台本概要

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タイトル 【後編】「劇場版!女児たちのお戯(たわむ)れ」
作者名 ふらん☆くりん  (@Frank_lin01)
ジャンル コメディ
演者人数 7人用台本(男1、女6) ※兼役あり
時間 50 分
台本使用規定 台本説明欄参照
説明 【あらすじ】
ついにあの作品が劇場版に!
物語はついに佳境に入る!雑貨屋「エンジェル」で談笑中に突然5人に出動命令が下る!

※この作品は「女児たちのお戯(たわむ)れ」の劇場版【後編】となっております。3部作構成となっておりますので、前編・中編・後編を通しで演じてくださるとありがたいです。

【著作権について】
本作品の著作権は全て作者である「ふらん☆くりん」に帰属します。
また、いかなる場合であっても当方は著作権の放棄はいたしません。

【禁止事項】
●商業目的での利用
●台本の無断使用、無断転載、自作発言等
●過度なアドリブ、セリフの大幅な改変等

【ご利用に際してのお願い】
●台本の利用に際しては作者X(旧ツイッター)DMに連絡をお願いいたします。
●配信等で利用される場合は①作品名、②作者名、③台本掲載URLを掲示していただけると嬉しいです。
●たくさんの方の演技を聴きに行きたいので、可能であれば告知文にメンションを付けていただけると嬉しいです。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
まさみ 27 さくら組の幼稚園児。少しお転婆な女の子。【光の戦士クリスタル・ブルー役】
ゆず子 33 いちご組の幼稚園児。しっかり者でお姉さんタイプの女の子。【光の戦士クリスタルレッド役】
えりな 38 もも組の幼稚園児。少し幼い感じの女の子。【光の戦士クリスタル・グリーン役】
たえこ 32 ひまわり組の幼稚園児。元気いっぱいの女の子。【光の戦士クリスタル・イエロー役】
さゆり 30 ばら組の幼稚園児。優しくて真面目な性格の女の子。【光の戦士クリスタル・パープル役(兼役/召使い役)】
ふとし 34 たんぽぽ組の幼稚園児。あかねと同じクラスでガキ大将的存在だが、実は寂しがり屋な一面もある。【闇皇帝ヘンゲル(兼役/国のお偉いさん役)】
あかね 41 たんぽぽ組の幼稚園児。大人しい性格で人見知り。【謎のヒロイン役】
ナレーション 不問 3 どなたかが兼ね役で読んでください。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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タイトル:劇場版!女児たちのお*戯《たわむ》れ【後編 】 : 登場人物: まさみ:さくら組の幼稚園児。少しお転婆な女の子。【光の戦士クリスタル・ブルー役】 ゆず子:いちご組の幼稚園児。しっかり者でお姉さんタイプの女の子。【光の戦士クリスタル・レッド役】 えりな:もも組の幼稚園児。少し幼い感じの女の子。【光の戦士クリスタル・グリーン役】 たえこ:ひまわり組の幼稚園児。元気いっぱいの女の子。【光の戦士クリスタル・イエロー役】 さゆり:ばら組の幼稚園児。優しくて真面目な性格の女の子。【光の戦士クリスタル・パープル役(兼役/召使い役)】 ふとし:たんぽぽ組の幼稚園児。あかねと同じクラスでガキ大将的存在だが、実は寂しがり屋な一面もある。【闇皇帝ヘンゲル(兼役/国のお偉いさん役)】 あかね:たんぽぽ組の幼稚園児。大人しい性格で人見知り。