台本概要

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タイトル 『記憶の図書館〜名の刻まれた標紙〜』
作者名 気分屋  (@Kodokusensi)
ジャンル ファンタジー
演者人数 1人用台本(不問1) ※兼役あり
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 ここは記憶の図書館。
全ての記憶が書物となりて集う場所で御座います。

※『時を戻せた男』、『美しき桜の栞』の関連シナリオです。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
語り手 不問 1 語り手
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
『記憶の図書館』〜名の刻まれた標紙〜 語り手:『記憶の図書館』へようこそ。 語り手:ここには、今生きるこの世界の人々から、歴史に名を残した偉人 語り手:はたまた、神話と呼ばれた架空の世界を生きた者たちまで……世を生きる全ての者たちが刻んだ、記憶が集う場所に御座います。 語り手:ご覧の通り、見渡す限りの本……これら全てが、『誰かの記憶』に御座います。 語り手:読まれる際は決して傷つけたりしないよう、丁寧にお扱い下さいますようお願い致します。 語り手:さぁどうぞ、ごゆっくりお読み下さい……と言っても、これだけの記憶 語り手:どれから手をつければ、と言った具合でしょう。 語り手:館内をご案内しつつ、色々とご紹介させて頂きますね。 語り手:───そうですねぇ……やはりオススメなのは歴史の偉人達、ですかね。 語り手:貴方様が学ばれた歴史と一致する点や全く違うように語り継がれている点など 語り手:貴方様がお持ちの知識が深ければ深いほど、よりお楽しみいただけるかと。 語り手:もちろん神話なんかもオススメですよ。 語り手:彼らの『記憶』(しょもつ)はどれを読んでも現実離れしており、まさしく絵に描いた物語の様でございますから。 語り手:───表紙のみの物ですか? 語り手:あぁ、それはこの世に産まれ落ちる前に亡くなってしまった方々の物ですね。 語り手:1度生命として誕生した以上、何かしらの記憶は必ず得るそうですから。 語り手:例えどんなに薄くとも、どんなに短くとも……これはそんな彼らが刻んだ、生きた証にございます。 語り手:とても大事な『記憶』(しょもつ)ですよ。 語り手:───さて、色々興味を引くものはあったかとは思いますが 語り手:貴方様がお望みなのは、おそらくこちらかと。 語り手:───えぇ、貴方様がご自身の存在と引き換えにお助けした、愛する方の『記憶』(しょもつ)にございます。 語り手:…どうぞ。ごゆっくりお読み下さい。 語り手:───間の真っ白なページは恐らく、貴方様との記憶でお間違いないかと。 語り手:……書き足されますか? 語り手:確証はありませんが、その抜け落ちたページに貴方様のことを書きたせば、思い出して貰えるかも─── 語り手:……左様ですか。それが貴方様の選択であるのならば、私はそれを尊重致します。 語り手:しかし、思いがけず……と言いましょうか、随分と嬉しそうな顔をしてらっしゃいますね? 語り手:───手紙…ですか?貴方様のことを覚えてらっしゃったのですか? 語り手:しかしそんなはずは……そうか、抜け落ちた空白のページは違和感として残り続けたのか。 語り手:そしてその違和感は、新たなるページを刻んだ……抜け落ちたはずの記憶を元に。 語り手:……いやはや、驚きました。まさかこんなことが起こりうるとは。 語り手:……おっと、そうでした。……こちらを 語り手:私個人のオススメでございます。 語り手:いわば『自伝』……貴方様ご自身の『記憶』(しょもつ)に御座います。 語り手:オススメの読み方は、逆から読む事です。 語り手:貴方様の最後を飾るシーンから、思い返すように、1ページ1ページ、ゆっくりとめくりながら読む。 語り手:私イチオシの読み方で御座います。 語り手:自分自身である事から、感情移入もしやすいですから。 語り手:そういえば、お伝えし忘れていましたね。 語り手:私、実は語り手をしておりまして 語り手:ここにある皆様の記憶が忘れられぬよう、時折劇として語り継いでいるのですが…… 語り手:近々、声と愛する人の記憶を失った一人のお嬢さんをご招待致した劇を開催致す予定にございます。 語り手:勝手ながら、私からのサービスに御座います。 語り手:よろしければいらして下さい。 語り手:桜の栞をお持ちになって

