台本概要
375 views
タイトル | 星の成る木の丘で |
---|---|
作者名 | 瓶の人 (@binbintumeru) |
ジャンル | ラブストーリー |
演者人数 | 1人用台本(不問1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
丘の上にある大きな木 満月の夜にその木へ願うと 大切な人との約束が叶う ※注意事項 ●過度なアドリブ、改変をしたい場合(キャラクターの性転換、セリフを丸々変える等)はご連絡下さい。 ●男性が女性キャラを女性として、女性が男性キャラを男性として演じる際や語尾等の軽微な改変はご連絡不要です。 ●配信等でご利用される場合は、可能であれば作者名、作品名、掲載サイトのURLを提示して頂けると幸いです。 ●全力で楽しんで下さると幸いです。 375 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
私 | 不問 | - | 男女不問、思ったままお読みください |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:町はずれにある小さな丘
0:
0:その丘の上に大きな枯れ木が立っている
0:
0:そしてその木にはある言い伝えがある
0:
0:
0:
0:満月の夜に
0:
0:丘の上の大樹へ想い人との悲願の約束を願う時
0:
0:大樹に契りの星が実るだろう
0:
0:
0:
0:私はその言い伝えの真偽をこの目で確かめたかった
0:
0:息を切らしながら丘を登り
0:
0:頂上付近まで来ると大きな枯れ木が姿を現した
0:
0:月明かりに照らされた枯れた大木は
0:
0:淡く輝いており、どこか生気を宿しているように感じた
0:
0:私はそっと木の前で腰を下ろし、正座をした
0:
0:目を瞑り胸に手を当て願う
0:
0:かつて、大切な人と交わした約束を
0:
0:
0:
0:数年前に、私には婚約者がいた
0:
0:一緒に居ると、とても心が安らぎ、私にはもったいないほど素敵な人だった
0:
0:その婚約者と、来年の春に結婚式を挙げる予定だった
0:
0:その準備に追われる日々は忙しかったが、それすらも心地がいいと私は感じ、過ごしていた
0:
0:この人とこれからの人生を歩める
0:
0:この先の未来を、遠い未来の道を見て心が高鳴っていた
0:
0:その矢先だった
0:
0:私の元に1本の着信が鳴り響いた
0:
0:
0:
0:電話の内容は婚約者が不慮の事故にあったというものだった
0:
0:医師からも、最善は尽くした、ご冥福をお祈りいたしますと言われた
0:
0:そんな言葉1つで私の心に空いた穴はどうにもならない、婚約者は戻ってこない
0:
0:私たちの結婚して幸せな家庭を築くという約束はどうなるの?
0:
0:もう、その約束は果たせなくなってしまった…
0:
0:
0:
0:深く深く目を瞑りかつての婚約者との記憶を、約束を想う
0:
0:亡くなってしまった悲しみ、日々過ごした楽しさ、他愛もない婚約者との記憶を
0:
0:かつて交わした将来の約束を…
0:
0:瞑っていた目をそっと開く
0:
0:するとまばゆい光が辺りを照らしだす
0:
0:枯れた木の枝先に暖かな光を放つ実が出来ていた
0:
0:これが言い伝えの契りの星?
