台本概要

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タイトル [2(4):0:0]越地したい
作者名 新武将@野生の台本師  (@atarasitakemasa)
ジャンル ラブストーリー
演者人数 2人用台本(男2) ※兼役あり
時間 20 分
台本使用規定 台本説明欄参照
説明 越地したい

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
劉備 135 チュウ山性王 劉勝の末裔
曹操 118 越地大好き
関羽 26 下の毛サラサラビンビン公 (劉備、もしくは曹操兼役)                                                                                                                                                                                                                                                    
張飛 13 エッ!人張飛 (曹操、もしくは劉備兼役)
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
劉備:曹操殿、今日はお招きいただきありがとうございます 曹操:いや、何・・・今日は劉備殿と語らいたいと思ってな 劉備:私と・・・でございますか 曹操:ふむ・・・ 劉備:曹操殿が・・・私と・・・話・・・ 劉備:(いったい・・・何の話だろうか・・・?) 劉備:(まさか・・・我らの計画が曹操に漏れたか・・・?) 曹操:劉備殿、そこに掛けたまえ 劉備:・・・失礼いたす 曹操:さて・・・劉備殿 劉備:・・・はい 曹操:今現在、中華には「英雄」と呼ばれるに相応しい人間が二人いる 曹操:誰だかわかるかね? 劉備:・・・英雄 劉備:(いったい、何の話だ・・・?) 劉備:(まさか、カマをかけられてるのか?) 曹操:ふふ・・・ 劉備:英雄・・・そうですな・・・ 劉備:・・・呂布将軍などはどうでしょう 劉備:呂将軍の武名は天下に轟き 劉備:将軍の名を聞くだけで 劉備:兵も怯え、武器を捨てて逃げ出すほどとか 劉備:そして、将軍のもとには、張遼殿を始め、 劉備:「陥陣営(かんじんえい)」と恐れられた高順(こうじゅん)殿や 劉備:陳宮(ちんきゅう)殿といった武や知に長けた者が集まってくる 劉備:これも英雄のなせるワザ、ではないでしょうか 曹操:ふむ、呂布とな 劉備:呂将軍の駆る赤兎馬も他に比類なき天下無双の名馬 劉備:やはり英雄といっても差し支えなきかと存じます 曹操:たしかに劉備殿の理由も面白い 曹操:しかし、呂布は英雄の器ではない 劉備:それは・・・ 曹操:たしかに呂布は武に関しては天下無双といっても差し支えないだろう 劉備:では、なぜ 曹操:逆に言うなら「それだけ」なのだ 劉備:それだけ・・・? 曹操:そう・・・彼奴の振るう武は彼奴のみの独りよがりな武に過ぎぬ 曹操:理由もなく、ただひたすら己の欲望のまま武を振るう・・・ 曹操:それすなわち「暴」 曹操:英雄の持つ「武」とは似て非なるものよ 劉備:そうでございますか 曹操:故に我らに討たれた・・・違うかね? 