台本概要

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タイトル ハロウィンのお茶会
作者名 天使レイ(あまつかれい)  (@Lay869)
ジャンル ラブストーリー
演者人数 4人用台本(男2、女2)
時間 20 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 なかなか発展しない狼男と魔女をくっつけるために、
黒猫とヴァンパイアは4人でのお茶会を企画します。
4人にとって忘れられない、大切なハロウィンになったようです。

語尾の改変やアドリブは自由です。
許可を取る必要はありません。
演者様の性別も問いません。

どこかで演じていただけるときは教えていただけると大歓喜します。
また、商用利用する場合はイラストなどのお手伝いもできますので、ぜひご連絡ください。
よろしくお願いいたします。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
ヴァンパイア 78 超夜型。黒猫と一緒に屋敷で暮らしている。紳士的。
黒猫 70 なんだかんだヴァンパイアが好きで一緒に居る。感情が読みづらいが無感情なわけではない。
狼男 64 表では魔界のアイドル的存在。親しい人の前では素が出る。魔女のことが好きだが中々告白できていない。
魔女 69 狼男が大好き。狼男への贈り物をよくヴァンパイアに相談している。狼男の前では恋する乙女。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
0:屋敷 :(ワオーン) 黒猫:おはよう。 ヴァンパイア:おはよう、良い夜だね。 黒猫:そう?いつもと変わらないわよ。 ヴァンパイア:ふっ、相変わらずつれないな。 ヴァンパイア:実はディナーを用意してあったりとか・・・。 黒猫:あなた食べなくても平気でしょ? ヴァンパイア:ああ・・・、君に期待した私が愚(おろ)かだった。 黒猫:もう、このやり取り何回目よ。 ヴァンパイア:食べなくて平気と言っても、誰かが用意してくれたディナーを食べたいと思うこともあるんだよ。 黒猫:メイドでも雇うことね。 ヴァンパイア:どうしてか皆、辞めていってしまうんだ。 黒猫:あなたが手を出すからでしょう? ヴァンパイア:はは、そうだね。 ヴァンパイア:そして嫉妬した君に嚙みつかれてしまう、と。 黒猫:ふん。 ヴァンパイア:そういうところも可愛いね。 黒猫:む・・・。 ヴァンパイア:おや、照れているのかい? 黒猫:さて、どうかしら? ヴァンパイア:おっと、ここまでにしておこう。 ヴァンパイア:噛みつかれては、かなわない(微笑)。 黒猫:今日は随分(ずいぶん)と機嫌が良いのね。 ヴァンパイア:分かるかい? 黒猫:うん、いつもよりウザい。 ヴァンパイア:(無視して)ハロウィンが近いからね、私の力も増しているようだ。 黒猫:それは良かったわね。 ヴァンパイア:私だけではない、ジャック君も魔女君も皆そうさ。 黒猫:ああ、その魔女からメッセージ来てたわよ。 ヴァンパイア:おや、またか・・・。 黒猫:またかって何よ、気になるじゃない。 ヴァンパイア:ほら、君も見てみるがいい。 黒猫:なになに・・・。 0:(メッセージ) 魔女:ねぇ、狼男君に送るジャムは何にしたらいいと思う? 魔女:ああ、それと、ラベルはこんな感じでいいかしら。 魔女:少し可愛すぎるかと思うんだけど・・・。 魔女:あっ、別のがあったわ。 魔女:こっちのにしようかと思うんだけど、ペンの色は何色が良いと思う? 魔女:狼男君は緑が好きだけど、これに合うかしら。 魔女:ちょっと、寝ちゃったの? 魔女:返信待ってるから早く返しなさいよ。 0:(メッセージ終わり) ヴァンパイア:いつもこの調子だ。 ヴァンパイア:やれ、贈り物は何がいい、これで大丈夫か、嫌われないか。 ヴァンパイア:まったく、私を狼男君の何だと思っているのか。 黒猫:魔女は本当に狼男のことが好きだね。 ヴァンパイア:早く告白でもして、くっつけばいいものを。 黒猫:え、まだくっついてないの。 ヴァンパイア:機会が無いの一点張りでね。 黒猫:じれったいなぁ、そしたら機会を作っちゃえばいいよ。 ヴァンパイア:ほう、なるほど。 : ヴァンパイア:しかし、肝心の狼男君は今どこに居るのだろうか。 黒猫:魔界通信をつけてみるよ。 0:(画面に出てくる狼男) 狼男:みんなー!いつも応援ありがとう! 狼男:今日は地獄の3番街のみんなに会えて嬉しいよ! 狼男:画面の前のみんなも一緒に楽しんでいってね! : ヴァンパイア:こやつは相変わらず派手だなぁ。 