台本概要

 3973 views 

タイトル おコメがないッ!!
作者名 akodon  (@akodon1)
ジャンル コメディ
演者人数 3人用台本(不問3)
時間 20 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 なんだか色々怒られそうな米ディ(こめでぃ)です。
頭を空っぽにして書きました。
深く考えてはいけません。

お米・・・美味しいよね・・・。

 3973 views 

キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
米好きA 不問 72 米好きな人その1。
米好きB 不問 69 米好きな人その2。
米好きC 不問 72 米好きな人その3。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
米好きA:「米・・・それは食卓の主役・・・」 米好きB:「米・・・それは魅惑の炭水化物・・・」 米好きC:「米・・・それは決して忘れてはならない、日本人の心・・・」 0:(しばらくの間) 米好きA:「米だーーー!米を炊けーーー!」 米好きB:「米だーーー!米を喰らえーーー!」 米好きC:「米だーーー!米を愛せーーー!」 米好きA:「糖質制限ダイエット!? 米好きA:知ったこっちゃないね!」 米好きB:「食卓に米がない生活なんて考えられない!」 米好きC:「アイラブ米!ウィーラブ米! 米好きC:我ら米と付くものは何でも愛す三人衆!」 米好きA:「行きたい国ナンバーワンは米国(アメリカ)! 米好きA:米の国なのにジャパンと名乗る日本に対しては、ちょっと不満を抱いている!」 米好きB:「好きな作品ジャンルはコメディにラブコメ! 米好きB:なにぃ?米関係ないじゃんって? 米好きB:こまけぇこたぁいいんだよ!!」 米好きC:「パンがない?それならお米を食べれば良いじゃない! 米好きC:そんな貴女のフェルセンになりたい!」 米好きA:「米最高!」 米好きB:「米大好き!」 米好きC:「米愛してる!」 0:(三人同時くらいで) 米好きA:「フゥーーーーー!」 米好きB:「フゥーーーーー!」 米好きC:「フゥーーーーー!」 0:(しばらくの間) 米好きA:「いやぁ・・・ 米好きA:今日も魂のこもった良いシャウトだったよ・・・二人とも・・・」 米好きB:「ふっ・・・これから美味しい米が食えると思ったらテンション上がっちまって・・・」 米好きC:「わかる・・・わかるよ・・・。 米好きC:こんなに美味そうなおかずが目の前に並んでるんだもん。 米好きC:一緒に食べる米が美味しくない訳が無い・・・」 米好きA:「ハンバーグにトンカツ・・・ 米好きA:生姜焼きに唐揚げ・・・」 米好きB:「餃子に回鍋肉(ホイコーロー)・・・ 米好きB:麻婆豆腐に八宝菜・・・」 米好きC:「たこ焼きにお好み焼き・・・ 米好きC:焼きそばにラーメン・・・」 米好きA:「あらあら~、嫌だわァ~! 米好きA:炭水化物に炭水化物を掛け算するなんて、罪な方がいらっしゃるわァ~!」 米好きB:「まぁまぁ〜、何を仰るのかしら〜! 米好きB:罪な食べ物ほど美味しいってアナタ、ご存知無いのォ〜?」 米好きC:「そうよそうよ〜、寝る前のポテトチップス然り、風呂上がりのアイス然り」 米好きA:「やだぁ〜!そこは米で例えて欲しかった〜!」 米好きC:「あーん!うっかり~! 米好きC:次から気を付ける!」 米好きB:「大丈夫大丈夫! 米好きB:米好き以外にもわかりやすい例えだったから、それはそれでオッケー! 米好きB:次からは気を付けよ! 米好きB:ドーン米(ドーンマイ)!」 米好きA:「米だけに?」 米好きB:「米だけに(笑)」 米好きC:「う米(ウマイ)(笑)」 米好きA:「お前もな(笑)」 0:(三人同時くらいに) 米好きA:「デュフフフフフ・・・」 米好きB:「デュフフフフフ・・・」 米好きC:「デュフフフフフ・・・」 0:(ほんの少し間) 米好きA:「さぁさぁ、気持ちもだいぶ出来上がってきたところで、そろそろ本日の主役を食卓にお招きいたしますかー!」 米好きB:「よっ!待ってました!」 米好きC:「ヒューヒュー!熱いねー! 米好きC:炊きたてだねー!」 米好きA:「ああ・・・今日この時の為に、生きてきたと言っても過言では無い・・・」 米好きB:「この瞬間がある・・・ 米好きB:そう思えば上司からの納豆のようなネバネバしたイヤミにも耐えられた。 米好きB:お客様のとろろ芋のような、ねっとりしたクレームにも負けなかった・・・」 米好きC:「ふふ・・・喰ろうてやる・・・何もかも・・・。 米好きC:炊きたてのアツアツご飯にかけて、全て美味しく頂いてやる・・・」 米好きA:「宴じゃ・・・宴じゃ・・・」 米好きB:「ああ・・・このストレスで高まった空腹、すぐに鎮めなければなるまいよ・・・」 米好きC:「米ッ!食わずにはいられないッ!」 米好きA:「(深呼吸)・・・よし!皆の者! 米好きA:釜を開けるぞ!覚悟は良いな!」 米好きB:「良いぞ良いぞ! 米好きB:さぁ、早くそのボタンを押して、我らにその真珠の如く輝く姿を見せてくれ!」 米好きC:「ああ・・・我らが飯ア(メシア)・・・この空腹を救いたまへ・・・」 米好きA:「さっきからいちいち上手いんだよな(笑)」 米好きB:「ほらほら~!開けちゃうよ! 米好きB:油断してると炊きたての米の香り一番乗りしちゃうよ!」 米好きC:「あっ、ずるーい! 米好きC:抜け駆けしないでよ〜!」 米好きA:「そうよそうよー! 米好きA:病める時も健やかなる時も米が炊けた時も、みんな一緒だよって誓ったじゃないー!」 米好きB:「わかったわかった! 米好きB:じゃあ、皆でいっせいのせいで開けよう!いくよ! 米好きB:いっせいの・・・せい!」 0:(ほんの少し間) 米好きA:「・・・あれ?」 米好きB:「・・・えっ?」 米好きC:「・・・おや?」 0:(しばらくの間) 米好きA:「・・・米・・・炊けてなくない?」 米好きB:「炊けてないどころか、そもそも炊飯器に何も入ってないけど」 米好きA:「あれ?おかしいなぁ・・・ 米好きA:本来なら今、目の前には炊きたての米が芳醇(ほうじゅん)な香りと共に姿を現すはずだったんだけど・・・」 米好きB:「・・・ん?待てよ、今日仕事行く前に『夕飯までには炊けるよう、セッティングしておくわー!任せろ!』って言ってたのって・・・」 米好きC:(しばし考え込んでから) 米好きC:「・・・あっ」 0:(しばらくの間) 米好きA:「あのさ・・・米、炊けてないんだけど?」 米好きC:「そ、そうだね・・・」 米好きB:「ジャーを開けた瞬間、漂う芳醇な香りは? 米好きB:直火炊きされて真珠のように輝く米の姿は?」 米好きC:「な、無いねぇ・・・」 米好きA:「お前・・・まさか・・・」 米好きB:「まさかまさか・・・」 米好きC:「・・・いやーん、米っちんぐ(まいっちんぐ)☆」 0:(しばらくの間) 米好きA:「あーーー!コイツやりやがりましたわーーー!」 米好きB:「出かける前にセッティングし忘れていきましたわーーー!」 米好きA:「何なら、自分が今の今まで米を炊き忘れていることすら忘れてやがりましたわーーー!」 米好きB:「どうすんの!どうすんのコレ! 米好きB:もう身体は米を欲(ほっ)しちゃってるのに、肝心の米が炊けてねぇって!」 米好きA:「もう米を求めすぎて米ゾンビだよ! 米好きA:米ゾンビのバイオハザード始まっちゃうよ!」 米好きB:「コメ・・・タベタイ・・・ 米好きB:粥(かゆ)・・・うま・・・」 米好きA:「駄目だ!それは死亡フラグだ!遺言だ!」 米好きC:「そうかぁ・・・なるほど、この炊飯ジャーは開けてはいけないパンドラの箱だったか・・・」 米好きB:「パンだとぉ!? 米好きB:今この状況で他の炭水化物の名前を出すな!」 米好きA:(Bを羽交い締めにしながら) 米好きA:「落ち着け・・・頼む、落ち着いてくれ・・・!」 米好きB:「くぅう・・・(泣)」 米好きC:「もー!そんなに怒ることないじゃーん! 米好きC:確かにうっかりしちゃったのは申し訳ないけどさぁー」 米好きB:「そもそも、お前が米を炊くのを忘れなければこんなことには・・・」 米好きC:「仕方ないでしょー! 米好きC:出掛けにバタバタしてたら忘れちゃったんだよー!」 米好きA:「でも、お前、朝はものすごく余裕ありそうだったじゃん?」 米好きB:「出勤までまだ時間あるし~!とか言いながら、一人だけ鼻歌交じりで呑気に朝の支度してたじゃん? 米好きB:なんでそれが遅刻しそうな状況に陥るわけ?」 米好きC:「あっ・・・それは・・・えっと・・・」 米好きA:「おい、目を逸らすな」 米好きC:「うっ・・・」 米好きB:「さぁ・・・こっちを見て? 米好きB:そして、空っぽの炊飯ジャーを見て? 米好きB:あなたはどうして自分で米を炊く役割を請け負いながら、それをすっかり忘れてしまったの?」 米好きC:「・・・ちゃって」 米好きA:「ん?何て?」 米好きC:「朝のニュースでやってた・・・米米CLUBの特集・・・ 米好きC:見ちゃって・・・」 0:(しばらくの間) 0:(AとB、同時くらいにに) 米好きA:「はぁああああ!?」 米好きB:「はぁああああ!?」 米好きA:「マジか!マジかよ! 米好きA:そんなに夢中になって見ちゃったのそれ!? 米好きA:米研ぐの忘れるくらい!?」 米好きB:「確かに良い曲多いもんね、米米CLUB! 米好きB:米が付いてるからとか関係なく、普通にその気持ちはわかるんだけど! 米好きB:わかるんだけどさ!」 