台本概要
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タイトル | これはひとつの物語 【男1女1】 |
---|---|
作者名 | のんのん |
ジャンル | ラブストーリー |
演者人数 | 2人用台本(男1、女1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
配信で出会う多くの男女 顔も年齢も名前も分からないのに いつの間にか恋に落ちてしまうこともある・・・かも このお話はそんなたくさんの出会いの中で 心を繋いだふたりのお話 そしてこれはどこにでもあるであろう その中の、ひとつの物語 【ルール】 ・性別は固定です。変更不可。 ・リップ音は下手でも必ず入れて下さい。上手く行かなくても味があります。 ・内容が変わらない程度の改変・アドは可 189 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
優男 | 男 | 47 | 年齢自由。普通の人。聞き専。現実はそんなに恵まれてはいない。 |
MINA | 女 | 44 | 年齢自由。 今どきの陰キャ系陽キャに憧れるライト腐女子。 現実ではSNSほど口数は多くないし声は小さめだが、SNSではツン強めのツンデレ。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0: ※(M)⇒モノローグ。 ふたり⇒男女一緒のセリフです
0:
0: ◆はじまりはじまり◆
0:
優男: これは僕の物語。
優男: ネットの中で、いつもどこかで起こっているであろう、ありふれた物語。
優男:
MINA: はい、残り30秒になりました。今夜もたくさんのコメントやエールをありがとうございました!
MINA: また来週、同じ時間、同じ場所でみなさんとお話できるのを楽しみにしてますね!
MINA:
優男: (M) 彼女はMINA。声の世界の配信者。
優男: たくさんのユーザーの指示を得て、このアプリではちょっと有名なアカウント。
優男: 僕は彼女が毎週開催するフリートークの常連。
優男: とは言っても、付き合いは古いけど、特別仲の良い関係というわけではない。
優男: あくまでも毎日の仕事の疲れを、この週末のひとときで癒やしてもらっている1ユーザーだ。
優男:
優男: MINAのことは初期…つまり彼女が配信を始めた半年前から知っている。
優男: 当時は二人しか居ないフリートークが当たり前だった。
0:
0: ー回想ー
0:
MINA: あ!優くんいらっしゃい!
MINA: いつも通り誰も来ないから、優くんがあと2分以内に来なかったら枠閉じるところだったよ。
MINA:
優男: なんでだよ、メンタル弱すぎだろ?
優男:
MINA: だって一人で喋ってるとか拷問だよ?
MINA: 淋しすぎだよ?クスン。
MINA:
優男: シナリオとか開けて見てればいいじゃん?
優男:
MINA: あ!そっか!
MINA: それを読んでたらいいんだね!
MINA:
優男: そうだよ。誰か来たら声かけて、暇そうだったらマルチ誘って、一緒に読んだり出来るじゃん?
優男:
MINA: わー!優くんすごい!頭いい!
MINA:
優男: 常識だろ?むしろ知らずに枠開けてるとか、そっちのがすごいわ。
優男:
MINA: テヘペロ!
MINA:
優男: いや、顔見えねぇし。
優男:
MINA: (笑う)さてさて優くん、今日はマルチ上がってくれるかな?
MINA:
優男: いんや、上がんね。
優男:
MINA: もー、なんでよー。
MINA: 一回くらい上がってくれたっていいじゃん!
MINA: いっつも「声かっこ悪いから」って上がってくれないけど、声にカッコいいも悪いもないからね!
MINA:
優男: いやほんとカンベン。自分の声好きじゃないから。
優男:
MINA: そんなこと言ってると、マルチ上がって甘々なセリフ垂れ流す見知らぬイケボに、私を取られちゃうぞ!
MINA:
優男: いや、こっちが惚れてる設定になってるし!
0:
0: ー回想終わりー
0:
優男: 懐かしいなぁ。あの頃は仲良くしてて、他愛のない話で週末の30分を二人で過ごしたっけ。
優男: 今では呼び名も「優くん」じゃなくて「優男さん」ってそのまんま呼ぶもんな。
優男:
優男: (M) 寝る支度をして、寝る前にツイッターをチェックしようと開くと、DMの通知が来ていた。
優男:
MINA: こんばんわ!まだ起きてる?お願いがあるんだけど。
MINA: まだ起きてたらフリートーク開いて!すぐ行くから。私がやると人が来ちゃうからさ、お願いね。
MINA: お風呂上がりたから、バスタオル姿で待ってる!
