声劇台本置き場

魔女：ハロウィン、ハロウィン、秘密の儀式 ドルイド：ハロウィン、ハロウィン、祖霊（それい）の回帰（かいき） ゾンビ：ハロウィン、ハロウィン、混沌（カオス）なパーティ、、 魔女：雄牛の舌に、貝の臓物♡ ドルイド：供物を運べ、火を囲え ゾンビ：血みどろ映画にナチョスはいかが？ 魔女：怪しいハロウィン ドルイド：久しいハロウィン ゾンビ：ハロウィン、ハロウィン、ハロウィン、ハロウィン、、 0：ピンポーン 魔女：、、ヒッヒッヒ、お客さんだわね ゾンビ：アー、、オイラが応対するよぉ、、 ドルイド：くっくっく、ゾンビはコーラの栓を開けておくれ。私が応対しよう 0：玄関のドアを開けるドルイド 宅配員：ちわ～、ピザーヤです ドルイド：〈愛想笑い〉あ、ご苦労様です 宅配員：ドルイドさんですよね、先にクーポンもらっていいすか ドルイド：あ、はい。クーポンですね。ゾンビく～ん？クーポンどこか知らない？ ゾンビ：アー、、アァ？ 魔女：印鑑のとこ置いたって言っただろ ドルイド：ああ、あったあった。すいません（笑） 宅配員：お値段２９８０円です ドルイド：〈あせあせ〉はいはい、あー、魔女さん？８０円あります？ 魔女：今手が離せないのよさ。貯金箱からとりな ドルイド：貯金箱？えと、どの貯金箱？ 魔女：カボチャのヤツ！ ゾンビ：うう、、 魔女：空なのね、、じゃあツリーのヤツ、、 ゾンビ：、、いいぉ？ 魔女：仕方ないのよさ！緊急事態だわよっ ゾンビ：うー、、アァ、、 ドルイド：か、かしてゾンビくん ゾンビ：あいぉ、、 0：ガシャン！ 魔女：ああっ、ちょと！割ったの！？ ドルイド：フーッフー、、！緊急事態ですから 宅配員：あの、大丈夫ですか。床に小銭散らばってますけど ドルイド：あは、、に、２９８０円丁度です、どうぞ、フヒヒ 宅配員：（ひええ）どうも、あ、ありがとうございます～ 0：ピザを抱え、リビングに戻るドルイド ドルイド：〈キリッ〉さあ、皆の衆、悪魔の果実と腐った乳を添えた、薄生地の窯焼きだッ！ ゾンビ：ピザだ！ピザ！ピザ！ 魔女：はしゃぐなっ。アチシがスープを完成させる前に、さっさと小銭を拾うのさ ゾンビ：ドルイドぉ、もうお前応対しない方がいいんじゃないか ドルイド：フ、何を言う、魔女がスープを作ってくれているのだ。応対くらい、やらずして何が仲間かッ！ ゾンビ：でもドルイド、取り繕うのに必死で、すぐ錯乱するじゃないか ドルイド：ゾンビは知らない人の前だと、知能が下がって会話ができないだろ 魔女：まったく。アチシが居ないと、てんでダメだわね、アンタ達。ほらもういいから、冷める前にハロウィンするわよ！ ゾンビ：わあう！パーティだ始めよ、始めよっ！ ドルイド：くくく、１年待ったぞ、この時をッ！血沸き肉躍る悪魔の祭典をッ！ 0：席につくハロウィンズ ドルイド：みなよろしいかな、それでは、乾杯（トスト）ッ！ 魔女：乾杯（トスト） ゾンビ：トォストッ！ 0：ピンポーン ドルイド：おや、わがパーティに水を差すとは、どこの不届き者かな、、？ 魔女：アチシが出るわ ゾンビ：、、〈もくもくもく〉 0：ピンポーン 魔女：はい～夜分遅くにご苦労様です 0：玄関に行く魔女 集金係：こんにちは、国営放送局の者ですけど、集金に来ました 魔女：え。国営、放送？見てないし知らないわよ 集金係：いやいやいやいやお宅テレビあるでしょ？あったらつくはずですよ、国営放送のチャンネルが 魔女：だから、テレビなんか見ないって、、 集金係：国営放送もねぇ！タダじゃないの！国民みんなの集金で成り立ってるの！ 