米好きA:「出来れば米を研いで、ジャーにセットしてからじっくり見てほしかったなーーー!」 米好きB:「それなーーー!」 米好きC:「ごめんね。うっかり心が浪漫飛行へインザスカイしちゃって」 米好きA:「そっかーーー!」 米好きC:「てか知ってた? 米好きC:米米CLUBの米って、メンバーの人数だって」 米好きA:「んーーー!今はその豆知識必要ないかなーーー!?」 米好きB:「今欲しいのは豆じゃなくて米だなぁーーー!?」 米好きC:「米知識?」 米好きA:「米知識って何よ!? 米好きA:そういうことじゃないのよ!」 米好きB:「日本における稲作(いなさく)の歴史は古く、遡(さかのぼ)れば石器時代からその原型は存在しており・・・」 米好きA:「ほらぁ!禁断症状起こし始めちゃった人いるじゃん! 米好きA:虚ろな目をして米知識語り始めちゃったじゃん!」 米好きC:「ごめんてー。今すぐ炊く準備するから許してくれー。 米好きC:もう遅いかもしれないけどー」 米好きB:「かもじゃないのよ!遅いのよ! 米好きB:ラーメンなんか、もうちょっと伸びてるのよ!」 米好きA:「もうラーメンのことは諦めよう・・・ 米好きA:美味しい時に食べられなかった罪を神に懺悔(ざんげ)しながら、皆で伸びた麺(めん)をすすろう・・・」 米好きB:「ラーメン・・・いや・・・アーメン・・・」 米好きC:(何かに気付いたように大声をあげる) 米好きC:「・・・あっ!」 米好きA:「おいどうした!? 米好きA:キッチンでそんな大声をあげて!?」 米好きC:「米が・・・米が・・・」 米好きB:「なんだよ・・・米が・・・どうしたんだよ・・・?」 米好きC:「無いんだ・・・」 米好きA:「・・・は?」 米好きC:「米櫃(こめびつ)に・・・米が・・・一粒も無いんだ・・・」 0:(しばらくの間) 0:(AとB、二人同時に) 米好きA:「ええええええ!?」 米好きB:「ええええええ!?」 米好きA:「待って待って!嘘でしょ!?」 米好きC:「この後に及んで嘘なんかつかぬわ! 米好きC:見ろよ!この見事に空っぽな米櫃!」 米好きA:「本当だ!欠片すら存在していない!」 米好きB:「何故だ・・・何故こんな状況に・・・?」 米好きC:「・・・そういえば、昨日米を炊いた時『あ、そろそろ米ないわー。 米好きC:帰りに買ってくるねー』って誰か言ってたような・・・」 米好きB:(しばらく考え込んでから) 米好きB:「・・・あっ」 米好きA:「おや・・・?」 米好きC:「おやおや・・・?」 米好きB:「・・・オー米ガー(おーまいがー)」 0:(しばらくの間) 米好きA:「弁解を・・・聞こうか?」 米好きB:「いや・・・昨日買い物行ったんだけどさ。 米好きB:予想以上に色々買い込んじゃったからさ。 米好きB:米までは流石に持てないわー! 米好きB:よし、また後で買いに来よう!って思って・・・」 米好きC:「ほほう・・・? 米好きC:そのわりには、あの日紙袋一つしか持ってなかったよね、キミ」 米好きA:「帰ってくるなり部屋に閉じこもって、そのまましばらく出てこなかったよね?」 米好きC:「あの時さぁ・・・いったい、何をしていたのかなぁ?」 米好きB:「えっと・・・その・・・」 米好きA:「正直に言ってごらん?怒らないから」 米好きB:「ほ、ほんと?」 米好きC:「ホントホント。 米好きC:お米の中にいる七人の神様に誓う」 米好きB:「じゃ、じゃあ、言うね・・・ 米好きB:本当に怒らないでね?」 米好きA:「うん」 米好きB:「・・・べてました」 米好きC:「何を?」 米好きB:「・・・駅前にできた、予約しないと買えない高級食パン専門店の名物食パン・・・食べてました・・・」 0:(しばらくの間) 0:(AとC、同時くらいに) 米好きA:「裏切り者ぉおおお!」 米好きC:「裏切り者ぉおおお!」 米好きB:「ひええ!なんだよなんだよ! 米好きB:怒らないって言ったじゃん!」 米好きA:「怒らないとは言ったが、責めないとは言ってない!」 米好きC:「ってことは、アレか!? 米好きC:もしかしてパンに気をとられて、うっかり米買い忘れちゃったってヤツか!」 米好きB:「う、うん・・・」 米好きC:「パンドラであれだけ人のこと責めておいて、自分は食パンに浮気ってどういう事よ! 米好きC:美味しかった!?ねぇ、美味しかった!?」 米好きB:「めちゃめちゃ美味しかったです・・・」 米好きA:「せめて、そこはう米(うまい)って言えよーーー!!」 米好きC:「(ぼそっと)・・・パン、ちょっと食べたかった」 米好きA:「おい・・・聞き捨てならない言葉が聞こえたぞ?」 米好きC:「えっ・・・き、聞き間違いじゃないですか?」 米好きA:「・・・裏切り者」 米好きC:「ごめん・・・ごめんて・・・」 米好きB:「ほら、今度買ってきた時は、皆で分けて食べよ?ねっ?」 