台本概要
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タイトル | Nasty Dream(ナスティドリーム) |
---|---|
作者名 | レイフロ (@nana75927107) |
ジャンル | その他 |
演者人数 | 2人用台本(不問2) |
時間 | 30 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
バチクソに叫びありのバトル台本です。 ※どちらのキャラも性別不問なので、一人称の変更は可。 ↓レイフロ作の声劇台本はHPに全作品載っています。 https://reifuro12daihon.amebaownd.com ↓生声劇張り付け用にどうぞ ―――――――― Nasty Dream 作:レイフロ 六槻(むつき): 充(あたる): ―――――――― 363 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
六槻 | 不問 | 58 | むつき。 コードネームは「629(ロクニーキュー)」。 軍に所属。大怪我により、身体の大半を機械化する。 |
充 | 不問 | 58 | あたる。 コードネームは「136(イチサンロク)」。 「禁忌の個(こ)」と呼ばれる超希少な人間と機械の子。軍に所属していたが、裏切って逃亡中。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
六槻:「コードネーム136(イチサンロク)」。もう鬼ごっこは終わりです。
六槻:貴様には、最高ランクSSS(スリーエス)級の抹殺厳令が出ています。
充:久しぶりに骨のあるやつが追ってきたかと思えば、お前だったのか、六槻(むつき)。
六槻:今は「コードネーム629(ロクニーキュー)」です。
充:ナンバー付きってことは機械化に成功したのか!はは、こりゃ驚きだなぁ!
六槻:貴様に抉(えぐ)られた腹を治すには、機械化するしかなかったんですよ。
充:融合おめでとう!あんなに腹ぐちゃぐちゃにしてやったのに、立派になっちゃって!
六槻:おかげで地獄を見ました。
充:機械化は融合するまでが地獄の苦しみだもんなぁ?ドМでもなけりゃ絶対耐えらんねーし!ははっ
六槻:そんな低次元の話をするために貴様を追ってきたわけではありません。
充:なぁ、機械化手術の時の録画データくれよぉ?お前が「痛い痛いママぁ!」って泣き叫んでるところを観てぇんだわ。
六槻:笑えない冗談を言うしか能がないみたいですね。
充:お前はそんな能無しにやられたんだよ~?六槻(むつき)ちゃん?
六槻:組織への裏切りは重罪です。大人しく投降すれば、さらし首で済むように上に進言してあげますよ?
充:俺のこの機械化した身体は生まれつきだって知ってるよなぁ?勝てると思ってんの?
六槻:貴様は超希少な人間と機械の子。生まれながらにして機械化率50%の身体を持つ。まさに化物…いえ、奇跡の存在と言えるでしょう。
充:そんなに褒めるなよぉ。テレんじゃん?
六槻:褒めますよ。貴様は、超貴重な「禁忌の個(こ)」なんですから。
充:その呼び方はやめろ。
六槻:「禁忌の個(こ)」と言われる度に、誰にでもケンカ吹っかけてましたもんねぇ。意外と繊細だったり?機械だけに??
充:言うじゃねぇか…機械化した途端、態度もデカくなったなぁッ?!(斬りかかる)
六槻:私は未だに信じられないんですよ!貴様ほどの実力を持つ者がなぜ軍を、我々を裏切ったァ?!
充:ぐっ!手が痺れるじゃねぇか!一撃が重くなったなぁ?
六槻:話を逸らさないで下さいッ!
充:お~コワッ!まぁ聞けよ?別に俺だって温厚に抜けたかったさ。でも軍を抜けるってことは、国への反逆行為になる。力づくで抜けるしかないだろ?
六槻:共に国を守り、平和な世を願ってきたじゃないですか!なのに何故です?!
充:どの国も自国が一番の正義だと言って譲らない。その為に平和を望んでる国同士が戦争を起こしてやがる。こんなもん、もはやみんな戦争が大好きでやってるとしか思えねぇだろ?
充:「平和のため」と宣(のたま)えば、人殺しは正義になるんだよ!
六槻:言いたいことはそれだけですか?
充:結局はどの国も幼稚なんだよ!土地と主権という名のオモチャを取り合ってるわけだ!
六槻:それで貴様は、一体どうしたいのですか。
充:そんなに殺し合いが好きなら、いっそ俺も自由にやりたくなったんだ。国とか正義とか、何にも縛られずに。
六槻:何もかも捨てて、ただ暴れ回るつもりなんですか?
