台本概要

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タイトル 見習いの獣耳さん
作者名 ハスキ  (@e8E3z1ze9Yecxs2)
ジャンル ラブストーリー
演者人数 2人用台本(男1、女1)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 一昔前には大工の仕事は憧れの職業だった。今現在、急速な時代の変化により大工需要が減少し、それに伴い大工を目指す若者も減り深刻な大工不足の世の中になっていた。そこで今回の主人公の親方は、弟子を獲得する為ある秘策に乗り出した・・。男女不問。アドリブ改変なんでもあり。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
63 親方。考え方がわりと新しく柔軟な思考の持ち主。とりあえずやってみよう精神。女性には免疫が無い。
55 獣人族のケモナ。異世界労働者として日本に働きに来た。故郷が大森林である為木に関係した仕事を希望していた。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
- 大工見習いの獣人娘 - 親:ん?あー、今日だったな、うちに弟子入りしたいって奴が来る日は : 親:履歴書は見たが⋯まあ、実際あって見ないとわからんだろう 獣:す、すみません!お、お、お邪魔致します! 親:お、噂をすればすれば。はーい、開いてるから入ってくれ 獣:し、失礼します!あ⋯ 親:ん?どうしたんだ? 獣:うあ~、木の匂いでいっぱいだ~ 親:え?そりゃ、ここは現場で使う木材も置いてあるからな 獣:へ~、これ、全部そうなんですねー 親:とりあえず事務所で話をするから着いて来てくれ 獣:あ、はい!どこまでもお供致します! 親:あ、ああ、よろしくね。⋯しかし 獣:え、何でしょうか? 親:ほんとに、獣人なんだな 獣:あ、はい!私、獣人族のケモナです! :間 親:(N)現在の日本は全国的に深刻な大工(だいく)不足となっていた 親:(N)主な理由は大工の高齢化に反して跡継ぎが居ない事や新たな弟子が増えない事だった 親:(N)昔はキツくても辞めないのが当たり前の職人の世界だったが、今の若者には根性が無く、耐え難いらしい。だから辞める弟子が後を絶たない状況である 親:うちもついに、弟子不足になり異世界労働者から弟子を取る事にしたが⋯ 獣:あ~木のいい香りがここにも~ 親:えーと、ケモナさん、一応確認だけど 獣:は、はい!なんでしょうか? 親:君、女性、で合ってるよね? 獣:え!親方もちろんですよ!なんなら今から確認しますか?えーと⋯ 親:ば、ばか!いきなり服を脱ぎ出すな! 獣:えー?だって疑われたし⋯ 親:い、異世界人が初めてだったから、一応聞いただけだ! 獣:そうだったんですね。あれ?顔赤いですよ親方? 親:そりゃ、いきなりあんな風にするからだろ⋯ 獣:親方って、可愛いですね!私、気に入っちゃいました! 親:はあ⋯? 獣:親方ってご結婚されてるんですか? 親:え!?い、いやまだ、嫁は居ないけど⋯ 獣:へー、こんなにカッコイイのにもったいないですねー。あ、てことは私が狙ってもいいんですか? 親:はあ!?お、親方をからかうんじゃないぞ! 獣:いや、からかってませんよ?私、今絶賛結婚相手募集中なので 親:え?そ、そうなのか⋯? 獣:はい!ぜひよろしくお願いします! 親:じ、じゃあ⋯って違う! 獣:ええ!? 親:なんか君の話に流されそうになったが、そもそも大工の弟子入りに来たんだよな君!? 獣:そうですよ? 親:意味分かって来てるんだよな? 獣:そりゃもちろんです!弟子って、一緒に住んで、一緒にご飯を食べて、一緒に共同作業をして、そして一緒に寝る、そういう夫婦みたいな関係ですよね! 親:え!?い、いや、確かに一昔前の弟子はそういうものだったが⋯最近は時代が変わって自宅から通いで作業に来るもんなんだよ! 獣:え~?一緒に住めないんですかー? 親:いやなんでそんなに残念なの?君も良く知らない男の人と一緒なんて嫌だろ? 獣:私は全然かまわないですよ?