黒猫:魔界のアイドルみたいなもんだからね。 ヴァンパイア:で、これは何をしているんだ? 黒猫:顔出し公開ラジオ配信だって。 : 狼男:じゃあさっそく、狼男のガオっと解決、お便りコーナーをはじめていくよ。 狼男:1つ目のお便りは、ペンネームあなたの靴の中敷きさんから。 狼男:「どうしていつもそんなに爽やかに素敵でいらっしゃるのですか?」 狼男:これは僕に向けたお話かな? 狼男:はは、ありがとう。 狼男:でも実はこんな僕にも悪ーい黒い部分があったり・・・。 狼男:なーんてね、みんなを元気にしたい、そう思ったら自然とこんな感じになちゃった、あはは。 : 黒猫:こいつの黒いところ知ってるからファンが可哀想に思えるわ。 ヴァンパイア:知らぬが何とかだな。 : 狼男:2つ目のお便りは、ペンネームかぼちゃ頭さんから。 狼男:「僕は劇をしているのですが、狼男さんみたいに演じられません。うまく声を出す秘訣とかありますか?」 狼男:なるほど、僕の場合は元々声が大きいのもあるんだけど、どれだけ物語に入れるかが大事だと思うよ。 狼男:特に劇の相手がいる場合は、どれだけ相手のことを想えるか、も重要だよね。 : 黒猫:ということで、こいつは今、地獄の3番街にいるみたいだね。 ヴァンパイア:ちと遠いな。 黒猫:あんたが飛んで回収してきたらいいじゃない。 ヴァンパイア:私も万能ではないんだ。 ヴァンパイア:でもそうだな、ハロウィン当日なら、飛んでいく力は得られるだろう。 黒猫:おーけー、じゃあ作戦の決行はハロウィンの日ね。 : 0:間 0:ハロウィンの屋敷 魔女:こんな昼間にあいつ、起きてるのかしら。 魔女:ヴァンパイアー、来てやったわよー。 ヴァンパイア:・・・ああ。 魔女:眠そうね。 ヴァンパイア:仕方がないだろう、この時間は苦手なんだ。 魔女:それにしては珍しいじゃない、お茶に誘ってくれるなんて。 ヴァンパイア:まぁね。 ヴァンパイア:君を誘うなら昼間にしないと、と思ってね。 魔女:ふぅん、いい心がけじゃない。 ヴァンパイア:できれば早く入ってくれないか、日差しが痛いんだ。 魔女:あら、失礼。 魔女:お邪魔するわね。 狼男:あ、魔女さん!久し振り! 魔女:(びっくりして悶絶してください)。 狼男:君も招待されていたんだね。 狼男:いつも贈り物をありがとう。 魔女:ちょちょちょちょちょ、ちょっとー! ヴァンパイア:何だうるさい。 魔女:(小声)なんで狼男君がここにいるのよ!? ヴァンパイア:(小声)ご招待したからだが? 魔女:(小声)なんで教えてくれなかったの!? ヴァンパイア:(小声)聞かれてないからな。 魔女:(小声)この、吸血鬼め! 狼男:どうしたんだい、大丈夫? 魔女:な、何も問題ないわ。 ヴァンパイア:それより、そろそろやめたらどうだ? 狼男:何をですか? ヴァンパイア:その人を舐めたような口調だよ。 狼男:(口調が変わる)なんだよ、世間では評判良いんだぜ? 魔女:ああああ、狼男君の、素っ。 ヴァンパイア:普段のお前を知っている私からしたら、おかしな話だ。 狼男:そうかよ。 狼男:んで、何で俺はお前に、拉致(らち)られるようにしてここへ連れてこられたんだ? ヴァンパイア:だからお茶会だと言っただろう。 魔女:あんたが誘ってくるなんて、何か理由があるんでしょ? 黒猫:私が提案したの。 狼男:よぉ、黒猫の嬢ちゃんじゃねーか。 魔女:あら、もっと珍しいこともあるものね。 黒猫:だって、そうしないとあなたたち、いつまでたっても・・・。 ヴァンパイア:(さえぎって)まぁ、今日はめでたいハロウィンだ。 ヴァンパイア:いい機会だと思ってね。 魔女:ふぅん? 狼男:ま、うまいもんが食えるなら、俺は何だっていいぜ。 魔女:くうぅ、先に教えてくれたら、ご馳走たくさん作ってきたのにぃ。 黒猫:そんなことしたら人間が何人犠牲になることやら。 魔女:何か言った? 黒猫:何も。 ヴァンパイア:ほら皆、早く席につきたまえ。 魔女:待って、狼男君の隣になんて恐れ多くて座れないわ。 黒猫:じゃあ対面ね、よいしょっと。 狼男:顔が良く見えるなぁ? 魔女:ちょっと、余計に恥ずかしいんだけどっ。 黒猫:やっぱり狼男、わるいやつ。 ヴァンパイア:ほらほら、お茶菓子を持ってきたよ。 黒猫:おお!美味しそう。 狼男:肉はねぇのか? ヴァンパイア:お茶菓子と言ったろ、無いよ。 ヴァンパイア:と言いたいところだが君がそう言うと思ってね、用意しておいた。 狼男:さっすが、気が利くじゃねぇか。 ヴァンパイア:それではお茶会を始めよう。 ヴァンパイア:皆、掛け声は分かっているね? ヴァンパイア:せーの。 みんな:ハッピーハロウィン! 魔女:まさかハロウィンの日に狼男君に会えるなんて、本当に嬉しい。 