台本概要
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タイトル | 脳内会議〜プレゼント大作戦〜前編 |
---|---|
作者名 | てくす (@daihooon) |
ジャンル | ラブストーリー |
演者人数 | 5人用台本(男1、女3、不問1) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
何やら今回は、プレゼントで悩んでいる様子の真夏。しかも!なんとイベント重なっていて…どうしたらいいの!?そんな時は……いざ!脳内会議…?
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キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
真夏 | 女 | 63 | 榎原真夏。全人格の真祖であり、神。ただの彼氏の誕プレに悩む女子高生。 |
美波 | 女 | 59 | 真夏の友人。今回の相談役!頼りにしてます!先輩! |
キラク | 女 | 36 | 喜と楽の人格。その割にしっかりした性格。姉御肌 |
アイド | 男 | 36 | 哀と怒の人格。しかし、その割にしっかりしている。 |
タイム | 不問 | 29 | 怠惰の人格。常に眠そうに話す。やる時はやるやつ。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
真夏:(私の好きな人は優しくて
真夏:少しだけ意地悪で笑顔が可愛い…
真夏:そんな唯君の…)
美波:まーなーつ、真夏!聞いてる?
真夏:へ!?あ!聞いてる!
美波:聞いてないでしょ
真夏:チョコだよね!
美波:うん?そんな話してないよ?
真夏:あー…あはは…
美波:ははーん、なるほどね
美波:バレンタイン
美波:それで頭がいっぱいってわけだ
真夏:それだけじゃないんだよー…
美波:え?
0:【脳内】
キラク:全く…
キラク:確かに大事なイベントだけど
キラク:こうも毎日、上の空続けてるとマナオ怒るわよ
アイド:ただでさえ忙しいのになアイツは
キラク:本当よ…ってアイド!
キラク:会議部屋に来るなんて珍しいじゃない
アイド:まぁな、唯関係は俺は出たくないし
アイド:これでも気を遣ってるんだ
キラク:難儀な人格ね
アイド:その点キラクはどこいてもいいからな
アイド:サポート疲れてないか?
キラク:そんなに
キラク:タイムがちょくちょく出てるから
タイム:何?僕の悪口?
タイム:唯って子と付き合ってからさ〜
タイム:僕たちってより、唯を中心に主人格が動くからさ〜
タイム:マナオは真面目に勤しんで〜
タイム:その分、頭の容量がパンクしそうになると
タイム:僕に回ってくるんだよ〜
アイド:大変だな…
タイム:まぁね〜
タイム:てことでキラク、パス
タイム:僕は寝る〜
キラク:まぁ大体いつもこんな感じよ
アイド:動向は部屋で見てたんだが
アイド:会議部屋はこんな感じか…
アイド:それで、何でタイムが優先権を?
アイド:もうパンクしそうなのか?
キラク:あー…、それはね…
0:【現実】
美波:なるほど、なるほど
美波:それに悩んでて最近ぼーっとしてるんだ?
真夏:え、私ぼーっとしてる?
美波:うん、なんか頭のスイッチ切れたみたいに
真夏:うー…
真夏:バレンタインで誰かにチョコあげるのも初めてだし
真夏:まさか同じ日に誕生日だなんて…
真夏:私、何したらいいの!?
美波:チョコ作って、誕プレ渡せば?
真夏:え!?そんなひと事みたいに!
美波:あ、そうだ!じゃあ一緒に作る?
真夏:チョコ?美波も誰かにあげるの?
美波:あ、言ってなかったね
美波:私も彼氏いるよ
真夏:へぇー…え!?
美波:他校だけどね
美波:よし、この話は後でしよう!
真夏:根掘り葉掘り聞いていい?
美波:うーん、お手柔らかに
美波:ところで、右田君が好きなチョコは?
真夏:それが聞いてない…
美波:聞けばいいのに
真夏:なんかバレバレで嫌!
美波:サプライズしたいけど
美波:やり方素人って感じだね
真夏:辛辣すぎる…
美波:あ、ちょうどいいところにスパイいた
美波:春樹ー!ちょっとこっち来て!
0:【脳内】
アイド:なるほど
アイド:これがパンクの原因か
キラク:そ、マナオの仕事より
キラク:こっちで悩んでんのよ
タイム:アイモに任せればいいのに〜
キラク:案は出てたけどね
キラク:盲目すぎて却下したわ
アイド:主人格も極端な人格を作りすぎだな
アイド:こう、もっと柔軟な
キラク:ここで愚痴っても仕方ないでしょ
キラク:今回はプレゼント決めにチョコ作りね
タイム:美波って子がいればチョコは
タイム:大丈夫そうだね〜
タイム:プレゼント渡すときはどうせ
タイム:アイモが来るだろうし〜
アイド:いつもと変わらないな
アイド:主人格を見守ろう
キラク:これ会議なの?
タイム:細かいこと気にしすぎ〜
0:【現実】
美波:てことで右田君が好きなのは生チョコ
真夏:春樹君ありがとう!
美波:私も作ろうと思ってたから良かった
美波:どこで作ろっか?
真夏:あ、ウチでいいよ!
真夏:バレンタインデーが土曜だから
真夏:金曜の放課後だね
美波:あ、そういえば!
美波:…やっぱり!金曜短縮授業だ!
真夏:まさかの!神が味方した!
美波:これは成功間違いないね!
0:【脳内】
アイド:金曜か
アイド:そういえばお菓子なんて作ったことあったか?
キラク:ないわね
キラク:料理すらまともにしてないわ
アイド:心配だな…
タイム:過保護すぎない?
タイム:生チョコってそんなに難しいんだっけ〜?
アイド:そんなことはなかったと思うがな
キラク:美波ちゃんがいれば大丈夫よ
タイム:キラクっぽくないコメントだね〜
キラク:そう?友達と遊ぶのなんて久しぶりだから
キラク:ちょっと楽しみなのよ、私
アイド:確かに唯と付き合ってから
アイド:休日友達と遊んでなかったな
タイム:別に束縛されてないのにね〜
キラク:それほど主人格の頭が唯くん一色だったの!
キラク:最近はちょっと余裕できたみたいだし
アイド:お姫様抱っこされそうになったりな
タイム:楽そうでいいよねぇ〜
タイム:自分で歩かないし〜
キラク:シュウネにキレられるわよ
アイド:でも確かに久しぶりの友達か
アイド:純粋に楽しんでくれればいいな
タイム:何もないと僕も嬉しい〜
キラク:そうね、金曜が待ち遠しいわ!
0:【現実ー金曜日】
真夏:お待たせ!
美波:真夏〜!
美波:それじゃあ出発!
真夏:行こう!
0:【脳内】
タイム:そういえばさ
タイム:キラクはずーっと会議部屋いるよね〜
キラク:私はよく優先権持つからね
アイド:俺は最近少なくなったな
アイド:主人格が元々怒りっぽくないのもあるが
タイム:みんなそれぞれの部屋で
タイム:一応は観察してるみたいだけどね〜
タイム:それよりアイツはどうなの〜?
キラク:あいつ?
タイム:チョメンだよ〜
キラク:チョメンは時々出てきそうになるけど
キラク:まだここには来てないわね
アイド:喜怒哀楽
アイド:俺やキラクみたいに人間に欠かせない
アイド:感情はよく動いてるがな
アイド:チョメンだって本来は人間に欠かせない感情だ
タイム:そうなの〜?
アイド:あぁ、メンヘラで、かまってちゃん
アイド:要するに自己顕示欲や承認欲求の人格だ
キラク:だけど主人格はそれがあんまり
キラク:表に出ないのよね
キラク:唯君と付き合ってからは
キラク:少しずつ出てきそうにはなってきてるけど
アイド:人間誰しもある感情
アイド:それを表で爆発させる人もいれば
アイド:裏で溜めている人もいる
アイド:上手く隠して向き合う人も
アイド:向き合えきれずに誰かに迷惑をかける人もいる
タイム:僕たちも抑えるのには限界あるしね〜
アイド:俺は何でもいいと思う
アイド:それがその人であって
アイド:それがその人の良さだからな
キラク:人に迷惑かけるのはダメだけどね
アイド:あぁ、だが主人格なら大丈夫だと
アイド:俺はそう思っている
タイム:甘いなぁ〜
アイド:…そうかもな
0:【現実】
美波:これとか可愛くない?
