台本概要

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タイトル 貴方の隣になりたい
作者名 のぼライズ  (@tomisan5012_2)
ジャンル ラブストーリー
演者人数 2人用台本(男1、女1)
時間 20 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 恋人はここにいる…
カイトはまだ、恋人えりの存在にずっと葛藤を抱いていた。
ずっと、えりを引きずったままだった。

※「」は台詞ですが、4行目以降の「」から途中まではメッセージのやり取りと捉えてください。
※「」の付いてない台詞は、基本そのキャラの心情です。(心情じゃないとこもありますが、小さい事は気にしない!)
※演出は指定してるとこもありますが、演者の感性に任せます。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
カイト 34 不慮の事故により彼女を亡くし、断ち切れぬままその日その日を過ごしている社会人
えり 22 カイトのところへ遊びに行った際にバスに轢かれる。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
カイト:「それじゃ…えり、行ってくるね」 えり:「行ってらっしゃいだよ、カイト」 カイト:えりとのやりとりは、いつも決まった時間に終わる。 0:  カイト:『貴方の隣になりたい』 0:  カイト:「おはよ、えり」 えり:「おはよ、カイトくん」 えり:「カイトくん、今日は仕事?」 カイト:「うん、でも今日もまた…サボろうかな」 えり:「仕事は上手くいって無いの?」 カイト:「うん、まぁ…あんまりかな」 えり:「そうなんだ…」 えり:「無理、しないでね」 カイト:「うん、ありがと」 カイト:何かが欠けた様に、仕事の楽しさもまた欠けてしまった気がする。 カイト:「そっちの天気はどう?」 えり:「こっちは快晴だよ」 えり:「もう秋だというのに、まだ暑いんだよ…良いなぁ、カイトくんは東北住みで」 えり:「そっちの天気は?」 カイト:「こっちは曇りかな…」 えり:「ふーん…」 えり:「そっちはいっつも曇りなんだね」 えり:「まるで、カイトくんの心の中を表してるみたい」 カイト:「そう、かな…?」 カイト:本当は紺色のカーテンが滲むくらいに光が入り込む。カーテンを開けては無いが、きっと快晴だろう。 えり:「朝ご飯は食べた?」 カイト:「いや、まだ」 カイト:「起きたばっかりだから、まだベッドの上」 えり:「そう、でもダメだよ?」 えり:「ちゃんと朝ご飯食べないと!」 えり:「早く起きろ!カイトくん!」 カイト:「はいはい、今起きましたよ」 えり:「よろしい!」 カイト:朝ご飯…か。本当ならいずれ、君に作って貰いたかった…な。 カイト:朝ご飯の匂いで目を覚まし、起きた時には朝ご飯が出来上がっていて… カイト:そして、えりが笑顔で「おはよう」って言ってくれていたはず… 0:3秒、間をあける カイト:「えり、朝ご飯作ったよ」 カイト:「写真送っとくね」 えり:「目玉焼きですか…しかもソース派…」 カイト:「あれ、えりは醤油派だったっけ?」 えり:「無論、醤油だよ」 カイト:「そっか」 カイト:ふとカーテンの隙間から外が覗いてきた…ほんの少しばかりだが、雪が降っていた。 カイト:今年は少し早いな…そうだ、えりにも送ってあげよう。あんまり雪降らないって言ってたし。 カイト:「ほらえり、雪が降ったよ!写真送っとくね」 0:3秒、間をあける カイト:なぁえり、僕は本当にこれで良いのだろうか?本当にカーテンの開いていない薄暗い箱に閉じこもってて良いのかな? カイト:「えり、僕は…」 カイト:「これで良いのかな…?」 カイト:「君にメッセージを送っても…」 カイト:「僕の中に出来た、このポッカリ空いた穴は埋まらない…」 カイト:「広がっている気がするんだ…」 カイト:僕がそうメッセージを送っても、反対の手に握っているえりのスマホに通知がいくだけ… カイト:えりはもう…僕の送ったメッセージを見てはくれない… 0:所々、えりとの思い出を挟みます えり:「カイトと、また一緒に東北デート出来る日が楽しみ!何時に集合する?」 カイト:あの時、日がずれていたら…こういう事にはならなかったのかな…? えり:「えへへ、まさか到着と同時に雪降るなんて…笑えちゃうね!