台本概要

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タイトル ツミビトバディ 3 冬組
作者名 野菜  (@irodlinatuyasai)
ジャンル その他
演者人数 2人用台本(不問2)
時間 20 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 スマホ、パソコン、家電。薬学、歴史、科学に医学。
それらを土台にした世界は、長い年月の後に、今や魔法がすべての生活を支える世界に変化していた。
しかし、世界は変われども人間はたいして変わらない。
内輪もめばかりの政治、各国での争い、今にも戦争が起きてもおかしくないが、「魔法」をうまく使えぬ庶民には実感もなく逃げ場もない。

そんな中、義勇軍「Seasons」がいつの間にか立ち上がった。
春夏秋冬、それぞれ二人のリーダーがバディとして率いる集団のようだ。
曰く、バディは罪人である。
曰く、バディの片割れには首輪がつけられ、生殺与奪をもうひとりが握っている。
曰く、彼らの目的はーーー

全シリーズを通して8人キャラが登場します。
基本、春夏秋冬それぞれ2人の会話劇、途中会議の2回のみ4人劇です。
人数変更、兼ね役大歓迎です。今回は無知or無垢、冬組です。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
サント 不問 22 冬組であり■■。冬川のバディ。スチームパンク衣装の長身の機械人形。不死?
冬川 不問 22 冬川(ふゆかわ)。冬組。サントのバディの純人間。義勇軍では常識人側だが、敵にはなにかと極端。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
0:ウィンター拠点から少し離れたベッドタウン。 0:スチームパンク衣装の長身の機械人形、サント。 0:その半分ほどの背丈の冬川。人間。 0:拠点待機のはずの二人は、何故か鬼ごっこをしていた。 0:住宅街の、屋根の上で。 0: 冬川:バカ!バカバカバカ!!バカ人形!! サント:HAHAHA。足元お気を付けくださーい。 冬川:とーまーりーなーさーい。 冬川:これは命令ですよー! 0:サントの首に巻きつく刺青が、光る。 サント:ワタクシ、急いでおりますのでー。 冬川:拠点待機ですボクたちは! サント:命令、ムシしまーす。 0:刺青部分で爆発が起きる。 0:サントを構成していた歯車などの部品が塵と化すのだが。 冬川:減速すらしないのほんと、なんなの……… 0:走り続けるサントの頭部では新しい部品が発現し、数秒で吹き飛んだパーツが再生成される。 0:サントの不死研究の成果がこれだ。 冬川:頼むから隷属の首輪返してください。この際生きてることには目をつぶるので! サント:ワタクシを首輪付きに選んだおチビが悪いでーす。 冬川:死ななきゃ外れない首輪の呪いを、不死の魔法使いにかけるとは思わないでしょう。 サント:ワタクシもびっくりでーす。 冬川:分かりました。せめて目的地までの道変えてください。屋根から降りましょう。 サント:それはナゼ? 冬川:屋根の下の人がびっくりするからです!! サント:屋根の上はいいですよー。人混みもない、近道ができる。 サント:あとなんか高くて楽しいでーす。 冬川:バカー! サント:HAHAHA。 冬川:…………うわっ。 0:冬川は急に姿勢を崩し、屋根の上から消える。 0:サントは振り向き、なんとなくおしゃれで生やしている尻尾をゆらゆらと揺らした。 サント:あらま。足でもすべりましたか、おチビ。 サント:まだまだですねー。ケガしてませんか。 0:尻もちをついている冬川に手を伸ばした。 サント:おチビは人間なんですから、もう少し… 冬川:つかまえた! サント:…………あらまあ。 0:サントの腕をしっかり握りしめる冬川は、いたずらの成功した子供のように笑った。 サント:仕方のない子でーす。 0:腕パーツを外して逃げてもいいのだが。 0:腕についている時計の針が思ったより進んでいた。 サント:おチビとおにごっこしてたせいで遅刻ですねー。おチビが仕事してください。 0:冬川の手を引き、立たせる。 冬川:……そもそも、仕事を選んでくるのはボクの仕事ですが? サント:依頼人はワタクシでーす。 冬川:それ私用って言いませんかね? サント:ターゲットを消してください。 冬川:悪いですけど、オータムやサマーのメンバーと違って無差別には殺人なんてしたくないですよ。 サント:うちの義勇軍の不死研究データを盗まれまして。 冬川:スプリングたちを出し抜くとはさすがですね。 サント:あと横領で生計立ててますねー。 冬川:うーん。 サント:趣味がたしか、孤児院での人体実験でーす。 冬川:世界からゴミを排斥しましょう。 0: 0:とりたてて豪華な家ではない。しかし車や使用人の人数を見れば、裕福な暮らしだと安易にわかる。 冬川:大規模起爆弾ぶちこむので、魔力切れしたボクを持ち帰ってください。 サント:また大きな重火器持ってきましたねー。 サント:そんなもの使うなら、防御完全無視の能力は使わなくてもいいのでは? サント:家どころか町の半分くらい吹き飛びそうでーす。 冬川:我が国にはびこる生ゴミは確実に消し去らねばなりません。 サント:おチビのそういうところ嫌いじゃないですけど。 0:サントは冬川を後ろから抱きしめた。 冬川:どういうつもりですか? サント:前々回、発砲の反動で飛んでいきましたから。 冬川:はあ。「今だけ」頼りにしてるよ。 冬川:…………ボクの人形(バディ)。 サント:人間(バディ)、命を大切にね。 冬川:そう思うなら命令違反をせめて減らして。 0:引き金を引く。 0:爆音と爆風が、ベッドタウンを襲った。

