台本概要

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タイトル キスがしたくて何が悪い!
作者名 天びん。  (@libra_micchan)
ジャンル コメディ
演者人数 2人用台本(男1、女1)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 「○○したくて何が悪い!」シリーズ 第1話
行ってらっしゃいのキスをしてほしい旦那さんと朝寝坊したい奥さんの攻防戦。
ラブコメ的なお話です。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
44 四宮隆。普通の会社員。悠莉とは結婚2年目。 妻の悠莉を超溺愛している。 悠莉のことが好きすぎて、暴走気味に見えるが、本当に悠莉が嫌がるラインを見極めてギリギリで引き下がるため、怒られたり拒否されることがない。 名前の読みは「シノミヤタカシ」。
悠莉 43 四宮悠莉。普通の会社員。隆とは結婚2年目。 隆のことは普通に愛しているものの、押しに弱い性格であるため、隆に振り回される日々を送っている。 前日の夜にようやく厄介な仕事が片付いたため、寝不足を解消するべく、ゆっくり寝かせてほしいと思っている。 名前の読みは「シノミヤユウリ」。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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:【タイトル】 : 「○○したくて何が悪い!」シリーズ 第1話 : キスがしたくて何が悪い! : : :【登場人物】 : 隆:四宮隆。普通の会社員。悠莉とは結婚2年目。 隆:妻の悠莉を超溺愛している。 隆:悠莉のことが好きすぎて、暴走気味に見えるが、本当に悠莉が嫌がるラインを見極めてギリギリで引き下がるため、怒られたり拒否されることがない。 隆:名前の読みは「シノミヤタカシ」。 : 悠莉:四宮悠莉。普通の会社員。隆とは結婚2年目。 悠莉:隆のことは普通に愛しているものの、押しに弱い性格であるため、隆に振り回される日々を送っている。 悠莉:前日の夜にようやく厄介な仕事が片付いたため、寝不足を解消するべく、ゆっくり寝かせてほしいと思っている。 悠莉:名前の読みは「シノミヤユウリ」。 : : : : : :【本編】 : 隆:(端的に言って俺の朝は早い。まずは朝5時に起きて近所をランニング、それから簡単にシャワーを浴び、パリッとのりがきいたスーツに着替える。身だしなみを整え、今日の朝刊に目を通すと、俺はいつものように寝室で寝ている妻のもとに行き、声をかけた。) :  隆:それじゃあ…悠莉、行ってくるよ。 :  悠莉:んー…、行ってらっしゃい…。 :  隆:あぁ。 :  悠莉:…。 :  隆:…。 :  悠莉:…ねぇ。 :  隆:ん?どうした? :  悠莉:…近い。 :  隆:当たり前だろ。近付かないとキスできないじゃないか。 :  悠莉:…。 :  隆:…。 :  悠莉:…(溜息)。 :  隆:…行ってらっしゃいのキス― :  悠莉:(隆の台詞に食い気味に)しない、行ってらっしゃい、おやすみ。 :  隆:…悠莉、流石に冷たすぎやしないか? :  悠莉:隆が朝から熱すぎんの。 :  隆:そんなこと言うなって、俺にはこれから怒涛のようなハードワークが待ってるんだ。それを乗り越えるために悠莉から癒しのキスが欲しいだけだよ。 :  悠莉:そうは言っても共働きなんだから私も同じ条件だし。 :  隆:俺は…毎朝出勤する前に悠莉から行ってらっしゃいのキスがもらえないと一日のやる気が出ないし、一日のノルマも終わらないんだよ!! :  悠莉:いや知らないし、仕事はキチンと終わらせなさいよ…。 悠莉:そもそも私ここ2週間クライアントの納期に間に合わせるために、殆ど寝れてないの知ってるでしょ。昨日ようやく納品できたんだから今日くらいゆっくり寝かせて、マジで…。 :  隆:なんだよ…、悠莉は俺より睡眠をとるっていうのか? :  悠莉:うん。 :  隆:即答かよ…。せめて一瞬ためらう素振りは見せようぜ…。 :  悠莉:睡眠がとれなきゃ体調崩すじゃない…隆は私が寝不足ですぐ体調崩すタイプの人間だって知ってるでしょ。 :  隆:あぁ。