台本概要

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タイトル お箸を持つ方が
作者名 電【動自転】車男
ジャンル ホラー
演者人数 3人用台本(不問3)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 オカルトは好きな高校生、北川は今日も仕入れた情報をクラスメイトでオカルトメイトの田村に話に行く…

性別変更、一人称変更、アドリブ、語尾変更がありの約10分台本です!

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
北川 不問 60 主人公。男女は不問です
田村 不問 48 主人公の友達。男女は不問です
ナレ 不問 24 このシナリオのナレーション。男女は不問です
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
北川:うぃー、はよはよはよー ナレ:(コイツの名前は北川、どこからどう読んでも高校生だ、趣味は怪談や都市伝説、未解決事件に超常現象、オーパーツに未確認生物など、いわゆるオカルト系だ、つい昨日も気になる話を仕入れ、ボルテージが上がってる) 田村:…こりゃ北川に足向けて寝れねぇな ナレ:(コイツはクラスメイトの田村、よくチャットではビックリマークを、れ、と打ち間違えている。ショッピングモールに遊びに行った時にエスカレーターの手すり拭きや自販機の補充を羨ましそうに見てる事が多い変なヤツだが、北川と同じくオカルト好きでよく話している) 田村:…よく飽きないな 北川:え?そうかな? 田村:どんだけ怖いもの見たさ発揮するんだよ 北川:お互い様だろ? 田村:まあな…ん?あ、やべ、先生だ ナレ:…こうしていつもの様に学校が始まる…そして時は放課後にさかの…移る 北川:じゃ 田村:じゃ ナレ:帰り道、北川はひとり考え事をしていた 北川:そういえば、何故虫除けスプレーは息を止めてからかけるんだ…?確かに息はしにくいが…それはいいや、とりあえず家帰ったら手順の確認をしなくちゃな… ナレ:北川は昨日仕入れたオカルトの儀式のやり方について思いをめぐらせていた。その儀式とは鏡につけた右手の平を日付が変わる瞬間に強く押すとその勢いのまま鏡の中に引っ張られる…というものだった。時間が来た北川が準備を始める 北川:さて、やるか。洗面所洗面所…あー…っと、えー、どーすんだっけ? ナレ:鏡に右の手を当てる 北川:あー…手のひらを…こう、だっけか ナレ:そして日付が変わるまで待つ 北川:ふぅ…意外と暇だな、この30秒が ナレ:そしてついにその時が来る 北川:3、2、1、…! ナレ:その時変化が起きた 北川:え?…ヤバい何も見えない… ナレ:北川は手探りで部屋を確認する事にした 北川:よし、とりあえず壁だよな…ドアはこの辺に…クソッ見えないと…やりずれぇ…! 北川:よし、何とか出れた ナレ:突然の暗闇に手こずるも何とか部屋の外に来た出川…出た北川は廊下の電気をつけて状況を確認する事にした 北川:廊下はつくって事は洗面所の電気が切れてるなコレは…変なタイミングで切れやがって…ほんとに吸い込まれたのかと思った ナレ:気味が悪く、誰かと話をしたくなった北川は田村に電話をかけようとするも… 北川:なんで繋がらないんだよこんな時にぃ、臨場感増すなぁ畜生…まぁそもそも夜にいきなり電話かける方が良くないか… 北川:とはいえ、テレビを見る気にもならないし…なんか変なのが映りそうな気がするし…何よりこの家に居たくない 北川:あー…なーんか腹も減ったし、コンビニでも行くか ナレ:この時間ともなると電柱の間隔だけが足元を照らす光源の条件に当てはまる…逆に言えば暗闇から発せられる嫌な気配を受け取るのもまた等間隔であった…などど纏まりの無い事を考えていた 北川:ダメだ…なんか考えがどんどん変になる…冷静じゃない…何を焦ってるんだ…。