台本概要

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タイトル 推しカップリング論争
作者名 akodon  (@akodon1)
ジャンル コメディ
演者人数 4人用台本(女2、不問2)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 【アドリブ大歓迎!】
腐女子が推しカップリングについて熱く語り合うコメディ。
そういった要素が苦手な方はご注意ください。

楽しく遊んでくれないと、エロ同人の刑だぞ!!

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
美優 41 みゆ。またの名をATM佐藤。顔が可愛いキャラが好き。
由美 40 ゆみ。またの名をエモーショナル鈴木。推しにはカッコよくあってほしい。
実況 不問 17 矢田 萌(やだ もえる)。実況を務めさせて頂きます。
解説 不問 9 孟 無里(もう むり)。解説を務めさせて頂きます。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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美優:「ねぇねぇ〜!由美〜!聞いて聞いてー!」 由美:「どうしたの?美優?」 美優:「あのねぇ、最近私、ハマってる漫画があってぇ〜」 由美:「えっ、なになに?」 美優:「えっとね、『アルファベット戦記』って言うんだけど〜」 由美:「うそ!私も今めちゃくちゃハマってる!」 美優:「ホントに!?」 由美:「いいよね〜アル戦。 由美:バトルあり、冒険あり、スポ根あり・・・何でもありありの先の読めない展開がさぁ〜」 美優:「うんうん!わかる〜!この前のテーブルクロス引きに青春をかける話、マジで泣いた〜!」 由美:「キャラも個性的でカッコイイしさぁ!」 美優:「ねー!ジャングルの秘境から来日した野生児から、厨二病系宇宙人まで多種多様だもんね〜」 由美:「そういえば、美優の推しって誰?」 美優:「えーっとねぇ、熱血主人公タイプのAくん」 由美:「マジ!?私もAくん推しなの!」 美優:「うっそ〜!嬉しい〜!」 由美:「Aくん良いよね!あの王道主人公って感じがカッコよくて」 美優:「そうそう!ちょっとおバカだけど、みんなに愛されてる感じが好き〜!」 由美:「クールな相棒ポジションのBくんとのコンビもたまらないよね」 美優:「それなぁ〜!顔を合わせれば喧嘩ばかりだけど、いざと言う時は息ピッタリでさぁ〜!」 由美:「・・・ちなみに、美優さん。お伺いしたいんですが」 美優:「・・・はい。なんでしょうか?」 由美:「あの・・・好きなカップリングはお決まりですか?」 美優:「ええ、心に決めた至高の組み合わせがありましてよ」 由美:「それは・・・この流れから行くと、もしかして?」 美優:「ふふ・・・薄々勘づいていらっしゃるのでしょう?由美さん?」 由美:「ふふ・・・アナタとは美味しいお酒が飲めそうだわ。美優さん」 美優:「そうね、一晩かけて熱く語らなくちゃね」 由美:「ええ、私たちの愛すべきカップリング・・・」 0:(二人同時ぐらいに) 美優:「B×A(ビーエー)について」 由美:「A×B(エービー)について」 0:(しばらくの間) 美優:「・・・ん?由美、今なんて言った?」 由美:「え?美優こそ。あれ?私の聞き間違いかな?」 美優:「ああ、そうだよね!まさか違うよね。 美優:私のソウルメイトである由美が、A×B派だなんて、そんな・・・」 由美:「いやいや、美優こそ冗談キツいよ〜! 由美:私たち、心の友と書いて心友(しんゆう)でしょ? 由美:まさかまさかのB×A派?そんなことあるわけ・・・」 0:(しばらくの間) 美優:「・・・ねぇ、由美? 美優:もしアナタが仮にA×B派だとしたら、私はそれを受け入れるわけにはいかない・・・ 美優:だって、私にとってあれは運命の出会いだったから・・・」 由美:「私もだよ、美優。 