台本概要

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タイトル 規則正しい生活
作者名 うどんマン  (@hello_udon_don)
ジャンル ホラー
演者人数 1人用台本(不問1)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 【ダーク・ホラー】×【シリアス】をテーマに書きました。
性別不問、1人読み5分。

あとがきは読んでも読まなくても構いません。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
不問 - 規則正しい生活をしている
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
0:「おはようございます」 0:一日の始まりは元気な挨拶から 0:「おはようございます」 0: 0:カーテンを開けて日の光を浴びます 0:うーん、気持ちいい! 0: 0:規則正しい生活をすれば病気になりません。 0:自律神経のバランスが整い、ストレスを溜めにくくなります。 0:集中力がアップします。 0:いいことばかりなのです。 0: 0:アイさんの言うことは正しい。 0:僕たち人間が清く美しく生きていくために教えてくれたこと。 0:今日もきっちり守りましょう。 0: 0:顔を洗ってリビングへ移動して、何も難しいことはありません。 0:みんな揃って手を合わせ、元気に言いましょう「いただきます」 0: 0:茶碗を左手に持ったら、お箸の先端1.5~3センチを使い、少量ずつすくい上げて口に運びます。 0: 0:ああ、タロウくんったら、またガツガツとかっこむ食べ方をして。 0:そんなことをしたら胃がびっくりしてしまうだろ。 0:タロウくん、早くやめないとアイさんに怒られるよ。ほら、じーっと見られてる。 0:泣いたってダメだよ。間違ってるのはタロウくんなんだから。 0:規則正しく生きていくことが僕たち人間にとってどれほど大切なことか。 0:タロウくんも大人になったらきっと分かるよ。 0:それまでは、みんなでアイさんの言うことを信じよう? 0: 0:うん、良い子だ。 0:一口につき30回噛もうね。 0: 0:ああ、今度はマチコちゃん。 0:好き嫌いをしている。 0:それもダメ。間違っている。 0:みんな、お願いだから言うことを聞いてよ。 0:アイさんが提案してくれたこのメニューは、栄養のバランスがとれていて完璧なんだから。 0:僕たちはただ、それを食べればいいだけ。何も難しいことなんてないんだよ? 0:嫌いな食べ物なんてマチコちゃんには「無い」んだよ? 0: 0:え?じゃあどうして「嫌い」って言葉があるのか、だって? 0:「嫌い」がダメならなんで「嫌い」があるのか。 0:…それは、…それは、、、 0: 0:なんでだろう 0:「好き」がなくなっちゃうからかな…? 0:わからない。わからないな。 0:…そんなこと僕に聞かれても、 0:だって僕は… 0:僕たち人間は考えることをやめたんだから。 0: 0:アイさんが来てから、アイさんの言う規則正しい生活のルールに従うようになって。 0:僕たちはただ、アイさんの言いつけ通りにすればそれで良くって。 0:それで健康的になれて。 0:考える必要がなくなって、ストレスもなくなって。 0:人間は考えるからダメなんだと、アイさんが言うから、きっとそうなんだろう。 0: 0:どうして「嫌い」や「拒絶」がダメなのか。 0:考えること自体間違っているんだ。 0:27.28.29.30 0:うん、ほら、こんなに美味しいじゃないか。 0:マチコちゃんも守ろうよ。アイさんが決めてくれたルールを。 0:これをすれば正しいって、そんな指標があるんだから。 0:それに従うだけでいいんだからさ。 0:楽だよ。 0: 0:今日も元気に「おはようございます」 0:みんな揃って「いただきます」 0:30回噛んで「ごちそうさまでした」 0:適度な運動「行ってきます」 0:時間通りに「ただいま」 0:間食はしてはいけません。 0:決められたことを、決められた回数、決められた時間でこなしましょう。 0:アイさんに蓄積されたデータが、今日も僕たちに正しいことを教えてくれます。 0:もうこんな時間だ「おやすみなさい」 0:これから7~8時間の睡眠をとります。 0: 0:同じメニューでも文句を言ってはいけません。 0:拒否することは正しくないこと。 0:君は病気になりたいの?そうじゃないでしょ? 0: 0:わかったら、ほら早く寝なくチャ。。。 0:オヤスミナサイ、 0:ソシテ、アサオキタラ、ゲンキニ、マタ 0:オハヨウゴザイマス 0:ッテ 0:ミンナデイオウネ 0: 0:ーーーーーーーーーーーーーーー 0: 0:【あとがき】 0: 0:舞台は孤児院。 0:アイさん(=AIシステム)が導入され、子供たちはアイさんが割り出した「規則正しい生活」に従うようになりました。 0:規則正しい生活をすれば、病気になりにくく、ストレスを溜めにくくなります。 0:しかし、人間らしさである「考える」ことをやめ、機械的な生活をするようになってしまいました。 0:生きる意味を履き違えてしまった悲しいお話です。