米好きA:「そんな気遣いいらねぇよ! 米好きA:同情するなら米をくれ!!!」 米好きC:「あーあ、怒らせたー」 米好きB:「な、なんだよぉ・・・ 米好きB:てか、お前が出かける前に米が無いことに気付けばこんな事には・・・」 米好きC:「はぁ?元はと言えば、お前が米を買ってこなかったのがいけないんだろー! 米好きC:見ろよ!この伸びきったラーメン! 米好きC:もう美味しく食べれるタイミング逃して、懺悔したところで神様激おこだよ!」 米好きB:「まぁーっ!ふんぞり返って偉そうに言ってるけどね! 米好きB:こっちだってリアルに冷えた八宝菜を目にすると思わなかったよ! 米好きB:本当に美味しくないのかな!? 米好きB:食べてみる?ねぇ、食べてみる!?」 0:(BとC、しばらくいがみ合う) 米好きA:「・・・もう・・・やめろよ!」 0:(BとC、息を呑む) 0:(ほんの少し間) 米好きA:「もう・・・充分だよ・・・今何年だと思ってる?時代は令和だぞ? 米好きA:農地争いや、打ちこわしをしていた時代とは違うんだ。 米好きA:米を巡って争うなんて、日本人の米欲を満たすべく毎日頑張ってくれている農家さんに失礼だと思わないか・・・?」 米好きB:「・・・」 米好きC:「・・・」 米好きA:「なぁ、もう醜い争いはやめよう。 米好きA:最初からこうすれば良かったんだ・・・誰かが、こうすれば・・・」 米好きC:「こうするって・・・まさか、お前・・・」 米好きA:「・・・買ってくるよ。 米好きA:今からコンビニに・・・パックのご飯を・・・」 米好きC:「そ、そんな・・・! 米好きC:この家からコンビニまでは徒歩で片道二十分はかかるのに・・・!」 米好きA:「いいんだ・・・! 米好きA:誰かが犠牲になる事で、この争いが終わるなら・・・!」 米好きC:「くぅっ・・・!」 米好きB:「そ、そんなの罪が無いお前に行かせるわけにはいかない! 米好きB:だったら二人で買いに行ってくるから・・・!」 米好きA:「いや、罪ならあるさ・・・。 米好きA:お前たちに買い出しから米を炊く準備まで、全て責任を押し付けてしまった、その罪が・・・」 米好きC:「・・・お、お前・・・」 米好きA:「いいんだ。償わせてくれ。 米好きA:このまま米の神に見放される前に・・・」 米好きC:「すまねぇ、すまねぇ・・・ 米好きC:お前に責任を感じさせてしまうなんて・・・」 米好きA:「もう気にするなよ・・・。 米好きA:文字通り同じ釜の飯を食った仲じゃないか・・・」 米好きB:「くぅっ・・・!」 米好きC:「友よ・・・!我がソウル米ト(ソウルメイト)」 0:(三人、ひしと抱き合う) 米好きC:「そうだよな・・・ 米好きC:ここにいる三人の間には、炊きたてご飯のような熱い友情があるんだ・・・」 米好きA:「たった一回米を炊き忘れたのが何だ・・・! 米好きA:買い出しをうっかり忘れたのが何だ・・・!」 米好きB:「お前らと・・・米と出会ってからいくつもの夜を語り明かした日々が、心(ここ)にある・・・」 米好きC:「米・・・ありがとう・・・ 米好きC:何より大切なものに気付かせてくれたね・・・」 0:(玄関のチャイムが鳴る) 米好きB:「・・・ん?こんな時間に誰だ・・・?」 米好きC:「あっ、はーい!今出まーす! 米好きC:・・・あっ、お隣さん! 米好きC:すみません・・・! 米好きC:こんな時間に大騒ぎしちゃって・・・うるさかったですよね・・・! 米好きC:えっ・・・どうしたんですか? 米好きC:そんなに目を赤くして・・・ええっ!良いんですか!? 米好きC:そんな、あっ・・・あの・・・!」 0:(しばらくの間。C、タッパーを抱えて部屋に戻ってくる) 米好きC:「・・・」 米好きA:「・・・ど、どうした?何があった・・・?」 米好きB:「もしかして・・・うるさいって怒られた・・・?」 米好きC:「これ・・・」 米好きB:「これ、って・・・どうしたよ、そのタッパー」 米好きC:「もらった」 米好きA:「えっ、何を?」 米好きC:「ご飯・・・炊きたてだから皆で仲良く食べてって・・・泣きながら渡された」 米好きB:「えっ、神じゃん・・・」 米好きC:「あと、米米CLUB、私も好きだよって・・・」 米好きA:「一部始終聞かれてたやつ」 米好きB:「マジか・・・」 米好きC:「胸熱すぎる展開に全米が泣いた・・・」 米好きA:「ありがとうお隣さん・・・」 米好きB:「ほら、見てみろ?『隣』という字には米が付いてる」 米好きC:「う米(うまい)こと言うじゃん」 米好きB:「へへっ・・・」 0:(しばらくの間) 米好きA:「・・・とりあえず、頂こうか。ご飯」 米好きC:「そうだね。冷めないうちにありがたく頂こう」 米好きB:「よく味わうのよ。 米好きB:三十回は噛むのよ。 米好きB:最後の一粒まで、きちんと残さず食べないとダメよ」 米好きC:「わかったよ。お母さん」 米好きB:「誰がお母さんだ」 米好きA:「はいはい。お席に着きましたねー。 米好きA:・・・それでは、皆さん。 米好きA:米に関わる全ての方々に最大の敬意を」 米好きB:「手と手を合わせ、目の前の恵みに感謝して」 米好きC:「今日も美味しいご飯をお腹いっぱい食べましょう」 米好きA:「ではでは・・・!」 全員:「いただきます・・・!」 0:~FIN~IN~

