台本概要
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タイトル | 読川組と歌山組の抗争 |
---|---|
作者名 | 読川詩朗 |
ジャンル | その他 |
演者人数 | 5人用台本(男5) |
時間 | 30 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
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キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
松川 | 男 | 51 | 裏役みたいなもんですなこいつ |
水元 | 男 | 69 | 一番の主役やな |
田山 | 男 | 38 | チンピラ一号 |
木原 | 男 | 55 | インテリヤクザみたいなやつ |
歌山 | 男 | 40 | ボス |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:とある日本料亭
松川:お、来たか!よぉ!久しいな水元!
水元:松川の兄貴!お久しぶりでございます!
松川:おう、まぁそこ座れや
水元:失礼します。
0:対面で座る水元
松川:さ、なに飲むよ水元。安心せぇ今日は俺のおごりや
水元:す、すんません。ほな熱燗でもよろしいですか?
松川:おう!遠慮すんな!おい、姉ちゃん、熱燗と冷やおかわり頼むわな。
水元:しかし松川の兄貴、今日は何の用で俺を呼び出したんですか?
松川:まぁ待てや。酒来てから話そうや
水元:は・・はぁ・・・
松川:そう緊張すんなよ水元、別にお前を取って食おうなんて思ってるわけないやろ?
0:お酒が二人の元に置かれる
松川:ほれ、猪口出せ
水元:あ、はい、すんません!!
0:水元のお猪口に日本酒が注がれる
水元:ほな兄貴のは俺が・・・
松川:すまんなぁ
0:松川のお猪口に日本酒が注がれる
松川:ほな、改めて乾杯
水元:乾杯
0:酒を飲む二人
松川:ふぅー・・・やっぱ日本酒は新潟のに限るで!!のぉ!水元!
水元:そ、そうですね!
松川:まだ緊張しとんのかい!
水元:だ、だって松川の兄貴から呼ばれるなんてこんな下っ端の俺なんかがええんかって思って・・・
松川:まぁそうやな。ほんならさっそく本題に入ろうか
水元:は、はい
松川:うちのシマで最近、ええ面して顔出してきてる組があんのは知ってるか?
水元:歌山組(かやまぐみ)ですか?
松川:せや。ここ最近うちの店とかでも羽振りよく金落としたりうちのソープの女食ったりまぁ色々やらかしてんねやわ
水元:は・・はぁ・・・
松川:ほんでな。オジキから俺に言われたんやけどな、歌山組をちょっと分からしたってくれってな
水元:分からす?
松川:せや。んでまぁうちの読川組(よみかわぐみ)は結構顔知られてるからな。まだ無名でド下っ端のお前に歌山組の中から潰してほしいんや
水元:俺がですか?お、俺なんかがやってもええんですか!!
松川:むしろお前に適役や思わんか?歌山組をうちの枝(えだ)に入れたいからな。お前の努力次第で上に上がることもできるぞ。どうや?ええ仕事ちゃうか?
水元:わ・・わかりました・・
松川:ただし。アヤつけられたらイモ引いて逃げんなよ?読川組に入ったんやったら最後まで派手に暴れてこいや。
水元:わかりました・・・
松川:ほな歌山組に入ったら定期的に連絡するさかい。さ、今日の話はこれでしまいや!ささ、食おうや!
0:数日後、歌山組の前
水元:ここか・・・よし・・・
0:ノックする水元
田山:ん?誰や?
水元:あぁ、すんません!じ・・自分・・・水元言います!この歌山組で働かせてください!!
0:土下座をする水元
田山:あぁ?いきなりなんやの兄ちゃん。遊びか?ふざけてんならよそでやれよ?
水元:ほ・・本気なんですわ!!他に行く当てがあらへんのでここに来たんです!俺を雇ってください!!
木原:なんや騒がしいのぉ?
田山:あ、兄貴。ご苦労さんです・・・
0:頭を下げる田山
木原:なんや兄ちゃん。どっから来たんや?
水元:どっからとは・・?
木原:うちのシマを見つけてくるなんてそんじょそこらのチンピラには無理や。誰からうちを紹介された?
水元:えっと・・その・・・
田山:はよ言えや!!
木原:まぁまぁそう怒んなや田山。兄ちゃん、うちのシマはちょーっとばかし危ない仕事してるんや。いわゆるヤクザもん言うやっちゃ
水元:は・・はぁ・・・
木原:もし建設関係の場所と間違えてきたんやったら別の建設業者に連絡してうちから手はず整えたるさかい、今なら帰るチャンスやで?な?
水元:あ・・いえ!こ・・ここの歌山組で働かせてほしいんです!!
田山:あぁ?
木原:へぇ?兄ちゃん、なんや訳アリか?まぁええわ、こっちおいで
田山:あ、兄貴ええんですか?
木原:だぁっとれボケタコが。この兄ちゃんは今は俺の客人や茶の一杯くらい用意せんか!ボケぇ!!
0:田山の顔を蹴る木原
田山:ぐはぁ!す・・すんません!!す!すぐ用意しまさぁ!!
