台本概要

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タイトル 晴れときどき突然に①
作者名 まりおん  (@marion2009)
ジャンル コメディ
演者人数 2人用台本(女2)
時間 20 分
台本使用規定 台本説明欄参照
説明 わたしに実害が無い範囲で、有料無料に関わらず全て自由にお使いください。
過度のアドリブ、内容や性別、役名の改編も好きにしてください。
わたしへの連絡や、作者名の表記なども特に必要ありません。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
みか 175
かな 174
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
0:【最初に】 0:ストーリーとか一切ありません。ただ無駄な会話をしてるだけです。 0: みか:ねえ、ひま~。 かな:そう。 みか:ひまだよ~。ひまひま。 かな:ひまだね。 みか:ひま~。ねえ、なんか面白いことしてよ。 かな:うん。あのね、みかちゃん。 みか:なに? かな:突然家にやってきて、私の秘蔵のアイスを食べ尽くした挙句、最初に言うことがそれ? みか:うん。 かな:あなたの親はどこの文化圏の人なのかな? みか:ちょっと!親を悪く言うのはやめて!悪く言うなら自分の親にして! かな:うん。うちの親は今何一つ悪くないよ。 みか:そう?じゃあ誰が悪いの? かな:しいて言うなら、みかちゃんかな。 みか:違うでしょ!政治よ!今の日本の政治が悪いの! かな:急に? みか:だって見てごらん。誰もが税に苦しみ、うつむいて歩いてる。 かな:そうかなぁ。 みか:しかも、……なんか、その、色々困ってる。 かな:もう何も出てこない。 みか:うるせ~!いいだろ別に!誰か一人を悪者にするより、政治のせいにした方が平和だろ! かな:そうだね。その方が平和だね。 みか:でしょ?だから、私は天才。 かな:そうだね。天才だね。 みか:……馬鹿にしてる? かな:そんなことないよ。馬鹿になんてしてないよ。 みか:ホント? かな:ホントホント。 みか:絶対? かな:絶対絶対。 みか:ウソだ! かな:なんでよ。ウソじゃないよ。 みか:2回言うのはウソだって、死んだじいちゃんが言ってた! かな:みかちゃん……、おじいちゃんまだ生きてるでしょ? みか:死んだ死んだ。ホントホント。 かな:2回言ってる。ウソじゃん。 みか:はっ!……やるなお主。 かな:みかちゃんのわきが甘すぎるだけだよ。 みか:甘いワキガってなんだよ!ふざけんな!ワキガじゃねーし! かな:必死になるところが怪しい。 みか:違う。違うよ。ホントホント。 かな:2回言った……。 みか:ところで話は変わるけどさ。 かな:強引に話題を変えてきた。 みか:みか、今、ひま。 かな:うん。 みか:今来たみか、今ひま。 かな:うん。 みか:北から今来たみか、今見たらひま。 かな:うん。 みか:北から今来たみか、今君のママの耳から見たらひま。 かな:え? みか:え? かな:ママの耳から見たら?え?どういうこと? みか:考えるな。心で感じろ。 かな:……ちっちゃいのかな?耳の中に入れるくらいちっちゃいのかな? みか:うむ。よく導き出した。そういうことじゃ。 かな:はっ、ありがとうございます。 みか:ではゆくぞ。きっと北から今来たみか、今君のキリンのママの耳から見たらひま。 かな:ちょっと待って。 みか:なに? かな:私キリン飼ってない。 みか:え? かな:私キリン飼ってないから、君のキリンのママの耳が存在しない。 みか:……ここで言う君とは、かな一人のことを指す言葉ではない。これを聞く世の全ての人を指す『君』なのだよ。 かな:そ、そうだったのか! みか:わかってくれたかね? かな:はい、師匠。 みか:わかればよろしい。それでは言ってみなさい。 かな:はい、師匠。きっと北から今来たみか、今君のキリンのママの耳から見たらひま。 みか:うむ!よくぞ言った! かな:ありがとうございます! みか:つまり!私はひまだと言うことだ!なんか面白いことして。 かな:面白いことって例えば何? みか:たとえば〜、インド人が裸で乱入してきて、正座ですき焼きを食べ始めるとか〜。 