台本概要
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タイトル | 『AI権』~ヤッシー劇場 |
---|---|
作者名 | 詩歌 -fumika- (@tukiyonofumika) |
ジャンル | ラブストーリー |
演者人数 | 1人用台本(不問1) ※兼役あり |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
ヤッシー劇場へようこそ。 昔々ではないあるところに、某星新一氏の生まれ変わりかと思われる、ヤッシーという男性がおりました。 ヤッシーが織りなすショートショートを、不肖詩歌-fimika-が台本化させていただきました。 基本独演(兼ね役)ですが、お二人で分担しても良いかと思います。 サクっと読めるショートショート、待ち合わせや残り時間にお楽しみください。 お話によって、男性だったり女性だったり動物だったり宇宙人だったり一人読みだったり兼ね役があったりします。男女不問。演者によって一人称や語尾を変えて演じていただいて良いです。 N)…モノローグ(心の声)です。 56 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
R氏 | 不問 | 5 | 「AI権」に反対している。 |
仲間 | 不問 | 3 | かつての仲間。 |
ナレ | 不問 | 1 | ナレーター。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
ナレ:『AI権』
R氏:N)人工知能の発達は目まぐるしく、ロボットは感情を持つようになった。世界は「人権」の概念を拡張して「AI権(エーアイけん)」の考えを導入している。
R氏:N)AIとはAll Intelligence(オール・インテリジェンス)のこと。要するに「知性を持つもの全ての権利」である。これにより、知性を持つロボットは、人間と同じ権利を有する事になった。
R氏:N)政治の世界では、「AI党」がついに政権を握った。ロボット総理大臣の誕生である。ロボットに権利を認めたことで、人々は以前より一層豊かになった。
R氏:N)私は、ユーチューブのチャンネルを開設してから5年というもの、ずっと、「AI権」に反対し続けていた。「人は人としての尊厳を忘れている!」と、私は訴えた。
R氏:N)しかし、反対運動の仲間は、段々と減っていった。就職し、家庭を持っている者もいる。それでも私は、1人で活動を続けていた。
R氏:「ロボットが権利を主張するなんてバカげた考え、誰が賛同するのかと思っていたけど、こんな時代になってしまった。俺は1人でも戦い続けてやる!」
0:間
R氏:N)そんなある日、来客があった。かつての仲間だ。
仲間:「お前、まだそんなことやってるのか。いい加減就職しろよな。」
R氏:「何言ってるんだ。俺はこの腐った世の中を変えるために…」
R氏しN)かし、言葉が途切れた。以前のような熱量を自分の中に感じられなくなっていた。
仲間:「なあ、気分転換も兼ねてさ。久しぶりにいつものところに行こうぜ。」
R氏:「俺、金ないよ。」
R氏:N)そいつは細長いチケットを見せて言った。
仲間:「タダ券あるんだよ。だからさ、行こうぜ。」
R氏:N)しぶしぶながら連れられて、かつて通っていた店に行くことにした。何だか昔を思い出すな。看板もそのままだ。「いきいきメンテナンス」店は昔のまま、何も変わっていなかった。
R氏:N)ああ、ここのメンテナンスは最高だ。注油の腕も一流だし、肩の錆(さび)もすっかり取れる。最近始めたらしいという「メモリの最適化サービス」がとても良かった。
R氏:N)頭がクリアになった気がする。ああ…そろそろ仕事を探さないとな…。
0:---『AI権』---
ナレ:『AI権』
R氏:N)人工知能の発達は目まぐるしく、ロボットは感情を持つようになった。世界は「人権」の概念を拡張して「AI権(エーアイけん)」の考えを導入している。
R氏:N)AIとはAll Intelligence(オール・インテリジェンス)のこと。要するに「知性を持つもの全ての権利」である。これにより、知性を持つロボットは、人間と同じ権利を有する事になった。
R氏:N)政治の世界では、「AI党」がついに政権を握った。ロボット総理大臣の誕生である。ロボットに権利を認めたことで、人々は以前より一層豊かになった。
R氏:N)私は、ユーチューブのチャンネルを開設してから5年というもの、ずっと、「AI権」に反対し続けていた。「人は人としての尊厳を忘れている!」と、私は訴えた。
R氏:N)しかし、反対運動の仲間は、段々と減っていった。就職し、家庭を持っている者もいる。それでも私は、1人で活動を続けていた。
R氏:「ロボットが権利を主張するなんてバカげた考え、誰が賛同するのかと思っていたけど、こんな時代になってしまった。俺は1人でも戦い続けてやる!」
0:間
R氏:N)そんなある日、来客があった。かつての仲間だ。
仲間:「お前、まだそんなことやってるのか。いい加減就職しろよな。」
R氏:「何言ってるんだ。俺はこの腐った世の中を変えるために…」
R氏しN)かし、言葉が途切れた。以前のような熱量を自分の中に感じられなくなっていた。
仲間:「なあ、気分転換も兼ねてさ。久しぶりにいつものところに行こうぜ。」
R氏:「俺、金ないよ。」
R氏:N)そいつは細長いチケットを見せて言った。
仲間:「タダ券あるんだよ。だからさ、行こうぜ。」
R氏:N)しぶしぶながら連れられて、かつて通っていた店に行くことにした。何だか昔を思い出すな。看板もそのままだ。「いきいきメンテナンス」店は昔のまま、何も変わっていなかった。
R氏:N)ああ、ここのメンテナンスは最高だ。注油の腕も一流だし、肩の錆(さび)もすっかり取れる。最近始めたらしいという「メモリの最適化サービス」がとても良かった。
R氏:N)頭がクリアになった気がする。ああ…そろそろ仕事を探さないとな…。
0:---『AI権』---