台本概要

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タイトル 超絶ハイテンション駿(はやお)監督いっぱいこれくしょん!!
作者名 なおと(ばあばら)  (@babara19851985)
ジャンル コメディ
演者人数 2人用台本(男1、女1)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 日本が誇るアニメ映画界の超大物天才監督・走野 駿(はしるの はやお)!
そんな駿監督の単独インタビューを任された一人の女子アナと、インタビュー会場に集まった880人の関係者各位!みんなが監督の到着を今か今かと待ちわびていると…。

シリーズシナリオとしていますが、前作『超絶ハイテンションばーにんぐクリスマス!!』と『超絶ハイテンションあいどるおたくM@STER!!』とお話は繋がっていませんので、ご安心下さい。今作を楽しんで頂けましたら、ぜひ前作もやってみて下さい♪

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
24 女子アナ。日本が誇るアニメ映画界の超大物天才監督・走野 駿(はしるの はやお)インタビュー企画のインタビュアーとして抜擢される。
23 AD。日本が誇るアニメ映画界の超大物天才監督・走野 駿(はしるの はやお)インタビュー企画制作に携わる。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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女:「(深呼吸)す~…はぁ~。す~…はぁ~。うぅ…緊張してきた。 女:まさか、入社歴半年新卒ほやほやゆとり世代どストレートの世間舐め切ってる系女子の私に、日本が誇るアニメ映画界の超大物天才監督・走野 駿(はしるの はやお)のインタビューが任されるなんて…。 女:しかもこのインタビュー、公開収録なんだよねぇ…。 女:すでに関係者の方々880人が、かってぇパイプ椅子に座らされて監督の到着を待っている…。会場の視線が、壇上の私に集まっているよぉおお。それに、新作アニメの制作が遅れてるとかで、私や関係者の方々880人が会場入りしてから、かれこれ七時間くらい経過しているし…。 女:まぁ、私は仕事もプライベートも待ち合わせに遅れたことしかない、常習遅刻魔能天気クズ女だから、あんまり気にならないけどさ…。 女:さすがに関係者の方々880人のイライラも限界なんじゃないかな。自分の遅刻で人をイラつかせることには罪悪感のかけらもないカス人間の私だけど、他人の遅刻で880人がイライラしている空間はさすがに居心地悪いなぁ。 女:…あ、ADさんだ。駿(はやお)監督、やっとスタジオ入りしたのかな?」 0:(一人の男が会場のドアを開けて壇上に向かって走ってくる) 男:「すみませ~ん!関係者の方々880人と、入社歴半年新卒ほやほやゆとり世代どストレートの世間舐め切ってる系女子のインタビュアーの方、お待たせしました! 男:監督から先ほど連絡がありました!制作中だった『劇場版 松浦あーやと魔女』が完成したそうなので、急いでこちらに向かうそうです! 男:日本が誇るアニメ映画界の超大物天才監督・走野 駿(はしるの はやお)の息子・最近婿養子になったために別姓になった、尾中 吾郎(おなか ごろう)監督、間もなくスタジオ入りしまーす!」 0:(テンション上げて!) 女:「呼んでねぇぇぇええええええ!呼んでねぇ呼んでねぇ、呼んでねぇんだわ、息子の方は!!関係者の方々880人と、入社歴半年新卒ほやほやゆとり世代どストレートの世間舐め切ってる系女子の私も、そっちは呼んでねぇんだわぁああああ! 女:何で!?どういう連絡ミスでそうなったの!?お前も良くそんなしれっと報告できるわね! 女:おかしいと思わなかったのぉぉおおお!?880人集まってるんだよ、880人!!そこは、ハ・ヤ・オ(8・8・0)でしょうがぁあああああ!! 女:言っとくけどこれ、若輩新卒小娘アナウンサー一人の見解じゃあねぇから!!この会場で七時間かってぇパイプ椅子で待たされた関係者880人全員の総意なんだわ! 女:いや、来てくれたことは嬉しいよ!?こんだけ罵倒してるけど、実際会ったらきっとちょっぴり嬉しいよ!?でも、今は駿(はやお)なんだわぁああ!駿に来て欲しかったんだわぁあああ!! 女:え、何で?ねぇ、何でお父さん来ないわけ!?私も関係者の方々880人も、数々の名作映画を制作してきた、日本が誇るアニメ映画界の鬼才・走野 駿(はしるの はやお)が来るのを楽しみにしてたんだよ!?私がどんだけ駿監督の映画にハマってきたか、教えてあげましょうか!?いや、いらんって言われても押し付けるのがこのシナリオなんだけどさぁあああああ!! 女:まずは!!無実の罪で捕えられた女囚・橘 弥生(たちばな やよい)が、刑務所内で年に一度行われるウナギ摑み取り対決で、見事優勝を果たすまでの感動サクセスストーリー!Vシネ販売された初期の名作『女囚・弥生★ウナギ合戦ぬるぬる』!! 女:そして二年後に同じくVシネ販売された『ウナぬる』待望の続編!弥生にまさかのライバル出現!?隣の独房にいる女囚・山田さん!!山田さんとのウナギ摑み取り対決シーンには構想一年三ヶ月・脚本執筆五ヶ月・ウナギ探し二ヶ月・撮影三十分を要したと言われているわ!続編のプレッシャーを難なく跳ねのけた佳作『ぬーるぬる 隣の独房の山田さん』!!山田さん役を演じた天才女優・安達ケ原 斧(あだちがはら おの)の『あたいに同情するならウナ丼でも持ってきておくれ』は、当時の流行語よね! 女:そしてぇ!!満を持してアニメ映画業界に殴り込み!スタジオ初の劇場用アニメ映画は、何とライトノベル原作!主人公の女子中学生・シズクが、ひょんなことから出会った肩たたき職人を目指すイケメン男子・喜多方 加太々滝(きたかた かたたたき)君に恋心を抱きながらも、自身の将来に漠然とした不安を覚えつつ、わずかな成長をしていくジュブナイル系ラブストーリー!その名も『耳をすませば異世界に転生したスライムがダンジョンに出会いを求める妹がこんなに可愛いわけがない!いや、ある!!』!!略して『耳すま』!!肩たたき職人を目指すイケメン男子・喜多方 加太々滝(きたかた かたたたき)君の名台詞『結婚しよう!シズクのことがてゅきだからー!』は当時の流行語よね!あ、あと主題歌の『ヤな奴、ヤな奴』もMDウォークマンでヘビロテしてたわよねぇぇえええええ!」 男:「違ぁああああああああああう!!違う違う、そうじゃ、そうじゃ、なぁ~い!! 男:おい、常習遅刻魔能天気クズ女!お前、ホントに駿(はやお)ファンなのか!?列挙した映画がものの見事に駿監督作品じゃねぇんだわ! 男:いや、わかる!わかるよ!?『うなぬる』も『耳すま』も良い作品なのはわかるよ!? 男:『耳すま』にて、肩たたき職人を目指すイケメン男子・喜多方 加太々滝(きたかた かたたたき)君の声を、当時は無名だが後に大人気俳優になった高橋エリザベス一世(ハーフ)が演じたことも昨今(さっこん)話題になってるよなぁあああああ! 男:でも、違うんだわ、あれ駿(はやお)じゃねぇんだわ!!絵コンテはね!?絵コンテは駿だよ!?だから勘違いしがちだけどもね!? 男:お前さぁ、ホントはただのミーハーファンで、駿のこと何にもわかってねぇんじゃあねぇのかぁああ!? 男:好き好き言いながら、実は映画館には一回も観に行ったことなくて勿論パンフレットも一冊も持ってなくて三鷹の森の美術館にも一回も行ったことなくて美術館のお土産屋さんで売ってる『橘 弥生(たちばな やよい)お手製ぬるぬるうなぎパイ』も買ったことなくて期間限定『隣の独房の山田さんTシャツ』も買ったことなくて喜多方 加太々滝(きたかた かたたたき)君等身大フュギュア16,890円(税抜)も買ったことがない、金ローヘビーユーザーなんだろうがぁああああああ!! 男:あとさぁ、さっき『耳をすませば異世界に転生したスライムがダンジョンに出会いを求める妹がこんなに可愛いわけがない!いや、ある!!』略して『耳すま』!!の主題歌の話、してたけどさ、主題歌の話するならやっぱりアレだろ! 男:母と二人で暮らす肥満児のソウスケが、肥満気味な魚の女の子と心の交流をしながら、飽食(ほうしょく)の限りを尽くす飯テロ映画『崖の上のデブ』!主題歌はお子さんにも親しみやすいメロデーで2008年7月21日付オリコンチャートでは1位を記録し、その後11週連続でオリコントップ10入りをしているしなぁああああ! 男:あ~、あと主題歌と言えば、これも有名だわ!主人公のOL・皐月 留衣(さつき とめい)ちゃんが、行きたくもねぇ会社の飲み会に参加した際に、上司から『なんか適当に頼んどいて』って言われたもんだから、軟骨の唐揚げコチュジャンがけと枝豆コチュジャンがけとポテトサラダコチュジャンがけと漬け物盛り合わせコチュジャンがけと煮玉子コチュジャンがけとたこわさコチュジャンがけと生ビールコチュジャン風味頼んだら、『お、隣の席の豚トロ(とんとろ)旨そうだな。お前、何で豚トロ頼んでねぇんだよ、このゴミ溜め』って言われて『んんんむぃっっっっっっころっぺるぴきぴきむむむきゅわわわわぁああああ~~!』ってキレ散らかすシーンが見所(みどころ)!田舎の風景描写が美しい『隣の豚トロ(となりのとんとろ)』!!小学校の頃、ピアニカでこの曲演奏させられたなぁ~!懐かしい!! 男:そして個人的にはこれも大好き!箒(ほうき)にまたがりながらラジカセのスイッチを入れるとともにオープニング曲が流れるという演出が素晴らしい!他人の恋路の邪魔ばっかりして自分を省みなかったせいで気づいたらこんな年になっちゃった魔法使いレミおばさん!どんなに熱く燃え上がっている二人でも、彼女がいればあっという間に瞬間冷却!彼女によってもたらされた風評被害は文春の六倍はカタいと言われている!『恋のお邪魔女レミおばさん(こいのおじゃまじょれみおばさん)のクール宅急便』!!発明好きな少年・ナガブチとのラブコメみたいなやり取りも見所の一つだよなぁああああああ!!」 女:「うるっっせぇぇぇええええええ!!この貧乏不潔みそカスのろま負け組野郎がぁあああああ!! 女:言っとくけどねぇ、大手TV局とはいえ、所詮お前ADだから!!一方、私これでも女子アナだから!合コンではぜってぇ一緒にならねぇ組み合わせだから!常習遅刻魔能天気クズ女だけど、一応女子アナだから!お前ごときがタメ口で映画知ったかマウントとってんじゃねぇよ、ぷりぷりぷんぷんっ!! 女:あるよ!駿(はやお)作品かと思いきや別作品なことだってあるよ!! 女:『そろそろ治りかけかなー、あんだけざっくり切っちゃったけど、一ヶ月も経っちゃえば意外と平気ね♪それにちょっと痒くなってきちゃった♪お風呂でふやかして、剝がしちゃおっかな♪』のキャッチフレーズでお馴染み!自傷癖(じしょうへき)のあるメンヘラ女子を主人公に据えた、現代社会の心の闇を描いた意欲作『かさぶたぽろぽろ』!! 女:『あの頃はいちいちマックに行ってWi-Fi使ってたけど、いまやすっかり一般家庭にも無線NETが浸透したわよね~♪おかげで一日中部屋から出ないで、ハントができるわね♪きゃは♪今日も一狩り(ひとかり)行こうぜ!』のキャッチフレーズでお馴染み!どうやっても働く意欲が沸かねぇ、現代社会の心の闇を描いた意欲作『狩り暮らしのニート』!! 女:そしてそして、『竹から生まれたけど実は月からやってきたお姫様♪皆にはナイショだけど、実は私、極度の匂いフェチ♪トリミングサロンに連れてく前の飼い犬の匂いを嗅ぐやいなや絶叫!タンスにしまってて一年ぶりにひっぱりだしたブランケットの匂いを嗅ぐやいなや発狂!通りすがりのおばあちゃんが道で転んじゃったから『あ、大丈夫ですか?』って助け起こすふりしながら老女臭(ろうじょしゅう)を嗅ぐやいなや辮髪(べんぱつ)!そんな私のドジでおっちょこちょいな物語を、ちょこっとだけ覗いてみてね、きゃわわわん♪』のキャッチフレーズでお馴染み!性的嗜好(せいてきしこう)は人それぞれであることを世間に訴えかける問題作『嗅ぐやいなや姫の物語』!!小学校の頃の体育で使ったマットの匂い付きパンフレットが好評を博したわよねぇえええええ! 女:あぁぁあああ、それからぁあああ!!老人ホームを舞台に繰り広げられる、ハートフルコメディ!映画終盤の『おむつ取り換えっこ大作戦』のシーンは見ごたえ抜群!たまには大人用じゃなくて、乳児用のおむつも履いてみたくなるものよねぇえええええ!性的嗜好(せいてきしこう)は人それぞれであることを世間に訴えかける問題作『思い出のムーニー』!!いやぁ、どれもこれも天才・駿(はやお)監督じゃないと作れない傑作ばかりよね!!」 男:「お前ぇぇえええええ、もうそれはわざとだろ!わざと外しにいってるだろ!?ことごとくだわ!!ことごとく駿(はやお)じゃねぇんだわ!!そしてさらに狙ったように、息子の作品にも全く触れねぇなぁ!! 男:心の中の光の部分が何か色んなことがあって、闇に染まってしまい王である父を殺してしまったカエルの国の王子様アレン!ヒロインのテルー(カエル)と心の交流をすることにより、永遠の命を得ようとする悪の魔女であるクモを丸吞みにして大団円、『ゲロ戦記』!あ、さっき主題歌のくだりで言い忘れたけど、この映画もヒロインのテルー(カエル)が歌う主題歌『However Yu-Waku(はうえばーゆうわく)』がめちゃくちゃ売れたよな!! 男:そして吾郎監督と言やぁ、これも忘れちゃいけねぇ!チビとノッポの人気お笑いコンビを主人公に、日本中全ての坂道を踏破(とうは)してそのままカラオケで100点出るまで歌って有名ファミレスチェーンのメニュー全部食べ終えてそこからは一週間ガリしか食べらんなくて最終的には失踪した番組ディレクター・ゴンさんの行方を捜す過酷なバラエティ番組の裏側に迫った異色のノンフィクション小説をアニメ化!『ココリコ、坂から追うゴン伝説』!! 男:そして待ってました!!いや、誰も待ってねえ!いや、待ってる!?でお馴染みの吾郎監督最新作!!さっき完パケしたばっかり!!全然CMもやってねぇし、仮にやってたとしても何か頭に残んなかったんだろうね!どういう話か全く知らん!でも主演声優が、超有名アイドル事務所はろーぶだぺすとのドル箱アイドルということだけはタイトルからわかる!『劇場版 松浦あーやと魔女』!!ほんとに内容を全く知らん!!しつこいかもしんなけど、主演声優が松浦あーやっていうこと以外はほんっとに知らぁああああん!!」 0:(いったんスンとして) 女:「……声優さんの話、していいの?」 男:「あ……はい」 女:「…長引くよ」 男:「今更過ぎるわ」 女:「黙れ、小僧」 男:「うるせぇ、目ヤニ」 女:「……」 男:「……」 0: 0:(変な間) 0: 0:(テンション上げて!) 女:「(人生イチの大声ダイヤモンドで)はぁーーーーーーーーーい!では、これから生粋(きっすい)の声豚である隠れオタク女子の、駿(はやお)映画声優語りやっていきまぁ~す!わかってるかもしんねぇけど、過去イチ長いから覚悟しなさいよね!! 女:まずはスタジオ開設前に制作され劇場用アニメ映画として圧倒的な不入り(ふいり)で駿(はやお)監督のアニメ生命を奪いかけたが、後のテレビ放送でまさかの大ブレイク! 女:祖母の代から女子アナ家系だけど、実は世紀の大泥棒・ミタパン三世を主人公に、ミュージカルで女子にキャーキャー言われつつも裏ではスナイパーとして要人の暗殺を行う孤高のガンマン・2.5次元、お茶に目がない寡黙な剣豪・石川 伊右衛門(いしかわ いえもん)、男を誑かし(たぶらかし)狡猾に立ち回る生まれながらの悪女・洞 フキ子(ほら ふきこ)の四人のタッグが織りなすアクション活劇! 