台本概要

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タイトル バディ3 ~2つのバディ~
作者名 赤影  (@akakage_sekiyou)
ジャンル その他
演者人数 4人用台本(男3、不問1)
時間 40 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 とあるところにバディを組む青年達がいた。
やたらと目の良いカイトと鉄パイプを武器に戦うケンヤ。
彼らは法の目を掻い潜るシリアルキラーを秘かに裁いていた。
そんな彼らの前に、もう一つのバディが現れる。
彼らは敵か、それとも味方か・・・
そしてカイトとケンヤの過去が明かされる――・・・

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
カイト 113 やたらと目が良い。 ケンヤと共にシリアルキラー狩りをしている。
ケンヤ 121 喧嘩っ早く脳筋気味。 鉄パイプを武器にカイトと共にシリアルキラー狩りをしている。
リョウタ 81 聴覚の能力者。バディであるケイに甘い。銃を扱う。
ケイ 不問 94 言霊の能力者。バディであるリョウタのいう事をよく聞く。刀を扱う。(一人称変更可)
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
リョウタ:ケイ、高野が殺られたみたいだよ ケイ:え、あの男狩りが? リョウタ:ああ ケイ:わぁお!すごいね、リョウタ!どんな奴が殺ったの? リョウタ:聞こえたのは、カイトとケンヤって名前 ケイ:へぇ・・・そいつらも能力者? リョウタ:どうやらカイトの方は能力者みたいだけどな。ケンヤは半人外らしい ケイ:能力者と半人外の二人組かぁ・・・どんな奴らなんだろうねぇ リョウタ:ワクワクしてない? ケイ:してるよ!だってなんか、面白そうじゃん! リョウタ:好きだねぇ ケイ:うん!ねぇ、いつそいつらに会いに行く? リョウタ:まぁだ。もっと情報を集めてからじゃないと、高野みたいに殺られちゃうよ? ケイ:えー・・・それはヤダー リョウタ:じゃあもうちょっと我慢 ケイ:ん・・・わかった リョウタ:ちゃんとケイが楽しめるように、しっかり聞き耳たてといてあげるから ケイ:ありがとう、リョウタ! 0: 0: 0: 0: カイト:最近、誰かに見られてる気がする ケンヤ:誰かって、誰だよ? カイト:それが分かったら苦労しねぇよ ケンヤ:つーか、お前以上に目が良い奴なんているのか? カイト:さぁな・・・だが、上には上がいるもんだ ケンヤ:なんだよ、カイト。やけに慎重じゃねぇか カイト:当たり前だろ。つい先日、それで痛い目に遭ったんだからよ ケンヤ:まぁなぁ・・・俺も傷はふさがったとは言え、まだ全快とまではいかねぇし。カイトに至っては腕吊ったままだし・・・ カイト:誰かさんの馬鹿力のお陰でな ケンヤ:だから悪かったって! カイト:・・・それにしても気持ち悪ぃ・・・ ケンヤ:いや、何もそこまで言わなくてもいいだろうがよ カイト:お前の事じゃねぇよ。最近感じる気配の事だ ケンヤ:あー、さっき言ってた・・・ カイト:ああ。見張られてるっつーか・・・いや、見られてる感じではねぇんだが・・・探られてる感じはするんだよな ケンヤ:・・・お前の目でも見つけられねぇとか・・・高野より強敵なんじゃねぇの? カイト:まだ敵と決まったわけじゃねぇが・・・敵だったら確実に厄介だな ケンヤ:俺に何かできる事、あるか? カイト:脳筋のお前にゃ・・・あ、いや。ある。つきまとってくる匂いがないか気にしといてくれ ケンヤ:おう、任せとけ! 0: 0: 0: 0: リョウタ:・・・目が良い・・・視覚の能力者か・・・半人外の方は鼻が良いみたいだな。犬系の人外か・・・? ケイ:目と鼻?リョウタと私が耳と口だから、四人揃ったらだいぶ強いね リョウタ:あいつらの仲間になってシリアルキラー狩りでもする? ケイ:ううん、しない。めんどくさそうだもん リョウタ:あね ケイ:向こうはリョウタに聞き耳たてられてる事、気付いてるの? リョウタ:んー・・・探られてる気がするって程度みたいだね ケイ:じゃあリョウタの能力の方がその二人より上の可能性があるって事だね。さっすがリョウタ! リョウタ:わかんないよ?こっちは高野がやられた現場を偶然聞いてたから向こうの存在に先に気付けただけで、逆だったら向こうがこっちに気付いてたかもしれない ケイ:でも高野の存在に聞き耳たててたのはリョウタが先だったからこそ、こっちが先に気付けたわけでしょ? リョウタ:まぁね ケイ:じゃあやっぱりリョウタはすごいよ! リョウタ:ふふ、ありがとう ケイ:それに、私の能力でリョウタの能力はさらに力を増すし。リョウタがいてくれれば、私ももっともっと頑張れるし!だから、誰にも負けないよ リョウタ:それは嬉しいけど、慢心(まんしん)は危ないよ? ケイ:大丈夫、わかってるよ! ケイ:ねぇ、リョウタ? リョウタ:んー? ケイ:『リョウタの能力はとっても強いよ』 リョウタ:うん、ケイの能力のお陰だよ ケイ:えへへ! 0: 0: 0: 0: カイト:あああ、気持ち悪ぃ!! ケンヤ:落ち着けって、カイト カイト:クソッ。脳筋のケンヤにまで言われるとは・・・ ケンヤ:おい? カイト:にしても、俺の目でも見つけられず、ケンヤの鼻でも嗅ぎ取れねぇなんて、どんだけ遠くから探られてんだよ、クソッ ケンヤ:あれからずっと匂いに気を付けてんだけどな。それらしき匂いは全然感じねぇんだよな・・・ カイト:とにかく、ここにいても始まらねぇ。勘(かん)頼りになっちまうが、気配のする方へ行ってみるしかねぇな ケンヤ:行動あるのみってやつだな 0: 0: 0: 0: カイト:どうだ? ケンヤ:うーん・・・こっちの方な気はするんだけどよぉ・・・ カイト:ああ。俺も同じ方から気配を感じる気がする・・・気がするだけってのが悔しいが・・・ ケンヤ:だよなぁ・・・ ケンヤ:・・・なぁ、カイト カイト:なんだ ケンヤ:お前って標的見つける時って、いつもこんな思いしてんのか? カイト:いや、ここまでもどかしい思いをしたのは初めてだ カイト:いつもなら、観察してりゃあどっかしらに違和感を覚える奴が見えてくる。