台本概要
756 views
タイトル | 復讐の果てに |
---|---|
作者名 | まりおん (@marion2009) |
ジャンル | ホラー |
演者人数 | 2人用台本(不問2) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 台本説明欄参照 |
説明 |
わたしに実害が無い範囲で、有料無料に関わらず全て自由にお使いください。 過度のアドリブ、内容や性別、役名の改編も好きにしてください。 わたしへの連絡や、作者名の表記なども特に必要ありません。 756 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
A | 不問 | 84 | 男性口調で書かれていますがご自由に。 |
B | 不問 | 82 | 男性口調で書かれていますがご自由に。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
タイトル:『復讐の果てに』(サスペンスドラマ)
0:
0:
0:薄暗い地下室
A:「・・・・・・うぅ・・・・・・ん?こ、ここは・・・?ここはどこだ?
A:っ!?何だこれ?動けない!?ん、んん!・・・はぁはぁ、くそっ。」
B:「ふっふっふっふっふ。」
A:「だ、誰だ!」
B:「自由を奪われた気持ちはいかがですか?」
A:「何だお前。お前が俺を拘束したのか?」
B:「そうです。わたしがあなたを拉致してここに監禁しました。」
A:「ふざけんな!早くこれを外せ!」
B:「・・・はぁ。あなた馬鹿ですか?わざわざ拉致監禁しておいて、外せと言われたから外す馬鹿がどこにいます?」
A:「くそっ!んん、んんん!・・・はぁはぁはぁ。」
B:「無駄ですよ。馬が引っ張ったって千切れないベルトです。人間の力でどうにかできるものではありません。」
A:「・・・何が目的だ。」
B:「目的・・・。そうですね。あなたをここに招待した目的は、『デスゲーム』、ですかね。」
A:「で、デスゲーム!?」
B:「とは言っても、プレイヤーはあなた一人。ゲームマスターのわたしと一対一の勝負です。」
A:「・・・それに勝てば、解放してくれるのか?」
B:「そうですね・・・。本当に勝つことができれば、生きて帰ることはできるかもしれません。」
A:「なんだよそれ!ゲームとか言って、結局はお前の気分次第じゃねぇかよ!」
B:「いけませんか?」
A:「当たり前だろ!そんなの卑怯じゃねえか!」
0:B、Aの頬をたたく
A:「うっ!」
B:「・・・まだ自分の立場がわかっていないようですね。何もせずに今この場で殺したっていいんですよ?」
A:「・・・・・・。」
B:「でも、それじゃあ面白くない。だから、あなたに生きるチャンスをあげようと言ってるんです。わかりました?」
A:「・・・わかった。」
B:「よろしい。ではゲームの説明をしますね。
B:まあ、ゲームと言っても、とても簡単です。私の質問に正解出来たらあなたの勝ち。これだけです。」
A:「・・・クイズということか?」
B:「ん~、クイズとは少し違うかもしれません。あなたはあなたの知っていることを答えるだけですから。」
A:「どういうことだ?」
B:「それは、質問を聞けばわかります。それではさっそく始めましょうか。」
A:「ちょ、ちょっと待ってくれ。」
B:(無視して)「質問です。わたしはあなたの『罪』を知っています。さて、その『罪』とは何でしょうか?」
A:「え?つ、罪?俺の?何のことだ?罪っていったい何のことだ?」
B:「さあ?それはあなたが一番よく知っているんじゃありませんか?」
A:「罪・・・、罪・・・、何だ・・・、何のことだ・・・。どれのことを言っている・・・?」
B:「あまりにたくさん罪を犯しすぎて、どれの事かわからないのですか?」
A:「いや、そうじゃない。そんな、罪と呼ばれるほどのことはしちゃいない。」
B:「・・・本当に何もしていないと?」
A:「本当だ!俺は何もしちゃいない!罪になるようなことなんてしちゃいない!」
B:「・・・そうですか。じゃあ、仕方ないですね。」
A:「お、おい。何をする。やめろ。」
B:「あなたが思い出しそうにないから、少しお手伝いをしてあげます。」
A:「小指を握って何をするつもりだ!」
B:「痛い思いをすれば何か思い出すかもしれません。」
A:「やめろ!おい、本当だ!本当に何もやってないんだ!だからやめてくれ!」
B:「そうですか・・・。ふん!」