女:映画版のストーリーは、ミタパン三世がインターポールから逃れるために、フランスとイギリスを隔てるドーバー海峡を泳いで横断するという無茶をした結果、過労ストレスゴリゴリになってたところを、日本人バックパッカー能代(のしろ)さんに救われるところから始まるわね! 女:能代(のしろ)さんの『とろろに酢(す)をかけてみました。お疲れでしたらこれを食べて元気になって下さいね♪』の台詞はあまりに有名!! 女:人気アニメシリーズを映画化した、今となっては駿(はやお)監督不朽の名作!『ミタパン三世/過労と酢ととろろの能代(かろうと/すと/とろろの/のしろ)』!! 女:いやぁ、何と言ってもタイトルが秀逸よねぇ~『過労と酢ととろろの能代』よ!? 女:こんな名作映画『過労と酢ととろろの能代』が興行的に大失敗だったなんて考えられないわよねぇ~! 女:だって『過労と酢ととろろの能代』だよ!?『過労と酢ととろろの能代』!! 女:今考えたら売れるに決まってるじゃん『過労と酢ととろろの能代』! 女:タイトルから能代さんの暖かな愛情と頑な(かたくな)な意思と、ほんのちょっぴりの喧しさ(かまびすしさ)が伝わってくるわよねぇ『過労と酢ととろろの能代』! 女:あ~~堪んない!『過労と酢ととろろの能代』!! 女:意味はないけどもう一回言っとこうかしら『過労と酢ととろろの能代』! 女:『過労と酢ととろろの能代』で何と言っても注目すべき声優さんはミタパン三世役を務めた山田 野草(やまだ やそう)さんよねぇええええええ!!この人、ミタパンをやってる頃はあんまり意識してなかったけど、後に洋画吹き替えで聴いたらさ、まぁ、くわっっっこいい(格好いい)んだわ!!!飄々(ひょうひょう)とした中にも、何とも言えねぇ色気があってさぁああああ! 女:あ~、あとあと、ミタパンを追いかけるずっこけ刑事(デカ)、札束 紙平(さつたば しへい)も、映画だと良い味出してるのよねぇぇえええええ!声優さんは皆さんご存じ、動物大好き声優でお馴染みナヤゴロウさんね!!『ライオンの奴め!とんでもないものを盗んでいきおった!…私の中指です』の自虐ネタにはスタジオ中が笑いの渦に包まれたという、ほんわかエピソードもあるらしいわ! 女:うわぁああああん!『過労と酢ととろろの能代』は紹介したい声優さん多すぎるよぉおおお! 女:もう一人!もう一人だけ紹介させて!! 女:ミュージカルで女子にキャーキャー言われつつも裏ではスナイパーとして要人の暗殺を行う孤高のガンマン・2.5次元を演じた声優界の生き字引(いきじびき)!!『いつまで現役なんですか!?』とついつい言いたくなっちゃうわよね『小林 キョンシー』さん!!収録現場には、いつも額にお札を貼り付けて現れるらしいわ!ある日スタッフが『キョンシーさん、それ台本見づらくないっすか?』って聞いたら、『いやあ、これがないと台本の何行目を読んでるかわからなくなるんだよ。2.5次元だって帽子で銃の照準を合わせているだろう?あれと同じさ。はっはっ!』だってぇぇええええええええ!!!んんんるるるるるるきゅわっっっっくぅおおおううぃぃいいいいいい(格好いい)!!!! 女:あ~、あと声優繋がりで言えば、『過労と酢ととろろの能代』の能代さん役を演じた、日常生活ではおっちょこちょいばっかりの天然系レジェンド声優・島本 ミス(しまもと みす)さんが主役を務めたこの映画の話をさせてちょーだいっ! 女:朝、『なんかだるいなぁ』って思って水銀体温計で熱を計ってみたら39.8°(さんじゅうくどはちぶ)!こりゃあ、会社は休むっきゃあねぇなぁ、とガッカリとルンルンが同時に来るあの感じね!で、会社に休みの連絡入れたはいいけど、そんな時に限って私が対応せにゃならん仕事ばっかり発生して、業務用携帯が鳴りやまない!申し訳なさそうに電話してくる同僚にもついイラっとしてしまう、社会の歯車になったことを痛感させられる世知辛系(せちがらけい)ファンタジー映画『風邪の時に、なんすか?』!! 女:わかる!!わかるよぉおお!!さすがに無理やりすぎるよね!?元ネタの原型がかなり失われてるよねぇぇええええ!!でももう、ここまで来たら何も思いつかんのよ、許して!!シナリオ読んでくれて、ありがと!! 女:それにしても島本 ミス(しまもと みす)さん演じるヒロインが、その時に接する人物によって、口調が全然変わる演技は圧巻よね!! 女:勤め先の会社に度々(たびたび)現れては、高圧的に債券不渡りを強要してくるライバル会社の慢性鼻炎の女社長・くしゃん奈(くしゃんな)に対しては、憎しみをたぎらせるように! 女:会社内の村民達に対しては、族長の娘としての気品と、博愛の感情を前面に押し出して! 女:そして、年長者である会社内の風来坊(ふうらいぼう)・湯葉(ゆば)様に対しては年相応の少女として鍋奉行を務める! 女:いやあ、さすがは、レジェンド声優よねぇぇええええええ! 女:そしてそして、くふふふふふふ♪あなたは知ってるかしら!?蟲の大群に襲われていたところを、間一髪ヒロインに助けられる隣の会社の仕事中もスマホゲーばっかやってる万年平社員(まんねんひらしゃいん)・アソ=ベルの声優、松田 爪楊枝(まつだ つまようじ)さんを!! 女:お名前を聞いてピンと来なくても、これを聞けば絶対驚くわ!何と何と!『腿の毛姫(もものけひめ)』で、 鯵高(アジダカ)役をやっているのよぉぉぉおおおおおおお! 女:漁獲量に翳り(かげり)が見え出した、海辺の小さな村で過ごす鯵高(アジダカ)!! 女:『魚相場(うおそうば)の価格が、漁獲量に反比例して値上がりしてるせいで、村は困窮状態だべ!お前の名前のせいだべ!』と村民から無茶理論をふっかけられ、村を追放されてしまう鯵高(アジダカ)!! 女:そんな時、腿(もも)のホクロから、ひょろりと綺麗な一本毛(いっぽんげ)が生えている、山狗(やまいぬ)に育てられた少女・サンアンドシスコムーンと出会う鯵高(アジダカ)!! 女:正直、顔はタイプじゃねぇけど腿の毛が堪らんっ!!って性的嗜好(せいてきしこう)は人それぞれであることを世間に訴えかける問題作第三弾、それが『腿の毛姫(もものけひめ)』よ!! 女:いやあ、この映画は松田 爪楊枝(まつだ つまようじ)さんも素晴らしいし、山狗(やまいぬ)役の吉田 三輪(よしだ みわ)さんもとっても大阪LOVERSなんだけど、私はあえてヒロインであるサンアンドシスコムーンを演じた石田 百合っ娘(いしだ ゆりっこ)さんを推すわ! 女:もっぱら同性同士のセンシティブドラマに出演することの多い俳優の百合っ娘(ゆりっこ)さんが、人間と山狗との間で心が揺れる素敵な演技をなさるのよねぇええええ!そしてこれも声豚豆知識だけど、村を追放される時に鯵高(アジダカ)に黒曜石の小刀(こくようせきのこがたな)を贈った、鯵高に想いを寄せる少女・蚊帳(カヤ)の声も、百合っ娘(ゆりっこ)さんが兼ね役なのよねぇぇええええええ!知ってたぁああああああ!?」 男:「(大声ダイヤモンドで)やぁーーーーーーっとか!!やぁーーっと駿(はやお)監督の映画が出てきたな!! 男:長かったぁああああ!色々長かったぁああああ!! 男:だがな、同じ声豚として、僕だって語らせてもらいますよ!ええ、語らせて頂きますよ、もう嫌っていうくらいに! 嫌っていうくらいにぃぃいいいいい! 男:『過労と酢ととろろの能代(かろうと/すと/とろろの/のしろ)』で登場した日本人バックパッカー能代(のしろ)さん! 男:まさかまさかの能代さんスピンオフ作品が公開!! 男:舞台は、群馬県民の9割がお世話になっている広域商圏対応型(こういきしょうけんたいおうがた)ショッピングセンターApITA(アピタ)!!ApITA内にて、能代さんはバックパッカー時代に培った流暢な語学力で、主に外国人観光客の対応を行う総合受付窓口担当のバイトを始める! 