台本概要
144 views
タイトル | 無題 |
---|---|
作者名 | てくす (@daihooon) |
ジャンル | その他 |
演者人数 | 2人用台本(男1、女1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
ただ、最後に話したいなって そう思っただけ。 144 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
ヨシ | 男 | 54 | 首にタトゥーが彫られている男。喫煙者。 |
アオ | 女 | 55 | 最後に話をしにきただけの女。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
アオ:私、死ぬから
ヨシ:……うん
アオ:本当に本当に死ぬから!
ヨシ:うん、分かった
アオ:嘘じゃないから!
ヨシ:だから、分かったって
アオ:ちょっと!死ぬって言ってる人に
アオ:かける言葉がそれ!?
ヨシ:何?慰めて欲しいの?
アオ:そんなんじゃない!
ヨシ:絶対そうじゃん
アオ:違うから!
アオ:違うけど間違ってるから!
ヨシ:じゃあ、さ
アオ:何?
ヨシ:一発ヤらせてよ
アオ:は?
ヨシ:別に顔はタイプって訳でもないけど
ヨシ:身体はタイプだよ?
アオ:クソキモいんだけど
ヨシ:いいじゃん別に
アオ:いや、よくないし
ヨシ:死ぬんでしょ?
アオ:死ぬけど、違うじゃん
ヨシ:違わないじゃん
ヨシ:いらないんでしょ?捨てるんだからさ
ヨシ:ゴミだって再利用する時代だよ
ヨシ:知ってる?ほら、SD…なんとかって
アオ:はぁ!?ゴミって言いたいわけ?
ヨシ:何でもいいよ
ヨシ:死ぬんなら別に関係ないじゃん
ヨシ:その後のことなんてさ
アオ:そうかもしれないけど
アオ:キモいし
ヨシ:ははは、面白っ
ヨシ:死ぬ気ないし
アオ:そんなことない!
アオ:私だって考えて決めたから
ヨシ:じゃあ、何でここに来たの?
アオ:……最後に話そうと思って
ヨシ:そっか
アオ:まさかもっと最悪な気持ちになるなんて
アオ:思わなかったけど
ヨシ:いいじゃん
ヨシ:もっと死にたくなったでしょ
アオ:イライラが強くなった
ヨシ:ははは、なるほどね
アオ:どうせ、死ねないとか思ってるんでしょ
アオ:だから、馬鹿にしてるんだ
ヨシ:そんなことないよ
アオ:じゃあ、アンタが殺してよ
ヨシ:いいよ
アオ:は?何言ってんの?
アオ:犯罪者じゃん
ヨシ:ちゃんと自殺に見せかけるよ
ヨシ:あ、遺書はちゃんと書いてね
ヨシ:諸々の準備はするからさ
アオ:……本当にしてくれるんだ
ヨシ:誰にでもはしないよ
ヨシ:君だから、かな
ヨシ:苦しいけど、いいよね?
アオ:苦しいのはヤダな
ヨシ:じゃあ、痛いやつ
アオ:それも、ヤダ
ヨシ:死ねないじゃん
アオ:他にもあるでしょ?
ヨシ:ないよ
ヨシ:死ぬって楽になるためとか
ヨシ:今より苦しくないためって思ってる?
アオ:……
ヨシ:想像、したことある?
ヨシ:今、自分がどれだけ苦しいか分からないけど
ヨシ:首を吊っている間、苦しくないのか
ヨシ:ビルから飛び降りるまでの恐怖
ヨシ:飛び降りた後、地面に叩きつけられた痛みって
ヨシ:感じないのかな?
ヨシ:即死って言うけど、本当に痛くも苦しくもないのかな
ヨシ:ってさ
アオ:……考えないようにしてた
ヨシ:痛みも苦しみも一瞬かもしれない
ヨシ:今の苦痛に比べればね
ヨシ:ただ、それは80歳で死ぬとして
ヨシ:今の苦しみは、一瞬じゃないのかな?
ヨシ:まだ若いよね
アオ:結局、止めようとしてんじゃん
ヨシ:別にそういうつもりはないよ
ヨシ:手伝うって言ってるんだから
アオ:けど、なんか諭してるし
アオ:あ、じゃあ睡眠薬で眠った後は?
ヨシ:それはもう他殺でしょ
ヨシ:俺が手伝うのは自殺の話
アオ:殺すくせに?
ヨシ:セックスって気持ちいいよね
アオ:は?また?キモいって
ヨシ:イッた瞬間に死ねば気持ちいいかもね
ヨシ:温泉に入って極楽極楽〜って時に死ぬのも
ヨシ:気持ちいいかもしれない
アオ:何言ってんの?
ヨシ:美味しいもの食べて美味しいー!って
ヨシ:言ってる時に死んでも幸せそうかも
アオ:そんな偶然あるわけないでしょ
ヨシ:そう、あるわけないよ
ヨシ:そんな時に死ぬのはもう自殺じゃない
ヨシ:だから、それはダメ
アオ:何が言いたいの?
ヨシ:死ぬ瞬間まで思考できるのが自殺だよ
ヨシ:自分の決定を最後まで自問自答するんだ
ヨシ:後悔なく死ねれば御の字
ヨシ:後悔して死んでも仕方がない
アオ:なに、それ
ヨシ:……ただ、最近は薬に頼りがち
ヨシ:市販薬でもパキッてオーバードーズ中に
ヨシ:考えることなく死ねるから
アオ:じゃあ、それでいいじゃん
ヨシ:やったことある?
ヨシ:慣れてないと上手くできないかも
アオ:したことないけど
アオ:何なの、みんなおかしい
ヨシ:そうだよ
アオ:え?
ヨシ:自殺志願者はおかしいんだよ
ヨシ:今、俺が言ったことを何も否定せず、こなすんだから
ヨシ:苦しくても、痛くても、なんでもいいんだよ
ヨシ:それくらいおかしくなってるんだ
ヨシ:最後まで悩んで自問自答して
ヨシ:それでも一歩を踏み出せるんだよ
アオ:なんでそんな風に言えるの?
ヨシ:……俺の首のタトゥーさ
ヨシ:自殺の証なんだ
アオ:なに、それ
ヨシ:高校の時、死のうとした
ヨシ:首吊ってね
ヨシ:吊ってる最中、後悔した
ヨシ:苦しくて踠いて、死ぬつもりだったのに
ヨシ:生きることに必死だった
ヨシ:隣の兄貴が見つけて助けてくれたんだけど
ヨシ:霊感ってわけじゃないけどさ
ヨシ:それ以来、首に痕なんてないのに
ヨシ:ロープの痕が見えるようになった
ヨシ:だから、いっそのこと皆んなに見えるようにした
アオ:……
ヨシ:だから、別に死ぬのを止めたりしない
ヨシ:それなりの理由があるからだろうし
ヨシ:俺だって一回死のうとしてるし
アオ:なんで、生きたの?
ヨシ:まだ俺って生きたかったんだなって思ったから
アオ:なんで死のうとしたの?
ヨシ:よくある話
ヨシ:ただのイジメだよ
アオ:辛くなかったの?生きて
ヨシ:一回死ぬと、どうでもよくなった
ヨシ:どうせあの時死んだんだと思ったらさ
ヨシ:やり返してボコボコにしてやった
アオ:何笑ってんのよ
アオ:武勇伝語って
ヨシ:イジメの証拠もあってね
ヨシ:俺は停学で済む話だったんだけど
ヨシ:自主退学して、現在コレ
ヨシ:まぁ、悪くない人生でしょ?
アオ:私だって一回死ねば
アオ:どうでもよくなるのかな
ヨシ:さぁ?助けてくれる人がいればいいね
ヨシ:俺は手伝ったら看取らずに帰るよ
アオ:薄情
ヨシ:人が死ぬとこ、見たくはないなぁ
アオ:生きた方がいい?
ヨシ:それを考えるのも自殺かもね
アオ:……
ヨシ:死の苦しみと生の苦しみ
ヨシ:どちらにしろ地獄だよ
ヨシ:大して変わらないんじゃないかな
アオ:なんか
ヨシ:ん?
アオ:どうでもよくなってきた
ヨシ:そっか
アオ:また、来る
ヨシ:うん、また、おいで
アオ:結局諭されたのは気に食わない
ヨシ:じゃあ今日のお代は俺の奢り
アオ:……悪くない、ね
ヨシ:そ、人生悪くない
ヨシ:悪いこともあれば良いこともあるよ
アオ:じゃ、ね
ヨシ、手を振り見送る
アオ:あ、そうだ
アオ:誘う時は、ちゃんと勝負下着の時にしてよね
アオ:馬鹿
ヨシ:……ははっ!分んねぇし、それ
0:終わり
アオ:私、死ぬから
ヨシ:……うん
アオ:本当に本当に死ぬから!
