台本概要

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タイトル ちがうよ
作者名 凛太郎  (@rin_voifro)
ジャンル コメディ
演者人数 2人用台本(女2)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 演劇部の子とノンケさんのお話。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
一葉 17 いよ:演劇部所属の女の子。
16 ゆう:演劇部じゃない所属の女の子
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
0:演劇部の校内公演が終わり、お客さんとロビーで談笑してる。 0:舞台に上がっていた優に友人の一葉が話しかけてくる。 一葉:はーすっごい素敵な舞台だった。誘ってくれてありがとうね。 優:こちらこそ、見に来てくれてありがとう。 一葉:もーみんな素敵だったぁ、特に主役の王子役のToshI先輩。 一葉:前世でどんな徳積んだら、あんなイケボで性格良い人になれるわけ? 一葉:花壇の萎れた花に話しかけたら復活したって聞いたわよ。 一葉:神か! 優:え、あーでも先輩、極度のアニオタだよ。 優:家でご飯食べるときは家族みんなでアニメ見るって言ってた。 優:「やっぱり家族で見るなら、ライトコメディの日常アニメが最高だね」…だってさ。 優:ちなみに動物園て単語はNGよ。彼女たちをそんな風に呼ぶなってキレるから。 一葉:か、家族仲がいいのね、流石神。両親ガチャもSSレアと見たわ。 一葉:あとは王子を補佐する知的メガネがキラリと光るRikuto先輩。 一葉:何ていうの、一見王子のこと嫌いなの?って感じなんだけど、 一葉:本当は王子のことを誰よりもずっと近くで見てきたからこその態度!もう最高! 優:うんうん、でも先輩、めっちゃドルオタだよ。 優:今日もこのあと追っかけのVTuberの配信生で見るんだ! 優:って打ち上げ行かないってゴネてたし。 優:何でも群雄割拠が凄くて、365日新しいVが生まれては消えていくとか何とか。 優:「俺はその一瞬の輝きを網膜に焼き付ける!」だってさ。 一葉:い、一途なのよ一途。きっと先輩は頑張ってる子を応援するのが好きなのね。 一葉:いわば応援団よ応援団。だからセーフセーフ! 一葉:他にはあれね、非業の死を遂げた親友の仇を取るために立ち上がったATSUSHI先輩。 一葉:復讐を遂げるも、そこに満足感や充足感はなく、ただただ虚しさだけが広がっていた。 一葉:あの時の哀愁漂う視線。思い出しただけでもシビレる。 優:わかる。私もそう思って「どうやったらそんな切ない感じ出るんですか」って聞いたら、 優:「ぼんぼんびより」とかいうマンガだかアニメだかが終わっちゃって、未だに立ち直れてなくて。 優:だからその事ををいつも思い浮かべてるんだって。 一葉:アニ…え? 優:ねぇ、「キャンバスー」で言ってごらん。 一葉:…きゃんばすー。…うわっ、スッゴい切ない表情してキョロキョロしてる。 一葉:どんだけ耳良いのよ。まぁイケメンだからヨシ! 一葉:ええと他には…あっ威風堂々とした王子の従者役のAKIRA先輩。 一葉:「この身は貴方の運命を切り開く剣であり、あらゆる困難から身を守る盾となりましょう。」 一葉:あれこそまさに理想の騎士(ナイト)様。 一葉:どんな困難な運命が待ち受けていたとしても、あなたがいればきっと大丈夫。 一葉:ああ~私もそんな風に守ってもらいたい。 優:あー、AKIRA先輩ね。えっと、先輩すっごい引っ込む事案でね、出番直前までスマホの待受けで妹の写真見てるよ。 一葉:へーいいじゃん、妹さん何歳なんだろ。 優:さぁ?二次元だし。 一葉:また二次元かよ! 優:シスターコネクトとかいうアニメで妹が12人とか出てくるみたい。 一葉:妹が12人!?どういうこと、ワケがわからないよ! 優:出番直前まで虚無僧のような表情で凝視してるの。 優:それで出番終わって袖に戻ると待受画面に話しかけてたよ。 優:「よしよし、頑張ったねお兄ちゃん。私が癒してあげるから。次もがんばってね。」(裏声)…だってさ。 一葉:せ、精神統一は必要よ、必要。ルーティーンとかいうやつだからセーフセーフ! 一葉:そ、そうだ。