むしろ花嫁修行になって一石二鳥なんで! 親:いったいどんな育ち方したんだよ⋯あ、異世界育ちか 獣:私、住むところ引き払って来ましたので帰る家がありません。てことで、今日からこちらでお世話になりますのでよろしくお願いします! 親:ま、まじか⋯。はあ、分かったよ、修行は厳しくいくからな。じゃ、よろしく 獣:やったー!よーし、いいお嫁さんになるぞ~! 親:あ、よく見たら⋯履歴書に、発情しやすいって書いてるな⋯ :間 親:まずは、道具の手入れだ 獣:手入れ、ですか⋯? 親:今、それー?みたいな顔してたな、大事なんだぞ!? 獣:分からないんでぜひお願いします! 親:まったく。大工の道具は言わば大工の魂だ。木材を正確に加工する為に ノミやノコギリは常に精度を保つ必要があるんだよ 獣:なるほど⋯日々のお手入れは美容と健康を保ち、丈夫な赤ちゃんを産むためにも大事ですもんね 親:一旦花嫁修行から頭離れてくれるか!? 獣:はい、すみません! 親:⋯まあいい。次は木材の準備についてだ 獣:木材の準備⋯って何をすればいいんですか? 親:まずは木について学ぶ事だ。建築現場ではありとあらゆる場面が想定される 親:その時、その時で選ぶ材木や加工方法は変わる。それらに臨機応変に対応し選択していかないといけない 獣:なるほど⋯夫婦の共同生活に置いても、あらゆるトラブルが想定され、 獣:それらの難題にいかに夫婦の溝を広げないようにしたらいいかの選択の特訓ですね 親:違う!それも大事な選択だけど!そうじゃなくて、木材の方! 獣:ふむふむ、勉強になります 親:ほんとに大丈夫か、この子⋯? 親:⋯気を取り直して次いくぞ 獣:はい!よろしくお願いします 親:次は図面の読み込みだ 獣:図面って、お家のですよね? 親:そうだ。建築図面とは大工が建物の設計や施行に必要な情報を得る為に使用する物であり、これを読み解く知識が無いと、大工とは言えない 獣:なるほど⋯たしかに、相手の情報をしっかり理解して知っておかないと後々夫婦間の気持ちのすれ違いが起きかねませんもんね 親:君、大工の弟子になりたくて修行に来たんだよね?花嫁修行100で来てないよね?? 獣:私のプロフィール、クセとか性癖とか抜けてるから、もうちょっと詳しく書き直しとかないと⋯ 親:よし、もうツッコまないぞ。次だ 獣:はい!どんと恋です! 親:はあ⋯最後は刻(きざ)みについてだ 獣:刻み⋯?ってなんですか? 親:まあ、こづくりに絶対に必要なテクニックの事だ 獣:こ、子作りですか!? 親:あ、ああ、そうだが⋯? 獣:もう!親方ったら~さっきから全然興味なさそうにしてたのに~、めちゃくちゃ興味あるんじゃないですか〜! 親:はあ!?君はいったいなんの話をしてるんだ! 獣:いや、だから、親方が私と子作りしたいって話ですよね? 親:え⋯?いやいや!?全然違うよ~? 獣:えー?だってさっき子作りテクニックって 親:いや、子共を作るテクニックじゃなくて、木の造りと書いて木造(こづく)りのテクニックって話だよ! 獣:ええーー!こづくりって、そっちの事ー!? 親:いや大工の説明してる途中に、「今から、子作りのテクニックを教えてやる」とか言い出したら俺頭おかしいやつだろ! 獣:そんな事ないですよ!私はむしろそちらの方が興味深々なので! 親:いやどこに食いついてるの!? 獣:ぜひ詳しく続きを教えて下さい!もちろん夜通し二人で熱く語りながら、手取り足取り朝までコースでお願いします! 親:こんな弟子、もう嫌だ~! :間 親:(N)五年後⋯ 獣:親方ー、ご飯出来たわよー 親:おー、すまないな 獣:今日はどこに行くの? 親:あー、今日は大工仲間から声がかかってな。少し隣りの県まで、行ってくるよ 獣:さすが、親方ね。いろいろな所から声がかかるなんて、やっぱり優秀なのね 親:お、おい⋯そんなにおだてても何も出ないぞ? 獣:あら、そうなのー? 親:な、なんだよ!あんまりベタベタしてくるな、子供達の前だろ! 獣:あーん、もう、つれないわね。良いじゃなーい、別にママ達が仲良しでも、いいじゃない、よね~? 親:子供を味方につけるな。あと、 獣:ん?なーに? 親:その親方呼び、いつまでやるんだ?