台本概要

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タイトル 大好きだった ~男性版~
作者名 Danzig
ジャンル その他
演者人数 1人用台本(男1)
時間 10 分
台本使用規定 商用、非商用問わず連絡不要
説明 男性のひとり読み台本です。

子供の頃から大好きだった人への失恋を描いた作品です。
この話には女性版もあります。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
語り -
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
0: 0:俺は今、結婚式場の披露宴会場にいる。 0:今日は、俺の従妹(いとこ)、結衣(ゆい)さんこと、ゆい姉(ねぇ)の結婚式 0: 0:白いウェディングドレス姿で、メイン席に座るゆい姉 0:隣には、白のスーツを着たゆい姉の旦那さんになる人・・・ 0: 0:5つ年上のゆい姉は、一人っ子の俺にとって、 0:姉のような存在であり、憧れだった。 0: 0:特に美人じゃないし、これと言ってスタイルがいい訳でもない。 0:でも、凄く優しくて、いつも俺を構ってくれてた。 0: 0: 0:ゆい姉の聞かせてくれる話は、俺にとっては、いつも大人の世界の事で、 0:ゆい姉の好きな歌も、本も、俺の大切な大人のアイテムだった。 0: 0:そんなゆい姉が、結婚しちゃうんだなぁ・・・ 0: 0:結婚式は滞りなく進んで行くけど、 0:目の前で何が起きているのか、俺はまだ受け止められずにいるのだろう。 0:俺だけが一人取り残された空間で、周りの映像だけが動いている 0:そんな感覚だった 0: 0:披露宴が終わりに近づき、食事の最後にコーヒーが出された時。 0:コーヒーの香りが、俺をようやく現実世界へと引き戻してくれた。 0: 0:コーヒーかぁ・・・ 0: 0:コーヒーの香りを嗅ぐと浮かび上がってくる、ゆい姉への想いの記憶 0: 0:ゆい姉は、いつもブラックコーヒーを飲んでいた 0: 0:俺もゆい姉の真似をして、美味しくもないブラックコーヒーを無理して飲んでたなぁ 0:この大人の味を美味しいと思えるようになった時、ゆい姉に追いつけるような気がしていた。 0: 0:母さんのお兄さんの子どもが、ゆい姉。 0:子供の頃、ゆい姉を女性として意識した時、 0:俺とゆい姉は親族だから結婚できないんだと悲しんでたけど、 0:ある日、従妹同士は結婚出来ると知って、すごくドキドキしてたのを覚えている。 0: 0:早くゆい姉に追いつきたくて、いつも背伸びしてた。 0:だから、いつも同級生の女の子達が、みんな子供に見えていた。 0: 0:いつしか、ブラックコーヒーの味を美味しいと思えるようになったけど、 0:ゆい姉との距離は、少ししか縮まらなかった気がする。 0: 0:俺もようやく18歳になったのに、 0:今年、高校を卒業して、大学生になれるのに、 0:そうしたら、もう少しゆい姉に近づけると思っていたのに、 0:ゆい姉は、また俺を置いて先に行っちゃうんだね 0:ゆい姉を引っ張って行ける男になろうと、誓っていたのにな・・・ 0: 0:俺は最後のコーヒーを口にした 0:ブラックの苦みが、この恋の終わりを俺に告げている 0: 0:でも 0:ゆい姉には幸せになって欲しいな 0: 0:真っ白なスーツを着た奥さんになる人は、とてもイケメンで優しそう。 0:ゆい姉が選んだ人だから、きっといい人なんだろうね。 0: 0:よかったね。 0: 0:結婚おめでとう、とっても綺麗だよ。 0: 0:ゆい姉、幸せにね。 0: 0:大好きだったよ 0:

0: 0:俺は今、結婚式場の披露宴会場にいる。 0:今日は、俺の従妹(いとこ)、結衣(ゆい)さんこと、ゆい姉(ねぇ)の結婚式 0: 0:白いウェディングドレス姿で、メイン席に座るゆい姉 0:隣には、白のスーツを着たゆい姉の旦那さんになる人・・・ 0: 0:5つ年上のゆい姉は、一人っ子の俺にとって、 0:姉のような存在であり、憧れだった。 0: 0:特に美人じゃないし、これと言ってスタイルがいい訳でもない。 0:でも、凄く優しくて、いつも俺を構ってくれてた。 0: 0: 0:ゆい姉の聞かせてくれる話は、俺にとっては、いつも大人の世界の事で、 0:ゆい姉の好きな歌も、本も、俺の大切な大人のアイテムだった。 0: 0:そんなゆい姉が、結婚しちゃうんだなぁ・・・ 0: 0:結婚式は滞りなく進んで行くけど、 0:目の前で何が起きているのか、俺はまだ受け止められずにいるのだろう。 0:俺だけが一人取り残された空間で、周りの映像だけが動いている 0:そんな感覚だった 0: 0:披露宴が終わりに近づき、食事の最後にコーヒーが出された時。 0:コーヒーの香りが、俺をようやく現実世界へと引き戻してくれた。 0: 0:コーヒーかぁ・・・ 0: 0:コーヒーの香りを嗅ぐと浮かび上がってくる、ゆい姉への想いの記憶 0: 0:ゆい姉は、いつもブラックコーヒーを飲んでいた 0: 0:俺もゆい姉の真似をして、美味しくもないブラックコーヒーを無理して飲んでたなぁ 0:この大人の味を美味しいと思えるようになった時、ゆい姉に追いつけるような気がしていた。 0: 0:母さんのお兄さんの子どもが、ゆい姉。 0:子供の頃、ゆい姉を女性として意識した時、 0:俺とゆい姉は親族だから結婚できないんだと悲しんでたけど、 0:ある日、従妹同士は結婚出来ると知って、すごくドキドキしてたのを覚えている。 0: 0:早くゆい姉に追いつきたくて、いつも背伸びしてた。 0:だから、いつも同級生の女の子達が、みんな子供に見えていた。 0: 0:いつしか、ブラックコーヒーの味を美味しいと思えるようになったけど、 0:ゆい姉との距離は、少ししか縮まらなかった気がする。 0: 0:俺もようやく18歳になったのに、 0:今年、高校を卒業して、大学生になれるのに、 0:そうしたら、もう少しゆい姉に近づけると思っていたのに、 0:ゆい姉は、また俺を置いて先に行っちゃうんだね 0:ゆい姉を引っ張って行ける男になろうと、誓っていたのにな・・・ 0: 0:俺は最後のコーヒーを口にした 0:ブラックの苦みが、この恋の終わりを俺に告げている 0: 0:でも 0:ゆい姉には幸せになって欲しいな 0: 0:真っ白なスーツを着た奥さんになる人は、とてもイケメンで優しそう。 0:ゆい姉が選んだ人だから、きっといい人なんだろうね。 0: 0:よかったね。 0: 0:結婚おめでとう、とっても綺麗だよ。 0: 0:ゆい姉、幸せにね。 0: 0:大好きだったよ 0: