台本概要
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タイトル | 推しの会話とは…? |
---|---|
作者名 | のぼライズ (@tomisan5012_2) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 2人用台本(男1、女1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
マッチングアプリで出会った子と初対面! いざ話してみると…分かんない事だらけ!? 195 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
としき | 男 | 27 | 素性 俊樹(そせい としき) まぁまぁなモブ男 |
えり | 女 | 24 | 其処野 恵理(そこの えり) あるジャンルでは、オタクを発揮する |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
としき:僕の名前は「素性 俊樹(そせい としき)」。
としき:とあるマッチングアプリで女の子と仲良くなり、そして…そしてついに!実際に会う約束まで辿り着き、今日会う事に…!
0:
としき:『推しの会話とは…?』
0:
としき:彼女は免許も無く、まだ大学生でバイト代を学費に回したり等、自由に使えるお金が無いと言っていた。
としき:そ・こ・で、社会人で車持ちの俺が直接、彼女の元へ向かう事にした。俺のプランは…こうだ!
としき:まずはカフェで合流し…
0:ここからは俊樹の妄想…
えり:「お待たせ!待った?」
としき:「ううん、全然待ってないよ!」
としき:このセリフは、例え待ってても待ってなくても、この「全然待ってないよ!」の一択に限る。
えり:「初めまして…って、何かアプリで会ってるのに「初めまして」だなんて、おかしいね!」
としき:ここで自己紹介がてら、当たり障りのない会話…あぁ、幸せ…
えり:「ねぇ、俊樹さんの趣味はなに?」
としき:そう尋ねられた時、俺はこう返す。
としき:「おいおい…さん付けだなんて、よしてくれよ!俊樹で良いよ、えりちゃん」
としき:決まった!
えり:「え、そう?じゃあ…俊樹…呼び捨てって、なんか恥ずかしいな…」
としき:彼女の照れながら俺の名前を呼ぶ顔が浮かびます。正直、最高です!
えり:「え、私の趣味?うーん…生け花かな!」
としき:彼女はこう答えなくても、俺の中での彼女は凛としている…あぁ、妄想が膨らむだけで良い香り…
えり:「ちょっと、外行きませんか?」
としき:お会計を私が全部奢り、俺の車に乗せてドライブデート!そして…そして……そして!
0:現実戻ります
えり:「あ…あの…」
としき:「(まだ妄想の中に浸ってます)あぁ…良いねぇ…」
えり:「あのっ!」
としき:「え?あぁ、えーと…えりさん?」
えり:「はい!初めまして、其処野 恵理(そこの えり)です」
としき:「あっ、初めまして!素性 俊樹(そせい としき)と申します」
えり:「え、素性(そせい)…?」
としき:「珍しい苗字ですよね!警察に職質されても、名前出せば良いですもんね!素性(そせい)なんで、名前出せば素性(すじょう)出してるようなもんですからね!あははは…」
えり:「素性(そせい)様を馬鹿にしないでください」
としき:「いやいや、これは私が作った自虐ネタですから!気にしないでくださいよ!あははははは…」
えり:「(机を叩いて)あなたじゃありません!」
としき:「ヒェ!?ごごごごめんなさい!」
えり:「え、あっ…すいません…」
としき:「は…はぁ…」
としき:どうしよう…え、怒らせた?…え、何で?俺のハズレ無しだった鉄板自己紹介一発ネタの中に、怒らせる要素…あった…のか?
えり:「すいません…なんか…」
としき:「いえいえ、お気になさらず…」
としき:と…とりあえず、趣味の話に移ろう
としき:「その…えりさんの…趣味は…?」
えり:「趣味ですか…そうですねぇ、歌が好きかな?」
としき:「へぇ、歌ですか!ちなみに好きなアーティストは?」
えり:「壬生忠岑(みぶのただみね)様」
としき:「…え?」
えり:「壬生忠岑(みぶのただみね)様」
としき:「(大きく息を吸う)スゥー…」
としき:2度聞いても誰だ!?え、誰って言った?明らかに現代風な名前ではなかったよね!?古(いにしえ)感満載でしたよね!?苗字と名前の間に「〜の〜」がござらなかったか!?
としき:「へ…へぇ、そのアーティストって…どういう曲を?」
えり:「はい…では一句、「風吹けば 峰にわかるる 白雲(しらくも)の 絶えてつれなき 君が心か」…以上です」
としき:「えっと…はい?」
えり:「(大きく息を吸う)スゥー…「風吹けば 峰にわかるる 白雲(しらくも)の 絶えてつれなき 君が心か」」
としき:「…はぁ?」
えり:「(大きく息を吸う)スゥー…「風吹けば 峰にわかるる 白く(もの 絶えてつれなき 君が心か)…」
としき:「(遮るように)分かった!もう分かった!」
としき:分かんない…えっ、分かんないよ…この子の言ってる事が…
えり:「ちなみに、私の唯一の推しが「素性法師(そせいほうし)」様で…」
としき:「え?呼びました?何つって…」
えり:「私の推しを汚さないでください」
としき:もはや冗談も通じないじゃないか…
としき:「す…すいません…」
えり:「(オタクっぽい早口で)素性法師(そせいほうし)様の歌は、綺麗な歌、情景が浮かぶ歌も好きですが、その中でとても未練ある恋歌(れんか)を詠んでいらして…例えば、「思ふども かれなむ人を いかかせむ 飽かず散りぬる 花とこそ見め」という歌。「思っていてもあの人から離れてしまった、あの人の未練をどう断ち切ろうか?とりあえず不本意だが、今は散ってしまう花と思おう」という別れを告げられても諦めきれない女々しい男の人の心情を詠んでみたりなど、あとは…あとは…って、あれ?俊樹さん?」
としき:…もう帰ろう、言ってる事が分からない。とりあえずお会計を済ませて帰ろう、うん帰ろう…
0:3秒、間をあける。
えり:「うん…手応えあったぁ!」
としき:「えっ、どこがぁ!?」
としき:僕の名前は「素性 俊樹(そせい としき)」。
としき:とあるマッチングアプリで女の子と仲良くなり、そして…そしてついに!実際に会う約束まで辿り着き、今日会う事に…!