お…? ナレ:そんな時北川の前に意外な人物が現れた 田村:よぅ 北川:…お、ぅ。田村か 田村:ん?顔色が悪いな…どうしたんだ?特殊メイクみたいな顔して 北川:いや、これは第一街人(だいいちまちびと)を発見って顔だ 田村:そうか、それは多分、唯一の待ち人の間違いかも知れないな 北川:は? 田村:お前さっきさ、電話かけたよな? ナレ:田村はそう言いながら、ストラップもない、裏面に宝石を模したプラスチックの立体シールをおびただしい数貼っていない指をかける為のリングを付けている何の変哲もないイマドキな田村の携帯を取り出した。 北川:ああ、かけたよ、てかなんで出なかったんだよ、寝てないんなら出れたはずだ 田村:ああそうだ、出れた…出れたはずだ…じゃあなぜ出られなかったかと言うと…いいや、こういうのは実際にやってみた方がわかりやすい。ちょっと今からこの携帯に掛けてみてくれ 北川:え… 田村:いいからいいから ナレ:北川は言われた通りに電話をかけるが田村の携帯がなる気配はなかった 北川:あれ…なんでだ?もしかして電池切れ? 田村:いんや、ほら、ちゃんとつく 北川:ああ…そう、だな……え、… ナレ:田村の手元が光る、黄色の背景に黄色い服を着た黄色い髪の人がカメラ目線にしているいつものロック画面。だが、北川が気になったのはそんな事ではなかった 北川:なんか…バグってね? 田村:何が? 北川:文字が…逆じゃねぇか 田村:そうだな、特に数字はデジタル時計の2と5みたいに反転してるな。 北川:おいおい…それじゃまるで鏡の世界じゃないかよ 田村:お、さすが、分かってるじゃん 北川:さすがにアレを試した後だからな、なんとなくは 田村:これが漫画やフィクションなら事細かに説明してくだろうがここは現実、説明も途中まで聞いたら気がつくよな? 北川:もちろん…。ここが現実感のない現実だと現実的に考えたよ。今思えば家の間取りが左右逆だった気がする 田村:こういうのは外に出た時に表札を見ればすぐにわかるんだが…まあ、普段見ようと思って表札なんて見ないよな 北川:ああ 田村:さて、ここが鏡の世界という事が分かった所で…帰りたいよな? 北川:まあ、そう…だな? 田村:良かった、じゃあこれから帰り方を教えよう、あまり時間もないから手短に 北川:時間? 田村:おう、簡単に言うとこの世界に長く居ると元の世界に帰れなくって事だ 北川:長くってまだここに来てそんなに経ってないぞ? 田村:時間の流れが違うんだ、この世界と向こうじゃ 北川:そうなのか 田村:じゃあ帰り方だが… 北川:どうするんだ? 田村:こっちに来た時と同じ、鏡の前で手を押せばいい 北川:それだけ? 田村:ああ、それだけ。ただこっちに来た時と同じ鏡じゃなくちゃいけないから家に行こう 北川:あ、ああ ナレ:こうしてふたりは鏡の儀式を再現するべく北川の家に来たのだった 田村:お邪魔しまーす…ってまあ誰もいないんだけどさ 北川:そうなのか…? 田村:ああ、この世界には他に誰もいない 北川:それじゃあ… 田村:細かい説明をする暇は無いからナシにして…どの鏡だ? ナレ:北川は田村に儀式に使った鏡の前に連れてきた 田村:ふーん、これか。じゃあ手を当てて目を閉じてくれ 北川:ああ、けど大丈夫か? 田村:ん、何が? 北川:あのやり方通りにするなら12時になるまで待たないといけない 田村:ああ、それね、それはこっちで何とかする、時間もないしスグに出来る方法がある。安心してくれ。お前はそのまま手を当てて、目を閉じてるだけでいい 北川:それは良かった 田村:じゃあそろそろ行くぞ 北川:ああ 田村:あぁ、あと一応言っておくが本来ここに存在しない人間を無理矢理帰らせるってのはそれなりに代償がいる。