声劇台本置き場

伝道師：大丈夫かい？なかなか勇気が出ないようだから元気をおすそ分けにきたよ。ほーら、頑張れ 伝道師：こういう時は深呼吸さ。息を吸って、はいて、もう一回吸って、はいて…。どうだい？飛びたくなってきただろう？ 伝道師：無理なのかい？君って臆病さんなんだね。ほんと腰抜けさんだよ 伝道師：手本を見せてほしいだって？まったくもう、甘えてんじゃないよ。私だって怒る時は怒るよ 伝道師：こういう時、ちまたでは『激おこぷんぷんビクトリー』というらしい。違ったかい？この際そんなことはどうだっていいし、勝ってるからいいんだ 伝道師：YOU　CAN　FLY！明日に向かってFLY！夢に向かってFLY！プールの底に向かってFLY！ 伝道師：SUPERなFLYを見せてくれよ。タマシイをレボリューションさせてみて 伝道師：無理か。そうか。じゃあ一度スパイ活動をしてみよう。向こうの様子を探るんだ 伝道師：下で待ち構えているプールを覗き込んでごらん。遠いよね。もっと足がふるえてきたね 伝道師：まるで生まれたての小鹿みたいだよ。がくがくブルブル。ああ大丈夫、可愛いって意味さ、やったね！ 伝道師：臆病なバンビーノ、仕方がないから私が手本を見せてあげるよ。終わったら感謝祭を開くように。いいね？ 伝道師：大きく息を吸って、はいて、吸って、はいて…あれ、おかしいな。本当に吐いてしまいそうだよ 伝道師：こうなったら私もスパイ活動をしてみよう。プールの様子はっと…おや、隠し事だらけでまさに本音が歯に挟まってしまいそうだ 伝道師：どうやら私も大きなバンビーノ。うん、バンビは可愛いよね。可愛い 伝道師：わかってるよ。皆が早く飛べと熱い視線をおくっている。私はモテモテだ 伝道師：たかが５０メートル、されど５０メートル、勇気の５０メートル 伝道師：どうしてかな。５０メートル走なら夢中で突っ込んでいけるのに、縦になるとこんなにもゴールが遠いなんて 伝道師：ああ、終わらないから始まりの旅に出かけるよ。アディダス、臆病な私、腰抜けな私 伝道師：さぁ、高飛び込みをしようじゃないか