米好きA:「米・・・それは食卓の主役・・・」 米好きB:「米・・・それは魅惑の炭水化物・・・」 米好きC:「米・・・それは決して忘れてはならない、日本人の心・・・」 0:(しばらくの間) 米好きA:「米だーーー!米を炊けーーー!」 米好きB:「米だーーー!米を喰らえーーー!」 米好きC:「米だーーー!米を愛せーーー!」 米好きA:「糖質制限ダイエット!? 米好きA:知ったこっちゃないね!」 米好きB:「食卓に米がない生活なんて考えられない!」 米好きC:「アイラブ米!ウィーラブ米! 米好きC:我ら米と付くものは何でも愛す三人衆!」 米好きA:「行きたい国ナンバーワンは米国(アメリカ)! 米好きA:米の国なのにジャパンと名乗る日本に対しては、ちょっと不満を抱いている!」 米好きB:「好きな作品ジャンルはコメディにラブコメ! 米好きB:なにぃ?米関係ないじゃんって? 米好きB:こまけぇこたぁいいんだよ!!」 米好きC:「パンがない?それならお米を食べれば良いじゃない! 米好きC:そんな貴女のフェルセンになりたい!」 米好きA:「米最高!」 米好きB:「米大好き!」 米好きC:「米愛してる!」 0:(三人同時くらいで) 米好きA:「フゥーーーーー!」 米好きB:「フゥーーーーー!」 米好きC:「フゥーーーーー!」 0:(しばらくの間) 米好きA:「いやぁ・・・ 米好きA:今日も魂のこもった良いシャウトだったよ・・・二人とも・・・」 米好きB:「ふっ・・・これから美味しい米が食えると思ったらテンション上がっちまって・・・」 米好きC:「わかる・・・わかるよ・・・。 米好きC:こんなに美味そうなおかずが目の前に並んでるんだもん。 米好きC:一緒に食べる米が美味しくない訳が無い・・・」 米好きA:「ハンバーグにトンカツ・・・ 米好きA:生姜焼きに唐揚げ・・・」 米好きB:「餃子に回鍋肉(ホイコーロー)・・・ 米好きB:麻婆豆腐に八宝菜・・・」 米好きC:「たこ焼きにお好み焼き・・・ 米好きC:焼きそばにラーメン・・・」 米好きA:「あらあら~、嫌だわァ~! 米好きA:炭水化物に炭水化物を掛け算するなんて、罪な方がいらっしゃるわァ~!」 米好きB:「まぁまぁ〜、何を仰るのかしら〜! 米好きB:罪な食べ物ほど美味しいってアナタ、ご存知無いのォ〜?」 米好きC:「そうよそうよ〜、寝る前のポテトチップス然り、風呂上がりのアイス然り」 米好きA:「やだぁ〜!そこは米で例えて欲しかった〜!」 米好きC:「あーん!うっかり~! 米好きC:次から気を付ける!」 米好きB:「大丈夫大丈夫! 米好きB:米好き以外にもわかりやすい例えだったから、それはそれでオッケー! 米好きB:次からは気を付けよ! 米好きB:ドーン米(ドーンマイ)!」 米好きA:「米だけに?」 米好きB:「米だけに(笑)」 米好きC:「う米(ウマイ)(笑)」 米好きA:「お前もな(笑)」 0:(三人同時くらいに) 米好きA:「デュフフフフフ・・・」 米好きB:「デュフフフフフ・・・」 米好きC:「デュフフフフフ・・・」 0:(ほんの少し間) 米好きA:「さぁさぁ、気持ちもだいぶ出来上がってきたところで、そろそろ本日の主役を食卓にお招きいたしますかー!」 米好きB:「よっ!待ってました!」 米好きC:「ヒューヒュー!熱いねー! 米好きC:炊きたてだねー!」 米好きA:「ああ・・・今日この時の為に、生きてきたと言っても過言では無い・・・」 米好きB:「この瞬間がある・・・ 米好きB:そう思えば上司からの納豆のようなネバネバしたイヤミにも耐えられた。 米好きB:お客様のとろろ芋のような、ねっとりしたクレームにも負けなかった・・・」 米好きC:「ふふ・・・喰ろうてやる・・・何もかも・・・。 米好きC:炊きたてのアツアツご飯にかけて、全て美味しく頂いてやる・・・」 米好きA:「宴じゃ・・・宴じゃ・・・」 米好きB:「ああ・・・このストレスで高まった空腹、すぐに鎮めなければなるまいよ・・・」 米好きC:「米ッ!食わずにはいられないッ!」 米好きA:「(深呼吸)・・・よし!皆の者! 米好きA:釜を開けるぞ!覚悟は良いな!」 米好きB:「良いぞ良いぞ! 米好きB:さぁ、早くそのボタンを押して、我らにその真珠の如く輝く姿を見せてくれ!」 米好きC:「ああ・・・我らが飯ア(メシア)・・・この空腹を救いたまへ・・・」 米好きA:「さっきからいちいち上手いんだよな(笑)」 米好きB:「ほらほら~!