男:観光客の皆さんに暖かいお礼の言葉を言ってもらえることが、能代さんにとって何物にも代えがたい心のモチベーション!時給650円も気にならない! 男:これも『過労と酢ととろろの能代』同様、公開当時はかなりの不入り(ふいり)だったが、TV放送で人気が爆発した系だ! 男:毎年12月の金ローの常連映画!『Thak you能代! in ApITA(せんきゅーのしろ いんあぴた)』!これも相当無理あるけどね!!テンションでごまかせ! 男:声優の話をするなら、まぁ~、主役の能代さんを演じた田中 瑠緋ぃ(たなか るひぃ)さんだよなぁああああ!! 男:本来、能代さん役は島本 ミスさんが続投する予定だったが、マネージャーの連絡ミスでクアラルンプールの収録現場に向かってしまったため、収録不可能に!!困り果てた現場に、大人気海賊アニメ『チョッキ』の収録を終えた瑠緋ぃ(るひぃ)さんがたまたま通りかかり、スタッフ総動員で土下座して拝み倒し、見事ノーギャラで瑠緋ぃ(るひぃ)さんに能代さん役を演じてもらえることになったという! 男:続いて続いてぇ!ある日、高校生のくせにビジュアル系バンド『紅-KURENAI-』を結成したToshio(としお)とYoshiyuki(よしゆき)! 男:Toshio(としお)のハイトーンボーカルと、Yoshiyuki(よしゆき)の超絶タンバリンテクニックで『紅-KURENAI-』は、またたく間に校内の鼻つまみものバンドに! 男:そんな二人のもとに、『紅-KURENAI-』の大ファンだという陰キャ系バンギャ『堀木 環(ほりき たまき)』が現れる! 男:磨けば光る容姿を持ち合わせていながらも、『堀木 環(ほりき たまき)』は学校で『野ブタ』と呼ばれて苛烈ないじめを受けていた!Toshio(としお)とYoshiyuki(よしゆき)は、『野ブタ』とバカにされる堀木 環(ほりき たまき)のビューティープロデュース計画を立てることとなった!!ハードボイルド学園ドラマ『紅-KURENAI-、野ブタをプロデュース(くれない、のぶたをぷろでゅーす)』!! 男:え!?『堀木 環(ほりき たまき)』がどう見ても美人なのに、なぜ『野ブタ』と呼ばれていじめられているかって!? 男:それはなぁ、母親の実家の隣のアパートに住む住人が昔ヤンチャしてた頃に江ノ島でナンパしたギャルの飼っていたネコの里親である根室(ねむろ)の都営住宅に住む独居老人の介護をしていた施設に清掃員として勤めるパートの不倫相手がまだ犯罪に手を染めていなかった頃に近所の定食屋で食べたさばの味噌煮を卸した配送会社の社員が誤って送りつけてしまった身代金要求の手紙を読み上げようとした警部補の娘の配偶者の家系に代々伝わる特級呪物(とっきゅうじゅぶつ)のお祓いをした霊能力者が昔ゲートボールしてた時にたまたま通りかかった近所の未亡人の左手薬指に残る指輪の跡に涙した地方公務員がスリランカに留学した際に首都スリジャヤワルダナプラコッテにて調子に乗って買った土地に建設されたのが養豚場だったからなんだよなぁあああ! 男:しかし、いくら母親の実家の隣のアパートに住む住人が昔ヤンチャしてた頃に江ノ島でナンパしたギャルの飼っていたネコの里親である根室(ねむろ)の都営住宅に住む独居老人の介護をしていた施設に清掃員として勤めるパートの不倫相手がまだ犯罪に手を染めていなかった頃に近所の定食屋で食べたさばの味噌煮を卸した配送会社の社員が誤って送りつけてしまった身代金要求の手紙を読み上げようとした警部補の娘の配偶者の家系に代々伝わる特級呪物(とっきゅうじゅぶつ)のお祓いをした霊能力者が昔ゲートボールしてた時にたまたま通りかかった近所の未亡人の左手薬指に残る指輪の跡に涙した地方公務員がスリランカに留学した際に首都スリジャヤワルダナプラコッテにて調子に乗って買った土地に建設されたのが養豚場だったからと言って、そんないじめが許されるはずがないよな!うんうん! 男:ちょっとこの作品については、声優については語る気力が残ってないから、次行くぞ!! 男:続いては『紅-KURENAI-、野ブタをプロデュース』の続編映画について語るぜぇええ! 男:野ブタのプロデュースが終わったToshio(としお)とYoshiyuki(よしゆき)は何かよくわかんない変なトンネルを通って異世界に行ってしまう! 男:そこでToshio(としお)とYoshiyuki(よしゆき)はビジュアル系バンドマンとして命ともいえる名前を奪われてしまい、『出山 利夫(でやま としお)』と『林 佳行(はやし よしゆき)』に成り下がってしまう! 男:そんな名前になっちゃったもんだから、利夫(としお)はもう何だかやる気なくなってきちゃって、音楽性の違いを理由に脱退を切り出す!佳行(よしゆき)からしたら利夫(としお)脱退は確かに痛いけど、曲作りはほとんど自分がやってるから印税的にも問題ないし、まぁいっか、それにサングラスキャラも被ってるし、って感じで脱退を受け入れてしまう! 男:しかしその後、利夫(としお)が始めた新興宗教団体が経営に大失敗したり、佳行(よしゆき)がタンバリン叩きながら歌って踊るソロプロジェクトも同じく大失敗したりと、人生上手く行かねぇなぁって思う映画!『とし(お)とよし(ゆ)きの、闇深し(としとよしきの、やみふかし)』!! 男:こんな暗い話だけど、海外で人気大爆発!駿(はやお)監督作品興行収入ランキング堂々の第一位の名作だ!!あ、ちなみにこれは続編だけど、堀木 環(ほりき たまき)は出てこないから注意が必要だ! 男:でも、堀木 環(ほりき たまき)が『野ブタ』と言われるようになったきっかけは忘れちゃいけないよな、もう一回言っとこ! 男:堀木 環(ほりき たまき)が『野ブタ』と言われるようになったきっかけ、それは、母親の実家の隣のアパートに住む住人が昔ヤンチャしてた頃に江ノ島でナンパしたギャルの飼っていたネコの里親である根室(ねむろ)の都営住宅に住む独居老人の介護をしていた施設に清掃員として勤めるパートの不倫相手がまだ犯罪に手を染めていなかった頃に近所の定食屋で食べたさばの味噌煮を卸した配送会社の社員が誤って送りつけてしまった身代金要求の手紙を読み上げようとした警部補の娘の配偶者の家系に代々伝わる特級呪物(とっきゅうじゅぶつ)のお祓いをした霊能力者が昔ゲートボールしてた時にたまたま通りかかった近所の未亡人の左手薬指に残る指輪の跡に涙した地方公務員がスリランカに留学した際に首都スリジャヤワルダナプラコッテにて調子に乗って買った土地に建設されたのが養豚場だったからだよなぁあああああああああああ!!!忘れないようにぃいいいいい!!」 0:(ここは静かなトーンで) 女:「……なかなか、やるわね」 男:「……ふっ。そっちこそ」 女:「…でも、何作品か言及されなかったわね」 男:「…思いつかなかったんだろ」 女:「こじつけにも限界があるものね。 女:でも、同じ声豚として、あなたには敬意を表するわ。さっきは万年貧乏底辺ADなんて言って、ごめんさい」 男:「こっちこそ。駿(はやお)監督を敬愛する同好の士に対して、失敬だった」 女:「何を言ってるの、あなたが非礼を詫びる必要はないわ」 男:「いやいや、詫びさせてくれ」 女:「いやいや」 男:「いやいやいやいや」 女:「いやいやいやいやいやいや」 男:「(同時に)いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや」 女:「(同時に)いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや」 男:「…………」 女:「…………」 男:「だいたい、いくら私が女子アナだからと言って、ADをカスのように扱ったのが失礼だったわ。年収が6倍違うとは言っても、同じ人間なのに」 女:「いや、僕の方こそ。ADのくせに女子アナに暴言を吐くなんて…」 男:「いいわよ、私なんて結婚しようと思えばすぐにプロ野球選手と結婚できるんだもの。気にしてないわ」 女:「…やっぱバカにしてるだろ」 男:「してないわよ」 女:「いや、してるだろ」 男:「してない」 女:「いや、してるだろ」 男:「……あれ?」 女:「……ん?」 男:「……もしかして」 女:「……僕たち」 男:「……私たち」 0:(テンション上げて!) 女:「(同時に)入れ替わってるぅぅううう~~~~~!?」 男:「(同時に)入れ替わってるぅぅううう~~~~~!?」 女:「いや、これも駿(はやお)監督映画じゃねぇからぁああああああああああ!!!!!」