だが今回はそれが全くねぇ・・・それこそ、違和感を覚えるほどにな ケイ:そりゃそうだよ カイト:なっ!誰・・・ ケイ:『カイトは私とリョウタを見つけられないし、ケンヤは嗅ぎ分けられない』 カイト:・・・・・・あ・・・? ケンヤ:・・・・・・ん?カイト、今なんか言ったか? カイト:・・・いや、何も・・・ ケンヤ:っかしいなぁ・・・今、確かになんか感じた気がするんだが・・・ カイト:・・・ああ・・・ 0: 0: 0: 0: ケイ:あはははは!たっのしーい!! リョウタ:あんまり無茶はするなよ? ケイ:大丈夫だよ。リョウタと私の能力を合わせてるんだもん。見つけられっこないよ リョウタ:まぁね?それに、ケイは能力関係なしに気配薄いからね ケイ:そだよー!野良猫にだってびっくりされるんだから。ハハッ! リョウタ:そんなケイが喜ぶことを教えてあげようか ケイ:何々? リョウタ:半人外のケンヤな?あいつ、狼男の血を引いてるらしいぞ ケイ:狼!?わぁお!狼好き! リョウタ:知ってる ケイ:でもあいつ、耳も尻尾もないからモフモフできない リョウタ:モフモフだったらしてた? ケイ:しなーい。それにあいつ、首輪してた リョウタ:チョーカーな? ケイ:狼に首輪は私的になし!完全にカイトに飼い慣らされてるじゃん リョウタ:ケイにしては鋭いな。そうだよ、ケンヤはカイトの能力で飼い慣らされてる ケイ:私にしてはは余計! リョウタ:ははは。情報も集まった事だし、そろそろ正式にご対面といこうか ケイ:やった!楽しくなるといいねぇ! 0: 0: 0:後日、街中にて 0: カイト:っ!・・・ケンヤ ケンヤ:なんだ? カイト:・・・見つけた ケンヤ:マジか!? カイト:ああ。向かいの通りを歩いてる二人組。あいつらだ ケンヤ:え?でも一人はタバコ吸ってるぜ?少なくないとは言え、あんまり嗅がねぇタバコの匂いだ。今回ばっかしはお前の勘違いじゃあ・・・ カイト:いや、間違いねぇ。行くぞ ケンヤ:あ、おい、カイト! 0: 0: 0: 0: カイト:おい、あんたら リョウタ:はい? カイト:うまく隠れてたみたいだが、ようやく見つけたぜ ケイ:ようやく見つけた? カイト:とぼけるな。あんたらだろう?最近ずっと俺達を探ってたのは ケイ:っはははは! ケンヤ:あ?何がおかしいんだ ケイ:おめでたいなぁ!本当に自分達が見つけたと思ってる? リョウタ:こっちから会いに来たんだよ ケンヤ:なっ、じゃあやっぱりこいつらが・・・! カイト:チッ。何が目的で俺達を探ってた? リョウタ:そう急ぐなって。せっかく会えたんだから、場所を変えてゆっくり話そうぜ? ケイ:そうそう。ほら、『カイト、ケンヤ、行くよ』 0:(同時に) カイト:・・・おう・・・ ケンヤ:・・・おう・・・ 0: 0: 0: 0: カイト:っ!ここは・・・ ケンヤ:高野と戦った場所じゃねぇか! リョウタ:おーおー、やっぱり覚えてたか ケイ:そりゃそんなすぐには忘れないでしょ ケンヤ:なんでテメェらがここを知ってんだ! ケイ:さぁ?なんででしょう? カイト:・・・あんたらも能力者か・・・ リョウタ:せーかい♡ ケイ:さっすが、観察が得意なだけあるねぇ カイト:っ!? ケンヤ:なんでカイトの特技まで・・・ カイト:バカケンヤ!得体の知れない相手にこっちの情報バラすな! ケンヤ:わ、悪ぃ・・・ ケイ:バラしたってなんの問題もないよ? リョウタ:ああ。知ってるからな カイト:知ってる・・・? リョウタ:ああ。高野と戦った時からずっとな ケンヤ:っ!お前ら、高野の仲間か! ケイ:ちげーし ケンヤ:じゃあ・・・ リョウタ:あの男狩りを見張ってたら、あんたらがあいつを倒してた。ただそれだけだ ケイ:私達から高野みたいな血の匂いがする?ワンちゃん ケンヤ:俺はワンちゃんじゃ カイト:ちょっと待て!テメェら、どこまで俺達の事を知ってやがる リョウタ:さぁ?どこまでだろうな? ケイ:どこまでだって知れるしね ケンヤ:どういう事だ? リョウタ:おーおー、頑張って考えろ? カイト:・・・俺達を見張る二人の能力者・・・俺が見えなかった・・・っ、視線を感じなかった・・・?・・・なら、音に関する能力者か? カイト:いや、音を出すなら何らかのアクションが必要だ・・・それを俺が見逃すはずがない・・・つまり、お前ら二人、もしくはどちらかは「聞く」能力者だな ケイ:ほう? リョウタ:おーおー、よく考えたじゃねぇか。ほめてやるよ ケンヤ:聞くって事は、カイトから見えないとこで俺達の会話を聞いてたって事か!?どんだけ耳いいんだよ!? ケイ:あっはははは!それが能力者ってもんでしょうが! ケンヤ:そうなのか? カイト:黙ってろケンヤ リョウタ:カイト、お前さ、そいつとバディだって言ってる割には、隠し事が多いみたいだな? カイト:っ! ケンヤ:え? ケイ:当たり前だよねぇ。だって、ケンヤを飼い慣らすために能力使ってるんだもん ケンヤ:は? カイト:そんな事はない! ケイ:狼ってさぁ、孤高で気高い姿がかっこいいと思うんだ。それをさ?テメェの都合のいいように飼い慣らすために能力使ってさ?私、あんた、嫌い カイト:知った事か! ケンヤ:おいカイト・・・俺に能力使ってるって、どういう事だよ?お前、能力者なのか? ケイ:え、そっから? リョウタ:ケーイ。自分の能力で操ってるってバレないためには、能力者である事自体を隠すのが一番だろ? ケイ:あー、まぁね? ケンヤ:なぁカイト、こいつらが言ってる事は本当なのか!? カイト:全員黙れ! ケイ:『カイトが黙れ。そして動くな』 カイト:むぐっ!? リョウタ:教えてやるよ、ケンヤ ケンヤ:・・・・・・・・・ リョウタ:カイトは「目の能力者」。常人よりも視力がいいだけじゃなく、観察眼にも優れてる。加えてその目を見た奴を洗脳する能力もあるみてぇだな ケンヤ:洗、脳・・・ ケイ:そーそー。だから匂いと視線で相手を誘惑する高野の洗脳にかかったあんたを、正気に戻すためにさらに上から洗脳し直したみたいだね ケイ:まぁ、今のケンヤが正気かと言われれば、そんな事はないんだろうけどね! ケンヤ:どういう事だよカイト! カイト:・・・・・・っ ケイ:カイトは喋れないよ?