真夏:男の子にあげるのに可愛い包装でいいのかな?
美波:そこは女の子らしさ出そうよ!
真夏:そういうものかー…
美波:真夏にとっては初めてのバレンタイン?
真夏:友チョコとか仲のいい友達に、ならあるけどね
美波:気合が入るね
真夏:それなりに緊張もね
美波:けど、絶対喜んでくれるよ
真夏:そうだといいなぁ…
美波:誕生日プレゼントの方は?
真夏:あ、うん
真夏:色々考えたんだけどね
真夏:使えるものがいいかなって
美波:いいね!
美波:使ってくれてるところ見ると
美波:自分も嬉しいからね!
真夏:そうそう!
真夏:だけど、唯君アクセサリーとか付けないし
真夏:何がいいかなって考えてて
美波:学生のお財布事情はアレですからねぇ…
真夏:ネットで色々見たんだけど、社外人は凄いね
美波:お金って素晴らしい…
真夏:あはは、確かに
真夏:とりあえず先に材料買ってしまおう
0:【脳内】
アイド:結局プレゼントは決まらなかったな
タイム:昨日もずっーーーーと考えてて
タイム:あんまり寝れてないし眠い〜
キラク:アンタはいつも眠いでしょうが
キラク:…にしても悩むわね
アイド:使えるものまでは決めたがな
キラク:それでも候補はいっぱいだからね
タイム:パッと決めて、パッと寝ようよ〜
アイド:買い物終わったらチョコ作りだ
アイド:寝るのはまだ先だな
タイム:えーーーー…
0:【現実】
美波:さて、チョコは終わり
美波:あとはプレゼントね
真夏:どうしよ…
美波:昨日もずっと悩んでたでしょ?
真夏:え?…うん
美波:今日ずっと眠そうだったよ
真夏:あははー…バレてたか
美波:悩むのは凄くわかるけど
美波:悩みすぎてても決まらないよね
真夏:これもいい、あれもいいって
真夏:思っちゃってね
美波:わかる!
真夏:そういえば美波ってどれくらい付き合ってるの?
美波:もうすぐ一年かな?
真夏:え!?そんなに!?
美波:この話は後で!
美波:今はプレゼント!
真夏:先輩!先輩は誕生日とか何渡したんですか!
美波:ふむ、後輩!
美波:私は夏だったこともあって
美波:タオルとかリュックとか
真夏:実用品だ!
美波:だけど私の参考にならないよ
美波:実は一緒に買いに行ったからさ
美波:私たちって内緒でプレゼントってより
美波:一緒に買いに行って欲しいもの買うって感じ
美波:ほら部活あるし
美波:タオルとかドリンクボトルとかリュックとか
美波:使ってくれるものをね
真夏:確かに唯君言ってたなぁ
真夏:友達とはスポーツショップ行くって
真夏:私も一緒に買いに行く方がいいのかな
美波:真夏たちはサプライズの方が合ってそうだけど
美波:私は…腐れ縁みたいなもんだから
真夏:後でちゃんと聞かせてよね!
美波:はいはい
0:【脳内】
タイム:なるほどね〜
タイム:一緒に買いに行くのはめんどくさいけど〜
タイム:今悩んでるより楽だったかも〜
アイド:それはお前が、な
アイド:俺は美波の言う通りサプライズの方が
アイド:2人には合ってる気がするな
キラク:そうね
キラク:一緒に買いに行くのも楽しいだけろうけど
キラク:一人で頑張って考えて悩むのも愛よね
タイム:そういうものなの〜?
キラク:そういうものよ
アイド:自分のために考えてくれる
アイド:それだけで嬉しいものかもな
アイド:本来プレゼントはオマケで
アイド:そういった気持ちが一番なのかもな
キラク:いいこと言うじゃない?
キラク:だったらそれでサポートね
キラク:聞いてるでしょ、主人格!
キラク:気持ちを大事にしなさい!
タイム:早く決めてね〜
0:【現実】
真夏:(わたしの気持ち…か。ありがとうアイド)
美波:決まりそう?
真夏:うーん…あ!
0:【脳内】
キラク:どうやら決まったようね
アイド:確かにな、今思えばコレだったのかもな
タイム:色々悩んだけど解決したね〜
キラク:よーし!それじゃ次はチョコ作りよ!
0:【現実、真夏の家】
美波:悩んでた割には決まったね
真夏:色々思い出しちゃって
美波:よーし、作るよー!
真夏:それで、美波の彼氏は…
美波:中学の同級生
美波:もっと言うと幼馴染み、幼稚園から一緒
真夏:えー!凄い!
美波:両思いじゃないんだ
真夏:えぇ!?そうなの?
美波:わたしの方がね
美波:ただの幼馴染みの友達としか思ってなかった
美波:だって好きな素振りとか無かったし!
美波:だけどね、卒業式の日にね
美波:ベタな展開だけど呼び出されてさ
真夏:うんうん!それで?
美波:頼んでもないのに第二ボタン渡された
真夏:ええー!けど、いいなぁ…
美波:それでね、告白されてさ
美波:別に嫌いじゃ無かったし
美波:けど友達だと思ってたから悩みそうになった
真夏:悩みそう?
美波:なんかね、第二ボタンと告白がさ
美波:妙にマッチしてて
美波:凄く特別なものを貰ってる気がしたの
真夏:婚約指輪みたいな?
美波:そこまでじゃないよ!絶対!…多分
美波:だけど嬉しくてOKしちゃった
真夏:青春だねぇ〜
美波:青春だよ〜
美波:だから、お互い昔から知ってるし
美波:誕生日もそんな感じだったの
真夏:納得しました!先輩!
美波:初々しさは真夏たちに負けるけどね
真夏:初々しいというより、私が色々焦ってるだけかも…
美波:側から見てるとお互い
美波:間合いの取り合いしてるみたいで
美波:面白いんだけどね
真夏:そ、そんな風に見られてたんだー…
美波:あはははは!
0:【脳内】
キラク:美波ちゃんはサッパリしてるのかなと
キラク:思ってたけど、意外とロマンチックに弱いのね
アイド:主人格もそういえばあったな
キラク:何が?
アイド:第二ボタン
タイム:えー、主人格にそんな思い出ないよ〜
アイド:一個上の先輩にな
アイド:初恋じゃないけどな、女の先輩だから
アイド:みんなが部活で送別会してる時
アイド:言い出せなかったけど何か貰いたかったんだよ
キラク:それ私知らないんだけど?
タイム:僕も〜
アイド:悲しみと後悔の記憶だからかな
アイド:俺だけが知ってる感情かもな
アイド:ちょっと悩んでたんだ
アイド:最後に声かけてれば…ってな
キラク:そんなことがあったのね
タイム:内に秘めてたってわけね〜
アイド:ま、だから何かあったかと言われると
アイド:何もなかったんだが…あれも青春だ
キラク:青春ねぇ〜
タイム:チョコできたみたいだよ〜
タイム:これでやっと寝れる〜
0:【現実】
真夏:できたーー!
美波:うん、美味しい
真夏:美波がいて良かったよ〜
真夏:一人じゃ失敗してた〜
美波:そんなことないよ
美波:じゃあ、明日だね
真夏:うん…喜んでくれるかな
美波:大丈夫、気持ちが乗ってるから
真夏:…うん!
美波:じゃ、また月曜日だね
真夏:報告します!先輩!
美波:あはは!良い報告期待してるよ、後輩!
美波:じゃあね、真夏
真夏:うん、今日は本当にありがとう!
0:【脳内】
アイド:お疲れ
真夏:ありがとう、アイド
真夏:アイドのおかげでプレゼント選べたよ
アイド:あぁ、よかった
キラク:明日が楽しみね
真夏:うん、キラクもありがとう
タイム:寝るよー、明日早いんでしょ〜
真夏:その前に唯君に電話しなきゃ!
真夏:明日の予定決めないと
アイド:じゃあ、行ってこい
真夏:うん、本当今日はありがとね!
キラク:忙しいわね、主人格は
アイド:俺はアイモと変わってくる
アイド:明日はアイモの出番だろうしな
タイム:僕は長電話にならないことを祈りながら
タイム:ゴロゴロしてるね〜
キラク:私も少し休憩しようかしら
0:【現実】
真夏:あ、唯君、明日のことなんだけど
真夏:うん!あ、それとね!今日美波と遊んだんだけど
0:【後編に続く】
真夏:(私の好きな人は優しくて
真夏:少しだけ意地悪で笑顔が可愛い…
真夏:そんな唯君の…)
美波:まーなーつ、真夏!聞いてる?
真夏:へ!?あ!聞いてる!
美波:聞いてないでしょ
真夏:チョコだよね!
美波:うん?そんな話してないよ?
真夏:あー…あはは…
美波:ははーん、なるほどね
美波:バレンタイン
美波:それで頭がいっぱいってわけだ
真夏:それだけじゃないんだよー…
美波:え?
0:【脳内】
キラク:全く…
キラク:確かに大事なイベントだけど
キラク:こうも毎日、上の空続けてるとマナオ怒るわよ
アイド:ただでさえ忙しいのになアイツは
キラク:本当よ…ってアイド!
キラク:会議部屋に来るなんて珍しいじゃない
アイド:まぁな、唯関係は俺は出たくないし
アイド:これでも気を遣ってるんだ
キラク:難儀な人格ね
アイド:その点キラクはどこいてもいいからな
アイド:サポート疲れてないか?
キラク:そんなに
キラク:タイムがちょくちょく出てるから
タイム:何?僕の悪口?
タイム:唯って子と付き合ってからさ〜
タイム:僕たちってより、唯を中心に主人格が動くからさ〜
タイム:マナオは真面目に勤しんで〜
タイム:その分、頭の容量がパンクしそうになると
タイム:僕に回ってくるんだよ〜
アイド:大変だな…
タイム:まぁね〜
タイム:てことでキラク、パス
タイム:僕は寝る〜
キラク:まぁ大体いつもこんな感じよ
アイド:動向は部屋で見てたんだが
アイド:会議部屋はこんな感じか…
アイド:それで、何でタイムが優先権を?
アイド:もうパンクしそうなのか?
キラク:あー…、それはね…
0:【現実】
美波:なるほど、なるほど
美波:それに悩んでて最近ぼーっとしてるんだ?
真夏:え、私ぼーっとしてる?
美波:うん、なんか頭のスイッチ切れたみたいに
真夏:うー…
真夏:バレンタインで誰かにチョコあげるのも初めてだし
真夏:まさか同じ日に誕生日だなんて…
真夏:私、何したらいいの!?
美波:チョコ作って、誕プレ渡せば?
真夏:え!?そんなひと事みたいに!
美波:あ、そうだ!じゃあ一緒に作る?
真夏:チョコ?美波も誰かにあげるの?
美波:あ、言ってなかったね
美波:私も彼氏いるよ
真夏:へぇー…え!?
美波:他校だけどね
美波:よし、この話は後でしよう!
真夏:根掘り葉掘り聞いていい?
美波:うーん、お手柔らかに
美波:ところで、右田君が好きなチョコは?
真夏:それが聞いてない…
美波:聞けばいいのに
真夏:なんかバレバレで嫌!
美波:サプライズしたいけど
美波:やり方素人って感じだね
真夏:辛辣すぎる…
美波:あ、ちょうどいいところにスパイいた
美波:春樹ー!ちょっとこっち来て!
0:【脳内】
アイド:なるほど
アイド:これがパンクの原因か
キラク:そ、マナオの仕事より
キラク:こっちで悩んでんのよ
タイム:アイモに任せればいいのに〜
キラク:案は出てたけどね
キラク:盲目すぎて却下したわ
アイド:主人格も極端な人格を作りすぎだな
アイド:こう、もっと柔軟な
キラク:ここで愚痴っても仕方ないでしょ
キラク:今回はプレゼント決めにチョコ作りね
タイム:美波って子がいればチョコは
タイム:大丈夫そうだね〜
タイム:プレゼント渡すときはどうせ
タイム:アイモが来るだろうし〜
アイド:いつもと変わらないな
アイド:主人格を見守ろう
キラク:これ会議なの?