女:「(深呼吸)す~…はぁ~。す~…はぁ~。うぅ…緊張してきた。 女:まさか、入社歴半年新卒ほやほやゆとり世代どストレートの世間舐め切ってる系女子の私に、日本が誇るアニメ映画界の超大物天才監督・走野 駿(はしるの はやお)のインタビューが任されるなんて…。 女:しかもこのインタビュー、公開収録なんだよねぇ…。 女:すでに関係者の方々880人が、かってぇパイプ椅子に座らされて監督の到着を待っている…。会場の視線が、壇上の私に集まっているよぉおお。それに、新作アニメの制作が遅れてるとかで、私や関係者の方々880人が会場入りしてから、かれこれ七時間くらい経過しているし…。 女:まぁ、私は仕事もプライベートも待ち合わせに遅れたことしかない、常習遅刻魔能天気クズ女だから、あんまり気にならないけどさ…。 女:さすがに関係者の方々880人のイライラも限界なんじゃないかな。自分の遅刻で人をイラつかせることには罪悪感のかけらもないカス人間の私だけど、他人の遅刻で880人がイライラしている空間はさすがに居心地悪いなぁ。 女:…あ、ADさんだ。駿(はやお)監督、やっとスタジオ入りしたのかな?」 0:(一人の男が会場のドアを開けて壇上に向かって走ってくる) 男:「すみませ~ん!関係者の方々880人と、入社歴半年新卒ほやほやゆとり世代どストレートの世間舐め切ってる系女子のインタビュアーの方、お待たせしました! 男:監督から先ほど連絡がありました!制作中だった『劇場版 松浦あーやと魔女』が完成したそうなので、急いでこちらに向かうそうです! 男:日本が誇るアニメ映画界の超大物天才監督・走野 駿(はしるの はやお)の息子・最近婿養子になったために別姓になった、尾中 吾郎(おなか ごろう)監督、間もなくスタジオ入りしまーす!」 0:(テンション上げて!) 女:「呼んでねぇぇぇええええええ!呼んでねぇ呼んでねぇ、呼んでねぇんだわ、息子の方は!!関係者の方々880人と、入社歴半年新卒ほやほやゆとり世代どストレートの世間舐め切ってる系女子の私も、そっちは呼んでねぇんだわぁああああ! 女:何で!?どういう連絡ミスでそうなったの!?お前も良くそんなしれっと報告できるわね! 女:おかしいと思わなかったのぉぉおおお!?880人集まってるんだよ、880人!!そこは、ハ・ヤ・オ(8・8・0)でしょうがぁあああああ!! 女:言っとくけどこれ、若輩新卒小娘アナウンサー一人の見解じゃあねぇから!!この会場で七時間かってぇパイプ椅子で待たされた関係者880人全員の総意なんだわ! 女:いや、来てくれたことは嬉しいよ!?こんだけ罵倒してるけど、実際会ったらきっとちょっぴり嬉しいよ!?でも、今は駿(はやお)なんだわぁああ!駿に来て欲しかったんだわぁあああ!! 女:え、何で?ねぇ、何でお父さん来ないわけ!?私も関係者の方々880人も、数々の名作映画を制作してきた、日本が誇るアニメ映画界の鬼才・走野 駿(はしるの はやお)が来るのを楽しみにしてたんだよ!?私がどんだけ駿監督の映画にハマってきたか、教えてあげましょうか!?いや、いらんって言われても押し付けるのがこのシナリオなんだけどさぁあああああ!! 女:まずは!!無実の罪で捕えられた女囚・橘 弥生(たちばな やよい)が、刑務所内で年に一度行われるウナギ摑み取り対決で、見事優勝を果たすまでの感動サクセスストーリー!Vシネ販売された初期の名作『女囚・弥生★ウナギ合戦ぬるぬる』!! 女:そして二年後に同じくVシネ販売された『ウナぬる』待望の続編!弥生にまさかのライバル出現!?隣の独房にいる女囚・山田さん!!山田さんとのウナギ摑み取り対決シーンには構想一年三ヶ月・脚本執筆五ヶ月・ウナギ探し二ヶ月・撮影三十分を要したと言われているわ!続編のプレッシャーを難なく跳ねのけた佳作『ぬーるぬる 隣の独房の山田さん』!!山田さん役を演じた天才女優・安達ケ原 斧(あだちがはら おの)の『あたいに同情するならウナ丼でも持ってきておくれ』は、当時の流行語よね! 女:そしてぇ!!満を持してアニメ映画業界に殴り込み!スタジオ初の劇場用アニメ映画は、何とライトノベル原作!主人公の女子中学生・シズクが、ひょんなことから出会った肩たたき職人を目指すイケメン男子・喜多方 加太々滝(きたかた かたたたき)君に恋心を抱きながらも、自身の将来に漠然とした不安を覚えつつ、わずかな成長をしていくジュブナイル系ラブストーリー!その名も『耳をすませば異世界に転生したスライムがダンジョンに出会いを求める妹がこんなに可愛いわけがない!いや、ある!!』!!略して『耳すま』!!肩たたき職人を目指すイケメン男子・喜多方 加太々滝(きたかた かたたたき)君の名台詞『結婚しよう!シズクのことがてゅきだからー!』は当時の流行語よね!あ、あと主題歌の『ヤな奴、ヤな奴』もMDウォークマンでヘビロテしてたわよねぇぇえええええ!」 男:「違ぁああああああああああう!!違う違う、そうじゃ、そうじゃ、なぁ~い!! 男:おい、常習遅刻魔能天気クズ女!お前、ホントに駿(はやお)ファンなのか!?列挙した映画がものの見事に駿監督作品じゃねぇんだわ! 男:いや、わかる!わかるよ!?『うなぬる』も『耳すま』も良い作品なのはわかるよ!? 男:『耳すま』にて、肩たたき職人を目指すイケメン男子・喜多方 加太々滝(きたかた かたたたき)君の声を、当時は無名だが後に大人気俳優になった高橋エリザベス一世(ハーフ)が演じたことも昨今(さっこん)話題になってるよなぁあああああ! 男:でも、違うんだわ、あれ駿(はやお)じゃねぇんだわ!!絵コンテはね!?絵コンテは駿だよ!?だから勘違いしがちだけどもね!? 男:お前さぁ、ホントはただのミーハーファンで、駿のこと何にもわかってねぇんじゃあねぇのかぁああ!? 男:好き好き言いながら、実は映画館には一回も観に行ったことなくて勿論パンフレットも一冊も持ってなくて三鷹の森の美術館にも一回も行ったことなくて美術館のお土産屋さんで売ってる『橘 弥生(たちばな やよい)お手製ぬるぬるうなぎパイ』も買ったことなくて期間限定『隣の独房の山田さんTシャツ』も買ったことなくて喜多方 加太々滝(きたかた かたたたき)君等身大フュギュア16,890円(税抜)も買ったことがない、金ローヘビーユーザーなんだろうがぁああああああ!! 男:あとさぁ、さっき『耳をすませば異世界に転生したスライムがダンジョンに出会いを求める妹がこんなに可愛いわけがない!いや、ある!!』略して『耳すま』!!の主題歌の話、してたけどさ、主題歌の話するならやっぱりアレだろ! 男:母と二人で暮らす肥満児のソウスケが、肥満気味な魚の女の子と心の交流をしながら、飽食(ほうしょく)の限りを尽くす飯テロ映画『崖の上のデブ』!主題歌はお子さんにも親しみやすいメロデーで2008年7月21日付オリコンチャートでは1位を記録し、その後11週連続でオリコントップ10入りをしているしなぁああああ! 男:あ~、あと主題歌と言えば、これも有名だわ!