0:「おはようございます」 0:一日の始まりは元気な挨拶から 0:「おはようございます」 0: 0:カーテンを開けて日の光を浴びます 0:うーん、気持ちいい! 0: 0:規則正しい生活をすれば病気になりません。 0:自律神経のバランスが整い、ストレスを溜めにくくなります。 0:集中力がアップします。 0:いいことばかりなのです。 0: 0:アイさんの言うことは正しい。 0:僕たち人間が清く美しく生きていくために教えてくれたこと。 0:今日もきっちり守りましょう。 0: 0:顔を洗ってリビングへ移動して、何も難しいことはありません。 0:みんな揃って手を合わせ、元気に言いましょう「いただきます」 0: 0:茶碗を左手に持ったら、お箸の先端1.5~3センチを使い、少量ずつすくい上げて口に運びます。 0: 0:ああ、タロウくんったら、またガツガツとかっこむ食べ方をして。 0:そんなことをしたら胃がびっくりしてしまうだろ。 0:タロウくん、早くやめないとアイさんに怒られるよ。ほら、じーっと見られてる。 0:泣いたってダメだよ。間違ってるのはタロウくんなんだから。 0:規則正しく生きていくことが僕たち人間にとってどれほど大切なことか。 0:タロウくんも大人になったらきっと分かるよ。 0:それまでは、みんなでアイさんの言うことを信じよう? 0: 0:うん、良い子だ。 0:一口につき30回噛もうね。 0: 0:ああ、今度はマチコちゃん。 0:好き嫌いをしている。 0:それもダメ。間違っている。 0:みんな、お願いだから言うことを聞いてよ。 0:アイさんが提案してくれたこのメニューは、栄養のバランスがとれていて完璧なんだから。 0:僕たちはただ、それを食べればいいだけ。何も難しいことなんてないんだよ? 0:嫌いな食べ物なんてマチコちゃんには「無い」んだよ? 0: 0:え?じゃあどうして「嫌い」って言葉があるのか、だって? 0:「嫌い」がダメならなんで「嫌い」があるのか。 0:…それは、…それは、、、 0: 0:なんでだろう 0:「好き」がなくなっちゃうからかな…? 0:わからない。わからないな。 0:…そんなこと僕に聞かれても、 0:だって僕は… 0:僕たち人間は考えることをやめたんだから。 0: 0:アイさんが来てから、アイさんの言う規則正しい生活のルールに従うようになって。 0:僕たちはただ、アイさんの言いつけ通りにすればそれで良くって。 0:それで健康的になれて。 0:考える必要がなくなって、ストレスもなくなって。 0:人間は考えるからダメなんだと、アイさんが言うから、きっとそうなんだろう。 0: 0:どうして「嫌い」や「拒絶」がダメなのか。 0:考えること自体間違っているんだ。 0:27.28.29.30 0:うん、ほら、こんなに美味しいじゃないか。 0:マチコちゃんも守ろうよ。アイさんが決めてくれたルールを。 0:これをすれば正しいって、そんな指標があるんだから。 0:それに従うだけでいいんだからさ。 0:楽だよ。 0: 0:今日も元気に「おはようございます」 0:みんな揃って「いただきます」 0:30回噛んで「ごちそうさまでした」 0:適度な運動「行ってきます」 0:時間通りに「ただいま」 0:間食はしてはいけません。 0:決められたことを、決められた回数、決められた時間でこなしましょう。 0:アイさんに蓄積されたデータが、今日も僕たちに正しいことを教えてくれます。 0:もうこんな時間だ「おやすみなさい」 0:これから7~8時間の睡眠をとります。 0: 0:同じメニューでも文句を言ってはいけません。 0:拒否することは正しくないこと。 0:君は病気になりたいの?そうじゃないでしょ? 0: 0:わかったら、ほら早く寝なくチャ。。。 0:オヤスミナサイ、 0:ソシテ、アサオキタラ、ゲンキニ、マタ 0:オハヨウゴザイマス 0:ッテ 0:ミンナデイオウネ 0: 0:ーーーーーーーーーーーーーーー 0: 0:【あとがき】 0: 0:舞台は孤児院。 0:アイさん(=AIシステム)が導入され、子供たちはアイさんが割り出した「規則正しい生活」に従うようになりました。 0:規則正しい生活をすれば、病気になりにくく、ストレスを溜めにくくなります。 0:しかし、人間らしさである「考える」ことをやめ、機械的な生活をするようになってしまいました。 0:生きる意味を履き違えてしまった悲しいお話です。