台本概要
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タイトル | 必殺仕事人風台本6『善兵衛』 |
---|---|
作者名 | Danzig |
ジャンル | 時代劇 |
演者人数 | 4人用台本(男2、女2) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 商用、非商用問わず連絡不要 |
説明 |
男2×女2 台本 善兵衛を仕事にかける事となった仕事人 善兵衛の屋敷に忍び込む 登場人物は全部で4人です。 町娘のセリフは非常に少ないので、町娘とお菊の兼役がいいかもしれません。 善兵衛をゲスな男に作って欲しいという要望で作成しましたので、ゲスい男がやりたい人はどうぞ。 仕事人シリーズの小説は基本的に一話完結です。 同じ話を男女の配役を入れ替えて作ったりしています。 100 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
善兵衛 | 男 | 14 | 善兵衛(せんべえ)。 裏であくどく稼ぐ商人 |
町娘 | 女 | 7 | 善兵衛に騙されて屋敷に連れて来られた娘 |
お菊 | 女 | 18 | お菊(おきく)。 仕事人 |
左之助 | 男 | 17 | 左之助(さのすけ)。 仕事人 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
:
0:町娘と善兵衛が屋敷の中
:
町娘:いや、やめてください
:
善兵衛:ここまで来たら、もう観念(かんねん)するんだな
:
町娘:もう、もう、帰してください
町娘:ここで一度だけお酌をすれば、帰してくれるって
:
善兵衛:何を言ってる
善兵衛:お前は借金の形(かた)でここに来たんだ
善兵衛:帰れる訳がないだろう
:
町娘:そんな、だってあのお金は・・・
:
善兵衛:ははは、どこの世界にタダで金をくれる奴がいる
善兵衛:あれは、お前を買う為の金なんだよ
:
町娘:そんな・・・
:
善兵衛:お前は、俺がたっぷり楽しんだ後、清国(しんこく)に奴隷として売られるのさ
善兵衛:さぁ、分かったら、こっちへ来い
善兵衛:ぜいぜい楽しませておくれ
:
町娘:いやぁ~
:
善兵衛:ははは
:
町娘:やめてぇ
:
0:お菊の得物が飛んできて行灯(あんどん)の蝋燭(ろうそく)を消す
:
善兵衛:何だ・・・
善兵衛:誰か、明かりを
:
町娘:う・・
:
0:左之助に腹を打たれて気絶する町娘
:
善兵衛:どうした、おい
善兵衛:はっ
善兵衛:誰だお前は・・・
:
0:バキッ
0: 左之助に殴られる善兵衛
:
善兵衛:うっ・・
:
0:暗がりの中で左之助の得物を見せられる
:
善兵衛:な、なんだお前は・・・ひぃ
:
0: 戸棚まではっていき引き出しを開ける
:
善兵衛:助けてくれ、な、助けてくれよ
:
善兵衛:か、金か?
善兵衛:金なら幾らでもやる、いくら欲しい、百両か、二百両か
善兵衛:好きなだけやる
善兵衛:だから、命だけは、
:
0:バキッ
0:左之助に殴られる善兵衛
:
善兵衛:ううっ・・
:
左之助:そいつは、おめぇの大事な金なんだろ?
左之助:なら、三途の川の渡し賃として、向こうに行くまで大事に持っとけよ
:
0:ひぃぃ
0:
0: 襖を開けて廊下に逃げる善兵衛
:
善兵衛:だれか、だれか助けてくれ、だれか!
