお前から情報を引き出したくてこの関係を利用しようとしただけだ。
マサ:……
公晃:葛城組が人身売買で儲けてるって垂れ込みがあった。
マサ:あ?!……誰からの情報だ?
公晃:それは言えない。
マサ:ふざけるな!親父の代からクスリと人身売買には手を出さねぇってのがウチの仕来たりよ。
マサ:そんなガセ掴まされて、単独で突っ込んで来るとは、とんだマヌケだな。
公晃:そんな訳はない!たしかに……!
マサ:出ていけ!!……お前の顔は二度と見たくない。
公晃:絶対に証拠挙げて、お前らを捕まえる……絶対に
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0:間
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公晃:(M)2ヶ月前、バディを組んでる先輩刑事が使っている情報屋から特上のネタだと持ち込まれた人身売買のネタ、すぐに動こうとする俺に対し、先輩の制止が入った。
公晃:(M)『これは俺達で追えるネタじゃねぇ』
公晃:(M)先輩はそう言って、俺に忘れるように促した。
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公晃:(M)だが、忘れられる訳がない!
公晃:(M)俺は非番を使い一人で捜査を続け、葛城組がこの件に関係している事、そして組の3番手の『マサ』があのゲイバーによく来店しているという情報までは手に入れた。
公晃:(M)正直、接触は最後の手段だと思っていた。
公晃:(M)しかし、この事件の被害者とおぼしき行方不明の子供達を探す親の話を聞いていると、いてもたっても居られず、すぐにマサへの接触に踏み切ってしまったのだ。
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0:間
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マサ:(M)単なるデマだ。そう信じたかったが、公晃の言った言葉は残念ながら真実だった。
マサ:(M)現組長が体調を崩して以降組長の実子である若頭、カズヒコが組に内緒で人身売買に手を出していたらしい。
マサ:(M)組の会合の後、俺は若頭を食事に呼び出した。
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マサ:若頭、ご足労頂き申し訳ありません。昼食の前に組の運営の事で少しご相談が……
マサ:えぇ、資金面の事で少し不可解な事がありまして。……最近若頭の金回りがやたらと良いみたいですが、何かいい凌ぎでも見つけられたんですか?
マサ:……
マサ:答えられないんですか、若頭?……いや、カズ坊。そりゃあ答えられないよな?……俺はお前に教えたはずだ。親父の理念、やり方を。
マサ:俺らヤクザは確かに法を犯すような事もする。そういう事でしか生きられん者達の集まりだ。
マサ:だが、守らなければならねぇモンもあるだろう?
マサ:親父は、俺は、それをお前に教えた筈だろうが!!
マサ:…逃げようとしても無駄だ。周りは既に包囲して貰ってる。
マサ:……ふっ。誰にって……
公晃:もういいのか?
マサ:あぁ。
公晃:葛城組若頭、葛城カズヒコ。誘拐、監禁、及び人身売買に関与していると情報提供があった。署までご同行願おうか。
:
0:間
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公晃:(M)人身売買の事件の解決には、葛城組、組長と本部長のマサによる協力があった。
公晃:(M)組長、若頭は逮捕、起訴され葛城組は事実上の解散となった。
公晃:(M)余罪を追えばマサを始め多くの組員も罪に問える。しかし、組長とマサが事件に協力する事を引き換えに赦免される事が裏で決まっていた。
:
公晃:ようやくこの報告書地獄から解放だぁー!
公晃:(M)事件の後処理を済ませ、帰り支度を始める。しばらく非番を全て捜査にあてていた為、急に何もする事がなくなると不思議な気分だ。
公晃:アイツとちゃんと話したい……。
公晃:(M)あの時は事件の事もあった。組の事もあり警察の俺と付き合うなんてできない。そう思ってマサは俺と離れようとしたんだと思う。
公晃:(M)でも、今ではすっかり状況が変わった。今ならきっと……
公晃:(M)手土産に少し高めのウイスキーを買ってマサのマンションに着いた。
:
公晃:……え、いない?なんで、、
公晃:(M)マサの部屋が引き払われ、管理人も転居先などを知らないと言う。
:
公晃:(M)よく考えれば思い到っていてもよかったのだ、この部屋がマサの契約で借りられた部屋でない事、そして組が解散した今、彼がそこに住み続けられないことに。
公晃:(M)事件が解決すると意気込んで失念していたのと、これが終わったら会えるのではないかという期待がその事実を隠していた。
:
公晃:(M)マサの存在はすでに街のどこにも微塵も残ってはいなかった。
:
0:間
:
マサ:(M)俺があの街を離れて1年。決して実入りは良くないが、住み込みの漁師の仕事を古い友人から紹介され俺はそこに身を置く事にした。
マサ:(M)皆、俺が訳ありだという事には気付いているようだが、周りもまたつつけば何か出る人間の集まりであろう事は容易に予想できた。
:
マサ:昨日は寒さが戻ったと思ってたら、急に夏みたいな暑さだな……
マサ:(M)休みにはこうして朝から溜めていた洗濯物を下宿先の洗濯機を借りて洗い、2階の自室の窓の外の物干し竿に干す。
マサ:こんな事、自分でやるようになるなんてな……
マサ:あぁ、そもそも、自分で洗って干せるような物は着てなかったか
マサ:(M)窓の縁に腰掛け、昼間から発泡酒を開ける。
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マサ:ん?この匂い……
マサ:(M)懐かしい匂い…目で匂いのする方向を辿っていく。と、こちらを見上げる視線とぶつかり思わず頬が緩んだ。
マサ:煙草、1本貰えますか?1杯奢るんで……
公晃:安酒じゃあこの煙草1本すら買えないよ?
マサ:ならどうすればくれますソレ?
公晃:奢ってやるよ。お返しだ。