私が黙れって言ったから リョウタ:あんまり自分の能力バラすな?ケイ ケイ:バレたって防ぎようがないじゃん リョウタ:まぁね? ケンヤ:なんなんだよ・・・何がどうなってんだよ? ケンヤ:カイトが能力者で、俺が洗脳されてる・・・? リョウタ:おーおー、悩め悩め ケンヤ:わけわかんねぇよ! ケイ:聞いてた通りの脳筋だなぁ!ははは! リョウタ:ヒント、欲しい? ケンヤ:・・・ヒント・・・? ケイ:リョウタやっさしーい! リョウタ:ケイ ケイ:あいよ!『カイトとの出会いを語れ、ケンヤ』 ケンヤ:カイトとの・・・出会い・・・ 0: 0: 0:過去 0: カイト:あんたが犬夜(けんや)か ケンヤ:あ?誰だ、テメェ カイト:誰だっていいだろ。それよりお前、ここら辺の悪ガキどもを随分と可愛がってるみてぇじゃねぇか ケンヤ:はんっ、力もねぇくせに幅利かせてるクソガキどもを、ちいとばかし懲(こ)らしめてやってるだけだよ カイト:ちょっとやりすぎなんだよ ケンヤ:あ?なんだ?文句があるってのか? カイト:ああ。その通りだ ケンヤ:なんだなんだ、悪ガキを痛めつけてる悪党を懲らしめる正義のヒーロー様ってか!? カイト:ヒーローなんざ騙(かた)る気はないがな ケンヤ:じゃあ何だってんだ? カイト:別に何者でもない。ただ目に余る奴をぶっ潰そうってだけの、偽善者だよ ケンヤ:ハッ!自分で言ってりゃ世話ねぇな! ケンヤ:だが、いいぜぇ?気に食わない奴を拳でぶちのめそうって考えは、嫌いじゃねぇ。相手になってやるよ! カイト:そりゃどう、もっ! ケンヤ:おっと!ナイフ使いか。そんなリーチで俺に勝てるか!?オラァ! カイト:くっ!確かに鉄パイプとナイフじゃ、リーチに差がありすぎるな ケンヤ:ハハッ!喧嘩ふっかけといて降参ですーなんて言わねぇよなぁ!? カイト:言わねぇよ! ケンヤ:うぉっ!こいつ、ナイフ投げてきやがった・・・武器をテメェから捨てるなんて、どういうつもりだ? カイト:捨ててねぇよ。そもそも、武器がそれだけだなんて誰が言った? ケンヤ:あ?って、あっぶね! カイト:チッ。これも避けやがるか ケンヤ:その服の中、ナイフだらけかよ! カイト:ナイフだけじゃねぇ、よっ! ケンヤ:くっ!何だ今の?苦無(くない)か?忍びかよ、テメェ カイト:弾(はじ)くなよ、つれねぇなぁ! ケンヤ:わざわざ喰らってやるわけねぇだろ!ッラァ! カイト:クソッ、思ったよりいい動きしやがるっ! 0: 0: 0:現在 0: ケイ:それで?二人は戦って、『どうなったの?』 ケンヤ:俺達は戦って・・・二人ともボロボロになって・・・そしたら、カイトが・・・ リョウタ:カイトが? ケンヤ:カイトが・・・攻撃をやめて・・・それで・・・ カイト:んーっ!んーっ! リョウタ:ケイ、解けてきてるよ ケイ:あーもう、いいところなのに。『カイト、動かず黙ってて』 カイト:っ! リョウタ:で、ケンヤ。続きは? 0: 0: 0:過去 0: ケンヤ:はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・っ、テメェ、なかなかやるじゃねぇか・・・ カイト:クソッ・・・ここまで手こずるとは・・・・・・いや、待てよ・・・? ケンヤ:よそ見してんじゃ、ねぇっ! カイト:っと!ちょっと待て! ケンヤ:ぁあ!? カイト:お前、俺と手を組まねぇか? ケンヤ:はぁ!? カイト:俺は、今はまだテメェみてぇなチンピラを相手取るのがやっとだ ケンヤ:誰がチンピラだテメェ カイト:だが、力をつけてシリアルキラー狩りをしようと思ってる ケンヤ:無視すんじゃねぇ! カイト:が、それには時間がかかる。けど俺とお前が組めば、今すぐにでも実行できるはずだ ケンヤ:興味ねぇよ カイト:お前も悪ガキを懲らしめてるだろう。それがもっと強い相手になるだけだ ケンヤ:誰が誰を殺そうが、興味ねぇ。俺は俺に喧嘩売ってくる奴をぶちのめすだけだ カイト:相手が強くなって負けるのが怖ぇのか ケンヤ:あ!?んなわけねぇだろ! カイト:なら ケンヤ:俺は誰の指図(さしず)も受けねぇ! カイト:・・・仕方ねぇ・・・おい、犬夜、俺の目を見ろ ケンヤ:あ? カイト:『お前は今から俺のバディのケンヤだ』 ケンヤ:・・・あ?・・・ カイト:『俺と一緒にシリアルキラー狩りをする』 ケンヤ:・・・あ、ああ・・・それも、悪くねぇ、な・・・・・・ 0: 0: 0:現在 0: リョウタ:なるほどな ケイ:カイトの洗脳は目を見なけりゃすむって事か。なら楽勝じゃん ケンヤ:・・・あれ・・・俺は・・・俺、は・・・? ケイ:おっとっと。狼をいじめる趣味はないから『戻っておいで、ケンヤ』 ケンヤ:・・・あ、あれ・・・ リョウタ:おーおー、自分が誰だかわかるか? ケンヤ:・・・俺、は・・・ケンヤ・・・ リョウタ:じゃあそこでこっちを睨んでる奴は? ケンヤ:あいつは・・・カイト・・・俺の、バディ・・・? ケイ:おー、結構な回数洗脳受けてたっぽいねぇ。刷り込みがすげぇや ケンヤ:刷り、込み・・・? ケイ:『気にしなくていいよ、ケンヤ』 ケンヤ:・・・・・・・・・ リョウタ:じゃあ、そろそろカイトの拘束も解いてやろうか ケイ:そだね。『カイト、動いていいし、喋っていいよ』 カイト:テメェら!! リョウタ:うるせっ ケイ:静かにさせる? リョウタ:いや、いいよ ケンヤ:・・・カイト・・・? カイト:ケンヤ!俺の目を見 ケイ:『カイトの目を見るな、ケンヤ』 カイト:くっ! ケイ:あんまり狼いじめんじゃねぇよ リョウタ:おーおー、すげぇ殺気。ケイはほんと狼が好きだなぁ ケイ:うん、好きだよ。さっきの話を聞く限り、元々のケンヤはしっかり狼気質だったっぽいし。それを捻(ね)じ曲げて自分の思い通りにさせようとしてるカイトは嫌い リョウタ:嫌われてんなぁ(笑) カイト:テメェらの目的はなんだ! ケイ:目的?面白いから遊んでる。それだけだよ? カイト:面白いから、だと・・・? ケイ:そ。別にあんたが狙ってるような人殺しをしてるわけでもないし、あんたみたいに他人を操って命を危険にさらさせたりもしてないし カイト:俺はッ! ケンヤ:おい、チビ。あんまりうちの相棒、いじめんじゃねぇぞ? ケイ:っ!わぁお リョウタ:へぇ。洗脳が解けかけててもそいつを庇(かば)うか ケンヤ:カイトが俺に何かしたってのは、なんとなくわかった。けどな。それとテメェらの行いを許すかは、話がちげぇんだよ ケイ:・・・許す? ケンヤ:テメェらのやり方は気に食わねぇ。理由も気に食わねぇ。だから俺は、利用されてようが何だろうが、カイトと一緒にテメェらをぶっ潰す カイト:ケンヤ・・・ ケイ:え、私狼に嫌われた? リョウタ:嫌われたな ケイ:・・・ふーん、あっそ。せっかく洗脳解いてあげようと思ってたのに リョウタ:拗(す)ねるなって ケイ:そのまま一生カイトに飼い慣らされてればぁ? ケンヤ:何様のつもりだ、テメェら ケイ:テメェが何様のつもりだ、犬っころ ケンヤ:あ? リョウタ:落ち着け、ケイ カイト:ケンヤ!そいつらはシリアルキラーじゃねぇが、確実に俺達の敵だ! ケンヤ:だろうなぁ カイト:殺るぞ! ケンヤ:おう! リョウタ:はぁ・・・血の気の多い奴らばっかで困る・・・ ケイ:向かってくんなら敵でしょ。ぶっ潰そ、リョウタ リョウタ:・・・相手も殺る気満々みたいだし、仕方ねぇか ケンヤ:素手で俺達とやろうってのか!? ケイ:誰が素手? ケンヤ:なっ、刀!?いったいどこから・・・ ケイ:ずっと持ってたよぉ? カイト:っ!ケンヤ、おそらくそいつの能力は言霊(ことだま)だ!それで周囲の奴らに刀を持ってないと思い込ませてたんだろう! ケイ:わぁお!よくわかったね!さすが目の能力者! ケンヤ:なら耳を塞げば大丈夫だな! リョウタ:バカか、お前 ケイ:ハハッ!戦闘中にどうやって耳を塞ぐんだか! ケンヤ:なら、喋れねぇくらい攻撃してやるよ!オラァ! リョウタ:イヤージャック ケイ:『当たらないよ!』 ケンヤ:なっ!?俺が外した!? カイト:これならどうだ! リョウタ:おーおー、銃とは・・・武器が被ったな。ケイ ケイ:『カイトとケンヤの攻撃は、私とリョウタには』 ケンヤ:させるかぁ!! ケイ:チッ! リョウタ:・・・相手が悪そうだな。チェンジだ。イヤージャック ケイ:オッケー!『カイトの攻撃は私には当たらない!』 リョウタ:おら、犬っころ。お前の相手は俺がしてやるよ。イヤージャック ケイ:『ケンヤの攻撃はリョウタには当たらない!』 ケイ:さぁ、楽しもう!? カイト:クソッ。あのチビ、ことごとく銃弾を避けやがる!デカブツの方も見た目によらず素早い動きをしやがるし・・・ ケンヤ:クソッ!なんで攻撃が当たらねぇ! リョウタ:教えてやろうか? ケンヤ:ああ? リョウタ:俺がお前らの耳をジャックして、ケイの言霊をダイレクトに伝えたからだよ ケンヤ:はぁ!? リョウタ:おーおー、さすが脳筋。ここまで言ってわからねぇか カイト:っ!そういう事か! ケイ:ほぉらぁ!『カイト、私の毛先だけを見て!』 カイト:くっ! ケイ:だから言ったじゃん!わかったところで防ぎようがないって! ケイ:リョウタと私は最強のバディだからね! カイト:ほざけ!! ケイ:当たらないってば!あはは! カイト:・・・テメェには、な ケイ:は? リョウタ:ぐぁっ! ケイ:!?リョウタ!? カイト:ハハッ。ちょこまか動くから大変だったが、テメェの毛先とデカブツが一直線になってくれて助かったぜ ケイ:テメェ、よくもリョウタをぉおおお!! リョウタ:大丈夫だケイ!落ち着け! カイト:ぐぁああっ! ケンヤ:カイト!テメェこのチビ助がぁあ!! リョウタ:行かせるか!! ケンヤ:オラぁ!!(鉄パイプをケイに投げつける) リョウタ:なっ!ケイ! ケイ:がぁあっ! リョウタ:よくも・・・よくもケイに傷をぉおおお!!! カイト:ぐぁっ、クソッ!チビが動けねぇ今が反撃のチャンスなのに、銃弾の嵐と視線の固定はきついぜ・・・っ! ケンヤ:クソッ!鉄パイプ投げちまったから銃弾の弾きようがねぇ! ケンヤ:カイト!ここは一旦引くぞ! カイト:ああ!悪ぃが抱えてってくれ! ケンヤ:任せろ! ケイ:クソがぁあ!逃がさねぇぞ!!!! リョウタ:待てケイ!!動くな! ケイ:けどあいつら、リョウタに傷を!! リョウタ:俺だって腸(はらわた)煮えくり返ってる!けど落ち着け ケイ:・・・ぁああああクソッ!!!今度会ったらただじゃおかねぇ!! リョウタ:ああ。ケイを傷つけたこと、たっぷりと後悔させてやる 0: 0: 0: 0: カイト:クソ・・・なんつー厄介な能力だ・・・まだ奴の毛先に視線が固定されてやがる・・・ ケンヤ:・・・この位置からでも見えてるって事は、やっぱりカイト、お前も能力者なんだな カイト:・・・ああ・・・ ケンヤ:じゃあ、奴らが言ってたことも事実か? カイト:・・・ああ・・・ ケンヤ:・・・なるほど。俺はお前に洗脳されて、お前とバディになったわけか カイト:そうだ ケンヤ:で? カイト:で? ケンヤ:これからも俺を洗脳すんのか? カイト:それは・・・お前次第だ ケンヤ:俺次第? カイト:ああ。これからも俺とバディとしてシリアルキラー狩りを続けてくれるなら、俺はもうお前を洗脳したりしない。だが、そうじゃないなら・・・ ケンヤ:・・・なるほどなぁ ケンヤ:そんだけ正直に言ったって事は、俺がお前に協力してれば、本当に洗脳はされねぇんだろうな カイト:ああ。約束する ケンヤ:・・・本当にそうか? カイト:ああ ケンヤ:けど、まだ隠してる事、あんだろ カイト:・・・・・・ ケンヤ:奴らの、お陰っつーのも癪(しゃく)だが、奴らのお陰でお前の洗脳が薄れてる今、俺の勘は昔みてぇに鋭くなってる ケンヤ:その俺の勘が言ってんだ。お前はまだ何か隠してるってな、カイト カイト:・・・・・・・・・ ケンヤ:言えよ、カイト。そしたらこれからもお前に協力してやる カイト:・・・・・・この、シリアルキラー狩りが終わったら・・・ ケンヤ:・・・・・・・・・ カイト:・・・俺を殺せ、ケンヤ ケンヤ:は? カイト:俺の両親はシリアルキラーに殺された。だから俺は似たような奴らが許せねぇ。それでお前を巻き込んでこんな事をしてる カイト:が。殺人鬼相手とは言え、俺がしてる事も奴らと変わらねぇ。だから、殺してくれ ケンヤ:・・・・・・・・・ カイト:・・・奴らと同じまま、生きてたくはねぇんだ。だから、全部片付いたら、お前に殺されようと思ってた。お前を洗脳して危険にさらし続けた罪滅ぼしのためにも・・・ ケンヤ:・・・・・・それが、お前の秘密か? カイト:ああ。これで全部だ ケンヤ:そうか・・・いいぜ。全部片付いたら、殺してやるよ、お前の事 カイト:ありがとう、ケンヤ ケンヤ:けどま、相当先の事になりそうだけどな カイト:・・・ああ、そうだな カイト:変な因縁(いんねん)を作っちまったもんだ ケンヤ:全くだぜ、ハハッ カイト:・・・リョウタとケイ・・・奴らとはまた対峙(たいじ)する事になるんだろうな ケンヤ:ああ。その時はきっちりと今日の礼をしてやるぜ カイト:ああ・・・! 0: 0: 0:バディ4へ続く

リョウタ:ケイ、高野が殺られたみたいだよ ケイ:え、あの男狩りが? リョウタ:ああ ケイ:わぁお!すごいね、リョウタ!どんな奴が殺ったの? リョウタ:聞こえたのは、カイトとケンヤって名前 ケイ:へぇ・・・そいつらも能力者? リョウタ:どうやらカイトの方は能力者みたいだけどな。ケンヤは半人外らしい ケイ:能力者と半人外の二人組かぁ・・・どんな奴らなんだろうねぇ リョウタ:ワクワクしてない? ケイ:してるよ!だってなんか、面白そうじゃん! リョウタ:好きだねぇ ケイ:うん!ねぇ、いつそいつらに会いに行く? リョウタ:まぁだ。もっと情報を集めてからじゃないと、高野みたいに殺られちゃうよ? ケイ:えー・・・それはヤダー リョウタ:じゃあもうちょっと我慢 ケイ:ん・・・わかった リョウタ:ちゃんとケイが楽しめるように、しっかり聞き耳たてといてあげるから ケイ:ありがとう、リョウタ! 0: 0: 0: 0: カイト:最近、誰かに見られてる気がする ケンヤ:誰かって、誰だよ? カイト:それが分かったら苦労しねぇよ ケンヤ:つーか、お前以上に目が良い奴なんているのか? カイト:さぁな・・・だが、上には上がいるもんだ ケンヤ:なんだよ、カイト。やけに慎重じゃねぇか カイト:当たり前だろ。つい先日、それで痛い目に遭ったんだからよ ケンヤ:まぁなぁ・・・俺も傷はふさがったとは言え、まだ全快とまではいかねぇし。カイトに至っては腕吊ったままだし・・・ カイト:誰かさんの馬鹿力のお陰でな ケンヤ:だから悪かったって! カイト:・・・それにしても気持ち悪ぃ・・・ ケンヤ:いや、何もそこまで言わなくてもいいだろうがよ カイト:お前の事じゃねぇよ。最近感じる気配の事だ ケンヤ:あー、さっき言ってた・・・ カイト:ああ。見張られてるっつーか・・・いや、見られてる感じではねぇんだが・・・探られてる感じはするんだよな ケンヤ:・・・お前の目でも見つけられねぇとか・・・高野より強敵なんじゃねぇの? カイト:まだ敵と決まったわけじゃねぇが・・・敵だったら確実に厄介だな ケンヤ:俺に何かできる事、あるか? カイト:脳筋のお前にゃ・・・あ、いや。ある。つきまとってくる匂いがないか気にしといてくれ ケンヤ:おう、任せとけ! 0: 0: 0: 0: リョウタ:・・・目が良い・・・視覚の能力者か・・・半人外の方は鼻が良いみたいだな。犬系の人外か・・・? ケイ:目と鼻?リョウタと私が耳と口だから、四人揃ったらだいぶ強いね リョウタ:あいつらの仲間になってシリアルキラー狩りでもする? ケイ:ううん、しない。めんどくさそうだもん リョウタ:あね ケイ:向こうはリョウタに聞き耳たてられてる事、気付いてるの? リョウタ:んー・・・探られてる気がするって程度みたいだね ケイ:じゃあリョウタの能力の方がその二人より上の可能性があるって事だね。さっすがリョウタ! リョウタ:わかんないよ?こっちは高野がやられた現場を偶然聞いてたから向こうの存在に先に気付けただけで、逆だったら向こうがこっちに気付いてたかもしれない ケイ:でも高野の存在に聞き耳たててたのはリョウタが先だったからこそ、こっちが先に気付けたわけでしょ? リョウタ:まぁね ケイ:じゃあやっぱりリョウタはすごいよ! リョウタ:ふふ、ありがとう ケイ:それに、私の能力でリョウタの能力はさらに力を増すし。リョウタがいてくれれば、私ももっともっと頑張れるし!だから、誰にも負けないよ リョウタ:それは嬉しいけど、慢心(まんしん)は危ないよ? ケイ:大丈夫、わかってるよ! ケイ:ねぇ、リョウタ? リョウタ:んー? ケイ:『リョウタの能力はとっても強いよ』 リョウタ:うん、ケイの能力のお陰だよ ケイ:えへへ! 0: 0: 0: 0: カイト:あああ、気持ち悪ぃ!! ケンヤ:落ち着けって、カイト カイト:クソッ。脳筋のケンヤにまで言われるとは・・・ ケンヤ:おい? カイト:にしても、俺の目でも見つけられず、ケンヤの鼻でも嗅ぎ取れねぇなんて、どんだけ遠くから探られてんだよ、クソッ ケンヤ:あれからずっと匂いに気を付けてんだけどな。それらしき匂いは全然感じねぇんだよな・・・ カイト:とにかく、ここにいても始まらねぇ。勘(かん)頼りになっちまうが、気配のする方へ行ってみるしかねぇな ケンヤ:行動あるのみってやつだな 0: 0: 0: 0: カイト:どうだ? ケンヤ:うーん・・・こっちの方な気はするんだけどよぉ・・・ カイト:ああ。俺も同じ方から気配を感じる気がする・・・気がするだけってのが悔しいが・・・ ケンヤ:だよなぁ・・・ ケンヤ:・・・なぁ、カイト カイト:なんだ ケンヤ:お前って標的見つける時って、いつもこんな思いしてんのか? カイト:いや、ここまでもどかしい思いをしたのは初めてだ カイト:いつもなら、観察してりゃあどっかしらに違和感を覚える奴が見えてくる。だが今回はそれが全くねぇ・・・それこそ、違和感を覚えるほどにな ケイ:そりゃそうだよ カイト:なっ!誰・・・ ケイ:『カイトは私とリョウタを見つけられないし、ケンヤは嗅ぎ分けられない』 カイト:・・・・・・あ・・・? ケンヤ:・・・・・・ん?カイト、今なんか言ったか? カイト:・・・いや、何も・・・ ケンヤ:っかしいなぁ・・・今、確かになんか感じた気がするんだが・・・ カイト:・・・ああ・・・ 0: 0: 0: 0: ケイ:あはははは!たっのしーい!! リョウタ:あんまり無茶はするなよ? ケイ:大丈夫だよ。リョウタと私の能力を合わせてるんだもん。