もう、弟子じゃなくて⋯俺の嫁なんだぞ 獣:えー?なんか、出会った時の、熱かった二人を思い出すじゃない? 親:熱かったのは君だけだったよ!? むしろ弟子として見たらとんでもない発言ばかりだったからね!? 獣:うーん、忘れちゃった。あなたがあまりにも魅力的すぎたからじゃない? 親:はあ⋯。まあ、弟子は増えなかったけど⋯今は幸せが増えたから、いいけどな 獣:あら、嬉しい。私も最高の旦那様と子供達に囲まれて幸せよ、ね~ 親:この子達の成長も、楽しみだな 獣:うん! 親:⋯ま、五人もいれば、誰かは大工の跡継ぎになってくれるだろ :終

- 大工見習いの獣人娘 - 親:ん?あー、今日だったな、うちに弟子入りしたいって奴が来る日は : 親:履歴書は見たが⋯まあ、実際あって見ないとわからんだろう 獣:す、すみません!お、お、お邪魔致します! 親:お、噂をすればすれば。はーい、開いてるから入ってくれ 獣:し、失礼します!あ⋯ 親:ん?どうしたんだ? 獣:うあ~、木の匂いでいっぱいだ~ 親:え?そりゃ、ここは現場で使う木材も置いてあるからな 獣:へ~、これ、全部そうなんですねー 親:とりあえず事務所で話をするから着いて来てくれ 獣:あ、はい!どこまでもお供致します! 親:あ、ああ、よろしくね。⋯しかし 獣:え、何でしょうか? 親:ほんとに、獣人なんだな 獣:あ、はい!私、獣人族のケモナです! :間 親:(N)現在の日本は全国的に深刻な大工(だいく)不足となっていた 親:(N)主な理由は大工の高齢化に反して跡継ぎが居ない事や新たな弟子が増えない事だった 親:(N)昔はキツくても辞めないのが当たり前の職人の世界だったが、今の若者には根性が無く、耐え難いらしい。だから辞める弟子が後を絶たない状況である 親:うちもついに、弟子不足になり異世界労働者から弟子を取る事にしたが⋯ 獣:あ~木のいい香りがここにも~ 親:えーと、ケモナさん、一応確認だけど 獣:は、はい!なんでしょうか? 親:君、女性、で合ってるよね? 獣:え!親方もちろんですよ!なんなら今から確認しますか?えーと⋯ 親:ば、ばか!いきなり服を脱ぎ出すな! 獣:えー?だって疑われたし⋯ 親:い、異世界人が初めてだったから、一応聞いただけだ! 獣:そうだったんですね。あれ?顔赤いですよ親方? 親:そりゃ、いきなりあんな風にするからだろ⋯ 獣:親方って、可愛いですね!私、気に入っちゃいました! 親:はあ⋯? 獣:親方ってご結婚されてるんですか? 親:え!?い、いやまだ、嫁は居ないけど⋯ 獣:へー、こんなにカッコイイのにもったいないですねー。あ、てことは私が狙ってもいいんですか? 親:はあ!?お、親方をからかうんじゃないぞ! 獣:いや、からかってませんよ?私、今絶賛結婚相手募集中なので 親:え?そ、そうなのか⋯? 獣:はい!ぜひよろしくお願いします! 親:じ、じゃあ⋯って違う! 獣:ええ!? 親:なんか君の話に流されそうになったが、そもそも大工の弟子入りに来たんだよな君!? 獣:そうですよ? 親:意味分かって来てるんだよな? 獣:そりゃもちろんです!弟子って、一緒に住んで、一緒にご飯を食べて、一緒に共同作業をして、そして一緒に寝る、そういう夫婦みたいな関係ですよね! 親:え!?い、いや、確かに一昔前の弟子はそういうものだったが⋯最近は時代が変わって自宅から通いで作業に来るもんなんだよ! 獣:え~?一緒に住めないんですかー? 親:いやなんでそんなに残念なの?君も良く知らない男の人と一緒なんて嫌だろ? 獣:私は全然かまわないですよ?むしろ花嫁修行になって一石二鳥なんで! 親:いったいどんな育ち方したんだよ⋯あ、異世界育ちか 獣:私、住むところ引き払って来ましたので帰る家がありません。てことで、今日からこちらでお世話になりますのでよろしくお願いします! 親:ま、まじか⋯。はあ、分かったよ、修行は厳しくいくからな。じゃ、よろしく 獣:やったー!よーし、いいお嫁さんになるぞ~! 親:あ、よく見たら⋯履歴書に、発情しやすいって書いてるな⋯ :間 親:まずは、道具の手入れだ 獣:手入れ、ですか⋯? 親:今、それー?みたいな顔してたな、大事なんだぞ!? 