台本概要
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タイトル | ナレーション練習帳15 「雨」 |
---|---|
作者名 | Danzig |
ジャンル | その他 |
演者人数 | 1人用台本(不問1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 商用、非商用問わず連絡不要 |
説明 |
ナレーションの練習に使用してください。 また、ラジオやフリートークのネタとしても使用してください。 257 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
語り | 不問 | - |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:雨
0:
0:そう、空から落ちて来るあの「雨」です。
0:誰でも知っている、この「雨」ですが、
0:
0:では、みなさんは、どうして雨が降るのかをご存じでしょうか?
0:
0:水蒸気が空の上で冷やされて、水や氷になったのが雲で、
0:その雲の中の水や氷が、次第に大きくなって、雨や雪になって落ちて来る。
0:そういうふうに学校で習った方も多いと思います。
0:
0:勿論(もちろん)、それが正解です。
0:ですが、それ以上に不思議に思った事はありませんか?
0:
0:例えば、
0:水蒸気がどうやって出来るのか、とか
0:雲はどうして空に浮いていられるのか、とか
0:どうして普通の雲は白いのに、雨が降る前の雲は黒いのか
0:とか、とか。
0:
0:今回は、そんな不思議を踏まえながら、雨の一生について、お伝え出来ればと思っております。
0:
0:
0:雨の元は水蒸気です。
0:いわば、雨の赤ちゃんですね。
0:
0:では、水蒸気ってどこにあるのでしょうか?
0:
0:私達は、水蒸気が、「蒸発した水」という事は知っていますし、
0:ヤカンのお湯が沸騰した時に、水蒸気が出来る事も分かります。
0:
0:ですが、雲を作って雨を降らせる程の水蒸気がどこで出来るのでしょう。
0:
0:きっと、多くの方は「海」だと思われていると思います。
0:勿論、海は正解なのですが、
0:でも、海って、水蒸気の元となる水は沢山あるのですが、
0:水が沢山あり過ぎて、水の温度は、ヤカンのお湯と比べると、かなり冷たいですよね?
0:
0:そう不思議に思われた方もいるかもしれません。
0:
0:実は、水はヤカンのお湯のように、100度で沸騰しなくても、常に蒸発をしているのです。
0:洗濯ものが乾いたり、濡れていた道がいつの間にか乾いたりするのは、水が蒸発して、水蒸気となっているからなのです。
0:驚く事に、氷からも水蒸気が出ているのです。
0:冷凍庫の中に霜(しも)が出来るのは、氷から出た水蒸気が、再び冷凍庫の中で冷やされて、氷となるからなのです。
0:ですから、冬の寒い時期でも、水蒸気は発生し、雲は出来るのです。
0:
0:こうして考えると、水蒸気が出来る場所は特に「海」に限らないという事がお分かり頂けると思います。
0:
0:そして、実は、海よりも陸地の方が、雲が出来やすいといえるのです。。
0:確かに、海の方が水蒸気の出来る量は多いのですが、海は雲を作る為のもう一つの大切な条件が、陸地と比べると随分と少ないのです。
0:その大切な条件とは「上昇気流」です。
0:雲が出来る為には、水蒸気を上空へと運ぶ上昇気流が必要なのです。
0:その上昇気流は、海よりも陸地の方が発生しやすい為に、海よりも陸地の方が雲が出来やすいといえるのです。
0:
0:地上付近で出来た水蒸気が、上昇気流に乗って、上空に到達すると、
0:水蒸気は冷やされて、水や氷の粒になります。
0:この水や氷の粒が雲の正体です。
0:
0:ですから、私達の洗濯物についていた水や、植木や花壇にかけてあげた水なども、雲の一部になっているのです。
0:そう考えると、ちょっと雲を身近に感じませんか?
0:
0:
0:ところで、
0:水蒸気が水や氷になれば、どんなに小さくても、当然、空気よりは重いのですから、
0:空から落ちて来ても不思議ではありませんよね。
0:しかし、雲はふわふわといつまでも空に浮かんでいます。
0:どうして雲は空に浮かんでいられるのかご存じですか?
0:
0:それは、先ほどの上昇気流が原因なのです。
0:上昇気流は、水蒸気を地上から上空へ押し上げるだけでなく、水蒸気が水や氷になった後も、ずっとそれを押し上げ続けているのです。
0:つまり、雲は下に落ちたくても、落ちて来られない状態だったのですね。
0:
0:そして、水や氷の粒となった水蒸気が、幾つも幾つもくっついて大きくなり、
0:いよいよ上昇気流が支えきれないくらいの大きさになると、下へと落ち始めます。
0:それが、雨や雪なのです。
0:
0:ちなみに、水や氷が途中で解けたものが「雨」、氷の粒が落ちて来たのが「雪」、雨と雪が混ざったものが「みぞれ」
0:氷の粒が固まって大きくなったのが「あられ」、あられより大きく、直径が5ミリを超えたものが「雹(ひょう)」と言われます。
0:
0:
0:さて、みなさんは、雲をみて「雨が降りそうだ」と予想した事はありませんか?
