台本概要
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タイトル | 『ズボラ売ります』~ヤッシー劇場 |
---|---|
作者名 | 詩歌 -fumika- (@tukiyonofumika) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 1人用台本(不問1) ※兼役あり |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
ヤッシー劇場へようこそ。 昔々ではないあるところに、某星新一氏の生まれ変わりかと思われる、ヤッシーという男性がおりました。 ヤッシーが織りなすショートショートを、不肖詩歌-fimika-が台本化させていただきました。 基本独演(兼ね役)ですが、お二人で分担しても良いかと思います。 サクっと読めるショートショート、待ち合わせや残り時間にお楽しみください。 お話によって、男性だったり女性だったり動物だったり宇宙人だったり一人読みだったり兼ね役があったりします。男女不問。演者によって一人称や語尾を変えて演じていただいて良いです。 N)…モノローグ(心の声)です。 62 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
U氏 | 不問 | 4 | 真面目な会社員 |
オジサン | 不問 | 1 | ズボラを売る人。女性の場合は老婆なイメージで。 |
ナレ | 不問 | 1 | ナレーター |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
ナレ:『ズボラ売ります』
U氏:N)僕は真面目な会社員。今日は電話を間違えて、取引先に迷惑をかけてしまった。些細(ささい)な失敗で損失もなく、先方も許してくれたが、自分の中で気持ちの整理がつかなかった。
U氏:N)落ち込ん歩く帰り道、不思議な看板を見つけた。「ズボラ売ります」?…なんとなく気になったN氏はその店に入ることにした。
U氏:N)そこには怪しげなオジサンがいた。
オジサン:「あんたズボラが必要だね。クヨクヨもピリピリも、ズボラが解決してくれるよ。」
U氏:N)なんとなく言っていることはわかる。問題は解決しているのに、こうやって引きずっているのは、自分に何かが足りないのだ。僕はズボラを買った。そして、その日は早めに寝ることにした。
U氏:N)次の日、また小さなミスをしてしまった。しかし僕は気にしなかった。
U氏:「あちゃー、まあいいか。誰かが困るわけじゃないし。」
U氏:N)そう言って、次の仕事に取り掛かった。それからというもの、僕は公私共に充実していた。ズボラのおかげだ。
0:間
U氏:N)同僚から「最近調子いいですね。どうしたんですか?」と聞かれたので、僕ははズボラのことを教えてあげた。
U氏:N)すると、同僚もズボラを買い、ズボラになった。ズボラはどんどん広がり、社内はズボラだらけになった。人に大きな迷惑をかけないなら、気にしない。気持ちを切り替えて明るく仕事をしていた。
U氏:N)ズボラの噂は広まった。「ズボラ売ります」の看板は、今や街のあちこちで見かけるようになった。ズボラを買う人は増え続け、日本人の全てがズボラになる勢いであった
0:間
U氏:N)やがて、国の中心人物やリーダーまでもズボラになった。総ズボラ化である。そして…それはやがて、大きな事件の引き金に…そう、大きな大きな事件の引き金に…ならなかったのである。それどころか、人々は生活も心も豊かになった。程よい心のゆとりが、あらゆるものを良い方向に動かしたのである。ズボラは心の安定剤。ズボラは世界を救う。ありがとうズボラ。ズボラばんざい。
U氏:N)めでたしめでたし。
0:---『ズボラ売ります』---
ナレ:『ズボラ売ります』
U氏:N)僕は真面目な会社員。今日は電話を間違えて、取引先に迷惑をかけてしまった。些細(ささい)な失敗で損失もなく、先方も許してくれたが、自分の中で気持ちの整理がつかなかった。
U氏:N)落ち込ん歩く帰り道、不思議な看板を見つけた。「ズボラ売ります」?…なんとなく気になったN氏はその店に入ることにした。
U氏:N)そこには怪しげなオジサンがいた。
オジサン:「あんたズボラが必要だね。クヨクヨもピリピリも、ズボラが解決してくれるよ。」
U氏:N)なんとなく言っていることはわかる。問題は解決しているのに、こうやって引きずっているのは、自分に何かが足りないのだ。僕はズボラを買った。そして、その日は早めに寝ることにした。
U氏:N)次の日、また小さなミスをしてしまった。しかし僕は気にしなかった。
U氏:「あちゃー、まあいいか。誰かが困るわけじゃないし。」
U氏:N)そう言って、次の仕事に取り掛かった。それからというもの、僕は公私共に充実していた。ズボラのおかげだ。
0:間
U氏:N)同僚から「最近調子いいですね。どうしたんですか?」と聞かれたので、僕ははズボラのことを教えてあげた。
U氏:N)すると、同僚もズボラを買い、ズボラになった。ズボラはどんどん広がり、社内はズボラだらけになった。人に大きな迷惑をかけないなら、気にしない。気持ちを切り替えて明るく仕事をしていた。
U氏:N)ズボラの噂は広まった。「ズボラ売ります」の看板は、今や街のあちこちで見かけるようになった。ズボラを買う人は増え続け、日本人の全てがズボラになる勢いであった
0:間
U氏:N)やがて、国の中心人物やリーダーまでもズボラになった。総ズボラ化である。そして…それはやがて、大きな事件の引き金に…そう、大きな大きな事件の引き金に…ならなかったのである。それどころか、人々は生活も心も豊かになった。程よい心のゆとりが、あらゆるものを良い方向に動かしたのである。ズボラは心の安定剤。ズボラは世界を救う。ありがとうズボラ。ズボラばんざい。
U氏:N)めでたしめでたし。
0:---『ズボラ売ります』---