見つけられっこないよ リョウタ:まぁね?それに、ケイは能力関係なしに気配薄いからね ケイ:そだよー!野良猫にだってびっくりされるんだから。ハハッ! リョウタ:そんなケイが喜ぶことを教えてあげようか ケイ:何々? リョウタ:半人外のケンヤな?あいつ、狼男の血を引いてるらしいぞ ケイ:狼!?わぁお!狼好き! リョウタ:知ってる ケイ:でもあいつ、耳も尻尾もないからモフモフできない リョウタ:モフモフだったらしてた? ケイ:しなーい。それにあいつ、首輪してた リョウタ:チョーカーな? ケイ:狼に首輪は私的になし!完全にカイトに飼い慣らされてるじゃん リョウタ:ケイにしては鋭いな。そうだよ、ケンヤはカイトの能力で飼い慣らされてる ケイ:私にしてはは余計! リョウタ:ははは。情報も集まった事だし、そろそろ正式にご対面といこうか ケイ:やった!楽しくなるといいねぇ! 0: 0: 0:後日、街中にて 0: カイト:っ!・・・ケンヤ ケンヤ:なんだ? カイト:・・・見つけた ケンヤ:マジか!? カイト:ああ。向かいの通りを歩いてる二人組。あいつらだ ケンヤ:え?でも一人はタバコ吸ってるぜ?少なくないとは言え、あんまり嗅がねぇタバコの匂いだ。今回ばっかしはお前の勘違いじゃあ・・・ カイト:いや、間違いねぇ。行くぞ ケンヤ:あ、おい、カイト! 0: 0: 0: 0: カイト:おい、あんたら リョウタ:はい? カイト:うまく隠れてたみたいだが、ようやく見つけたぜ ケイ:ようやく見つけた? カイト:とぼけるな。あんたらだろう?最近ずっと俺達を探ってたのは ケイ:っはははは! ケンヤ:あ?何がおかしいんだ ケイ:おめでたいなぁ!本当に自分達が見つけたと思ってる? リョウタ:こっちから会いに来たんだよ ケンヤ:なっ、じゃあやっぱりこいつらが・・・! カイト:チッ。何が目的で俺達を探ってた? リョウタ:そう急ぐなって。せっかく会えたんだから、場所を変えてゆっくり話そうぜ? ケイ:そうそう。ほら、『カイト、ケンヤ、行くよ』 0:(同時に) カイト:・・・おう・・・ ケンヤ:・・・おう・・・ 0: 0: 0: 0: カイト:っ!ここは・・・ ケンヤ:高野と戦った場所じゃねぇか! リョウタ:おーおー、やっぱり覚えてたか ケイ:そりゃそんなすぐには忘れないでしょ ケンヤ:なんでテメェらがここを知ってんだ! ケイ:さぁ?なんででしょう? カイト:・・・あんたらも能力者か・・・ リョウタ:せーかい♡ ケイ:さっすが、観察が得意なだけあるねぇ カイト:っ!? ケンヤ:なんでカイトの特技まで・・・ カイト:バカケンヤ!得体の知れない相手にこっちの情報バラすな! ケンヤ:わ、悪ぃ・・・ ケイ:バラしたってなんの問題もないよ? リョウタ:ああ。知ってるからな カイト:知ってる・・・? リョウタ:ああ。高野と戦った時からずっとな ケンヤ:っ!お前ら、高野の仲間か! ケイ:ちげーし ケンヤ:じゃあ・・・ リョウタ:あの男狩りを見張ってたら、あんたらがあいつを倒してた。ただそれだけだ ケイ:私達から高野みたいな血の匂いがする?ワンちゃん ケンヤ:俺はワンちゃんじゃ カイト:ちょっと待て!テメェら、どこまで俺達の事を知ってやがる リョウタ:さぁ?どこまでだろうな? ケイ:どこまでだって知れるしね ケンヤ:どういう事だ? リョウタ:おーおー、頑張って考えろ? カイト:・・・俺達を見張る二人の能力者・・・俺が見えなかった・・・っ、視線を感じなかった・・・?・・・なら、音に関する能力者か? カイト:いや、音を出すなら何らかのアクションが必要だ・・・それを俺が見逃すはずがない・・・つまり、お前ら二人、もしくはどちらかは「聞く」能力者だな ケイ:ほう? リョウタ:おーおー、よく考えたじゃねぇか。ほめてやるよ ケンヤ:聞くって事は、カイトから見えないとこで俺達の会話を聞いてたって事か!?どんだけ耳いいんだよ!? ケイ:あっはははは!それが能力者ってもんでしょうが! ケンヤ:そうなのか? カイト:黙ってろケンヤ リョウタ:カイト、お前さ、そいつとバディだって言ってる割には、隠し事が多いみたいだな? カイト:っ! ケンヤ:え? ケイ:当たり前だよねぇ。だって、ケンヤを飼い慣らすために能力使ってるんだもん ケンヤ:は? カイト:そんな事はない! ケイ:狼ってさぁ、孤高で気高い姿がかっこいいと思うんだ。それをさ?テメェの都合のいいように飼い慣らすために能力使ってさ?私、あんた、嫌い カイト:知った事か! ケンヤ:おいカイト・・・俺に能力使ってるって、どういう事だよ?お前、能力者なのか? ケイ:え、そっから? リョウタ:ケーイ。自分の能力で操ってるってバレないためには、能力者である事自体を隠すのが一番だろ? ケイ:あー、まぁね? ケンヤ:なぁカイト、こいつらが言ってる事は本当なのか!? カイト:全員黙れ! ケイ:『カイトが黙れ。そして動くな』 カイト:むぐっ!? リョウタ:教えてやるよ、ケンヤ ケンヤ:・・・・・・・・・ リョウタ:カイトは「目の能力者」。常人よりも視力がいいだけじゃなく、観察眼にも優れてる。加えてその目を見た奴を洗脳する能力もあるみてぇだな ケンヤ:洗、脳・・・ ケイ:そーそー。だから匂いと視線で相手を誘惑する高野の洗脳にかかったあんたを、正気に戻すためにさらに上から洗脳し直したみたいだね ケイ:まぁ、今のケンヤが正気かと言われれば、そんな事はないんだろうけどね! ケンヤ:どういう事だよカイト! カイト:・・・・・・っ ケイ:カイトは喋れないよ?私が黙れって言ったから リョウタ:あんまり自分の能力バラすな?ケイ ケイ:バレたって防ぎようがないじゃん リョウタ:まぁね? ケンヤ:なんなんだよ・・・何がどうなってんだよ? ケンヤ:カイトが能力者で、俺が洗脳されてる・・・? リョウタ:おーおー、悩め悩め ケンヤ:わけわかんねぇよ! ケイ:聞いてた通りの脳筋だなぁ!ははは! リョウタ:ヒント、欲しい? ケンヤ:・・・ヒント・・・? ケイ:リョウタやっさしーい! リョウタ:ケイ ケイ:あいよ!『カイトとの出会いを語れ、ケンヤ』 ケンヤ:カイトとの・・・出会い・・・ 0: 0: 0:過去 0: カイト:あんたが犬夜(けんや)か ケンヤ:あ?