A:「うあっ!・・・ああ・・・ああぁ・・・あうぅ・・・あぁ・・・はぁはぁ。」
B:「どうですか?何か思い出しましたか?」
A:「・・・やめてくれ・・・。本当に何もしてないんだ。頼む・・・。」
B:「・・・・・・。どうやら一本では足りないようですね。」
A:「やめろ!やめてくれ!」
B:「ではもう一本。」
A:「やめてくれ~!ぐあっ!ああああぁ・・・ううぅ・・・あはぁぁ・・・あああぁ・・・・・・。」
B:「どうですか?何か思い出しましたか?」
A:「はぁはぁ、言う。・・・言うから、・・・ちょっと待ってくれ。」
B:「少しだけですよ。」
A:「・・・どれだ?・・・あれか?あれの事なのか?でも、あの程度のことでこんな事するなんて狂ってるとしか・・・。」
B:「まだですか?わたしはあまり気が長い方ではありませんので。」
A:「わ、わかった。言う。」
B:「さ、話してもらいましょうか。あなたの罪をね。」
A:「・・・一週間前、よく行くスーパーでお釣り二千円のところ、三千円渡されたのに、・・・言わずにそのまま財布に入れて帰りました。すみません。」
B:「・・・・・・ん?」
A:「え?」
B:「・・・今のが、お前の罪?」
A:「・・・はい。」
B:「そんなわけねーだろ!」
A:「ええ?」
B:「そんなことのためにわざわざ拉致監禁しねーわ!」
A:「ですよね。」
B:「当たり前だろ!ふざけんなよ!」
A:「いや、俺も違うかな~とは思ったんですよ。」
B:「違うと思ったならなんで言うんだよ!」
A:「いや、一番初めに思い浮かんだので。」
B:「一番初めに浮かんでも、一番初めにはじけよ、そんな内容!」
A:「ですよね~。」
B:「ですよね~じゃねぇわ!いい加減にしろよ!
B:・・・次から、間違ったらこの釘を一本ずつあなたの足に打ちます。」
A:「なっ!?」
B:「ですから、今みたいなふざけた事を言わないように。わかりましたね?」
A:「わ、わかった。」
B:「じゃあ、早く。あなたの罪を白状しなさい。」
A:「・・・・・え~と、先月いつものスーパーで、お惣菜についてた半額シールをはがして、三割引きのお弁当に貼って半額でお弁当を買いました。すみません!」
B:「どうでもいいわ!どうでもいい!っていうか、なんでまたスーパーの話?わたしのこと、そこのスーパーの店長だと思ってる?」
A:「いえ。あそこの店長は七十近いおじいちゃんなので、全然違うっていうか・・・。」
B:「いらないから。店長の情報、いらないから。」
A:「でも、聞かれたので。」
B:「聞いたんじゃなくてツッコんだんだよ!
B:・・・わたしのこと舐めてます?」
A:「そ、そんなことはない。本当に、自分のやった罪を考えたらそれくらいしか思い浮かばなかったんだって!」
B:「とりあえず、間違えたのでこれを一本、プレゼントしますね。」
A:「や、やめろ!やめてくれ!」
B:「さあ、いきますよ。トントントンっと。ふははははは!」
A:「(笑いに被せて)ぐわあっ!あああぁぁぁぁぁ!ああああぁぁぁ・・・ああぁぁぁ・・・ああぁぁ・・・・・・。」
B:「・・・ふふふ。これで右足は床から動かせなくなりましたね。次間違えたら、左足も床に打ち付けてあげますから。」
A:「う、うぅ・・・。なんで・・・こんなこと・・・。」
B:「なんで?それはあなたが罪を犯したからですよ!・・・あなたが犯した罪は、この程度じゃ済まされないものですよ?わかってます?」
A:「俺が・・・、いったい何をしたというんだ・・・。」
B:「・・・本当に忘れているんですか?」
A:「本当に・・・、本当にわからないんだ。・・・頼む。ヒントだけでも教えてくれ。」
B:「・・・よくもあれだけのことをしておいて、忘れられるものですね・・・。
B:・・・いいでしょう。ヒントをあげます。」
A:「ほ、本当か?」
B:「ただし、ヒントが欲しければ左足にも釘を打たせてもらいます。」
A:「なっ!」
B:「どうします?ヒント無しで、思い出せるまでずっと監禁されたままでいるか。それとも、左足を犠牲にして、ヒントを聞いて思い出すか。」
A:「・・・・・・。」
B:「わたしはどちらでも構いませんよ?」
A:「・・・・・・やってくれ。」
B:「ん?何ですか?」
A:「何も思い浮かばない。このままじゃいつまで経っても解放してもらえない。・・・やってくれ。そしてヒントをくれ!」
B:「・・・勇気ある選択ですね。いいでしょう。その心意気に免じて、一発で打ち付けてあげますよ。」
A:「早く・・・、やってくれ!」
B:「いきますよ・・・、はい!」