魔女：そんな、困るわさ、、 集金係：や、困るわさじゃなくて！ＷＷＷ国民として普通に義務だから！みんな払ってることなの！ ドルイド：払うよ、払いますから、、 魔女：ちょっとドルイド、、？ 集金係：早くしてクダサル！？私はねえ、いそがしいんだからッ！ ドルイド：集金係さん、玄関に散らばっている小銭が見えますか、、？ 集金係：は？ ドルイド：作業が終わるまで、特別にげ、玄関を開けときましょう。だから、、 0：目をカッと見開くドルイド ドルイド：這いつくばって集金したまえッ！公僕の皮をかぶった傀儡（くぐつ）がァ！ ドルイド：せいぜいケガせぬようになッ！その貯金箱の破片でェ！ 集金係：ひ、ひえ～！ 魔女：行っちゃった、、 ドルイド：フウ、、魔女、ケガはないか 魔女：他の人には絶対やらないでほしいわさ、今の ドルイド：わ、わかっている。愛想笑いだろ、愛想笑い、、 魔女：でもまあ、ちょっと面白かったわな 0：ムシャムシャ ゾンビ：ピザ冷めるよ、2人とも 0：黙々と食べる3人 ゾンビ：そういや魔女。やめたんでしょ、バイト ドルイド：本当か？まずいな、唯一の収入源が 魔女：アンタ達も仕事探しなさいな、ほんとカスなんだから ゾンビ：オイラは橋の下でもいいって言ってるじゃないか ドルイド：それは私が許さない。少なくともワイファイは欲しい 魔女：ドルイドはガラクタでも売って工面するのよさ。せめて通信料は自分で払うのよ ドルイド：もう売れるヤツは残っていないよ ゾンビ：オイラ内蔵でも売ろうか？ ドルイド：フフ、ゾンビジョークか？価値がゼロってのがオチだろう 魔女：は～ぁ、3人でのハロウィンはこれで最後になりそうだわね ゾンビ：ナチョスはいかが？ ドルイド：冷たいコーラもあるぞ。ホカホカのピザにピッタリだ ゾンビ：あはは、だねっ♪ 魔女：アンタたち、、食べ物で釣ろうったってそうはいかないのよさっ！ ゾンビ：そんなこと言わずに頑張ってよ♪オイラ応援するからさ ドルイド：いや働きたまえ 魔女：アンタもな 0：ピンポーン ゾンビ：オイラが出るよ ドルイド：大丈夫か？無理はするなよ ゾンビ：大丈夫、大丈夫 勧誘：貴方今、幸せですか ゾンビ：あー、、 勧誘：幸せ気づくチャンスを今の貴方は逃しているのです ゾンビ：うー、、 勧誘：貴方の光、それは神です。あんしんとフュージョンすることで、享受する栄光は身の丈に適う安らぎに合体します ゾンビ：あー、、 勧誘：約束の火が灯される明日を迎えたくはありませんか？ ゾンビ：あしたかァ、、 勧誘：そうですッ過去の自分を今日に置き去りにして未来への電車に乗り遅れたら最後です。時間は始発であって終電ですからね ゾンビ：ハロウィンに、、 勧誘：なんですか？ ゾンビ：てめェらのハロウィンに明日は来ねえよ、、ハロウィン・オブ・ザ・デッドだァ！ 0：ガブリ！！ 勧誘：ギャアアア！！か、噛まれたァ！！ ドルイド：おいゾンビ！さすがにセーフティライン越えてやしないか！？ 勧誘：あー、、 魔女：ちょっとアナタ大丈夫かいな、様子がおかしいわよ ゾンビ：魔女気を付けて！ソイツは噛むよ！！ 勧誘：がうう、ワウワウ！！ 魔女：きゃあっ ドルイド：これでも食らえっ！貯金箱の破片だァア！！ 勧誘：ぎゃおおん ゾンビ：今だ！ドアを閉めて！ 魔女：くっ！ 0：バタンッ 魔女：ハア、ハア、いったいなんなのよさ、、 ドルイド：説明してくれるな、ゾンビ？ ゾンビ：2人には黙っていたけれど、オイラは本物のゾンビなんだ 魔女：なんですって？ ドルイド：ゾンビは、、ゾンビだったのか？ ゾンビ：去年のハロウィンは、オイラたちで川崎にくりだしたろ？ 