【謎のヒロイン役】 ナレーション:どなたかが兼役で読んでください。 : :『』のセリフ以外は基本的に幼稚園児の声で演じてください。 :(M)はモノローグ(独白)、〈〉はト書き、()は心の声です。 : 本編: ナレーション:これは、とある幼稚園を舞台にした仲良し女児5人組が織り成すハートフルコメディの「劇場版【後編】」である。 ナレーション:前回までのあらすじ。なんやかんやで始まった究極の「ヒーローごっこ」。登場人物の過去の話やら、ヒーロー結成秘話などが熱く語られる中、雑貨屋「エンジェル」での談笑中、突然5人のブレスレットに出動命令が下る!そして物語はいよいよここからヒートアップしていくのであった。 : :-------------------戦闘現場にて ふとし:【闇皇帝ヘンゲル】 ふとし:ふははは!これはゆかい!しんへいきのおかげでこんなにもたやすく「やみびとか」できるとは!このちょうしでいっきにしんりゃくしてくれるわ! ゆず子:「ちぇんじ!くりすたるえなじー!おーぷん!」〈変身する〉 ゆず子:〈大人口調で〉『赤い炎で焼き尽くす!光の戦士!クリスタル・レッド!!』 まさみ:「ちぇんじ!くりすたるえなじー!おーぷん!」〈変身する〉 まさみ:〈大人口調で〉『青い水は全てを飲み込む!光の戦士!クリスタル・ブルー!!』 たえこ:「ちぇんじ!くりすたるえなじー!おーぷん!」〈変身する〉 たえこ:〈大人口調で〉『黄色い*稲妻《いなずま》で*痺《しび》れなさい!光の戦士!クリスタル・イエロー!!』 さゆり:「ちぇんじ!くりすたるえなじー!おーぷん!」〈変身する〉 さゆり:〈大人口調で〉『紫の毒に*溺《おぼ》れるがいい!光の戦士!クリスタル・パープル!!』 ふとし:まっていたぞ!えんじぇる・くりすたる!おや?ひとりたりないみたいだが? ゆず子:あなたたちなんて4にんでじゅうぶんよ! ふとし:ふふふ…そのいせい、いつまでもつかな? まさみ:とっととかかってきなさい! たえこ:まえみたいにおっぱらってやるんだから! ふとし:それはどうかな?ゆけ!しんへいき「へるかいざー」! さゆり:なっ!そらから?それなら!とう!〈大きくジャンプする〉 さゆり:ぱーぷるきーっく!!〈強力なバリアに阻まれる〉 さゆり:くっ!ばりあにじゃまされてこうげきがあたらない! ふとし:ふふ…ざんねんだったな。これでもくらえ! さゆり:〈粘着ネットに包まれる〉 さゆり:なっ!なにこのねっと!やばい、うごけない…おちる!きゃー!!〈地面に落下する〉 ゆず子:ぱ、ぱーぷるだいじょうぶ?このねっと、ねばねばしててはずれない… まさみ:れっどはそのままぱーぷるのきゅうしゅつを!そらのあいつはわたしたちでやるから!くりすたるうぉーたーすぷらーっしゅ! まさみ:〈空中の敵を浄化の大波が飲み込む〉 ふとし:ふっ…そのていどのこうげきなどきかぬわ! たえこ:か~ら~の~!くりすたるらいとにんぐいんぱくと!〈水を伝って浄化の雷の電気が敵を襲う〉 ふとし:なっ!われらが「へるかいざー」がつぎつぎとこうどうふのうに!ばかな!こうさくいんとちがってじょうかされないはずなのに! たえこ:ばかはそっちよ!じょうかはされなくてもきかいはでんきによわいのよ! ふとし:うぬぬ…おのれ!へるかいざー!いえろーをねんちゃくねっとでうごけなくするんだ! たえこ:こうげきがくるとわかっていれば!よっと!〈粘着ネットをかわす〉 たえこ:よけるのはかんたんなのよ!おかえしよ!くりすたるらいとにんぐいんぱくと!〈上空のヘルカイザーに無数の雷が落ちる〉 ふとし:くっ!われらがしんへいきがこうもあっさりと! ゆず子:れっどばーにんぐぱーんち! ふとし:ぐああ!