狼男:おい、どうしたんだ魔女さんよぉ、顔が赤いぜ? 魔女:待って、近い近い! 黒猫:このカボチャのクッキー美味しいね。 ヴァンパイア:有名店で取り寄せたんだ。 黒猫:さすが。 狼男:これは何だ? 魔女:最近人間界で流行(はや)りのスイーツね。 魔女:確か名前は。 黒猫:マリテッサ? ヴァンパイア:マリトッツォだ。 魔女:それよそれ。 狼男:ふーん。 ヴァンパイア:そうだ、肉が冷めてしまうよ、狼男君。 狼男:おっと、いけねぇ。 狼男:(肉を食らう)。 魔女:んんん、豪快にかぶりつく狼男君、素敵・・・。 狼男:ああ? 狼男:お前も食ってやろうか? 魔女:はう。 黒猫:あ、失神した。 ヴァンパイア:魔女君をあまりからかうんじゃないよ。 狼男:だって、反応が面白くってよ。 黒猫:なら早く発展すればいいのに。 狼男:ああ? ヴァンパイア:そうだ、黒猫君。 黒猫:なに? ヴァンパイア:例の作戦、これからどうすればいいんだ? 黒猫:・・・。 ヴァンパイア:黒猫君? 黒猫:機会を作ることしか考えてなかったわ。 ヴァンパイア:なんだって。 黒猫:とりあえず、あとはお若い2人に任せて、退散しますか。 魔女:んん・・・? ヴァンパイア:そうだね。 ヴァンパイア:丁度、魔女君も目を覚ましたようだしね。 狼男:お、おいお前ら! 黒猫:じゃあ、私は昼間のパトロールに行ってくるから。 ヴァンパイア:次のお茶菓子の準備をしてくるとしよう。 魔女:え、え、どういうこと。 黒猫:狼男、たまにはシャンとしなさいよね。 ヴァンパイア:良い報告を待っているよ。 狼男:ちっ・・・。 魔女:待って、2人とも! 狼男:・・・2人っきりになっちまったな、魔女さん。 魔女:えええええ! 魔女:展開についていけないわ。 魔女:2人きりになるなんて考えていなかっ・・・。 狼男:(さえぎって)魔女さん。 魔女:はい!? 狼男:あー・・・、えっと、なんだ、さっきも言ったけど、いつも贈り物ありがとうよ。 魔女:あ、うん。 魔女:いつも、こんなに贈っても迷惑なんじゃないかなって思ってるんだけど・・・。 狼男:そ、そんなことねぇよ! 狼男:・・・嬉しい。 魔女:良かった。 魔女:次はラズベリーのジャムを贈ろうと思っているの。 狼男:ありがとよ。 魔女:料理にも、狼男君が好きなお肉にも合うかと思って。 狼男:いつも、すまねぇな。 狼男:俺ばっかり貰ってばかりで。 魔女:ううん。 魔女:私がそうしたくてしているの。 魔女:ほら、狼男君は忙しくて、直接会うことなんて滅多にできないから。 魔女:でも、何か繋がりが欲しくて、それで、私が勝手にやっていることなの。 魔女:だから、気にしないで。 狼男:でも俺も、魔女さんに何か返したい。 魔女:狼男君・・・。 狼男:俺、一応有名人だろ? 狼男:だからそれなりに贈り物も貰うんだけど。 魔女:うん。 狼男:なんでか、魔女さんの贈り物はすごく嬉しくて。 狼男:俺のためを想って、頑張って選んでくれてんだなっていうのが伝わってきて。 狼男:心があったかくなるんだ。 狼男:だから、俺も返したいって思うんだけど・・・。 魔女:そんな、いいよ。 狼男:なんだか、気恥ずかしくてな。 魔女:え。 狼男:(超小声)好きな、 狼男:女性への贈り物なんてなに贈ったら良いか分からなくてよ。 魔女:ごめんなさい、何て言ったのか聞こえなかったわ。 狼男:いや、だから・・・。 魔女:うん。 狼男:・・・。 魔女:・・・。 : 0:ものかげから覗く2人 黒猫:じれったい、じれったいわヴァンパイア! ヴァンパイア:静かにしたまえ、バレてしまうぞ。 黒猫:だって、相思相愛なのに何してるのよあの2人は。 ヴァンパイア:狼男君には立場があるからね。 ヴァンパイア:そう簡単には切り出せないんだよ。 黒猫:ファンの1人や2人減ったっていいじゃない。 黒猫:好きな女を手に入れなさいよ。 ヴァンパイア:難しいんだろう。 ヴァンパイア:仕事の関係上、中々会えないだろうし。 黒猫:会う時間を作ったらいいのよ。 ヴァンパイア:そう簡単なものでもあるまい。 黒猫:ヴァンパイアはあの2人にくっついて欲しくないの? ヴァンパイア:そうではない。 ヴァンパイア:しかし、楽しいことばかりではないだろうからね、心配しているんだよ。 黒猫:・・・そう。 ヴァンパイア:ほら、狼男君が何か言うようだぞ。 : 狼男:っあー!かっこ悪いな、俺。 魔女:そ、そんなことないわよ、めちゃくちゃカッコいいわ。 狼男:違うんだ、えっと・・・。 魔女:ん? 狼男:・・・魔女さん。 魔女:はい。 狼男:俺、ずっと魔女さんに言おうと思ってたことがあって。 魔女:うん。 狼男:(深呼吸)。 狼男:俺は魔女さん、あんたのことが好きだ。 