それは…… ナレ:言い終わると北川を突き飛ばしたのだった。そして時が経ち朝を迎えた北川は目を覚ました。 北川:うぅ…ん…朝か。なぁんか変な夢を見た気がする…ま、いっか 北川:そんな事より眠い…へへ、今日くらいズル休みするか、春じゃなくても曙だしなぁ〜 ナレ:そんな悪魔の笑顔を浮かべていると… 北川:ダメだよ、学校にはちゃんと行かなきゃ ナレ:心の中の天使が話しかけてくるのだった 北川:へっ…うるせェな…眠いんだよ話しかけんな ナレ:そんな悪態をつく北川に… 北川:え、ちょっと待って体返して悪魔、マジで、 ナレ:心の中の北川が話しかけてくるのだった…そうこうしている内に夢の事などすっかり忘れ体を取り戻した北川は学校に行き、教室のドアを開ける 北川:うぃー、はよはよはよー 田村:うーん…あよ 北川:お、眠そうじゃん、オール? 田村:ううん完徹 北川:一緒じゃねぇか 田村:だぁら、うんっつったじゃん 北川:寝ぼけた発音に聞こえたよ 田村:寝ぼけてんだ、実際 北川:ほーん、じゃあさ、昨日仕入れたばかりの眠気が吹っ飛ぶような取っておきの話をしてやるよ 田村:うん、まぁ、それはそれとしてさ、 北川:なんだよ…話させてくれよ 田村:まぁ、いいじゃんか、多分その話よりは面白いから 北川:ほぅ、えらく挑戦的じゃないの、話してみ? 田村:おぅ、実はな、ここだけの話なんだけど… 北川:うん 田村:あれ…そこだけだっけ、どこだけの話だっけ? 北川:別にどこの話でもいいけど 田村:うんまぁいいや、それでさ…実は、いま北川のヤツがすげぇ話を仕入れたらしいんだよ、それもつい最近 北川:へぇー。そ…れを北川に話すかね 田村:あぁ…あれま 北川:あれまじゃねぇよ 田村:こりゃ北川に足向けて寝れねぇな 北川:いや、それほどの事ではないけど… 田村:あ、でもそれだと北枕になっちまう 北川:うん…なら東枕にしたらいんでない 田村:でもよぉ、西川 北川:北川だよ 田村:そういえばその北川で思い出したんだけどさ、 北川:うん? 田村:取っておきの話って何?教えてよ 北川:おう、やっとか、えっとね…あの…あのさ、夜のねぇ?鏡の前に立ってぇ…、右手の平を鏡に付けるんだよ、そんで日付が変わる瞬間にグッと強く押すとそのまま鏡の中に引っ張られるんだって 田村:またそのテの話か、よく飽きないな

北川:うぃー、はよはよはよー ナレ:(コイツの名前は北川、どこからどう読んでも高校生だ、趣味は怪談や都市伝説、未解決事件に超常現象、オーパーツに未確認生物など、いわゆるオカルト系だ、つい昨日も気になる話を仕入れ、ボルテージが上がってる) 田村:…こりゃ北川に足向けて寝れねぇな ナレ:(コイツはクラスメイトの田村、よくチャットではビックリマークを、れ、と打ち間違えている。ショッピングモールに遊びに行った時にエスカレーターの手すり拭きや自販機の補充を羨ましそうに見てる事が多い変なヤツだが、北川と同じくオカルト好きでよく話している) 田村:…よく飽きないな 北川:え?そうかな? 田村:どんだけ怖いもの見たさ発揮するんだよ 北川:お互い様だろ? 田村:まあな…ん?あ、やべ、先生だ ナレ:…こうしていつもの様に学校が始まる…そして時は放課後にさかの…移る 北川:じゃ 田村:じゃ ナレ:帰り道、北川はひとり考え事をしていた 北川:そういえば、何故虫除けスプレーは息を止めてからかけるんだ…?確かに息はしにくいが…それはいいや、とりあえず家帰ったら手順の確認をしなくちゃな… ナレ:北川は昨日仕入れたオカルトの儀式のやり方について思いをめぐらせていた。その儀式とは鏡につけた右手の平を日付が変わる瞬間に強く押すとその勢いのまま鏡の中に引っ張られる…というものだった。