台本概要
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タイトル | アラン・フィンリー外伝 ~とある探偵の日常~(男×男女不問) |
---|---|
作者名 | Danzig |
ジャンル | その他 |
演者人数 | 2人用台本(男1、不問1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 商用、非商用問わず連絡不要 |
説明 |
アラン・フィンリーの外伝1 男×男女不問版です。 この本は、アラン・フィンリー探偵事務所1を読んでから、読む事をお勧めします。 尚、これは、アラン・フィンリー探偵事務所の別の話であって、本編を補完するものではありません。 本編とは無関係と思っていただけると有難いです。 アラン・フィンリー探偵事務所に、依頼人が訪ねて来る 依頼人は探して欲しい人がいるようだが・・・ 140 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
アラン | 不問 | 25 | アラン・フィンリー。 アラン・フィンリー探偵事務所のオーナー。 年齢、性別が不詳の人物 |
レイモン | 男 | 20 | シャルロット家で執事を務める男。 今回の依頼人 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
:
アラン:どうしたものか・・・こんな時に限って
:
アラン(M):僕は少し焦っていた。 というのも、この三日間、僕に仕事の依頼が来ていないのだ
:
アラン:このままでは、まずいな・・・
:
アラン(M):僕は、天井に目をやりながら、そう呟(つぶや)いた
:
0:コンコンコン
:
アラン(M):その時、事務所の扉を叩く音がした
:
アラン:どうぞ、開いてますよ
:
0:扉が開く
:
レイモン:こんにちは
:
アラン(M):扉を開けて入って来たのは、上品な男性だった
:
レイモン:よろしいですか?
:
アラン:ええ、アラン・フィンリー探偵事務所へようこそ。 どうぞ、お座りください
:
レイモン:では、失礼いたします。
:
アラン(M):男性は静かな物腰(ものごし)で、ソファーに座った
:
アラン:今日は、どんなご用件でしょうか?
:
レイモン:お嬢様を、お屋敷に連れ戻して頂きたいのです
:
アラン:連れ戻す?
:
レイモン:ええ。 申し遅れました。 私は、シャルロット家で執事をしております、レイモンと申します
レイモン:連れ戻して頂きたいのは、シャルロット家のご令嬢、ミーア様です。
レイモン:もう、5日もお戻りになられず、奥様も心配なさっておいでで
:
アラン:家出・・ですか?
:
レイモン:ええ
:
アラン:行先に心当たりは無いのですか?
:
レイモン:いえ、今頃、街をフラフラなさっているかと
:
アラン:でしたら
:
レイモン:それが・・街でミーア様を、お見かけした時に、お屋敷にお戻り下さるよう、お願いをしたのですが、私の言う事は、聞いて頂けず
:
アラン:そうですか
:
レイモン:この写真に写っている方が、ミーア様です。
:
アラン(M):そう言って、男性は写真をテーブルの上に置いた
:
アラン:この写真には、何人か写っていますが、そのミーアさんというのは?
:
レイモン:真ん中で、旦那様に抱かれていらっしゃる方がミーア様です
:
アラン(M):写真の中の、ミーアと呼ばれているその子は、つぶらな瞳(ひとみ)をしていた
:
アラン:猫・・・ですか?
:
レイモン:ですが、奥様も旦那様も、娘のように
:
アラン:お気持ちは分かりますが、猫探しは・・
:
レイモン:お願いします! 報酬は「人探し」と同じだけお支払い致しますので
:
アラン:うーん
:
アラン(M):猫探しは、僕の専門外だ。 いつもなら、即座に断るはずの仕事なのだが、僕には背に腹は代えられない事情があった
:
アラン:分かりました、お引き受けいたしましょう
:
レイモン:ありがとうございます。
:
アラン(M):こうして僕は、レイモンさんと一緒に、ミーアと呼ばれる猫を探す事となった
アラン(M):
アラン(M):捜索中、僕達は何度もミーアを見かけたが、その度に、まんまと逃げられてしまう。
アラン(M):まったく、猫の心理は、人間よりも、よほど難しいという事を、嫌という程、思い知らされた。
アラン(M):そして、僕達が公園の中を探している時に、突然、僕の携帯電話が鳴った
:
アラン:こんな時に
アラン:はい、アランです。 あぁ、ジェームスさん。
アラン:
アラン:そうですか、分かりました。 多分、大丈夫です。
アラン:
アラン:その件については、近いうちに、ジェームスさんに、届けられると思いますよ。
アラン:それまでお待ちください。 僕は少し、別件で立て込んでおりますので、これで・・
:
0:電話を切る
:
アラン:あ!