タイム:細かいこと気にしすぎ〜
0:【現実】
美波:てことで右田君が好きなのは生チョコ
真夏:春樹君ありがとう!
美波:私も作ろうと思ってたから良かった
美波:どこで作ろっか?
真夏:あ、ウチでいいよ!
真夏:バレンタインデーが土曜だから
真夏:金曜の放課後だね
美波:あ、そういえば!
美波:…やっぱり!金曜短縮授業だ!
真夏:まさかの!神が味方した!
美波:これは成功間違いないね!
0:【脳内】
アイド:金曜か
アイド:そういえばお菓子なんて作ったことあったか?
キラク:ないわね
キラク:料理すらまともにしてないわ
アイド:心配だな…
タイム:過保護すぎない?
タイム:生チョコってそんなに難しいんだっけ〜?
アイド:そんなことはなかったと思うがな
キラク:美波ちゃんがいれば大丈夫よ
タイム:キラクっぽくないコメントだね〜
キラク:そう?友達と遊ぶのなんて久しぶりだから
キラク:ちょっと楽しみなのよ、私
アイド:確かに唯と付き合ってから
アイド:休日友達と遊んでなかったな
タイム:別に束縛されてないのにね〜
キラク:それほど主人格の頭が唯くん一色だったの!
キラク:最近はちょっと余裕できたみたいだし
アイド:お姫様抱っこされそうになったりな
タイム:楽そうでいいよねぇ〜
タイム:自分で歩かないし〜
キラク:シュウネにキレられるわよ
アイド:でも確かに久しぶりの友達か
アイド:純粋に楽しんでくれればいいな
タイム:何もないと僕も嬉しい〜
キラク:そうね、金曜が待ち遠しいわ!
0:【現実ー金曜日】
真夏:お待たせ!
美波:真夏〜!
美波:それじゃあ出発!
真夏:行こう!
0:【脳内】
タイム:そういえばさ
タイム:キラクはずーっと会議部屋いるよね〜
キラク:私はよく優先権持つからね
アイド:俺は最近少なくなったな
アイド:主人格が元々怒りっぽくないのもあるが
タイム:みんなそれぞれの部屋で
タイム:一応は観察してるみたいだけどね〜
タイム:それよりアイツはどうなの〜?
キラク:あいつ?
タイム:チョメンだよ〜
キラク:チョメンは時々出てきそうになるけど
キラク:まだここには来てないわね
アイド:喜怒哀楽
アイド:俺やキラクみたいに人間に欠かせない
アイド:感情はよく動いてるがな
アイド:チョメンだって本来は人間に欠かせない感情だ
タイム:そうなの〜?
アイド:あぁ、メンヘラで、かまってちゃん
アイド:要するに自己顕示欲や承認欲求の人格だ
キラク:だけど主人格はそれがあんまり
キラク:表に出ないのよね
キラク:唯君と付き合ってからは
キラク:少しずつ出てきそうにはなってきてるけど
アイド:人間誰しもある感情
アイド:それを表で爆発させる人もいれば
アイド:裏で溜めている人もいる
アイド:上手く隠して向き合う人も
アイド:向き合えきれずに誰かに迷惑をかける人もいる
タイム:僕たちも抑えるのには限界あるしね〜
アイド:俺は何でもいいと思う
アイド:それがその人であって
アイド:それがその人の良さだからな
キラク:人に迷惑かけるのはダメだけどね
アイド:あぁ、だが主人格なら大丈夫だと
アイド:俺はそう思っている
タイム:甘いなぁ〜
アイド:…そうかもな
0:【現実】
美波:これとか可愛くない?
真夏:男の子にあげるのに可愛い包装でいいのかな?
美波:そこは女の子らしさ出そうよ!
真夏:そういうものかー…
美波:真夏にとっては初めてのバレンタイン?