A:「ぐああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!・・・・・ああ・・・・・・はぁはぁはぁはぁ・・・。」
B:「・・・これであなたの足は両方とも床に打ち付けられました。逃げることもできませんね。まあ、最初から逃げられませんけど。」
A:「・・・ひ、ヒントを・・・。」
B:「そうでした。ヒント。差し上げましょう。ヒントは、昔。ずっとずっと昔の話です。あなたがまだ子供だった頃のこと。」
A:「子供の・・・頃?」
B:「そう。あなたがまだ小学生だった頃の話です。」
A:「あ、あぁ・・・。」
B:「・・・思い出しましたか?」
A:「ま、まさか、あの事を知っているやつはいないはず・・・。」
B:「あれだけのことをしておいて、本当に隠し通せると思っていたのですか?」
A:「だ、だって、あれは事故ということでみんな納得したはず。」
B:「わたしは知っていました。あなたが犯人だということを。」
A:「・・・なぜ、俺が、・・・殺したのを・・・。どうやって・・・?」
B:「わたしがどうやって知ったのかは問題ではありませんよね?さあ、全部白状してください。あなたの罪を!」
A:「・・・俺は、小学生の時、・・・クラスで飼っていたハムスターのピー助を、・・・殺しました。」
B:「・・・・・・ん?」
A:「小動物は高いところから落としても着地して死なないって聞いたから試してみたくって・・・。でもさすがに六階はやりすぎたと思ってます。
ピー助を殺してしまって、すみませんでした!」
B:「え?え?え?ちょっと待って。ピー助って何?」
A:「だから、クラスで飼ってたハムスターの・・・。」
B:「いやいやいや、そうじゃなくて。違うでしょ。お前が殺したのは、小学生の女の子でしょ?」
A:「は?いや、俺そんなことしてないです。って言うか、人殺してたらこんな普通に生活できないでしょ。」
B:「いや、だから、今までそれをうまくごまかして、ここまで生きてきたんでしょうが!」
A:「そんなことしてませんって!」
B:「嘘吐くな!全部わかってるんだぞ!堀田しのぶ!」
A:「・・・え?・・・誰?」
B:「え?だから、堀田しのぶ、でしょ?」
A:「ううん。竹中。竹中ゆうです。」
B:「え?」
A:「俺・・・、竹中・・・ゆう、です。」
B:「・・・あれ~?・・・おかしいな~。あれ~?え?竹中?」
A:「竹中ゆうです。」
B:「あれ~?じゃあ、堀田しのぶは?」
A:「知らないです。誰ですか、それ。」
B:「ええ?あれ~?ちゃんと調べたんだけどな~。おかしいな~。え~?」
A:「あの・・・、もしかして、人違い、ですか?」
B:「・・・う~ん、そういうことに・・・、なるのかな?」
A:「・・・人違いで拉致監禁して、指折って、足に釘打ったんですか?」
B:「・・・謝った方がいいかな?」
A:「謝ったくらいじゃ許しませんけどね。」
B:「そういえば、なんで敬語なの?はじめタメ口だったじゃん。」
A:「そちらは、はじめ敬語でしたね。」
B:「そうだったっけ?覚えてないなぁ。でもさ、敬語やめない?なんか怖いよ。逆に怖い。うん。」
A:「・・・っていうか、これ、外してもらえませんか?それと、救急車呼んでください。」
B:「え?あ~、どうしようかな。」
A:「は?どうしようかな、じゃねえよ。早く外せよ。てめぇ、絶対許さねぇからな。」
B:「やっぱり?そうなっちゃいます?そうなっちゃいますよね?」
A:「当たり前だろ!」
B:「・・・はぁ。しょうがない。」
A:「ほら、さっさと外せって言ってんだよ!」
B:「ごめんなさいね。今あなたを解放しちゃうと、わたし逮捕されちゃって堀田しのぶに復讐できなくなっちゃうんだわ。」
A:「は?」
B:「だからね、あなたに恨みはないんだけど、もうこうなったら処分するしかないかなって。」
A:「処分?処分って、何言ってんだよ。」
B:「なるべく痛くないようにしますから、それで勘弁してください。」
A:「え?ちょ、ちょっと待って。」
B:「それじゃ、すみません。」
A:「ま、待てって!待て!待て!う、うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
0:おわり
タイトル:『復讐の果てに』(サスペンスドラマ)
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0:薄暗い地下室
A:「・・・・・・うぅ・・・・・・ん?こ、ここは・・・?ここはどこだ?