かな:みかちゃん! みか:…なに? かな:人種差別だよ!そんなこと言っていいと思ってるの!?大体、インド人は肌をさらさないよ!それに牛も聖獣として大事にしてるよ! みか:かな……。 かな:わかってくれた? みか:うるせ〜!そんなことしらね〜よ!こちとら差別上等じゃこら〜! かな:そういうこと言うんだ? みか:言ったらなんだってんだ?え?おらおら。 かな:もうパンケーキ焼いてあげない。 みか:え? かな:アイスも常備しない。食べたいときに買いに行く。 みか:おいおい、そんなに怒るなよ。ちょっとしたジョークじゃないか。なあ、機嫌直してくれよマリア。 かな:マリア? みか:そうさ。俺の可愛い女神様。キラッ。 かな:かっこいい……。 みか:お前だけを愛してるんだよ。 かな:やだ、騙されそう。 みか:騙してなんか無いさ。こんなことを言うのはお前だけだよ。 かな:本当に? みか:本当さ。 かな:……じゃあ、先週の日曜どこに行ったの? みか:先週?先週はコストコに……。 かな:ほら! みか:はっ! かな:誰よ、コスト子って!どこの女よ! みか:ち、違うんだ。あれは、その、後輩の女の子で……。 かな:ウソ。私見たんだから。いっぱい食料品買い込んで家に帰ったのを。あの後コスト子と二人でパーティーでもしたんでしょ! みか:違うって!ただ大食いなだけなんだ!あれ全部一人で食べたんだよ!信じてくれ! かな:だから、ちょっとお腹出てるんだ? みか:そうなの。完全に食べ過ぎた。あれは一人暮らしが行くとこじゃないね。 かな:それはそう。 みか:ねえ、ところでひまなんだけど~。 かな:奇遇だね私もひま。 みか:え?ホントに?じゃあ何かする? かな:何かってなに? みか:う~ん、世直し? かな:ちゃらら~、ちゃらららら〜、ちゃらら~ん。必殺仕事人!ブスッ! みか:ひどい!ブスって言った! かな:言わないよ、そんなこと。 みか:言ったよ!絶対言った!本当はブスって思ってたんだ! かな:そんなことないから。落ち着こう。 みか:表では友達の顔で優しいふりをしておきながら、裏では悪口言いまくってるんだ! かな:ちょっと。そんなことないって。 みか:本当ひどい。信じてたのに。 かな:ねえ。ねえ、ちょっと。 みか:もう誰も信じられない。もう死んでやる! かな:……じゃあ死ねば? みか:え? かな:違うってあれだけ言っても聞いてくれないんじゃもうしょうがないよ。死ぬしかないね。 みか:え?止めないの? かな:止めないよ。 みか:なんでよ!止めてよ! かな:だって!何言っても聞いてくれないじゃん!そんなの言う気も失せるよ! みか:聞く聞く。聞くから、ね。だから、止めて。 かな:……本当に聞く? みか:聞く聞く~。マジめっちゃ聞くよ。 かな:じゃあ、今度来るときはアイス買ってきてくれる? みか:買う買う。冷凍庫いっぱい買ってくるよ。 かな:じゃあ、肩揉んでくれる? みか:揉む揉む。ほら、どう?気持ちいい?気持ちいいでしょ?ね? かな:じゃあ、ドラえもんのモノマネしてくれる? みか:『僕ドラえもん。のびたく~ん、ジャイアンなんかぶっ殺しちゃいなよ』 かな:ドラえもんはそんなこと言わないよ。 みか:ご、ごめん。 かな:じゃあ、キムタクのモノマネしてくれる? みか:『おまっ、ちょ、ちょ待てよ!』 かな:……でも、実際にはキムタク『ちょ待てよ』って台詞言ったことないらしいよ。 みか:そうなの? かな:うん。そのモノマネをしてる芸人さんが言ってた。なんとなく言ってそうっていう理由でそういうモノマネにしたんだって。 みか:それは知らなかった。 かな:勉強になったね。 みか:うん。 かな:じゃあ……。 みか:ねえ、なんかおかしくない?なんでモノマネさせられてるの? かな:みかちゃんが死ぬって言うから。 みか:から? かな:……なんでだろ? みか:おい!ふざけんなこの野郎! かな:みかちゃん!野郎じゃなくて女郎(めろう)だよ。 みか:え?あ、そうか。 かな:正しい日本語を使わないとだめでしょ。 みか:ホントだよ。今の日本語は乱れてる。もっとね、みんな言葉を意識して喋らないと。 かな:よし、正しい日本語を意識して喋ってみましょう。 みか:はい、先生! かな:いきますよ。では、『私は、あなたを、愛しています』、はい。 みか:私は、あなたを、愛しています。 かな:いいですね。