獣:分からないんでぜひお願いします! 親:まったく。大工の道具は言わば大工の魂だ。木材を正確に加工する為に ノミやノコギリは常に精度を保つ必要があるんだよ 獣:なるほど⋯日々のお手入れは美容と健康を保ち、丈夫な赤ちゃんを産むためにも大事ですもんね 親:一旦花嫁修行から頭離れてくれるか!? 獣:はい、すみません! 親:⋯まあいい。次は木材の準備についてだ 獣:木材の準備⋯って何をすればいいんですか? 親:まずは木について学ぶ事だ。建築現場ではありとあらゆる場面が想定される 親:その時、その時で選ぶ材木や加工方法は変わる。それらに臨機応変に対応し選択していかないといけない 獣:なるほど⋯夫婦の共同生活に置いても、あらゆるトラブルが想定され、 獣:それらの難題にいかに夫婦の溝を広げないようにしたらいいかの選択の特訓ですね 親:違う!それも大事な選択だけど!そうじゃなくて、木材の方! 獣:ふむふむ、勉強になります 親:ほんとに大丈夫か、この子⋯? 親:⋯気を取り直して次いくぞ 獣:はい!よろしくお願いします 親:次は図面の読み込みだ 獣:図面って、お家のですよね? 親:そうだ。建築図面とは大工が建物の設計や施行に必要な情報を得る為に使用する物であり、これを読み解く知識が無いと、大工とは言えない 獣:なるほど⋯たしかに、相手の情報をしっかり理解して知っておかないと後々夫婦間の気持ちのすれ違いが起きかねませんもんね 親:君、大工の弟子になりたくて修行に来たんだよね?花嫁修行100で来てないよね?? 獣:私のプロフィール、クセとか性癖とか抜けてるから、もうちょっと詳しく書き直しとかないと⋯ 親:よし、もうツッコまないぞ。次だ 獣:はい!どんと恋です! 親:はあ⋯最後は刻(きざ)みについてだ 獣:刻み⋯?ってなんですか? 親:まあ、こづくりに絶対に必要なテクニックの事だ 獣:こ、子作りですか!? 親:あ、ああ、そうだが⋯? 獣:もう!親方ったら~さっきから全然興味なさそうにしてたのに~、めちゃくちゃ興味あるんじゃないですか〜! 親:はあ!?君はいったいなんの話をしてるんだ! 獣:いや、だから、親方が私と子作りしたいって話ですよね? 親:え⋯?いやいや!?全然違うよ~? 獣:えー?だってさっき子作りテクニックって 親:いや、子共を作るテクニックじゃなくて、木の造りと書いて木造(こづく)りのテクニックって話だよ! 獣:ええーー!こづくりって、そっちの事ー!? 親:いや大工の説明してる途中に、「今から、子作りのテクニックを教えてやる」とか言い出したら俺頭おかしいやつだろ! 獣:そんな事ないですよ!私はむしろそちらの方が興味深々なので! 親:いやどこに食いついてるの!? 獣:ぜひ詳しく続きを教えて下さい!もちろん夜通し二人で熱く語りながら、手取り足取り朝までコースでお願いします! 親:こんな弟子、もう嫌だ~! :間 親:(N)五年後⋯ 獣:親方ー、ご飯出来たわよー 親:おー、すまないな 獣:今日はどこに行くの? 親:あー、今日は大工仲間から声がかかってな。少し隣りの県まで、行ってくるよ 獣:さすが、親方ね。いろいろな所から声がかかるなんて、やっぱり優秀なのね 親:お、おい⋯そんなにおだてても何も出ないぞ? 獣:あら、そうなのー? 親:な、なんだよ!あんまりベタベタしてくるな、子供達の前だろ! 獣:あーん、もう、つれないわね。良いじゃなーい、別にママ達が仲良しでも、いいじゃない、よね~? 親:子供を味方につけるな。あと、 獣:ん?なーに? 親:その親方呼び、いつまでやるんだ?もう、弟子じゃなくて⋯俺の嫁なんだぞ 獣:えー?なんか、出会った時の、熱かった二人を思い出すじゃない? 親:熱かったのは君だけだったよ!? むしろ弟子として見たらとんでもない発言ばかりだったからね!? 獣:うーん、忘れちゃった。あなたがあまりにも魅力的すぎたからじゃない? 親:はあ⋯。まあ、弟子は増えなかったけど⋯今は幸せが増えたから、いいけどな 獣:あら、嬉しい。私も最高の旦那様と子供達に囲まれて幸せよ、ね~ 親:この子達の成長も、楽しみだな 獣:うん! 親:⋯ま、五人もいれば、誰かは大工の跡継ぎになってくれるだろ :終