台本概要
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タイトル | 平々凡々和日和 |
---|---|
作者名 | 机の上の地球儀 (@tsukuenoueno) |
ジャンル | ラブストーリー |
演者人数 | 2人用台本(男1、女1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
(へいへいぼんぼんなごびより) 5分程度/ほのぼの/恋愛/メレンゲクッキー 商用・非商用利用に問わず連絡不要。 告知画像・動画の作成もお好きにどうぞ。 (その際各画像・音源の著作権等にご注意・ご配慮ください) ただし、有料チケット販売による公演の場合は、可能ならTwitterにご一報いただけますと嬉しいです。 台本の一部を朗読・練習する配信なども問題ございません。 兼ね役OK。1人全役演じ分けもご自由に。 243 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
女 | 女 | 25 | 思いついたら猪突猛進! |
男 | 男 | 30 | 女の同棲相手。日々省エネ。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
:
:
:
女:ねえ、コレ食べたい。作ろうよ。
:
男:(M)目の前の女は、キラキラとした子供のような瞳でそう言った。俺はまたか、とため息を吐く。
:
男:今度は何の影響?
女:これー!先週発売した森山先生の新作小説!主人公が子供の頃食べたっていうメレンゲクッキーの描写があってね、食べたいなーって。
男:メレンゲクッキー、ねえ……。やだよ、面倒臭い。
女:でもきっと楽しいよ。
男:うちハンドミキサー無いよ。
女:交代で混ぜようよ。筋力対決。
男:結果が見える勝負ってつまんなくない?
女:なんでよ!私これでも結構筋肉あるんだから。
男:違うよ、逆。俺の細腕見えてないのかな。正直1分も混ぜ続ける自信ないよ。
女:あー……。
男:少しは否定して欲しかったなあ。
女:ねえ、やろ?折角の休みだし、家でダラダラしてるの勿体無いじゃん。
男:俺今掃除してたんだけど……。
女:メレンゲクッキー食〜べ〜た〜い〜!
男:駄々こねるな、子供か。
女:いいじゃん、たまには童心に帰ったって!
男:たまに?
女:……頻繁に?
男:…………。
女:やめて冷たい目で見ないで!
女:……ちぇー。今日も駄々こねたらいけると思ったのにな。
男:野ねずみのパンケーキも、豚になるお父さんが食べたぶよぶよの何かも、文句も言わずに作るの付き合ってあげたでしょ。
女:文句は言ってたよ!?
男:というかよくそんなパワーあるよね。俺は休みの日なんてただただ寝ていたいってのに。
女:子供の頃は?
男:え?
女:子供の頃は何でも楽しいって思えたじゃない。違う?
男:子供の頃、ねえ……。確かに。1日中外で遊んでたかも。昔は今ほど暑くなかったし。
女:ほらー!
男:今ではもう全部が面倒だけど。
:(間)
:
男:さ。掃除も終わったし俺は昼寝でも(するかな)……、
女:……やっぱりクッキー作ろう!
男:はぁ?
女:何かそういうの不衛生!平和じゃない!
男:日本語合ってるかなあ、それ。
女:もっと身体と心に栄養あげないと!変わらない日常過ごして刺激のない生活送ってると人間干物になっちゃうもん!変化が必要!!!
男:広辞苑で平和って調べると「おだやかで変りのないこと」って出てくるんだけど?
:(間)
:
女:……ただの平和の話はしてない!精神的に平和じゃないって話をしてるの!
男:わあ、ゴリ押しだ。
女:うるさいうるさいうるさーい!ほら!台所行くよ!!!(男の腕を引いて台所へ連れて行く)
:
男:(M)眠い、だるい、面倒臭い。メレンゲクッキー作りなんてもってのほかだ。
男:それなのに、不思議と口角の上がる自分もいた。……彼女といるといつだってこうなのだ。いつだってイレギュラーで、いつだって非常識で。1人でいたら絶対にしないようなことばかり。
:
女:はい、後は焼くの待つだけ!……1時間くらい!