悠莉のことなら、何だって知ってるぞ★ :  悠莉:いや、怖いよ。言葉の端々から恐怖を感じるよ。 悠莉:…ってかそれなら今日くらい良いじゃない。社会人たるもの身体が資本なんだから。それに体調崩して隆に移したり迷惑かけるの嫌だもん…。 :  隆:悠莉…!俺のことを心配してくれてるのか…!! :  悠莉:当たり前でしょ、夫婦なんだから。というわけで私は寝かせてもらいますので、行ってらっしゃい。 :  隆:…。 :  悠莉:…。 :  隆:悠莉~? :  悠莉:…。 :  隆:悠莉ちゃ~ん? :  悠莉:…。 :  隆:悠莉がしてくれないなら布団はぎ取っちゃうぞ? :  悠莉:… :  隆:…。 :  悠莉:…おい? :  隆:何? :  悠莉:…隆、何してるの? :  隆:悠莉の布団はぎ取ろうとしてる☆ :  悠莉:この追剥ぎ! :  隆:ありがとう★ :  悠莉:いや、褒めてないから! 悠莉:―ってか会社遅刻するよ? :  隆:大丈夫、大丈夫。 :  悠莉:朝ご飯食べる時間なくなるし。 :  隆:悠莉から行ってらっしゃいのキスがもらえるなら、食べなくても問題ない。 :  悠莉:そこはちゃんと食べてよ…。 :  隆:悠莉、そんなに俺にキスするのが嫌か…? :  悠莉:別に嫌じゃないけど… :  隆:じゃあほら、早くここに「チュッ」って― :  悠莉:今はしたくないの!寝不足で超眠いの!!今だけはマジで寝かせてほしいの!!! :  隆:だが断る!! :  悠莉:断るなよ!! 悠莉:―ってかそんなに言うなら「行ってらっしゃいのキス」じゃなくて「行ってきますのキス」だっていいじゃん。それなら隆からするんだし問題ないでしょ。 :  隆:(溜息)分かってないなぁ、悠莉は…。 :  悠莉:はぁ…?何もおかしなことは言ってないはずだけど。 :  隆:さっきから話を聞いていれば…悠莉は行ってらっしゃいのキスの価値に気付いてない…。 :  悠莉:価値って…そんな大袈裟な… :  隆:…いいか?「行ってらっしゃいのキス」と「行ってきますのキス」の違いは悠莉も言ってたように、する人が異なるという点だ。ただそれ以外にも違いがあるんだよ。 :  悠莉:え、それ以外に何の違いがあるっていうの? :  隆:それは受け手の状態だ。「行ってらっしゃいのキス」は相手が完全に覚醒している状態を想定して送り出すという形式なのに対し、「行ってきますのキス」は相手が覚醒している場合のみならず、相手が寝ているところにキスをする場合が考えられるということだ!そんなの出掛ける側の一方的な行為でしかないじゃないか!! :  悠莉:いや、それで充分でしょ。キスできるのにこれ以上何の不満があるんだ!! :  隆:不満しかないね、そんな一切反応も抵抗もされない状態でキスしたって虚しくなるだけだったし…。 :  悠莉:既に何回かしてるの!? :  隆:それに俺は、自分から悠莉にキスするんじゃなくて、悠莉からキスしてほしいんだよ! :  悠莉:何でよ!別にどっちからしようが変わらないじゃん!! :  隆:変わるよ!悠莉の可愛い顔に癒されるし、愛されてるって実感できるし!! :  悠莉:―ってかマジで時間なくなるよ。隆だってこんなことで遅刻したくないでしょ? :  隆:その点はご心配なく!キスしてもらうまでに悠莉がごねる時間も見込んだ上でこの時間だから安心してくれ! :  悠莉:安心できねー…。 悠莉:…ってか、ごねるの分かってるならそこで思い留まってよ。 :  隆:でも悠莉のことだから、何だかんだ言いつつも結局してくれるだろ? :  悠莉:う…。 :  隆:照れながらも何とかキスして、そのあと恥ずかしくなって真っ赤になった顔を隠したくて自分から俺にくっついて顔をうずめてくる所が可愛いんじゃないか~。 :  悠莉:…っ! :  隆:ゆーり♪俺、悠莉からキスしてほしいな。 :  悠莉:…。 :  隆:…ダメ? :  悠莉:…。(チュッ) :  隆:ん…っ!悠莉、お前…!! :  悠莉:はい、したよ。…このままだと本当に会社遅刻するから、早く行って。 :  隆:~っ!!悠莉マジカワイイ!!超天使!!もっと良く顔見せて!! :  悠莉:いいから早く行ってってば!!私は寝るの!! :  隆:あー…ヤバい、無理。悠莉にキスされてメッチャ幸せ!!やっぱり今日は有給使って悠莉の顔を一日眺めて… :  悠莉:(隆の台詞に食い気味に)―はよ会社行けや!!