MINA:
優男: いや、見えねぇし。
優男: …とか言ってる場合じゃない。そもそも僕は声に自信がないんだし、開くわけないだろ。
優男:
優男: (M) そう突っ込んているとまたDMが来た。
優男:
MINA: 10分待って開かなかったら、アプリもツイッターも全部ブロックするからね!
MINA: 女の子に恥をかかせた罰だから!カッコ怒り。
MINA:
優男: いや、めちゃくちゃじゃん!
優男: とはいえ、彼女が怒りマークなんて使うのは初めてだ。何となくフリートークしなきゃダメな気がするなぁ…。
優男:
優男: (M) 僕は嫌な予感から、早速今まで避けていたフリートークの枠を開いた。
優男: すぐに「NAMIさんが遊びに来ました」の通知。と同時にマルチの申請。もちろんすぐに許可を出す。
優男:
MINA: ちょっと何で喋ってないのよ!ていうか、MINAがNAMIになってるんたから、ちょっとは躊躇しなさいよね。なんですぐマルチ上げてんのよ。
MINA:
優男: いや、本垢バレると面倒だから、サブ垢で来たのかな?って。
優男:
MINA: いや、カンが鋭すぎでしょ!
MINA: …てか、あ!!初めて声聞いた。
MINA:
優男: あ、喋っちまった。
優男:
MINA: なによ、全然イケボじゃん!ていうかめっちゃ好きな声だよ!
MINA:
優男: えっ…。
優男:
MINA: あのさ、声なんて好き嫌いなんだから、誰にハマるかなんて分かんないんだよ?
MINA: 私は初めて見つけてくれた時からずっとやり取りしてて、優くんがどんな声でもイケボ認定できる自信があったんだもん。
MINA:
優男: いや、それ無茶苦茶だよ。
優男: ていうか、気を使わせちゃってすまないな。
優男:
MINA: 使ってないよ!不器用で優しくてちょっと口の悪い優くんは、私にとっては文字だけの時からイケボだったんだもん。
MINA:
優男: 何それ、変なの。
優男:
MINA: そうなの、変なの。
MINA:
ふたり: (二人笑う)
0:
優男: ところで、そろそろ強引にフリートークさせた理由を教えてくれない?
優男:
MINA: え?あ、そう…だね。
MINA: えーっと、んー・・・。
MINA:
優男: 何だよ、歯切れが悪いな。なんか言いにくいこと?
優男:
MINA: いや、そんなことは無いんだけど…。
MINA:
優男: 何だよ、一枠しかやらないんだから、早く説明してくれよ。
優男:
MINA: え、うん…。
MINA: あのね、実は今日、、私の誕生日なんだ。
MINA:
優男: え!そうなの?!おめでとう!
優男:
MINA: うん!ありがとう!
MINA:
優男: でもそれならさっきの配信で発表して、みんなにも祝ってもらえば良かったのに。
優男:
MINA: そ、それはそうなんだけど…。
MINA:
優男: どうしたんだ?なんか都合でも悪いの?
優男:
MINA: いや、そんなことは無いんだけど、、、。
MINA:
優男: なんだよ、ほんと歯切れが悪いな。
優男:
MINA: あー、はらたつ!
MINA: ていうか察してよ!
MINA: 女の子が自分の誕生日を一人だけに教えて、その人と一緒に過ごしたいとかフツー分かるよね!?
MINA:
優男: え?!……えっ!!!
優男:
MINA: いやもうホント鈍感。さっきの勘が鋭いって言ったの今すぐ返してよ。
MINA:
優男: いや、もう貰っちまったから無理だろ。
優男:
MINA: だめ、忘れなさいよ。こんな女心が一ミリも分からないニセ優男にはあげません!
MINA:
優男: ニセ優男ってなんだよ?さっきイケボって言ってたじゃん。
優男:
MINA: あーもー、だから!
MINA: で、どうなのよ?
MINA:
優男: どうって?
優男:
MINA: さっき言った「フツー分かること」が分かったのかって聞いてるの!
MINA:
優男: えっ。あ、まぁ、な。
優男:
MINA: んじゃ言うことは?
MINA:
優男: えーと、、、誕生日おめでとう。
優男:
MINA: 違うっ!
MINA:
優男: いえぁ!?
優男:
MINA: はい、追試。
MINA: 言うことは?
MINA:
優男: えと、、そう思って貰えて嬉しかった。
優男: もう手の届かない所に行っちまったって思ってたから。
優男: それでもやっぱりMINAの声を聞きたくて、ガヤの一人としてずっと通ってた。
優男: コメント拾って貰えるだけだけど、それでも繋がってるんだって思うようにしてた。
優男:
MINA: え。わっ。
MINA:
優男: でもやっぱり、僕はMINAと二人で繋がっていたい。
優男: SNSなのに何言ってんだって言われるかもだけど、
優男: 遊んでても仕事してても、ずっとMINAのこと考えてるんだ。
優男:
MINA: 優くん・・・。
MINA:
優男: 顔も知らない、住んでるところも知らない、何してるかも知らない。
優男: でも、、、俺、MINAの事が好きなんだ!