劉備:・・・そうでございましたな 曹操:自らのための「暴力」と他がための「武力」 曹操:それを履き違えた呂布はやはり英雄ととは言えぬ 劉備:・・・では孫策殿はどうでしょう 曹操:孫策・・・孫家の長男坊か 曹操:・・・なにゆえ、彼が英雄だと思うのかな 劉備:はい・・・孫策殿は袁術に身を寄せつつ、その間に力をつけ、 劉備:袁術より借り受けた少数の兵を進軍のたびに倍に膨れ上がらせ 劉備:数ヶ月のうちに江東一帯を制し、袁術から無事独立を果たされたとか 曹操:ふむ・・・ 劉備:それに、厳白虎(げんはくこ)などと言った圧政の徒を追い出し 劉備:楚漢戦争の英雄、「西楚の覇王」こと項籍(こうせき)将軍になぞらえて 劉備:「小覇王」などと呼ばれ民からも慕われておるとか 劉備:若年(じゃくねん)ながらこの勢い 劉備:私は英雄足り得ると思います 曹操:なるほど・・・ 劉備:孫策殿のもとに集う者たちもそれはそれは武勇に長けた者たちとか 劉備:それもひとえに孫策殿の人柄が人を惹き付ける・・・ 劉備:やはり・・・それすなわち英雄かと 曹操:・・・劉備殿の言いたいことはわかった 劉備:で、ございますか 曹操:しかしの・・・孫策はたしかに英雄たる存在かもしれぬ 曹操:・・・が、若すぎる 劉備:・・・若すぎる・・・ですか 曹操:そうだ 曹操:確かに、あの者は若年ながらその勢いは眼を見張るものがある 劉備:でしょう 曹操:しかし・・・それが禍(わざわい)しておるのだ 劉備:・・・禍・・・ですか 曹操:孫策は確かに若くして影響力もある 曹操:しかしながら、その勢いもまた、若さのおかげ・・・ 曹操:とも考えられないかね? 劉備:若さのおかげ・・・ですか 曹操:そう・・・若さに身を任せ、道を突き進むもまた「勇」 曹操:しかしながら、その若さゆえの過ちすらも気づかぬ愚かさを持つのだ 劉備:・・・そうですか 曹操:若さ譲りの「勇」と年季によって培われる「思慮深さ」 曹操:これらを備えて初めて英雄足り得るであろう 劉備:それならば・・・華北の袁紹(えんしょう)殿は 曹操:それだけはありえぬ 劉備:しかしながら四世三公(しせいさんこう)を輩出した袁家の 曹操:いや、袁紹だけは絶対にありえぬ 劉備:しか・・・ 曹操:あんな中途半端で優柔不断な者が英雄であってはならぬ 曹操:ならぬのだ! 劉備:・・・ 曹操:袁紹・・・名前を聞いただけでもおぞましいわ・・・ 劉備:(・・・過去になにかあったのだろうか) 曹操:劉備殿・・・そなたが挙げた者たちは英雄と呼ぶにふさわしくない 劉備:・・・すみませぬ 劉備:私にはもう英雄と呼ばれるべき人物が浮かびませぬ 劉備:本当に存在するのでしょうか 曹操:いる 曹操:この中華に英雄と呼ばれるべき人間は必ず存在するのだ 劉備:・・・ならば曹操殿の考えをお聞かせかいただけませぬか 劉備:私が挙げた人間の中に英雄がいないのだとすれば、私はそれ以上の人物に心当たりがありませぬ 曹操:ふふ・・・良いだろう 曹操:して、劉備殿・・・ 曹操:「龍」を見たことはあるかね? 劉備:いえ・・・実在するのでしょうか 曹操:ありと言えばあり 曹操:ないと言えばない 曹操:余の言う龍とは比喩であり 曹操:ときに大きく、ときに小さくなる 劉備:・・・ 劉備:(七星の宝刀のことだろうか) 曹操:普段は身を潜めさざなみすら立てぬ 劉備:(おそらく七星の宝刀だ・・・) 曹操:だが機が熟したと見るや一気に駆け上がるのだ 劉備:(絶対に七星の宝刀だ) 曹操:さしずめ君も、立派な龍であろうな・・・ 劉備:・・・! 