〈レッドの攻撃をまともに受ける〉 ふとし:お、おまえがなぜここに?なかまをたすけにいったんじゃないのか? ゆず子:へっへーん! さゆり:そんなもの、わたしのどくでとっくにとかしましたわよ! さゆり:くりすたるひーりんぐしゃわー!!〈浄化のシャワーがヘンゲルを襲う〉 ふとし:なんの!〈パープルの攻撃をかわす〉 ゆず子:そこだ!ふぁいやーきーっく! ふとし:がはぁ!!〈レッドの攻撃をまともに受ける〉 ふとし:れ、れんけいこうげきだと!!なめるなぁ!!だーくねすすとーむ!〈闇の強風が二人を襲う〉 ゆず子:きゃぁぁぁ!! さゆり:きゃぁぁぁ!! : えりな:(あっちはいよいよやばそうね。)あかねちゃん、あとはひとりでにげられる? あかね:うん。だいじょうぶ。えりなちゃんもいくの? えりな:うん。みんなをたすけないと。 あかね:ねぇ、えりなちゃん。さっきばくはつじこがあったって、あれうそだよね?ほんとはみんな、わるいひとたちとたたかってるんでしょ? えりな:え…それは…。 あかね:わたし、まえにみんながたたかってるとこ、ぐうぜんみちゃったんだ。 えりな:きづかれてたのね…。そうよ。わたしたちはわるいやつらからちきゅうをまもるひーろーなの!ふだんはざっかやではたらいてるけど、てきがおそってきたときはこんなふうにしゅつどうしてたたかうの。 あかね:そうなんだ。なんかかっこよくてあこがれちゃうな。 えりな:でしょでしょ!しかもね…〈あかねの耳のそばで小声で〉 えりな:〈大人口調で〉『びっくりするくらいお給料も高いのよ。』 あかね:あはは…みょうにりあるだね。 えりな:ってなわけだから、アタチもちょっくらいってたおしてくるわ。 あかね:えりなちゃん、しなないでね。 えりな:だいじょうぶ!アタチこうみえてつよいから! えりな:「ちぇんじ!くりすたるえなじー!おーぷん!」〈変身する〉 えりな:〈大人口調で〉『緑の風であなたに癒しを!光の戦士!クリスタル・グリーン!』 えりな:じゃあいってくるわね! あかね:うん!〈えりなが現場に向かう〉 : あかね:いっちゃった…。はぁ…こんなたたかいはやくおわればいいのに。 あかね:〈もう一人の自分の声〉(わたしがちからをかしてあげましょうか?) あかね:(!?…またあのこえ!)ねぇ!だれなの? あかね:〈もう一人の自分の声〉(ふふふ…わたしはあなた。) あかね:あなたは…わたし?わたしはいったい…。 あかね:〈もう一人の自分の声〉(あなたのほんとうのなまえはね…) : :-------------------(戦闘現場にて) たえこ:くっ!つぎからつぎへと!これじゃきりがないじゃない。 まさみ:いえろー!あぶない! たえこ:しまった!〈粘着ネットに捕まる〉 たえこ:なんだ…このねっとは。みうごきができない…。 まさみ:まってて!いまたすけるから!きゃあ!〈粘着ネットに捕まる〉 まさみ:く、くそ。わたしもねっとに…ちっ!ゆだんした。 ふとし:…ようやくじゃまなふたりのうごきをふうじたか。へるかいざーよ!いまのうちにしんりゃくをすすめるのだ! えりな:くりすたるろーりんぐとるねーど!〈浄化の竜巻が上空の敵を巻き込んでいく〉 まさみ:あれは!ぐりーん! たえこ:きてくれたんだね! えりな:まにあってよかった。ふたりとも、すこしじっとしてて!ういんどうかったー!〈二人の粘着ネットが切断される〉 まさみ:ふぅ…たすかった。 たえこ:ありがとう!これでまたたたかえるわ! えりな:いきましょう! ふとし:おのれ…くりすたる・ぐりーんめ!いいところでじゃまをしおって! えりな:れっど、ぱーぷる、だいじょうぶ? ゆず子:う、うう…なんとか。 