狼男:誰よりも幸せにする。 狼男:俺と、付き合ってくれないか。 魔女:えっ(照れる)。 狼男:仕事のこともあるし、迷惑かけたりとか、ファンのことで心労掛けちゃうかもしれないけど。 狼男:それでも、魔女さんのことを1番に大切にする。 狼男:だから、おれと一緒に生きてくれないか? 魔女:狼男君。 魔女:もちろんよ、喜んで。 狼男:ありがとう。 : ヴァンパイア:おめでとーう! 黒猫:やっと言ったわね。 狼男:お、お前ら! 黒猫:魔女、良かったね。 魔女:ありがとう。 魔女:まさか狼男君から告白してもらえるなんて。 狼男:ここまで用意されて、しないほうがカッコ悪いだろ。 黒猫:本当だよ。 ヴァンパイア:おめでたい席だ、ほらケーキを用意しておいたよ。 魔女:あら。 黒猫:なんだ、ヴァンパイアもこうなるって分かっていたんじゃない。 狼男:ちっ、食えない男だ。 ヴァンパイア:私としても親友たちの恋路を応援したかっただけだよ。 黒猫:ほら、席を代わってあげるわ。 魔女:え、そんな、恥ずかしいわ。 狼男:隣、来てくれねぇのかよ。 魔女:・・・わ、分かったわ。 ヴァンパイア:うんうん、前より少し素直になってよろしい。 黒猫:初々しいけど、これはこれで良いわね。 魔女:ちょっと、2人とも! 狼男:くっそ、こっ恥ずかしいな。 ヴァンパイア:それで、初デートはどこへ行くんだい? 魔女:デート、狼男君とデート。 黒猫:魔界ランドとかでいいんじゃない? 狼男:バーカ、俺様がそんなベタなとこ連れていくかよ。 魔女:え、連れて行ってくれないの・・・。 狼男:いや、その、色んなとこ連れてってやりてぇけど、最初のデートは思い出に残るもんだろ? 狼男:だから、特別なものにしてやりてぇんだよ。 ヴァンパイア:ひゅー。 魔女:狼男君。 黒猫:熱いわね。 ヴァンパイア:ちゃんと計画は早めに自分で立てるんだよ? 黒猫:そうよ、また私たちの手を煩(わずら)わせたら許さないわよ。 狼男:分かってるって 魔女:でも、お仕事忙しいでしょ? 魔女:私のことは後回しでいいから、本当に。 狼男:そんなわけにはいかねぇよ。 狼男:それに・・・(小声)俺だって会えるなら会いてぇし。 ヴァンパイア:なんだって? 黒猫:ほら、いつもの大きな声はどうしたの? 狼男:ああ、もう、俺だって魔女さんと会えるならいつだって会いてぇんだよ! 魔女:えっ、狼男君、そんな風に想ってくれてたの。 黒猫:魔女、狼男はあんたが思ってるよりも、あんたのことが好きなのよ。 魔女:でも、こんなことって、夢みたい。 ヴァンパイア:ちゃんと現実さ、ほら。 黒猫:いひゃい、私の頬を引っ張るにゃ! 狼男:魔女さんは、俺がこんなこと考えてるの迷惑か・・・? 魔女:まさか! 魔女:私だって直接会いたかった。 魔女:会ってお話しできるだけで胸がいっぱいだったのよ。 魔女:それが、次の約束まであるなんて、とても嬉しい。 狼男:次だけじゃねぇよ。 ヴァンパイア:そうそう、末永長く仲良くしてくれたまえ。 黒猫:狼男、魔女のこと大事にしなかったら許さないからね。 狼男:分かってるって! 狼男:なぁ、魔女さん。 狼男:そういえば、あんたの気持ちを言葉で聞いてねぇんだけど。 魔女:え? 黒猫:確かに。 ヴァンパイア:そうだね、魔女君、君は狼男君のことをどう想っているんだい? 魔女:それは。 狼男:うん。 魔女:世界で1番、大好きよ。 狼男:っ(照れる)。 ヴァンパイア:ひゅー。 黒猫:いいね~。 魔女:ああっ、恥ずかしいっ。 狼男:ありがとう、嬉しい。 ヴァンパイア:良いハロウィンになったね。 黒猫:私のおかげね。 魔女:人生で1番幸せなハロウィンだわ、黒猫ちゃんありがとう。 狼男:2人とも世話をかけたな。 ヴァンパイア:君たちが幸せになってくれたら、それが1番だ。 黒猫:うんうん。 魔女:次は私たちがお茶会に招待するわね。 黒猫:うん、楽しみにしてる。 ヴァンパイア:次は夜にしてくれたまえ。 狼男:仕事の予定を開けとくな。 魔女:夜ならご馳走を作ってディナーが良いかしら。 狼男:魔女さんの料理は美味しいんだぜ。 ヴァンパイア:それは良い。 黒猫:ほら、そろそろお祝いのケーキ食べよう、溶けちゃう。 魔女:あら、そうね。 ヴァンパイア:そうだ、シャンパンを開けて乾杯をしよう。 ヴァンパイア:あれ、開かないな。 狼男:貸してみろ。 ヴァンパイア:お願いするよ。 狼男:よっと。 狼男:ほら、開いたぜ。 ヴァンパイア:さすが。 黒猫:貸して。 黒猫:私がついであげるよ。 魔女:ありがとう。 ヴァンパイア:みんな準備はいいかい? 黒猫:バッチリだよ。 ヴァンパイア:よし、では2人のお付き合いを祝して、乾杯! みんな:かんぱーい!