木原:悪いな兄ちゃん。ほな客間へ行こか
水元:あ、ありがとうございます
0:客間にて
木原:歌山の親父、客人が一人来たんでちょっとお立合いよろしいでしょうか
歌山:おう。ええど。こっち通せ
水元:(こ・・こいつが歌山・・・)
0:客間に木原と歌山と水元の三人が座る
田山:ま、まぁどうぞ。
0:お茶を三人に置く田山
木原:ボケか!まずは客人に茶出すのが礼儀やろ!ドつきまわすぞボケナス!!
田山:す、すんません・・・
水元:す・・すんません
歌山:で?あんさんはここに何しに来たんや?
水元:え・・えっと
木原:なんやこの兄ちゃんうちで働きたい言いますねや。理由でも聞いたろ思って歌山の親父にも立ち会ってもうた次第ですわ
歌山:さよか。
水元:そうですね、ここで働きたくて来たんです!
歌山:ここに来た度胸は認めたらぁ、せやけどうちのシマに来る奴なんて街の半端もんしかおらん。あんさん、名前はなんや?
水元:み・・水元隆盛(みずもとりゅうせい)です・・・
歌山:水元・・・どこの生まれや?
水元:う、生まれですか?生まれは兵庫県です
木原:へぇー?俺と同じやんかぁ水元君!君年齢は?
水元:に・・二十四です・・
木原:かぁー!しゃばい!シャバいなぁ!まっだまだこれからやん!
歌山:木原
木原:あ、すんません親父。
歌山:二十四の若造がうちのシマを自力で見つけれるわけあらへん、どこの回し者や?それか逃げてきたんか?
水元:そ・・そうなんです・・・読川組ってご存じですか?
歌山:読川組・・・ふっ、懐かしいのぉ。兄ちゃん、読川組から逃げてきたんやな?あそこは偉いめんどくさいとこやったろ?何年おったんや?
水元:六年です・・・学校出てすぐにうちのおかんが俺を読川組に売り飛ばしたんですわ
木原:売り飛ばしたってまた偉い可哀想なやっちゃなー?
歌山:おふくろさんはなんでお前を売ったんや?
水元:おかんは昔大阪のミナミで一番のキャバ嬢やったんですわ、ほんで親父とデキ婚で俺を生んで、親父は借金抱えて自殺、おかんは借金返しきれず俺を読川組へ・・・
歌山:難儀やったのぉ・・・
水元:ほんで、久しぶりにおかんのおるアパートに帰ったんですが俺を売った金で借金はなくなったんですが余った金で男遊び・・・俺のことはすっかり忘れ新しい男と遊んでましたわ・・・
木原:大変やったなぁ、ほんでおふくろさんとその後はどないなったんや?
水元:それっきりです。鍵もポストにいれ電話もおかんのアドレス全部消しました。たまにかかってきたら金くれとしか言われんかったんで・・・
歌山:ほんで?読川組でのお前はなんや?鉄砲玉か?
水元:いや、松川の兄貴に可愛がってもらっててシキテンをきってました・・・
木原:シキ・・・どこの賭場や?
水元:難波の裏カジノです
木原:あー・・あっこか・・・あそこ、兄ちゃんがきってたんかいな!えらいたいそうな場所で頑張ってたんやな!
水元:ありがとうございます・・・せやけど俺、体力に自信がなかったから追い出しても舐められてまして・・・ほんならもう逃げた方がええわ思ってここに来ました
歌山:さよか・・・。わぁった。おい!田山!
田山:な、なんでしょうか親父!
歌山:この水元君をお前の舎弟にしたれ
田山:しゃ、舎弟ですか!?ええんですか!?
歌山:かまわん。お前もうちのシマに来て長いやろ。そろそろ舎弟の一人でも作らせたらな思ったさかいな。木原
木原:はい。
歌山:お前は二人を教育したれ
木原:わかりました。
歌山:ほなこの場はしまいや。なんかあったらまたワシを呼んでくれや
木原:親父、ご苦労様です
田山:ご苦労様です
水元:ありがとうございます・・・
0:奥の部屋に入る歌山
木原:つーことで改めてよろしくな水元君!
水元:あ、よろしくお願いします
木原:改めて僕が木原。木原浩二(きはらこうじ)や。ほんでこっちが
田山:田山啓介(たやまけいすけ)だ。よろしくな水元
水元:あ、ありがとうございます!
0:その日の夜
松川:もしもし
水元:もしもし兄貴!水元です!なんとか歌山組に入れました!
松川:ほぉーよかったやないか!ほなまたあとでメールするさかいやることやったらまた電話してこい!
水元:たのんます!
0:水元の電話を陰から見るひとりの男
0:次の日
木原:さーて!ほんならいこか!
田山:わかりました
水元:あ、行くってどちらへ
木原:うちから金借りてる債務者のところ。まぁ巻き上げにいくだけや。今日は田山が見本見せるさかい明日から頼むで?水元
水元:は、はい!
0:車を走らせ小さなボロアパートに着く
木原:ほな、見ときや水元、いってこい田山
田山:わかりました。
0:ドアを力いっぱい叩く田山
田山:おい!!田中!!いるんだろ!!出てこいゴルァ!!!