では少し感情を入れて言ってみましょう。はい。 みか:私はあなたを愛しています。 かな:いいですよ~。では状況をプラスしていきましょう。あなたは騎士です。決して許されない相手、お姫様を愛してしまいました。その気持ちを初めて告白します。はい。 みか:私は貴方を愛しています。 かな:いいですね~。では次は、台詞を崩して構いません。自分のキャラに合った台詞で告白してください。小学生の男の子が、高校生のお姉さんに告白します。では、はい。 みか:お、俺は、姉ちゃんのことが好きなんだよ! かな:いいですね~。逆ギレ系告白。いいですよ~。大好物です。では次は~、気の弱いサラリーマンが、肉食系の上司に壁ドンされて無理やり気持ちを告白させられるシーンです。それでは、はい。 みか:お、俺は……、す、好きです。……だから、あなたのことが、……好きです。 かな:く~、たまんねえな~。 みか:おい。 かな:なに? みか:お前の性癖に付き合わせるな。 かな:え~、いいじゃん。良かったよ、今の。 みか:うるせ~!この変態が! かな:ちょっと!変態に言われたくないよ! みか:はあ?私変態じゃありませんけど? かな:ウソウソ。変態じゃん。超変態じゃん。 みか:どこがよ!じゃあ、変態だって思うところ言ってみなよ! かな:トイレで拭いた後の紙の匂い、いつも嗅いでるじゃん。 みか:……え? かな:あと~。 みか:ちょっと待って、かな。 かな:なに? みか:なんで私がトイレの中でしてること知ってるの? かな:ああ、監視カメラで見てるから。 みか:監視カメラで!? かな:うん。 みか:え?なんで? かな:だって~、好きな人のことはなんでも知りたいじゃん?えへ。 みか:やばい……。こいつ、マジもんのヤバ子だ……。 かな:え~、なにが? みか:笑顔の裏に隠れた狂気……。 かな:今日はトイレ、まだ行かないの? みか:ぎゃ~!殺される~! かな:って、冗談だよ。 みか:え?冗談? かな:監視カメラなんてあるわけないじゃん。 みか:だって、じゃあどうやって私の行動を知ったって言うの!? かな:みかちゃんが前に自分で言ったんだよ。『トイレで拭いた後の紙嗅ぐじゃん?あれ、たまにすげ~臭いときあんだけど、なんでだろうね?』って。 みか:私が全部しゃべってた~! かな:その時から私、みかちゃんって変態なんだなって思ってたの。 みか:やめろ!人の癖を悪く言うな! かな:別に悪くなんて言ってないよ。変態は正義だよ。 みか:全然フォローになってないわ。あと、誰が聞いてるかわからないから、いい加減下ネタやめよう。 かな:本当ですわ。お下品なこと言わないでくださいましね。 みか:おい。お前が言い始めたんだろ。 かな:ま、『お前』ですって。お下品ですわ。 みか:おい、やめろ!そのしゃべり方! かな:これだから庶民の方はいやですわ~。 みか:ふざけんな!もう怒ったぞ!ムキー! かな:あら、お猿さん。 みか:もう! かな:牛さん。 みか:パオ~ン! かな:ゾウさん。 みか:ズンドコズンドコ。ズンドコズンドコ。 かな:あら?ズンドコ節? みか:ブブ~。正解は、原住民のダンスでした。ズンドコズンドコ、ズンドコズンドコ。アワワワワワ。 かな:みかちゃん、いつも楽しそうでいいね。 みか:やめろ!その憐みの目。 かな:こうやって、今日も何の生産性もなく一日を過ごすのかな。 みか:やろう! かな:何を? みか:生産を! かな:生産?なにを? みか:……何かを。 かな:それが問題でしょ。 みか:やっぱりさ、みんなを笑顔にするようなことがいいよね。私、いい女だから。 かな:それ、関係ある? みか:やっぱり~?いい女って~?自然と~?みんなを笑顔にしちゃうって言うか~? かな:やろうと思ってする時点で、自然にではないよね。 みか:うるさいわよ、そこ! かな:は、はい! みか:だから~、みんなを笑顔にしちゃうような?ことをしちゃいたいじゃない? かな:具体的にはなにを? みか:それは、かなが考えて。 かな:まる投げ! みか:早くして。そんなに時間ないんだから。 かな:ひまなんだから時間はあり余ってるでしょ。 みか:いいから早く! かな:理不尽だな~。え~と、みんなを笑顔にでしょ~?そうだな~、魔法少女とかみんな好きなんじゃない? みか:魔法少女?