主人公のOL・皐月 留衣(さつき とめい)ちゃんが、行きたくもねぇ会社の飲み会に参加した際に、上司から『なんか適当に頼んどいて』って言われたもんだから、軟骨の唐揚げコチュジャンがけと枝豆コチュジャンがけとポテトサラダコチュジャンがけと漬け物盛り合わせコチュジャンがけと煮玉子コチュジャンがけとたこわさコチュジャンがけと生ビールコチュジャン風味頼んだら、『お、隣の席の豚トロ(とんとろ)旨そうだな。お前、何で豚トロ頼んでねぇんだよ、このゴミ溜め』って言われて『んんんむぃっっっっっっころっぺるぴきぴきむむむきゅわわわわぁああああ~~!』ってキレ散らかすシーンが見所(みどころ)!田舎の風景描写が美しい『隣の豚トロ(となりのとんとろ)』!!小学校の頃、ピアニカでこの曲演奏させられたなぁ~!懐かしい!! 男:そして個人的にはこれも大好き!箒(ほうき)にまたがりながらラジカセのスイッチを入れるとともにオープニング曲が流れるという演出が素晴らしい!他人の恋路の邪魔ばっかりして自分を省みなかったせいで気づいたらこんな年になっちゃった魔法使いレミおばさん!どんなに熱く燃え上がっている二人でも、彼女がいればあっという間に瞬間冷却!彼女によってもたらされた風評被害は文春の六倍はカタいと言われている!『恋のお邪魔女レミおばさん(こいのおじゃまじょれみおばさん)のクール宅急便』!!発明好きな少年・ナガブチとのラブコメみたいなやり取りも見所の一つだよなぁああああああ!!」 女:「うるっっせぇぇぇええええええ!!この貧乏不潔みそカスのろま負け組野郎がぁあああああ!! 女:言っとくけどねぇ、大手TV局とはいえ、所詮お前ADだから!!一方、私これでも女子アナだから!合コンではぜってぇ一緒にならねぇ組み合わせだから!常習遅刻魔能天気クズ女だけど、一応女子アナだから!お前ごときがタメ口で映画知ったかマウントとってんじゃねぇよ、ぷりぷりぷんぷんっ!! 女:あるよ!駿(はやお)作品かと思いきや別作品なことだってあるよ!! 女:『そろそろ治りかけかなー、あんだけざっくり切っちゃったけど、一ヶ月も経っちゃえば意外と平気ね♪それにちょっと痒くなってきちゃった♪お風呂でふやかして、剝がしちゃおっかな♪』のキャッチフレーズでお馴染み!自傷癖(じしょうへき)のあるメンヘラ女子を主人公に据えた、現代社会の心の闇を描いた意欲作『かさぶたぽろぽろ』!! 女:『あの頃はいちいちマックに行ってWi-Fi使ってたけど、いまやすっかり一般家庭にも無線NETが浸透したわよね~♪おかげで一日中部屋から出ないで、ハントができるわね♪きゃは♪今日も一狩り(ひとかり)行こうぜ!』のキャッチフレーズでお馴染み!どうやっても働く意欲が沸かねぇ、現代社会の心の闇を描いた意欲作『狩り暮らしのニート』!! 女:そしてそして、『竹から生まれたけど実は月からやってきたお姫様♪皆にはナイショだけど、実は私、極度の匂いフェチ♪トリミングサロンに連れてく前の飼い犬の匂いを嗅ぐやいなや絶叫!タンスにしまってて一年ぶりにひっぱりだしたブランケットの匂いを嗅ぐやいなや発狂!通りすがりのおばあちゃんが道で転んじゃったから『あ、大丈夫ですか?』って助け起こすふりしながら老女臭(ろうじょしゅう)を嗅ぐやいなや辮髪(べんぱつ)!そんな私のドジでおっちょこちょいな物語を、ちょこっとだけ覗いてみてね、きゃわわわん♪』のキャッチフレーズでお馴染み!性的嗜好(せいてきしこう)は人それぞれであることを世間に訴えかける問題作『嗅ぐやいなや姫の物語』!!小学校の頃の体育で使ったマットの匂い付きパンフレットが好評を博したわよねぇえええええ! 女:あぁぁあああ、それからぁあああ!!老人ホームを舞台に繰り広げられる、ハートフルコメディ!映画終盤の『おむつ取り換えっこ大作戦』のシーンは見ごたえ抜群!たまには大人用じゃなくて、乳児用のおむつも履いてみたくなるものよねぇえええええ!性的嗜好(せいてきしこう)は人それぞれであることを世間に訴えかける問題作『思い出のムーニー』!!いやぁ、どれもこれも天才・駿(はやお)監督じゃないと作れない傑作ばかりよね!!」 男:「お前ぇぇえええええ、もうそれはわざとだろ!わざと外しにいってるだろ!?ことごとくだわ!!ことごとく駿(はやお)じゃねぇんだわ!!そしてさらに狙ったように、息子の作品にも全く触れねぇなぁ!! 男:心の中の光の部分が何か色んなことがあって、闇に染まってしまい王である父を殺してしまったカエルの国の王子様アレン!ヒロインのテルー(カエル)と心の交流をすることにより、永遠の命を得ようとする悪の魔女であるクモを丸吞みにして大団円、『ゲロ戦記』!あ、さっき主題歌のくだりで言い忘れたけど、この映画もヒロインのテルー(カエル)が歌う主題歌『However Yu-Waku(はうえばーゆうわく)』がめちゃくちゃ売れたよな!! 男:そして吾郎監督と言やぁ、これも忘れちゃいけねぇ!チビとノッポの人気お笑いコンビを主人公に、日本中全ての坂道を踏破(とうは)してそのままカラオケで100点出るまで歌って有名ファミレスチェーンのメニュー全部食べ終えてそこからは一週間ガリしか食べらんなくて最終的には失踪した番組ディレクター・ゴンさんの行方を捜す過酷なバラエティ番組の裏側に迫った異色のノンフィクション小説をアニメ化!『ココリコ、坂から追うゴン伝説』!! 男:そして待ってました!!いや、誰も待ってねえ!いや、待ってる!?でお馴染みの吾郎監督最新作!!さっき完パケしたばっかり!!全然CMもやってねぇし、仮にやってたとしても何か頭に残んなかったんだろうね!どういう話か全く知らん!でも主演声優が、超有名アイドル事務所はろーぶだぺすとのドル箱アイドルということだけはタイトルからわかる!『劇場版 松浦あーやと魔女』!!ほんとに内容を全く知らん!!しつこいかもしんなけど、主演声優が松浦あーやっていうこと以外はほんっとに知らぁああああん!!」 0:(いったんスンとして) 女:「……声優さんの話、していいの?」 男:「あ……はい」 女:「…長引くよ」 男:「今更過ぎるわ」 女:「黙れ、小僧」 男:「うるせぇ、目ヤニ」 女:「……」 男:「……」 0: 0:(変な間) 0: 0:(テンション上げて!) 女:「(人生イチの大声ダイヤモンドで)はぁーーーーーーーーーい!では、これから生粋(きっすい)の声豚である隠れオタク女子の、駿(はやお)映画声優語りやっていきまぁ~す!わかってるかもしんねぇけど、過去イチ長いから覚悟しなさいよね!! 女:まずはスタジオ開設前に制作され劇場用アニメ映画として圧倒的な不入り(ふいり)で駿(はやお)監督のアニメ生命を奪いかけたが、後のテレビ放送でまさかの大ブレイク! 女:祖母の代から女子アナ家系だけど、実は世紀の大泥棒・ミタパン三世を主人公に、ミュージカルで女子にキャーキャー言われつつも裏ではスナイパーとして要人の暗殺を行う孤高のガンマン・2.5次元、お茶に目がない寡黙な剣豪・石川 伊右衛門(いしかわ いえもん)、男を誑かし(たぶらかし)狡猾に立ち回る生まれながらの悪女・洞 フキ子(ほら ふきこ)の四人のタッグが織りなすアクション活劇! 女:映画版のストーリーは、ミタパン三世がインターポールから逃れるために、フランスとイギリスを隔てるドーバー海峡を泳いで横断するという無茶をした結果、過労ストレスゴリゴリになってたところを、日本人バックパッカー能代(のしろ)さんに救われるところから始まるわね! 女:能代(のしろ)さんの『とろろに酢(す)をかけてみました。お疲れでしたらこれを食べて元気になって下さいね♪』の台詞はあまりに有名!! 女:人気アニメシリーズを映画化した、今となっては駿(はやお)監督不朽の名作!『ミタパン三世/過労と酢ととろろの能代(かろうと/すと/とろろの/のしろ)』!! 