台本概要

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タイトル ツミビトバディ 7 春の終わり
作者名 野菜  (@irodlinatuyasai)
ジャンル その他
演者人数 2人用台本(不問2)
時間 20 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 世界は、長い年月の後に、今や魔法がすべての生活を支える世界に変化していた。
しかし、世界は変われども人間はたいして変わらない。

そんな中、義勇軍「Seasons」がいつの間にか立ち上がった。
春夏秋冬、それぞれ二人のリーダーがバディとして率いる集団のようだ。
曰く、バディは罪人である。
曰く、バディの片割れには首輪がつけられ、生殺与奪をもうひとりが握っている。
曰く、彼らの目的はーーー国滅ぼし。

全シリーズを通して8人キャラが登場します。
人数変更、兼ね役大歓迎です。地獄に堕ちるなら2人で、そんな春組です。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
はるひ 不問 19 春組。火鉈のバディであり肉親。それでもあなたを愛した。 罪状=過ちの愛。
火鉈 不問 20 春組。はるひのバディであり実子。あなただから好きだった。 罪状=狂気じみた恋情。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
0:大国と隣国の国境線ギリギリ。 0:子供の秘密基地のような、ツリーハウス。 0:スプリングの観測室である。 0:大国上空から光が降り注いだのを確認できたのだが。 0: はるひ:作戦通り……。うん、冬川はうまくやってくれた、けど。 はるひ:ひな、探知とか観測とか動きそう? 火鉈:配置しておいた探知機は全滅だな。 火鉈:自分のサーチスキルを使う。 はるひ:悪いけど、今は無理してでもデータ出して。 火鉈:…………良くないな。良くない。 火鉈:サマーメンバーはほとんど動けないな。もう動かない、と言う方が正確か。 はるひ:大国警備軍は? 火鉈:少なくとも中央都市部にいた武装兵は数えるほどしか倒せてない。 はるひ:最悪だけど、急いで他シーズンに伝達して。 火鉈:…………やはり、中央まで行くのか? はるひ:それが作戦だから。 火鉈:ふたりで、逃げるのは。 はるひ:たしかに?正直僕は、ボスとひなが側にいてくれたらそれでいい。 火鉈:……それなら。 はるひ:僕の最愛(バディ)。ずっと一緒に、いてくれるよね? はるひ:一緒に地獄に堕ちてくれるんだよね? 0: 0:二人は、中央にたどりつくことはなかった。 0:救難信号を出して。 0:傷口から流れていく血を見つめて、待つだけ。 火鉈:ボスに。 はるひ:んー? 火鉈:ボスから、隷属の首輪を渡された時のこと、思い出していたんだ。 はるひ:どっちが首輪をつけるか、ケンカしたね。 火鉈:他の人につけるなんて、まったく考えなかった。 はるひ:そうかも。 火鉈:ボスが、望んでくれたら、また一緒にいられる。そうだよな? はるひ:……僕さ、死ぬのも殺すのも怖くない。 火鉈:うん。 はるひ:でも。 はるひ:ひなを愛したこと、愛していたこと。忘れたくないよ。 火鉈:たとえ死んでも、ボスがいる限り何年だってずっと一緒だ。 はるひ:でも、一度死んだら覚えていられるのは、自分の名前と能力だけだって。 火鉈:俺たちなんて、サマーやウィンターに比べればマシだろう。 はるひ:記憶を失うだけで、また「復元して」もらえるもんね? 火鉈:もしも叶うなら。ここで死んでもいい、とも思う。あなたが…………。 火鉈:はるひが、俺の親じゃない世界を、生きてみたかった。 はるひ:もし生まれ変わったら、どうする?ひょっとしたら死んじゃうかもだよ? 火鉈:……また、はるひと泥棒したり、ハッキングしたりしたい。 はるひ:結局昔とか今とおんなじじゃん。 火鉈:これしか知らない。 はるひ:ごめんね。……ダメな、バディだったよ。 火鉈:それでも、俺の最愛(バディ)だった。 はるひ:そっか。 火鉈:はるひに恋したことが俺の罪だとしても、後悔はない。 はるひ:ひなが、僕と同じ不死になってくれて、バディで、 はるひ:よかった。 火鉈:…………うん。 火鉈:ああ。 0:ドアが、開いた。 火鉈:はるひ。…………はるひ。 火鉈:ボス、来てくれたよ。 0:二人の前に、スチームパンクの機械人形が立っていた。