誰だ、テメェ カイト:誰だっていいだろ。それよりお前、ここら辺の悪ガキどもを随分と可愛がってるみてぇじゃねぇか ケンヤ:はんっ、力もねぇくせに幅利かせてるクソガキどもを、ちいとばかし懲(こ)らしめてやってるだけだよ カイト:ちょっとやりすぎなんだよ ケンヤ:あ?なんだ?文句があるってのか? カイト:ああ。その通りだ ケンヤ:なんだなんだ、悪ガキを痛めつけてる悪党を懲らしめる正義のヒーロー様ってか!? カイト:ヒーローなんざ騙(かた)る気はないがな ケンヤ:じゃあ何だってんだ? カイト:別に何者でもない。ただ目に余る奴をぶっ潰そうってだけの、偽善者だよ ケンヤ:ハッ!自分で言ってりゃ世話ねぇな! ケンヤ:だが、いいぜぇ?気に食わない奴を拳でぶちのめそうって考えは、嫌いじゃねぇ。相手になってやるよ! カイト:そりゃどう、もっ! ケンヤ:おっと!ナイフ使いか。そんなリーチで俺に勝てるか!?オラァ! カイト:くっ!確かに鉄パイプとナイフじゃ、リーチに差がありすぎるな ケンヤ:ハハッ!喧嘩ふっかけといて降参ですーなんて言わねぇよなぁ!? カイト:言わねぇよ! ケンヤ:うぉっ!こいつ、ナイフ投げてきやがった・・・武器をテメェから捨てるなんて、どういうつもりだ? カイト:捨ててねぇよ。そもそも、武器がそれだけだなんて誰が言った? ケンヤ:あ?って、あっぶね! カイト:チッ。これも避けやがるか ケンヤ:その服の中、ナイフだらけかよ! カイト:ナイフだけじゃねぇ、よっ! ケンヤ:くっ!何だ今の?苦無(くない)か?忍びかよ、テメェ カイト:弾(はじ)くなよ、つれねぇなぁ! ケンヤ:わざわざ喰らってやるわけねぇだろ!ッラァ! カイト:クソッ、思ったよりいい動きしやがるっ! 0: 0: 0:現在 0: ケイ:それで?二人は戦って、『どうなったの?』 ケンヤ:俺達は戦って・・・二人ともボロボロになって・・・そしたら、カイトが・・・ リョウタ:カイトが? ケンヤ:カイトが・・・攻撃をやめて・・・それで・・・ カイト:んーっ!んーっ! リョウタ:ケイ、解けてきてるよ ケイ:あーもう、いいところなのに。『カイト、動かず黙ってて』 カイト:っ! リョウタ:で、ケンヤ。続きは? 0: 0: 0:過去 0: ケンヤ:はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・っ、テメェ、なかなかやるじゃねぇか・・・ カイト:クソッ・・・ここまで手こずるとは・・・・・・いや、待てよ・・・? ケンヤ:よそ見してんじゃ、ねぇっ! カイト:っと!ちょっと待て! ケンヤ:ぁあ!? カイト:お前、俺と手を組まねぇか? ケンヤ:はぁ!? カイト:俺は、今はまだテメェみてぇなチンピラを相手取るのがやっとだ ケンヤ:誰がチンピラだテメェ カイト:だが、力をつけてシリアルキラー狩りをしようと思ってる ケンヤ:無視すんじゃねぇ! カイト:が、それには時間がかかる。けど俺とお前が組めば、今すぐにでも実行できるはずだ ケンヤ:興味ねぇよ カイト:お前も悪ガキを懲らしめてるだろう。それがもっと強い相手になるだけだ ケンヤ:誰が誰を殺そうが、興味ねぇ。俺は俺に喧嘩売ってくる奴をぶちのめすだけだ カイト:相手が強くなって負けるのが怖ぇのか ケンヤ:あ!?んなわけねぇだろ! カイト:なら ケンヤ:俺は誰の指図(さしず)も受けねぇ! カイト:・・・仕方ねぇ・・・おい、犬夜、俺の目を見ろ ケンヤ:あ? カイト:『お前は今から俺のバディのケンヤだ』 ケンヤ:・・・あ?・・・ カイト:『俺と一緒にシリアルキラー狩りをする』 ケンヤ:・・・あ、ああ・・・それも、悪くねぇ、な・・・・・・ 0: 0: 0:現在 0: リョウタ:なるほどな ケイ:カイトの洗脳は目を見なけりゃすむって事か。なら楽勝じゃん ケンヤ:・・・あれ・・・俺は・・・俺、は・・・? ケイ:おっとっと。狼をいじめる趣味はないから『戻っておいで、ケンヤ』 ケンヤ:・・・あ、あれ・・・ リョウタ:おーおー、自分が誰だかわかるか? ケンヤ:・・・俺、は・・・ケンヤ・・・ リョウタ:じゃあそこでこっちを睨んでる奴は? ケンヤ:あいつは・・・カイト・・・俺の、バディ・・・? ケイ:おー、結構な回数洗脳受けてたっぽいねぇ。刷り込みがすげぇや ケンヤ:刷り、込み・・・? ケイ:『気にしなくていいよ、ケンヤ』 ケンヤ:・・・・・・・・・ リョウタ:じゃあ、そろそろカイトの拘束も解いてやろうか ケイ:そだね。『カイト、動いていいし、喋っていいよ』 カイト:テメェら!! リョウタ:うるせっ ケイ:静かにさせる? リョウタ:いや、いいよ ケンヤ:・・・カイト・・・? カイト:ケンヤ!俺の目を見 ケイ:『カイトの目を見るな、ケンヤ』 カイト:くっ! ケイ:あんまり狼いじめんじゃねぇよ リョウタ:おーおー、すげぇ殺気。ケイはほんと狼が好きだなぁ ケイ:うん、好きだよ。さっきの話を聞く限り、元々のケンヤはしっかり狼気質だったっぽいし。それを捻(ね)じ曲げて自分の思い通りにさせようとしてるカイトは嫌い リョウタ:嫌われてんなぁ(笑) カイト:テメェらの目的はなんだ! ケイ:目的?面白いから遊んでる。それだけだよ? カイト:面白いから、だと・・・? ケイ:そ。別にあんたが狙ってるような人殺しをしてるわけでもないし、あんたみたいに他人を操って命を危険にさらさせたりもしてないし カイト:俺はッ! ケンヤ:おい、チビ。あんまりうちの相棒、いじめんじゃねぇぞ? ケイ:っ!わぁお リョウタ:へぇ。洗脳が解けかけててもそいつを庇(かば)うか ケンヤ:カイトが俺に何かしたってのは、なんとなくわかった。けどな。それとテメェらの行いを許すかは、話がちげぇんだよ ケイ:・・・許す? ケンヤ:テメェらのやり方は気に食わねぇ。理由も気に食わねぇ。だから俺は、利用されてようが何だろうが、カイトと一緒にテメェらをぶっ潰す カイト:ケンヤ・・・ ケイ:え、私狼に嫌われた? リョウタ:嫌われたな ケイ:・・・ふーん、あっそ。せっかく洗脳解いてあげようと思ってたのに リョウタ:拗(す)ねるなって ケイ:そのまま一生カイトに飼い慣らされてればぁ? ケンヤ:何様のつもりだ、テメェら ケイ:テメェが何様のつもりだ、犬っころ ケンヤ:あ? リョウタ:落ち着け、ケイ カイト:ケンヤ!