充:それもいいかなぁってさ!
六槻:正気とは思えませんね。
充:正気じゃねぇのは、何度でも争いを繰り返す人類だろ?
六槻:そうですね。歴史がそれを証明していますから。
充:ハッ!だよなぁ?なんにせよ、俺は手始めにお前と殺り合いたかったんだよぉ。だから軍を裏切った時、お前のことを半殺しにしておいたんだぜ?
六槻:どういうことですか…?
充:お前は生身にも関わらず、機械化した敵をも圧倒する強さだ。そんなお前が機械化したらどうなる?俺とタメ張れるくらいにまで強くなるんじゃねーか?
六槻:私を機械化させたいがためにあの時半殺しに…?機械化しなければ助からない程に、ほんの数ミリだけ急所を外して…?
充:その通りぃ!
六槻:そのために貴様は、チームの皆を、無残にも切り捨てたというのかぁッ!?(斬りかかる)
充:っぐ!さっきより力入ってんぜぇ?これだよこれ!こういうのが欲しかったんだッ!
六槻:そんな馬鹿なことのために皆は無駄死にし、私は、私は地獄のような苦しみに耐えて機械との融合を…ふざけるなぁ!
充:無駄死にじゃねぇさ!こんなに強い戦士が生まれたんだからよぉ!見たところ機械化は25%…いや、もっとか?
六槻:32%だ…
充:すげぇ!後付けの機械化は最高でも30%!生まれながら機械化50%の俺と、仲間の死を乗り越えて手に入れた機械化32%のお前…!サイコーじゃねーかッ!
六槻:ぐっあ!
充:殺り合おうぜ、六槻(むつき)!文字通り、死ぬまでなぁ!
六槻:さっさと投降してくれれば楽に死ねたと言うのにッ!
充:お前だって殺り合いたかったんだろ?ニヤついた顔が隠しきれてねぇんだよ。30%以上の機械化に適合したってことは、テメーはもう、正気じゃねぇってことだ。
六槻:フフフ…死ねぇぇぇぇ!
充:ぐっ…速いっ!
六槻:コロスコロスコロスシネシネシネ…
充:あはっ、いい感じに壊れてきてるねぇ?メカニゼーションハイってやつか。急激に高い機械化をした場合に起こる脳のトランス状態!楽しくなってきたぜ!
六槻:貴様にはこれから、いっそ殺してくれと嘆願(たんがん)する程の痛みを味合わせてあげますよぉ
充:すげー自信だなぁ?機械(オモチャ)ひっ付けただけの機械化一年生が!どんだけ強くなったか、俺に見せてみ?
六槻:そう思うなら試してみて下さい。私がただのイキったガキなのかどうか…その身を持ってッ!
充:ははっ!やっべぇ、ビリビリくるぜ!国だの平和だの関係ない…今からやんのは、ただの殺し合いだッ!
六槻:コードネーム629、エクリプス起動ッ!
充:ほぉ、剣が分かれて二刀流になりやがった。
六槻:んふふ、左がソラーで、右がルナーです。機械との融合に成功した際に発現しました。
充:お前が大事にしてた長刀(ちょうとう)は、あの時俺が折っちまったもんなぁ?二刀流にくら替えさせちまって悪かったなぁ?
六槻:二刀流?なんの話ですかぁ?
0:(629の腹から刀が出てきて136に刺さる)
充:なァ゛っ?!腹…から、もう一本、刀、だと…?
六槻:ひひっ、あの時貴様に折られた愛刀わぁ?私の腹の中にぃ?組み込んでおきましたぁ!あははは!
充:キモイ改造しやがって…!
六槻:血が出てますねぇ?痛いですかぁ?
充:痛ぇにきまってんだろ、このクソがぁッ!
六槻:おっと…!危ない!また愛刀折られたらたまったもんじゃありませんよッ!
充:そんなに刀が好きなら、綺麗にブチ折って、テメェの口に全部突っ込んでやらぁッ!