0:屋敷 :(ワオーン) 黒猫:おはよう。 ヴァンパイア:おはよう、良い夜だね。 黒猫:そう?いつもと変わらないわよ。 ヴァンパイア:ふっ、相変わらずつれないな。 ヴァンパイア:実はディナーを用意してあったりとか・・・。 黒猫:あなた食べなくても平気でしょ? ヴァンパイア:ああ・・・、君に期待した私が愚(おろ)かだった。 黒猫:もう、このやり取り何回目よ。 ヴァンパイア:食べなくて平気と言っても、誰かが用意してくれたディナーを食べたいと思うこともあるんだよ。 黒猫:メイドでも雇うことね。 ヴァンパイア:どうしてか皆、辞めていってしまうんだ。 黒猫:あなたが手を出すからでしょう? ヴァンパイア:はは、そうだね。 ヴァンパイア:そして嫉妬した君に嚙みつかれてしまう、と。 黒猫:ふん。 ヴァンパイア:そういうところも可愛いね。 黒猫:む・・・。 ヴァンパイア:おや、照れているのかい? 黒猫:さて、どうかしら? ヴァンパイア:おっと、ここまでにしておこう。 ヴァンパイア:噛みつかれては、かなわない(微笑)。 黒猫:今日は随分(ずいぶん)と機嫌が良いのね。 ヴァンパイア:分かるかい? 黒猫:うん、いつもよりウザい。 ヴァンパイア:(無視して)ハロウィンが近いからね、私の力も増しているようだ。 黒猫:それは良かったわね。 ヴァンパイア:私だけではない、ジャック君も魔女君も皆そうさ。 黒猫:ああ、その魔女からメッセージ来てたわよ。 ヴァンパイア:おや、またか・・・。 黒猫:またかって何よ、気になるじゃない。 ヴァンパイア:ほら、君も見てみるがいい。 黒猫:なになに・・・。 0:(メッセージ) 魔女:ねぇ、狼男君に送るジャムは何にしたらいいと思う? 魔女:ああ、それと、ラベルはこんな感じでいいかしら。 魔女:少し可愛すぎるかと思うんだけど・・・。 魔女:あっ、別のがあったわ。 魔女:こっちのにしようかと思うんだけど、ペンの色は何色が良いと思う? 魔女:狼男君は緑が好きだけど、これに合うかしら。 魔女:ちょっと、寝ちゃったの? 魔女:返信待ってるから早く返しなさいよ。 0:(メッセージ終わり) ヴァンパイア:いつもこの調子だ。 ヴァンパイア:やれ、贈り物は何がいい、これで大丈夫か、嫌われないか。 ヴァンパイア:まったく、私を狼男君の何だと思っているのか。 黒猫:魔女は本当に狼男のことが好きだね。 ヴァンパイア:早く告白でもして、くっつけばいいものを。 黒猫:え、まだくっついてないの。 ヴァンパイア:機会が無いの一点張りでね。 黒猫:じれったいなぁ、そしたら機会を作っちゃえばいいよ。 ヴァンパイア:ほう、なるほど。 : ヴァンパイア:しかし、肝心の狼男君は今どこに居るのだろうか。 黒猫:魔界通信をつけてみるよ。 0:(画面に出てくる狼男) 狼男:みんなー!いつも応援ありがとう! 狼男:今日は地獄の3番街のみんなに会えて嬉しいよ! 狼男:画面の前のみんなも一緒に楽しんでいってね! : ヴァンパイア:こやつは相変わらず派手だなぁ。 黒猫:魔界のアイドルみたいなもんだからね。 ヴァンパイア:で、これは何をしているんだ? 黒猫:顔出し公開ラジオ配信だって。 : 狼男:じゃあさっそく、狼男のガオっと解決、お便りコーナーをはじめていくよ。 狼男:1つ目のお便りは、ペンネームあなたの靴の中敷きさんから。 狼男:「どうしていつもそんなに爽やかに素敵でいらっしゃるのですか?」 狼男:これは僕に向けたお話かな? 狼男:はは、ありがとう。 狼男:でも実はこんな僕にも悪ーい黒い部分があったり・・・。 狼男:なーんてね、みんなを元気にしたい、そう思ったら自然とこんな感じになちゃった、あはは。 : 黒猫:こいつの黒いところ知ってるからファンが可哀想に思えるわ。 ヴァンパイア:知らぬが何とかだな。 : 狼男:2つ目のお便りは、ペンネームかぼちゃ頭さんから。 狼男:「僕は劇をしているのですが、狼男さんみたいに演じられません。うまく声を出す秘訣とかありますか?」 狼男:なるほど、僕の場合は元々声が大きいのもあるんだけど、どれだけ物語に入れるかが大事だと思うよ。 狼男:特に劇の相手がいる場合は、どれだけ相手のことを想えるか、も重要だよね。 : 黒猫:ということで、こいつは今、地獄の3番街にいるみたいだね。 