劉備:いえ・・・私なぞ、そのような大層なものではございませぬ 曹操:ふふ・・・それはどうかな 劉備:・・・ 劉備:(まさか・・・な) 曹操:さて、余の考える英雄・・・とのことだが 劉備:はい 劉備:ぜひお聞かせいただきたく 曹操:それはだな・・・ 劉備:ゴクリ 曹操:余と・・・君だ 劉備:わ・・・私・・・ですか!? 劉備:(ま・ずい・・・!曹操は私のことを危険視している・・・!) 曹操:ふふ・・・どうかしたかな?劉備殿・・・ 劉備:(どうする・・・どうする・・・!?) 0:雷「ピカッ!ゴロゴロ・・・」 劉備:ひ・・・ひゃあああああ! 劉備:(ここは雷に怯えるふりをして油断させるのだ!) 曹操:ふふ・・・劉備殿は雷が恐ろしいか 劉備:(や・・・なんとかごまかせたようだ) 曹操:そのように雷に怯える姿も・・・また可愛らしいのう 劉備:(えっ・・・!) 曹操:劉備殿・・・そなたは余が世間からなんと呼ばれているか知っているかね? 劉備:お・・・恐れながら、鬼・・・と 曹操:鬼・・・か 曹操:その呼び名もまた懐かしいのう 曹操:ふふ・・・余はな・・・世間から 曹操:「越地(えつち)だいすき」 曹操:と言われておるのだ 劉備:越地だいすき・・・ 曹操:ふふ・・・ところで劉備殿・・・ 曹操:余の爪黄飛電(そうこうひでん)を見て欲しい 劉備:これは・・・ 曹操:どうだ、素晴らしいであろう 劉備:雄々しい表情・・・燃えるようなたてがみ・・・ 劉備:どれをとっても・・・素晴らしく 曹操:劉備殿・・・この暴れ馬を撫でてはくれまいか 劉備:! 劉備:し・・・しかし!我らは男同士・・・なのですぞ 曹操:ふふ・・・それがどうした 曹操:ここには余と君しかおらぬ 曹操:越地したとして・・・誰が咎めようか 劉備:しかし・・・ 曹操:さぁ、はよう 曹操:余の爪黄飛電もビンビンに暴れだしておる 劉備:くぅ・・・ 曹操:そうか・・・ 曹操:余の爪黄飛電を撫でるのが恥ずかしいのだな 曹操:ならば余、自らそなたの手を握って 曹操:余の爪黄飛電を撫でさせてあげよう 劉備:そ・・・それ・・・アッ 曹操:くっ・・・///どうだ・・・/// 曹操:余の爪黄飛電・・・は/// 劉備:すごく・・・雄々しい暴れ馬で・・・ございますな 曹操:あ・・・///フゥン・・・/// 曹操:りゅ///劉備殿・・・/// 曹操:なかなか///慣れた手付き///んはぁ/// 曹操:もっと///激しく///こすって欲しい・・・/// 劉備:(曹操殿の爪黄飛電が・・・私の手の中でビクンビクンと脈打っている・・・///) 曹操:劉備殿・・・/// 曹操:もっと・・・///もっと強く・・・/// 曹操:シゴイてくれ・・・///んああああ/// 劉備:(くっ・・・爪黄飛電が・・・熱く///) 曹操:ハァ・・・///ハァ・・・/// 曹操:劉備殿・・・なかなか良い手付きではないか 曹操:あんなに暴れていた爪黄飛電を手懐けてしまった 劉備:(好きでやったわけでは・・・) 曹操:劉備殿の的盧(てきろ)もなかなかとか・・・ 劉備:・・・! 劉備:わ・・・私のはそのような代物ではございませぬ・・・ 曹操:それは・・・どうかな 曹操:実際に見てみたいものだ 劉備:ひっ・・・ 曹操:さぁ・・・劉備殿の的盧も余に見せるのだ 劉備:はわわ 曹操:ふふ・・・なかなかかわいい的盧ではないか 劉備:私の的盧など・・・曹操殿の爪黄飛電に比べれば・・・ 曹操:ハムッ・・・ 劉備:ああっ・・・/// 曹操:ジュルル!