0:奥から物音はするけど出る気配はない
木原:ほな回り込むで。ついといで
水元:は、はい
田山:おるぁ!出てこいや!!田中ぁ!借りたら返す!!ガキでもわかることやぞ!!さっさと出てこいや!!
0:裏に回り込む木原と水元
木原:んー・・あとちょっとかな・・・
0:裏口からこっそり出てくる男
木原:こんにちわ。田中はん。ニコニコレンタルマネーの代表取締役、木原でーす。田中はん、借りとった50万、期日遅れてもう三か月になりますけど、どうなってますの?
0:あとずさりする田中
木原:一円でもええから返す誠意を見せてくれな。世の中信用って大事や思わない?田中はん?
田山:あ、居た居た!田中ぁあ!てめぇイモひいて逃げてんじゃねぇぞゴルァ!!さっさと借りた金返さんかい!!
木原:こらこら田山。あんま乱暴したらあかんやろ?
0:水元にナイフを渡す木原
水元:え、これ・・・
木原:あ、せや田中はん!今日はちょっと楽しいゲームしようや!それで借金少しだけ落としたるさかい。な?やろやろ!ほら田山、準備したれ
田山:はい
0:両手をフェンスに縛る田山
木原:さ、準備できた。ほな水元、君ダーツってやったことある?
水元:ダーツですか?一応人並みに
木原:おぉーほな話は早いな!!田山
田山:はい
0:田中の腹部にダーツ板を張り付ける
木原:よぉーく狙いや?ブルは高得点やで?
水元:は・・はい・・・
0:手が震える水元
木原:どないした?ちゃんと狙わなあかんで?大丈夫、人は一回や二回刺されたくらいで死にゃせんよ。ほら投げてみ?
水元:はぁ・・はぁ・・はぁ・・・
田山:兄貴!
木原:まずい!逃げるで!!
0:警察が待て!走ってくる
田山:兄貴!こっちです!!
0:車に乗り発車する三人
木原:あちゃーできへんかったな!どないした?読川組の時はこんなんせんかったんやな?
水元:そ・・そうですね・・すんません・・・
田山:どうしますか?こいつ
木原:まぁしゃーないしゃーない。うちの事務所での初日や!おおめに見たろうや!
田山:はぁ・・・わかりました。
0:その日の夜
水元:もしもし・・
松川:おうどうした?
水元:思ってた以上にヤバいかもしれないですねこの事務所・・・
松川:というと?
水元:債務者を半殺ししたり松川の兄貴が取り締まってるキャバクラで三十万くらい使うし・・歌山の親父はなにも言ってこないし・・・抗争する気満々ですよ・・・
松川:なるほどなぁ・・・
0:電話を取られる水元
歌山:よぉ松川・・・久しいな・・・
水元:う・・歌山の親父!!
松川:その声は・・・歌山の旦那・・・
歌山:久しぶりやな。元気にしとったか?
松川:な・・なんや水元は裏切ったんか!!!
歌山:安心せぇワシが勝手につけて来ただけや。裏切っとらん。安心せぇ。ただ、お前、何がしたかったんや?
松川:お、教えれへんな!
歌山:さよか。ほな水元には悪いが大阪湾の底に沈めさせてもらうわ
松川:ま、待て!わかった・・・場所を用意する・・そこで話そう・・・
歌山:わかった。また連絡しろ
0:電話を返す歌山
水元:す・・すんません・・・!!
歌山:まぁ本来なら画を書いてるから殺したいけど、ちょっとなお前は泳がせる。
水元:あ・・ありがとうございます・・・
0:数日後、日本料亭にて
水元:ま・・松川の兄貴・・!すんません!!
松川:うるせぇ!!おんどれ!!何やってくれとんねんゴルァ!!!
0:殴る蹴るを繰り返す松川
歌山:そこらへんにしといてやれよ松川
松川:じゃかぁあしいわ!!おんどれは黙っとれ!!これはうちのシマの問題じゃ!!
歌山:辞めろってのが聞こえねぇのか?松川
0:じっと目を見る歌山
松川:・・っ!くそが!!後で覚えとけよ水元!
歌山:まぁええ。ほんで、早速聞きたいがなんでうちの組に水元を入れたんや?
松川:おんどれの若いもんがうちのシマでハバきかせてるからじゃ!!わかるやろうがボケが!!
歌山:木原と田山の二人だろ。俺も手を焼いてるんだ
松川:なに?
歌山:あの二人はなぁ、ちょーっとばかしやる事が派手でな。水元も見ただろ?債務者の始末を
水元:は・・はい・・・
歌山:せやからワシも手を焼いてたんや。ちょうどええ機会や。松川、手ぇ貸せや
松川:何するんや
歌山:あんなぁ・・・
0:数日後
木原:どこへ連れてってくれるんや?水元
田山:お前、しょーもない所連れてったらドつきまわすからな
水元:あ、安心してください。兄貴ら二人にぴったりの女性が読川組の取り締まってるソープにおるんで、そこに案内しようかと!
木原:ごっくんボディーのグンバツなタレかぁ!んなっはっはっは!こら楽しみやなぁ!!田山!!