:
アラン(M):その時、僕は不用意にも、腕時計を見てしまった
:
アラン:しまった、まだ33分か、ちょっと早すぎだな
アラン:多分、このままでは僕は・・
:
レイモン:あ!、ミーア様! アラン様、ミーア様がいらっしゃいました、あそこです!
:
アラン:え? どこですか?
:
レイモン:ほら、あそこ。 あの木の上です
:
アラン:あんな所に・・きっと登ったまま降りられなくなったんですね。 僕が登って捕まえてきますよ
:
レイモン:あの高さを? 大丈夫ですか?
:
アラン:ええ、そういう事は苦手じゃないので
:
アラン(M):そう言って僕は木に登り、怯えるミーアに手を伸ばした
:
アラン:ミーア、おいで
:
アラン(M):僕は、細い枝の上で、ミーアに言葉をかけ続けた
アラン(M):しかし、枝は、時間と共に僕の重さに耐えきれなくなり、僕とミーアを乗せたまま、ポキリと折れてしまった
:
レイモン:あぁ!
:
アラン(M):僕はその瞬間、サッと手を伸ばしてミーアを掴むと、猫のように体をひねり着地をした
:
レイモン:アラン様、お怪我は?
:
アラン:なに、大丈夫ですよ。 言ったでしょ、こういうのは苦手じゃないって。ほらミーアも無事ですよ
:
レイモン:それは良かった
:
アラン(M):その時、僕は時計の針が13時50分を指していた事に気が付いた
:
アラン:ははは、ミーア、どうやら僕は、君のおかげで命拾いをしたみたいだよ
:
レイモン:アラン様、それはどういう事でございますか?
:
アラン:いやいや、こっちの話ですよ
:
アラン(M):そう言って、僕はミーアをキャリーケースの中に入れ、今回の依頼を終了した
:
完
:
アラン:どうしたものか・・・こんな時に限って
:
アラン(M):僕は少し焦っていた。 というのも、この三日間、僕に仕事の依頼が来ていないのだ
:
アラン:このままでは、まずいな・・・
:
アラン(M):僕は、天井に目をやりながら、そう呟(つぶや)いた
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0:コンコンコン
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アラン(M):その時、事務所の扉を叩く音がした
:
アラン:どうぞ、開いてますよ
:
0:扉が開く
:
レイモン:こんにちは
:
アラン(M):扉を開けて入って来たのは、上品な男性だった
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レイモン:よろしいですか?
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アラン:ええ、アラン・フィンリー探偵事務所へようこそ。 どうぞ、お座りください
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レイモン:では、失礼いたします。
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アラン(M):男性は静かな物腰(ものごし)で、ソファーに座った
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アラン:今日は、どんなご用件でしょうか?
:
レイモン:お嬢様を、お屋敷に連れ戻して頂きたいのです
:
アラン:連れ戻す?
:
レイモン:ええ。 申し遅れました。 私は、シャルロット家で執事をしております、レイモンと申します
レイモン:連れ戻して頂きたいのは、シャルロット家のご令嬢、ミーア様です。
レイモン:もう、5日もお戻りになられず、奥様も心配なさっておいでで
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アラン:家出・・ですか?
:
レイモン:ええ
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アラン:行先に心当たりは無いのですか?