:
お菊:ふんっ(得物を投げる)
:
0:お菊の得物が飛んできて善兵衛を捕らえる
:
善兵衛:う・・・ぅぅ(死に方は任せます)
:
0:絶命する善兵衛
:
お菊:ふぅ(呼吸を整える)
:
0:姿を消す仕事人二人
0:
0: 帰り道
:
お菊:ちょっと、あんた
:
左之助:なんだ、おめぇか
:
お菊:何やってくれたのさ
:
左之助:何がだよ
:
お菊:どぼけんじゃないよ
お菊:どうして、善兵衛を廊下まで逃がしたりしたのさ
:
左之助:別に・・・
左之助:最初からそうするつもりだったのさ
:
お菊:どうだか・・・
お菊:外には私がいる事を知ってただろ
:
左之助:あぁ、何となくな
:
お菊:ったく、何が「何となく」だよ・・・
お菊:だったら、部屋の中で善兵衛を殺(や)ればよかっただろ
:
左之助:部屋には娘がいたからな
左之助:仕掛けは外でやるつもりだったのよ
:
お菊:誰がいたって、あんた程の腕なら何とでもやれただろ
:
左之助:さぁな、俺は俺のやり方で仕事をするだけだ
:
お菊:何だい、私に勝ちを譲ったつもりかい
:
左之助:まえにも言ったが、譲る気はなかったよ
左之助:俺は仕事をした、そして善兵衛が死んだ
左之助:それだけの話だ
:
お菊:ったく、
お菊:どうでもいいけどさ
お菊:こんな勝ち方したって、私は面白くもなんともないんだよ
:
左之助:あぁ、そうかい
左之助:でも、おめぇがどう思おうと、俺には関係ねぇ話だ
:
お菊:そりゃそうだけどさ
:
左之助:それに、勝ちも負けも、はなから俺にはどうでもいい話だからなぁ
:
お菊:そうならそうと、最初に言っておくれよ
お菊:食えない男だねぇ
:
左之助:腕も分からねぇ奴に相手を譲って、しくじられたくなかったからな
:
お菊:あぁ、そういう事かい
お菊:まぁ、始めてあった仕事人の腕を信用しろってのも、どだい無理な話だね
お菊:それにしても、不器用っていうか堅物(かたぶつ)っていうか・・・
:
左之助:そういう性分なんでな
:
お菊:あきれるね
:
左之助:それにしても、おめぇさん、いい腕だったな
:
お菊:そいつは、どうも。
お菊:あんたに褒められると悪い気はしないねぇ
:
左之助:でもまぁ、それも、仕事人から足を洗うなら関係ないか
:
お菊:あぁ、そうだね
お菊:いろいろあったけど、この得物ともお別れさ
:
左之助:俺たちの稼業は、どこまでも続く地獄道
左之助:途中でおさらば出来るなら、それに越したこたぁねぇなぁ
左之助:
左之助:まぁ、せいぜい達者でな
:
お菊:あぁ、そうさせてもらうよ
お菊:あんたのほうこそ、その辺で野垂(のたれ)れ死なないようにね
:
左之助:あぁ、せいぜい気を付けるさ
:
お菊:ふふ、じゃぁね
:
左之助:あばよ
:
0:別れる二人
0:
0: 完
:
0:町娘と善兵衛が屋敷の中
:
町娘:いや、やめてください
:
善兵衛:ここまで来たら、もう観念(かんねん)するんだな
:
町娘:もう、もう、帰してください
町娘:ここで一度だけお酌をすれば、帰してくれるって
:
善兵衛:何を言ってる
善兵衛:お前は借金の形(かた)でここに来たんだ
善兵衛:帰れる訳がないだろう
:
町娘:そんな、だってあのお金は・・・
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善兵衛:ははは、どこの世界にタダで金をくれる奴がいる
善兵衛:あれは、お前を買う為の金なんだよ
:
町娘:そんな・・・
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善兵衛:お前は、俺がたっぷり楽しんだ後、清国(しんこく)に奴隷として売られるのさ
善兵衛:さぁ、分かったら、こっちへ来い
善兵衛:ぜいぜい楽しませておくれ
:
町娘:いやぁ~
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善兵衛:ははは
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町娘:やめてぇ
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0:お菊の得物が飛んできて行灯(あんどん)の蝋燭(ろうそく)を消す
:
善兵衛:何だ・・・
善兵衛:誰か、明かりを
:
町娘:う・・
:
0:左之助に腹を打たれて気絶する町娘
:
善兵衛:どうした、おい
善兵衛:はっ
善兵衛:誰だお前は・・・
:
0:バキッ
0: 左之助に殴られる善兵衛
:
善兵衛:うっ・・
:
0:暗がりの中で左之助の得物を見せられる
:
善兵衛:な、なんだお前は・・・ひぃ
:
0: 戸棚まではっていき引き出しを開ける
:
善兵衛:助けてくれ、な、助けてくれよ
:
善兵衛:か、金か?