由美:アナタの推しカプがB×Aなら、美味しいお酒を一緒に飲むことはできない・・・ 由美:私の中で、A×Bは唯一にして絶対」 美優:「・・・悲しいけど、やるしかないみたいね」 由美:「そうね・・・アナタとは出来れば争いたくなかったけど、きっとこうなる運命(さだめ)だったんだわ・・・」 美優:「いくわよ!由美!」 由美:「受けて立つわ!美優! 由美:始めましょう、二人の命をかけた決闘(デュエル)を!」 実況:「・・・さぁ〜〜〜!ということで始まりました、推しカップリング論争! 実況:今宵(こよい)も己の推しカプに対する熱き想いを胸に、二人の戦士がこのフィールドで魂と魂をぶつけ合います! 実況:さて、今回はどのようなバトルが繰り広げられるのか・・・! 実況:まずは両選手の入場でーーーす!」 0:(実況以外のメンバー、拍手や指笛、歓声等を自由に送ってください) 実況:「まずは赤コーナー! 実況:推しカプの為なら金に糸目は付けぬ・・・その愛だけで家が建つ! 実況:B×A界の彗星(すいせい)、ATM佐藤ォーーー!」 美優:「私は推しのATMだ!!!」 実況:「続いて青コーナー! 実況:推しカプの為ならたとえ火の中、水の中!走り出したら止まらない! 実況:A×B界の猛牛!エモーショナル鈴木ィーーー!」 由美:「今日も私の推しカプが最高に尊い!!!」 実況:「えー実況を務めますは、ワタクシ矢田萌(やだ・もえる)。 実況:解説は推しカプ評論家の孟無里(もう・むり)さんにお越し頂いてます」 解説:「よろしくお願いします」 実況:「では、簡単なルール説明に移りましょう! 実況:お二人にはこれから互いの推しカプの素晴らしさを、このフィールドで熱く語ってもらいます。 実況:その中で相手に自分の推しカプの尊さを認めさせ、『参った』と言わせた方の勝ち! 実況:単純明快!時間無制限の推しカップリング語り! 実況:・・・尚、相手や相手の推しに対する暴言、暴力行為は禁止となっております。 実況:そのあたりは紳士的、淑女的な態度で望んで頂けるよう、よろしくお願い致します」 解説:「推しカプマンシップに乗っ取った、素晴らしい闘いを期待しております」 実況:「ではではお二人共、準備はよろしいですか? 実況:・・・それでは推しカップリング論争!スタートです!」 0:(ゴングの音) 美優:「えー・・・まず初めに、私がB×Aを推す理由ですが、それはAくんの顔がBくんより可愛いという点に心が動かされたからです。 美優:私は基本的に可愛い方が受けであると考えています。 美優:何故なら、元々可愛い顔をしているキャラが、恋愛において見せる表情は可愛さの相乗効果。 美優:頬を赤らめ、恥ずかしそうに顔を背け、時には涙目になって戸惑う・・・ 美優:その姿はまさに至高。国宝級の可愛さになると信じています。 美優:よって、私はB×Aを心から推しております」 実況:「おっとぉ!ATM佐藤、序盤からガンガン攻めていくぅ!」 解説:「推しに関する堂々とした語り口。 解説:佐藤さん、かなりの猛者(もさ)とお見受けします」 実況:「さて、この語りに対してエモーショナル鈴木、どう出るでしょうか?」 由美:「・・・推しの顔が可愛いから受け。 由美:まぁ、そういった考えも一理あるでしょう。 由美:ですが、私は可愛い顔をしている方が攻めに回った瞬間に見せる、男としての顔がたまらないと思っておりますので」 美優:「なんですって・・・?」 由美:「よく考えてみてください。 由美:元々可愛い顔をしている方が可愛いのは、当たり前の事なのです。 由美:けれど、そんな彼のカッコイイ表情も見られるとしたら? 由美:攻めになったことによって、可愛いだけではなく、男性としての魅力もプラスされた推しを見られるとしたら? 由美:これぞ、ひと粒で二度美味しい展開ではないでしょうか!」 美優:「くっ・・・なんかちょっとわかる・・・!」 実況:「なんとーーー! 実況:エモーショナル鈴木!相手の推しに対する可愛いというイメージをうまく利用した上で、自分の考えを主張していくーーー! 実況:策士!まさに策士!」 解説:「推しの可愛い表情もいいけど、カッコイイところも見たい・・・ 解説:その気持ちを読み取った、素晴らしい作戦ですねー」 実況:「さぁ、少し揺らいでいるか、ATM佐藤? 