台本概要

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タイトル アラン・フィンリー外伝 ~とある男と女の日常~(男×女)ジェームス編
作者名 Danzig
ジャンル その他
演者人数 2人用台本(男1、女1)
時間 10 分
台本使用規定 商用、非商用問わず連絡不要
説明 アラン・フィンリーの外伝2
男×女版です。

この本は、アラン・フィンリー探偵事務所1と2を読んでから、読む事をお勧めします。
尚、これは、アラン・フィンリー探偵事務所の別の話であって、本編を補完するものではありません。
本編とは無関係と思っていただけると有難いです。

とある諜報部員は気晴らしをする
ランチに、人気の店に入ると、そこには懐かしい顔が・・・

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
ジェームス 27 ジェームス・コイル。  イギリスの秘密情報部の諜報部員
クレシダ 25 クレシダ・ライル。  ロンドン警視庁所属の警察官
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
: ジェームス:よし、ようやく、これで終わりだな ジェームス:あぁ、もう昼になっちまったか : ジェームス(M):俺の名は、ジェームス・コイル。 ロンドン秘密情報部のエージェント。 ジェームス(M):秘密情報部とは文字通り、秘密の組織なのだが、いつも特殊な事件ばかりを扱っている訳でもない ジェームス(M):しかし、今日は、未明(みめい)に発生した、奇妙な事件の処理に追われ、気が付けば昼になっていた。 ジェームス(M): ジェームス(M):そんな時は、俺はいつも、気分を変える為に、少し遠くても、街で人気の店にランチを食べに行く事にしている ジェームス(M): ジェームス(M):そして、その店で、俺は少し懐かしい人物に出会った : ジェームス:あれ? クレシダか? : クレシダ:あら、ジェームス、久しぶりね。 : ジェームス:こんな所で会うなんてな : クレシダ:そうね、何年ぶりかしら、懐かしいわ。 元気にしてた? : ジェームス:あぁ、それなりにな : クレシダ:今、政府の機関にいるって聞いてたけど・・ : ジェームス:うーん、詳しくは言えないんだけどな。 まぁ調べものばかりの、オフィスワークってところさ : クレシダ:あら、意外ね、あなたは現場が好きだと思ってたわ : ジェームス:そうだな、俺も現場が好きだけど、こればっかりはな : クレシダ:まぁ、私達は上から言われたら、従うしかないからね : ジェームス:そうそう、嫌な仕事でも、やらないとな : ジェームス(M):俺は少し前の、ある事件が脳裏をよぎった : クレシダ:どうしたの? 何かあったの? : ジェームス:いや・・ちょっと嫌な事を思い出しちまってな : クレシダ:そう : ジェームス:その時は、やりたくもない仕事をさせられた上に、上司から、小言(こごと)を言われてな。 : クレシダ:ふーん : ジェームス:「経費の使い過ぎだ」だってよ。 ジェームス:そりゃ、予算があるのは分かるし、その時は俺も「少し使い過ぎた」とは思ってるさ。 