:【タイトル】 : 「○○したくて何が悪い!」シリーズ 第1話 : キスがしたくて何が悪い! : : :【登場人物】 : 隆:四宮隆。普通の会社員。悠莉とは結婚2年目。 隆:妻の悠莉を超溺愛している。 隆:悠莉のことが好きすぎて、暴走気味に見えるが、本当に悠莉が嫌がるラインを見極めてギリギリで引き下がるため、怒られたり拒否されることがない。 隆:名前の読みは「シノミヤタカシ」。 : 悠莉:四宮悠莉。普通の会社員。隆とは結婚2年目。 悠莉:隆のことは普通に愛しているものの、押しに弱い性格であるため、隆に振り回される日々を送っている。 悠莉:前日の夜にようやく厄介な仕事が片付いたため、寝不足を解消するべく、ゆっくり寝かせてほしいと思っている。 悠莉:名前の読みは「シノミヤユウリ」。 : : : : : :【本編】 : 隆:(端的に言って俺の朝は早い。まずは朝5時に起きて近所をランニング、それから簡単にシャワーを浴び、パリッとのりがきいたスーツに着替える。身だしなみを整え、今日の朝刊に目を通すと、俺はいつものように寝室で寝ている妻のもとに行き、声をかけた。) :  隆:それじゃあ…悠莉、行ってくるよ。 :  悠莉:んー…、行ってらっしゃい…。 :  隆:あぁ。 :  悠莉:…。 :  隆:…。 :  悠莉:…ねぇ。 :  隆:ん?どうした? :  悠莉:…近い。 :  隆:当たり前だろ。近付かないとキスできないじゃないか。 :  悠莉:…。 :  隆:…。 :  悠莉:…(溜息)。 :  隆:…行ってらっしゃいのキス― :  悠莉:(隆の台詞に食い気味に)しない、行ってらっしゃい、おやすみ。 :  隆:…悠莉、流石に冷たすぎやしないか? :  悠莉:隆が朝から熱すぎんの。 :  隆:そんなこと言うなって、俺にはこれから怒涛のようなハードワークが待ってるんだ。それを乗り越えるために悠莉から癒しのキスが欲しいだけだよ。 :  悠莉:そうは言っても共働きなんだから私も同じ条件だし。 :  隆:俺は…毎朝出勤する前に悠莉から行ってらっしゃいのキスがもらえないと一日のやる気が出ないし、一日のノルマも終わらないんだよ!! :  悠莉:いや知らないし、仕事はキチンと終わらせなさいよ…。 悠莉:そもそも私ここ2週間クライアントの納期に間に合わせるために、殆ど寝れてないの知ってるでしょ。昨日ようやく納品できたんだから今日くらいゆっくり寝かせて、マジで…。 :  隆:なんだよ…、悠莉は俺より睡眠をとるっていうのか? :  悠莉:うん。 :  隆:即答かよ…。せめて一瞬ためらう素振りは見せようぜ…。 :  悠莉:睡眠がとれなきゃ体調崩すじゃない…隆は私が寝不足ですぐ体調崩すタイプの人間だって知ってるでしょ。 :  隆:あぁ。悠莉のことなら、何だって知ってるぞ★ :  悠莉:いや、怖いよ。言葉の端々から恐怖を感じるよ。 悠莉:…ってかそれなら今日くらい良いじゃない。社会人たるもの身体が資本なんだから。それに体調崩して隆に移したり迷惑かけるの嫌だもん…。 :  隆:悠莉…!俺のことを心配してくれてるのか…!! :  悠莉:当たり前でしょ、夫婦なんだから。というわけで私は寝かせてもらいますので、行ってらっしゃい。 :  隆:…。 :  悠莉:…。 :  隆:悠莉~? :  悠莉:…。 :  隆:悠莉ちゃ~ん? :  悠莉:…。 :  隆:悠莉がしてくれないなら布団はぎ取っちゃうぞ? :  悠莉:… :  隆:…。 :  悠莉:…おい? :  隆:何? :  悠莉:…隆、何してるの? :  隆:悠莉の布団はぎ取ろうとしてる☆ :  悠莉:この追剥ぎ! :  隆:ありがとう★ :  悠莉:いや、褒めてないから! 