田山:ほんまですねぇ兄貴!がっはっはっは!!
0:とあるソープ内
木原:ここで待っとったら来るんか。楽しみやなぁ!
田山:すんません、兄貴。ちょっと先トイレ行きますわ!
木原:おま!先走りしすぎやぞ!はよいってこい!
0:トイレに入る田山
田山:ふぅー・・・
松川:よぉ。
田山:あ?誰やお前
松川:まぁお前の敵やな。眠っとけや
田山:あぁ!?
0:後頭部を思いっきり殴られ気を失う田山
松川:やればできるやんけ水元
水元:はぁ・・はぁ・・あ・・ありがとうございます・・・
木原:田山おっそいのぉ・・・
0:部屋をノックする音
木原:あら、先に来てもうたやないの!はいはーい!今開けますでー!
0:ドアを開けると読川組の若い奴らが大勢入ってくる
木原:な、なんやお前ら!!は、離せ!!うわっ!!
0:顔を隠される木原
木原:離せ!!なんやお前ら!!俺を歌山組の木原って知ってんのか!!オルァ!!紐ほどかんかいワレぇ!!
松川:だぁってろよ
0:顔を蹴り気絶させる。
0:しばらくして
田山:んっ・・んぁ・・・ここは・・?
0:立とうとしたら足を手を椅子に縛られてる
田山:なんやこれ・・!!おい!!離さんかい!!水元ぉ!!兄貴ぃ!!どこにおるんですか!!
木原:やかぁしぃわ田山ぁ・・・
田山:兄貴ぃ!
0:同じ状態で縛られてる木原
木原:ハメられたわ・・・水元に・・あのガキ・・・
水元:す、すみません・・・
木原:ゴルァ!水元!!てめぇ!はよこれ解かんかい!!ボケナスが!!絶対殺したるからな!!
田山:ゴルァ!!俺らが死んだら歌山の親父が黙っとらんぞ!!今のうちに解けゴルァ!!
松川:ご苦労だったな水元
水元:は・・はい・・・
木原:誰やお前は!!
松川:読川組若頭、松川隆介(まつかわりゅうすけ)や。お前らが木原と田山やな
木原:読川組ぃ?はっ!どこの組か思たらしょーもないアコギなことして生計立ててる読川組かぃな!なんや!俺らを殺す言うんか!!ええんか!知らんぞ!?
田山:俺らを殺す言う事は歌山組と抗争する言うことやぞ!!考え直せよ?今なら黙っててやるぞ!
歌山:黙っててももううちのシマは終わりなんだよ田山。木原。
木原:お・・親父!!これは・・どういうことですか・・・!
歌山:お前らはワシの名前を使ってよく色々暴れてくれたな。落とし前つけるときが来ただけや
田山:落とし前て・・お・・俺らはただ歌山組をもっと栄える為にやったんですよ!!それなのに!!
歌山:ほたえなや!!ガキ!!
0:場が凍り付く
松川:まぁ、そういう事だ。わりぃなお前ら二人は読川組にも歌山組にもいらねぇゴミっつーことだ
歌山:松川、ハジキを貸せ
0:内ポケットから銃を渡す松川
松川:セーフティーは外れてる。気をつけろよ
歌山:あぁ。
0:ゆっくり田山の近くに行く歌山
田山:お・・親父、悪気はなかったんです・・木原の兄貴にそそのかされて・・・やってしまったんです!だから!助けてください!そうだ、親父が好きな日本酒俺の部屋に置いてるんです!それを飲みま
歌山:田山、お前が二十歳のころ若いながらも頑張ってシマの為に動いてくれてたな、その節はありがとう。でもちょっとばかし派手に動きすぎたな。
田山:ま・・待って・・・待って下さ
0:歌山の銃が頭を撃ち抜く
歌山:次は木原、お前や
木原:ふ・・・ふふはははは!!あーっはっはっは!!
0:ゆっくり近づく歌山
木原:今日の今日まで色々親父の名前借りて派手に暴れることが出来ましたわ!もう悔いなんてありゃしませんわ!!あーもっと読川組をぐっちゃぐちゃにしてから死にたかったなー!!あー!死にたくね
0:頭を撃ち抜かれる
松川:終わったな。
歌山:あぁ。
水元:・・・。
松川:水元、こっち向け
水元:は、はい。なんでしょ・・・
0:心臓を撃ち抜かれる
水元:がはっ!!な・・なんで・・・
松川:オジキのやり方を間違えた方に持っていた。これはケジメや。ほなな水元
水元:そんな・・待って・・くだ・・・
0:息絶える水元
松川:すまんな・・・水元・・・
歌山:うちのシマはもう終いや。松川、ワシを殺してくれ
松川:ええんか?
歌山:あぁ。残ってても読川のオジキに殺されるだけや。ほんならお前が殺してお前の手柄としてオジキに手向けてくれ
松川:・・・。わかった、ほんならこれで歌山組も終いやな
歌山:あぁ・・・可愛がった弟分に殺されるなら本望や
松川:・・・ほなな・・・
0:歌山を殺した松川
松川:もしもし、オジキ。えぇ、松川です。今終えました。えぇ、はい。歌山組もつぶれましたね。はい。えぇ水元も・・・はい。ありがとうございます。ほなまた後程。
0:煙草を吸う松川
松川:スゥー…フゥー…生きにくい世の中になったもんやなぁ・・・
0:とある日本料亭
松川:お、来たか!よぉ!久しいな水元!