優男: 普通に学校や職場で出会って好きになるように好きなんだ!
優男:
MINA: 優くん・・・。恥ずっ。
MINA:
優男: え!?
優男:
MINA: ガチ告白とか無いわー。
MINA:
優男: え?!え!?
優男:
MINA: このフリートーク、画面録画してるからね?
MINA:
優男: え!?えーっ!!!
優男:
MINA: いやぁ、これやばいよ?
MINA: 誕生日おめでとうのメッセージ頂戴って言ったら、「MINAの事が好きだ!」ってガチ告白。
MINA: しかも誰が試し聴きしてるかも分かんないのに、ロープ無しのバンジーレベルでヤバいでしょ?
MINA:
優男: え、いや、だって追試とか言うから!
優男:
MINA: さーて、この超キモいガチ告白どうしようかなー。ツイッターで拡散しちゃおうかなー。
MINA:
優男: いや待て待て待て!それ犯罪だろ!
優男: 第一そんなことされたら、アプリにもツイッターにも居れなくなる!
優男:
MINA: そっかー。
MINA: んじゃこれ消してあげるから、ひとつお願い聞いてくれる?
MINA:
優男: ぐっ!かなりひどい取引だけど、いいよ。出来ることしか出来ないからな!
優男:
MINA: にひひ。
MINA: んじゃ、リップ音。
MINA:
優男: へ?
優男:
MINA: リップおんー!
MINA:
優男: いや、リップ・・・え?
優男:
MINA: とぼけてないで!
MINA: 真面目に「好きだよ」って言ってからだよ!
MINA: ほら、早く・・・
MINA: キス・・して。
MINA:
優男: ひっ・・・・(ゴクリ)
優男: 好きだ・・・よ、
優男: ※優男のリップ音※
0:
0:
優男: これは僕の物語。
優男: ネットの中で、いつもどこかで起こっているであろう、ありふれた物語。
優男:
MINA: (台詞被せて)ありふれてないでしょ!
MINA: ほら、婚約発表のフリートーク始めるんだから、気持ち悪い回想に耽るのは後にして!
MINA:
優男: 痛たた!耳引っ張るなよ!
優男:
MINA: ※MINAのリップ音※
MINA: 早くしないと罰として、配信中にこの生リップ音、響かせまくるからねっ!
MINA:
優男: はいはい、わかったよ。
優男:
ふたり: (二人で) これは・・・せーのっ! ふたりの物語!
0:
0:
0: ◆おしまい◆
0: ※(M)⇒モノローグ。 ふたり⇒男女一緒のセリフです
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0: ◆はじまりはじまり◆
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優男: これは僕の物語。
優男: ネットの中で、いつもどこかで起こっているであろう、ありふれた物語。
優男:
MINA: はい、残り30秒になりました。今夜もたくさんのコメントやエールをありがとうございました!
MINA: また来週、同じ時間、同じ場所でみなさんとお話できるのを楽しみにしてますね!
MINA:
優男: (M) 彼女はMINA。声の世界の配信者。
優男: たくさんのユーザーの指示を得て、このアプリではちょっと有名なアカウント。
優男: 僕は彼女が毎週開催するフリートークの常連。
優男: とは言っても、付き合いは古いけど、特別仲の良い関係というわけではない。
優男: あくまでも毎日の仕事の疲れを、この週末のひとときで癒やしてもらっている1ユーザーだ。
優男:
優男: MINAのことは初期…つまり彼女が配信を始めた半年前から知っている。
優男: 当時は二人しか居ないフリートークが当たり前だった。
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0: ー回想ー
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MINA: あ!優くんいらっしゃい!
MINA: いつも通り誰も来ないから、優くんがあと2分以内に来なかったら枠閉じるところだったよ。
MINA:
優男: なんでだよ、メンタル弱すぎだろ?
優男:
MINA: だって一人で喋ってるとか拷問だよ?
MINA: 淋しすぎだよ?クスン。
MINA:
優男: シナリオとか開けて見てればいいじゃん?
優男:
MINA: あ!そっか!
MINA: それを読んでたらいいんだね!
MINA:
優男: そうだよ。誰か来たら声かけて、暇そうだったらマルチ誘って、一緒に読んだり出来るじゃん?