それよ! かな:ホントに? みか:この超絶いい女の私が、さらに魔法少女も兼ね備えたらもう完全無欠じゃない? かな:もう少女ではないけどね。 みか:さっそく変身よ! かな:待って! みか:どうしたの?かな。 かな:この流れ、どっかの台本で見た気がする。 みか:え?なにそれ? かな:どっかの台本でも急に魔法少女に変身したり、クロちゃんとかいうマスコットみたいなのが出てきたりしたの。 みか:え~、初耳~。 かな:ウソだ!知ってるでしょ! みか:え~、知らな~い。みか全然知らな~い。 かな:だから、魔法少女はやりません。 みか:え!?やだやだ~!魔法少女やりたい~!やりたいの~! かな:ダメ。ほら、もうおうち帰りますよ。 みか:や~だ~!マジカルステッキ買ってくれるまで動かない~! かな:じゃあもう勝手にしなさい。お母さん、先に帰っちゃうからね。 みか:え…?やだ…。みかも帰る…。 かな:じゃあ、いい?もう魔法少女やるって言わない? みか:言わない…。 かな:そう。じゃあ、ほら。帰りましょ。 みか:うん。 かな:こうして魔法少女の誕生を阻止することに成功した悪の組織は、この世界を手中に収めたのでした。ふっふっふ。 みか:ちょっと! かな:なに? みか:私には魔法少女やらせないで、自分はちゃっかり悪の組織やってるじゃん! かな:そうだよ。なにか? みか:ずるい!私も魔法少女やりたい! かな:だから、もう少女は無理だって。 みか:できるもん。少女できるもん。 かな:本当に?本当にできる? みか:できうよ。あたし少女できう! かな:それはもう幼女では? みか:魔法幼女マジカルみかりん☆誕生! かな:でもやらせません。 みか:なんでよ!やらせてよ! かな:もうそのワンパターンは飽きたの。 みか:ムキー! かな:あ、お猿さん みか:もう! かな:牛さん みか:バサバサバサバサ、バサバサバサバサ。 かな:とり?鶏かな? みか:ぶぶ~!溝にはまって騒いでいるアヒルでした~。 かな:そっか~。悔しいな~。 みか:って、おい!このワンパターンは良くて、なんで魔法少女はダメなんだよ! かな:ほら、著作権とかあるから。 みか:あそっか、ってなるかよ!何の著作権だよ!ふざけんなよ! かな:ちっ、バレたか。 みか:こうなったら、あれを出すしかないようだな。 かな:え?ダメだよ。こんなところでポロリしちゃ。 みか:違うよ!そういうやつじゃないよ!必殺技だよ!流れを読めよ! かな:すぐそうやって難しいことを言う~。 みか:全然難しくないだろうが! かな:難しいよ。天才のみかちゃんには難しくないかもしれないけど、私には難しいの。 みか:え?天才? かな:そう。天才のみかちゃんには簡単でも、凡人の私には難しいよ。 みか:そっか~。そうだね~。天才の私には簡単でも、凡人にはちょっと難しすぎたか~。 かな:うん。だから許して。 みか:そうだね~。しょうがないね。天才には簡単でもみんながみんな天才じゃないもんね~。 かな:うん。(小声)ちょろ。 みか:ん?今何か言った? かな:ううん。言ってないよ。 みか:ちょろって言わなかった? かな:言ってないよ。長老って言ったの。 みか:長老? かな:うん。天才のみかちゃんには、長老になって欲しいなって思ったの。 みか:そう?長老に? かな:やっぱり長老って、一番頭がいい人がやるべきじゃない?だから、みかちゃんが一番合ってると思うの。 みか:そ、そうかな~。 かな:よ!みかちゃん、長老! みか:えへへ。 かな:にくいよ!この!ご長寿! みか:ん? かな:日本一の長生きばばぁ! みか:ちょっと待て。 かな:なに?みかちゃん。 みか:ディスってんだろ? かな:え?なにが? みか:ばばぁって言ってたじゃん。 かな:だから、おばあちゃんの知恵袋みたいに物知りってことだよ? みか:おい、ふざけんな。そんなので騙されるわけねぇだろ。 かな:…ふっふっふ。どうやら少しは知恵を付けたようだな、マジカルみかりん☆ みか:ま、まさか、お前は! かな:みかちゃんの友達は仮の姿。そう私は悪の組織カナカーンの女幹部…。 みか:あごしゃくれのカナ! かな:やめて!しゃくれてないから! みか:え?そうなの? かな:そうでしょ。それに、人の身体的特徴を笑いにするのは良くないよ。 みか:めんどくせ~世の中だな。 かな:それで、どうする? みか:なにが? かな:なにする? みか:なにするか~。 かな:・・・・・・。 みか:・・・・・・。 かな:何にも思い浮かばないね。 みか:ほんとそれ。 かな:話してた内容も全然中身無いしね。 みか:言うなそれ。 かな:……なみちゃん呼ぶか。 みか:そうだな。 かな:三人なら何かいい案出るかもね。 みか:完全に他人任せだけどな。 かな:それも人生だよ。 みか:人生か~。 0:おわり