実況:次はどう出てくるでしょうかーーー?」 美優:「ふふ・・・いい返しだったわ・・・由美。 美優:でも私、どうしてもこれだけは譲れないの・・・ 美優:そう、AくんとBくんの身長差だけは・・・」 由美:「身長差・・・ですって?」 美優:「ええ、私は身長が低い方が受けじゃないと萌えないの。 美優:AくんはBくんより12センチ低いという公式設定・・・ 美優:これがある限り、私はB×Aを諦めることはできない・・・!」 由美:「あら、小さい方が攻めでもいいじゃない? 由美:座ったりすれば身長差は気にならないし、小さい方が背伸びしながら頑張るのもなかなか・・・」 美優:「・・・でも考えてみて、由美。 美優:AくんがBくんの腕にすっぽり収まってる図、可愛くない?」 由美:「・・・くっ・・・」 美優:「彼シャツとか彼ジャージで、ちょっと袖の余った服着てるの、可愛くない?」 由美:「くうう・・・」 美優:「喧嘩する時、リーチの差で頭押さえ付けられて、悔しがってる姿とか・・・可愛くない?」 由美:「くぅうううう!」 実況:「おおお!ATM佐藤のジャブがエモーショナル鈴木を追い詰めていく! 実況:威力は小さいが、妄想を掻き立てる言葉の数々が的確にダメージを与えていくぅ!」 解説:「脳裏に自然と絵が浮かんでしまう言葉選び・・・いいですねぇ」 実況:「エモーショナル鈴木、必死に耐えているが大丈夫でしょうかーーー!?」 由美:「ふふ・・・さすが美優・・・我が心友・・・ 由美:けど、私も譲れないの・・・ 由美:某投稿サイトで日夜闘い続ける同志たちの為に・・・!」 美優:「同志たちの・・・?まさか・・・それは・・・」 由美:「そう、某投稿サイトにおけるB×A作品の投稿数は約2500件・・・ 由美:対して、A×B作品の投稿数はその三分の一以下・・・ 由美:世間一般では、B×Aの方が主流・・・」 美優:「でも・・・でも、そんな中、アナタは・・・!」 由美:「ええ、これが世間の流れに逆らい、過疎(かそ)カップリングにハマった者の宿命・・・」 美優:「由美・・・!」 実況:「ATM佐藤、エモーショナル鈴木の境遇に思わず同情の涙ーー!」 解説:「カップリングはものによって、二次創作の投稿数の差がエグいことになりますからねー」 由美:「いいの・・・泣かないで、美優。 由美:これは仕方がないことなの。 由美:大丈夫、私は週に一つでも投稿作品があれば充分幸せだから・・・」 美優:「ごめん・・・ごめんね・・・ 美優:毎日どんどん投稿数が増える大手カップリングで・・・」 実況:「・・・ぐすっ・・・ここにきて二人がお互いの手を取り合うという、美しい光景が見られましたねぇ・・・孟さん・・・」 解説:「そうですねぇ・・・愛するカップリングは違えど、同じ腐女子という立場に居る存在だからこそわかる、この気持ち。 解説:いやー、いいですね。良いものが見られました」 美優:「けど・・・私たちは決着を付けなければならない・・・ 美優:互いのカップリングへの愛をかけて」 由美:「ええ、そうね・・・正々堂々、闘わなければならない。 由美:それが同じカップリングを愛する仲間の希望になるのなら・・・!」 美優:「作品への愛を胸に!」 由美:「Aくんへの熱い思いを胸に!」 実況:「おーーーっと!二人が力強く握手を交わしながら今・・・」 美優:「・・・ん?でも待って、由美」 由美:「えっ、なあに?」 美優:「あのさ・・・私たちって結局のところ、Aくんが攻めか受けか、っていう部分が違うだけで、根本的にはAくんのことを一番推してるんだよね」 由美:「そうだね。そうなるね」 美優:「つまりはさぁ。別にお互いB×A派かA×B派か気にしなければ、Aくんについて楽しく語れるってことだよね?」 由美:「ああ!そっか! 由美:だったら無理に争う必要ないじゃーん!」 美優:「実は私、Aくんのカッコイイところ見るの好きだし〜」 由美:「ホントに!?私も可愛いAくん見てるの、結構好きなんだ〜」 美優:「まぁ、カップリングに関しては目をつぶって、これからも仲良くしよう!」 由美:「そうだね!同じ作品を愛していることには変わりないんだから!」 