声出ちゃう!」 カイト:あぁ、よく笑ってたな… えり:「ねぇ!そういやカイトって、全然思い出を大事にしないよね!」 えり:「ジャーン!チェキカメラ!スマホで撮ってデータとして残しても良いけどさ…」 えり:「物として残ってた方が、(少し強調して)ずぅぅっと!大事にしてくれるかなって!」 0:リビングに立て掛けてたえりの写真を持って眺める カイト:(少し微笑む)本当だ、ずっと今まで持ってる…えり、君の言う通りだ… えり:「(何かを写真の裏に書く)…と!よし!はい、これ!これは大事に持っててよね!」 カイト:そうだ…この写真は、2人で撮った写真をえりが真っ二つに切ったんだっけ? カイト:僕とえりが揃った時に、またそれが1つの写真として出来上がるからって… えり:「そろそろ時間だ、またデートしようね!バイバイ!」 カイト:そうだ、最後はそうだった…えり、ちゃんと後ろじゃなくて前見…前…見ろ… 0:カイト、当時に戻る(間はあけなくても良い) カイト:「危ない!!」 えり:「え……」 0:3秒、間をあける カイト:「えり…えり!!」 0:3秒、間をあける カイト:「目を開けてくれよ!少しでも良い…」 0:3秒、間をあける カイト:「えり…」 0:3秒、間をあける 0:カイト、現実に戻る カイト:あの時、予知出来てたじゃないか…バスが来る事を… カイト:僕の馬鹿…何で…何で… 0:えりの写真が落ちる カイト:おっと…写真立てから写真が…あれ、裏に何か…どれどれ… 0:写真の裏を見る えり:「大好きな貴方の隣にずっと居ます!何が何でも!離れませんからね!」 0:3秒、間をあける カイト:(少し微笑む)…ずっと、ずっと居たのか…えり カイト:ごめんな、えり…ずっと居たのに…こんな姿をずっと見せちゃって…僕、変わるよ!立ち直ってみせる! カイト:そうだ…ずっと写真でも一人ぼっちだったな…確か財布に片方の写真が…あった! カイト:これで2つ合わせれば…(また微笑む)やっと、隣に居れるね! カイト:えり… 0:3秒、間をあける カイト:これからも、大好きな貴方の隣に…ずっと居ても良いですか? 0:3秒、間をあける えり:「うわぁ、これめっちゃ泣けるよ…って、」 えり:「言って欲しいのかな!?」 えり:「人の名前使って、勝手に殺してくれちゃって!」 カイト:「いやぁもう…深夜テンションで書いてしまったものだから…」 カイト:「これだから小説家ってものは…」 えり:「志望をつけろ」 カイト:「これだから小説家志望ってものは…何か虚しくない?」 えり:「はぁ、まったく…ほら、朝ご飯出来てるよ!」 カイト:「なぁ、えり」 えり:「え、なに急に…?」 カイト:「えっと…その…」 0:3秒、間をあける カイト:「大好きな貴方の隣に、ずっと居させてください!」

カイト:「それじゃ…えり、行ってくるね」 えり:「行ってらっしゃいだよ、カイト」 カイト:えりとのやりとりは、いつも決まった時間に終わる。 0:  カイト:『貴方の隣になりたい』 0:  カイト:「おはよ、えり」 えり:「おはよ、カイトくん」 えり:「カイトくん、今日は仕事?」 カイト:「うん、でも今日もまた…サボろうかな」 えり:「仕事は上手くいって無いの?」 カイト:「うん、まぁ…あんまりかな」 えり:「そうなんだ…」 えり:「無理、しないでね」 カイト:「うん、ありがと」 カイト:何かが欠けた様に、仕事の楽しさもまた欠けてしまった気がする。 カイト:「そっちの天気はどう?」 えり:「こっちは快晴だよ」 えり:「もう秋だというのに、まだ暑いんだよ…良いなぁ、カイトくんは東北住みで」 えり:「そっちの天気は?」 カイト:「こっちは曇りかな…」 えり:「ふーん…」 えり:「そっちはいっつも曇りなんだね」 えり:「まるで、カイトくんの心の中を表してるみたい」 カイト:「そう、かな…?」 カイト:本当は紺色のカーテンが滲むくらいに光が入り込む。カーテンを開けては無いが、きっと快晴だろう。 えり:「朝ご飯は食べた?」 カイト:「いや、まだ」 カイト:「起きたばっかりだから、まだベッドの上」 えり:「そう、でもダメだよ?」 えり:「ちゃんと朝ご飯食べないと!」 えり:「早く起きろ!カイトくん!」 カイト:「はいはい、今起きましたよ」 えり:「よろしい!」 カイト:朝ご飯…か。