0:【最初に】 0:ストーリーとか一切ありません。ただ無駄な会話をしてるだけです。 0: みか:ねえ、ひま~。 かな:そう。 みか:ひまだよ~。ひまひま。 かな:ひまだね。 みか:ひま~。ねえ、なんか面白いことしてよ。 かな:うん。あのね、みかちゃん。 みか:なに? かな:突然家にやってきて、私の秘蔵のアイスを食べ尽くした挙句、最初に言うことがそれ? みか:うん。 かな:あなたの親はどこの文化圏の人なのかな? みか:ちょっと!親を悪く言うのはやめて!悪く言うなら自分の親にして! かな:うん。うちの親は今何一つ悪くないよ。 みか:そう?じゃあ誰が悪いの? かな:しいて言うなら、みかちゃんかな。 みか:違うでしょ!政治よ!今の日本の政治が悪いの! かな:急に? みか:だって見てごらん。誰もが税に苦しみ、うつむいて歩いてる。 かな:そうかなぁ。 みか:しかも、……なんか、その、色々困ってる。 かな:もう何も出てこない。 みか:うるせ~!いいだろ別に!誰か一人を悪者にするより、政治のせいにした方が平和だろ! かな:そうだね。その方が平和だね。 みか:でしょ?だから、私は天才。 かな:そうだね。天才だね。 みか:……馬鹿にしてる? かな:そんなことないよ。馬鹿になんてしてないよ。 みか:ホント? かな:ホントホント。 みか:絶対? かな:絶対絶対。 みか:ウソだ! かな:なんでよ。ウソじゃないよ。 みか:2回言うのはウソだって、死んだじいちゃんが言ってた! かな:みかちゃん……、おじいちゃんまだ生きてるでしょ? みか:死んだ死んだ。ホントホント。 かな:2回言ってる。ウソじゃん。 みか:はっ!……やるなお主。 かな:みかちゃんのわきが甘すぎるだけだよ。 みか:甘いワキガってなんだよ!ふざけんな!ワキガじゃねーし! かな:必死になるところが怪しい。 みか:違う。違うよ。ホントホント。 かな:2回言った……。 みか:ところで話は変わるけどさ。 かな:強引に話題を変えてきた。 みか:みか、今、ひま。 かな:うん。 みか:今来たみか、今ひま。 かな:うん。 みか:北から今来たみか、今見たらひま。 かな:うん。 みか:北から今来たみか、今君のママの耳から見たらひま。 かな:え? みか:え? かな:ママの耳から見たら?え?どういうこと? みか:考えるな。心で感じろ。 かな:……ちっちゃいのかな?耳の中に入れるくらいちっちゃいのかな? みか:うむ。よく導き出した。そういうことじゃ。 かな:はっ、ありがとうございます。 みか:ではゆくぞ。きっと北から今来たみか、今君のキリンのママの耳から見たらひま。 かな:ちょっと待って。 みか:なに? かな:私キリン飼ってない。 みか:え? かな:私キリン飼ってないから、君のキリンのママの耳が存在しない。 みか:……ここで言う君とは、かな一人のことを指す言葉ではない。これを聞く世の全ての人を指す『君』なのだよ。 かな:そ、そうだったのか! みか:わかってくれたかね? かな:はい、師匠。 みか:わかればよろしい。それでは言ってみなさい。 かな:はい、師匠。きっと北から今来たみか、今君のキリンのママの耳から見たらひま。 みか:うむ!よくぞ言った! かな:ありがとうございます! みか:つまり!私はひまだと言うことだ!なんか面白いことして。 かな:面白いことって例えば何? みか:たとえば〜、インド人が裸で乱入してきて、正座ですき焼きを食べ始めるとか〜。 かな:みかちゃん! みか:…なに? かな:人種差別だよ!そんなこと言っていいと思ってるの!?大体、インド人は肌をさらさないよ!それに牛も聖獣として大事にしてるよ! みか:かな……。 かな:わかってくれた? みか:うるせ〜!そんなことしらね〜よ!こちとら差別上等じゃこら〜! かな:そういうこと言うんだ? みか:言ったらなんだってんだ?え?おらおら。 かな:もうパンケーキ焼いてあげない。 