美優:「これからもずっとソウルメイトでいようね!由美!」 由美:「うん!私たち、ずっと心友だよ!美優!」 0:(美優と由美、去っていく) 実況:「・・・えー、今回のカップリング論争ですが、お二人が友情を深めたところで、平和的解決を迎えたようです」 解説:「人の数だけカップリングへの愛がある・・・ 解説:これもまた、ひとつの愛の形なのです・・・」 実況:「では、孟さんの名言をお伺いしたところで、今回の放送は終了とさせていただきます!お疲れ様でした!」 解説:「お疲れ様でした。みなさま、良いカップリングライフを・・・それでは」 0:〜FIN〜

美優:「ねぇねぇ〜!由美〜!聞いて聞いてー!」 由美:「どうしたの?美優?」 美優:「あのねぇ、最近私、ハマってる漫画があってぇ〜」 由美:「えっ、なになに?」 美優:「えっとね、『アルファベット戦記』って言うんだけど〜」 由美:「うそ!私も今めちゃくちゃハマってる!」 美優:「ホントに!?」 由美:「いいよね〜アル戦。 由美:バトルあり、冒険あり、スポ根あり・・・何でもありありの先の読めない展開がさぁ〜」 美優:「うんうん!わかる〜!この前のテーブルクロス引きに青春をかける話、マジで泣いた〜!」 由美:「キャラも個性的でカッコイイしさぁ!」 美優:「ねー!ジャングルの秘境から来日した野生児から、厨二病系宇宙人まで多種多様だもんね〜」 由美:「そういえば、美優の推しって誰?」 美優:「えーっとねぇ、熱血主人公タイプのAくん」 由美:「マジ!?私もAくん推しなの!」 美優:「うっそ〜!嬉しい〜!」 由美:「Aくん良いよね!あの王道主人公って感じがカッコよくて」 美優:「そうそう!ちょっとおバカだけど、みんなに愛されてる感じが好き〜!」 由美:「クールな相棒ポジションのBくんとのコンビもたまらないよね」 美優:「それなぁ〜!顔を合わせれば喧嘩ばかりだけど、いざと言う時は息ピッタリでさぁ〜!」 由美:「・・・ちなみに、美優さん。お伺いしたいんですが」 美優:「・・・はい。なんでしょうか?」 由美:「あの・・・好きなカップリングはお決まりですか?」 美優:「ええ、心に決めた至高の組み合わせがありましてよ」 由美:「それは・・・この流れから行くと、もしかして?」 美優:「ふふ・・・薄々勘づいていらっしゃるのでしょう?由美さん?」 由美:「ふふ・・・アナタとは美味しいお酒が飲めそうだわ。美優さん」 美優:「そうね、一晩かけて熱く語らなくちゃね」 由美:「ええ、私たちの愛すべきカップリング・・・」 0:(二人同時ぐらいに) 美優:「B×A(ビーエー)について」 由美:「A×B(エービー)について」 0:(しばらくの間) 美優:「・・・ん?由美、今なんて言った?」 由美:「え?美優こそ。あれ?私の聞き間違いかな?」 美優:「ああ、そうだよね!まさか違うよね。 美優:私のソウルメイトである由美が、A×B派だなんて、そんな・・・」 由美:「いやいや、美優こそ冗談キツいよ〜! 由美:私たち、心の友と書いて心友(しんゆう)でしょ? 由美:まさかまさかのB×A派?そんなことあるわけ・・・」 0:(しばらくの間) 美優:「・・・ねぇ、由美? 美優:もしアナタが仮にA×B派だとしたら、私はそれを受け入れるわけにはいかない・・・ 美優:だって、私にとってあれは運命の出会いだったから・・・」 由美:「私もだよ、美優。 由美:アナタの推しカプがB×Aなら、美味しいお酒を一緒に飲むことはできない・・・ 由美:私の中で、A×Bは唯一にして絶対」 美優:「・・・悲しいけど、やるしかないみたいね」 由美:「そうね・・・アナタとは出来れば争いたくなかったけど、きっとこうなる運命(さだめ)だったんだわ・・・」 美優:「いくわよ!由美!」 由美:「受けて立つわ!美優! 由美:始めましょう、二人の命をかけた決闘(デュエル)を!」 実況:「・・・さぁ〜〜〜!ということで始まりました、推しカップリング論争! 実況:今宵(こよい)も己の推しカプに対する熱き想いを胸に、二人の戦士がこのフィールドで魂と魂をぶつけ合います! 実況:さて、今回はどのようなバトルが繰り広げられるのか・・・! 