ジュルルルルルルル! 劉備:そんな・・・/// 劉備:曹操殿・・・/// 劉備:いい・・・/// 曹操:どうだ?余との越地は楽しかろう? 劉備:そ・・・///そんな・・・/// 劉備:そんなこと・・・///ありま・・・せぬ・・・/// 曹操:遠慮せずとも良い 曹操:英雄とは・・・越地を好むもの・・・っ 曹操:快楽を・・・我が身に委ねよ・・・ッ 劉備:んはぁ・・・/// 劉備:私の・・・///私の的盧が・・・/// 劉備:駿馬(しゅんめ)になっちゃうぅぅぅぅぅぅぅ/// 曹操:フッ・・・ 曹操:次はその大きくなった的盧を余の爪黄飛電とぶつけ合うのだ 劉備:ハァ・・・///ハァ・・・/// 劉備:私は・・・///もう・・・/// 曹操:泣き言は許さぬ 劉備:んああああ・・・/// 曹操:なかなか劉備殿に似合わずの暴れ馬よの 劉備:んあ・・・・・・/// 劉備:ハァ・・・///ハァ・・・/// 曹操:余の爪黄飛電も負けてはおれぬ 劉備:ダメ・・・・・・/// 劉備:これ以上は・・・/// 劉備:私・・・おかしくなっちゃうぅぅぅぅ 曹操:ふふふ、余の爪黄飛電でもっと狂い咲けるが良い 劉備:はああああん・・・/// 曹操:フンッ!フンッ! 劉備:(・・・済まぬ、雲長・・・翼徳) 劉備:(あの日の・・・桃尻の誓い・・・) 劉備:(果たせそうにない・・・) 劉備:(愚かな私を・・・許してくれ・・・) 曹操:フンッ!フンッ! 0:回想 劉備:関羽殿の汗血馬(かんけつば)・・・なかなかに見事なものよ 関羽:そういう劉備殿の栗毛(くりげ)も大層なもの 張飛:おいおい、俺の芦毛(あしげ)はどうなんだい? 関羽:翼徳の芦毛は天下に並ぶものなしと以前言ったであろう? 張飛:へっへっへ・・・関羽の兄貴も劉備殿も見事な駿馬だぜ 関羽:そうであるな 劉備:関羽殿・・・張飛殿・・・提案があるのだが 関羽:なんですかな 劉備:義兄弟の契り(ちぎり)を結びたく思う 関羽:おお、それは良い考えですな 張飛:俺も賛成だ 関羽:して・・・長兄(ちょうけい)は誰にしますかな 劉備:私は関羽殿が良いと思うのだが 関羽:私・・・ですか 張飛:何言ってるんですかい、劉備のダンナ! 張飛:長兄は劉備殿しかありえねぇですって! 関羽:ふむ、翼徳・・・ 関羽:そなたも同じ考えであったか 劉備:しかし・・・私に長兄の素質など 関羽:何をおっしゃいます 関羽:劉備殿はこんなに立派な栗毛を持っていらっしゃる 関羽:長兄として、これほどふさわしい人はいませぬ 張飛:劉備殿が長兄として、俺は一番末っ子だな 張飛:ガハハ 張飛:俺も劉備殿の栗毛は素晴らしい駿馬だと思うぜ 関羽:翼徳もこう申しております・・・ 関羽:我らの兄として・・・勃ってはくれないでしょうか 劉備:・・・仕方あるまい 劉備:私がこれ以上に拒否しても倍になって推してくるであろうしな 関羽:では・・・! 張飛:へっへ、話がわかるじゃねえか劉備のアニキ! 関羽:こら、翼徳! 関羽:これより我らが長兄になるお方になんて口の聞き方をする 張飛:へっへ、すまねぇ 関羽:言ったそばから・・・ 劉備:良いではないか 関羽:はぁ・・・ 劉備:では契りを結ぶとしよう 劉備:・・・我ら義兄弟(きょうだい) 関羽:生まれたときは違えど 張飛:イクときはともにイクことを誓わん! 関羽:誓わん! 