声劇台本置き場

ツッコミ：「はいどーも」 ボケ：「いえいえ、お陰様で」 ツッコミ：「なにがっ！？」 ボケ：「いや、宅急便じゃないん？」 ツッコミ：「なんでや！ 急にショートコントから始める奴おらへんやろ」 ボケ：「いやいや、革命おこそうや」 ツッコミ：「ほな、やるか？」 ボケ：「じゃあ配達員やるわ」 ツッコミ：「ああ、役変えるん？」 ボケ：「はいどーも」 ツッコミ：「はーい、どちら様で」 ボケ：「こちら様で」 ツッコミ：「わからんわっ！」 ボケ：「こういう者です」 ツッコミ：「なんや」 ボケ：「ほら、見ればわかるやろ？」 ツッコミ：「なんや宅配物やろ」 ボケ：「警察手帳だよ」 ツッコミ：「なんで宅配物の流れで警察来てんねんっ！」 ボケ：「お届け物です」 ツッコミ：「警察からお届けっていい気せんへんわ！ なんや？」 ボケ：「お隣に引っ越してきました」 ツッコミ：「いや、普通に来いやっ！」 ボケ：「ところで隣人さん」 ツッコミ：「なんや」 ボケ：「昨日の夜は何をなされていましたか？」 ツッコミ：「え、いや…部屋で普通にゲームやけど」 ボケ：「そうですか…実はですね」 ツッコミ：「…」 ボケ：「昨夜の晩、亡くなられたんですよ」 ツッコミ：「え？」 ボケ：「そして、容疑者として浮かび上がったのが…貴方なんです」 ツッコミ：「何もしてない」 ボケ：「何もしてない？」 ツッコミ：「ええっ！」 ボケ：「本当に？」 ツッコミ：「本当です」 ボケ：「おかしいですねぇ、矛盾してる」 ツッコミ：「え？」 ボケ：「先程、貴方はゲームをしていたと言っていたのに、今は何もしていないと」 ツッコミ：「は？」 ボケ：「しらばっくれるなっ！」 ツッコミ：「え？」 ボケ：「ゲームしてたんだろうっ！」 ツッコミ：「してましたけど」 ボケ：「やっぱりな」 ツッコミ：「ところで誰が死んだんですか？」 ボケ：「俺のゲームアカウント」 ツッコミ：「知らんわっ！」 ボケ：「いいや、証拠はあがってるんだ」 ツッコミ：「な、なんや」 ボケ：「このＭＭＯＲＰＧでこの名前のアカウントを使っているだろう？」 ツッコミ：「…そうですけど」 ボケ：「ＰＫは犯罪だ」 ツッコミ：「いやいや、先にＰＫしてきたのそっちやん！」 ボケ：「結果が全てなんだよっ！」 ツッコミ：「なんやこいつ」 ボケ：「こうなったらもう…これを受け取って貰うしかないな」 ツッコミ：「なんですか？」 ボケ：「引っ越し蕎麦だ」 ツッコミ：「普通に渡せやっ！」 ボケ：「それとフレンドコードだ」 ツッコミ：「普通に送れやっ！」 ボケ：「ＰＫして来た奴からフレンド申請来ても承認しないだろっ！」 ツッコミ：「当たり前やっ！」 ボケ：「じゃあ、これしかないだろうっ！」 ツッコミ：「なんで逆ギレしてんねん！」 ボケ：「ごめん」 ツッコミ：「わかればいいんや」 ボケ：「今度壁ドンするね」 ツッコミ：「しれっと嫌なこと言うなっ！？」 ボケ：「壁抜きするね」 ツッコミ：「ホラーやわっ！？」 ボケ：「じゃあフレンドになってください」 ツッコミ：「わかったわ、フレンド申請送っとくわ、それでいいんやろ？」 ボケ：「ありがとう…これで」 ツッコミ：「これで？」 ボケ：「場所特定してＰＫできるわ」 ツッコミ：「めっちゃ恨（うら）んどるやん！」 ボケ：「ＰＫの恨（うら）みは深いんや」 ツッコミ：「先に仕掛けたのそっちやん！」 ボケ：「…わかった…この事は誰にもいわん」 ツッコミ：「なんでこっちが悪いみたいになってんねんっ！」 ボケ：「まあまあ、近所迷惑ですから」 ツッコミ：「誰のせいやねんっ！」 ボケ：「どうも、ありがとうございました！」 ツッコミ：「いや、勝手に終わらすなやっ！」 ボケ：「いや、これ以上はネタが」 ツッコミ：「それを今言うなやっ！」 ボケ：「もう一回チャンスをっ！」 ツッコミ：「ええで、今度は何すんねん」 ボケ：「宅急便やるわ」 ツッコミ：「今度こそ、宅急便やな？」 ボケ：「二度目の正直や」 ツッコミ：「初めて聞いたわっ！？ ほな、やるで」 ボケ：「はい、どーも」 ツッコミ：「あ、はい」 ボケ：「宅急便でーす」 ツッコミ：「どうも」 ボケ：「どうしたんですか？ そんなに警戒して？」 ツッコミ：「いや、さっき変な警察が来たんで」 ボケ：「なんかやったんですかー？」 ツッコミ：「いや、なにも」 ボケ：「被害妄想ですねーお疲れ様でーす」 ツッコミ：「やかましいわっ！」 ボケ：「近所迷惑ですよー」 ツッコミ：「誰のせいやっ！」 ボケ：「通報しました」 ツッコミ：「行動が早いねんっ！？」 ボケ：「こちらにサインお願いしまーす」 ツッコミ：「あ、サインすればいいんやな？」 ボケ：「はい、ボールペンを…あれ？」 ツッコミ：「なんや？」 ボケ：「ボールペンを忘れたみたいで」 ツッコミ：「そうなんか」 ボケ：「代わりに血印（けついん）お願いします」 ツッコミ：「血印（けついん）っ！？」 ボケ：「ええ、ちょっと指先を切って押して貰えれば」 ツッコミ：「怖いねんっ！ 何処に相手の指先を切る配達員が居るんねんっ！？」 ボケ：「では手を出してください」 ツッコミ：「こわいわー」 ボケ：「安心してください…慣れてるんで」 ツッコミ：「なんで満面の笑顔なんやっ！？ 慣れてるって言うのが更に怖いねんっ！」 ボケ：「じっとしててくださいねー」 ツッコミ：「はようしてやー」 ボケ：「あ」 ツッコミ：「なんや」 ボケ：「指が」 ツッコミ：「なんや」 ボケ：「いや…なんでも」 ツッコミ：「なんやねんっ！」 ボケ：「指…お綺麗（きれい）ですね」 ツッコミ：「…」 ボケ：「切り落として保存したいなー」 ツッコミ：「思考がサイコパスやねんっ！」 ボケ：「じゃあ切りますね」 ツッコミ：「本当にはよしてなー」 ボケ：「あ」 ツッコミ：「今度は何や」 ボケ：「こんな綺麗（きれい）な血を見るの…久しぶりだなー」 ツッコミ：「だからサイコパス志向やめい！」 ボケ：「こちら指を押してください」 ツッコミ：「ほら、これでいいんやろっ！」 ボケ：「はい、止血はどうなさりますか？」 ツッコミ：「どう？」 ボケ：「こちらの不手際（ふてぎわ）なので手当します」 ツッコミ：「そう…やな」 ボケ：「それでは…指を舐めても？」 ツッコミ：「いや、気持ち悪いねんっ！」 ボケ：「それでは絆創膏（ばんそうこう）を貼りますね」 ツッコミ：「最初からそうしろや」 ボケ：「これは世界にひとつだけの…特製の絆創膏（ばんそうこう）なんです」 ツッコミ：「そうなんか」 ボケ：「ええ、これはマーキングです」 ツッコミ：「え？ なんて？」 ボケ：「では、今度はその指をお預かりに伺（うかが）いますね」 ツッコミ：「怖い怖い怖いっ！ 警察に電話するわっ！」 ボケ：「呼びましたか？」 ツッコミ：「なんで警察で戻ってくるねんっ！」 ボケ：「危機を察知してきました」 ツッコミ：「あーなんか、ちょっとカッコよく見えるわ」 ボケ：「と、言うわけで…話は所（しょ）で聞きます」 ツッコミ：「なんでやっ！？」 ボケ：「近所迷惑で通報を受けたので」 ツッコミ：「さっきの配達員が本当に通報しとったんかっ！」 ボケ：「そして勤務中に隣の部屋でネトゲしてるのを邪魔されたくないので」 ツッコミ：「なんで勤務中にネトゲしてんねん！」 ボケ：「張り込み調査です」 ツッコミ：「何処を張り込んでるやっ！？」 ボケ：「ネトゲでＰＫしたやつを張り込んでます」 ツッコミ：「まだ根もってるやんっ！」 ボケ：「黙って所（しょ）までご同行願います」 ツッコミ：「わかったわ！ 行けばいいんやろ行けば」 ボケ：「こちらです」 ツッコミ：「なんや近いな」 ボケ：「我が家です」 ツッコミ：「なんで所（しょ）に行く流れで隣の部屋に行くねんっ！？」 ボケ：「ここが本部です」 ツッコミ：「はい？」 ボケ：「お茶でもどうぞ」 ツッコミ：「ありがとう」 ボケ：「お口に合いますか？」 ツッコミ：「あ、うん…あのな」 ボケ：「はい、なんでしょう」 ツッコミ：「確認したいんやけど…職業は？」 ボケ：「警察です」 ツッコミ：「正式名称は？」 ボケ：「自宅警察官です」 ツッコミ：「紛らわしいねんっ！」 ボケ：「どうも、ありがとうございました」 ツッコミ：「ありがとうございました」