台本概要

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タイトル のぶあい!
作者名 akodon  (@akodon1)
ジャンル コメディ
演者人数 4人用台本(男4)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 【アドリブ大歓迎!】
みんな、殿のことが大好きなんだからね!

ほんのりBL風味です。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
信長 30 のぶなが。言わずと知れた第六天魔王。このシナリオではかなり能天気。
藤吉郎 19 とうきちろう。猿と呼ばれる足軽。のちの秀吉。
蘭丸 13 かの有名な信長の小姓。殿との関係はお察し。
光秀 13 大河ドラマにもなった有名な武将。幸薄そう。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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信長:「う〜・・・寒い寒い・・・今夜もめちゃくちゃ冷えるなぁ・・・。 信長:厠(かわや)へ行くのも寒くてやんなっちゃうよ。 信長:あーあ、もう比叡山(ひえいざん)焼き討ちして暖を取るしかないなー、これ。 信長:寒すぎるわー、これ」 藤吉郎:「殿!!!」 信長:「おっ、猿じゃーん。 信長:何?寒い中、どうしてこんなところにいるわけー?」 藤吉郎:「はっ!雪が降ろうと槍が降ろうと、殿の御身(おんみ)の安全の為、毎晩見回りをするのがこの猿めの役目! 藤吉郎:本日も健やかに殿が安眠できるよう、目を光らせておりまする!」 信長:「ふんふん、なるほどー。ご苦労ご苦労。 信長:お前、顔はアレだけど、すごい気が利くよねー。顔はアレだけど。 信長:そういう奴、信長めっちゃ重宝(ちょうほう)しちゃうなー」 藤吉郎:「ははっ!ありがたきお言葉・・・ 藤吉郎:この猿、今なら喜びのままに一夜で城を建てられそうです!」 信長:「はっはっは〜。デカいこと言ってくれんじゃん? 信長:信長好きよ、そういうの・・・ 信長:っと、ワシそういえば厠へ行く途中だったわ。 信長:さて、草履(ぞうり)を履いて・・・って、草履が無い・・・」 藤吉郎:「草履でしたら、こちらに!」 信長:「えっ、猿・・・お前、ワシの草履どうして懐(ふところ)から取り出してんの? 信長:アレか?お前まさか、ワシのことを敬愛するがあまり、思わず草履を盗もうと・・・」 藤吉郎:「誤解です! 藤吉郎:確かに殿のことは愛・・・げふんげふん!敬愛しておりますが、草履を盗むなどそんな・・・」 信長:「じゃあ、なんで懐にワシの草履が入ってんのよ?」 藤吉郎:「はっ!信長様のおみ足を冷やさぬよう、この猿、失礼を承知で懐に草履を入れて温めておきました!」 信長:「マジかぁ!お前やるなあ!」 藤吉郎:「ありがたきお言葉!」 信長:「あー・・・確かにめっちゃお前のヌクモリティ感じるわァ〜。 信長:サンキュー猿!今度お前の為に敦盛(あつもり)舞ってやるからね」 藤吉郎:「殿・・・ああ・・・感激でございます・・・」 蘭丸:「キィイ・・・信長様・・・僕という者が居ながら、こんな猿顔男のどこがいいんですか・・・!?」 信長:「おお、蘭丸!どうしちゃったの? 信長:手拭いなんか噛み締めちゃって」 蘭丸:「どうもこうもありませんよ! 蘭丸:信長様がなかなか厠から帰ってこないから、心配になって来てみれば・・・ 蘭丸:こんな夜更けに猿顔男と楽しげにイチャイチャと・・・!」 藤吉郎:「猿顔男とは何ですか! 藤吉郎:確かに拙者(せっしゃ)は蘭丸様のような絶世の美少年ではございませんが、殿への愛は貴方様に負けるとは思っておりませんぞ!」 蘭丸:「はぁ!?何それ!?足軽のクセに生意気だ! 蘭丸:信長様の小姓(こしょう)をさせて頂いてる上、超絶美少年の僕と張り合おうっていうの?」 