劉備:では、誓いの口づけを 関羽:ん・・・ 張飛:ん・・・ 関羽:ん・・・ 劉備:ん・・・ 関羽:ん・・・ 劉備:・・・これにて、我らは義兄弟だ 劉備:よろしく頼むぞ 関羽:ハッハッハ! 張飛:ガッハッハ! 関羽:ハッハッハ! 劉備:ハッハッハ! ・・・・・・ ・・・・ ・・ 劉備:(済まぬ・・・済まぬ・・・) 劉備:ウッ・・・ウッ・・・ 曹操:ハァッ・・・ハァッ・・・ 曹操:イクぞ・・・! 劉備:んああああ・・・/// ・・・・・・ ・・・・ ・・ 曹操:・・・ふう 曹操:余との越地はどうだったかね 曹操:劉備殿? 劉備:もっと・・・もっとくりゃしゃいぃ♡ 曹操:ふっ・・・ 曹操:互いの愛馬の速さを競わすこともまた英雄の素質よな 劉備:越地♡越地♡ 劉備:もっと越地ちょうだぁい♡

劉備:曹操殿、今日はお招きいただきありがとうございます 曹操:いや、何・・・今日は劉備殿と語らいたいと思ってな 劉備:私と・・・でございますか 曹操:ふむ・・・ 劉備:曹操殿が・・・私と・・・話・・・ 劉備:(いったい・・・何の話だろうか・・・?) 劉備:(まさか・・・我らの計画が曹操に漏れたか・・・?) 曹操:劉備殿、そこに掛けたまえ 劉備:・・・失礼いたす 曹操:さて・・・劉備殿 劉備:・・・はい 曹操:今現在、中華には「英雄」と呼ばれるに相応しい人間が二人いる 曹操:誰だかわかるかね? 劉備:・・・英雄 劉備:(いったい、何の話だ・・・?) 劉備:(まさか、カマをかけられてるのか?) 曹操:ふふ・・・ 劉備:英雄・・・そうですな・・・ 劉備:・・・呂布将軍などはどうでしょう 劉備:呂将軍の武名は天下に轟き 劉備:将軍の名を聞くだけで 劉備:兵も怯え、武器を捨てて逃げ出すほどとか 劉備:そして、将軍のもとには、張遼殿を始め、 劉備:「陥陣営(かんじんえい)」と恐れられた高順(こうじゅん)殿や 劉備:陳宮(ちんきゅう)殿といった武や知に長けた者が集まってくる 劉備:これも英雄のなせるワザ、ではないでしょうか 曹操:ふむ、呂布とな 劉備:呂将軍の駆る赤兎馬も他に比類なき天下無双の名馬 劉備:やはり英雄といっても差し支えなきかと存じます 曹操:たしかに劉備殿の理由も面白い 曹操:しかし、呂布は英雄の器ではない 劉備:それは・・・ 曹操:たしかに呂布は武に関しては天下無双といっても差し支えないだろう 劉備:では、なぜ 曹操:逆に言うなら「それだけ」なのだ 劉備:それだけ・・・? 曹操:そう・・・彼奴の振るう武は彼奴のみの独りよがりな武に過ぎぬ 曹操:理由もなく、ただひたすら己の欲望のまま武を振るう・・・ 曹操:それすなわち「暴」 曹操:英雄の持つ「武」とは似て非なるものよ 劉備:そうでございますか 曹操:故に我らに討たれた・・・違うかね? 劉備:・・・そうでございましたな 曹操:自らのための「暴力」と他がための「武力」 曹操:それを履き違えた呂布はやはり英雄ととは言えぬ 劉備:・・・では孫策殿はどうでしょう 曹操:孫策・・・孫家の長男坊か 曹操:・・・なにゆえ、彼が英雄だと思うのかな 劉備:はい・・・孫策殿は袁術に身を寄せつつ、その間に力をつけ、 劉備:袁術より借り受けた少数の兵を進軍のたびに倍に膨れ上がらせ 劉備:数ヶ月のうちに江東一帯を制し、袁術から無事独立を果たされたとか 曹操:ふむ・・・ 劉備:それに、厳白虎(げんはくこ)などと言った圧政の徒を追い出し 劉備:楚漢戦争の英雄、「西楚の覇王」こと項籍(こうせき)将軍になぞらえて 劉備:「小覇王」などと呼ばれ民からも慕われておるとか 