開けちゃうよ! 米好きB:油断してると炊きたての米の香り一番乗りしちゃうよ!」 米好きC:「あっ、ずるーい! 米好きC:抜け駆けしないでよ〜!」 米好きA:「そうよそうよー! 米好きA:病める時も健やかなる時も米が炊けた時も、みんな一緒だよって誓ったじゃないー!」 米好きB:「わかったわかった! 米好きB:じゃあ、皆でいっせいのせいで開けよう!いくよ! 米好きB:いっせいの・・・せい!」 0:(ほんの少し間) 米好きA:「・・・あれ?」 米好きB:「・・・えっ?」 米好きC:「・・・おや?」 0:(しばらくの間) 米好きA:「・・・米・・・炊けてなくない?」 米好きB:「炊けてないどころか、そもそも炊飯器に何も入ってないけど」 米好きA:「あれ?おかしいなぁ・・・ 米好きA:本来なら今、目の前には炊きたての米が芳醇(ほうじゅん)な香りと共に姿を現すはずだったんだけど・・・」 米好きB:「・・・ん?待てよ、今日仕事行く前に『夕飯までには炊けるよう、セッティングしておくわー!任せろ!』って言ってたのって・・・」 米好きC:(しばし考え込んでから) 米好きC:「・・・あっ」 0:(しばらくの間) 米好きA:「あのさ・・・米、炊けてないんだけど?」 米好きC:「そ、そうだね・・・」 米好きB:「ジャーを開けた瞬間、漂う芳醇な香りは? 米好きB:直火炊きされて真珠のように輝く米の姿は?」 米好きC:「な、無いねぇ・・・」 米好きA:「お前・・・まさか・・・」 米好きB:「まさかまさか・・・」 米好きC:「・・・いやーん、米っちんぐ(まいっちんぐ)☆」 0:(しばらくの間) 米好きA:「あーーー!コイツやりやがりましたわーーー!」 米好きB:「出かける前にセッティングし忘れていきましたわーーー!」 米好きA:「何なら、自分が今の今まで米を炊き忘れていることすら忘れてやがりましたわーーー!」 米好きB:「どうすんの!どうすんのコレ! 米好きB:もう身体は米を欲(ほっ)しちゃってるのに、肝心の米が炊けてねぇって!」 米好きA:「もう米を求めすぎて米ゾンビだよ! 米好きA:米ゾンビのバイオハザード始まっちゃうよ!」 米好きB:「コメ・・・タベタイ・・・ 米好きB:粥(かゆ)・・・うま・・・」 米好きA:「駄目だ!それは死亡フラグだ!遺言だ!」 米好きC:「そうかぁ・・・なるほど、この炊飯ジャーは開けてはいけないパンドラの箱だったか・・・」 米好きB:「パンだとぉ!? 米好きB:今この状況で他の炭水化物の名前を出すな!」 米好きA:(Bを羽交い締めにしながら) 米好きA:「落ち着け・・・頼む、落ち着いてくれ・・・!」 米好きB:「くぅう・・・(泣)」 米好きC:「もー!そんなに怒ることないじゃーん! 米好きC:確かにうっかりしちゃったのは申し訳ないけどさぁー」 米好きB:「そもそも、お前が米を炊くのを忘れなければこんなことには・・・」 米好きC:「仕方ないでしょー! 米好きC:出掛けにバタバタしてたら忘れちゃったんだよー!」 米好きA:「でも、お前、朝はものすごく余裕ありそうだったじゃん?」 米好きB:「出勤までまだ時間あるし~!とか言いながら、一人だけ鼻歌交じりで呑気に朝の支度してたじゃん? 米好きB:なんでそれが遅刻しそうな状況に陥るわけ?」 米好きC:「あっ・・・それは・・・えっと・・・」 米好きA:「おい、目を逸らすな」 米好きC:「うっ・・・」 米好きB:「さぁ・・・こっちを見て? 米好きB:そして、空っぽの炊飯ジャーを見て? 米好きB:あなたはどうして自分で米を炊く役割を請け負いながら、それをすっかり忘れてしまったの?」 米好きC:「・・・ちゃって」 米好きA:「ん?何て?」 米好きC:「朝のニュースでやってた・・・米米CLUBの特集・・・ 米好きC:見ちゃって・・・」 0:(しばらくの間) 0:(AとB、同時くらいにに) 米好きA:「はぁああああ!?」 米好きB:「はぁああああ!?」 米好きA:「マジか!マジかよ! 米好きA:そんなに夢中になって見ちゃったのそれ!? 米好きA:米研ぐの忘れるくらい!?」 米好きB:「確かに良い曲多いもんね、米米CLUB! 米好きB:米が付いてるからとか関係なく、普通にその気持ちはわかるんだけど! 米好きB:わかるんだけどさ!」 米好きA:「出来れば米を研いで、ジャーにセットしてからじっくり見てほしかったなーーー!」 米好きB:「それなーーー!」 米好きC:「ごめんね。うっかり心が浪漫飛行へインザスカイしちゃって」 米好きA:「そっかーーー!」 米好きC:「てか知ってた? 米好きC:米米CLUBの米って、メンバーの人数だって」 米好きA:「んーーー!今はその豆知識必要ないかなーーー!?」 米好きB:「今欲しいのは豆じゃなくて米だなぁーーー!?」 米好きC:「米知識?」 米好きA:「米知識って何よ!? 米好きA:そういうことじゃないのよ!」 米好きB:「日本における稲作(いなさく)の歴史は古く、遡(さかのぼ)れば石器時代からその原型は存在しており・・・」 米好きA:「ほらぁ!禁断症状起こし始めちゃった人いるじゃん! 米好きA:虚ろな目をして米知識語り始めちゃったじゃん!」 米好きC:「ごめんてー。今すぐ炊く準備するから許してくれー。 米好きC:もう遅いかもしれないけどー」 米好きB:「かもじゃないのよ!遅いのよ! 米好きB:ラーメンなんか、もうちょっと伸びてるのよ!」 米好きA:「もうラーメンのことは諦めよう・・・ 米好きA:美味しい時に食べられなかった罪を神に懺悔(ざんげ)しながら、皆で伸びた麺(めん)をすすろう・・・」 米好きB:「ラーメン・・・いや・・・アーメン・・・」 米好きC:(何かに気付いたように大声をあげる) 米好きC:「・・・あっ!」 米好きA:「おいどうした!? 米好きA:キッチンでそんな大声をあげて!?」 米好きC:「米が・・・米が・・・」 米好きB:「なんだよ・・・米が・・・どうしたんだよ・・・?」 米好きC:「無いんだ・・・」 米好きA:「・・・は?」 米好きC:「米櫃(こめびつ)に・・・米が・・・一粒も無いんだ・・・」 0:(しばらくの間) 0:(AとB、二人同時に) 米好きA:「ええええええ!?」 米好きB:「ええええええ!?」 米好きA:「待って待って!嘘でしょ!?」 米好きC:「この後に及んで嘘なんかつかぬわ! 米好きC:見ろよ!この見事に空っぽな米櫃!」 米好きA:「本当だ!欠片すら存在していない!」 米好きB:「何故だ・・・何故こんな状況に・・・?」 米好きC:「・・・そういえば、昨日米を炊いた時『あ、そろそろ米ないわー。 米好きC:帰りに買ってくるねー』って誰か言ってたような・・・」 米好きB:(しばらく考え込んでから) 米好きB:「・・・あっ」 米好きA:「おや・・・?」 米好きC:「おやおや・・・?」 米好きB:「・・・オー米ガー(おーまいがー)」 0:(しばらくの間) 米好きA:「弁解を・・・聞こうか?」 米好きB:「いや・・・昨日買い物行ったんだけどさ。 米好きB:予想以上に色々買い込んじゃったからさ。 米好きB:米までは流石に持てないわー! 米好きB:よし、また後で買いに来よう!って思って・・・」 米好きC:「ほほう・・・? 米好きC:そのわりには、あの日紙袋一つしか持ってなかったよね、キミ」 米好きA:「帰ってくるなり部屋に閉じこもって、そのまましばらく出てこなかったよね?」 米好きC:「あの時さぁ・・・いったい、何をしていたのかなぁ?」 米好きB:「えっと・・・その・・・」 米好きA:「正直に言ってごらん?怒らないから」 米好きB:「ほ、ほんと?」 米好きC:「ホントホント。 米好きC:お米の中にいる七人の神様に誓う」 米好きB:「じゃ、じゃあ、言うね・・・ 米好きB:本当に怒らないでね?」 米好きA:「うん」 米好きB:「・・・べてました」 米好きC:「何を?」 米好きB:「・・・駅前にできた、予約しないと買えない高級食パン専門店の名物食パン・・・食べてました・・・」 0:(しばらくの間) 0:(AとC、同時くらいに) 米好きA:「裏切り者ぉおおお!」 米好きC:「裏切り者ぉおおお!」 米好きB:「ひええ!なんだよなんだよ! 米好きB:怒らないって言ったじゃん!」 米好きA:「怒らないとは言ったが、責めないとは言ってない!」 米好きC:「ってことは、アレか!? 米好きC:もしかしてパンに気をとられて、うっかり米買い忘れちゃったってヤツか!」 米好きB:「う、うん・・・」 米好きC:「パンドラであれだけ人のこと責めておいて、自分は食パンに浮気ってどういう事よ! 米好きC:美味しかった!?ねぇ、美味しかった!?」 米好きB:「めちゃめちゃ美味しかったです・・・」 米好きA:「せめて、そこはう米(うまい)って言えよーーー!!」 米好きC:「(ぼそっと)・・・パン、ちょっと食べたかった」 米好きA:「おい・・・聞き捨てならない言葉が聞こえたぞ?」 米好きC:「えっ・・・き、聞き間違いじゃないですか?」 米好きA:「・・・裏切り者」 米好きC:「ごめん・・・ごめんて・・・」 米好きB:「ほら、今度買ってきた時は、皆で分けて食べよ?ねっ?」 米好きA:「そんな気遣いいらねぇよ! 米好きA:同情するなら米をくれ!!!」 米好きC:「あーあ、怒らせたー」 米好きB:「な、なんだよぉ・・・ 米好きB:てか、お前が出かける前に米が無いことに気付けばこんな事には・・・」 米好きC:「はぁ?元はと言えば、お前が米を買ってこなかったのがいけないんだろー! 米好きC:見ろよ!この伸びきったラーメン! 米好きC:もう美味しく食べれるタイミング逃して、懺悔したところで神様激おこだよ!」 