こんな素敵な物語を書いてくれた脚本の三千院先輩にも挨拶しないと。 優:もう居ないよ。週末のコミケの原稿がヤバイんだって。 優:照明と音響のスタッフもカメラと衣装持って再度集合だってさ。 優:コミケって本売る場所だよね。何で衣装とカメラいるんだろう? 一葉:コスプレイヤー??? 0:チャラーン♪ スマホからゲームのお知らせが届く 一葉:お、放置ゲーのクエストクリアなったかな。ってうえええ!すごい勢いでクエスト消化されていくんですけども!? 優:なんてゲーム?ああモンスターハムハムね。確か先輩たちがやってたはず。 一葉:ね、ねぇ…このあたりでゲームのマッチング開始すると直ぐにメンバー集まるのって、 一葉:アニ研やマン研がすぐ近くにあるからじゃなくて… 優:間違いなく演劇部(ウチ)が原因だね。ついでにV系のバリバリロックで売ってる軽音楽部の近くもマッチングしやすいはずだよ。 一葉:うっそおおお!?全員ゲーオタがデフォなの! 優:ゲームは大事なコミュニケーションツールだよ。 優:ちなみにアニ研・マン研と仲いいよ。大道具の背景や看板、チラシ作ってもらったりしてるから。 一葉:演劇って思ったより大掛かりなのね。 一葉:ねぇ、演劇部の人はこんなにかっこよくてイケボで王子様ばっかりいるのに、何でみんな二次元しか興味ないの? 優:あぁ、違う違う。二次元が好きだから、歌ったり踊ったりお芝居するんだよ。 優:私たちはただの学生で特別な力は何もない。 優:空は飛べないし異世界にいけないし無双もできないし魔法も使えない。 優:街を歩いても殺人事件は起きないし、小学生の名探偵も現れない。 優:テニスやってたら体が光って宙に浮いたり、分身したり、サーブで恐竜絶滅させたりもできない。 優:野球で消える魔球も使えなければ、絶対に魔球を打ち返す打法も編み出せない。 優:世界を救う勇者にも、世界を破滅に導く魔王にも、国を傾けるような美女にもなれない。 優:でもね、お芝居の中でなら何だって出来る、何にだってなれるの。 優:だから、私は、私たちはお芝居をするんだよ。 優:「何にもなれないけど、何にだってなれる」 優:それを見に来てくれたお客さんに伝えるために! 優:「この舞台の上でなら どんな夢でも叶うんだよ!」 一葉:優、あんたいい事言うじゃない。そっか、なんの取り柄もない私だけど…私でも何かになれるかな? 優:一葉が心から望みさえすればね。 一葉:私、私も…なりたい、なってみたい。自分の夢を形にしてみたい! 優:その熱意がある限り、その夢がある限り、私たちはあなたを歓迎します! 優:ようこそ、演劇部へ!! 0:完

0:演劇部の校内公演が終わり、お客さんとロビーで談笑してる。 0:舞台に上がっていた優に友人の一葉が話しかけてくる。 一葉:はーすっごい素敵な舞台だった。誘ってくれてありがとうね。 優:こちらこそ、見に来てくれてありがとう。 一葉:もーみんな素敵だったぁ、特に主役の王子役のToshI先輩。 一葉:前世でどんな徳積んだら、あんなイケボで性格良い人になれるわけ? 一葉:花壇の萎れた花に話しかけたら復活したって聞いたわよ。 一葉:神か! 優:え、あーでも先輩、極度のアニオタだよ。 優:家でご飯食べるときは家族みんなでアニメ見るって言ってた。 優:「やっぱり家族で見るなら、ライトコメディの日常アニメが最高だね」…だってさ。 優:ちなみに動物園て単語はNGよ。彼女たちをそんな風に呼ぶなってキレるから。 一葉:か、家族仲がいいのね、流石神。両親ガチャもSSレアと見たわ。 一葉:あとは王子を補佐する知的メガネがキラリと光るRikuto先輩。 一葉:何ていうの、一見王子のこと嫌いなの?って感じなんだけど、 一葉:本当は王子のことを誰よりもずっと近くで見てきたからこその態度!もう最高! 優:うんうん、でも先輩、めっちゃドルオタだよ。 優:今日もこのあと追っかけのVTuberの配信生で見るんだ! 優:って打ち上げ行かないってゴネてたし。 優:何でも群雄割拠が凄くて、365日新しいVが生まれては消えていくとか何とか。 優:「俺はその一瞬の輝きを網膜に焼き付ける!」だってさ。 一葉:い、一途なのよ一途。きっと先輩は頑張ってる子を応援するのが好きなのね。 一葉:いわば応援団よ応援団。だからセーフセーフ! 一葉:他にはあれね、非業の死を遂げた親友の仇を取るために立ち上がったATSUSHI先輩。 