実況:まずは両選手の入場でーーーす!」 0:(実況以外のメンバー、拍手や指笛、歓声等を自由に送ってください) 実況:「まずは赤コーナー! 実況:推しカプの為なら金に糸目は付けぬ・・・その愛だけで家が建つ! 実況:B×A界の彗星(すいせい)、ATM佐藤ォーーー!」 美優:「私は推しのATMだ!!!」 実況:「続いて青コーナー! 実況:推しカプの為ならたとえ火の中、水の中!走り出したら止まらない! 実況:A×B界の猛牛!エモーショナル鈴木ィーーー!」 由美:「今日も私の推しカプが最高に尊い!!!」 実況:「えー実況を務めますは、ワタクシ矢田萌(やだ・もえる)。 実況:解説は推しカプ評論家の孟無里(もう・むり)さんにお越し頂いてます」 解説:「よろしくお願いします」 実況:「では、簡単なルール説明に移りましょう! 実況:お二人にはこれから互いの推しカプの素晴らしさを、このフィールドで熱く語ってもらいます。 実況:その中で相手に自分の推しカプの尊さを認めさせ、『参った』と言わせた方の勝ち! 実況:単純明快!時間無制限の推しカップリング語り! 実況:・・・尚、相手や相手の推しに対する暴言、暴力行為は禁止となっております。 実況:そのあたりは紳士的、淑女的な態度で望んで頂けるよう、よろしくお願い致します」 解説:「推しカプマンシップに乗っ取った、素晴らしい闘いを期待しております」 実況:「ではではお二人共、準備はよろしいですか? 実況:・・・それでは推しカップリング論争!スタートです!」 0:(ゴングの音) 美優:「えー・・・まず初めに、私がB×Aを推す理由ですが、それはAくんの顔がBくんより可愛いという点に心が動かされたからです。 美優:私は基本的に可愛い方が受けであると考えています。 美優:何故なら、元々可愛い顔をしているキャラが、恋愛において見せる表情は可愛さの相乗効果。 美優:頬を赤らめ、恥ずかしそうに顔を背け、時には涙目になって戸惑う・・・ 美優:その姿はまさに至高。国宝級の可愛さになると信じています。 美優:よって、私はB×Aを心から推しております」 実況:「おっとぉ!ATM佐藤、序盤からガンガン攻めていくぅ!」 解説:「推しに関する堂々とした語り口。 解説:佐藤さん、かなりの猛者(もさ)とお見受けします」 実況:「さて、この語りに対してエモーショナル鈴木、どう出るでしょうか?」 由美:「・・・推しの顔が可愛いから受け。 由美:まぁ、そういった考えも一理あるでしょう。 由美:ですが、私は可愛い顔をしている方が攻めに回った瞬間に見せる、男としての顔がたまらないと思っておりますので」 美優:「なんですって・・・?」 由美:「よく考えてみてください。 由美:元々可愛い顔をしている方が可愛いのは、当たり前の事なのです。 由美:けれど、そんな彼のカッコイイ表情も見られるとしたら? 由美:攻めになったことによって、可愛いだけではなく、男性としての魅力もプラスされた推しを見られるとしたら? 由美:これぞ、ひと粒で二度美味しい展開ではないでしょうか!」 美優:「くっ・・・なんかちょっとわかる・・・!」 実況:「なんとーーー! 実況:エモーショナル鈴木!相手の推しに対する可愛いというイメージをうまく利用した上で、自分の考えを主張していくーーー! 実況:策士!まさに策士!」 解説:「推しの可愛い表情もいいけど、カッコイイところも見たい・・・ 解説:その気持ちを読み取った、素晴らしい作戦ですねー」 実況:「さぁ、少し揺らいでいるか、ATM佐藤? 実況:次はどう出てくるでしょうかーーー?」 美優:「ふふ・・・いい返しだったわ・・・由美。 美優:でも私、どうしてもこれだけは譲れないの・・・ 美優:そう、AくんとBくんの身長差だけは・・・」 由美:「身長差・・・ですって?」 美優:「ええ、私は身長が低い方が受けじゃないと萌えないの。 美優:AくんはBくんより12センチ低いという公式設定・・・ 美優:これがある限り、私はB×Aを諦めることはできない・・・!」 由美:「あら、小さい方が攻めでもいいじゃない? 