0:同じ雲なのに、雨が降りそうな雲と、そうでない雲を、私達は見分ける事ができます。
0:では、私達はどのようにして、雨が降りそうな雲を見分けているのでしょうか?
0:
0:理由は幾(いく)つかあると思いますが、その一つに雲の色があると思います。
0:普通に浮いている雲は白いのに、雨が降りそうな雲は黒くよどんでいますね。
0:これはどうしてかご存じですか?
0:
0:というよりも、そもそも、どうして雲の色は白いのでしょうか?
0:氷は別として、水って雲のような白さじゃないですよね?
0:
0:実は、雲の色には太陽の光が関係しているのです。
0:通常の雲が白く見えるのは、水や氷の粒が白いのではなく、それらが太陽の光を反射させて白く見えているからなのです。
0:あのクリームのような白さは、太陽の光のせいだったのですね。
0:
0:では、雨雲はどうして黒いのでしょうか?
0:
0:それは、雲の密度によるのです。
0:
0:先程、雨は雲の中の水や氷の粒が、くっついて大きくなったもの、というお話をしましたが。
0:それは、水や氷の粒が雨になる為には、雲の中で、お互いがくっつく程、近くにいる必要があるという事なのです。
0:つまり、雲の中で水や氷の密度が高い程、雨が降りやすい雲だと言えるのです。
0:
0:雨が降る程、密度の高い雲は、上からの太陽の光が、雲の下まで届かない、いわば「暗い」状態で、
0:それを下から見た時に、黒く見えるのです。
0:
0:例えば、飛行機などで雲を上から見れば、雨雲でも白く見えますし、
0:夏に激しい雨を降らせる入道雲(にゅうどうぐも)も、遠くから見れば、綿菓子(わたがし)のように真っ白です。
0:つまり、雨雲が黒く見えるのは、分厚い雲を下から見ているからだったのです。
0:
0:
0:いかがでしたか、
0:知っているようで、知らない「雨」の話。
0:身近で当たり前のようにある雨も、不思議で面白い事が沢山あったと思います。
0:
0:雨が登場する物語は、何処(どこ)かしら、しっとりして、もの悲しい感じのものも多いと思いますが、
0:その時に、こんな雨の話を思い出してしまうと、興ざめしてしまうかもしれませんね。
0:
0:それでは、みなさん、またお会い致しましょう。
0:さようなら
0:
0:雨
0:
0:そう、空から落ちて来るあの「雨」です。
0:誰でも知っている、この「雨」ですが、
0:
0:では、みなさんは、どうして雨が降るのかをご存じでしょうか?
0:
0:水蒸気が空の上で冷やされて、水や氷になったのが雲で、
0:その雲の中の水や氷が、次第に大きくなって、雨や雪になって落ちて来る。
0:そういうふうに学校で習った方も多いと思います。
0:
0:勿論(もちろん)、それが正解です。
0:ですが、それ以上に不思議に思った事はありませんか?
0:
0:例えば、
0:水蒸気がどうやって出来るのか、とか
0:雲はどうして空に浮いていられるのか、とか
0:どうして普通の雲は白いのに、雨が降る前の雲は黒いのか
0:とか、とか。
0:
0:今回は、そんな不思議を踏まえながら、雨の一生について、お伝え出来ればと思っております。
0:
0:
0:雨の元は水蒸気です。
0:いわば、雨の赤ちゃんですね。
0:
0:では、水蒸気ってどこにあるのでしょうか?
0:
0:私達は、水蒸気が、「蒸発した水」という事は知っていますし、
0:ヤカンのお湯が沸騰した時に、水蒸気が出来る事も分かります。
0:
0:ですが、雲を作って雨を降らせる程の水蒸気がどこで出来るのでしょう。
0:
0:きっと、多くの方は「海」だと思われていると思います。
0:勿論、海は正解なのですが、
0:でも、海って、水蒸気の元となる水は沢山あるのですが、
0:水が沢山あり過ぎて、水の温度は、ヤカンのお湯と比べると、かなり冷たいですよね?