六槻:貴様がクズであればあるほど、残忍に殺しても許されるというもの。上からも命令が出ているんです。「どんな手を使ってでも、コードネーム136を破壊しろ」とね。
充:「殺せ」じゃなくて「破壊しろ」か…。やっぱ上の連中は、俺のことを最初から人間だなんて思っちゃいなかったんだ。くっくっ、笑えるぜッ!(蹴りを入れる)
六槻:ぐふっ…!…いい蹴りです。貴様は剣術だけでなく、体術でも群を抜いていましたもんねぇ。
充:俺に死角はねぇよ。
六槻:起動しろ、充(あたる)。本気じゃない貴様を殺しても何も意味がない。
充:フン…後悔すんじゃねぇぞ。
充:コードネーム136、ジェノサイド起動ッ!うおおおおお!(斬りかかる)
六槻:ルナー!掻き消せっ!!
充:がッ!
六槻:貴様のジェノサイドは大量殺戮のための武器。斬りつける度に、炎や雷といった不特定の特殊効果…つまりバフがかかる。でも私のルナーなら、そのチート級のバフも、相殺(そうさい)することが出来るんですよぉ?
充:チィッ!
六槻:バフのかかる貴様のジェノサイドにこそ本領を発揮する刀…。つまり、機械と融合した私は、貴様を倒すためだけに生まれ変わったということですッ!
充:うれっしいねぇ!俺だけのためにかぁ!それはもはや愛の告白じゃねーか!特殊効果が相殺するからなんだっつーのよ?っしゃああああ!
六槻:うあっ!速いっ!
充:ほらほら!ちゃんとルナーで防がないとバフも付いちまうぜ?こんな風になァ?
六槻:炎が…!アツ゛っ!くそぉぉっ!
充:さぁ、次は何が来るかなぁ?雷かな?氷かな?毒かな?痛さは何倍に跳ね上がるかなぁッ?!チェックメイトだ!
六槻:しまったっ!………なぁんてね?
充:ぐ、ぎっ…!!なんだ?急に手足の動きがっ!
六槻:右手の剣はソラー。いま貴様にはコンピューターウイルスが回っているんですよぉ?
充:ンだとぉ?!
六槻:ソラーに斬られれば斬られるほどウイルスは回り、それは機械化率が高ければ高いほど、強い効果を発揮します。
充:だから何だ!お前の力はチマチマした小細工ばっかだなぁ?
六槻:化け物じみた洞察力と反射神経があれば、ウイルスに侵されても捌(さば)けるとでも?甘いッ!
充:いってぇなぁ!強ぇ…強ぇよ、六槻(むつき)!俺はこういう相手とやりたかったんだッ!
六槻:岩を斬りつけて特殊効果で水を出しただと?!一体何をする気だ!?
充:甘ぇのはどっちか身体に染み込ませてやんよ?感電しな!
六槻:あああああああああ!!!
充:直接斬りつけてから、水、雷ってやった方が倍痛いけどよ?お前には特殊効果を消せるルナーがあるから、こうやってジワジワなぶり殺しにするしかないなぁ?
六槻:んっふふ、楽しくなってきましたねェ?
充:あぁ。コンピューターウイルスのせいで身体がだいぶダリィが、これでようやく互角ってところか?ハンデもあげねぇと弱い者いじめになっちまうもんなぁ?
六槻:本気で来い、充(あたる)!貴様を殺して他国を占領して組織も潰して国民も殺して平和な世界の、ためにぃぃい!
充:そうだ!全部壊れちまえ!
二人で:うおおおおおおお!
0:
0:
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0:(5秒以上あけて下さい。)
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六槻:…という夢を見た。
充:すげーなぁ。少年ジャンプみてーじゃん!
六槻:もう少しで充(あたる)を殺せたのになぁ。惜しかったなぁ。
充:いやいやいや俺のこと殺すなよ!六槻(むつき)、お前受験勉強のしすぎでストレスたまってんじゃないか?!病むのはよくないぞ?!
六槻:別に病んでないよ。昨日大学模試の結果が返ってきて、E判定だっただけ。
六槻:あーあ!地球上の全生物、死ねばいいのになぁ!
充:めっちゃ病んでるじゃん!
六槻:貴様はさ、どう考えてもチャランポランなのに、割と何でも巧くやれるタイプじゃんか?
充:「貴様」とか言ってるよ?夢まだ引きずってるじゃん?しかもチャランポランって地味に酷くない?
六槻:私は眼鏡かけてるのに、E判定…
充:眼鏡は関係ないんじゃないかなぁ?眼鏡は何にも悪くないよぉ?
六槻:じゃあ充(あたる)は、模試の判定どうだったんだよ?
充:えっとぉ…A…だけどぉ…B寄りのAっていうか?いやむしろAの方がその結果に慢心(まんしん)して、本番でトチっちゃう~みたいな!なんかそういうさ…
六槻:(ボソッと)…コードネーム629…エクリプス…起動…
充:わあああ!ここ外だから!現実だから!!起動しないから!恥ずかしいから通学路で抜刀の構えは止めてぇぇぇぇ!
0:
0:
0:
0:
0:了
六槻:「コードネーム136(イチサンロク)」。もう鬼ごっこは終わりです。
六槻:貴様には、最高ランクSSS(スリーエス)級の抹殺厳令が出ています。
充:久しぶりに骨のあるやつが追ってきたかと思えば、お前だったのか、六槻(むつき)。
六槻:今は「コードネーム629(ロクニーキュー)」です。
充:ナンバー付きってことは機械化に成功したのか!はは、こりゃ驚きだなぁ!
六槻:貴様に抉(えぐ)られた腹を治すには、機械化するしかなかったんですよ。
充:融合おめでとう!あんなに腹ぐちゃぐちゃにしてやったのに、立派になっちゃって!
六槻:おかげで地獄を見ました。
充:機械化は融合するまでが地獄の苦しみだもんなぁ?ドМでもなけりゃ絶対耐えらんねーし!ははっ
六槻:そんな低次元の話をするために貴様を追ってきたわけではありません。
充:なぁ、機械化手術の時の録画データくれよぉ?お前が「痛い痛いママぁ!」って泣き叫んでるところを観てぇんだわ。
六槻:笑えない冗談を言うしか能がないみたいですね。
充:お前はそんな能無しにやられたんだよ~?六槻(むつき)ちゃん?
六槻:組織への裏切りは重罪です。大人しく投降すれば、さらし首で済むように上に進言してあげますよ?
充:俺のこの機械化した身体は生まれつきだって知ってるよなぁ?勝てると思ってんの?
六槻:貴様は超希少な人間と機械の子。生まれながらにして機械化率50%の身体を持つ。まさに化物…いえ、奇跡の存在と言えるでしょう。
充:そんなに褒めるなよぉ。テレんじゃん?
六槻:褒めますよ。貴様は、超貴重な「禁忌の個(こ)」なんですから。
充:その呼び方はやめろ。
六槻:「禁忌の個(こ)」と言われる度に、誰にでもケンカ吹っかけてましたもんねぇ。意外と繊細だったり?機械だけに??
充:言うじゃねぇか…機械化した途端、態度もデカくなったなぁッ?!(斬りかかる)
六槻:私は未だに信じられないんですよ!貴様ほどの実力を持つ者がなぜ軍を、我々を裏切ったァ?!
充:ぐっ!手が痺れるじゃねぇか!一撃が重くなったなぁ?
六槻:話を逸らさないで下さいッ!
充:お~コワッ!まぁ聞けよ?別に俺だって温厚に抜けたかったさ。でも軍を抜けるってことは、国への反逆行為になる。力づくで抜けるしかないだろ?
六槻:共に国を守り、平和な世を願ってきたじゃないですか!なのに何故です?!
充:どの国も自国が一番の正義だと言って譲らない。その為に平和を望んでる国同士が戦争を起こしてやがる。こんなもん、もはやみんな戦争が大好きでやってるとしか思えねぇだろ?
充:「平和のため」と宣(のたま)えば、人殺しは正義になるんだよ!
六槻:言いたいことはそれだけですか?
充:結局はどの国も幼稚なんだよ!土地と主権という名のオモチャを取り合ってるわけだ!
六槻:それで貴様は、一体どうしたいのですか。
充:そんなに殺し合いが好きなら、いっそ俺も自由にやりたくなったんだ。国とか正義とか、何にも縛られずに。
六槻:何もかも捨てて、ただ暴れ回るつもりなんですか?
充:それもいいかなぁってさ!
六槻:正気とは思えませんね。
充:正気じゃねぇのは、何度でも争いを繰り返す人類だろ?
六槻:そうですね。歴史がそれを証明していますから。
充:ハッ!だよなぁ?なんにせよ、俺は手始めにお前と殺り合いたかったんだよぉ。だから軍を裏切った時、お前のことを半殺しにしておいたんだぜ?