劉備:若年(じゃくねん)ながらこの勢い 劉備:私は英雄足り得ると思います 曹操:なるほど・・・ 劉備:孫策殿のもとに集う者たちもそれはそれは武勇に長けた者たちとか 劉備:それもひとえに孫策殿の人柄が人を惹き付ける・・・ 劉備:やはり・・・それすなわち英雄かと 曹操:・・・劉備殿の言いたいことはわかった 劉備:で、ございますか 曹操:しかしの・・・孫策はたしかに英雄たる存在かもしれぬ 曹操:・・・が、若すぎる 劉備:・・・若すぎる・・・ですか 曹操:そうだ 曹操:確かに、あの者は若年ながらその勢いは眼を見張るものがある 劉備:でしょう 曹操:しかし・・・それが禍(わざわい)しておるのだ 劉備:・・・禍・・・ですか 曹操:孫策は確かに若くして影響力もある 曹操:しかしながら、その勢いもまた、若さのおかげ・・・ 曹操:とも考えられないかね? 劉備:若さのおかげ・・・ですか 曹操:そう・・・若さに身を任せ、道を突き進むもまた「勇」 曹操:しかしながら、その若さゆえの過ちすらも気づかぬ愚かさを持つのだ 劉備:・・・そうですか 曹操:若さ譲りの「勇」と年季によって培われる「思慮深さ」 曹操:これらを備えて初めて英雄足り得るであろう 劉備:それならば・・・華北の袁紹(えんしょう)殿は 曹操:それだけはありえぬ 劉備:しかしながら四世三公(しせいさんこう)を輩出した袁家の 曹操:いや、袁紹だけは絶対にありえぬ 劉備:しか・・・ 曹操:あんな中途半端で優柔不断な者が英雄であってはならぬ 曹操:ならぬのだ! 劉備:・・・ 曹操:袁紹・・・名前を聞いただけでもおぞましいわ・・・ 劉備:(・・・過去になにかあったのだろうか) 曹操:劉備殿・・・そなたが挙げた者たちは英雄と呼ぶにふさわしくない 劉備:・・・すみませぬ 劉備:私にはもう英雄と呼ばれるべき人物が浮かびませぬ 劉備:本当に存在するのでしょうか 曹操:いる 曹操:この中華に英雄と呼ばれるべき人間は必ず存在するのだ 劉備:・・・ならば曹操殿の考えをお聞かせかいただけませぬか 劉備:私が挙げた人間の中に英雄がいないのだとすれば、私はそれ以上の人物に心当たりがありませぬ 曹操:ふふ・・・良いだろう 曹操:して、劉備殿・・・ 曹操:「龍」を見たことはあるかね? 劉備:いえ・・・実在するのでしょうか 曹操:ありと言えばあり 曹操:ないと言えばない 曹操:余の言う龍とは比喩であり 曹操:ときに大きく、ときに小さくなる 劉備:・・・ 劉備:(七星の宝刀のことだろうか) 曹操:普段は身を潜めさざなみすら立てぬ 劉備:(おそらく七星の宝刀だ・・・) 曹操:だが機が熟したと見るや一気に駆け上がるのだ 劉備:(絶対に七星の宝刀だ) 曹操:さしずめ君も、立派な龍であろうな・・・ 劉備:・・・! 劉備:いえ・・・私なぞ、そのような大層なものではございませぬ 曹操:ふふ・・・それはどうかな 劉備:・・・ 劉備:(まさか・・・な) 曹操:さて、余の考える英雄・・・とのことだが 劉備:はい 劉備:ぜひお聞かせいただきたく 曹操:それはだな・・・ 劉備:ゴクリ 曹操:余と・・・君だ 劉備:わ・・・私・・・ですか!? 劉備:(ま・ずい・・・!曹操は私のことを危険視している・・・!) 曹操:ふふ・・・どうかしたかな?劉備殿・・・ 劉備:(どうする・・・どうする・・・!?) 0:雷「ピカッ!ゴロゴロ・・・」 劉備:ひ・・・ひゃあああああ! 劉備:(ここは雷に怯えるふりをして油断させるのだ!) 