みか:え? かな:アイスも常備しない。食べたいときに買いに行く。 みか:おいおい、そんなに怒るなよ。ちょっとしたジョークじゃないか。なあ、機嫌直してくれよマリア。 かな:マリア? みか:そうさ。俺の可愛い女神様。キラッ。 かな:かっこいい……。 みか:お前だけを愛してるんだよ。 かな:やだ、騙されそう。 みか:騙してなんか無いさ。こんなことを言うのはお前だけだよ。 かな:本当に? みか:本当さ。 かな:……じゃあ、先週の日曜どこに行ったの? みか:先週?先週はコストコに……。 かな:ほら! みか:はっ! かな:誰よ、コスト子って!どこの女よ! みか:ち、違うんだ。あれは、その、後輩の女の子で……。 かな:ウソ。私見たんだから。いっぱい食料品買い込んで家に帰ったのを。あの後コスト子と二人でパーティーでもしたんでしょ! みか:違うって!ただ大食いなだけなんだ!あれ全部一人で食べたんだよ!信じてくれ! かな:だから、ちょっとお腹出てるんだ? みか:そうなの。完全に食べ過ぎた。あれは一人暮らしが行くとこじゃないね。 かな:それはそう。 みか:ねえ、ところでひまなんだけど~。 かな:奇遇だね私もひま。 みか:え?ホントに?じゃあ何かする? かな:何かってなに? みか:う~ん、世直し? かな:ちゃらら~、ちゃらららら〜、ちゃらら~ん。必殺仕事人!ブスッ! みか:ひどい!ブスって言った! かな:言わないよ、そんなこと。 みか:言ったよ!絶対言った!本当はブスって思ってたんだ! かな:そんなことないから。落ち着こう。 みか:表では友達の顔で優しいふりをしておきながら、裏では悪口言いまくってるんだ! かな:ちょっと。そんなことないって。 みか:本当ひどい。信じてたのに。 かな:ねえ。ねえ、ちょっと。 みか:もう誰も信じられない。もう死んでやる! かな:……じゃあ死ねば? みか:え? かな:違うってあれだけ言っても聞いてくれないんじゃもうしょうがないよ。死ぬしかないね。 みか:え?止めないの? かな:止めないよ。 みか:なんでよ!止めてよ! かな:だって!何言っても聞いてくれないじゃん!そんなの言う気も失せるよ! みか:聞く聞く。聞くから、ね。だから、止めて。 かな:……本当に聞く? みか:聞く聞く~。マジめっちゃ聞くよ。 かな:じゃあ、今度来るときはアイス買ってきてくれる? みか:買う買う。冷凍庫いっぱい買ってくるよ。 かな:じゃあ、肩揉んでくれる? みか:揉む揉む。ほら、どう?気持ちいい?気持ちいいでしょ?ね? かな:じゃあ、ドラえもんのモノマネしてくれる? みか:『僕ドラえもん。のびたく~ん、ジャイアンなんかぶっ殺しちゃいなよ』 かな:ドラえもんはそんなこと言わないよ。 みか:ご、ごめん。 かな:じゃあ、キムタクのモノマネしてくれる? みか:『おまっ、ちょ、ちょ待てよ!』 かな:……でも、実際にはキムタク『ちょ待てよ』って台詞言ったことないらしいよ。 みか:そうなの? かな:うん。そのモノマネをしてる芸人さんが言ってた。なんとなく言ってそうっていう理由でそういうモノマネにしたんだって。 みか:それは知らなかった。 かな:勉強になったね。 みか:うん。 かな:じゃあ……。 みか:ねえ、なんかおかしくない?なんでモノマネさせられてるの? かな:みかちゃんが死ぬって言うから。 みか:から? かな:……なんでだろ? みか:おい!ふざけんなこの野郎! かな:みかちゃん!野郎じゃなくて女郎(めろう)だよ。 みか:え?あ、そうか。 かな:正しい日本語を使わないとだめでしょ。 みか:ホントだよ。今の日本語は乱れてる。もっとね、みんな言葉を意識して喋らないと。 かな:よし、正しい日本語を意識して喋ってみましょう。 みか:はい、先生! かな:いきますよ。では、『私は、あなたを、愛しています』、はい。 みか:私は、あなたを、愛しています。 かな:いいですね。では少し感情を入れて言ってみましょう。はい。 みか:私はあなたを愛しています。 かな:いいですよ~。では状況をプラスしていきましょう。あなたは騎士です。決して許されない相手、お姫様を愛してしまいました。その気持ちを初めて告白します。はい。 みか:私は貴方を愛しています。 かな:いいですね~。では次は、台詞を崩して構いません。自分のキャラに合った台詞で告白してください。