真夏:友チョコとか仲のいい友達に、ならあるけどね
美波:気合が入るね
真夏:それなりに緊張もね
美波:けど、絶対喜んでくれるよ
真夏:そうだといいなぁ…
美波:誕生日プレゼントの方は?
真夏:あ、うん
真夏:色々考えたんだけどね
真夏:使えるものがいいかなって
美波:いいね!
美波:使ってくれてるところ見ると
美波:自分も嬉しいからね!
真夏:そうそう!
真夏:だけど、唯君アクセサリーとか付けないし
真夏:何がいいかなって考えてて
美波:学生のお財布事情はアレですからねぇ…
真夏:ネットで色々見たんだけど、社外人は凄いね
美波:お金って素晴らしい…
真夏:あはは、確かに
真夏:とりあえず先に材料買ってしまおう
0:【脳内】
アイド:結局プレゼントは決まらなかったな
タイム:昨日もずっーーーーと考えてて
タイム:あんまり寝れてないし眠い〜
キラク:アンタはいつも眠いでしょうが
キラク:…にしても悩むわね
アイド:使えるものまでは決めたがな
キラク:それでも候補はいっぱいだからね
タイム:パッと決めて、パッと寝ようよ〜
アイド:買い物終わったらチョコ作りだ
アイド:寝るのはまだ先だな
タイム:えーーーー…
0:【現実】
美波:さて、チョコは終わり
美波:あとはプレゼントね
真夏:どうしよ…
美波:昨日もずっと悩んでたでしょ?
真夏:え?…うん
美波:今日ずっと眠そうだったよ
真夏:あははー…バレてたか
美波:悩むのは凄くわかるけど
美波:悩みすぎてても決まらないよね
真夏:これもいい、あれもいいって
真夏:思っちゃってね
美波:わかる!
真夏:そういえば美波ってどれくらい付き合ってるの?
美波:もうすぐ一年かな?
真夏:え!?そんなに!?
美波:この話は後で!
美波:今はプレゼント!
真夏:先輩!先輩は誕生日とか何渡したんですか!
美波:ふむ、後輩!
美波:私は夏だったこともあって
美波:タオルとかリュックとか
真夏:実用品だ!
美波:だけど私の参考にならないよ
美波:実は一緒に買いに行ったからさ
美波:私たちって内緒でプレゼントってより
美波:一緒に買いに行って欲しいもの買うって感じ
美波:ほら部活あるし
美波:タオルとかドリンクボトルとかリュックとか
美波:使ってくれるものをね
真夏:確かに唯君言ってたなぁ
真夏:友達とはスポーツショップ行くって
真夏:私も一緒に買いに行く方がいいのかな
美波:真夏たちはサプライズの方が合ってそうだけど
美波:私は…腐れ縁みたいなもんだから
真夏:後でちゃんと聞かせてよね!
美波:はいはい
0:【脳内】
タイム:なるほどね〜
タイム:一緒に買いに行くのはめんどくさいけど〜
タイム:今悩んでるより楽だったかも〜
アイド:それはお前が、な
アイド:俺は美波の言う通りサプライズの方が
アイド:2人には合ってる気がするな
キラク:そうね
キラク:一緒に買いに行くのも楽しいだけろうけど
キラク:一人で頑張って考えて悩むのも愛よね
タイム:そういうものなの〜?
キラク:そういうものよ
アイド:自分のために考えてくれる
アイド:それだけで嬉しいものかもな
アイド:本来プレゼントはオマケで
アイド:そういった気持ちが一番なのかもな
キラク:いいこと言うじゃない?
キラク:だったらそれでサポートね
キラク:聞いてるでしょ、主人格!
キラク:気持ちを大事にしなさい!
タイム:早く決めてね〜
0:【現実】
真夏:(わたしの気持ち…か。ありがとうアイド)
美波:決まりそう?
真夏:うーん…あ!
0:【脳内】
キラク:どうやら決まったようね
アイド:確かにな、今思えばコレだったのかもな
タイム:色々悩んだけど解決したね〜
キラク:よーし!それじゃ次はチョコ作りよ!
0:【現実、真夏の家】
美波:悩んでた割には決まったね
真夏:色々思い出しちゃって
美波:よーし、作るよー!