0:
0:おそるおそるその実に手を伸ばす
0:
0:するとその実は姿を変え、人の姿を形作った
0:
0:私は息をのんだ…
0:
0:その姿は…亡くなったはずの婚約者、そのものだった
0:
0:数年ぶりに見るその姿を見て、私は涙を止めることが出来ないままその体を抱きしめた
0:
0:本物ではないとわかっている、木が見せた幻影だとしっている
0:
0:それでもこの暖かさ、この柔らかさは、今だけは本物
0:
0:愛している、その言葉を紡ごうとした瞬間そっと体を離されてしまった
0:
0:婚約者は静かに首を横に振り、優しく微笑んだ
0:
0:その顔を見て私は再び手を伸ばした、離れたくない、その気持ちにただ動かされて…
0:
0:刹那、婚約者は光となり霧散し夜に溶け込んでしまった
0:
0:伸ばした腕は空を切り、地面へと膝をつく
0:
0:…この木に大切な人との果たせなかった約束を願うと星が実る
0:
0:言い伝えは本物だった
0:
0:しかし、決して約束を叶えてくれるわけではなく、かつて交わした約束をもう一度見せるだけ
0:
0:そう、私たちはこの木の前で約束をしたんだ
0:
0:結婚して幸せな家庭を築こう、と
0:
0:もうその約束は果たせない、もう一度キミと会えて改めて分かった
0:
0:だから私は、今ここで新たにキミと約束をする
0:
0:キミの分まで私は生き、生き続けてまたキミと会えたなら…その時は
0:
0:私と結婚して下さい
0:
0:この星の成る木の丘で、キミに約束をする
0:
0:
0:
0:町はずれにある小さな丘
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0:その丘の上に大きな枯れ木が立っている
0:
0:そしてその木にはある言い伝えがある
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0:満月の夜に
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0:丘の上の大樹へ想い人との悲願の約束を願う時
0:
0:大樹に契りの星が実るだろう
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0:
0:私はその言い伝えの真偽をこの目で確かめたかった
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0:息を切らしながら丘を登り
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0:頂上付近まで来ると大きな枯れ木が姿を現した
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0:月明かりに照らされた枯れた大木は
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0:淡く輝いており、どこか生気を宿しているように感じた
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0:私はそっと木の前で腰を下ろし、正座をした
0:
0:目を瞑り胸に手を当て願う
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0:かつて、大切な人と交わした約束を
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0:数年前に、私には婚約者がいた
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0:一緒に居ると、とても心が安らぎ、私にはもったいないほど素敵な人だった
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0:その婚約者と、来年の春に結婚式を挙げる予定だった
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0:その準備に追われる日々は忙しかったが、それすらも心地がいいと私は感じ、過ごしていた
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0:この人とこれからの人生を歩める
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0:この先の未来を、遠い未来の道を見て心が高鳴っていた
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0:その矢先だった
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0:私の元に1本の着信が鳴り響いた
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0:
0:電話の内容は婚約者が不慮の事故にあったというものだった
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0:医師からも、最善は尽くした、ご冥福をお祈りいたしますと言われた
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0:そんな言葉1つで私の心に空いた穴はどうにもならない、婚約者は戻ってこない
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0:私たちの結婚して幸せな家庭を築くという約束はどうなるの?
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0:もう、その約束は果たせなくなってしまった…
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0:深く深く目を瞑りかつての婚約者との記憶を、約束を想う
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0:亡くなってしまった悲しみ、日々過ごした楽しさ、他愛もない婚約者との記憶を
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0:かつて交わした将来の約束を…
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0:瞑っていた目をそっと開く
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0:するとまばゆい光が辺りを照らしだす
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0:枯れた木の枝先に暖かな光を放つ実が出来ていた
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0:これが言い伝えの契りの星?
0:
0:おそるおそるその実に手を伸ばす
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0:するとその実は姿を変え、人の姿を形作った
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0:私は息をのんだ…
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0:その姿は…亡くなったはずの婚約者、そのものだった
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0:数年ぶりに見るその姿を見て、私は涙を止めることが出来ないままその体を抱きしめた
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0:本物ではないとわかっている、木が見せた幻影だとしっている
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0:それでもこの暖かさ、この柔らかさは、今だけは本物
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0:愛している、その言葉を紡ごうとした瞬間そっと体を離されてしまった
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0:婚約者は静かに首を横に振り、優しく微笑んだ
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0:その顔を見て私は再び手を伸ばした、離れたくない、その気持ちにただ動かされて…
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0:刹那、婚約者は光となり霧散し夜に溶け込んでしまった
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0:伸ばした腕は空を切り、地面へと膝をつく
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0:…この木に大切な人との果たせなかった約束を願うと星が実る
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0:言い伝えは本物だった
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0:しかし、決して約束を叶えてくれるわけではなく、かつて交わした約束をもう一度見せるだけ
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0:そう、私たちはこの木の前で約束をしたんだ
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0:結婚して幸せな家庭を築こう、と
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0:もうその約束は果たせない、もう一度キミと会えて改めて分かった
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0:だから私は、今ここで新たにキミと約束をする
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0:キミの分まで私は生き、生き続けてまたキミと会えたなら…その時は
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0:私と結婚して下さい
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0:この星の成る木の丘で、キミに約束をする
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