『記憶の図書館』〜名の刻まれた標紙〜 語り手:『記憶の図書館』へようこそ。 語り手:ここには、今生きるこの世界の人々から、歴史に名を残した偉人 語り手:はたまた、神話と呼ばれた架空の世界を生きた者たちまで……世を生きる全ての者たちが刻んだ、記憶が集う場所に御座います。 語り手:ご覧の通り、見渡す限りの本……これら全てが、『誰かの記憶』に御座います。 語り手:読まれる際は決して傷つけたりしないよう、丁寧にお扱い下さいますようお願い致します。 語り手:さぁどうぞ、ごゆっくりお読み下さい……と言っても、これだけの記憶 語り手:どれから手をつければ、と言った具合でしょう。 語り手:館内をご案内しつつ、色々とご紹介させて頂きますね。 語り手:───そうですねぇ……やはりオススメなのは歴史の偉人達、ですかね。 語り手:貴方様が学ばれた歴史と一致する点や全く違うように語り継がれている点など 語り手:貴方様がお持ちの知識が深ければ深いほど、よりお楽しみいただけるかと。 語り手:もちろん神話なんかもオススメですよ。 語り手:彼らの『記憶』(しょもつ)はどれを読んでも現実離れしており、まさしく絵に描いた物語の様でございますから。 語り手:───表紙のみの物ですか? 語り手:あぁ、それはこの世に産まれ落ちる前に亡くなってしまった方々の物ですね。 語り手:1度生命として誕生した以上、何かしらの記憶は必ず得るそうですから。 語り手:例えどんなに薄くとも、どんなに短くとも……これはそんな彼らが刻んだ、生きた証にございます。 語り手:とても大事な『記憶』(しょもつ)ですよ。 語り手:───さて、色々興味を引くものはあったかとは思いますが 語り手:貴方様がお望みなのは、おそらくこちらかと。 語り手:───えぇ、貴方様がご自身の存在と引き換えにお助けした、愛する方の『記憶』(しょもつ)にございます。 語り手:…どうぞ。ごゆっくりお読み下さい。 語り手:───間の真っ白なページは恐らく、貴方様との記憶でお間違いないかと。 語り手:……書き足されますか? 語り手:確証はありませんが、その抜け落ちたページに貴方様のことを書きたせば、思い出して貰えるかも─── 語り手:……左様ですか。それが貴方様の選択であるのならば、私はそれを尊重致します。 語り手:しかし、思いがけず……と言いましょうか、随分と嬉しそうな顔をしてらっしゃいますね? 語り手:───手紙…ですか?貴方様のことを覚えてらっしゃったのですか? 語り手:しかしそんなはずは……そうか、抜け落ちた空白のページは違和感として残り続けたのか。 語り手:そしてその違和感は、新たなるページを刻んだ……抜け落ちたはずの記憶を元に。 語り手:……いやはや、驚きました。まさかこんなことが起こりうるとは。 語り手:……おっと、そうでした。……こちらを 語り手:私個人のオススメでございます。 語り手:いわば『自伝』……貴方様ご自身の『記憶』(しょもつ)に御座います。 語り手:オススメの読み方は、逆から読む事です。 語り手:貴方様の最後を飾るシーンから、思い返すように、1ページ1ページ、ゆっくりとめくりながら読む。 語り手:私イチオシの読み方で御座います。 語り手:自分自身である事から、感情移入もしやすいですから。 語り手:そういえば、お伝えし忘れていましたね。 語り手:私、実は語り手をしておりまして 語り手:ここにある皆様の記憶が忘れられぬよう、時折劇として語り継いでいるのですが…… 語り手:近々、声と愛する人の記憶を失った一人のお嬢さんをご招待致した劇を開催致す予定にございます。 語り手:勝手ながら、私からのサービスに御座います。 語り手:よろしければいらして下さい。 語り手:桜の栞をお持ちになって