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としき:『推しの会話とは…?』
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としき:彼女は免許も無く、まだ大学生でバイト代を学費に回したり等、自由に使えるお金が無いと言っていた。
としき:そ・こ・で、社会人で車持ちの俺が直接、彼女の元へ向かう事にした。俺のプランは…こうだ!
としき:まずはカフェで合流し…
0:ここからは俊樹の妄想…
えり:「お待たせ!待った?」
としき:「ううん、全然待ってないよ!」
としき:このセリフは、例え待ってても待ってなくても、この「全然待ってないよ!」の一択に限る。
えり:「初めまして…って、何かアプリで会ってるのに「初めまして」だなんて、おかしいね!」
としき:ここで自己紹介がてら、当たり障りのない会話…あぁ、幸せ…
えり:「ねぇ、俊樹さんの趣味はなに?」
としき:そう尋ねられた時、俺はこう返す。
としき:「おいおい…さん付けだなんて、よしてくれよ!俊樹で良いよ、えりちゃん」
としき:決まった!
えり:「え、そう?じゃあ…俊樹…呼び捨てって、なんか恥ずかしいな…」
としき:彼女の照れながら俺の名前を呼ぶ顔が浮かびます。正直、最高です!
えり:「え、私の趣味?うーん…生け花かな!」
としき:彼女はこう答えなくても、俺の中での彼女は凛としている…あぁ、妄想が膨らむだけで良い香り…
えり:「ちょっと、外行きませんか?」
としき:お会計を私が全部奢り、俺の車に乗せてドライブデート!そして…そして……そして!
0:現実戻ります
えり:「あ…あの…」
としき:「(まだ妄想の中に浸ってます)あぁ…良いねぇ…」
えり:「あのっ!」
としき:「え?あぁ、えーと…えりさん?」
えり:「はい!初めまして、其処野 恵理(そこの えり)です」
としき:「あっ、初めまして!素性 俊樹(そせい としき)と申します」
えり:「え、素性(そせい)…?」
としき:「珍しい苗字ですよね!警察に職質されても、名前出せば良いですもんね!素性(そせい)なんで、名前出せば素性(すじょう)出してるようなもんですからね!あははは…」
えり:「素性(そせい)様を馬鹿にしないでください」
としき:「いやいや、これは私が作った自虐ネタですから!気にしないでくださいよ!あははははは…」
えり:「(机を叩いて)あなたじゃありません!」
としき:「ヒェ!?ごごごごめんなさい!」
えり:「え、あっ…すいません…」
としき:「は…はぁ…」
としき:どうしよう…え、怒らせた?…え、何で?俺のハズレ無しだった鉄板自己紹介一発ネタの中に、怒らせる要素…あった…のか?
えり:「すいません…なんか…」
としき:「いえいえ、お気になさらず…」
としき:と…とりあえず、趣味の話に移ろう
としき:「その…えりさんの…趣味は…?」
えり:「趣味ですか…そうですねぇ、歌が好きかな?」
としき:「へぇ、歌ですか!ちなみに好きなアーティストは?」
えり:「壬生忠岑(みぶのただみね)様」
としき:「…え?」
えり:「壬生忠岑(みぶのただみね)様」
としき:「(大きく息を吸う)スゥー…」
としき:2度聞いても誰だ!?え、誰って言った?明らかに現代風な名前ではなかったよね!?古(いにしえ)感満載でしたよね!?苗字と名前の間に「〜の〜」がござらなかったか!?
としき:「へ…へぇ、そのアーティストって…どういう曲を?」
えり:「はい…では一句、「風吹けば 峰にわかるる 白雲(しらくも)の 絶えてつれなき 君が心か」…以上です」
としき:「えっと…はい?」
えり:「(大きく息を吸う)スゥー…「風吹けば 峰にわかるる 白雲(しらくも)の 絶えてつれなき 君が心か」」
としき:「…はぁ?」
えり:「(大きく息を吸う)スゥー…「風吹けば 峰にわかるる 白く(もの 絶えてつれなき 君が心か)…」
としき:「(遮るように)分かった!もう分かった!」
としき:分かんない…えっ、分かんないよ…この子の言ってる事が…
えり:「ちなみに、私の唯一の推しが「素性法師(そせいほうし)」様で…」
としき:「え?呼びました?何つって…」
えり:「私の推しを汚さないでください」
としき:もはや冗談も通じないじゃないか…
としき:「す…すいません…」
えり:「(オタクっぽい早口で)素性法師(そせいほうし)様の歌は、綺麗な歌、情景が浮かぶ歌も好きですが、その中でとても未練ある恋歌(れんか)を詠んでいらして…例えば、「思ふども かれなむ人を いかかせむ 飽かず散りぬる 花とこそ見め」という歌。「思っていてもあの人から離れてしまった、あの人の未練をどう断ち切ろうか?とりあえず不本意だが、今は散ってしまう花と思おう」という別れを告げられても諦めきれない女々しい男の人の心情を詠んでみたりなど、あとは…あとは…って、あれ?俊樹さん?」
としき:…もう帰ろう、言ってる事が分からない。とりあえずお会計を済ませて帰ろう、うん帰ろう…
0:3秒、間をあける。
えり:「うん…手応えあったぁ!」
としき:「えっ、どこがぁ!?」