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レイモン:いえ、今頃、街をフラフラなさっているかと
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アラン:でしたら
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レイモン:それが・・街でミーア様を、お見かけした時に、お屋敷にお戻り下さるよう、お願いをしたのですが、私の言う事は、聞いて頂けず
:
アラン:そうですか
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レイモン:この写真に写っている方が、ミーア様です。
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アラン(M):そう言って、男性は写真をテーブルの上に置いた
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アラン:この写真には、何人か写っていますが、そのミーアさんというのは?
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レイモン:真ん中で、旦那様に抱かれていらっしゃる方がミーア様です
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アラン(M):写真の中の、ミーアと呼ばれているその子は、つぶらな瞳(ひとみ)をしていた
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アラン:猫・・・ですか?
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レイモン:ですが、奥様も旦那様も、娘のように
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アラン:お気持ちは分かりますが、猫探しは・・
:
レイモン:お願いします! 報酬は「人探し」と同じだけお支払い致しますので
:
アラン:うーん
:
アラン(M):猫探しは、僕の専門外だ。 いつもなら、即座に断るはずの仕事なのだが、僕には背に腹は代えられない事情があった
:
アラン:分かりました、お引き受けいたしましょう
:
レイモン:ありがとうございます。
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アラン(M):こうして僕は、レイモンさんと一緒に、ミーアと呼ばれる猫を探す事となった
アラン(M):
アラン(M):捜索中、僕達は何度もミーアを見かけたが、その度に、まんまと逃げられてしまう。
アラン(M):まったく、猫の心理は、人間よりも、よほど難しいという事を、嫌という程、思い知らされた。
アラン(M):そして、僕達が公園の中を探している時に、突然、僕の携帯電話が鳴った
:
アラン:こんな時に
アラン:はい、アランです。 あぁ、ジェームスさん。
アラン:
アラン:そうですか、分かりました。 多分、大丈夫です。
アラン:
アラン:その件については、近いうちに、ジェームスさんに、届けられると思いますよ。
アラン:それまでお待ちください。 僕は少し、別件で立て込んでおりますので、これで・・
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0:電話を切る
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アラン:あ!
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アラン(M):その時、僕は不用意にも、腕時計を見てしまった
:
アラン:しまった、まだ33分か、ちょっと早すぎだな
アラン:多分、このままでは僕は・・
:
レイモン:あ!、ミーア様! アラン様、ミーア様がいらっしゃいました、あそこです!
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アラン:え? どこですか?
:
レイモン:ほら、あそこ。 あの木の上です
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アラン:あんな所に・・きっと登ったまま降りられなくなったんですね。 僕が登って捕まえてきますよ
:
レイモン:あの高さを? 大丈夫ですか?
:
アラン:ええ、そういう事は苦手じゃないので
:
アラン(M):そう言って僕は木に登り、怯えるミーアに手を伸ばした
:
アラン:ミーア、おいで
:
アラン(M):僕は、細い枝の上で、ミーアに言葉をかけ続けた
アラン(M):しかし、枝は、時間と共に僕の重さに耐えきれなくなり、僕とミーアを乗せたまま、ポキリと折れてしまった
:
レイモン:あぁ!
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アラン(M):僕はその瞬間、サッと手を伸ばしてミーアを掴むと、猫のように体をひねり着地をした
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レイモン:アラン様、お怪我は?
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アラン:なに、大丈夫ですよ。 言ったでしょ、こういうのは苦手じゃないって。ほらミーアも無事ですよ
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レイモン:それは良かった
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アラン(M):その時、僕は時計の針が13時50分を指していた事に気が付いた
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アラン:ははは、ミーア、どうやら僕は、君のおかげで命拾いをしたみたいだよ
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レイモン:アラン様、それはどういう事でございますか?
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アラン:いやいや、こっちの話ですよ
:
アラン(M):そう言って、僕はミーアをキャリーケースの中に入れ、今回の依頼を終了した
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完