一葉:復讐を遂げるも、そこに満足感や充足感はなく、ただただ虚しさだけが広がっていた。 一葉:あの時の哀愁漂う視線。思い出しただけでもシビレる。 優:わかる。私もそう思って「どうやったらそんな切ない感じ出るんですか」って聞いたら、 優:「ぼんぼんびより」とかいうマンガだかアニメだかが終わっちゃって、未だに立ち直れてなくて。 優:だからその事ををいつも思い浮かべてるんだって。 一葉:アニ…え? 優:ねぇ、「キャンバスー」で言ってごらん。 一葉:…きゃんばすー。…うわっ、スッゴい切ない表情してキョロキョロしてる。 一葉:どんだけ耳良いのよ。まぁイケメンだからヨシ! 一葉:ええと他には…あっ威風堂々とした王子の従者役のAKIRA先輩。 一葉:「この身は貴方の運命を切り開く剣であり、あらゆる困難から身を守る盾となりましょう。」 一葉:あれこそまさに理想の騎士(ナイト)様。 一葉:どんな困難な運命が待ち受けていたとしても、あなたがいればきっと大丈夫。 一葉:ああ~私もそんな風に守ってもらいたい。 優:あー、AKIRA先輩ね。えっと、先輩すっごい引っ込む事案でね、出番直前までスマホの待受けで妹の写真見てるよ。 一葉:へーいいじゃん、妹さん何歳なんだろ。 優:さぁ?二次元だし。 一葉:また二次元かよ! 優:シスターコネクトとかいうアニメで妹が12人とか出てくるみたい。 一葉:妹が12人!?どういうこと、ワケがわからないよ! 優:出番直前まで虚無僧のような表情で凝視してるの。 優:それで出番終わって袖に戻ると待受画面に話しかけてたよ。 優:「よしよし、頑張ったねお兄ちゃん。私が癒してあげるから。次もがんばってね。」(裏声)…だってさ。 一葉:せ、精神統一は必要よ、必要。ルーティーンとかいうやつだからセーフセーフ! 一葉:そ、そうだ。こんな素敵な物語を書いてくれた脚本の三千院先輩にも挨拶しないと。 優:もう居ないよ。週末のコミケの原稿がヤバイんだって。 優:照明と音響のスタッフもカメラと衣装持って再度集合だってさ。 優:コミケって本売る場所だよね。何で衣装とカメラいるんだろう? 一葉:コスプレイヤー??? 0:チャラーン♪ スマホからゲームのお知らせが届く 一葉:お、放置ゲーのクエストクリアなったかな。ってうえええ!すごい勢いでクエスト消化されていくんですけども!? 優:なんてゲーム?ああモンスターハムハムね。確か先輩たちがやってたはず。 一葉:ね、ねぇ…このあたりでゲームのマッチング開始すると直ぐにメンバー集まるのって、 一葉:アニ研やマン研がすぐ近くにあるからじゃなくて… 優:間違いなく演劇部(ウチ)が原因だね。ついでにV系のバリバリロックで売ってる軽音楽部の近くもマッチングしやすいはずだよ。 一葉:うっそおおお!?全員ゲーオタがデフォなの! 優:ゲームは大事なコミュニケーションツールだよ。 優:ちなみにアニ研・マン研と仲いいよ。大道具の背景や看板、チラシ作ってもらったりしてるから。 一葉:演劇って思ったより大掛かりなのね。 一葉:ねぇ、演劇部の人はこんなにかっこよくてイケボで王子様ばっかりいるのに、何でみんな二次元しか興味ないの? 優:あぁ、違う違う。二次元が好きだから、歌ったり踊ったりお芝居するんだよ。 優:私たちはただの学生で特別な力は何もない。 優:空は飛べないし異世界にいけないし無双もできないし魔法も使えない。 優:街を歩いても殺人事件は起きないし、小学生の名探偵も現れない。 優:テニスやってたら体が光って宙に浮いたり、分身したり、サーブで恐竜絶滅させたりもできない。 優:野球で消える魔球も使えなければ、絶対に魔球を打ち返す打法も編み出せない。 優:世界を救う勇者にも、世界を破滅に導く魔王にも、国を傾けるような美女にもなれない。 優:でもね、お芝居の中でなら何だって出来る、何にだってなれるの。 優:だから、私は、私たちはお芝居をするんだよ。 優:「何にもなれないけど、何にだってなれる」 優:それを見に来てくれたお客さんに伝えるために! 優:「この舞台の上でなら どんな夢でも叶うんだよ!」 一葉:優、あんたいい事言うじゃない。そっか、なんの取り柄もない私だけど…私でも何かになれるかな? 優:一葉が心から望みさえすればね。 一葉:私、私も…なりたい、なってみたい。自分の夢を形にしてみたい! 優:その熱意がある限り、その夢がある限り、私たちはあなたを歓迎します! 優:ようこそ、演劇部へ!! 0:完