そいつらはシリアルキラーじゃねぇが、確実に俺達の敵だ! ケンヤ:だろうなぁ カイト:殺るぞ! ケンヤ:おう! リョウタ:はぁ・・・血の気の多い奴らばっかで困る・・・ ケイ:向かってくんなら敵でしょ。ぶっ潰そ、リョウタ リョウタ:・・・相手も殺る気満々みたいだし、仕方ねぇか ケンヤ:素手で俺達とやろうってのか!? ケイ:誰が素手? ケンヤ:なっ、刀!?いったいどこから・・・ ケイ:ずっと持ってたよぉ? カイト:っ!ケンヤ、おそらくそいつの能力は言霊(ことだま)だ!それで周囲の奴らに刀を持ってないと思い込ませてたんだろう! ケイ:わぁお!よくわかったね!さすが目の能力者! ケンヤ:なら耳を塞げば大丈夫だな! リョウタ:バカか、お前 ケイ:ハハッ!戦闘中にどうやって耳を塞ぐんだか! ケンヤ:なら、喋れねぇくらい攻撃してやるよ!オラァ! リョウタ:イヤージャック ケイ:『当たらないよ!』 ケンヤ:なっ!?俺が外した!? カイト:これならどうだ! リョウタ:おーおー、銃とは・・・武器が被ったな。ケイ ケイ:『カイトとケンヤの攻撃は、私とリョウタには』 ケンヤ:させるかぁ!! ケイ:チッ! リョウタ:・・・相手が悪そうだな。チェンジだ。イヤージャック ケイ:オッケー!『カイトの攻撃は私には当たらない!』 リョウタ:おら、犬っころ。お前の相手は俺がしてやるよ。イヤージャック ケイ:『ケンヤの攻撃はリョウタには当たらない!』 ケイ:さぁ、楽しもう!? カイト:クソッ。あのチビ、ことごとく銃弾を避けやがる!デカブツの方も見た目によらず素早い動きをしやがるし・・・ ケンヤ:クソッ!なんで攻撃が当たらねぇ! リョウタ:教えてやろうか? ケンヤ:ああ? リョウタ:俺がお前らの耳をジャックして、ケイの言霊をダイレクトに伝えたからだよ ケンヤ:はぁ!? リョウタ:おーおー、さすが脳筋。ここまで言ってわからねぇか カイト:っ!そういう事か! ケイ:ほぉらぁ!『カイト、私の毛先だけを見て!』 カイト:くっ! ケイ:だから言ったじゃん!わかったところで防ぎようがないって! ケイ:リョウタと私は最強のバディだからね! カイト:ほざけ!! ケイ:当たらないってば!あはは! カイト:・・・テメェには、な ケイ:は? リョウタ:ぐぁっ! ケイ:!?リョウタ!? カイト:ハハッ。ちょこまか動くから大変だったが、テメェの毛先とデカブツが一直線になってくれて助かったぜ ケイ:テメェ、よくもリョウタをぉおおお!! リョウタ:大丈夫だケイ!落ち着け! カイト:ぐぁああっ! ケンヤ:カイト!テメェこのチビ助がぁあ!! リョウタ:行かせるか!! ケンヤ:オラぁ!!(鉄パイプをケイに投げつける) リョウタ:なっ!ケイ! ケイ:がぁあっ! リョウタ:よくも・・・よくもケイに傷をぉおおお!!! カイト:ぐぁっ、クソッ!チビが動けねぇ今が反撃のチャンスなのに、銃弾の嵐と視線の固定はきついぜ・・・っ! ケンヤ:クソッ!鉄パイプ投げちまったから銃弾の弾きようがねぇ! ケンヤ:カイト!ここは一旦引くぞ! カイト:ああ!悪ぃが抱えてってくれ! ケンヤ:任せろ! ケイ:クソがぁあ!逃がさねぇぞ!!!! リョウタ:待てケイ!!動くな! ケイ:けどあいつら、リョウタに傷を!! リョウタ:俺だって腸(はらわた)煮えくり返ってる!けど落ち着け ケイ:・・・ぁああああクソッ!!!今度会ったらただじゃおかねぇ!! リョウタ:ああ。ケイを傷つけたこと、たっぷりと後悔させてやる 0: 0: 0: 0: カイト:クソ・・・なんつー厄介な能力だ・・・まだ奴の毛先に視線が固定されてやがる・・・ ケンヤ:・・・この位置からでも見えてるって事は、やっぱりカイト、お前も能力者なんだな カイト:・・・ああ・・・ ケンヤ:じゃあ、奴らが言ってたことも事実か? カイト:・・・ああ・・・ ケンヤ:・・・なるほど。俺はお前に洗脳されて、お前とバディになったわけか カイト:そうだ ケンヤ:で? カイト:で? ケンヤ:これからも俺を洗脳すんのか? カイト:それは・・・お前次第だ ケンヤ:俺次第? カイト:ああ。これからも俺とバディとしてシリアルキラー狩りを続けてくれるなら、俺はもうお前を洗脳したりしない。だが、そうじゃないなら・・・ ケンヤ:・・・なるほどなぁ ケンヤ:そんだけ正直に言ったって事は、俺がお前に協力してれば、本当に洗脳はされねぇんだろうな カイト:ああ。約束する ケンヤ:・・・本当にそうか? カイト:ああ ケンヤ:けど、まだ隠してる事、あんだろ カイト:・・・・・・ ケンヤ:奴らの、お陰っつーのも癪(しゃく)だが、奴らのお陰でお前の洗脳が薄れてる今、俺の勘は昔みてぇに鋭くなってる ケンヤ:その俺の勘が言ってんだ。お前はまだ何か隠してるってな、カイト カイト:・・・・・・・・・ ケンヤ:言えよ、カイト。そしたらこれからもお前に協力してやる カイト:・・・・・・この、シリアルキラー狩りが終わったら・・・ ケンヤ:・・・・・・・・・ カイト:・・・俺を殺せ、ケンヤ ケンヤ:は? カイト:俺の両親はシリアルキラーに殺された。だから俺は似たような奴らが許せねぇ。それでお前を巻き込んでこんな事をしてる カイト:が。殺人鬼相手とは言え、俺がしてる事も奴らと変わらねぇ。だから、殺してくれ ケンヤ:・・・・・・・・・ カイト:・・・奴らと同じまま、生きてたくはねぇんだ。だから、全部片付いたら、お前に殺されようと思ってた。お前を洗脳して危険にさらし続けた罪滅ぼしのためにも・・・ ケンヤ:・・・・・・それが、お前の秘密か? カイト:ああ。これで全部だ ケンヤ:そうか・・・いいぜ。全部片付いたら、殺してやるよ、お前の事 カイト:ありがとう、ケンヤ ケンヤ:けどま、相当先の事になりそうだけどな カイト:・・・ああ、そうだな カイト:変な因縁(いんねん)を作っちまったもんだ ケンヤ:全くだぜ、ハハッ カイト:・・・リョウタとケイ・・・奴らとはまた対峙(たいじ)する事になるんだろうな ケンヤ:ああ。その時はきっちりと今日の礼をしてやるぜ カイト:ああ・・・! 0: 0: 0:バディ4へ続く