水元:松川の兄貴!お久しぶりでございます!
松川:おう、まぁそこ座れや
水元:失礼します。
0:対面で座る水元
松川:さ、なに飲むよ水元。安心せぇ今日は俺のおごりや
水元:す、すんません。ほな熱燗でもよろしいですか?
松川:おう!遠慮すんな!おい、姉ちゃん、熱燗と冷やおかわり頼むわな。
水元:しかし松川の兄貴、今日は何の用で俺を呼び出したんですか?
松川:まぁ待てや。酒来てから話そうや
水元:は・・はぁ・・・
松川:そう緊張すんなよ水元、別にお前を取って食おうなんて思ってるわけないやろ?
0:お酒が二人の元に置かれる
松川:ほれ、猪口出せ
水元:あ、はい、すんません!!
0:水元のお猪口に日本酒が注がれる
水元:ほな兄貴のは俺が・・・
松川:すまんなぁ
0:松川のお猪口に日本酒が注がれる
松川:ほな、改めて乾杯
水元:乾杯
0:酒を飲む二人
松川:ふぅー・・・やっぱ日本酒は新潟のに限るで!!のぉ!水元!
水元:そ、そうですね!
松川:まだ緊張しとんのかい!
水元:だ、だって松川の兄貴から呼ばれるなんてこんな下っ端の俺なんかがええんかって思って・・・
松川:まぁそうやな。ほんならさっそく本題に入ろうか
水元:は、はい
松川:うちのシマで最近、ええ面して顔出してきてる組があんのは知ってるか?
水元:歌山組(かやまぐみ)ですか?
松川:せや。ここ最近うちの店とかでも羽振りよく金落としたりうちのソープの女食ったりまぁ色々やらかしてんねやわ
水元:は・・はぁ・・・
松川:ほんでな。オジキから俺に言われたんやけどな、歌山組をちょっと分からしたってくれってな
水元:分からす?
松川:せや。んでまぁうちの読川組(よみかわぐみ)は結構顔知られてるからな。まだ無名でド下っ端のお前に歌山組の中から潰してほしいんや
水元:俺がですか?お、俺なんかがやってもええんですか!!
松川:むしろお前に適役や思わんか?歌山組をうちの枝(えだ)に入れたいからな。お前の努力次第で上に上がることもできるぞ。どうや?ええ仕事ちゃうか?
水元:わ・・わかりました・・
松川:ただし。アヤつけられたらイモ引いて逃げんなよ?読川組に入ったんやったら最後まで派手に暴れてこいや。
水元:わかりました・・・
松川:ほな歌山組に入ったら定期的に連絡するさかい。さ、今日の話はこれでしまいや!ささ、食おうや!
0:数日後、歌山組の前
水元:ここか・・・よし・・・
0:ノックする水元
田山:ん?誰や?
水元:あぁ、すんません!じ・・自分・・・水元言います!この歌山組で働かせてください!!
0:土下座をする水元
田山:あぁ?いきなりなんやの兄ちゃん。遊びか?ふざけてんならよそでやれよ?
水元:ほ・・本気なんですわ!!他に行く当てがあらへんのでここに来たんです!俺を雇ってください!!
木原:なんや騒がしいのぉ?
田山:あ、兄貴。ご苦労さんです・・・
0:頭を下げる田山
木原:なんや兄ちゃん。どっから来たんや?
水元:どっからとは・・?
木原:うちのシマを見つけてくるなんてそんじょそこらのチンピラには無理や。誰からうちを紹介された?
水元:えっと・・その・・・
田山:はよ言えや!!
木原:まぁまぁそう怒んなや田山。兄ちゃん、うちのシマはちょーっとばかし危ない仕事してるんや。いわゆるヤクザもん言うやっちゃ
水元:は・・はぁ・・・
木原:もし建設関係の場所と間違えてきたんやったら別の建設業者に連絡してうちから手はず整えたるさかい、今なら帰るチャンスやで?な?
水元:あ・・いえ!こ・・ここの歌山組で働かせてほしいんです!!
田山:あぁ?
木原:へぇ?兄ちゃん、なんや訳アリか?まぁええわ、こっちおいで
田山:あ、兄貴ええんですか?
木原:だぁっとれボケタコが。この兄ちゃんは今は俺の客人や茶の一杯くらい用意せんか!ボケぇ!!
0:田山の顔を蹴る木原
田山:ぐはぁ!す・・すんません!!す!すぐ用意しまさぁ!!
木原:悪いな兄ちゃん。ほな客間へ行こか
水元:あ、ありがとうございます
0:客間にて
木原:歌山の親父、客人が一人来たんでちょっとお立合いよろしいでしょうか
歌山:おう。ええど。こっち通せ
水元:(こ・・こいつが歌山・・・)
0:客間に木原と歌山と水元の三人が座る
田山:ま、まぁどうぞ。
0:お茶を三人に置く田山
木原:ボケか!まずは客人に茶出すのが礼儀やろ!ドつきまわすぞボケナス!!