さゆり:そ、それより…てきのうごきは? えりな:だいじょうぶ。あっちはアタチがなんとかしといたよ。 ゆず子:さすがぐりーんね! さゆり:おそらのてきも、たつまきにはかなわなかったようね。 ふとし:〈大人口調で〉『何ということだ!せっかく投入した新兵器も大して役に立たんではないか!地上の工作員も大半が浄化されてしまった。ええい!かくなる上は俺自らの手で葬ってくれるわ!』 ゆず子:いくわよみんな!これがさいごのたたかいよ! まさみ:いままでさんざんやらかしてくれたぶん、ここできっちりおかえししないとね! えりな:そのとおりだわ!さぁて!かくごしなさい! さゆり:あいつをたおしてすべてをおわらせるのよ! :〈ただならぬ気配を感じる〉 たえこ:まってみんな!あそこにいるのって…まさか。 ゆず子:あ、あかねちゃん!? まさみ:うそ…ひなんしたはずじゃ…。 さゆり:とにかく、ここからひなんさせないと。 えりな:アタチ、いってくる!〈あかねの元に駆け寄る〉 : えりな:あかねちゃん!こんなところにきちゃだめじゃない…って、あかねちゃん? あかね:ふふふ…あなた、だれのことをいってるのかしら? えりな:えっ?でもあなたあかねちゃん…よね? あかね:〈大人口調で〉『*妾《わらわ》は*闇人《やみびと》の*始祖《しそ》にして、全ての始まりの存在「女帝レイア」』 えりな:うそ…。 あかね:〈大人口調で〉『ほう…。*妾《わらわ》が貸し与えし宝玉は見事に育っておるようじゃの。』 えりな:ほうぎょく…?ってまさか、くりすたるすーつの? あかね:〈大人口調で〉『そうじゃ。たっぷりと闇の養分を吸収して充分に満たされておる。良きかな、良きかな。』 えりな:あなた、なにをいってるの?だれだかわかんないけど、あかねちゃんのからだからでていきなさい! あかね:〈大人口調で〉『ほう…これは妙なことを言う。あかねは*妾《わらわ》が力を蓄えるまでの仮の器に過ぎぬ。この女帝レイアが復活した今、もはや用済みなので消えてもらったわ』 えりな:あんた!ぜったいにゆるさない!はぁぁ!!くりすたるろーりんぐとるねーど!! えりな:…え?なんでなにもでないの? あかね:〈大人口調で〉『じゃから言ったであろう。そのスーツの宝玉は*妾《わらわ》の一部じゃったと。さて、充分熟したことじゃし、そろそろ花開かせてやるかの。それ!』 えりな:え?〈グリーンの胸に付いている宝玉から闇が吹き出しグリーンを包み込む〉 えりな:〈大人口調で〉『(きゃぁぁぁ!!何なのよこれ?宝玉から闇が吹き出して、アタチを包み込んでいく!…ふぁぁ…とっても気持ち良いの…。)』 あかね:〈大人口調で〉『ほう!良き良き!さぁ、*妾《わらわ》にその美しい花を見せておくれ。』 えりな:(あぁ…やみが…アタチのなかにはいってくる…。)〈闇がえりなに全て吸収される〉 あかね:〈大人口調で〉『気分はどうじゃ?』 えりな:うふふ…。れいあさまぁ♡とってもそうかいですわ!〈レイアの元に膝まづく〉 ゆず子:えっ?ぐりーん!? まさみ:どうしちゃったのよ! えりな:どうもしてないわよぉ♡ただ、アタチはれいあさまのしもべとしてうまれかわっただけよ。 さゆり:しもべって…いったいどういうことなの? たえこ:くっ…あなた、ぐりーんになにをしたの? あかね:〈大人口調で〉『別に何もしてはおらぬ。少し開花を手伝っただけじゃ。ほれ、こんな風にの!』 たえこ:ひゃ!〈イエローの胸に付いている宝玉から闇が吹き出しイエローを包み込む〉 たえこ:〈大人口調で〉『(えっ!?なに?闇がアタイの周りに満ちていく!…あ、あぁ…でも、闇に包まれてると…何だかとっても…心地良いの…。』 あかね:〈大人口調で〉『さぁ、お主も花開くが良い。』 たえこ:(…やみがどんどんながれこんでくる!はぁぁ…なんてすてきなの…♡)〈闇がたえこに全て吸収される〉 あかね:〈大人口調で〉『…さぁお主の花も見せておくれ。』 たえこ:れいあさま♡アタイをみちびいてくださりかんしゃいたします。〈レイアの元に膝まづく〉 あかね:〈大人口調で〉『うふふ、それで良いのじゃ。さて、次はどいつじゃ?』 ゆず子:いえろーまで!?あぁ…なんてこと…。 まさみ:そんな…。いえろー!しっかりしてよ! たえこ:うふふ。あなたもはやくれいあさまのしもべになりなさいな。 ふとし:〈大人口調で〉『一体何が起きているというのだ。エンジェル・クリスタルが次々とあの少女の配下になっているように見えるのだが。何にせよ、今がチャンスだ!全軍!作戦を続行する!』 あかね:〈大人口調で〉『(やれやれ…ヘンゲルめ、余計な真似をしおって。)』 さゆり:おねがい!あかねちゃん!ふたりをもとにもどしてよぉ! あかね:〈大人口調で〉『まだ分からぬようじゃの。それならば…ふん!〈たえこがプレゼントしたネックレスを引きちぎる〉 あかね:このネックレスはそなたたちからプレゼントされた物なのじゃろう?』 ゆず子:あ、ああ…!! まさみ:あかねちゃんのたいせつなねっくれすがこなごなに…。 さゆり:そんな…ひどい…。 あかね:〈大人口調で〉『ふふふ…あははは!!その顔じゃ!絶望に満ちたその顔が見たかったのじゃ!』 ゆず子:あなた…ぜったいにゆるさないから! まさみ:いくよ!ふたりとも! さゆり:うん! えりな:あら、アタチたちがそんなことゆるすとおもって? たえこ:れいあさまをきずつけようとするものは、だれであろうがようしゃしない! あかね:〈大人口調で〉『良い機会じゃ、パープルとブルーは二人に任せる。*妾《わらわ》はレッドの相手をするとしよう』 : :-------------------(闇帝国本部にて) ふとし:ふふふ…よきせぬじゃまがはいったが、これでじゅんちょうにしんりゃくをすすめられる。なぁ、めしつかいよ。 さゆり:【召使い】 さゆり:そうですわね。でも…あんがいそうもいきませんの。 ふとし:ん?どういうことだ…ぐっ!!〈召使いにナイフで刺される〉 ふとし:なっ!なんのまねだ! さゆり:うふふ…まだおきづきになりませんの?〈姿形が変化していく〉 ふとし:はっ!おまえは…まさか!? あかね:〈大人口調で〉『そうじゃ、こやつは妾(わらわ)の分身での、姿を変えてお前の元に忍ばせておいたのじゃ。全く、侵略などとよくも勝手な真似をしてくれたな。』 ふとし:な、なんだと? あかね:〈大人口調で〉『まあ良い。いずれ全ては*妾《わらわ》の物になるのじゃ。』 ふとし:どういう…ことだ? あかね:〈大人口調で〉『*妾《わらわ》は*闇人《やみびと》の*始祖《しそ》にして、全ての始まりの存在「女帝レイア」。お前の全ては*妾〈わらわ〉が食ろうてやるわ。(ガブっ!)』〈ヘンゲルの首に噛み付く〉 ふとし:ぐぁ!! ふとし:〈大人口調で〉『(な、なんだ!?噛み付いた所から俺がこいつに吸収されていく!)』 ふとし:やめろ!やめてくれ!おれはまだしにたく…。〈レイアに全て吸収される〉 あかね:(ペロリ)〈舌なめずり〉 あかね:〈大人口調で〉『ふふふ…。安心せい。お前は*妾《わらわ》の中で永遠に生き続けるがよいわ。』 : :-------------------(戦闘現場にて) まさみ:ぐりーん…いや、えりな。さいごにもういちどいうわ。そこをどいて!