A:っ!?何だこれ?動けない!?ん、んん!・・・はぁはぁ、くそっ。」
B:「ふっふっふっふっふ。」
A:「だ、誰だ!」
B:「自由を奪われた気持ちはいかがですか?」
A:「何だお前。お前が俺を拘束したのか?」
B:「そうです。わたしがあなたを拉致してここに監禁しました。」
A:「ふざけんな!早くこれを外せ!」
B:「・・・はぁ。あなた馬鹿ですか?わざわざ拉致監禁しておいて、外せと言われたから外す馬鹿がどこにいます?」
A:「くそっ!んん、んんん!・・・はぁはぁはぁ。」
B:「無駄ですよ。馬が引っ張ったって千切れないベルトです。人間の力でどうにかできるものではありません。」
A:「・・・何が目的だ。」
B:「目的・・・。そうですね。あなたをここに招待した目的は、『デスゲーム』、ですかね。」
A:「で、デスゲーム!?」
B:「とは言っても、プレイヤーはあなた一人。ゲームマスターのわたしと一対一の勝負です。」
A:「・・・それに勝てば、解放してくれるのか?」
B:「そうですね・・・。本当に勝つことができれば、生きて帰ることはできるかもしれません。」
A:「なんだよそれ!ゲームとか言って、結局はお前の気分次第じゃねぇかよ!」
B:「いけませんか?」
A:「当たり前だろ!そんなの卑怯じゃねえか!」
0:B、Aの頬をたたく
A:「うっ!」
B:「・・・まだ自分の立場がわかっていないようですね。何もせずに今この場で殺したっていいんですよ?」
A:「・・・・・・。」
B:「でも、それじゃあ面白くない。だから、あなたに生きるチャンスをあげようと言ってるんです。わかりました?」
A:「・・・わかった。」
B:「よろしい。ではゲームの説明をしますね。
B:まあ、ゲームと言っても、とても簡単です。私の質問に正解出来たらあなたの勝ち。これだけです。」
A:「・・・クイズということか?」
B:「ん~、クイズとは少し違うかもしれません。あなたはあなたの知っていることを答えるだけですから。」
A:「どういうことだ?」
B:「それは、質問を聞けばわかります。それではさっそく始めましょうか。」
A:「ちょ、ちょっと待ってくれ。」
B:(無視して)「質問です。わたしはあなたの『罪』を知っています。さて、その『罪』とは何でしょうか?」
A:「え?つ、罪?俺の?何のことだ?罪っていったい何のことだ?」
B:「さあ?それはあなたが一番よく知っているんじゃありませんか?」
A:「罪・・・、罪・・・、何だ・・・、何のことだ・・・。どれのことを言っている・・・?」
B:「あまりにたくさん罪を犯しすぎて、どれの事かわからないのですか?」
A:「いや、そうじゃない。そんな、罪と呼ばれるほどのことはしちゃいない。」
B:「・・・本当に何もしていないと?」
A:「本当だ!俺は何もしちゃいない!罪になるようなことなんてしちゃいない!」
B:「・・・そうですか。じゃあ、仕方ないですね。」
A:「お、おい。何をする。やめろ。」
B:「あなたが思い出しそうにないから、少しお手伝いをしてあげます。」
A:「小指を握って何をするつもりだ!」
B:「痛い思いをすれば何か思い出すかもしれません。」
A:「やめろ!おい、本当だ!本当に何もやってないんだ!だからやめてくれ!」
B:「そうですか・・・。ふん!」
A:「うあっ!・・・ああ・・・ああぁ・・・あうぅ・・・あぁ・・・はぁはぁ。」
B:「どうですか?何か思い出しましたか?」
A:「・・・やめてくれ・・・。本当に何もしてないんだ。頼む・・・。」
B:「・・・・・・。どうやら一本では足りないようですね。」
A:「やめろ!やめてくれ!」
B:「ではもう一本。」
A:「やめてくれ~!ぐあっ!ああああぁ・・・ううぅ・・・あはぁぁ・・・あああぁ・・・・・・。」
B:「どうですか?何か思い出しましたか?」
A:「はぁはぁ、言う。・・・言うから、・・・ちょっと待ってくれ。」
B:「少しだけですよ。」
A:「・・・どれだ?・・・あれか?あれの事なのか?でも、あの程度のことでこんな事するなんて狂ってるとしか・・・。」