悠莉:―ってか会社遅刻するよ? :  隆:大丈夫、大丈夫。 :  悠莉:朝ご飯食べる時間なくなるし。 :  隆:悠莉から行ってらっしゃいのキスがもらえるなら、食べなくても問題ない。 :  悠莉:そこはちゃんと食べてよ…。 :  隆:悠莉、そんなに俺にキスするのが嫌か…? :  悠莉:別に嫌じゃないけど… :  隆:じゃあほら、早くここに「チュッ」って― :  悠莉:今はしたくないの!寝不足で超眠いの!!今だけはマジで寝かせてほしいの!!! :  隆:だが断る!! :  悠莉:断るなよ!! 悠莉:―ってかそんなに言うなら「行ってらっしゃいのキス」じゃなくて「行ってきますのキス」だっていいじゃん。それなら隆からするんだし問題ないでしょ。 :  隆:(溜息)分かってないなぁ、悠莉は…。 :  悠莉:はぁ…?何もおかしなことは言ってないはずだけど。 :  隆:さっきから話を聞いていれば…悠莉は行ってらっしゃいのキスの価値に気付いてない…。 :  悠莉:価値って…そんな大袈裟な… :  隆:…いいか?「行ってらっしゃいのキス」と「行ってきますのキス」の違いは悠莉も言ってたように、する人が異なるという点だ。ただそれ以外にも違いがあるんだよ。 :  悠莉:え、それ以外に何の違いがあるっていうの? :  隆:それは受け手の状態だ。「行ってらっしゃいのキス」は相手が完全に覚醒している状態を想定して送り出すという形式なのに対し、「行ってきますのキス」は相手が覚醒している場合のみならず、相手が寝ているところにキスをする場合が考えられるということだ!そんなの出掛ける側の一方的な行為でしかないじゃないか!! :  悠莉:いや、それで充分でしょ。キスできるのにこれ以上何の不満があるんだ!! :  隆:不満しかないね、そんな一切反応も抵抗もされない状態でキスしたって虚しくなるだけだったし…。 :  悠莉:既に何回かしてるの!? :  隆:それに俺は、自分から悠莉にキスするんじゃなくて、悠莉からキスしてほしいんだよ! :  悠莉:何でよ!別にどっちからしようが変わらないじゃん!! :  隆:変わるよ!悠莉の可愛い顔に癒されるし、愛されてるって実感できるし!! :  悠莉:―ってかマジで時間なくなるよ。隆だってこんなことで遅刻したくないでしょ? :  隆:その点はご心配なく!キスしてもらうまでに悠莉がごねる時間も見込んだ上でこの時間だから安心してくれ! :  悠莉:安心できねー…。 悠莉:…ってか、ごねるの分かってるならそこで思い留まってよ。 :  隆:でも悠莉のことだから、何だかんだ言いつつも結局してくれるだろ? :  悠莉:う…。 :  隆:照れながらも何とかキスして、そのあと恥ずかしくなって真っ赤になった顔を隠したくて自分から俺にくっついて顔をうずめてくる所が可愛いんじゃないか~。 :  悠莉:…っ! :  隆:ゆーり♪俺、悠莉からキスしてほしいな。 :  悠莉:…。 :  隆:…ダメ? :  悠莉:…。(チュッ) :  隆:ん…っ!悠莉、お前…!! :  悠莉:はい、したよ。…このままだと本当に会社遅刻するから、早く行って。 :  隆:~っ!!悠莉マジカワイイ!!超天使!!もっと良く顔見せて!! :  悠莉:いいから早く行ってってば!!私は寝るの!! :  隆:あー…ヤバい、無理。悠莉にキスされてメッチャ幸せ!!やっぱり今日は有給使って悠莉の顔を一日眺めて… :  悠莉:(隆の台詞に食い気味に)―はよ会社行けや!!