六槻:どういうことですか…?
充:お前は生身にも関わらず、機械化した敵をも圧倒する強さだ。そんなお前が機械化したらどうなる?俺とタメ張れるくらいにまで強くなるんじゃねーか?
六槻:私を機械化させたいがためにあの時半殺しに…?機械化しなければ助からない程に、ほんの数ミリだけ急所を外して…?
充:その通りぃ!
六槻:そのために貴様は、チームの皆を、無残にも切り捨てたというのかぁッ!?(斬りかかる)
充:っぐ!さっきより力入ってんぜぇ?これだよこれ!こういうのが欲しかったんだッ!
六槻:そんな馬鹿なことのために皆は無駄死にし、私は、私は地獄のような苦しみに耐えて機械との融合を…ふざけるなぁ!
充:無駄死にじゃねぇさ!こんなに強い戦士が生まれたんだからよぉ!見たところ機械化は25%…いや、もっとか?
六槻:32%だ…
充:すげぇ!後付けの機械化は最高でも30%!生まれながら機械化50%の俺と、仲間の死を乗り越えて手に入れた機械化32%のお前…!サイコーじゃねーかッ!
六槻:ぐっあ!
充:殺り合おうぜ、六槻(むつき)!文字通り、死ぬまでなぁ!
六槻:さっさと投降してくれれば楽に死ねたと言うのにッ!
充:お前だって殺り合いたかったんだろ?ニヤついた顔が隠しきれてねぇんだよ。30%以上の機械化に適合したってことは、テメーはもう、正気じゃねぇってことだ。
六槻:フフフ…死ねぇぇぇぇ!
充:ぐっ…速いっ!
六槻:コロスコロスコロスシネシネシネ…
充:あはっ、いい感じに壊れてきてるねぇ?メカニゼーションハイってやつか。急激に高い機械化をした場合に起こる脳のトランス状態!楽しくなってきたぜ!
六槻:貴様にはこれから、いっそ殺してくれと嘆願(たんがん)する程の痛みを味合わせてあげますよぉ
充:すげー自信だなぁ?機械(オモチャ)ひっ付けただけの機械化一年生が!どんだけ強くなったか、俺に見せてみ?
六槻:そう思うなら試してみて下さい。私がただのイキったガキなのかどうか…その身を持ってッ!
充:ははっ!やっべぇ、ビリビリくるぜ!国だの平和だの関係ない…今からやんのは、ただの殺し合いだッ!
六槻:コードネーム629、エクリプス起動ッ!
充:ほぉ、剣が分かれて二刀流になりやがった。
六槻:んふふ、左がソラーで、右がルナーです。機械との融合に成功した際に発現しました。
充:お前が大事にしてた長刀(ちょうとう)は、あの時俺が折っちまったもんなぁ?二刀流にくら替えさせちまって悪かったなぁ?
六槻:二刀流?なんの話ですかぁ?
0:(629の腹から刀が出てきて136に刺さる)
充:なァ゛っ?!腹…から、もう一本、刀、だと…?
六槻:ひひっ、あの時貴様に折られた愛刀わぁ?私の腹の中にぃ?組み込んでおきましたぁ!あははは!
充:キモイ改造しやがって…!
六槻:血が出てますねぇ?痛いですかぁ?
充:痛ぇにきまってんだろ、このクソがぁッ!
六槻:おっと…!危ない!また愛刀折られたらたまったもんじゃありませんよッ!
充:そんなに刀が好きなら、綺麗にブチ折って、テメェの口に全部突っ込んでやらぁッ!
六槻:貴様がクズであればあるほど、残忍に殺しても許されるというもの。上からも命令が出ているんです。「どんな手を使ってでも、コードネーム136を破壊しろ」とね。
充:「殺せ」じゃなくて「破壊しろ」か…。やっぱ上の連中は、俺のことを最初から人間だなんて思っちゃいなかったんだ。くっくっ、笑えるぜッ!(蹴りを入れる)
六槻:ぐふっ…!…いい蹴りです。貴様は剣術だけでなく、体術でも群を抜いていましたもんねぇ。
充:俺に死角はねぇよ。
六槻:起動しろ、充(あたる)。本気じゃない貴様を殺しても何も意味がない。
充:フン…後悔すんじゃねぇぞ。
充:コードネーム136、ジェノサイド起動ッ!うおおおおお!(斬りかかる)
六槻:ルナー!掻き消せっ!!