魔女：ええ、あの人ごみに懲りたから、今年は家ですることにしたわよね ゾンビ：実はあの時、仮装の中にホンモノがいてさ、オイラ、、噛まれちゃったんだ ドルイド：そんな、、でも！こうして普通に喋れてるじゃないか ゾンビ：へへへ、2人の前では、なぜか正気でいれるんだ、、また3人でって、”約束”したもんね、、 魔女：ゾンビ、、 0：ドンドンドンドン！ 魔女：誰なのよさ！扉を叩くのは！ 宅配員：アー、、クーポン期限切れですよオオ、、 魔女：まさか、、 集金係：にほんごであそぼ見てたでしょオオ、、あれは国営ですからアア ドルイド：バカな 勧誘：幸せの天使は貴方の両肩に乗っているんですよ ゾンビ：くそ、勧誘ゾンビが外でゾンビを増やしてきやがった！ 魔女：日頃の開閉（あけしめ）が乱暴だから、うちのドアじゃ２分だってもたないわね！ ドルイド：なにか手立てはないものか、、 ゾンビ：そうだ、思いついた！2人とも、腕出してっ 0：ガチャリ、、 宅配員：うう、差額分払ってくださいよオオ、、 集金係：アア、、忍たま乱太郎はアニマックスで観たとかいう言い訳は聞きませんからねええ、、 勧誘：幸運という名の１等車両に、涙の乗車券は要（い）らないんですよ ゾンビ：今だ！ 魔女：ゾンビども！アチシらの血を浴びなッ！ 0：ベチャベチャ！ 宅配員：アー、、なんかいい匂いがしますなァピザよりも美味しそう、、 集金係：ご馳走で払おうなんて、、殊勝なことね♡ ゾンビ：まずいトルティーヤだって、チーズをかければナチョスになる！ 魔女：共食いしやがれ！くそゾンビどもッ！ 宅配員：あーうまうま、給料日ぶりの食事だぁ 集金係：いたたたた、うまうま。子供たちの分もタッパーで持ち帰らなきゃ 勧誘：神よ、幸せとは食肉にあったのですね、フフフフフ 0：ゾンビは共食いして、全滅した ドルイド：フ、一件落着だな 魔女：はあ、部屋の掃除も骨が折れそうだわね ゾンビ：ごめんね、2人が無事でよか 魔女：ゾンビ、、！ ドルイド：しっかりしろ、ゾンビ！ ゾンビ：えへへ、本当はね。オイラの体はもう死んでるから、、アツアツのピザも、コーラの冷たさも全然わかんなかったんだ、、 魔女：どうして今まで隠していたのよさっ ゾンビ：今まで通り、ハロウィンを楽しみたかったからさ、、腐りきる前に、ハロウィンを迎えてよかった、、 ドルイド：バカを言うなゾンビ。クリスマスや大晦日、まだまだ予定は目白押しだぞ！ 魔女：来年だって！また3人でハロウィンするんだわさ！ ゾンビ：ごめんね、2人ともごめん、、 ドルイド：ゾンビ、、 魔女：ゾンビー！！ 魔女：〈M〉その後、ドルイドとは残りのナチョスを一緒に食べた。ゾンビの脳液に浸したトルティーヤは最高に美味しかった 0：クランクアップに花束はいらない 魔女：はい、お疲れ様でした～！ ゾンビ：お疲れ様でした 勧誘：お疲れ様です ドルイド：勧誘さん、ごめんなさい。大丈夫でした？頭の破片 勧誘：ん？ああ大丈夫大丈夫～！ぼく昔ヒーローショーやってたからさぁ ゾンビ：あの、ドルイドさん？どうしてドルイドなんですか ドルイド：ハロウィンの起源はドルイドの儀式だからだぞ。キミこそゾンビってなんだよ、ゾンビって ゾンビ：いまどきはゾンビなんですよ 魔女：無理やりゾンビにしたから、歌がおかしいことになっちゃったじゃない ゾンビ：いいでしょう、そもそもアパートの一室にいる陰キャ三人組って設定なんだから ドルイド：にしてもB級映画もいいところだ 勧誘：あ、カメラ回してるんで。メイキング映像も使いますよ～ ドルイド：オオ、、ちょっと！今のはオフレコで頼む～！