0:ウィンター拠点から少し離れたベッドタウン。 0:スチームパンク衣装の長身の機械人形、サント。 0:その半分ほどの背丈の冬川。人間。 0:拠点待機のはずの二人は、何故か鬼ごっこをしていた。 0:住宅街の、屋根の上で。 0: 冬川:バカ!バカバカバカ!!バカ人形!! サント:HAHAHA。足元お気を付けくださーい。 冬川:とーまーりーなーさーい。 冬川:これは命令ですよー! 0:サントの首に巻きつく刺青が、光る。 サント:ワタクシ、急いでおりますのでー。 冬川:拠点待機ですボクたちは! サント:命令、ムシしまーす。 0:刺青部分で爆発が起きる。 0:サントを構成していた歯車などの部品が塵と化すのだが。 冬川:減速すらしないのほんと、なんなの……… 0:走り続けるサントの頭部では新しい部品が発現し、数秒で吹き飛んだパーツが再生成される。 0:サントの不死研究の成果がこれだ。 冬川:頼むから隷属の首輪返してください。この際生きてることには目をつぶるので! サント:ワタクシを首輪付きに選んだおチビが悪いでーす。 冬川:死ななきゃ外れない首輪の呪いを、不死の魔法使いにかけるとは思わないでしょう。 サント:ワタクシもびっくりでーす。 冬川:分かりました。せめて目的地までの道変えてください。屋根から降りましょう。 サント:それはナゼ? 冬川:屋根の下の人がびっくりするからです!! サント:屋根の上はいいですよー。人混みもない、近道ができる。 サント:あとなんか高くて楽しいでーす。 冬川:バカー! サント:HAHAHA。 冬川:…………うわっ。 0:冬川は急に姿勢を崩し、屋根の上から消える。 0:サントは振り向き、なんとなくおしゃれで生やしている尻尾をゆらゆらと揺らした。 サント:あらま。足でもすべりましたか、おチビ。 サント:まだまだですねー。ケガしてませんか。 0:尻もちをついている冬川に手を伸ばした。 サント:おチビは人間なんですから、もう少し… 冬川:つかまえた! サント:…………あらまあ。 0:サントの腕をしっかり握りしめる冬川は、いたずらの成功した子供のように笑った。 サント:仕方のない子でーす。 0:腕パーツを外して逃げてもいいのだが。 0:腕についている時計の針が思ったより進んでいた。 サント:おチビとおにごっこしてたせいで遅刻ですねー。おチビが仕事してください。 0:冬川の手を引き、立たせる。 冬川:……そもそも、仕事を選んでくるのはボクの仕事ですが? サント:依頼人はワタクシでーす。 冬川:それ私用って言いませんかね? サント:ターゲットを消してください。 冬川:悪いですけど、オータムやサマーのメンバーと違って無差別には殺人なんてしたくないですよ。 サント:うちの義勇軍の不死研究データを盗まれまして。 冬川:スプリングたちを出し抜くとはさすがですね。 サント:あと横領で生計立ててますねー。 冬川:うーん。 サント:趣味がたしか、孤児院での人体実験でーす。 冬川:世界からゴミを排斥しましょう。 0: 0:とりたてて豪華な家ではない。しかし車や使用人の人数を見れば、裕福な暮らしだと安易にわかる。 冬川:大規模起爆弾ぶちこむので、魔力切れしたボクを持ち帰ってください。 サント:また大きな重火器持ってきましたねー。 サント:そんなもの使うなら、防御完全無視の能力は使わなくてもいいのでは? サント:家どころか町の半分くらい吹き飛びそうでーす。 冬川:我が国にはびこる生ゴミは確実に消し去らねばなりません。 サント:おチビのそういうところ嫌いじゃないですけど。 0:サントは冬川を後ろから抱きしめた。 冬川:どういうつもりですか? サント:前々回、発砲の反動で飛んでいきましたから。 冬川:はあ。「今だけ」頼りにしてるよ。 冬川:…………ボクの人形(バディ)。 サント:人間(バディ)、命を大切にね。 冬川:そう思うなら命令違反をせめて減らして。 0:引き金を引く。 0:爆音と爆風が、ベッドタウンを襲った。