ヴァンパイア:ちと遠いな。 黒猫:あんたが飛んで回収してきたらいいじゃない。 ヴァンパイア:私も万能ではないんだ。 ヴァンパイア:でもそうだな、ハロウィン当日なら、飛んでいく力は得られるだろう。 黒猫:おーけー、じゃあ作戦の決行はハロウィンの日ね。 : 0:間 0:ハロウィンの屋敷 魔女:こんな昼間にあいつ、起きてるのかしら。 魔女:ヴァンパイアー、来てやったわよー。 ヴァンパイア:・・・ああ。 魔女:眠そうね。 ヴァンパイア:仕方がないだろう、この時間は苦手なんだ。 魔女:それにしては珍しいじゃない、お茶に誘ってくれるなんて。 ヴァンパイア:まぁね。 ヴァンパイア:君を誘うなら昼間にしないと、と思ってね。 魔女:ふぅん、いい心がけじゃない。 ヴァンパイア:できれば早く入ってくれないか、日差しが痛いんだ。 魔女:あら、失礼。 魔女:お邪魔するわね。 狼男:あ、魔女さん!久し振り! 魔女:(びっくりして悶絶してください)。 狼男:君も招待されていたんだね。 狼男:いつも贈り物をありがとう。 魔女:ちょちょちょちょちょ、ちょっとー! ヴァンパイア:何だうるさい。 魔女:(小声)なんで狼男君がここにいるのよ!? ヴァンパイア:(小声)ご招待したからだが? 魔女:(小声)なんで教えてくれなかったの!? ヴァンパイア:(小声)聞かれてないからな。 魔女:(小声)この、吸血鬼め! 狼男:どうしたんだい、大丈夫? 魔女:な、何も問題ないわ。 ヴァンパイア:それより、そろそろやめたらどうだ? 狼男:何をですか? ヴァンパイア:その人を舐めたような口調だよ。 狼男:(口調が変わる)なんだよ、世間では評判良いんだぜ? 魔女:ああああ、狼男君の、素っ。 ヴァンパイア:普段のお前を知っている私からしたら、おかしな話だ。 狼男:そうかよ。 狼男:んで、何で俺はお前に、拉致(らち)られるようにしてここへ連れてこられたんだ? ヴァンパイア:だからお茶会だと言っただろう。 魔女:あんたが誘ってくるなんて、何か理由があるんでしょ? 黒猫:私が提案したの。 狼男:よぉ、黒猫の嬢ちゃんじゃねーか。 魔女:あら、もっと珍しいこともあるものね。 黒猫:だって、そうしないとあなたたち、いつまでたっても・・・。 ヴァンパイア:(さえぎって)まぁ、今日はめでたいハロウィンだ。 ヴァンパイア:いい機会だと思ってね。 魔女:ふぅん? 狼男:ま、うまいもんが食えるなら、俺は何だっていいぜ。 魔女:くうぅ、先に教えてくれたら、ご馳走たくさん作ってきたのにぃ。 黒猫:そんなことしたら人間が何人犠牲になることやら。 魔女:何か言った? 黒猫:何も。 ヴァンパイア:ほら皆、早く席につきたまえ。 魔女:待って、狼男君の隣になんて恐れ多くて座れないわ。 黒猫:じゃあ対面ね、よいしょっと。 狼男:顔が良く見えるなぁ? 魔女:ちょっと、余計に恥ずかしいんだけどっ。 黒猫:やっぱり狼男、わるいやつ。 ヴァンパイア:ほらほら、お茶菓子を持ってきたよ。 黒猫:おお!美味しそう。 狼男:肉はねぇのか? ヴァンパイア:お茶菓子と言ったろ、無いよ。 ヴァンパイア:と言いたいところだが君がそう言うと思ってね、用意しておいた。 狼男:さっすが、気が利くじゃねぇか。 ヴァンパイア:それではお茶会を始めよう。 ヴァンパイア:皆、掛け声は分かっているね? ヴァンパイア:せーの。 みんな:ハッピーハロウィン! 魔女:まさかハロウィンの日に狼男君に会えるなんて、本当に嬉しい。 狼男:おい、どうしたんだ魔女さんよぉ、顔が赤いぜ? 魔女:待って、近い近い! 黒猫:このカボチャのクッキー美味しいね。 ヴァンパイア:有名店で取り寄せたんだ。 黒猫:さすが。 狼男:これは何だ? 魔女:最近人間界で流行(はや)りのスイーツね。 魔女:確か名前は。 黒猫:マリテッサ? ヴァンパイア:マリトッツォだ。 魔女:それよそれ。 狼男:ふーん。 ヴァンパイア:そうだ、肉が冷めてしまうよ、狼男君。 狼男:おっと、いけねぇ。 狼男:(肉を食らう)。 魔女:んんん、豪快にかぶりつく狼男君、素敵・・・。 狼男:ああ? 狼男:お前も食ってやろうか? 魔女:はう。 黒猫:あ、失神した。 ヴァンパイア:魔女君をあまりからかうんじゃないよ。 狼男:だって、反応が面白くってよ。 黒猫:なら早く発展すればいいのに。 