優男:
MINA: わー!優くんすごい!頭いい!
MINA:
優男: 常識だろ?むしろ知らずに枠開けてるとか、そっちのがすごいわ。
優男:
MINA: テヘペロ!
MINA:
優男: いや、顔見えねぇし。
優男:
MINA: (笑う)さてさて優くん、今日はマルチ上がってくれるかな?
MINA:
優男: いんや、上がんね。
優男:
MINA: もー、なんでよー。
MINA: 一回くらい上がってくれたっていいじゃん!
MINA: いっつも「声かっこ悪いから」って上がってくれないけど、声にカッコいいも悪いもないからね!
MINA:
優男: いやほんとカンベン。自分の声好きじゃないから。
優男:
MINA: そんなこと言ってると、マルチ上がって甘々なセリフ垂れ流す見知らぬイケボに、私を取られちゃうぞ!
MINA:
優男: いや、こっちが惚れてる設定になってるし!
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0: ー回想終わりー
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優男: 懐かしいなぁ。あの頃は仲良くしてて、他愛のない話で週末の30分を二人で過ごしたっけ。
優男: 今では呼び名も「優くん」じゃなくて「優男さん」ってそのまんま呼ぶもんな。
優男:
優男: (M) 寝る支度をして、寝る前にツイッターをチェックしようと開くと、DMの通知が来ていた。
優男:
MINA: こんばんわ!まだ起きてる?お願いがあるんだけど。
MINA: まだ起きてたらフリートーク開いて!すぐ行くから。私がやると人が来ちゃうからさ、お願いね。
MINA: お風呂上がりたから、バスタオル姿で待ってる!
MINA:
優男: いや、見えねぇし。
優男: …とか言ってる場合じゃない。そもそも僕は声に自信がないんだし、開くわけないだろ。
優男:
優男: (M) そう突っ込んているとまたDMが来た。
優男:
MINA: 10分待って開かなかったら、アプリもツイッターも全部ブロックするからね!
MINA: 女の子に恥をかかせた罰だから!カッコ怒り。
MINA:
優男: いや、めちゃくちゃじゃん!
優男: とはいえ、彼女が怒りマークなんて使うのは初めてだ。何となくフリートークしなきゃダメな気がするなぁ…。
優男:
優男: (M) 僕は嫌な予感から、早速今まで避けていたフリートークの枠を開いた。
優男: すぐに「NAMIさんが遊びに来ました」の通知。と同時にマルチの申請。もちろんすぐに許可を出す。
優男:
MINA: ちょっと何で喋ってないのよ!ていうか、MINAがNAMIになってるんたから、ちょっとは躊躇しなさいよね。なんですぐマルチ上げてんのよ。
MINA:
優男: いや、本垢バレると面倒だから、サブ垢で来たのかな?って。
優男:
MINA: いや、カンが鋭すぎでしょ!
MINA: …てか、あ!!初めて声聞いた。
MINA:
優男: あ、喋っちまった。
優男:
MINA: なによ、全然イケボじゃん!ていうかめっちゃ好きな声だよ!
MINA:
優男: えっ…。
優男:
MINA: あのさ、声なんて好き嫌いなんだから、誰にハマるかなんて分かんないんだよ?
MINA: 私は初めて見つけてくれた時からずっとやり取りしてて、優くんがどんな声でもイケボ認定できる自信があったんだもん。
MINA:
優男: いや、それ無茶苦茶だよ。
優男: ていうか、気を使わせちゃってすまないな。
優男:
MINA: 使ってないよ!不器用で優しくてちょっと口の悪い優くんは、私にとっては文字だけの時からイケボだったんだもん。
MINA:
優男: 何それ、変なの。
優男:
MINA: そうなの、変なの。
MINA:
ふたり: (二人笑う)
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優男: ところで、そろそろ強引にフリートークさせた理由を教えてくれない?
優男:
MINA: え?あ、そう…だね。
MINA: えーっと、んー・・・。
MINA:
優男: 何だよ、歯切れが悪いな。なんか言いにくいこと?
優男:
MINA: いや、そんなことは無いんだけど…。
MINA:
優男: 何だよ、一枠しかやらないんだから、早く説明してくれよ。
優男:
MINA: え、うん…。
MINA: あのね、実は今日、、私の誕生日なんだ。
MINA:
優男: え!そうなの?!おめでとう!
優男:
MINA: うん!ありがとう!
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優男: でもそれならさっきの配信で発表して、みんなにも祝ってもらえば良かったのに。
優男:
MINA: そ、それはそうなんだけど…。
MINA:
優男: どうしたんだ?なんか都合でも悪いの?