時間が来た北川が準備を始める 北川:さて、やるか。洗面所洗面所…あー…っと、えー、どーすんだっけ? ナレ:鏡に右の手を当てる 北川:あー…手のひらを…こう、だっけか ナレ:そして日付が変わるまで待つ 北川:ふぅ…意外と暇だな、この30秒が ナレ:そしてついにその時が来る 北川:3、2、1、…! ナレ:その時変化が起きた 北川:え?…ヤバい何も見えない… ナレ:北川は手探りで部屋を確認する事にした 北川:よし、とりあえず壁だよな…ドアはこの辺に…クソッ見えないと…やりずれぇ…! 北川:よし、何とか出れた ナレ:突然の暗闇に手こずるも何とか部屋の外に来た出川…出た北川は廊下の電気をつけて状況を確認する事にした 北川:廊下はつくって事は洗面所の電気が切れてるなコレは…変なタイミングで切れやがって…ほんとに吸い込まれたのかと思った ナレ:気味が悪く、誰かと話をしたくなった北川は田村に電話をかけようとするも… 北川:なんで繋がらないんだよこんな時にぃ、臨場感増すなぁ畜生…まぁそもそも夜にいきなり電話かける方が良くないか… 北川:とはいえ、テレビを見る気にもならないし…なんか変なのが映りそうな気がするし…何よりこの家に居たくない 北川:あー…なーんか腹も減ったし、コンビニでも行くか ナレ:この時間ともなると電柱の間隔だけが足元を照らす光源の条件に当てはまる…逆に言えば暗闇から発せられる嫌な気配を受け取るのもまた等間隔であった…などど纏まりの無い事を考えていた 北川:ダメだ…なんか考えがどんどん変になる…冷静じゃない…何を焦ってるんだ…。お…? ナレ:そんな時北川の前に意外な人物が現れた 田村:よぅ 北川:…お、ぅ。田村か 田村:ん?顔色が悪いな…どうしたんだ?特殊メイクみたいな顔して 北川:いや、これは第一街人(だいいちまちびと)を発見って顔だ 田村:そうか、それは多分、唯一の待ち人の間違いかも知れないな 北川:は? 田村:お前さっきさ、電話かけたよな? ナレ:田村はそう言いながら、ストラップもない、裏面に宝石を模したプラスチックの立体シールをおびただしい数貼っていない指をかける為のリングを付けている何の変哲もないイマドキな田村の携帯を取り出した。 北川:ああ、かけたよ、てかなんで出なかったんだよ、寝てないんなら出れたはずだ 田村:ああそうだ、出れた…出れたはずだ…じゃあなぜ出られなかったかと言うと…いいや、こういうのは実際にやってみた方がわかりやすい。ちょっと今からこの携帯に掛けてみてくれ 北川:え… 田村:いいからいいから ナレ:北川は言われた通りに電話をかけるが田村の携帯がなる気配はなかった 北川:あれ…なんでだ?もしかして電池切れ? 田村:いんや、ほら、ちゃんとつく 北川:ああ…そう、だな……え、… ナレ:田村の手元が光る、黄色の背景に黄色い服を着た黄色い髪の人がカメラ目線にしているいつものロック画面。だが、北川が気になったのはそんな事ではなかった 北川:なんか…バグってね? 田村:何が? 北川:文字が…逆じゃねぇか 田村:そうだな、特に数字はデジタル時計の2と5みたいに反転してるな。 北川:おいおい…それじゃまるで鏡の世界じゃないかよ 田村:お、さすが、分かってるじゃん 北川:さすがにアレを試した後だからな、なんとなくは 田村:これが漫画やフィクションなら事細かに説明してくだろうがここは現実、説明も途中まで聞いたら気がつくよな? 北川:もちろん…。ここが現実感のない現実だと現実的に考えたよ。今思えば家の間取りが左右逆だった気がする 田村:こういうのは外に出た時に表札を見ればすぐにわかるんだが…まあ、普段見ようと思って表札なんて見ないよな 北川:ああ 田村:さて、ここが鏡の世界という事が分かった所で…帰りたいよな? 北川:まあ、そう…だな? 