小学生の男の子が、高校生のお姉さんに告白します。では、はい。 みか:お、俺は、姉ちゃんのことが好きなんだよ! かな:いいですね~。逆ギレ系告白。いいですよ~。大好物です。では次は~、気の弱いサラリーマンが、肉食系の上司に壁ドンされて無理やり気持ちを告白させられるシーンです。それでは、はい。 みか:お、俺は……、す、好きです。……だから、あなたのことが、……好きです。 かな:く~、たまんねえな~。 みか:おい。 かな:なに? みか:お前の性癖に付き合わせるな。 かな:え~、いいじゃん。良かったよ、今の。 みか:うるせ~!この変態が! かな:ちょっと!変態に言われたくないよ! みか:はあ?私変態じゃありませんけど? かな:ウソウソ。変態じゃん。超変態じゃん。 みか:どこがよ!じゃあ、変態だって思うところ言ってみなよ! かな:トイレで拭いた後の紙の匂い、いつも嗅いでるじゃん。 みか:……え? かな:あと~。 みか:ちょっと待って、かな。 かな:なに? みか:なんで私がトイレの中でしてること知ってるの? かな:ああ、監視カメラで見てるから。 みか:監視カメラで!? かな:うん。 みか:え?なんで? かな:だって~、好きな人のことはなんでも知りたいじゃん?えへ。 みか:やばい……。こいつ、マジもんのヤバ子だ……。 かな:え~、なにが? みか:笑顔の裏に隠れた狂気……。 かな:今日はトイレ、まだ行かないの? みか:ぎゃ~!殺される~! かな:って、冗談だよ。 みか:え?冗談? かな:監視カメラなんてあるわけないじゃん。 みか:だって、じゃあどうやって私の行動を知ったって言うの!? かな:みかちゃんが前に自分で言ったんだよ。『トイレで拭いた後の紙嗅ぐじゃん?あれ、たまにすげ~臭いときあんだけど、なんでだろうね?』って。 みか:私が全部しゃべってた~! かな:その時から私、みかちゃんって変態なんだなって思ってたの。 みか:やめろ!人の癖を悪く言うな! かな:別に悪くなんて言ってないよ。変態は正義だよ。 みか:全然フォローになってないわ。あと、誰が聞いてるかわからないから、いい加減下ネタやめよう。 かな:本当ですわ。お下品なこと言わないでくださいましね。 みか:おい。お前が言い始めたんだろ。 かな:ま、『お前』ですって。お下品ですわ。 みか:おい、やめろ!そのしゃべり方! かな:これだから庶民の方はいやですわ~。 みか:ふざけんな!もう怒ったぞ!ムキー! かな:あら、お猿さん。 みか:もう! かな:牛さん。 みか:パオ~ン! かな:ゾウさん。 みか:ズンドコズンドコ。ズンドコズンドコ。 かな:あら?ズンドコ節? みか:ブブ~。正解は、原住民のダンスでした。ズンドコズンドコ、ズンドコズンドコ。アワワワワワ。 かな:みかちゃん、いつも楽しそうでいいね。 みか:やめろ!その憐みの目。 かな:こうやって、今日も何の生産性もなく一日を過ごすのかな。 みか:やろう! かな:何を? みか:生産を! かな:生産?なにを? みか:……何かを。 かな:それが問題でしょ。 みか:やっぱりさ、みんなを笑顔にするようなことがいいよね。私、いい女だから。 かな:それ、関係ある? みか:やっぱり~?いい女って~?自然と~?みんなを笑顔にしちゃうって言うか~? かな:やろうと思ってする時点で、自然にではないよね。 みか:うるさいわよ、そこ! かな:は、はい! みか:だから~、みんなを笑顔にしちゃうような?ことをしちゃいたいじゃない? かな:具体的にはなにを? みか:それは、かなが考えて。 かな:まる投げ! みか:早くして。そんなに時間ないんだから。 かな:ひまなんだから時間はあり余ってるでしょ。 みか:いいから早く! かな:理不尽だな~。え~と、みんなを笑顔にでしょ~?そうだな~、魔法少女とかみんな好きなんじゃない? みか:魔法少女?それよ! かな:ホントに? みか:この超絶いい女の私が、さらに魔法少女も兼ね備えたらもう完全無欠じゃない? かな:もう少女ではないけどね。 みか:さっそく変身よ! かな:待って! みか:どうしたの?かな。 かな:この流れ、どっかの台本で見た気がする。 みか:え?なにそれ? かな:どっかの台本でも急に魔法少女に変身したり、クロちゃんとかいうマスコットみたいなのが出てきたりしたの。 みか:え~、初耳~。 