信長:「おいおい、お前ら喧嘩しちゃダメだぞ〜! 信長:猿はなぁ、ワシの草履を温めて、厠へ行く時足が冷えないよう気を遣ってくれただけなんだから・・・」 蘭丸:「猿が草履なら、僕は信長様の布団を毎晩温めてるじゃないですか!」 信長:「しっ!声が大きい! 信長:ワシとお前の関係が城中にバレちゃうでしょうが」 藤吉郎:「な、なんですと・・・ 藤吉郎:信長様と蘭丸様が・・・まさか、そのような・・・!」 信長:「・・・まぁ、この話、実は後世まで語り継がれちゃう程度にはバレバレなんだけどね」 蘭丸:「そうだそうだ! 蘭丸:だから、信長様と僕の間にお前が入る隙間なんて一寸たりとも無いんだぞ!」 藤吉郎:「ウキィイイイイ!悔しい!悔しいですぞ!」 信長:「ちょっとちょっと、お前ら落ち着きなさいよ。 信長:さすがにワシの城とはいえ、大騒ぎしすぎだって・・・」 光秀:「悔しい・・・悔しいですぞ・・・」 信長:「はあっ!?光秀!いつの間にそこに!?」 光秀:「だいぶ前から居りました・・・」 信長:「いや、それなら早く声かけてよ。 信長:人生50年しかないのに、今ので10年くらい寿命縮まったよ?」 蘭丸:「信長様ァ!死んじゃ嫌ァ!」 藤吉郎:「嫌ァ!!!」 信長:「はいはい、みんなワシのこと大好きなのはよーく分かったよぉ〜。 信長:泣かない泣かない、よしよーし」 光秀:「信長様・・・私も混ぜてください・・・」 信長:「へ?何?光秀、お前もワシのこと大好きなの?」 光秀:「ええ、ずっと前からお慕いしております。 光秀:それなのに、殿は私の熱い視線にずっと気付いて下さらない・・・」 蘭丸:「光秀殿は陰気ですからね!そんな陰からの熱い視線なんて殿が気付く訳ないじゃないですか!」 信長:「こらっ!蘭丸! 信長:そういう人を傷付けるようなこと言っちゃダメでしょ!」 藤吉郎:「やーい、怒られてやんの〜」 蘭丸:「うるさいこの猿!」 信長:「あー・・・ごめんね光秀。 信長:ワシも早く気付けば良かったねぇ・・・」 光秀:「いえ・・・良いのです・・・ 光秀:私もこの想いをひっそり胸にしまったまま、ここまで生きてきてしまいましたから・・・」 信長:「いやぁ、家臣の想いに気付けないなんて、ワシ主君失格だわァ・・・ 信長:今度から気を付けるね」 藤吉郎:「さすが信長様!主君の鏡!」 蘭丸:「よっ!うつけ者!第六天魔王!」 信長:「なんか褒め言葉としては怪しい言葉混じってない?」 光秀:「ああ・・・信長様。お気になさらないでください。 光秀:そう仰っていただけるだけで、光秀は満足でございます・・・ 光秀:そのご寵愛(ちょうあい)がたとえ三日の天下であっても・・・」 藤吉郎:「なんか光秀殿を無性に討ち果たしたくなりますね。その天下」 光秀:「しかしながら、殿。 光秀:藤吉郎殿も蘭丸殿も、殿の為に何かしらを温めているご様子・・・ 光秀:私もぜひ、殿の為に何かさせて頂こうと思いまして・・・」 信長:「おっ!一体何をしてくれちゃうのかな?」 光秀:「本能寺を温めておきました」 信長:「・・・ん?」 光秀:「本能寺を温めておきました」 信長:「二回言わなくても大丈夫。聞こえた聞こえた」 蘭丸:「信長様・・・僕、なんだかとても身の危険を感じました」 信長:「ワシもなんか、急に辞世(じせい)の句詠まなきゃいけない気がしてきたわ」 藤吉郎:「拙者も何故か涙が・・・」 光秀:「すみません・・・咄嗟(とっさ)に思い付いたのがこんな事しかなくて・・・」 信長:「いや、いいよ。 信長:何であえて本能寺温めたのかわからないけど・・・ 信長:光秀の気持ち、ありがたく受け取るね」 光秀:「ははっ、ありがたき幸せ・・・」 信長:「まぁ、何にせよ。 信長:ワシを愛してくれる家臣がたくさんいてくれて、信長超嬉しいよ」 光秀:「そんな・・・勿体ないお言葉でございます」 藤吉郎:「一生着いていきます!殿!」 蘭丸:「お慕い申し上げております!信長様!」 信長:「はっはっは。・・・ところでさぁ」 光秀:「はい?」 信長:「あの・・・ワシ、いい加減・・・厠行ってもいいかなぁ?」 藤吉郎:「あーーー!申し訳ございません!申し訳ございません!」 信長:「ふふっ・・・ワシが途中で漏らしても、嫌いにならないでね・・・みんな・・・」 蘭丸:「と、殿ーーーッ!!!」 藤吉郎:「皆の者ーーー!すぐに着替えを、着替えを用意するのじゃーーー!」 蘭丸:ーーーこの後、信長は天下統一を目指し目覚しい活躍を見せる。 蘭丸:が、うっかり痴態(ちたい)を晒してしまったこの夜の記録は、どこにも残っていない。 0:〜了〜