田村:良かった、じゃあこれから帰り方を教えよう、あまり時間もないから手短に 北川:時間? 田村:おう、簡単に言うとこの世界に長く居ると元の世界に帰れなくって事だ 北川:長くってまだここに来てそんなに経ってないぞ? 田村:時間の流れが違うんだ、この世界と向こうじゃ 北川:そうなのか 田村:じゃあ帰り方だが… 北川:どうするんだ? 田村:こっちに来た時と同じ、鏡の前で手を押せばいい 北川:それだけ? 田村:ああ、それだけ。ただこっちに来た時と同じ鏡じゃなくちゃいけないから家に行こう 北川:あ、ああ ナレ:こうしてふたりは鏡の儀式を再現するべく北川の家に来たのだった 田村:お邪魔しまーす…ってまあ誰もいないんだけどさ 北川:そうなのか…? 田村:ああ、この世界には他に誰もいない 北川:それじゃあ… 田村:細かい説明をする暇は無いからナシにして…どの鏡だ? ナレ:北川は田村に儀式に使った鏡の前に連れてきた 田村:ふーん、これか。じゃあ手を当てて目を閉じてくれ 北川:ああ、けど大丈夫か? 田村:ん、何が? 北川:あのやり方通りにするなら12時になるまで待たないといけない 田村:ああ、それね、それはこっちで何とかする、時間もないしスグに出来る方法がある。安心してくれ。お前はそのまま手を当てて、目を閉じてるだけでいい 北川:それは良かった 田村:じゃあそろそろ行くぞ 北川:ああ 田村:あぁ、あと一応言っておくが本来ここに存在しない人間を無理矢理帰らせるってのはそれなりに代償がいる。それは…… ナレ:言い終わると北川を突き飛ばしたのだった。そして時が経ち朝を迎えた北川は目を覚ました。 北川:うぅ…ん…朝か。なぁんか変な夢を見た気がする…ま、いっか 北川:そんな事より眠い…へへ、今日くらいズル休みするか、春じゃなくても曙だしなぁ〜 ナレ:そんな悪魔の笑顔を浮かべていると… 北川:ダメだよ、学校にはちゃんと行かなきゃ ナレ:心の中の天使が話しかけてくるのだった 北川:へっ…うるせェな…眠いんだよ話しかけんな ナレ:そんな悪態をつく北川に… 北川:え、ちょっと待って体返して悪魔、マジで、 ナレ:心の中の北川が話しかけてくるのだった…そうこうしている内に夢の事などすっかり忘れ体を取り戻した北川は学校に行き、教室のドアを開ける 北川:うぃー、はよはよはよー 田村:うーん…あよ 北川:お、眠そうじゃん、オール? 田村:ううん完徹 北川:一緒じゃねぇか 田村:だぁら、うんっつったじゃん 北川:寝ぼけた発音に聞こえたよ 田村:寝ぼけてんだ、実際 北川:ほーん、じゃあさ、昨日仕入れたばかりの眠気が吹っ飛ぶような取っておきの話をしてやるよ 田村:うん、まぁ、それはそれとしてさ、 北川:なんだよ…話させてくれよ 田村:まぁ、いいじゃんか、多分その話よりは面白いから 北川:ほぅ、えらく挑戦的じゃないの、話してみ? 田村:おぅ、実はな、ここだけの話なんだけど… 北川:うん 田村:あれ…そこだけだっけ、どこだけの話だっけ? 北川:別にどこの話でもいいけど 田村:うんまぁいいや、それでさ…実は、いま北川のヤツがすげぇ話を仕入れたらしいんだよ、それもつい最近 北川:へぇー。そ…れを北川に話すかね 田村:あぁ…あれま 北川:あれまじゃねぇよ 田村:こりゃ北川に足向けて寝れねぇな 北川:いや、それほどの事ではないけど… 田村:あ、でもそれだと北枕になっちまう 北川:うん…なら東枕にしたらいんでない 田村:でもよぉ、西川 北川:北川だよ 田村:そういえばその北川で思い出したんだけどさ、 北川:うん? 田村:取っておきの話って何?教えてよ 北川:おう、やっとか、えっとね…あの…あのさ、夜のねぇ?鏡の前に立ってぇ…、右手の平を鏡に付けるんだよ、そんで日付が変わる瞬間にグッと強く押すとそのまま鏡の中に引っ張られるんだって 田村:またそのテの話か、よく飽きないな