そしていつものあかるいえりなにもどって! えりな:う…うう!…ま、まさみ…。〈突然胸を押さえてうずくまる〉 まさみ:え、えりな!?だいじょうぶ?〈えりなの元に駆け寄る〉 えりな:はぁ…はぁ、まさみ、よくきいて。 まさみ:うん!なに?(まさか、わたしのこえがとどいたの?) えりな:あのね…。 まさみ:なっ!〈えりなに羽交い締めにされる〉 まさみ:は、はなして!なんなのよ! えりな:あははは!!まさみ、あなたほんとうにおひとよしね!あんなみえすいたしばいにだまされるんですもの! まさみ:えっ?まさか、さいしょからそのつもりで! えりな:そのとおりよ!それじゃあ、あなたにもたいけんさせてあげるわ!やみのちからのすばらしさをね!それっ! まさみ:あっ!〈ブルーの胸に付いている宝玉から闇が吹き出しブルーを包み込む〉 まさみ:〈大人口調で〉『(あぁぁぁ!!闇が私の胸から*溢《あふ》れ出していく!!…えっ?…何、この感覚?闇に包まれているのに…心が安らぎで満たされていく…はぁ♡)』 えりな:これであなたもアタチたちのなかまよ♡ まさみ:(わたしがじょじょにやみにそまっていくの…いいわぁ♡)〈闇がまさみに全て吸収される〉 えりな:まさみ、きぶんはどう? まさみ:うふふふ…なんてすがすがしいのかしら!さいこうのきぶんだわ! えりな:ともにれいあさまにおつかえしましょう。 まさみ:ええ、よろこんで! : たえこ:ねぇ、どうしたの?さっきからぜんぜんこうげきしてこないけど? さゆり:だって…あたし、たえこのこときずつけるなんてできない! たえこ:そう…でもわたしはできるわよ!っと〈さゆりの腹を蹴る〉 さゆり:ぐぁ! たえこ:ほらほら!どうしたの!〈さゆりの顔を殴る〉 さゆり:きゃあ!〈その場に倒れる〉 たえこ:もうおしまい?つまんないわね。 さゆり:ど、どんなになぐられても…たえこはわたしのたいせつななかまだから。 たえこ:さゆり…。〈近づいて行って後ろからそっと抱きしめる〉 さゆり:え…? たえこ:ありがとう…さゆり。ごめんね。なぐったりして。 さゆり:た、たえこ…もしかしてあなた…。 たえこ:アタイがあなたをすてきなせかいへつれてってあげるからね!えいっ!〈さゆりを強く抱きしめる〉 さゆり:なっ!〈ブルーの胸に付いている宝玉から闇が吹き出しブルーを包み込む〉 さゆり:〈大人口調で〉『(なに?何なのこれ!?吹き出した闇があたしをどんどん*覆《おお》っていく!…なんかふわふわして…とっても…気持ち良い…。)』 たえこ:もうすぐよ、さゆり。 さゆり:(あたしのこころが、まっくろいものでみたされていくの…ふぁぁ♡)〈闇がさゆりに全て吸収される〉 たえこ:さゆり、ようこそみわくのせかいへ。 さゆり:すてきだわぁ!なんのきょうふも、うしろめたさもかんじないの!あははは! たえこ:それはよかった。さぁ、あなたもわたしといっしょにれいあさまをおまもりするのよ。 さゆり:ええ。このいのち、あのおかたにすべてささげるわ! : あかね:〈大人口調で〉『さて、ブルーとパープルは堕ちたようじゃな。残るはお主だけじゃが…どうする?』 ゆず子:くっ…。わたしはひとりでもたたかうわ!だってわたしは、せかいをまもるひーろーだから! あかね:〈大人口調で〉『ほう、それは頼もしいことよの。じゃあそんなお主に良い知らせがある。ほれ、話してみよ。〈ゆず子に通信機を渡す〉』 ゆず子:つうしんき?もしもし…? ふとし:【国のお偉いさん】 ふとし:〈大人口調で〉『〈通信〉光の戦士クリスタル・レッドよ。今までご苦労であった。おめでとう!君は任務を見事*完遂《かんすい》したのだ!』 ゆず子:え…?なにをいってるんですか?