信長:「う〜・・・寒い寒い・・・今夜もめちゃくちゃ冷えるなぁ・・・。 信長:厠(かわや)へ行くのも寒くてやんなっちゃうよ。 信長:あーあ、もう比叡山(ひえいざん)焼き討ちして暖を取るしかないなー、これ。 信長:寒すぎるわー、これ」 藤吉郎:「殿!!!」 信長:「おっ、猿じゃーん。 信長:何?寒い中、どうしてこんなところにいるわけー?」 藤吉郎:「はっ!雪が降ろうと槍が降ろうと、殿の御身(おんみ)の安全の為、毎晩見回りをするのがこの猿めの役目! 藤吉郎:本日も健やかに殿が安眠できるよう、目を光らせておりまする!」 信長:「ふんふん、なるほどー。ご苦労ご苦労。 信長:お前、顔はアレだけど、すごい気が利くよねー。顔はアレだけど。 信長:そういう奴、信長めっちゃ重宝(ちょうほう)しちゃうなー」 藤吉郎:「ははっ!ありがたきお言葉・・・ 藤吉郎:この猿、今なら喜びのままに一夜で城を建てられそうです!」 信長:「はっはっは〜。デカいこと言ってくれんじゃん? 信長:信長好きよ、そういうの・・・ 信長:っと、ワシそういえば厠へ行く途中だったわ。 信長:さて、草履(ぞうり)を履いて・・・って、草履が無い・・・」 藤吉郎:「草履でしたら、こちらに!」 信長:「えっ、猿・・・お前、ワシの草履どうして懐(ふところ)から取り出してんの? 信長:アレか?お前まさか、ワシのことを敬愛するがあまり、思わず草履を盗もうと・・・」 藤吉郎:「誤解です! 藤吉郎:確かに殿のことは愛・・・げふんげふん!敬愛しておりますが、草履を盗むなどそんな・・・」 信長:「じゃあ、なんで懐にワシの草履が入ってんのよ?」 藤吉郎:「はっ!信長様のおみ足を冷やさぬよう、この猿、失礼を承知で懐に草履を入れて温めておきました!」 信長:「マジかぁ!お前やるなあ!」 藤吉郎:「ありがたきお言葉!」 信長:「あー・・・確かにめっちゃお前のヌクモリティ感じるわァ〜。 信長:サンキュー猿!今度お前の為に敦盛(あつもり)舞ってやるからね」 藤吉郎:「殿・・・ああ・・・感激でございます・・・」 蘭丸:「キィイ・・・信長様・・・僕という者が居ながら、こんな猿顔男のどこがいいんですか・・・!?」 信長:「おお、蘭丸!どうしちゃったの? 信長:手拭いなんか噛み締めちゃって」 蘭丸:「どうもこうもありませんよ! 蘭丸:信長様がなかなか厠から帰ってこないから、心配になって来てみれば・・・ 蘭丸:こんな夜更けに猿顔男と楽しげにイチャイチャと・・・!」 藤吉郎:「猿顔男とは何ですか! 藤吉郎:確かに拙者(せっしゃ)は蘭丸様のような絶世の美少年ではございませんが、殿への愛は貴方様に負けるとは思っておりませんぞ!」 蘭丸:「はぁ!?何それ!?足軽のクセに生意気だ! 蘭丸:信長様の小姓(こしょう)をさせて頂いてる上、超絶美少年の僕と張り合おうっていうの?」 信長:「おいおい、お前ら喧嘩しちゃダメだぞ〜! 信長:猿はなぁ、ワシの草履を温めて、厠へ行く時足が冷えないよう気を遣ってくれただけなんだから・・・」 蘭丸:「猿が草履なら、僕は信長様の布団を毎晩温めてるじゃないですか!」 信長:「しっ!声が大きい! 信長:ワシとお前の関係が城中にバレちゃうでしょうが」 藤吉郎:「な、なんですと・・・ 藤吉郎:信長様と蘭丸様が・・・まさか、そのような・・・!」 信長:「・・・まぁ、この話、実は後世まで語り継がれちゃう程度にはバレバレなんだけどね」 蘭丸:「そうだそうだ! 