かな:ウソだ!知ってるでしょ! みか:え~、知らな~い。みか全然知らな~い。 かな:だから、魔法少女はやりません。 みか:え!?やだやだ~!魔法少女やりたい~!やりたいの~! かな:ダメ。ほら、もうおうち帰りますよ。 みか:や~だ~!マジカルステッキ買ってくれるまで動かない~! かな:じゃあもう勝手にしなさい。お母さん、先に帰っちゃうからね。 みか:え…?やだ…。みかも帰る…。 かな:じゃあ、いい?もう魔法少女やるって言わない? みか:言わない…。 かな:そう。じゃあ、ほら。帰りましょ。 みか:うん。 かな:こうして魔法少女の誕生を阻止することに成功した悪の組織は、この世界を手中に収めたのでした。ふっふっふ。 みか:ちょっと! かな:なに? みか:私には魔法少女やらせないで、自分はちゃっかり悪の組織やってるじゃん! かな:そうだよ。なにか? みか:ずるい!私も魔法少女やりたい! かな:だから、もう少女は無理だって。 みか:できるもん。少女できるもん。 かな:本当に?本当にできる? みか:できうよ。あたし少女できう! かな:それはもう幼女では? みか:魔法幼女マジカルみかりん☆誕生! かな:でもやらせません。 みか:なんでよ!やらせてよ! かな:もうそのワンパターンは飽きたの。 みか:ムキー! かな:あ、お猿さん みか:もう! かな:牛さん みか:バサバサバサバサ、バサバサバサバサ。 かな:とり?鶏かな? みか:ぶぶ~!溝にはまって騒いでいるアヒルでした~。 かな:そっか~。悔しいな~。 みか:って、おい!このワンパターンは良くて、なんで魔法少女はダメなんだよ! かな:ほら、著作権とかあるから。 みか:あそっか、ってなるかよ!何の著作権だよ!ふざけんなよ! かな:ちっ、バレたか。 みか:こうなったら、あれを出すしかないようだな。 かな:え?ダメだよ。こんなところでポロリしちゃ。 みか:違うよ!そういうやつじゃないよ!必殺技だよ!流れを読めよ! かな:すぐそうやって難しいことを言う~。 みか:全然難しくないだろうが! かな:難しいよ。天才のみかちゃんには難しくないかもしれないけど、私には難しいの。 みか:え?天才? かな:そう。天才のみかちゃんには簡単でも、凡人の私には難しいよ。 みか:そっか~。そうだね~。天才の私には簡単でも、凡人にはちょっと難しすぎたか~。 かな:うん。だから許して。 みか:そうだね~。しょうがないね。天才には簡単でもみんながみんな天才じゃないもんね~。 かな:うん。(小声)ちょろ。 みか:ん?今何か言った? かな:ううん。言ってないよ。 みか:ちょろって言わなかった? かな:言ってないよ。長老って言ったの。 みか:長老? かな:うん。天才のみかちゃんには、長老になって欲しいなって思ったの。 みか:そう?長老に? かな:やっぱり長老って、一番頭がいい人がやるべきじゃない?だから、みかちゃんが一番合ってると思うの。 みか:そ、そうかな~。 かな:よ!みかちゃん、長老! みか:えへへ。 かな:にくいよ!この!ご長寿! みか:ん? かな:日本一の長生きばばぁ! みか:ちょっと待て。 かな:なに?みかちゃん。 みか:ディスってんだろ? かな:え?なにが? みか:ばばぁって言ってたじゃん。 かな:だから、おばあちゃんの知恵袋みたいに物知りってことだよ? みか:おい、ふざけんな。そんなので騙されるわけねぇだろ。 かな:…ふっふっふ。どうやら少しは知恵を付けたようだな、マジカルみかりん☆ みか:ま、まさか、お前は! かな:みかちゃんの友達は仮の姿。そう私は悪の組織カナカーンの女幹部…。 みか:あごしゃくれのカナ! かな:やめて!しゃくれてないから! みか:え?そうなの? かな:そうでしょ。それに、人の身体的特徴を笑いにするのは良くないよ。 みか:めんどくせ~世の中だな。 かな:それで、どうする? みか:なにが? かな:なにする? みか:なにするか~。 かな:・・・・・・。 みか:・・・・・・。 かな:何にも思い浮かばないね。 みか:ほんとそれ。 かな:話してた内容も全然中身無いしね。 みか:言うなそれ。 かな:……なみちゃん呼ぶか。 みか:そうだな。 かな:三人なら何かいい案出るかもね。 みか:完全に他人任せだけどな。 かな:それも人生だよ。 みか:人生か~。 0:おわり