0:大国と隣国の国境線ギリギリ。 0:子供の秘密基地のような、ツリーハウス。 0:スプリングの観測室である。 0:大国上空から光が降り注いだのを確認できたのだが。 0: はるひ:作戦通り……。うん、冬川はうまくやってくれた、けど。 はるひ:ひな、探知とか観測とか動きそう? 火鉈:配置しておいた探知機は全滅だな。 火鉈:自分のサーチスキルを使う。 はるひ:悪いけど、今は無理してでもデータ出して。 火鉈:…………良くないな。良くない。 火鉈:サマーメンバーはほとんど動けないな。もう動かない、と言う方が正確か。 はるひ:大国警備軍は? 火鉈:少なくとも中央都市部にいた武装兵は数えるほどしか倒せてない。 はるひ:最悪だけど、急いで他シーズンに伝達して。 火鉈:…………やはり、中央まで行くのか? はるひ:それが作戦だから。 火鉈:ふたりで、逃げるのは。 はるひ:たしかに?正直僕は、ボスとひなが側にいてくれたらそれでいい。 火鉈:……それなら。 はるひ:僕の最愛(バディ)。ずっと一緒に、いてくれるよね? はるひ:一緒に地獄に堕ちてくれるんだよね? 0: 0:二人は、中央にたどりつくことはなかった。 0:救難信号を出して。 0:傷口から流れていく血を見つめて、待つだけ。 火鉈:ボスに。 はるひ:んー? 火鉈:ボスから、隷属の首輪を渡された時のこと、思い出していたんだ。 はるひ:どっちが首輪をつけるか、ケンカしたね。 火鉈:他の人につけるなんて、まったく考えなかった。 はるひ:そうかも。 火鉈:ボスが、望んでくれたら、また一緒にいられる。そうだよな? はるひ:……僕さ、死ぬのも殺すのも怖くない。 火鉈:うん。 はるひ:でも。 はるひ:ひなを愛したこと、愛していたこと。忘れたくないよ。 火鉈:たとえ死んでも、ボスがいる限り何年だってずっと一緒だ。 はるひ:でも、一度死んだら覚えていられるのは、自分の名前と能力だけだって。 火鉈:俺たちなんて、サマーやウィンターに比べればマシだろう。 はるひ:記憶を失うだけで、また「復元して」もらえるもんね? 火鉈:もしも叶うなら。ここで死んでもいい、とも思う。あなたが…………。 火鉈:はるひが、俺の親じゃない世界を、生きてみたかった。 はるひ:もし生まれ変わったら、どうする?ひょっとしたら死んじゃうかもだよ? 火鉈:……また、はるひと泥棒したり、ハッキングしたりしたい。 はるひ:結局昔とか今とおんなじじゃん。 火鉈:これしか知らない。 はるひ:ごめんね。……ダメな、バディだったよ。 火鉈:それでも、俺の最愛(バディ)だった。 はるひ:そっか。 火鉈:はるひに恋したことが俺の罪だとしても、後悔はない。 はるひ:ひなが、僕と同じ不死になってくれて、バディで、 はるひ:よかった。 火鉈:…………うん。 火鉈:ああ。 0:ドアが、開いた。 火鉈:はるひ。…………はるひ。 火鉈:ボス、来てくれたよ。 0:二人の前に、スチームパンクの機械人形が立っていた。