B:「まだですか?わたしはあまり気が長い方ではありませんので。」
A:「わ、わかった。言う。」
B:「さ、話してもらいましょうか。あなたの罪をね。」
A:「・・・一週間前、よく行くスーパーでお釣り二千円のところ、三千円渡されたのに、・・・言わずにそのまま財布に入れて帰りました。すみません。」
B:「・・・・・・ん?」
A:「え?」
B:「・・・今のが、お前の罪?」
A:「・・・はい。」
B:「そんなわけねーだろ!」
A:「ええ?」
B:「そんなことのためにわざわざ拉致監禁しねーわ!」
A:「ですよね。」
B:「当たり前だろ!ふざけんなよ!」
A:「いや、俺も違うかな~とは思ったんですよ。」
B:「違うと思ったならなんで言うんだよ!」
A:「いや、一番初めに思い浮かんだので。」
B:「一番初めに浮かんでも、一番初めにはじけよ、そんな内容!」
A:「ですよね~。」
B:「ですよね~じゃねぇわ!いい加減にしろよ!
B:・・・次から、間違ったらこの釘を一本ずつあなたの足に打ちます。」
A:「なっ!?」
B:「ですから、今みたいなふざけた事を言わないように。わかりましたね?」
A:「わ、わかった。」
B:「じゃあ、早く。あなたの罪を白状しなさい。」
A:「・・・・・え~と、先月いつものスーパーで、お惣菜についてた半額シールをはがして、三割引きのお弁当に貼って半額でお弁当を買いました。すみません!」
B:「どうでもいいわ!どうでもいい!っていうか、なんでまたスーパーの話?わたしのこと、そこのスーパーの店長だと思ってる?」
A:「いえ。あそこの店長は七十近いおじいちゃんなので、全然違うっていうか・・・。」
B:「いらないから。店長の情報、いらないから。」
A:「でも、聞かれたので。」
B:「聞いたんじゃなくてツッコんだんだよ!
B:・・・わたしのこと舐めてます?」
A:「そ、そんなことはない。本当に、自分のやった罪を考えたらそれくらいしか思い浮かばなかったんだって!」
B:「とりあえず、間違えたのでこれを一本、プレゼントしますね。」
A:「や、やめろ!やめてくれ!」
B:「さあ、いきますよ。トントントンっと。ふははははは!」
A:「(笑いに被せて)ぐわあっ!あああぁぁぁぁぁ!ああああぁぁぁ・・・ああぁぁぁ・・・ああぁぁ・・・・・・。」
B:「・・・ふふふ。これで右足は床から動かせなくなりましたね。次間違えたら、左足も床に打ち付けてあげますから。」
A:「う、うぅ・・・。なんで・・・こんなこと・・・。」
B:「なんで?それはあなたが罪を犯したからですよ!・・・あなたが犯した罪は、この程度じゃ済まされないものですよ?わかってます?」
A:「俺が・・・、いったい何をしたというんだ・・・。」
B:「・・・本当に忘れているんですか?」
A:「本当に・・・、本当にわからないんだ。・・・頼む。ヒントだけでも教えてくれ。」
B:「・・・よくもあれだけのことをしておいて、忘れられるものですね・・・。
B:・・・いいでしょう。ヒントをあげます。」
A:「ほ、本当か?」
B:「ただし、ヒントが欲しければ左足にも釘を打たせてもらいます。」
A:「なっ!」
B:「どうします?ヒント無しで、思い出せるまでずっと監禁されたままでいるか。それとも、左足を犠牲にして、ヒントを聞いて思い出すか。」
A:「・・・・・・。」
B:「わたしはどちらでも構いませんよ?」
A:「・・・・・・やってくれ。」
B:「ん?何ですか?」
A:「何も思い浮かばない。このままじゃいつまで経っても解放してもらえない。・・・やってくれ。そしてヒントをくれ!」
B:「・・・勇気ある選択ですね。いいでしょう。その心意気に免じて、一発で打ち付けてあげますよ。」
A:「早く・・・、やってくれ!」
B:「いきますよ・・・、はい!」
A:「ぐああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!・・・・・ああ・・・・・・はぁはぁはぁはぁ・・・。」
B:「・・・これであなたの足は両方とも床に打ち付けられました。逃げることもできませんね。まあ、最初から逃げられませんけど。」