曹操:ふふ・・・劉備殿は雷が恐ろしいか 劉備:(や・・・なんとかごまかせたようだ) 曹操:そのように雷に怯える姿も・・・また可愛らしいのう 劉備:(えっ・・・!) 曹操:劉備殿・・・そなたは余が世間からなんと呼ばれているか知っているかね? 劉備:お・・・恐れながら、鬼・・・と 曹操:鬼・・・か 曹操:その呼び名もまた懐かしいのう 曹操:ふふ・・・余はな・・・世間から 曹操:「越地(えつち)だいすき」 曹操:と言われておるのだ 劉備:越地だいすき・・・ 曹操:ふふ・・・ところで劉備殿・・・ 曹操:余の爪黄飛電(そうこうひでん)を見て欲しい 劉備:これは・・・ 曹操:どうだ、素晴らしいであろう 劉備:雄々しい表情・・・燃えるようなたてがみ・・・ 劉備:どれをとっても・・・素晴らしく 曹操:劉備殿・・・この暴れ馬を撫でてはくれまいか 劉備:! 劉備:し・・・しかし!我らは男同士・・・なのですぞ 曹操:ふふ・・・それがどうした 曹操:ここには余と君しかおらぬ 曹操:越地したとして・・・誰が咎めようか 劉備:しかし・・・ 曹操:さぁ、はよう 曹操:余の爪黄飛電もビンビンに暴れだしておる 劉備:くぅ・・・ 曹操:そうか・・・ 曹操:余の爪黄飛電を撫でるのが恥ずかしいのだな 曹操:ならば余、自らそなたの手を握って 曹操:余の爪黄飛電を撫でさせてあげよう 劉備:そ・・・それ・・・アッ 曹操:くっ・・・///どうだ・・・/// 曹操:余の爪黄飛電・・・は/// 劉備:すごく・・・雄々しい暴れ馬で・・・ございますな 曹操:あ・・・///フゥン・・・/// 曹操:りゅ///劉備殿・・・/// 曹操:なかなか///慣れた手付き///んはぁ/// 曹操:もっと///激しく///こすって欲しい・・・/// 劉備:(曹操殿の爪黄飛電が・・・私の手の中でビクンビクンと脈打っている・・・///) 曹操:劉備殿・・・/// 曹操:もっと・・・///もっと強く・・・/// 曹操:シゴイてくれ・・・///んああああ/// 劉備:(くっ・・・爪黄飛電が・・・熱く///) 曹操:ハァ・・・///ハァ・・・/// 曹操:劉備殿・・・なかなか良い手付きではないか 曹操:あんなに暴れていた爪黄飛電を手懐けてしまった 劉備:(好きでやったわけでは・・・) 曹操:劉備殿の的盧(てきろ)もなかなかとか・・・ 劉備:・・・! 劉備:わ・・・私のはそのような代物ではございませぬ・・・ 曹操:それは・・・どうかな 曹操:実際に見てみたいものだ 劉備:ひっ・・・ 曹操:さぁ・・・劉備殿の的盧も余に見せるのだ 劉備:はわわ 曹操:ふふ・・・なかなかかわいい的盧ではないか 劉備:私の的盧など・・・曹操殿の爪黄飛電に比べれば・・・ 曹操:ハムッ・・・ 劉備:ああっ・・・/// 曹操:ジュルル!ジュルルルルルルル! 劉備:そんな・・・/// 劉備:曹操殿・・・/// 劉備:いい・・・/// 曹操:どうだ?余との越地は楽しかろう? 