台本概要

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タイトル 羽のような雪は音を奏でる
作者名 瓶の人  (@binbintumeru)
ジャンル その他
演者人数 1人用台本(不問1)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 雪のようにしんしんと
羽のようにふわふわと
音のように軽やかに、そして心地よく

※注意事項
●過度なアドリブ、改変をしたい場合(キャラクターの性転換、セリフを丸々変える等)はご連絡下さい。
●男性が女性キャラを女性として、女性が男性キャラを男性として演じる際や語尾等の軽微な改変はご連絡不要です。
●配信等でご利用される場合は、可能であれば作者名、作品名、掲載サイトのURLを提示して頂けると幸いです。
●全力で楽しんで下さると幸いです。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
不問 - 男女不問、思ったままお読みください。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
0: 0: 0: 0:その声はまるで甘いマシュマロのようで 0: 0:その言葉はまるで雛鳥のようにフワフワと暖かくて 0: 0:その笑顔はまるで陽だまりのように心地よくて… 0: 0:それが私のキミへの第一印象だった 0: 0:少し頑固で、自分の主張を曲げない所 0: 0:猫のように気まぐれで、でも構ってほしそうにする所 0: 0:知らなかったキミを知る度に私はとても嬉しく感じて 0: 0:次第にキミに対して、私の心は惹かれていった 0: 0:それから何度か季節を越え 0: 0:キミと出会ってもう数年が経とうとしていた 0: 0:変わらず私達の関係は続いている 0: 0:これからも変わらない、そう思っていた矢先だった 0: 0:来月に、キミが遠くに行く事が決まってしまった 0: 0:まだ知りたい事がたくさんある、まだ知ってほしいことがある 0: 0:突然の事でそんな事ばかりが私の頭の中をグルグルとかき回す 0: 0:そしてお互いに、ぎこちのない空気のまま翌月を迎えた 0: 0: 0: 0:キミと出会って何度目かの雪 0: 0:出発の準備を終えたキミと私は、誰もいない公園のベンチに無言で座っていた 0: 0:しんしんと鳥の羽のように降る雪が、より静けさを増させていた 0: 0:静寂を破ったのはキミの方からだった 0: 0:キミはポツリポツリと言葉を紡いでいく 0: 0:出会った日の事、出会ってからの出来事、そして…出会ってから気づいた気持ち 0: 0:その言葉が紡がれたとき、私はキミの方を振り向いた 0: 0:視線の先には悲しそうに、寂しそうに、愛おしそうに私を見つめてくるキミ 0: 0:キミの顔を見ている今の私は、どんな顔をしているのだろう 0: 0:…きっと涙を流して変な顔をしてるに違いない 0: 0:キミは少しだけ目を細め笑う、そしてゆっくりとベンチから腰を上げた 0: 0:もう行かなきゃ。そう呟いたキミは真っ白な絨毯に足を踏み出した 0: 0:時間が来てしまった。この2人の時間はもう終わりなんだ 0: 0:私は既に歩みを進めているキミの背中に向かって、名前を呼んだ 0: 0:キミの第一印象、キミと出会ってからの印象、そして…キミへの想いを 0: 0:足を止めたキミの肩が小さく震えているのが分かる 0: 0:頑固なキミの事だ、強がっていたのは分かっていた、私の前では涙を流さないようにしていたんだろう 0: 0:背を向けたまま小さくうなずいたキミは、再び歩みを進めた 0: 0:一緒に過ごしたここから旅立つ為に、雛鳥が巣から飛び立つかのように 0: 0:私は…再び大きな声で、その背中に向かって鼓舞するように叫んだ 0: 0:「さよなら」でもなく「ばいばい」でもない、再会を願う言葉を 0: 0: 0: 0:「またね!」 0: 0: 0: 0:くるりと体ごと振り向いたキミは、涙と鼻水でぐしゃぐしゃのまま「またね」とほほ笑んだ 0: 0:羽のような雪がしんしんと音を奏でる寒い日 0: 0:もうすぐ、春が訪れる 0: 0: 0:

0: 0: 0: 0:その声はまるで甘いマシュマロのようで 0: 0:その言葉はまるで雛鳥のようにフワフワと暖かくて 0: 0:その笑顔はまるで陽だまりのように心地よくて… 0: 0:それが私のキミへの第一印象だった 0: 0:少し頑固で、自分の主張を曲げない所 0: 0:猫のように気まぐれで、でも構ってほしそうにする所 0: 0:知らなかったキミを知る度に私はとても嬉しく感じて 0: 0:次第にキミに対して、私の心は惹かれていった 0: 0:それから何度か季節を越え 0: 0:キミと出会ってもう数年が経とうとしていた 0: 0:変わらず私達の関係は続いている 0: 0:これからも変わらない、そう思っていた矢先だった 0: 0:来月に、キミが遠くに行く事が決まってしまった 0: 0:まだ知りたい事がたくさんある、まだ知ってほしいことがある 0: 0:突然の事でそんな事ばかりが私の頭の中をグルグルとかき回す 0: 0:そしてお互いに、ぎこちのない空気のまま翌月を迎えた 0: 0: 0: 0:キミと出会って何度目かの雪 0: 0:出発の準備を終えたキミと私は、誰もいない公園のベンチに無言で座っていた 0: 0:しんしんと鳥の羽のように降る雪が、より静けさを増させていた 0: 0:静寂を破ったのはキミの方からだった 0: 0:キミはポツリポツリと言葉を紡いでいく 0: 0:出会った日の事、出会ってからの出来事、そして…出会ってから気づいた気持ち 0: 0:その言葉が紡がれたとき、私はキミの方を振り向いた 0: 0:視線の先には悲しそうに、寂しそうに、愛おしそうに私を見つめてくるキミ 0: 0:キミの顔を見ている今の私は、どんな顔をしているのだろう 0: 0:…きっと涙を流して変な顔をしてるに違いない 0: 0:キミは少しだけ目を細め笑う、そしてゆっくりとベンチから腰を上げた 0: 0:もう行かなきゃ。そう呟いたキミは真っ白な絨毯に足を踏み出した 0: 0:時間が来てしまった。この2人の時間はもう終わりなんだ 0: 0:私は既に歩みを進めているキミの背中に向かって、名前を呼んだ 0: 0:キミの第一印象、キミと出会ってからの印象、そして…キミへの想いを 0: 0:足を止めたキミの肩が小さく震えているのが分かる 0: 0:頑固なキミの事だ、強がっていたのは分かっていた、私の前では涙を流さないようにしていたんだろう 0: 0:背を向けたまま小さくうなずいたキミは、再び歩みを進めた 0: 0:一緒に過ごしたここから旅立つ為に、雛鳥が巣から飛び立つかのように 0: 0:私は…再び大きな声で、その背中に向かって鼓舞するように叫んだ 0: 0:「さよなら」でもなく「ばいばい」でもない、再会を願う言葉を 0: 0: 0: 0:「またね!」 0: 0: 0: 0:くるりと体ごと振り向いたキミは、涙と鼻水でぐしゃぐしゃのまま「またね」とほほ笑んだ 0: 0:羽のような雪がしんしんと音を奏でる寒い日 0: 0:もうすぐ、春が訪れる 0: 0: 0: