台本概要

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タイトル アラン・フィンリー外伝 ~とある探偵の日常~(女×男女不問
作者名 Danzig
ジャンル その他
演者人数 2人用台本(女1、不問1)
時間 10 分
台本使用規定 商用、非商用問わず連絡不要
説明 アラン・フィンリーの外伝1
女×男女不問版です。

この本は、アラン・フィンリー探偵事務所1を読んでから、読む事をお勧めします。
尚、これは、アラン・フィンリー探偵事務所の別の話であって、本編を補完するものではありません。
本編とは無関係と思っていただけると有難いです。

アラン・フィンリー探偵事務所に、依頼人が訪ねて来る
依頼人は探して欲しい人がいるようだが・・・

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
アラン 不問 25 アラン・フィンリー。  アラン・フィンリー探偵事務所のオーナー。  年齢、性別が不詳の人物
ソフィア 20 シャルロット家でメイドを務める娘。 今回の依頼人
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
: アラン:どうしたものか・・・こんな時に限って : アラン(M):僕は少し焦っていた。 というのも、この三日間、僕に仕事の依頼が来ていないのだ : アラン:このままでは、まずいな・・・ : アラン(M):僕は、天井に目をやりながら、そう呟(つぶや)いた : コンコンコン : アラン(M):その時、事務所の扉を叩く音がした : アラン:どうぞ、開いてますよ : 0:扉が開く : ソフィア:こんにちは : アラン(M):扉を開けて入って来たのは、上品な女性だった : ソフィア:よろしいですか? : アラン:ええ、アラン・フィンリー探偵事務所へようこそ。 どうぞ、お座りください : ソフィア:では、失礼します。 : アラン(M):女性は静かな物腰(ものごし)で、ソファーに座った : アラン:今日は、どんなご用件でしょうか? : ソフィア:お嬢様を、お屋敷に連れ戻して頂きたいのです : アラン:連れ戻す? : ソフィア:ええ。 申し遅れましたが、私(わたくし)は、シャルロット家でメイドをしております、ソフィアと申します ソフィア:連れ戻して頂きたいのは、シャルロット家のご令嬢、ミーア様です。 ソフィア:もう、5日もお戻りになられず、奥様も心配なさっておいでで : アラン:家出・・ですか? : ソフィア:ええ : アラン:行先に心当たりは無いのですか? : ソフィア:いいえ、今頃、街をフラフラなさっているかと : アラン:でしたら : ソフィア:それが・・街でミーア様を、お見かけした時に、お屋敷にお戻り下さるよう、お願いしたのですが、私の言う事は、聞いて頂けなくて : アラン:そうですか : ソフィア:この写真に写っている方が、ミーア様です。 : アラン(M):そう言って、女性は写真をテーブルの上に置いた : アラン:この写真には、何人か写っていますが、そのミーアさんというのは? : ソフィア:真ん中で、旦那様に抱かれていらっしゃる方がミーア様です : アラン(M):写真の中の、ミーアと呼ばれているその子は、つぶらな瞳(ひとみ)をしていた : アラン:猫・・・ですか? : ソフィア:でも、奥様も旦那様も、娘のように : アラン:お気持ちは分かりますが、猫探しは・・ : ソフィア:お願いします! 報酬は「人探し」と同じだけお支払い致します : アラン:うーん : アラン(M):猫探しは、僕の専門外だ。 いつもなら、即座に断るはずの仕事なのだが、僕には背に腹は代えられない事情があった : アラン:分かりました、お引き受けいたしましょう : ソフィア:ありがとうございます。 : アラン(M):こうして僕は、ソフィアさんと一緒に、ミーアと呼ばれる猫を探す事となった アラン(M): アラン(M):捜索中、僕達は何度もミーアを見かけたが、その度に、まんまと逃げられてしまう。 アラン(M):まったく、猫の心理は、人間よりも、よほど難しいという事を、嫌という程、思い知らされた。 アラン(M):そして、僕達が公園の中を探している時に、突然、僕の携帯電話が鳴った : アラン:こんな時に アラン:はい、アランです。 あぁ、ジェームスさん。 アラン: アラン:そうですか、分かりました。 多分、大丈夫です。 アラン: アラン:その件については、近いうちに、ジェームスさんに、届けられると思いますよ。 アラン:それまでお待ちください。 僕は少し、別件で立て込んでおりますので、これで・・ : 0:電話を切る アラン:あ! : アラン(M):その時、僕は不用意にも、腕時計を見てしまった : アラン:しまった、まだ33分か、ちょっと早すぎだな アラン:多分、このままでは僕は・・ : ソフィア:あ!、ミーア様! アラン様、ミーア様がいらっしゃいました、あそこです! : アラン:え? どこですか? : ソフィア:ほら、あそこ。 あの木の上です : アラン:あんな所に・・きっと登ったまま降りられなくなったんですね。 僕が登って捕まえてきますよ : ソフィア:あの高さを? 大丈夫ですか? : アラン:ええ、そういう事は苦手じゃないので : アラン(M):そう言って僕は木に登り、怯えるミーアに手を伸ばした : アラン:ミーア、おいで : アラン(M):僕は、細い枝の上で、ミーアに言葉をかけ続けた アラン(M):しかし、枝は、時間と共に僕の重さに耐えきれなくなり、僕とミーアを乗せたまま、ポキリと折れてしまった : ソフィア:キャ! : アラン(M):僕はその瞬間、サッと手を伸ばしてミーアを掴むと、猫のように体をひねり着地をした : ソフィア:アラン様、お怪我は? : アラン:なに、大丈夫ですよ。 言ったでしょ、こういうのは苦手じゃないって。ほらミーアも無事ですよ : ソフィア:あぁ、良かった : アラン(M):その時、僕は時計の針が13時50分を指していた事に気が付いた : アラン:ははは、ミーア、どうやら僕は、君のおかげで命拾いをしたみたいだよ : ソフィア:アラン様、それはどういう事ですか? : アラン:いやいや、こっちの話ですよ : アラン(M):そう言って、僕はミーアをキャリーケースの中に入れ、今回の依頼を終了した

: アラン:どうしたものか・・・こんな時に限って : アラン(M):僕は少し焦っていた。 というのも、この三日間、僕に仕事の依頼が来ていないのだ : アラン:このままでは、まずいな・・・ : アラン(M):僕は、天井に目をやりながら、そう呟(つぶや)いた : コンコンコン : アラン(M):その時、事務所の扉を叩く音がした : アラン:どうぞ、開いてますよ : 0:扉が開く : ソフィア:こんにちは : アラン(M):扉を開けて入って来たのは、上品な女性だった : ソフィア:よろしいですか? : アラン:ええ、アラン・フィンリー探偵事務所へようこそ。 どうぞ、お座りください : ソフィア:では、失礼します。 : アラン(M):女性は静かな物腰(ものごし)で、ソファーに座った : アラン:今日は、どんなご用件でしょうか? : ソフィア:お嬢様を、お屋敷に連れ戻して頂きたいのです : アラン:連れ戻す? : ソフィア:ええ。 申し遅れましたが、私(わたくし)は、シャルロット家でメイドをしております、ソフィアと申します ソフィア:連れ戻して頂きたいのは、シャルロット家のご令嬢、ミーア様です。 ソフィア:もう、5日もお戻りになられず、奥様も心配なさっておいでで : アラン:家出・・ですか? : ソフィア:ええ : アラン:行先に心当たりは無いのですか? : ソフィア:いいえ、今頃、街をフラフラなさっているかと : アラン:でしたら : ソフィア:それが・・街でミーア様を、お見かけした時に、お屋敷にお戻り下さるよう、お願いしたのですが、私の言う事は、聞いて頂けなくて : アラン:そうですか : ソフィア:この写真に写っている方が、ミーア様です。 : アラン(M):そう言って、女性は写真をテーブルの上に置いた : アラン:この写真には、何人か写っていますが、そのミーアさんというのは? : ソフィア:真ん中で、旦那様に抱かれていらっしゃる方がミーア様です : アラン(M):写真の中の、ミーアと呼ばれているその子は、つぶらな瞳(ひとみ)をしていた : アラン:猫・・・ですか? : ソフィア:でも、奥様も旦那様も、娘のように : アラン:お気持ちは分かりますが、猫探しは・・ : ソフィア:お願いします! 報酬は「人探し」と同じだけお支払い致します : アラン:うーん : アラン(M):猫探しは、僕の専門外だ。 いつもなら、即座に断るはずの仕事なのだが、僕には背に腹は代えられない事情があった : アラン:分かりました、お引き受けいたしましょう : ソフィア:ありがとうございます。 : アラン(M):こうして僕は、ソフィアさんと一緒に、ミーアと呼ばれる猫を探す事となった アラン(M): アラン(M):捜索中、僕達は何度もミーアを見かけたが、その度に、まんまと逃げられてしまう。 アラン(M):まったく、猫の心理は、人間よりも、よほど難しいという事を、嫌という程、思い知らされた。 アラン(M):そして、僕達が公園の中を探している時に、突然、僕の携帯電話が鳴った : アラン:こんな時に アラン:はい、アランです。 あぁ、ジェームスさん。 アラン: アラン:そうですか、分かりました。 多分、大丈夫です。 アラン: アラン:その件については、近いうちに、ジェームスさんに、届けられると思いますよ。 アラン:それまでお待ちください。 僕は少し、別件で立て込んでおりますので、これで・・ : 0:電話を切る アラン:あ! : アラン(M):その時、僕は不用意にも、腕時計を見てしまった : アラン:しまった、まだ33分か、ちょっと早すぎだな アラン:多分、このままでは僕は・・ : ソフィア:あ!、ミーア様! アラン様、ミーア様がいらっしゃいました、あそこです! : アラン:え? どこですか? : ソフィア:ほら、あそこ。 あの木の上です : アラン:あんな所に・・きっと登ったまま降りられなくなったんですね。 僕が登って捕まえてきますよ : ソフィア:あの高さを? 大丈夫ですか? : アラン:ええ、そういう事は苦手じゃないので : アラン(M):そう言って僕は木に登り、怯えるミーアに手を伸ばした : アラン:ミーア、おいで : アラン(M):僕は、細い枝の上で、ミーアに言葉をかけ続けた アラン(M):しかし、枝は、時間と共に僕の重さに耐えきれなくなり、僕とミーアを乗せたまま、ポキリと折れてしまった : ソフィア:キャ! : アラン(M):僕はその瞬間、サッと手を伸ばしてミーアを掴むと、猫のように体をひねり着地をした : ソフィア:アラン様、お怪我は? : アラン:なに、大丈夫ですよ。 言ったでしょ、こういうのは苦手じゃないって。ほらミーアも無事ですよ : ソフィア:あぁ、良かった : アラン(M):その時、僕は時計の針が13時50分を指していた事に気が付いた : アラン:ははは、ミーア、どうやら僕は、君のおかげで命拾いをしたみたいだよ : ソフィア:アラン様、それはどういう事ですか? : アラン:いやいや、こっちの話ですよ : アラン(M):そう言って、僕はミーアをキャリーケースの中に入れ、今回の依頼を終了した