米好きB:「まぁーっ!ふんぞり返って偉そうに言ってるけどね! 米好きB:こっちだってリアルに冷えた八宝菜を目にすると思わなかったよ! 米好きB:本当に美味しくないのかな!? 米好きB:食べてみる?ねぇ、食べてみる!?」 0:(BとC、しばらくいがみ合う) 米好きA:「・・・もう・・・やめろよ!」 0:(BとC、息を呑む) 0:(ほんの少し間) 米好きA:「もう・・・充分だよ・・・今何年だと思ってる?時代は令和だぞ? 米好きA:農地争いや、打ちこわしをしていた時代とは違うんだ。 米好きA:米を巡って争うなんて、日本人の米欲を満たすべく毎日頑張ってくれている農家さんに失礼だと思わないか・・・?」 米好きB:「・・・」 米好きC:「・・・」 米好きA:「なぁ、もう醜い争いはやめよう。 米好きA:最初からこうすれば良かったんだ・・・誰かが、こうすれば・・・」 米好きC:「こうするって・・・まさか、お前・・・」 米好きA:「・・・買ってくるよ。 米好きA:今からコンビニに・・・パックのご飯を・・・」 米好きC:「そ、そんな・・・! 米好きC:この家からコンビニまでは徒歩で片道二十分はかかるのに・・・!」 米好きA:「いいんだ・・・! 米好きA:誰かが犠牲になる事で、この争いが終わるなら・・・!」 米好きC:「くぅっ・・・!」 米好きB:「そ、そんなの罪が無いお前に行かせるわけにはいかない! 米好きB:だったら二人で買いに行ってくるから・・・!」 米好きA:「いや、罪ならあるさ・・・。 米好きA:お前たちに買い出しから米を炊く準備まで、全て責任を押し付けてしまった、その罪が・・・」 米好きC:「・・・お、お前・・・」 米好きA:「いいんだ。償わせてくれ。 米好きA:このまま米の神に見放される前に・・・」 米好きC:「すまねぇ、すまねぇ・・・ 米好きC:お前に責任を感じさせてしまうなんて・・・」 米好きA:「もう気にするなよ・・・。 米好きA:文字通り同じ釜の飯を食った仲じゃないか・・・」 米好きB:「くぅっ・・・!」 米好きC:「友よ・・・!我がソウル米ト(ソウルメイト)」 0:(三人、ひしと抱き合う) 米好きC:「そうだよな・・・ 米好きC:ここにいる三人の間には、炊きたてご飯のような熱い友情があるんだ・・・」 米好きA:「たった一回米を炊き忘れたのが何だ・・・! 米好きA:買い出しをうっかり忘れたのが何だ・・・!」 米好きB:「お前らと・・・米と出会ってからいくつもの夜を語り明かした日々が、心(ここ)にある・・・」 米好きC:「米・・・ありがとう・・・ 米好きC:何より大切なものに気付かせてくれたね・・・」 0:(玄関のチャイムが鳴る) 米好きB:「・・・ん?こんな時間に誰だ・・・?」 米好きC:「あっ、はーい!今出まーす! 米好きC:・・・あっ、お隣さん! 米好きC:すみません・・・! 米好きC:こんな時間に大騒ぎしちゃって・・・うるさかったですよね・・・! 米好きC:えっ・・・どうしたんですか? 米好きC:そんなに目を赤くして・・・ええっ!良いんですか!? 米好きC:そんな、あっ・・・あの・・・!」 0:(しばらくの間。C、タッパーを抱えて部屋に戻ってくる) 米好きC:「・・・」 米好きA:「・・・ど、どうした?何があった・・・?」 米好きB:「もしかして・・・うるさいって怒られた・・・?」 米好きC:「これ・・・」 米好きB:「これ、って・・・どうしたよ、そのタッパー」 米好きC:「もらった」 米好きA:「えっ、何を?」 米好きC:「ご飯・・・炊きたてだから皆で仲良く食べてって・・・泣きながら渡された」 米好きB:「えっ、神じゃん・・・」 米好きC:「あと、米米CLUB、私も好きだよって・・・」 米好きA:「一部始終聞かれてたやつ」 米好きB:「マジか・・・」 米好きC:「胸熱すぎる展開に全米が泣いた・・・」 米好きA:「ありがとうお隣さん・・・」 米好きB:「ほら、見てみろ?『隣』という字には米が付いてる」 米好きC:「う米(うまい)こと言うじゃん」 米好きB:「へへっ・・・」 0:(しばらくの間) 米好きA:「・・・とりあえず、頂こうか。ご飯」 米好きC:「そうだね。冷めないうちにありがたく頂こう」 米好きB:「よく味わうのよ。 米好きB:三十回は噛むのよ。 米好きB:最後の一粒まで、きちんと残さず食べないとダメよ」 米好きC:「わかったよ。お母さん」 米好きB:「誰がお母さんだ」 米好きA:「はいはい。お席に着きましたねー。 米好きA:・・・それでは、皆さん。 米好きA:米に関わる全ての方々に最大の敬意を」 米好きB:「手と手を合わせ、目の前の恵みに感謝して」 米好きC:「今日も美味しいご飯をお腹いっぱい食べましょう」 米好きA:「ではでは・・・!」 全員:「いただきます・・・!」 0:~FIN~IN~