田山:す、すんません・・・
水元:す・・すんません
歌山:で?あんさんはここに何しに来たんや?
水元:え・・えっと
木原:なんやこの兄ちゃんうちで働きたい言いますねや。理由でも聞いたろ思って歌山の親父にも立ち会ってもうた次第ですわ
歌山:さよか。
水元:そうですね、ここで働きたくて来たんです!
歌山:ここに来た度胸は認めたらぁ、せやけどうちのシマに来る奴なんて街の半端もんしかおらん。あんさん、名前はなんや?
水元:み・・水元隆盛(みずもとりゅうせい)です・・・
歌山:水元・・・どこの生まれや?
水元:う、生まれですか?生まれは兵庫県です
木原:へぇー?俺と同じやんかぁ水元君!君年齢は?
水元:に・・二十四です・・
木原:かぁー!しゃばい!シャバいなぁ!まっだまだこれからやん!
歌山:木原
木原:あ、すんません親父。
歌山:二十四の若造がうちのシマを自力で見つけれるわけあらへん、どこの回し者や?それか逃げてきたんか?
水元:そ・・そうなんです・・・読川組ってご存じですか?
歌山:読川組・・・ふっ、懐かしいのぉ。兄ちゃん、読川組から逃げてきたんやな?あそこは偉いめんどくさいとこやったろ?何年おったんや?
水元:六年です・・・学校出てすぐにうちのおかんが俺を読川組に売り飛ばしたんですわ
木原:売り飛ばしたってまた偉い可哀想なやっちゃなー?
歌山:おふくろさんはなんでお前を売ったんや?
水元:おかんは昔大阪のミナミで一番のキャバ嬢やったんですわ、ほんで親父とデキ婚で俺を生んで、親父は借金抱えて自殺、おかんは借金返しきれず俺を読川組へ・・・
歌山:難儀やったのぉ・・・
水元:ほんで、久しぶりにおかんのおるアパートに帰ったんですが俺を売った金で借金はなくなったんですが余った金で男遊び・・・俺のことはすっかり忘れ新しい男と遊んでましたわ・・・
木原:大変やったなぁ、ほんでおふくろさんとその後はどないなったんや?
水元:それっきりです。鍵もポストにいれ電話もおかんのアドレス全部消しました。たまにかかってきたら金くれとしか言われんかったんで・・・
歌山:ほんで?読川組でのお前はなんや?鉄砲玉か?
水元:いや、松川の兄貴に可愛がってもらっててシキテンをきってました・・・
木原:シキ・・・どこの賭場や?
水元:難波の裏カジノです
木原:あー・・あっこか・・・あそこ、兄ちゃんがきってたんかいな!えらいたいそうな場所で頑張ってたんやな!
水元:ありがとうございます・・・せやけど俺、体力に自信がなかったから追い出しても舐められてまして・・・ほんならもう逃げた方がええわ思ってここに来ました
歌山:さよか・・・。わぁった。おい!田山!
田山:な、なんでしょうか親父!
歌山:この水元君をお前の舎弟にしたれ
田山:しゃ、舎弟ですか!?ええんですか!?
歌山:かまわん。お前もうちのシマに来て長いやろ。そろそろ舎弟の一人でも作らせたらな思ったさかいな。木原
木原:はい。
歌山:お前は二人を教育したれ
木原:わかりました。
歌山:ほなこの場はしまいや。なんかあったらまたワシを呼んでくれや
木原:親父、ご苦労様です
田山:ご苦労様です
水元:ありがとうございます・・・
0:奥の部屋に入る歌山
木原:つーことで改めてよろしくな水元君!
水元:あ、よろしくお願いします
木原:改めて僕が木原。木原浩二(きはらこうじ)や。ほんでこっちが
田山:田山啓介(たやまけいすけ)だ。よろしくな水元
水元:あ、ありがとうございます!
0:その日の夜
松川:もしもし
水元:もしもし兄貴!水元です!なんとか歌山組に入れました!
松川:ほぉーよかったやないか!ほなまたあとでメールするさかいやることやったらまた電話してこい!
水元:たのんます!
0:水元の電話を陰から見るひとりの男
0:次の日
木原:さーて!ほんならいこか!
田山:わかりました
水元:あ、行くってどちらへ
木原:うちから金借りてる債務者のところ。まぁ巻き上げにいくだけや。今日は田山が見本見せるさかい明日から頼むで?水元
水元:は、はい!
0:車を走らせ小さなボロアパートに着く
木原:ほな、見ときや水元、いってこい田山
田山:わかりました。
0:ドアを力いっぱい叩く田山
田山:おい!!田中!!いるんだろ!!出てこいゴルァ!!!
0:奥から物音はするけど出る気配はない
木原:ほな回り込むで。ついといで
水元:は、はい
田山:おるぁ!出てこいや!!田中ぁ!借りたら返す!!ガキでもわかることやぞ!!さっさと出てこいや!!