おえらいさん、いまめのまえにさいだいのてきがいるんですよ! ふとし:〈大人口調で〉『〈通信〉実はな、君たちエンジェル・クリスタルの任務は闇帝国と戦うことではない。』 ゆず子:は?どういうことですか? ふとし:〈大人口調で〉『〈通信〉君たちの本当の任務は、器である「あかね」という少女を闇帝国の侵略から守り抜き、女帝レイア様を復活させることにあったのだ。』 ゆず子:そ、そんな…。 ふとし:〈大人口調で〉『〈通信〉君たちには心から礼を言おう。これで安心して地球をレイア様に明け渡せるというものだ。ありがとう!そしてさらばだ!』〈通信切れる〉 ゆず子:じゃあ…わたしはいままでなんのためにたたかってきたの? あかね:〈大人口調で〉『悔しいのぅ、悲しいのぅ。*妾《わらわ》はお主の心の叫びが痛い程分かるぞえ。』 ゆず子:う、うう…うわぁぁん!!わたしたち、こんなにがんばったのに!こんなのってひどすぎるよ!!あぁぁぁ!!〈号泣する〉 あかね:〈大人口調で〉『そうじゃな。お主らはこの地球を守るために本当によく頑張った。お主らこそ、本物のヒーローじゃ。』 ゆず子:ぐすん…えっ…? あかね:〈大人口調で〉『じゃが全てはもう終わったのじゃ。戦士よ、今度は*妾《わらわ》がお主を癒してやろうぞ。ほれっ!』 ゆず子:え…?〈レッドの胸に付いている宝玉から闇が吹き出しレッドを包み込む〉 ゆず子:〈大人口調で〉『(あ、あぁ…私の宝玉からどんどん闇が湧き出してきて、私を優しく包み込んでいく…はぁぁ…なんて幸せなの…。)』 あかね:〈大人口調で〉『闇によって身も心も癒されるがよい。』 ゆず子:(わたしのきずついたこころにやみがしみこんでいく…ふぁぁ♡…わたし、いまとってもあいされてる…)〈闇がゆず子に全て吸収される〉 : :-------------------(数日後) あかね:〈大人口調で〉『*妾《わらわ》の元に集いし5人の戦士たちよ。共にこの宇宙を支配しようぞ。』 ゆず子:〈大人口調で〉『レイア様、命尽きるまでお供いたします。』 まさみ:〈大人口調で〉『この命、レイア様に捧げます。』 たえこ:〈大人口調で〉『レイア様の進む道は我々が照らして差し上げますわ。』 えりな:〈大人口調で〉『この身に替えてもレイア様をお守りいたします。』 さゆり:〈大人口調で〉『レイア様のためなら死すらも恐れませんわ。』 あかね:〈大人口調で〉『良きかな、良きかな。ふふふ…あはははは!』 : ゆず子:(M)こうしてせかいは、やみによってかんぜんにしはいされた…。 : :【究極の「ヒーローごっこ」終了】 : えりな:おつかれさまでした! ゆず子:いやー!ながかったねー! まさみ:ほんとほんと!ちょうたいさくだったね! さゆり:でもめっちゃやりがいがあった! たえこ:ふとしくん、あかねちゃん、二人はどうだった? ふとし:お…。 ゆず子:お? ふとし:めっちゃたのしかった!! ゆず子:(さっきの「お…」はなんだったの?) ふとし:なぁ、あかね。おまえもそうおもうだろ? あかね:…。 ふとし:あかね…? あかね:おぬし、だれにくちをきいておるのじゃ? ふとし:は? さゆり:ちょ、ちょっとあかねちゃん? えりな:まさか、まだやくがぬけていない…とか? あかね:わらわはうちゅうのちょうてんにたつそんざいなり。あだなすものはようしゃせぬぞ! たえこ:あちゃー…これはかんぜんにひょういされちゃってるね。 まさみ:ねぇ…どうすんの?これ? ゆず子:はぁ…こうなったらしかたない…。 : ゆず子:あかねさまにちゅうせいをちかいます!〈同時に〉 まさみ:あかねさまにちゅうせいをちかいます!