由美:座ったりすれば身長差は気にならないし、小さい方が背伸びしながら頑張るのもなかなか・・・」 美優:「・・・でも考えてみて、由美。 美優:AくんがBくんの腕にすっぽり収まってる図、可愛くない?」 由美:「・・・くっ・・・」 美優:「彼シャツとか彼ジャージで、ちょっと袖の余った服着てるの、可愛くない?」 由美:「くうう・・・」 美優:「喧嘩する時、リーチの差で頭押さえ付けられて、悔しがってる姿とか・・・可愛くない?」 由美:「くぅうううう!」 実況:「おおお!ATM佐藤のジャブがエモーショナル鈴木を追い詰めていく! 実況:威力は小さいが、妄想を掻き立てる言葉の数々が的確にダメージを与えていくぅ!」 解説:「脳裏に自然と絵が浮かんでしまう言葉選び・・・いいですねぇ」 実況:「エモーショナル鈴木、必死に耐えているが大丈夫でしょうかーーー!?」 由美:「ふふ・・・さすが美優・・・我が心友・・・ 由美:けど、私も譲れないの・・・ 由美:某投稿サイトで日夜闘い続ける同志たちの為に・・・!」 美優:「同志たちの・・・?まさか・・・それは・・・」 由美:「そう、某投稿サイトにおけるB×A作品の投稿数は約2500件・・・ 由美:対して、A×B作品の投稿数はその三分の一以下・・・ 由美:世間一般では、B×Aの方が主流・・・」 美優:「でも・・・でも、そんな中、アナタは・・・!」 由美:「ええ、これが世間の流れに逆らい、過疎(かそ)カップリングにハマった者の宿命・・・」 美優:「由美・・・!」 実況:「ATM佐藤、エモーショナル鈴木の境遇に思わず同情の涙ーー!」 解説:「カップリングはものによって、二次創作の投稿数の差がエグいことになりますからねー」 由美:「いいの・・・泣かないで、美優。 由美:これは仕方がないことなの。 由美:大丈夫、私は週に一つでも投稿作品があれば充分幸せだから・・・」 美優:「ごめん・・・ごめんね・・・ 美優:毎日どんどん投稿数が増える大手カップリングで・・・」 実況:「・・・ぐすっ・・・ここにきて二人がお互いの手を取り合うという、美しい光景が見られましたねぇ・・・孟さん・・・」 解説:「そうですねぇ・・・愛するカップリングは違えど、同じ腐女子という立場に居る存在だからこそわかる、この気持ち。 解説:いやー、いいですね。良いものが見られました」 美優:「けど・・・私たちは決着を付けなければならない・・・ 美優:互いのカップリングへの愛をかけて」 由美:「ええ、そうね・・・正々堂々、闘わなければならない。 由美:それが同じカップリングを愛する仲間の希望になるのなら・・・!」 美優:「作品への愛を胸に!」 由美:「Aくんへの熱い思いを胸に!」 実況:「おーーーっと!二人が力強く握手を交わしながら今・・・」 美優:「・・・ん?でも待って、由美」 由美:「えっ、なあに?」 美優:「あのさ・・・私たちって結局のところ、Aくんが攻めか受けか、っていう部分が違うだけで、根本的にはAくんのことを一番推してるんだよね」 由美:「そうだね。そうなるね」 美優:「つまりはさぁ。別にお互いB×A派かA×B派か気にしなければ、Aくんについて楽しく語れるってことだよね?」 由美:「ああ!そっか! 由美:だったら無理に争う必要ないじゃーん!」 美優:「実は私、Aくんのカッコイイところ見るの好きだし〜」 由美:「ホントに!?私も可愛いAくん見てるの、結構好きなんだ〜」 美優:「まぁ、カップリングに関しては目をつぶって、これからも仲良くしよう!」 由美:「そうだね!同じ作品を愛していることには変わりないんだから!」 美優:「これからもずっとソウルメイトでいようね!由美!」 由美:「うん!私たち、ずっと心友だよ!美優!」 0:(美優と由美、去っていく) 実況:「・・・えー、今回のカップリング論争ですが、お二人が友情を深めたところで、平和的解決を迎えたようです」 解説:「人の数だけカップリングへの愛がある・・・ 解説:これもまた、ひとつの愛の形なのです・・・」 実況:「では、孟さんの名言をお伺いしたところで、今回の放送は終了とさせていただきます!お疲れ様でした!」 解説:「お疲れ様でした。みなさま、良いカップリングライフを・・・それでは」 0:〜FIN〜