0:裏に回り込む木原と水元
木原:んー・・あとちょっとかな・・・
0:裏口からこっそり出てくる男
木原:こんにちわ。田中はん。ニコニコレンタルマネーの代表取締役、木原でーす。田中はん、借りとった50万、期日遅れてもう三か月になりますけど、どうなってますの?
0:あとずさりする田中
木原:一円でもええから返す誠意を見せてくれな。世の中信用って大事や思わない?田中はん?
田山:あ、居た居た!田中ぁあ!てめぇイモひいて逃げてんじゃねぇぞゴルァ!!さっさと借りた金返さんかい!!
木原:こらこら田山。あんま乱暴したらあかんやろ?
0:水元にナイフを渡す木原
水元:え、これ・・・
木原:あ、せや田中はん!今日はちょっと楽しいゲームしようや!それで借金少しだけ落としたるさかい。な?やろやろ!ほら田山、準備したれ
田山:はい
0:両手をフェンスに縛る田山
木原:さ、準備できた。ほな水元、君ダーツってやったことある?
水元:ダーツですか?一応人並みに
木原:おぉーほな話は早いな!!田山
田山:はい
0:田中の腹部にダーツ板を張り付ける
木原:よぉーく狙いや?ブルは高得点やで?
水元:は・・はい・・・
0:手が震える水元
木原:どないした?ちゃんと狙わなあかんで?大丈夫、人は一回や二回刺されたくらいで死にゃせんよ。ほら投げてみ?
水元:はぁ・・はぁ・・はぁ・・・
田山:兄貴!
木原:まずい!逃げるで!!
0:警察が待て!走ってくる
田山:兄貴!こっちです!!
0:車に乗り発車する三人
木原:あちゃーできへんかったな!どないした?読川組の時はこんなんせんかったんやな?
水元:そ・・そうですね・・すんません・・・
田山:どうしますか?こいつ
木原:まぁしゃーないしゃーない。うちの事務所での初日や!おおめに見たろうや!
田山:はぁ・・・わかりました。
0:その日の夜
水元:もしもし・・
松川:おうどうした?
水元:思ってた以上にヤバいかもしれないですねこの事務所・・・
松川:というと?
水元:債務者を半殺ししたり松川の兄貴が取り締まってるキャバクラで三十万くらい使うし・・歌山の親父はなにも言ってこないし・・・抗争する気満々ですよ・・・
松川:なるほどなぁ・・・
0:電話を取られる水元
歌山:よぉ松川・・・久しいな・・・
水元:う・・歌山の親父!!
松川:その声は・・・歌山の旦那・・・
歌山:久しぶりやな。元気にしとったか?
松川:な・・なんや水元は裏切ったんか!!!
歌山:安心せぇワシが勝手につけて来ただけや。裏切っとらん。安心せぇ。ただ、お前、何がしたかったんや?
松川:お、教えれへんな!
歌山:さよか。ほな水元には悪いが大阪湾の底に沈めさせてもらうわ
松川:ま、待て!わかった・・・場所を用意する・・そこで話そう・・・
歌山:わかった。また連絡しろ
0:電話を返す歌山
水元:す・・すんません・・・!!
歌山:まぁ本来なら画を書いてるから殺したいけど、ちょっとなお前は泳がせる。
水元:あ・・ありがとうございます・・・
0:数日後、日本料亭にて
水元:ま・・松川の兄貴・・!すんません!!
松川:うるせぇ!!おんどれ!!何やってくれとんねんゴルァ!!!
0:殴る蹴るを繰り返す松川
歌山:そこらへんにしといてやれよ松川
松川:じゃかぁあしいわ!!おんどれは黙っとれ!!これはうちのシマの問題じゃ!!
歌山:辞めろってのが聞こえねぇのか?松川
0:じっと目を見る歌山
松川:・・っ!くそが!!後で覚えとけよ水元!
歌山:まぁええ。ほんで、早速聞きたいがなんでうちの組に水元を入れたんや?
松川:おんどれの若いもんがうちのシマでハバきかせてるからじゃ!!わかるやろうがボケが!!
歌山:木原と田山の二人だろ。俺も手を焼いてるんだ
松川:なに?
歌山:あの二人はなぁ、ちょーっとばかしやる事が派手でな。水元も見ただろ?債務者の始末を
水元:は・・はい・・・
歌山:せやからワシも手を焼いてたんや。ちょうどええ機会や。松川、手ぇ貸せや
松川:何するんや
歌山:あんなぁ・・・
0:数日後
木原:どこへ連れてってくれるんや?水元
田山:お前、しょーもない所連れてったらドつきまわすからな
水元:あ、安心してください。兄貴ら二人にぴったりの女性が読川組の取り締まってるソープにおるんで、そこに案内しようかと!
木原:ごっくんボディーのグンバツなタレかぁ!んなっはっはっは!こら楽しみやなぁ!!田山!!
田山:ほんまですねぇ兄貴!がっはっはっは!!
0:とあるソープ内
木原:ここで待っとったら来るんか。楽しみやなぁ!
田山:すんません、兄貴。ちょっと先トイレ行きますわ!