男:1時間も焼くの?……効率悪いな、メレンゲクッキーって。
女:低音でじっくり焼き上げるとサクサクになるんだって。
男:へえ。
女:やっぱり1分ももたなかったね。
男:いやいや、1分は行けたでしょ。
女:……どうだった?昼寝するより楽しかったでしょ。
男:さあ。
女:さあ、って……。
男:でも、何だか……、
:
男:(M)生地に入れたシナモンとアーモンドの香りが、いつの間にか部屋全体に広がって。
:
男:……平和の香りがするね。
:
男:(M)ふふっと笑う彼女に釣られて、俺また不思議と、自分の口角が上がるのを感じた。
:
:
:.
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女:ねえ、コレ食べたい。作ろうよ。
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男:(M)目の前の女は、キラキラとした子供のような瞳でそう言った。俺はまたか、とため息を吐く。
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男:今度は何の影響?
女:これー!先週発売した森山先生の新作小説!主人公が子供の頃食べたっていうメレンゲクッキーの描写があってね、食べたいなーって。
男:メレンゲクッキー、ねえ……。やだよ、面倒臭い。
女:でもきっと楽しいよ。
男:うちハンドミキサー無いよ。
女:交代で混ぜようよ。筋力対決。
男:結果が見える勝負ってつまんなくない?
女:なんでよ!私これでも結構筋肉あるんだから。
男:違うよ、逆。俺の細腕見えてないのかな。正直1分も混ぜ続ける自信ないよ。
女:あー……。
男:少しは否定して欲しかったなあ。
女:ねえ、やろ?折角の休みだし、家でダラダラしてるの勿体無いじゃん。
男:俺今掃除してたんだけど……。
女:メレンゲクッキー食〜べ〜た〜い〜!
男:駄々こねるな、子供か。
女:いいじゃん、たまには童心に帰ったって!
男:たまに?
女:……頻繁に?
男:…………。
女:やめて冷たい目で見ないで!
女:……ちぇー。今日も駄々こねたらいけると思ったのにな。
男:野ねずみのパンケーキも、豚になるお父さんが食べたぶよぶよの何かも、文句も言わずに作るの付き合ってあげたでしょ。
女:文句は言ってたよ!?
男:というかよくそんなパワーあるよね。俺は休みの日なんてただただ寝ていたいってのに。
女:子供の頃は?
男:え?
女:子供の頃は何でも楽しいって思えたじゃない。違う?
男:子供の頃、ねえ……。確かに。1日中外で遊んでたかも。昔は今ほど暑くなかったし。
女:ほらー!
男:今ではもう全部が面倒だけど。
:(間)
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男:さ。掃除も終わったし俺は昼寝でも(するかな)……、
女:……やっぱりクッキー作ろう!
男:はぁ?
女:何かそういうの不衛生!平和じゃない!
男:日本語合ってるかなあ、それ。
女:もっと身体と心に栄養あげないと!変わらない日常過ごして刺激のない生活送ってると人間干物になっちゃうもん!変化が必要!!!
男:広辞苑で平和って調べると「おだやかで変りのないこと」って出てくるんだけど?
:(間)
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女:……ただの平和の話はしてない!精神的に平和じゃないって話をしてるの!
男:わあ、ゴリ押しだ。
女:うるさいうるさいうるさーい!ほら!台所行くよ!!!(男の腕を引いて台所へ連れて行く)
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男:(M)眠い、だるい、面倒臭い。メレンゲクッキー作りなんてもってのほかだ。
男:それなのに、不思議と口角の上がる自分もいた。……彼女といるといつだってこうなのだ。いつだってイレギュラーで、いつだって非常識で。1人でいたら絶対にしないようなことばかり。
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女:はい、後は焼くの待つだけ!……1時間くらい!
男:1時間も焼くの?……効率悪いな、メレンゲクッキーって。
女:低音でじっくり焼き上げるとサクサクになるんだって。
男:へえ。
女:やっぱり1分ももたなかったね。
男:いやいや、1分は行けたでしょ。
女:……どうだった?昼寝するより楽しかったでしょ。
男:さあ。
女:さあ、って……。
男:でも、何だか……、
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男:(M)生地に入れたシナモンとアーモンドの香りが、いつの間にか部屋全体に広がって。
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男:……平和の香りがするね。
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男:(M)ふふっと笑う彼女に釣られて、俺また不思議と、自分の口角が上がるのを感じた。
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