A:「・・・ひ、ヒントを・・・。」
B:「そうでした。ヒント。差し上げましょう。ヒントは、昔。ずっとずっと昔の話です。あなたがまだ子供だった頃のこと。」
A:「子供の・・・頃?」
B:「そう。あなたがまだ小学生だった頃の話です。」
A:「あ、あぁ・・・。」
B:「・・・思い出しましたか?」
A:「ま、まさか、あの事を知っているやつはいないはず・・・。」
B:「あれだけのことをしておいて、本当に隠し通せると思っていたのですか?」
A:「だ、だって、あれは事故ということでみんな納得したはず。」
B:「わたしは知っていました。あなたが犯人だということを。」
A:「・・・なぜ、俺が、・・・殺したのを・・・。どうやって・・・?」
B:「わたしがどうやって知ったのかは問題ではありませんよね?さあ、全部白状してください。あなたの罪を!」
A:「・・・俺は、小学生の時、・・・クラスで飼っていたハムスターのピー助を、・・・殺しました。」
B:「・・・・・・ん?」
A:「小動物は高いところから落としても着地して死なないって聞いたから試してみたくって・・・。でもさすがに六階はやりすぎたと思ってます。
ピー助を殺してしまって、すみませんでした!」
B:「え?え?え?ちょっと待って。ピー助って何?」
A:「だから、クラスで飼ってたハムスターの・・・。」
B:「いやいやいや、そうじゃなくて。違うでしょ。お前が殺したのは、小学生の女の子でしょ?」
A:「は?いや、俺そんなことしてないです。って言うか、人殺してたらこんな普通に生活できないでしょ。」
B:「いや、だから、今までそれをうまくごまかして、ここまで生きてきたんでしょうが!」
A:「そんなことしてませんって!」
B:「嘘吐くな!全部わかってるんだぞ!堀田しのぶ!」
A:「・・・え?・・・誰?」
B:「え?だから、堀田しのぶ、でしょ?」
A:「ううん。竹中。竹中ゆうです。」
B:「え?」
A:「俺・・・、竹中・・・ゆう、です。」
B:「・・・あれ~?・・・おかしいな~。あれ~?え?竹中?」
A:「竹中ゆうです。」
B:「あれ~?じゃあ、堀田しのぶは?」
A:「知らないです。誰ですか、それ。」
B:「ええ?あれ~?ちゃんと調べたんだけどな~。おかしいな~。え~?」
A:「あの・・・、もしかして、人違い、ですか?」
B:「・・・う~ん、そういうことに・・・、なるのかな?」
A:「・・・人違いで拉致監禁して、指折って、足に釘打ったんですか?」
B:「・・・謝った方がいいかな?」
A:「謝ったくらいじゃ許しませんけどね。」
B:「そういえば、なんで敬語なの?はじめタメ口だったじゃん。」
A:「そちらは、はじめ敬語でしたね。」
B:「そうだったっけ?覚えてないなぁ。でもさ、敬語やめない?なんか怖いよ。逆に怖い。うん。」
A:「・・・っていうか、これ、外してもらえませんか?それと、救急車呼んでください。」
B:「え?あ~、どうしようかな。」
A:「は?どうしようかな、じゃねえよ。早く外せよ。てめぇ、絶対許さねぇからな。」
B:「やっぱり?そうなっちゃいます?そうなっちゃいますよね?」
A:「当たり前だろ!」
B:「・・・はぁ。しょうがない。」
A:「ほら、さっさと外せって言ってんだよ!」
B:「ごめんなさいね。今あなたを解放しちゃうと、わたし逮捕されちゃって堀田しのぶに復讐できなくなっちゃうんだわ。」
A:「は?」
B:「だからね、あなたに恨みはないんだけど、もうこうなったら処分するしかないかなって。」
A:「処分?処分って、何言ってんだよ。」
B:「なるべく痛くないようにしますから、それで勘弁してください。」
A:「え?ちょ、ちょっと待って。」
B:「それじゃ、すみません。」
A:「ま、待てって!待て!待て!う、うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
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