真夏:それで、美波の彼氏は…
美波:中学の同級生
美波:もっと言うと幼馴染み、幼稚園から一緒
真夏:えー!凄い!
美波:両思いじゃないんだ
真夏:えぇ!?そうなの?
美波:わたしの方がね
美波:ただの幼馴染みの友達としか思ってなかった
美波:だって好きな素振りとか無かったし!
美波:だけどね、卒業式の日にね
美波:ベタな展開だけど呼び出されてさ
真夏:うんうん!それで?
美波:頼んでもないのに第二ボタン渡された
真夏:ええー!けど、いいなぁ…
美波:それでね、告白されてさ
美波:別に嫌いじゃ無かったし
美波:けど友達だと思ってたから悩みそうになった
真夏:悩みそう?
美波:なんかね、第二ボタンと告白がさ
美波:妙にマッチしてて
美波:凄く特別なものを貰ってる気がしたの
真夏:婚約指輪みたいな?
美波:そこまでじゃないよ!絶対!…多分
美波:だけど嬉しくてOKしちゃった
真夏:青春だねぇ〜
美波:青春だよ〜
美波:だから、お互い昔から知ってるし
美波:誕生日もそんな感じだったの
真夏:納得しました!先輩!
美波:初々しさは真夏たちに負けるけどね
真夏:初々しいというより、私が色々焦ってるだけかも…
美波:側から見てるとお互い
美波:間合いの取り合いしてるみたいで
美波:面白いんだけどね
真夏:そ、そんな風に見られてたんだー…
美波:あはははは!
0:【脳内】
キラク:美波ちゃんはサッパリしてるのかなと
キラク:思ってたけど、意外とロマンチックに弱いのね
アイド:主人格もそういえばあったな
キラク:何が?
アイド:第二ボタン
タイム:えー、主人格にそんな思い出ないよ〜
アイド:一個上の先輩にな
アイド:初恋じゃないけどな、女の先輩だから
アイド:みんなが部活で送別会してる時
アイド:言い出せなかったけど何か貰いたかったんだよ
キラク:それ私知らないんだけど?
タイム:僕も〜
アイド:悲しみと後悔の記憶だからかな
アイド:俺だけが知ってる感情かもな
アイド:ちょっと悩んでたんだ
アイド:最後に声かけてれば…ってな
キラク:そんなことがあったのね
タイム:内に秘めてたってわけね〜
アイド:ま、だから何かあったかと言われると
アイド:何もなかったんだが…あれも青春だ
キラク:青春ねぇ〜
タイム:チョコできたみたいだよ〜
タイム:これでやっと寝れる〜
0:【現実】
真夏:できたーー!
美波:うん、美味しい
真夏:美波がいて良かったよ〜
真夏:一人じゃ失敗してた〜
美波:そんなことないよ
美波:じゃあ、明日だね
真夏:うん…喜んでくれるかな
美波:大丈夫、気持ちが乗ってるから
真夏:…うん!
美波:じゃ、また月曜日だね
真夏:報告します!先輩!
美波:あはは!良い報告期待してるよ、後輩!
美波:じゃあね、真夏
真夏:うん、今日は本当にありがとう!
0:【脳内】
アイド:お疲れ
真夏:ありがとう、アイド
真夏:アイドのおかげでプレゼント選べたよ
アイド:あぁ、よかった
キラク:明日が楽しみね
真夏:うん、キラクもありがとう
タイム:寝るよー、明日早いんでしょ〜
真夏:その前に唯君に電話しなきゃ!
真夏:明日の予定決めないと
アイド:じゃあ、行ってこい
真夏:うん、本当今日はありがとね!
キラク:忙しいわね、主人格は
アイド:俺はアイモと変わってくる
アイド:明日はアイモの出番だろうしな
タイム:僕は長電話にならないことを祈りながら
タイム:ゴロゴロしてるね〜
キラク:私も少し休憩しようかしら
0:【現実】
真夏:あ、唯君、明日のことなんだけど
真夏:うん!あ、それとね!今日美波と遊んだんだけど
0:【後編に続く】