木原:おま!先走りしすぎやぞ!はよいってこい!
0:トイレに入る田山
田山:ふぅー・・・
松川:よぉ。
田山:あ?誰やお前
松川:まぁお前の敵やな。眠っとけや
田山:あぁ!?
0:後頭部を思いっきり殴られ気を失う田山
松川:やればできるやんけ水元
水元:はぁ・・はぁ・・あ・・ありがとうございます・・・
木原:田山おっそいのぉ・・・
0:部屋をノックする音
木原:あら、先に来てもうたやないの!はいはーい!今開けますでー!
0:ドアを開けると読川組の若い奴らが大勢入ってくる
木原:な、なんやお前ら!!は、離せ!!うわっ!!
0:顔を隠される木原
木原:離せ!!なんやお前ら!!俺を歌山組の木原って知ってんのか!!オルァ!!紐ほどかんかいワレぇ!!
松川:だぁってろよ
0:顔を蹴り気絶させる。
0:しばらくして
田山:んっ・・んぁ・・・ここは・・?
0:立とうとしたら足を手を椅子に縛られてる
田山:なんやこれ・・!!おい!!離さんかい!!水元ぉ!!兄貴ぃ!!どこにおるんですか!!
木原:やかぁしぃわ田山ぁ・・・
田山:兄貴ぃ!
0:同じ状態で縛られてる木原
木原:ハメられたわ・・・水元に・・あのガキ・・・
水元:す、すみません・・・
木原:ゴルァ!水元!!てめぇ!はよこれ解かんかい!!ボケナスが!!絶対殺したるからな!!
田山:ゴルァ!!俺らが死んだら歌山の親父が黙っとらんぞ!!今のうちに解けゴルァ!!
松川:ご苦労だったな水元
水元:は・・はい・・・
木原:誰やお前は!!
松川:読川組若頭、松川隆介(まつかわりゅうすけ)や。お前らが木原と田山やな
木原:読川組ぃ?はっ!どこの組か思たらしょーもないアコギなことして生計立ててる読川組かぃな!なんや!俺らを殺す言うんか!!ええんか!知らんぞ!?
田山:俺らを殺す言う事は歌山組と抗争する言うことやぞ!!考え直せよ?今なら黙っててやるぞ!
歌山:黙っててももううちのシマは終わりなんだよ田山。木原。
木原:お・・親父!!これは・・どういうことですか・・・!
歌山:お前らはワシの名前を使ってよく色々暴れてくれたな。落とし前つけるときが来ただけや
田山:落とし前て・・お・・俺らはただ歌山組をもっと栄える為にやったんですよ!!それなのに!!
歌山:ほたえなや!!ガキ!!
0:場が凍り付く
松川:まぁ、そういう事だ。わりぃなお前ら二人は読川組にも歌山組にもいらねぇゴミっつーことだ
歌山:松川、ハジキを貸せ
0:内ポケットから銃を渡す松川
松川:セーフティーは外れてる。気をつけろよ
歌山:あぁ。
0:ゆっくり田山の近くに行く歌山
田山:お・・親父、悪気はなかったんです・・木原の兄貴にそそのかされて・・・やってしまったんです!だから!助けてください!そうだ、親父が好きな日本酒俺の部屋に置いてるんです!それを飲みま
歌山:田山、お前が二十歳のころ若いながらも頑張ってシマの為に動いてくれてたな、その節はありがとう。でもちょっとばかし派手に動きすぎたな。
田山:ま・・待って・・・待って下さ
0:歌山の銃が頭を撃ち抜く
歌山:次は木原、お前や
木原:ふ・・・ふふはははは!!あーっはっはっは!!
0:ゆっくり近づく歌山
木原:今日の今日まで色々親父の名前借りて派手に暴れることが出来ましたわ!もう悔いなんてありゃしませんわ!!あーもっと読川組をぐっちゃぐちゃにしてから死にたかったなー!!あー!死にたくね
0:頭を撃ち抜かれる
松川:終わったな。
歌山:あぁ。
水元:・・・。
松川:水元、こっち向け
水元:は、はい。なんでしょ・・・
0:心臓を撃ち抜かれる
水元:がはっ!!な・・なんで・・・
松川:オジキのやり方を間違えた方に持っていた。これはケジメや。ほなな水元
水元:そんな・・待って・・くだ・・・
0:息絶える水元
松川:すまんな・・・水元・・・
歌山:うちのシマはもう終いや。松川、ワシを殺してくれ
松川:ええんか?
歌山:あぁ。残ってても読川のオジキに殺されるだけや。ほんならお前が殺してお前の手柄としてオジキに手向けてくれ
松川:・・・。わかった、ほんならこれで歌山組も終いやな
歌山:あぁ・・・可愛がった弟分に殺されるなら本望や
松川:・・・ほなな・・・
0:歌山を殺した松川
松川:もしもし、オジキ。えぇ、松川です。今終えました。えぇ、はい。歌山組もつぶれましたね。はい。えぇ水元も・・・はい。ありがとうございます。ほなまた後程。
0:煙草を吸う松川
松川:スゥー…フゥー…生きにくい世の中になったもんやなぁ・・・