女:いやぁ、何と言ってもタイトルが秀逸よねぇ~『過労と酢ととろろの能代』よ!? 女:こんな名作映画『過労と酢ととろろの能代』が興行的に大失敗だったなんて考えられないわよねぇ~! 女:だって『過労と酢ととろろの能代』だよ!?『過労と酢ととろろの能代』!! 女:今考えたら売れるに決まってるじゃん『過労と酢ととろろの能代』! 女:タイトルから能代さんの暖かな愛情と頑な(かたくな)な意思と、ほんのちょっぴりの喧しさ(かまびすしさ)が伝わってくるわよねぇ『過労と酢ととろろの能代』! 女:あ~~堪んない!『過労と酢ととろろの能代』!! 女:意味はないけどもう一回言っとこうかしら『過労と酢ととろろの能代』! 女:『過労と酢ととろろの能代』で何と言っても注目すべき声優さんはミタパン三世役を務めた山田 野草(やまだ やそう)さんよねぇええええええ!!この人、ミタパンをやってる頃はあんまり意識してなかったけど、後に洋画吹き替えで聴いたらさ、まぁ、くわっっっこいい(格好いい)んだわ!!!飄々(ひょうひょう)とした中にも、何とも言えねぇ色気があってさぁああああ! 女:あ~、あとあと、ミタパンを追いかけるずっこけ刑事(デカ)、札束 紙平(さつたば しへい)も、映画だと良い味出してるのよねぇぇえええええ!声優さんは皆さんご存じ、動物大好き声優でお馴染みナヤゴロウさんね!!『ライオンの奴め!とんでもないものを盗んでいきおった!…私の中指です』の自虐ネタにはスタジオ中が笑いの渦に包まれたという、ほんわかエピソードもあるらしいわ! 女:うわぁああああん!『過労と酢ととろろの能代』は紹介したい声優さん多すぎるよぉおおお! 女:もう一人!もう一人だけ紹介させて!! 女:ミュージカルで女子にキャーキャー言われつつも裏ではスナイパーとして要人の暗殺を行う孤高のガンマン・2.5次元を演じた声優界の生き字引(いきじびき)!!『いつまで現役なんですか!?』とついつい言いたくなっちゃうわよね『小林 キョンシー』さん!!収録現場には、いつも額にお札を貼り付けて現れるらしいわ!ある日スタッフが『キョンシーさん、それ台本見づらくないっすか?』って聞いたら、『いやあ、これがないと台本の何行目を読んでるかわからなくなるんだよ。2.5次元だって帽子で銃の照準を合わせているだろう?あれと同じさ。はっはっ!』だってぇぇええええええええ!!!んんんるるるるるるきゅわっっっっくぅおおおううぃぃいいいいいい(格好いい)!!!! 女:あ~、あと声優繋がりで言えば、『過労と酢ととろろの能代』の能代さん役を演じた、日常生活ではおっちょこちょいばっかりの天然系レジェンド声優・島本 ミス(しまもと みす)さんが主役を務めたこの映画の話をさせてちょーだいっ! 女:朝、『なんかだるいなぁ』って思って水銀体温計で熱を計ってみたら39.8°(さんじゅうくどはちぶ)!こりゃあ、会社は休むっきゃあねぇなぁ、とガッカリとルンルンが同時に来るあの感じね!で、会社に休みの連絡入れたはいいけど、そんな時に限って私が対応せにゃならん仕事ばっかり発生して、業務用携帯が鳴りやまない!申し訳なさそうに電話してくる同僚にもついイラっとしてしまう、社会の歯車になったことを痛感させられる世知辛系(せちがらけい)ファンタジー映画『風邪の時に、なんすか?』!! 女:わかる!!わかるよぉおお!!さすがに無理やりすぎるよね!?元ネタの原型がかなり失われてるよねぇぇええええ!!でももう、ここまで来たら何も思いつかんのよ、許して!!シナリオ読んでくれて、ありがと!! 女:それにしても島本 ミス(しまもと みす)さん演じるヒロインが、その時に接する人物によって、口調が全然変わる演技は圧巻よね!! 女:勤め先の会社に度々(たびたび)現れては、高圧的に債券不渡りを強要してくるライバル会社の慢性鼻炎の女社長・くしゃん奈(くしゃんな)に対しては、憎しみをたぎらせるように! 女:会社内の村民達に対しては、族長の娘としての気品と、博愛の感情を前面に押し出して! 女:そして、年長者である会社内の風来坊(ふうらいぼう)・湯葉(ゆば)様に対しては年相応の少女として鍋奉行を務める! 女:いやあ、さすがは、レジェンド声優よねぇぇええええええ! 女:そしてそして、くふふふふふふ♪あなたは知ってるかしら!?蟲の大群に襲われていたところを、間一髪ヒロインに助けられる隣の会社の仕事中もスマホゲーばっかやってる万年平社員(まんねんひらしゃいん)・アソ=ベルの声優、松田 爪楊枝(まつだ つまようじ)さんを!! 女:お名前を聞いてピンと来なくても、これを聞けば絶対驚くわ!何と何と!『腿の毛姫(もものけひめ)』で、 鯵高(アジダカ)役をやっているのよぉぉぉおおおおおおお! 女:漁獲量に翳り(かげり)が見え出した、海辺の小さな村で過ごす鯵高(アジダカ)!! 女:『魚相場(うおそうば)の価格が、漁獲量に反比例して値上がりしてるせいで、村は困窮状態だべ!お前の名前のせいだべ!』と村民から無茶理論をふっかけられ、村を追放されてしまう鯵高(アジダカ)!! 女:そんな時、腿(もも)のホクロから、ひょろりと綺麗な一本毛(いっぽんげ)が生えている、山狗(やまいぬ)に育てられた少女・サンアンドシスコムーンと出会う鯵高(アジダカ)!! 女:正直、顔はタイプじゃねぇけど腿の毛が堪らんっ!!って性的嗜好(せいてきしこう)は人それぞれであることを世間に訴えかける問題作第三弾、それが『腿の毛姫(もものけひめ)』よ!! 女:いやあ、この映画は松田 爪楊枝(まつだ つまようじ)さんも素晴らしいし、山狗(やまいぬ)役の吉田 三輪(よしだ みわ)さんもとっても大阪LOVERSなんだけど、私はあえてヒロインであるサンアンドシスコムーンを演じた石田 百合っ娘(いしだ ゆりっこ)さんを推すわ! 女:もっぱら同性同士のセンシティブドラマに出演することの多い俳優の百合っ娘(ゆりっこ)さんが、人間と山狗との間で心が揺れる素敵な演技をなさるのよねぇええええ!そしてこれも声豚豆知識だけど、村を追放される時に鯵高(アジダカ)に黒曜石の小刀(こくようせきのこがたな)を贈った、鯵高に想いを寄せる少女・蚊帳(カヤ)の声も、百合っ娘(ゆりっこ)さんが兼ね役なのよねぇぇええええええ!知ってたぁああああああ!?」 男:「(大声ダイヤモンドで)やぁーーーーーーっとか!!やぁーーっと駿(はやお)監督の映画が出てきたな!! 男:長かったぁああああ!色々長かったぁああああ!! 男:だがな、同じ声豚として、僕だって語らせてもらいますよ!ええ、語らせて頂きますよ、もう嫌っていうくらいに! 嫌っていうくらいにぃぃいいいいい! 男:『過労と酢ととろろの能代(かろうと/すと/とろろの/のしろ)』で登場した日本人バックパッカー能代(のしろ)さん! 男:まさかまさかの能代さんスピンオフ作品が公開!! 男:舞台は、群馬県民の9割がお世話になっている広域商圏対応型(こういきしょうけんたいおうがた)ショッピングセンターApITA(アピタ)!!ApITA内にて、能代さんはバックパッカー時代に培った流暢な語学力で、主に外国人観光客の対応を行う総合受付窓口担当のバイトを始める! 男:観光客の皆さんに暖かいお礼の言葉を言ってもらえることが、能代さんにとって何物にも代えがたい心のモチベーション!時給650円も気にならない! 男:これも『過労と酢ととろろの能代』同様、公開当時はかなりの不入り(ふいり)だったが、TV放送で人気が爆発した系だ! 男:毎年12月の金ローの常連映画!『Thak you能代! in ApITA(せんきゅーのしろ いんあぴた)』!これも相当無理あるけどね!!テンションでごまかせ! 男:声優の話をするなら、まぁ~、主役の能代さんを演じた田中 瑠緋ぃ(たなか るひぃ)さんだよなぁああああ!! 