蘭丸:だから、信長様と僕の間にお前が入る隙間なんて一寸たりとも無いんだぞ!」 藤吉郎:「ウキィイイイイ!悔しい!悔しいですぞ!」 信長:「ちょっとちょっと、お前ら落ち着きなさいよ。 信長:さすがにワシの城とはいえ、大騒ぎしすぎだって・・・」 光秀:「悔しい・・・悔しいですぞ・・・」 信長:「はあっ!?光秀!いつの間にそこに!?」 光秀:「だいぶ前から居りました・・・」 信長:「いや、それなら早く声かけてよ。 信長:人生50年しかないのに、今ので10年くらい寿命縮まったよ?」 蘭丸:「信長様ァ!死んじゃ嫌ァ!」 藤吉郎:「嫌ァ!!!」 信長:「はいはい、みんなワシのこと大好きなのはよーく分かったよぉ〜。 信長:泣かない泣かない、よしよーし」 光秀:「信長様・・・私も混ぜてください・・・」 信長:「へ?何?光秀、お前もワシのこと大好きなの?」 光秀:「ええ、ずっと前からお慕いしております。 光秀:それなのに、殿は私の熱い視線にずっと気付いて下さらない・・・」 蘭丸:「光秀殿は陰気ですからね!そんな陰からの熱い視線なんて殿が気付く訳ないじゃないですか!」 信長:「こらっ!蘭丸! 信長:そういう人を傷付けるようなこと言っちゃダメでしょ!」 藤吉郎:「やーい、怒られてやんの〜」 蘭丸:「うるさいこの猿!」 信長:「あー・・・ごめんね光秀。 信長:ワシも早く気付けば良かったねぇ・・・」 光秀:「いえ・・・良いのです・・・ 光秀:私もこの想いをひっそり胸にしまったまま、ここまで生きてきてしまいましたから・・・」 信長:「いやぁ、家臣の想いに気付けないなんて、ワシ主君失格だわァ・・・ 信長:今度から気を付けるね」 藤吉郎:「さすが信長様!主君の鏡!」 蘭丸:「よっ!うつけ者!第六天魔王!」 信長:「なんか褒め言葉としては怪しい言葉混じってない?」 光秀:「ああ・・・信長様。お気になさらないでください。 光秀:そう仰っていただけるだけで、光秀は満足でございます・・・ 光秀:そのご寵愛(ちょうあい)がたとえ三日の天下であっても・・・」 藤吉郎:「なんか光秀殿を無性に討ち果たしたくなりますね。その天下」 光秀:「しかしながら、殿。 光秀:藤吉郎殿も蘭丸殿も、殿の為に何かしらを温めているご様子・・・ 光秀:私もぜひ、殿の為に何かさせて頂こうと思いまして・・・」 信長:「おっ!一体何をしてくれちゃうのかな?」 光秀:「本能寺を温めておきました」 信長:「・・・ん?」 光秀:「本能寺を温めておきました」 信長:「二回言わなくても大丈夫。聞こえた聞こえた」 蘭丸:「信長様・・・僕、なんだかとても身の危険を感じました」 信長:「ワシもなんか、急に辞世(じせい)の句詠まなきゃいけない気がしてきたわ」 藤吉郎:「拙者も何故か涙が・・・」 光秀:「すみません・・・咄嗟(とっさ)に思い付いたのがこんな事しかなくて・・・」 信長:「いや、いいよ。 信長:何であえて本能寺温めたのかわからないけど・・・ 信長:光秀の気持ち、ありがたく受け取るね」 光秀:「ははっ、ありがたき幸せ・・・」 信長:「まぁ、何にせよ。 信長:ワシを愛してくれる家臣がたくさんいてくれて、信長超嬉しいよ」 光秀:「そんな・・・勿体ないお言葉でございます」 藤吉郎:「一生着いていきます!殿!」 蘭丸:「お慕い申し上げております!信長様!」 信長:「はっはっは。・・・ところでさぁ」 光秀:「はい?」 信長:「あの・・・ワシ、いい加減・・・厠行ってもいいかなぁ?」 藤吉郎:「あーーー!申し訳ございません!申し訳ございません!」 信長:「ふふっ・・・ワシが途中で漏らしても、嫌いにならないでね・・・みんな・・・」 蘭丸:「と、殿ーーーッ!!!」 藤吉郎:「皆の者ーーー!すぐに着替えを、着替えを用意するのじゃーーー!」 蘭丸:ーーーこの後、信長は天下統一を目指し目覚しい活躍を見せる。 蘭丸:が、うっかり痴態(ちたい)を晒してしまったこの夜の記録は、どこにも残っていない。 0:〜了〜