台本概要

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タイトル 花魁6 「紅葉かな」
作者名 Danzig
ジャンル 時代劇
演者人数 1人用台本(女1)
時間 10 分
台本使用規定 商用、非商用問わず連絡不要
説明 江戸時代の吉原の話です。
1話ずつは非常に短いお話です。

花魁のシリーズは、続いている話もありますが、基本的には一話完結です。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
花魁 4 花魁
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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: 0:(侍が花魁を身請けし、屋敷に戻る船の上) 0:(ぼんやりと外を眺める花魁) : 花魁:主(ぬし)、 花魁:船は此(こ)ン侭(まま)、主ン屋敷へ行きんすか? : 0:(侍が何か答える) : 花魁:左様のことで・・・・ 花魁:さらば、此ン景色(けしき)を見るんはもう今際(いまわ)・・・ : 0:(侍の方に向き直る) : 花魁:主、 花魁:わっちらに誠(まこと)とは実(じつ)に笑止(しょうし)の沙汰(さた)、 花魁:したがそれを申せるならば 花魁: 花魁:わっちは、主様と肌を合わす訳にはいきんせん。 花魁:わっちの心も、此ン身体(からだ)も……、 花魁:もう、惚(ほ)れた あン方ンモンと決めとンざんず。 花魁: 花魁:あン人にィ操(みさお)ォ立てるンが“女”の務(つと)め。 花魁:主が折角、大層な金(きん)を積み、わっちを引きなされど、 花魁:わっちは主へ肌を許す訳にはいきんせん。 花魁: 花魁:確かに、 花魁:惚れた男やのうても肌を許すンが、わっち等(ら)花魁の運命(さだめ) 花魁: 花魁:世の中、金(きん)に太(ふと)かば、花魁と肌を合わすも容易(ようい)と思ゥモンも多ざんしょう。 花魁:汚(けが)れた女の操(みさお)何ぞと、笑いよるかも分かりゃしんせん。 花魁: 花魁:したが、主。 花魁:一度、惚れた男へ操ォ立てたンならば、何ンがあっても守り通すンが 花魁:花魁の・・・・いんぇ、女としての生き方。 花魁: 花魁:引かれ、花魁や無くなったならば、尚の事…… 花魁: 花魁:でも、そんな事は 花魁:殿方にはきっと分からない事なんざんしょう。 花魁:そう、女とはそういう生き物 花魁: 花魁:例え…… 花魁:例えこの身を裂(さ)かれようとも 花魁:あン人への操を捨てるつもりはございんせん 花魁:どうか堪忍して下さんし。 : 0:(激怒する侍) : 花魁:ふふふっ、左様ざんしょうねぇ。 花魁:身請けして下さった主にとっては 花魁:わっちなど、もう生きていても仕方のない女ざます。 花魁: 花魁:主のお屋敷をわっちの血で汚してしまう前に 花魁:いっそ、この船の上でお殺(あや)めくださんし。 花魁: 花魁:花魁は赤い地獄に咲く紅葉(もみじ) 花魁:どうせ散るならば 花魁:川の中へと散り入る方が 花魁:きっと綺麗でありんしょう…… : 0:(少しして、川へ身を投げる花魁) : 0:完

: 0:(侍が花魁を身請けし、屋敷に戻る船の上) 0:(ぼんやりと外を眺める花魁) : 花魁:主(ぬし)、 花魁:船は此(こ)ン侭(まま)、主ン屋敷へ行きんすか? : 0:(侍が何か答える) : 花魁:左様のことで・・・・ 花魁:さらば、此ン景色(けしき)を見るんはもう今際(いまわ)・・・ : 0:(侍の方に向き直る) : 花魁:主、 花魁:わっちらに誠(まこと)とは実(じつ)に笑止(しょうし)の沙汰(さた)、 花魁:したがそれを申せるならば 花魁: 花魁:わっちは、主様と肌を合わす訳にはいきんせん。 花魁:わっちの心も、此ン身体(からだ)も……、 花魁:もう、惚(ほ)れた あン方ンモンと決めとンざんず。 花魁: 花魁:あン人にィ操(みさお)ォ立てるンが“女”の務(つと)め。 花魁:主が折角、大層な金(きん)を積み、わっちを引きなされど、 花魁:わっちは主へ肌を許す訳にはいきんせん。 花魁: 花魁:確かに、 花魁:惚れた男やのうても肌を許すンが、わっち等(ら)花魁の運命(さだめ) 花魁: 花魁:世の中、金(きん)に太(ふと)かば、花魁と肌を合わすも容易(ようい)と思ゥモンも多ざんしょう。 花魁:汚(けが)れた女の操(みさお)何ぞと、笑いよるかも分かりゃしんせん。 花魁: 花魁:したが、主。 花魁:一度、惚れた男へ操ォ立てたンならば、何ンがあっても守り通すンが 花魁:花魁の・・・・いんぇ、女としての生き方。 花魁: 花魁:引かれ、花魁や無くなったならば、尚の事…… 花魁: 花魁:でも、そんな事は 花魁:殿方にはきっと分からない事なんざんしょう。 花魁:そう、女とはそういう生き物 花魁: 花魁:例え…… 花魁:例えこの身を裂(さ)かれようとも 花魁:あン人への操を捨てるつもりはございんせん 花魁:どうか堪忍して下さんし。 : 0:(激怒する侍) : 花魁:ふふふっ、左様ざんしょうねぇ。 花魁:身請けして下さった主にとっては 花魁:わっちなど、もう生きていても仕方のない女ざます。 花魁: 花魁:主のお屋敷をわっちの血で汚してしまう前に 花魁:いっそ、この船の上でお殺(あや)めくださんし。 花魁: 花魁:花魁は赤い地獄に咲く紅葉(もみじ) 花魁:どうせ散るならば 花魁:川の中へと散り入る方が 花魁:きっと綺麗でありんしょう…… : 0:(少しして、川へ身を投げる花魁) : 0:完