善兵衛:金なら幾らでもやる、いくら欲しい、百両か、二百両か
善兵衛:好きなだけやる
善兵衛:だから、命だけは、
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0:バキッ
0:左之助に殴られる善兵衛
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善兵衛:ううっ・・
:
左之助:そいつは、おめぇの大事な金なんだろ?
左之助:なら、三途の川の渡し賃として、向こうに行くまで大事に持っとけよ
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0:ひぃぃ
0:
0: 襖を開けて廊下に逃げる善兵衛
:
善兵衛:だれか、だれか助けてくれ、だれか!
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お菊:ふんっ(得物を投げる)
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0:お菊の得物が飛んできて善兵衛を捕らえる
:
善兵衛:う・・・ぅぅ(死に方は任せます)
:
0:絶命する善兵衛
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お菊:ふぅ(呼吸を整える)
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0:姿を消す仕事人二人
0:
0: 帰り道
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お菊:ちょっと、あんた
:
左之助:なんだ、おめぇか
:
お菊:何やってくれたのさ
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左之助:何がだよ
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お菊:どぼけんじゃないよ
お菊:どうして、善兵衛を廊下まで逃がしたりしたのさ
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左之助:別に・・・
左之助:最初からそうするつもりだったのさ
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お菊:どうだか・・・
お菊:外には私がいる事を知ってただろ
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左之助:あぁ、何となくな
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お菊:ったく、何が「何となく」だよ・・・
お菊:だったら、部屋の中で善兵衛を殺(や)ればよかっただろ
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左之助:部屋には娘がいたからな
左之助:仕掛けは外でやるつもりだったのよ
:
お菊:誰がいたって、あんた程の腕なら何とでもやれただろ
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左之助:さぁな、俺は俺のやり方で仕事をするだけだ
:
お菊:何だい、私に勝ちを譲ったつもりかい
:
左之助:まえにも言ったが、譲る気はなかったよ
左之助:俺は仕事をした、そして善兵衛が死んだ
左之助:それだけの話だ
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お菊:ったく、
お菊:どうでもいいけどさ
お菊:こんな勝ち方したって、私は面白くもなんともないんだよ
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左之助:あぁ、そうかい
左之助:でも、おめぇがどう思おうと、俺には関係ねぇ話だ
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お菊:そりゃそうだけどさ
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左之助:それに、勝ちも負けも、はなから俺にはどうでもいい話だからなぁ
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お菊:そうならそうと、最初に言っておくれよ
お菊:食えない男だねぇ
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左之助:腕も分からねぇ奴に相手を譲って、しくじられたくなかったからな
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お菊:あぁ、そういう事かい
お菊:まぁ、始めてあった仕事人の腕を信用しろってのも、どだい無理な話だね
お菊:それにしても、不器用っていうか堅物(かたぶつ)っていうか・・・
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左之助:そういう性分なんでな
:
お菊:あきれるね
:
左之助:それにしても、おめぇさん、いい腕だったな
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お菊:そいつは、どうも。
お菊:あんたに褒められると悪い気はしないねぇ
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左之助:でもまぁ、それも、仕事人から足を洗うなら関係ないか
:
お菊:あぁ、そうだね
お菊:いろいろあったけど、この得物ともお別れさ
:
左之助:俺たちの稼業は、どこまでも続く地獄道
左之助:途中でおさらば出来るなら、それに越したこたぁねぇなぁ
左之助:
左之助:まぁ、せいぜい達者でな
:
お菊:あぁ、そうさせてもらうよ
お菊:あんたのほうこそ、その辺で野垂(のたれ)れ死なないようにね
:
左之助:あぁ、せいぜい気を付けるさ
:
お菊:ふふ、じゃぁね
:
左之助:あばよ
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0:別れる二人
0:
0: 完