本当ならいずれ、君に作って貰いたかった…な。 カイト:朝ご飯の匂いで目を覚まし、起きた時には朝ご飯が出来上がっていて… カイト:そして、えりが笑顔で「おはよう」って言ってくれていたはず… 0:3秒、間をあける カイト:「えり、朝ご飯作ったよ」 カイト:「写真送っとくね」 えり:「目玉焼きですか…しかもソース派…」 カイト:「あれ、えりは醤油派だったっけ?」 えり:「無論、醤油だよ」 カイト:「そっか」 カイト:ふとカーテンの隙間から外が覗いてきた…ほんの少しばかりだが、雪が降っていた。 カイト:今年は少し早いな…そうだ、えりにも送ってあげよう。あんまり雪降らないって言ってたし。 カイト:「ほらえり、雪が降ったよ!写真送っとくね」 0:3秒、間をあける カイト:なぁえり、僕は本当にこれで良いのだろうか?本当にカーテンの開いていない薄暗い箱に閉じこもってて良いのかな? カイト:「えり、僕は…」 カイト:「これで良いのかな…?」 カイト:「君にメッセージを送っても…」 カイト:「僕の中に出来た、このポッカリ空いた穴は埋まらない…」 カイト:「広がっている気がするんだ…」 カイト:僕がそうメッセージを送っても、反対の手に握っているえりのスマホに通知がいくだけ… カイト:えりはもう…僕の送ったメッセージを見てはくれない… 0:所々、えりとの思い出を挟みます えり:「カイトと、また一緒に東北デート出来る日が楽しみ!何時に集合する?」 カイト:あの時、日がずれていたら…こういう事にはならなかったのかな…? えり:「えへへ、まさか到着と同時に雪降るなんて…笑えちゃうね!声出ちゃう!」 カイト:あぁ、よく笑ってたな… えり:「ねぇ!そういやカイトって、全然思い出を大事にしないよね!」 えり:「ジャーン!チェキカメラ!スマホで撮ってデータとして残しても良いけどさ…」 えり:「物として残ってた方が、(少し強調して)ずぅぅっと!大事にしてくれるかなって!」 0:リビングに立て掛けてたえりの写真を持って眺める カイト:(少し微笑む)本当だ、ずっと今まで持ってる…えり、君の言う通りだ… えり:「(何かを写真の裏に書く)…と!よし!はい、これ!これは大事に持っててよね!」 カイト:そうだ…この写真は、2人で撮った写真をえりが真っ二つに切ったんだっけ? カイト:僕とえりが揃った時に、またそれが1つの写真として出来上がるからって… えり:「そろそろ時間だ、またデートしようね!バイバイ!」 カイト:そうだ、最後はそうだった…えり、ちゃんと後ろじゃなくて前見…前…見ろ… 0:カイト、当時に戻る(間はあけなくても良い) カイト:「危ない!!」 えり:「え……」 0:3秒、間をあける カイト:「えり…えり!!」 0:3秒、間をあける カイト:「目を開けてくれよ!少しでも良い…」 0:3秒、間をあける カイト:「えり…」 0:3秒、間をあける 0:カイト、現実に戻る カイト:あの時、予知出来てたじゃないか…バスが来る事を… カイト:僕の馬鹿…何で…何で… 0:えりの写真が落ちる カイト:おっと…写真立てから写真が…あれ、裏に何か…どれどれ… 0:写真の裏を見る えり:「大好きな貴方の隣にずっと居ます!何が何でも!離れませんからね!」 0:3秒、間をあける カイト:(少し微笑む)…ずっと、ずっと居たのか…えり カイト:ごめんな、えり…ずっと居たのに…こんな姿をずっと見せちゃって…僕、変わるよ!立ち直ってみせる! カイト:そうだ…ずっと写真でも一人ぼっちだったな…確か財布に片方の写真が…あった! カイト:これで2つ合わせれば…(また微笑む)やっと、隣に居れるね! カイト:えり… 0:3秒、間をあける カイト:これからも、大好きな貴方の隣に…ずっと居ても良いですか? 0:3秒、間をあける えり:「うわぁ、これめっちゃ泣けるよ…って、」 えり:「言って欲しいのかな!?」 えり:「人の名前使って、勝手に殺してくれちゃって!」 カイト:「いやぁもう…深夜テンションで書いてしまったものだから…」 カイト:「これだから小説家ってものは…」 えり:「志望をつけろ」 カイト:「これだから小説家志望ってものは…何か虚しくない?」 えり:「はぁ、まったく…ほら、朝ご飯出来てるよ!」 カイト:「なぁ、えり」 えり:「え、なに急に…?」 カイト:「えっと…その…」 0:3秒、間をあける カイト:「大好きな貴方の隣に、ずっと居させてください!」