男:本来、能代さん役は島本 ミスさんが続投する予定だったが、マネージャーの連絡ミスでクアラルンプールの収録現場に向かってしまったため、収録不可能に!!困り果てた現場に、大人気海賊アニメ『チョッキ』の収録を終えた瑠緋ぃ(るひぃ)さんがたまたま通りかかり、スタッフ総動員で土下座して拝み倒し、見事ノーギャラで瑠緋ぃ(るひぃ)さんに能代さん役を演じてもらえることになったという! 男:続いて続いてぇ!ある日、高校生のくせにビジュアル系バンド『紅-KURENAI-』を結成したToshio(としお)とYoshiyuki(よしゆき)! 男:Toshio(としお)のハイトーンボーカルと、Yoshiyuki(よしゆき)の超絶タンバリンテクニックで『紅-KURENAI-』は、またたく間に校内の鼻つまみものバンドに! 男:そんな二人のもとに、『紅-KURENAI-』の大ファンだという陰キャ系バンギャ『堀木 環(ほりき たまき)』が現れる! 男:磨けば光る容姿を持ち合わせていながらも、『堀木 環(ほりき たまき)』は学校で『野ブタ』と呼ばれて苛烈ないじめを受けていた!Toshio(としお)とYoshiyuki(よしゆき)は、『野ブタ』とバカにされる堀木 環(ほりき たまき)のビューティープロデュース計画を立てることとなった!!ハードボイルド学園ドラマ『紅-KURENAI-、野ブタをプロデュース(くれない、のぶたをぷろでゅーす)』!! 男:え!?『堀木 環(ほりき たまき)』がどう見ても美人なのに、なぜ『野ブタ』と呼ばれていじめられているかって!? 男:それはなぁ、母親の実家の隣のアパートに住む住人が昔ヤンチャしてた頃に江ノ島でナンパしたギャルの飼っていたネコの里親である根室(ねむろ)の都営住宅に住む独居老人の介護をしていた施設に清掃員として勤めるパートの不倫相手がまだ犯罪に手を染めていなかった頃に近所の定食屋で食べたさばの味噌煮を卸した配送会社の社員が誤って送りつけてしまった身代金要求の手紙を読み上げようとした警部補の娘の配偶者の家系に代々伝わる特級呪物(とっきゅうじゅぶつ)のお祓いをした霊能力者が昔ゲートボールしてた時にたまたま通りかかった近所の未亡人の左手薬指に残る指輪の跡に涙した地方公務員がスリランカに留学した際に首都スリジャヤワルダナプラコッテにて調子に乗って買った土地に建設されたのが養豚場だったからなんだよなぁあああ! 男:しかし、いくら母親の実家の隣のアパートに住む住人が昔ヤンチャしてた頃に江ノ島でナンパしたギャルの飼っていたネコの里親である根室(ねむろ)の都営住宅に住む独居老人の介護をしていた施設に清掃員として勤めるパートの不倫相手がまだ犯罪に手を染めていなかった頃に近所の定食屋で食べたさばの味噌煮を卸した配送会社の社員が誤って送りつけてしまった身代金要求の手紙を読み上げようとした警部補の娘の配偶者の家系に代々伝わる特級呪物(とっきゅうじゅぶつ)のお祓いをした霊能力者が昔ゲートボールしてた時にたまたま通りかかった近所の未亡人の左手薬指に残る指輪の跡に涙した地方公務員がスリランカに留学した際に首都スリジャヤワルダナプラコッテにて調子に乗って買った土地に建設されたのが養豚場だったからと言って、そんないじめが許されるはずがないよな!うんうん! 男:ちょっとこの作品については、声優については語る気力が残ってないから、次行くぞ!! 男:続いては『紅-KURENAI-、野ブタをプロデュース』の続編映画について語るぜぇええ! 男:野ブタのプロデュースが終わったToshio(としお)とYoshiyuki(よしゆき)は何かよくわかんない変なトンネルを通って異世界に行ってしまう! 男:そこでToshio(としお)とYoshiyuki(よしゆき)はビジュアル系バンドマンとして命ともいえる名前を奪われてしまい、『出山 利夫(でやま としお)』と『林 佳行(はやし よしゆき)』に成り下がってしまう! 男:そんな名前になっちゃったもんだから、利夫(としお)はもう何だかやる気なくなってきちゃって、音楽性の違いを理由に脱退を切り出す!佳行(よしゆき)からしたら利夫(としお)脱退は確かに痛いけど、曲作りはほとんど自分がやってるから印税的にも問題ないし、まぁいっか、それにサングラスキャラも被ってるし、って感じで脱退を受け入れてしまう! 男:しかしその後、利夫(としお)が始めた新興宗教団体が経営に大失敗したり、佳行(よしゆき)がタンバリン叩きながら歌って踊るソロプロジェクトも同じく大失敗したりと、人生上手く行かねぇなぁって思う映画!『とし(お)とよし(ゆ)きの、闇深し(としとよしきの、やみふかし)』!! 男:こんな暗い話だけど、海外で人気大爆発!駿(はやお)監督作品興行収入ランキング堂々の第一位の名作だ!!あ、ちなみにこれは続編だけど、堀木 環(ほりき たまき)は出てこないから注意が必要だ! 男:でも、堀木 環(ほりき たまき)が『野ブタ』と言われるようになったきっかけは忘れちゃいけないよな、もう一回言っとこ! 男:堀木 環(ほりき たまき)が『野ブタ』と言われるようになったきっかけ、それは、母親の実家の隣のアパートに住む住人が昔ヤンチャしてた頃に江ノ島でナンパしたギャルの飼っていたネコの里親である根室(ねむろ)の都営住宅に住む独居老人の介護をしていた施設に清掃員として勤めるパートの不倫相手がまだ犯罪に手を染めていなかった頃に近所の定食屋で食べたさばの味噌煮を卸した配送会社の社員が誤って送りつけてしまった身代金要求の手紙を読み上げようとした警部補の娘の配偶者の家系に代々伝わる特級呪物(とっきゅうじゅぶつ)のお祓いをした霊能力者が昔ゲートボールしてた時にたまたま通りかかった近所の未亡人の左手薬指に残る指輪の跡に涙した地方公務員がスリランカに留学した際に首都スリジャヤワルダナプラコッテにて調子に乗って買った土地に建設されたのが養豚場だったからだよなぁあああああああああああ!!!忘れないようにぃいいいいい!!」 0:(ここは静かなトーンで) 女:「……なかなか、やるわね」 男:「……ふっ。そっちこそ」 女:「…でも、何作品か言及されなかったわね」 男:「…思いつかなかったんだろ」 女:「こじつけにも限界があるものね。 女:でも、同じ声豚として、あなたには敬意を表するわ。さっきは万年貧乏底辺ADなんて言って、ごめんさい」 男:「こっちこそ。駿(はやお)監督を敬愛する同好の士に対して、失敬だった」 女:「何を言ってるの、あなたが非礼を詫びる必要はないわ」 男:「いやいや、詫びさせてくれ」 女:「いやいや」 男:「いやいやいやいや」 女:「いやいやいやいやいやいや」 男:「(同時に)いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや」 女:「(同時に)いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや」 男:「…………」 女:「…………」 男:「だいたい、いくら私が女子アナだからと言って、ADをカスのように扱ったのが失礼だったわ。年収が6倍違うとは言っても、同じ人間なのに」 女:「いや、僕の方こそ。ADのくせに女子アナに暴言を吐くなんて…」 男:「いいわよ、私なんて結婚しようと思えばすぐにプロ野球選手と結婚できるんだもの。気にしてないわ」 女:「…やっぱバカにしてるだろ」 男:「してないわよ」 女:「いや、してるだろ」 男:「してない」 女:「いや、してるだろ」 男:「……あれ?」 女:「……ん?」 男:「……もしかして」 女:「……僕たち」 男:「……私たち」 0:(テンション上げて!) 女:「(同時に)入れ替わってるぅぅううう~~~~~!?」 男:「(同時に)入れ替わってるぅぅううう~~~~~!?」 女:「いや、これも駿(はやお)監督映画じゃねぇからぁああああああああああ!!!!!」