台本概要

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タイトル 『おりがみ』~ヤッシー劇場
作者名 詩歌 -fumika-  (@tukiyonofumika)
ジャンル コメディ
演者人数 1人用台本(不問1) ※兼役あり
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 ヤッシー劇場へようこそ。

昔々ではないあるところに、某星新一氏の生まれ変わりかと思われる、ヤッシーという男性がおりました。
ヤッシーが織りなすショートショートを、不肖詩歌-fimika-が台本化させていただきました。

基本独演(兼ね役)ですが、お二人で分担しても良いかと思います。
サクっと読めるショートショート、待ち合わせや残り時間にお楽しみください。

お話によって、男性だったり女性だったり動物だったり宇宙人だったり一人読みだったり兼ね役があったりします。男女不問。演者によって一人称や語尾を変えて演じていただいて良いです。
N)…モノローグ(心の声)です。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
A氏 不問 1 ふしぎな折り紙を見つけた人。
ナレ 不問 1 ナレーター。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
ナレ:おりがみ』 A氏:N)僕は物置を掃除中、あるものを見つけた。…魔法のおりがみ、5枚組?…裏に書いてある説明を読んでみる。どうも、このおりがみで作ったものは、本物になるらしい。 A氏:N)そんなことあるもんか、と思いながら、僕はそのおりがみで犬を折った。すると、みるみるうちにおりがみが変化し、本物の犬になった。…僕は庭でその犬を飼うことにした。 A氏:N)しかし、ある雨の日、濡れた犬はくしゃくしゃのおりがみに戻ってしまった。どうやら、このおりがみは、水に濡れると戻ってしまうようだ。 A氏:N)僕は次に、メロンを折った。すると、おりがみは高級そうなマスクメロンに姿を変えた。食べてみると、実にうまい。なるほど、食べ物にすることもできるようだ。 A氏:N)僕は次の日、腹を壊した。濡れていない間は、本物と何ら変わりないようだが、腹の中の胃液で濡れると、元に戻ってしまうらしい。 A氏:N)僕は車を折った。どこまで複雑な物が作れるか、試したかったのだ。結果は大成功。出来上がったスポーツカーは、本物と変わりない。いや、本物以上だ。 A氏:N)ガソリンを入れる必要は無いし、常に新車同様である。濡れさえしなければ、いつまでも使えるのだ。最高だ!! A氏:N)そしておりがみは最後の1枚になった。僕は考えた。最も良い使い方は何だろう。これをもとに生活が楽になるもの…そして僕が出した結論は、決して誠実とは言えないものであった。 A氏:N)このおりがみで高級時計を作る。そして、それをすぐに売り飛ばす。買った人はお気の毒だ。雨の日に使えば、くしゃくしゃのおりがみに戻ってしまうのだから。 A氏:N)そして僕は、丁寧に有名ブランドの時計になるようにおりがみを折った。出来たものは、誰もが知る有名時計。数千万円はするはずだ。 A氏:N)僕はそれを持ってスポーツカーに乗った。そして買取業者へ向かった。ポツ、ポツ…雨だ!これは降るぞ。何とか時計だけは売ってしまいたい。 A氏:N)男はスポーツカーを乗り捨てた。本降りになれば、車も紙くずになる。そうなる前に、スポーツカーを諦めたのだ。 A氏:N)僕は時計を握りしめてひたすらに走った。そう、手に汗かくほどにね。 0:--『おりがみ』--

ナレ:おりがみ』 A氏:N)僕は物置を掃除中、あるものを見つけた。…魔法のおりがみ、5枚組?…裏に書いてある説明を読んでみる。どうも、このおりがみで作ったものは、本物になるらしい。 A氏:N)そんなことあるもんか、と思いながら、僕はそのおりがみで犬を折った。すると、みるみるうちにおりがみが変化し、本物の犬になった。…僕は庭でその犬を飼うことにした。 A氏:N)しかし、ある雨の日、濡れた犬はくしゃくしゃのおりがみに戻ってしまった。どうやら、このおりがみは、水に濡れると戻ってしまうようだ。 A氏:N)僕は次に、メロンを折った。すると、おりがみは高級そうなマスクメロンに姿を変えた。食べてみると、実にうまい。なるほど、食べ物にすることもできるようだ。 A氏:N)僕は次の日、腹を壊した。濡れていない間は、本物と何ら変わりないようだが、腹の中の胃液で濡れると、元に戻ってしまうらしい。 A氏:N)僕は車を折った。どこまで複雑な物が作れるか、試したかったのだ。結果は大成功。出来上がったスポーツカーは、本物と変わりない。いや、本物以上だ。 A氏:N)ガソリンを入れる必要は無いし、常に新車同様である。濡れさえしなければ、いつまでも使えるのだ。最高だ!! A氏:N)そしておりがみは最後の1枚になった。僕は考えた。最も良い使い方は何だろう。これをもとに生活が楽になるもの…そして僕が出した結論は、決して誠実とは言えないものであった。 A氏:N)このおりがみで高級時計を作る。そして、それをすぐに売り飛ばす。買った人はお気の毒だ。雨の日に使えば、くしゃくしゃのおりがみに戻ってしまうのだから。 A氏:N)そして僕は、丁寧に有名ブランドの時計になるようにおりがみを折った。出来たものは、誰もが知る有名時計。数千万円はするはずだ。 A氏:N)僕はそれを持ってスポーツカーに乗った。そして買取業者へ向かった。ポツ、ポツ…雨だ!これは降るぞ。何とか時計だけは売ってしまいたい。 A氏:N)男はスポーツカーを乗り捨てた。本降りになれば、車も紙くずになる。そうなる前に、スポーツカーを諦めたのだ。 A氏:N)僕は時計を握りしめてひたすらに走った。そう、手に汗かくほどにね。 0:--『おりがみ』--