ヨシ:うん、分かった
アオ:嘘じゃないから!
ヨシ:だから、分かったって
アオ:ちょっと!死ぬって言ってる人に
アオ:かける言葉がそれ!?
ヨシ:何?慰めて欲しいの?
アオ:そんなんじゃない!
ヨシ:絶対そうじゃん
アオ:違うから!
アオ:違うけど間違ってるから!
ヨシ:じゃあ、さ
アオ:何?
ヨシ:一発ヤらせてよ
アオ:は?
ヨシ:別に顔はタイプって訳でもないけど
ヨシ:身体はタイプだよ?
アオ:クソキモいんだけど
ヨシ:いいじゃん別に
アオ:いや、よくないし
ヨシ:死ぬんでしょ?
アオ:死ぬけど、違うじゃん
ヨシ:違わないじゃん
ヨシ:いらないんでしょ?捨てるんだからさ
ヨシ:ゴミだって再利用する時代だよ
ヨシ:知ってる?ほら、SD…なんとかって
アオ:はぁ!?ゴミって言いたいわけ?
ヨシ:何でもいいよ
ヨシ:死ぬんなら別に関係ないじゃん
ヨシ:その後のことなんてさ
アオ:そうかもしれないけど
アオ:キモいし
ヨシ:ははは、面白っ
ヨシ:死ぬ気ないし
アオ:そんなことない!
アオ:私だって考えて決めたから
ヨシ:じゃあ、何でここに来たの?
アオ:……最後に話そうと思って
ヨシ:そっか
アオ:まさかもっと最悪な気持ちになるなんて
アオ:思わなかったけど
ヨシ:いいじゃん
ヨシ:もっと死にたくなったでしょ
アオ:イライラが強くなった
ヨシ:ははは、なるほどね
アオ:どうせ、死ねないとか思ってるんでしょ
アオ:だから、馬鹿にしてるんだ
ヨシ:そんなことないよ
アオ:じゃあ、アンタが殺してよ
ヨシ:いいよ
アオ:は?何言ってんの?
アオ:犯罪者じゃん
ヨシ:ちゃんと自殺に見せかけるよ
ヨシ:あ、遺書はちゃんと書いてね
ヨシ:諸々の準備はするからさ
アオ:……本当にしてくれるんだ
ヨシ:誰にでもはしないよ
ヨシ:君だから、かな
ヨシ:苦しいけど、いいよね?
アオ:苦しいのはヤダな
ヨシ:じゃあ、痛いやつ
アオ:それも、ヤダ
ヨシ:死ねないじゃん
アオ:他にもあるでしょ?
ヨシ:ないよ
ヨシ:死ぬって楽になるためとか
ヨシ:今より苦しくないためって思ってる?
アオ:……
ヨシ:想像、したことある?
ヨシ:今、自分がどれだけ苦しいか分からないけど
ヨシ:首を吊っている間、苦しくないのか
ヨシ:ビルから飛び降りるまでの恐怖
ヨシ:飛び降りた後、地面に叩きつけられた痛みって
ヨシ:感じないのかな?
ヨシ:即死って言うけど、本当に痛くも苦しくもないのかな
ヨシ:ってさ
アオ:……考えないようにしてた
ヨシ:痛みも苦しみも一瞬かもしれない
ヨシ:今の苦痛に比べればね
ヨシ:ただ、それは80歳で死ぬとして
ヨシ:今の苦しみは、一瞬じゃないのかな?
ヨシ:まだ若いよね
アオ:結局、止めようとしてんじゃん
ヨシ:別にそういうつもりはないよ
ヨシ:手伝うって言ってるんだから
アオ:けど、なんか諭してるし
アオ:あ、じゃあ睡眠薬で眠った後は?
ヨシ:それはもう他殺でしょ
ヨシ:俺が手伝うのは自殺の話
アオ:殺すくせに?
ヨシ:セックスって気持ちいいよね
アオ:は?また?キモいって
ヨシ:イッた瞬間に死ねば気持ちいいかもね
ヨシ:温泉に入って極楽極楽〜って時に死ぬのも
ヨシ:気持ちいいかもしれない
アオ:何言ってんの?