劉備:そ・・・///そんな・・・/// 劉備:そんなこと・・・///ありま・・・せぬ・・・/// 曹操:遠慮せずとも良い 曹操:英雄とは・・・越地を好むもの・・・っ 曹操:快楽を・・・我が身に委ねよ・・・ッ 劉備:んはぁ・・・/// 劉備:私の・・・///私の的盧が・・・/// 劉備:駿馬(しゅんめ)になっちゃうぅぅぅぅぅぅぅ/// 曹操:フッ・・・ 曹操:次はその大きくなった的盧を余の爪黄飛電とぶつけ合うのだ 劉備:ハァ・・・///ハァ・・・/// 劉備:私は・・・///もう・・・/// 曹操:泣き言は許さぬ 劉備:んああああ・・・/// 曹操:なかなか劉備殿に似合わずの暴れ馬よの 劉備:んあ・・・・・・/// 劉備:ハァ・・・///ハァ・・・/// 曹操:余の爪黄飛電も負けてはおれぬ 劉備:ダメ・・・・・・/// 劉備:これ以上は・・・/// 劉備:私・・・おかしくなっちゃうぅぅぅぅ 曹操:ふふふ、余の爪黄飛電でもっと狂い咲けるが良い 劉備:はああああん・・・/// 曹操:フンッ!フンッ! 劉備:(・・・済まぬ、雲長・・・翼徳) 劉備:(あの日の・・・桃尻の誓い・・・) 劉備:(果たせそうにない・・・) 劉備:(愚かな私を・・・許してくれ・・・) 曹操:フンッ!フンッ! 0:回想 劉備:関羽殿の汗血馬(かんけつば)・・・なかなかに見事なものよ 関羽:そういう劉備殿の栗毛(くりげ)も大層なもの 張飛:おいおい、俺の芦毛(あしげ)はどうなんだい? 関羽:翼徳の芦毛は天下に並ぶものなしと以前言ったであろう? 張飛:へっへっへ・・・関羽の兄貴も劉備殿も見事な駿馬だぜ 関羽:そうであるな 劉備:関羽殿・・・張飛殿・・・提案があるのだが 関羽:なんですかな 劉備:義兄弟の契り(ちぎり)を結びたく思う 関羽:おお、それは良い考えですな 張飛:俺も賛成だ 関羽:して・・・長兄(ちょうけい)は誰にしますかな 劉備:私は関羽殿が良いと思うのだが 関羽:私・・・ですか 張飛:何言ってるんですかい、劉備のダンナ! 張飛:長兄は劉備殿しかありえねぇですって! 関羽:ふむ、翼徳・・・ 関羽:そなたも同じ考えであったか 劉備:しかし・・・私に長兄の素質など 関羽:何をおっしゃいます 関羽:劉備殿はこんなに立派な栗毛を持っていらっしゃる 関羽:長兄として、これほどふさわしい人はいませぬ 張飛:劉備殿が長兄として、俺は一番末っ子だな 張飛:ガハハ 張飛:俺も劉備殿の栗毛は素晴らしい駿馬だと思うぜ 関羽:翼徳もこう申しております・・・ 関羽:我らの兄として・・・勃ってはくれないでしょうか 劉備:・・・仕方あるまい 劉備:私がこれ以上に拒否しても倍になって推してくるであろうしな 関羽:では・・・! 張飛:へっへ、話がわかるじゃねえか劉備のアニキ! 関羽:こら、翼徳! 関羽:これより我らが長兄になるお方になんて口の聞き方をする 張飛:へっへ、すまねぇ 関羽:言ったそばから・・・ 劉備:良いではないか 関羽:はぁ・・・ 劉備:では契りを結ぶとしよう 劉備:・・・我ら義兄弟(きょうだい) 関羽:生まれたときは違えど 張飛:イクときはともにイクことを誓わん! 関羽:誓わん! 劉備:では、誓いの口づけを 関羽:ん・・・ 張飛:ん・・・ 関羽:ん・・・ 劉備:ん・・・ 関羽:ん・・・ 劉備:・・・これにて、我らは義兄弟だ 劉備:よろしく頼むぞ 関羽:ハッハッハ! 張飛:ガッハッハ! 関羽:ハッハッハ! 劉備:ハッハッハ! ・・・・・・ ・・・・ ・・ 劉備:(済まぬ・・・済まぬ・・・) 劉備:ウッ・・・ウッ・・・ 曹操:ハァッ・・・ハァッ・・・ 曹操:イクぞ・・・! 劉備:んああああ・・・/// ・・・・・・ ・・・・ ・・ 曹操:・・・ふう 曹操:余との越地はどうだったかね 曹操:劉備殿? 劉備:もっと・・・もっとくりゃしゃいぃ♡ 曹操:ふっ・・・ 曹操:互いの愛馬の速さを競わすこともまた英雄の素質よな 劉備:越地♡越地♡ 劉備:もっと越地ちょうだぁい♡