充:がッ!
六槻:貴様のジェノサイドは大量殺戮のための武器。斬りつける度に、炎や雷といった不特定の特殊効果…つまりバフがかかる。でも私のルナーなら、そのチート級のバフも、相殺(そうさい)することが出来るんですよぉ?
充:チィッ!
六槻:バフのかかる貴様のジェノサイドにこそ本領を発揮する刀…。つまり、機械と融合した私は、貴様を倒すためだけに生まれ変わったということですッ!
充:うれっしいねぇ!俺だけのためにかぁ!それはもはや愛の告白じゃねーか!特殊効果が相殺するからなんだっつーのよ?っしゃああああ!
六槻:うあっ!速いっ!
充:ほらほら!ちゃんとルナーで防がないとバフも付いちまうぜ?こんな風になァ?
六槻:炎が…!アツ゛っ!くそぉぉっ!
充:さぁ、次は何が来るかなぁ?雷かな?氷かな?毒かな?痛さは何倍に跳ね上がるかなぁッ?!チェックメイトだ!
六槻:しまったっ!………なぁんてね?
充:ぐ、ぎっ…!!なんだ?急に手足の動きがっ!
六槻:右手の剣はソラー。いま貴様にはコンピューターウイルスが回っているんですよぉ?
充:ンだとぉ?!
六槻:ソラーに斬られれば斬られるほどウイルスは回り、それは機械化率が高ければ高いほど、強い効果を発揮します。
充:だから何だ!お前の力はチマチマした小細工ばっかだなぁ?
六槻:化け物じみた洞察力と反射神経があれば、ウイルスに侵されても捌(さば)けるとでも?甘いッ!
充:いってぇなぁ!強ぇ…強ぇよ、六槻(むつき)!俺はこういう相手とやりたかったんだッ!
六槻:岩を斬りつけて特殊効果で水を出しただと?!一体何をする気だ!?
充:甘ぇのはどっちか身体に染み込ませてやんよ?感電しな!
六槻:あああああああああ!!!
充:直接斬りつけてから、水、雷ってやった方が倍痛いけどよ?お前には特殊効果を消せるルナーがあるから、こうやってジワジワなぶり殺しにするしかないなぁ?
六槻:んっふふ、楽しくなってきましたねェ?
充:あぁ。コンピューターウイルスのせいで身体がだいぶダリィが、これでようやく互角ってところか?ハンデもあげねぇと弱い者いじめになっちまうもんなぁ?
六槻:本気で来い、充(あたる)!貴様を殺して他国を占領して組織も潰して国民も殺して平和な世界の、ためにぃぃい!
充:そうだ!全部壊れちまえ!
二人で:うおおおおおおお!
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0:(5秒以上あけて下さい。)
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六槻:…という夢を見た。
充:すげーなぁ。少年ジャンプみてーじゃん!
六槻:もう少しで充(あたる)を殺せたのになぁ。惜しかったなぁ。
充:いやいやいや俺のこと殺すなよ!六槻(むつき)、お前受験勉強のしすぎでストレスたまってんじゃないか?!病むのはよくないぞ?!
六槻:別に病んでないよ。昨日大学模試の結果が返ってきて、E判定だっただけ。
六槻:あーあ!地球上の全生物、死ねばいいのになぁ!
充:めっちゃ病んでるじゃん!
六槻:貴様はさ、どう考えてもチャランポランなのに、割と何でも巧くやれるタイプじゃんか?
充:「貴様」とか言ってるよ?夢まだ引きずってるじゃん?しかもチャランポランって地味に酷くない?
六槻:私は眼鏡かけてるのに、E判定…
充:眼鏡は関係ないんじゃないかなぁ?眼鏡は何にも悪くないよぉ?
六槻:じゃあ充(あたる)は、模試の判定どうだったんだよ?
充:えっとぉ…A…だけどぉ…B寄りのAっていうか?いやむしろAの方がその結果に慢心(まんしん)して、本番でトチっちゃう~みたいな!なんかそういうさ…
六槻:(ボソッと)…コードネーム629…エクリプス…起動…
充:わあああ!ここ外だから!現実だから!!起動しないから!恥ずかしいから通学路で抜刀の構えは止めてぇぇぇぇ!
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