ヨシ:美味しいもの食べて美味しいー!って
ヨシ:言ってる時に死んでも幸せそうかも
アオ:そんな偶然あるわけないでしょ
ヨシ:そう、あるわけないよ
ヨシ:そんな時に死ぬのはもう自殺じゃない
ヨシ:だから、それはダメ
アオ:何が言いたいの?
ヨシ:死ぬ瞬間まで思考できるのが自殺だよ
ヨシ:自分の決定を最後まで自問自答するんだ
ヨシ:後悔なく死ねれば御の字
ヨシ:後悔して死んでも仕方がない
アオ:なに、それ
ヨシ:……ただ、最近は薬に頼りがち
ヨシ:市販薬でもパキッてオーバードーズ中に
ヨシ:考えることなく死ねるから
アオ:じゃあ、それでいいじゃん
ヨシ:やったことある?
ヨシ:慣れてないと上手くできないかも
アオ:したことないけど
アオ:何なの、みんなおかしい
ヨシ:そうだよ
アオ:え?
ヨシ:自殺志願者はおかしいんだよ
ヨシ:今、俺が言ったことを何も否定せず、こなすんだから
ヨシ:苦しくても、痛くても、なんでもいいんだよ
ヨシ:それくらいおかしくなってるんだ
ヨシ:最後まで悩んで自問自答して
ヨシ:それでも一歩を踏み出せるんだよ
アオ:なんでそんな風に言えるの?
ヨシ:……俺の首のタトゥーさ
ヨシ:自殺の証なんだ
アオ:なに、それ
ヨシ:高校の時、死のうとした
ヨシ:首吊ってね
ヨシ:吊ってる最中、後悔した
ヨシ:苦しくて踠いて、死ぬつもりだったのに
ヨシ:生きることに必死だった
ヨシ:隣の兄貴が見つけて助けてくれたんだけど
ヨシ:霊感ってわけじゃないけどさ
ヨシ:それ以来、首に痕なんてないのに
ヨシ:ロープの痕が見えるようになった
ヨシ:だから、いっそのこと皆んなに見えるようにした
アオ:……
ヨシ:だから、別に死ぬのを止めたりしない
ヨシ:それなりの理由があるからだろうし
ヨシ:俺だって一回死のうとしてるし
アオ:なんで、生きたの?
ヨシ:まだ俺って生きたかったんだなって思ったから
アオ:なんで死のうとしたの?
ヨシ:よくある話
ヨシ:ただのイジメだよ
アオ:辛くなかったの?生きて
ヨシ:一回死ぬと、どうでもよくなった
ヨシ:どうせあの時死んだんだと思ったらさ
ヨシ:やり返してボコボコにしてやった
アオ:何笑ってんのよ
アオ:武勇伝語って
ヨシ:イジメの証拠もあってね
ヨシ:俺は停学で済む話だったんだけど
ヨシ:自主退学して、現在コレ
ヨシ:まぁ、悪くない人生でしょ?
アオ:私だって一回死ねば
アオ:どうでもよくなるのかな
ヨシ:さぁ?助けてくれる人がいればいいね
ヨシ:俺は手伝ったら看取らずに帰るよ
アオ:薄情
ヨシ:人が死ぬとこ、見たくはないなぁ
アオ:生きた方がいい?
ヨシ:それを考えるのも自殺かもね
アオ:……
ヨシ:死の苦しみと生の苦しみ
ヨシ:どちらにしろ地獄だよ
ヨシ:大して変わらないんじゃないかな
アオ:なんか
ヨシ:ん?
アオ:どうでもよくなってきた
ヨシ:そっか
アオ:また、来る
ヨシ:うん、また、おいで
アオ:結局諭されたのは気に食わない
ヨシ:じゃあ今日のお代は俺の奢り
アオ:……悪くない、ね
ヨシ:そ、人生悪くない
ヨシ:悪いこともあれば良いこともあるよ
アオ:じゃ、ね
ヨシ、手を振り見送る
アオ:あ、そうだ
アオ:誘う時は、ちゃんと勝負下着の時にしてよね
アオ:馬鹿
ヨシ:……ははっ!分んねぇし、それ
0:終わり