優男:
MINA: いや、そんなことは無いんだけど、、、。
MINA:
優男: なんだよ、ほんと歯切れが悪いな。
優男:
MINA: あー、はらたつ!
MINA: ていうか察してよ!
MINA: 女の子が自分の誕生日を一人だけに教えて、その人と一緒に過ごしたいとかフツー分かるよね!?
MINA:
優男: え?!……えっ!!!
優男:
MINA: いやもうホント鈍感。さっきの勘が鋭いって言ったの今すぐ返してよ。
MINA:
優男: いや、もう貰っちまったから無理だろ。
優男:
MINA: だめ、忘れなさいよ。こんな女心が一ミリも分からないニセ優男にはあげません!
MINA:
優男: ニセ優男ってなんだよ?さっきイケボって言ってたじゃん。
優男:
MINA: あーもー、だから!
MINA: で、どうなのよ?
MINA:
優男: どうって?
優男:
MINA: さっき言った「フツー分かること」が分かったのかって聞いてるの!
MINA:
優男: えっ。あ、まぁ、な。
優男:
MINA: んじゃ言うことは?
MINA:
優男: えーと、、、誕生日おめでとう。
優男:
MINA: 違うっ!
MINA:
優男: いえぁ!?
優男:
MINA: はい、追試。
MINA: 言うことは?
MINA:
優男: えと、、そう思って貰えて嬉しかった。
優男: もう手の届かない所に行っちまったって思ってたから。
優男: それでもやっぱりMINAの声を聞きたくて、ガヤの一人としてずっと通ってた。
優男: コメント拾って貰えるだけだけど、それでも繋がってるんだって思うようにしてた。
優男:
MINA: え。わっ。
MINA:
優男: でもやっぱり、僕はMINAと二人で繋がっていたい。
優男: SNSなのに何言ってんだって言われるかもだけど、
優男: 遊んでても仕事してても、ずっとMINAのこと考えてるんだ。
優男:
MINA: 優くん・・・。
MINA:
優男: 顔も知らない、住んでるところも知らない、何してるかも知らない。
優男: でも、、、俺、MINAの事が好きなんだ!
優男: 普通に学校や職場で出会って好きになるように好きなんだ!
優男:
MINA: 優くん・・・。恥ずっ。
MINA:
優男: え!?
優男:
MINA: ガチ告白とか無いわー。
MINA:
優男: え?!え!?
優男:
MINA: このフリートーク、画面録画してるからね?
MINA:
優男: え!?えーっ!!!
優男:
MINA: いやぁ、これやばいよ?
MINA: 誕生日おめでとうのメッセージ頂戴って言ったら、「MINAの事が好きだ!」ってガチ告白。
MINA: しかも誰が試し聴きしてるかも分かんないのに、ロープ無しのバンジーレベルでヤバいでしょ?
MINA:
優男: え、いや、だって追試とか言うから!
優男:
MINA: さーて、この超キモいガチ告白どうしようかなー。ツイッターで拡散しちゃおうかなー。
MINA:
優男: いや待て待て待て!それ犯罪だろ!
優男: 第一そんなことされたら、アプリにもツイッターにも居れなくなる!
優男:
MINA: そっかー。
MINA: んじゃこれ消してあげるから、ひとつお願い聞いてくれる?
MINA:
優男: ぐっ!かなりひどい取引だけど、いいよ。出来ることしか出来ないからな!
優男:
MINA: にひひ。
MINA: んじゃ、リップ音。
MINA:
優男: へ?
優男:
MINA: リップおんー!
MINA:
優男: いや、リップ・・・え?
優男:
MINA: とぼけてないで!
MINA: 真面目に「好きだよ」って言ってからだよ!
MINA: ほら、早く・・・
MINA: キス・・して。
MINA:
優男: ひっ・・・・(ゴクリ)
優男: 好きだ・・・よ、
優男: ※優男のリップ音※
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優男: これは僕の物語。
優男: ネットの中で、いつもどこかで起こっているであろう、ありふれた物語。
優男:
MINA: (台詞被せて)ありふれてないでしょ!
MINA: ほら、婚約発表のフリートーク始めるんだから、気持ち悪い回想に耽るのは後にして!
MINA:
優男: 痛たた!耳引っ張るなよ!
優男:
MINA: ※MINAのリップ音※
MINA: 早くしないと罰として、配信中にこの生リップ音、響かせまくるからねっ!
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優男: はいはい、わかったよ。
優男:
ふたり: (二人で) これは・・・せーのっ! ふたりの物語!
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