0:
0:そう不思議に思われた方もいるかもしれません。
0:
0:実は、水はヤカンのお湯のように、100度で沸騰しなくても、常に蒸発をしているのです。
0:洗濯ものが乾いたり、濡れていた道がいつの間にか乾いたりするのは、水が蒸発して、水蒸気となっているからなのです。
0:驚く事に、氷からも水蒸気が出ているのです。
0:冷凍庫の中に霜(しも)が出来るのは、氷から出た水蒸気が、再び冷凍庫の中で冷やされて、氷となるからなのです。
0:ですから、冬の寒い時期でも、水蒸気は発生し、雲は出来るのです。
0:
0:こうして考えると、水蒸気が出来る場所は特に「海」に限らないという事がお分かり頂けると思います。
0:
0:そして、実は、海よりも陸地の方が、雲が出来やすいといえるのです。。
0:確かに、海の方が水蒸気の出来る量は多いのですが、海は雲を作る為のもう一つの大切な条件が、陸地と比べると随分と少ないのです。
0:その大切な条件とは「上昇気流」です。
0:雲が出来る為には、水蒸気を上空へと運ぶ上昇気流が必要なのです。
0:その上昇気流は、海よりも陸地の方が発生しやすい為に、海よりも陸地の方が雲が出来やすいといえるのです。
0:
0:地上付近で出来た水蒸気が、上昇気流に乗って、上空に到達すると、
0:水蒸気は冷やされて、水や氷の粒になります。
0:この水や氷の粒が雲の正体です。
0:
0:ですから、私達の洗濯物についていた水や、植木や花壇にかけてあげた水なども、雲の一部になっているのです。
0:そう考えると、ちょっと雲を身近に感じませんか?
0:
0:
0:ところで、
0:水蒸気が水や氷になれば、どんなに小さくても、当然、空気よりは重いのですから、
0:空から落ちて来ても不思議ではありませんよね。
0:しかし、雲はふわふわといつまでも空に浮かんでいます。
0:どうして雲は空に浮かんでいられるのかご存じですか?
0:
0:それは、先ほどの上昇気流が原因なのです。
0:上昇気流は、水蒸気を地上から上空へ押し上げるだけでなく、水蒸気が水や氷になった後も、ずっとそれを押し上げ続けているのです。
0:つまり、雲は下に落ちたくても、落ちて来られない状態だったのですね。
0:
0:そして、水や氷の粒となった水蒸気が、幾つも幾つもくっついて大きくなり、
0:いよいよ上昇気流が支えきれないくらいの大きさになると、下へと落ち始めます。
0:それが、雨や雪なのです。
0:
0:ちなみに、水や氷が途中で解けたものが「雨」、氷の粒が落ちて来たのが「雪」、雨と雪が混ざったものが「みぞれ」
0:氷の粒が固まって大きくなったのが「あられ」、あられより大きく、直径が5ミリを超えたものが「雹(ひょう)」と言われます。
0:
0:
0:さて、みなさんは、雲をみて「雨が降りそうだ」と予想した事はありませんか?
0:同じ雲なのに、雨が降りそうな雲と、そうでない雲を、私達は見分ける事ができます。
0:では、私達はどのようにして、雨が降りそうな雲を見分けているのでしょうか?
0:
0:理由は幾(いく)つかあると思いますが、その一つに雲の色があると思います。
0:普通に浮いている雲は白いのに、雨が降りそうな雲は黒くよどんでいますね。
0:これはどうしてかご存じですか?
0:
0:というよりも、そもそも、どうして雲の色は白いのでしょうか?
0:氷は別として、水って雲のような白さじゃないですよね?
0:
0:実は、雲の色には太陽の光が関係しているのです。
0:通常の雲が白く見えるのは、水や氷の粒が白いのではなく、それらが太陽の光を反射させて白く見えているからなのです。
0:あのクリームのような白さは、太陽の光のせいだったのですね。
0:
0:では、雨雲はどうして黒いのでしょうか?
0:
0:それは、雲の密度によるのです。
0:
0:先程、雨は雲の中の水や氷の粒が、くっついて大きくなったもの、というお話をしましたが。
0:それは、水や氷の粒が雨になる為には、雲の中で、お互いがくっつく程、近くにいる必要があるという事なのです。
0:つまり、雲の中で水や氷の密度が高い程、雨が降りやすい雲だと言えるのです。
0:
0:雨が降る程、密度の高い雲は、上からの太陽の光が、雲の下まで届かない、いわば「暗い」状態で、
0:それを下から見た時に、黒く見えるのです。
0:
0:例えば、飛行機などで雲を上から見れば、雨雲でも白く見えますし、
0:夏に激しい雨を降らせる入道雲(にゅうどうぐも)も、遠くから見れば、綿菓子(わたがし)のように真っ白です。
0:つまり、雨雲が黒く見えるのは、分厚い雲を下から見ているからだったのです。
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0:
0:いかがでしたか、
0:知っているようで、知らない「雨」の話。
0:身近で当たり前のようにある雨も、不思議で面白い事が沢山あったと思います。
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0:雨が登場する物語は、何処(どこ)かしら、しっとりして、もの悲しい感じのものも多いと思いますが、
0:その時に、こんな雨の話を思い出してしまうと、興ざめしてしまうかもしれませんね。
0:
0:それでは、みなさん、またお会い致しましょう。
0:さようなら
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