ジェームス:でも、民間人に依頼しなきゃ、出来ない事もあるんだよ ジェームス:あんまり気分のいい仕事じゃなかったし、後味が悪くてな、それで少し思い出したのさ : クレシダ:大変だったのね : ジェームス:もう、あんな仕事は二度とゴメンだよ : クレシダ:フフ、あなたも苦労しているのね : ジェームス:クレシダこそ、どうしたんだ、こんな所で : クレシダ:ここが評判の店って聞いてね、気になってたのよ : ジェームス:そうか : クレシダ:本当は、もっと早く来たかったんだけどね、仕事が立て込んじゃって クレシダ:それで、今日、ようやくここに来れたってところよ : ジェームス:なかなか、思い通りにはならないもんだな・・ ジェームス:あ、そうだ、クレシダ! そういえば、聞いたぞ、保険省の汚職事件 : クレシダ:あぁ・・ : ジェームス:あれ、キミが解決した事件なんだって? : クレシダ:ええ・・まぁ・・ : ジェームス:製薬会社と保険省の癒着(ゆちゃく)だけじゃなくて、インサイダー取引や、製薬会社のデータの改ざんまで、挙(あ)げたそうじゃないか : クレシダ:うん・・ : ジェームス:どうかしたのか? 元気ないじゃないか。 ジェームス:ひょっとして、手柄でも横取りされたのか? : クレシダ:その逆よ : ジェームス:え? : クレシダ:あれは、私の手柄って訳じゃないのよ : ジェームス:どういう事だよ? : クレシダ(M):私はジェームスに、RI(アールアイ」)製薬の事件の全貌(ぜんぼう)を話した クレシダ(M):とある殺人事件を切欠(きっかけ)に、大規模な捜査に発展していった事 クレシダ(M):その殺人と思われた事件が、実は、巧妙な筋書きを描いた、自殺だったという事 クレシダ(M):そして、それを自殺だと見抜いた人物が、警察の人間ではなく、探偵だという事も : ジェームス:そうだったのか・・ : クレシダ:だから、この事件を私の手柄と言われてもねぇ・・嬉しくも何ともないのよ : ジェームス:そうか・・ところで、それは本当に自殺だったのか? : クレシダ:ええ、自殺という前提で、死体のあった部屋を念入りに調べて見たのよ、 クレシダ:そうしたら、本棚に僅かな凹みがあってね、ナイフの柄の形と一致したの クレシダ:それで、本棚にナイフを押し付ける形で、自分で背中にナイフを刺したって事が分かったの : ジェームス:そこまで、その探偵が見抜いたって事か? : クレシダ:いえ、その探偵は、死体を見ただけで自殺だって分かったそうよ : ジェームス:どうして分かったんだ? : クレシダ:死体に殺意が無かったんですって : ジェームス:え?・・そいつは、本当に探偵なのか? : クレシダ:ええ、それから、その探偵について調べて見たけど、探偵という事以外は、何も出て来なかったわ クレシダ:というか、逆に綺麗すぎるくらいなのよ、まるで、誰かがクリーニングしているかのようにね : ジェームス:で、その探偵の名前は? : クレシダ:アラン・フィ・・いや、やめておくわ : ジェームス:アラ・・ン・・ : クレシダ:どうしたの? 何か心当たりでもあるの? : ジェームス:いや、そういう名前の『探偵』は知らないな : クレシダ:そう、まぁあまり有名ではないみたいだしね クレシダ:でも、何とも不思議な人物だったのよね・・ :