狼男:ああ? ヴァンパイア:そうだ、黒猫君。 黒猫:なに? ヴァンパイア:例の作戦、これからどうすればいいんだ? 黒猫:・・・。 ヴァンパイア:黒猫君? 黒猫:機会を作ることしか考えてなかったわ。 ヴァンパイア:なんだって。 黒猫:とりあえず、あとはお若い2人に任せて、退散しますか。 魔女:んん・・・? ヴァンパイア:そうだね。 ヴァンパイア:丁度、魔女君も目を覚ましたようだしね。 狼男:お、おいお前ら! 黒猫:じゃあ、私は昼間のパトロールに行ってくるから。 ヴァンパイア:次のお茶菓子の準備をしてくるとしよう。 魔女:え、え、どういうこと。 黒猫:狼男、たまにはシャンとしなさいよね。 ヴァンパイア:良い報告を待っているよ。 狼男:ちっ・・・。 魔女:待って、2人とも! 狼男:・・・2人っきりになっちまったな、魔女さん。 魔女:えええええ! 魔女:展開についていけないわ。 魔女:2人きりになるなんて考えていなかっ・・・。 狼男:(さえぎって)魔女さん。 魔女:はい!? 狼男:あー・・・、えっと、なんだ、さっきも言ったけど、いつも贈り物ありがとうよ。 魔女:あ、うん。 魔女:いつも、こんなに贈っても迷惑なんじゃないかなって思ってるんだけど・・・。 狼男:そ、そんなことねぇよ! 狼男:・・・嬉しい。 魔女:良かった。 魔女:次はラズベリーのジャムを贈ろうと思っているの。 狼男:ありがとよ。 魔女:料理にも、狼男君が好きなお肉にも合うかと思って。 狼男:いつも、すまねぇな。 狼男:俺ばっかり貰ってばかりで。 魔女:ううん。 魔女:私がそうしたくてしているの。 魔女:ほら、狼男君は忙しくて、直接会うことなんて滅多にできないから。 魔女:でも、何か繋がりが欲しくて、それで、私が勝手にやっていることなの。 魔女:だから、気にしないで。 狼男:でも俺も、魔女さんに何か返したい。 魔女:狼男君・・・。 狼男:俺、一応有名人だろ? 狼男:だからそれなりに贈り物も貰うんだけど。 魔女:うん。 狼男:なんでか、魔女さんの贈り物はすごく嬉しくて。 狼男:俺のためを想って、頑張って選んでくれてんだなっていうのが伝わってきて。 狼男:心があったかくなるんだ。 狼男:だから、俺も返したいって思うんだけど・・・。 魔女:そんな、いいよ。 狼男:なんだか、気恥ずかしくてな。 魔女:え。 狼男:(超小声)好きな、 狼男:女性への贈り物なんてなに贈ったら良いか分からなくてよ。 魔女:ごめんなさい、何て言ったのか聞こえなかったわ。 狼男:いや、だから・・・。 魔女:うん。 狼男:・・・。 魔女:・・・。 : 0:ものかげから覗く2人 黒猫:じれったい、じれったいわヴァンパイア! ヴァンパイア:静かにしたまえ、バレてしまうぞ。 黒猫:だって、相思相愛なのに何してるのよあの2人は。 ヴァンパイア:狼男君には立場があるからね。 ヴァンパイア:そう簡単には切り出せないんだよ。 黒猫:ファンの1人や2人減ったっていいじゃない。 黒猫:好きな女を手に入れなさいよ。 ヴァンパイア:難しいんだろう。 ヴァンパイア:仕事の関係上、中々会えないだろうし。 黒猫:会う時間を作ったらいいのよ。 ヴァンパイア:そう簡単なものでもあるまい。 黒猫:ヴァンパイアはあの2人にくっついて欲しくないの? ヴァンパイア:そうではない。 ヴァンパイア:しかし、楽しいことばかりではないだろうからね、心配しているんだよ。 黒猫:・・・そう。 ヴァンパイア:ほら、狼男君が何か言うようだぞ。 : 狼男:っあー!かっこ悪いな、俺。 魔女:そ、そんなことないわよ、めちゃくちゃカッコいいわ。 狼男:違うんだ、えっと・・・。 魔女:ん? 狼男:・・・魔女さん。 魔女:はい。 狼男:俺、ずっと魔女さんに言おうと思ってたことがあって。 魔女:うん。 狼男:(深呼吸)。 狼男:俺は魔女さん、あんたのことが好きだ。 狼男:誰よりも幸せにする。 狼男:俺と、付き合ってくれないか。 魔女:えっ(照れる)。 狼男:仕事のこともあるし、迷惑かけたりとか、ファンのことで心労掛けちゃうかもしれないけど。 狼男:それでも、魔女さんのことを1番に大切にする。 狼男:だから、おれと一緒に生きてくれないか? 魔女:狼男君。 魔女:もちろんよ、喜んで。 狼男:ありがとう。 : ヴァンパイア:おめでとーう! 黒猫:やっと言ったわね。 狼男:お、お前ら! 黒猫:魔女、良かったね。 魔女:ありがとう。 魔女:まさか狼男君から告白してもらえるなんて。 狼男:ここまで用意されて、しないほうがカッコ悪いだろ。 黒猫:本当だよ。 ヴァンパイア:おめでたい席だ、ほらケーキを用意しておいたよ。 魔女:あら。 黒猫:なんだ、ヴァンパイアもこうなるって分かっていたんじゃない。 狼男:ちっ、食えない男だ。 ヴァンパイア:私としても親友たちの恋路を応援したかっただけだよ。 黒猫:ほら、席を代わってあげるわ。 魔女:え、そんな、恥ずかしいわ。 狼男:隣、来てくれねぇのかよ。 魔女:・・・わ、分かったわ。 ヴァンパイア:うんうん、前より少し素直になってよろしい。 黒猫:初々しいけど、これはこれで良いわね。 魔女:ちょっと、2人とも! 狼男:くっそ、こっ恥ずかしいな。 ヴァンパイア:それで、初デートはどこへ行くんだい? 魔女:デート、狼男君とデート。 黒猫:魔界ランドとかでいいんじゃない? 狼男:バーカ、俺様がそんなベタなとこ連れていくかよ。 魔女:え、連れて行ってくれないの・・・。 狼男:いや、その、色んなとこ連れてってやりてぇけど、最初のデートは思い出に残るもんだろ? 狼男:だから、特別なものにしてやりてぇんだよ。 ヴァンパイア:ひゅー。 魔女:狼男君。 黒猫:熱いわね。 ヴァンパイア:ちゃんと計画は早めに自分で立てるんだよ? 黒猫:そうよ、また私たちの手を煩(わずら)わせたら許さないわよ。 狼男:分かってるって 魔女:でも、お仕事忙しいでしょ? 魔女:私のことは後回しでいいから、本当に。 狼男:そんなわけにはいかねぇよ。 狼男:それに・・・(小声)俺だって会えるなら会いてぇし。 ヴァンパイア:なんだって? 黒猫:ほら、いつもの大きな声はどうしたの? 狼男:ああ、もう、俺だって魔女さんと会えるならいつだって会いてぇんだよ! 魔女:えっ、狼男君、そんな風に想ってくれてたの。 黒猫:魔女、狼男はあんたが思ってるよりも、あんたのことが好きなのよ。 魔女:でも、こんなことって、夢みたい。 ヴァンパイア:ちゃんと現実さ、ほら。 黒猫:いひゃい、私の頬を引っ張るにゃ! 狼男:魔女さんは、俺がこんなこと考えてるの迷惑か・・・? 魔女:まさか! 魔女:私だって直接会いたかった。 魔女:会ってお話しできるだけで胸がいっぱいだったのよ。 魔女:それが、次の約束まであるなんて、とても嬉しい。 狼男:次だけじゃねぇよ。 ヴァンパイア:そうそう、末永長く仲良くしてくれたまえ。 黒猫:狼男、魔女のこと大事にしなかったら許さないからね。 狼男:分かってるって! 狼男:なぁ、魔女さん。 狼男:そういえば、あんたの気持ちを言葉で聞いてねぇんだけど。 魔女:え? 黒猫:確かに。 ヴァンパイア:そうだね、魔女君、君は狼男君のことをどう想っているんだい? 魔女:それは。 狼男:うん。 魔女:世界で1番、大好きよ。 狼男:っ(照れる)。 ヴァンパイア:ひゅー。 黒猫:いいね~。 魔女:ああっ、恥ずかしいっ。 狼男:ありがとう、嬉しい。 ヴァンパイア:良いハロウィンになったね。 黒猫:私のおかげね。 魔女:人生で1番幸せなハロウィンだわ、黒猫ちゃんありがとう。 狼男:2人とも世話をかけたな。 ヴァンパイア:君たちが幸せになってくれたら、それが1番だ。 黒猫:うんうん。 魔女:次は私たちがお茶会に招待するわね。 黒猫:うん、楽しみにしてる。 ヴァンパイア:次は夜にしてくれたまえ。 狼男:仕事の予定を開けとくな。 魔女:夜ならご馳走を作ってディナーが良いかしら。 狼男:魔女さんの料理は美味しいんだぜ。 ヴァンパイア:それは良い。 黒猫:ほら、そろそろお祝いのケーキ食べよう、溶けちゃう。 魔女:あら、そうね。 ヴァンパイア:そうだ、シャンパンを開けて乾杯をしよう。 ヴァンパイア:あれ、開かないな。 狼男:貸してみろ。 ヴァンパイア:お願いするよ。 狼男:よっと。 狼男:ほら、開いたぜ。 ヴァンパイア:さすが。 黒猫:貸して。 黒猫:私がついであげるよ。 魔女:ありがとう。 ヴァンパイア:みんな準備はいいかい? 黒猫:バッチリだよ。 ヴァンパイア:よし、では2人のお付き合いを祝して、乾杯! みんな:かんぱーい!