: ジェームス:よし、ようやく、これで終わりだな ジェームス:あぁ、もう昼になっちまったか : ジェームス(M):俺の名は、ジェームス・コイル。 ロンドン秘密情報部のエージェント。 ジェームス(M):秘密情報部とは文字通り、秘密の組織なのだが、いつも特殊な事件ばかりを扱っている訳でもない ジェームス(M):しかし、今日は、未明(みめい)に発生した、奇妙な事件の処理に追われ、気が付けば昼になっていた。 ジェームス(M): ジェームス(M):そんな時は、俺はいつも、気分を変える為に、少し遠くても、街で人気の店にランチを食べに行く事にしている ジェームス(M): ジェームス(M):そして、その店で、俺は少し懐かしい人物に出会った : ジェームス:あれ? クレシダか? : クレシダ:あら、ジェームス、久しぶりね。 : ジェームス:こんな所で会うなんてな : クレシダ:そうね、何年ぶりかしら、懐かしいわ。 元気にしてた? : ジェームス:あぁ、それなりにな : クレシダ:今、政府の機関にいるって聞いてたけど・・ : ジェームス:うーん、詳しくは言えないんだけどな。 まぁ調べものばかりの、オフィスワークってところさ : クレシダ:あら、意外ね、あなたは現場が好きだと思ってたわ : ジェームス:そうだな、俺も現場が好きだけど、こればっかりはな : クレシダ:まぁ、私達は上から言われたら、従うしかないからね : ジェームス:そうそう、嫌な仕事でも、やらないとな : ジェームス(M):俺は少し前の、ある事件が脳裏をよぎった : クレシダ:どうしたの? 何かあったの? : ジェームス:いや・・ちょっと嫌な事を思い出しちまってな : クレシダ:そう : ジェームス:その時は、やりたくもない仕事をさせられた上に、上司から、小言(こごと)を言われてな。 : クレシダ:ふーん : ジェームス:「経費の使い過ぎだ」だってよ。 ジェームス:そりゃ、予算があるのは分かるし、その時は俺も「少し使い過ぎた」とは思ってるさ。 ジェームス:でも、民間人に依頼しなきゃ、出来ない事もあるんだよ ジェームス:あんまり気分のいい仕事じゃなかったし、後味が悪くてな、それで少し思い出したのさ : クレシダ:大変だったのね : ジェームス:もう、あんな仕事は二度とゴメンだよ : クレシダ:フフ、あなたも苦労しているのね : ジェームス:クレシダこそ、どうしたんだ、こんな所で : クレシダ:ここが評判の店って聞いてね、気になってたのよ : ジェームス:そうか : クレシダ:本当は、もっと早く来たかったんだけどね、仕事が立て込んじゃって クレシダ:それで、今日、ようやくここに来れたってところよ : ジェームス:なかなか、思い通りにはならないもんだな・・ ジェームス:あ、そうだ、クレシダ! そういえば、聞いたぞ、保険省の汚職事件 : クレシダ:あぁ・・ : ジェームス:あれ、キミが解決した事件なんだって? : クレシダ:ええ・・まぁ・・ : ジェームス:製薬会社と保険省の癒着(ゆちゃく)だけじゃなくて、インサイダー取引や、製薬会社のデータの改ざんまで、挙(あ)げたそうじゃないか : クレシダ:うん・・ : ジェームス:どうかしたのか? 元気ないじゃないか。 ジェームス:ひょっとして、手柄でも横取りされたのか? : クレシダ:その逆よ : ジェームス:え? : クレシダ:あれは、私の手柄って訳じゃないのよ : ジェームス:どういう事だよ? : クレシダ(M):私はジェームスに、RI(アールアイ」)製薬の事件の全貌(ぜんぼう)を話した クレシダ(M):とある殺人事件を切欠(きっかけ)に、大規模な捜査に発展していった事 クレシダ(M):その殺人と思われた事件が、実は、巧妙な筋書きを描いた、自殺だったという事 クレシダ(M):そして、それを自殺だと見抜いた人物が、警察の人間ではなく、探偵だという事も : ジェームス:そうだったのか・・ : クレシダ:だから、この事件を私の手柄と言われてもねぇ・・嬉しくも何ともないのよ : ジェームス:そうか・・ところで、それは本当に自殺だったのか? : クレシダ:ええ、自殺という前提で、死体のあった部屋を念入りに調べて見たのよ、 クレシダ:そうしたら、本棚に僅かな凹みがあってね、ナイフの柄の形と一致したの クレシダ:それで、本棚にナイフを押し付ける形で、自分で背中にナイフを刺したって事が分かったの : ジェームス:そこまで、その探偵が見抜いたって事か? : クレシダ:いえ、その探偵は、死体を見ただけで自殺だって分かったそうよ : ジェームス:どうして分かったんだ? : クレシダ:死体に殺意が無かったんですって : ジェームス:え?・・そいつは、本当に探偵なのか? : クレシダ:ええ、それから、その探偵について調べて見たけど、探偵という事以外は、何も出て来なかったわ クレシダ:というか、逆に綺麗すぎるくらいなのよ、まるで、誰かがクリーニングしているかのようにね : ジェームス:で、その探偵の名前は? : クレシダ:アラン・フィ・・いや、やめておくわ : ジェームス:アラ・・ン・・ : クレシダ:どうしたの? 何か心当たりでもあるの? : ジェームス:いや、そういう名前の『探偵』は知らないな : クレシダ:そう、まぁあまり有名ではないみたいだしね クレシダ:でも、何とも不思議な人物だったのよね・・ :