〈同時に〉 たえこ:あかねさまにちゅうせいをちかいます!〈同時に〉 えりな:あかねさまにちゅうせいをちかいます!〈同時に〉 さゆり:あかねさまにちゅうせいをちかいます!〈同時に〉 ふとし:え…おれも? あかね:ええーい!きさまだけはゆるさぬ!かくごしろ! ふとし:ぎゃぁぁぁ!! たえこ:(これ…かんぜんにたちばぎゃくてんしてるわね…。) : ナレーション:こうして、長きに*亘《わた》る血で血を洗う戦いは平和的解決を迎えた。だがしかし!女児たちのお*戯《たわむ》れはこれからも飽きることなく続くのであった。 : :【後編】~完~

タイトル:劇場版!女児たちのお*戯《たわむ》れ【後編 】 : 登場人物: まさみ:さくら組の幼稚園児。少しお転婆な女の子。【光の戦士クリスタル・ブルー役】 ゆず子:いちご組の幼稚園児。しっかり者でお姉さんタイプの女の子。【光の戦士クリスタル・レッド役】 えりな:もも組の幼稚園児。少し幼い感じの女の子。【光の戦士クリスタル・グリーン役】 たえこ:ひまわり組の幼稚園児。元気いっぱいの女の子。【光の戦士クリスタル・イエロー役】 さゆり:ばら組の幼稚園児。優しくて真面目な性格の女の子。【光の戦士クリスタル・パープル役(兼役/召使い役)】 ふとし:たんぽぽ組の幼稚園児。あかねと同じクラスでガキ大将的存在だが、実は寂しがり屋な一面もある。【闇皇帝ヘンゲル(兼役/国のお偉いさん役)】 あかね:たんぽぽ組の幼稚園児。大人しい性格で人見知り。【謎のヒロイン役】 ナレーション:どなたかが兼役で読んでください。 : :『』のセリフ以外は基本的に幼稚園児の声で演じてください。 :(M)はモノローグ(独白)、〈〉はト書き、()は心の声です。 : 本編: ナレーション:これは、とある幼稚園を舞台にした仲良し女児5人組が織り成すハートフルコメディの「劇場版【後編】」である。 ナレーション:前回までのあらすじ。なんやかんやで始まった究極の「ヒーローごっこ」。登場人物の過去の話やら、ヒーロー結成秘話などが熱く語られる中、雑貨屋「エンジェル」での談笑中、突然5人のブレスレットに出動命令が下る!そして物語はいよいよここからヒートアップしていくのであった。 : :-------------------戦闘現場にて ふとし:【闇皇帝ヘンゲル】 ふとし:ふははは!これはゆかい!しんへいきのおかげでこんなにもたやすく「やみびとか」できるとは!このちょうしでいっきにしんりゃくしてくれるわ! ゆず子:「ちぇんじ!くりすたるえなじー!おーぷん!」〈変身する〉 ゆず子:〈大人口調で〉『赤い炎で焼き尽くす!光の戦士!クリスタル・レッド!!』 まさみ:「ちぇんじ!くりすたるえなじー!おーぷん!」〈変身する〉 まさみ:〈大人口調で〉『青い水は全てを飲み込む!光の戦士!クリスタル・ブルー!!』 たえこ:「ちぇんじ!くりすたるえなじー!おーぷん!」〈変身する〉 たえこ:〈大人口調で〉『黄色い*稲妻《いなずま》で*痺《しび》れなさい!光の戦士!クリスタル・イエロー!!』 さゆり:「ちぇんじ!くりすたるえなじー!おーぷん!」〈変身する〉 さゆり:〈大人口調で〉『紫の毒に*溺《おぼ》れるがいい!光の戦士!クリスタル・パープル!!』 ふとし:まっていたぞ!えんじぇる・くりすたる!おや?ひとりたりないみたいだが? ゆず子:あなたたちなんて4にんでじゅうぶんよ! ふとし:ふふふ…そのいせい、いつまでもつかな? まさみ:とっととかかってきなさい! たえこ:まえみたいにおっぱらってやるんだから! ふとし:それはどうかな?ゆけ!しんへいき「へるかいざー」! さゆり:なっ!そらから?それなら!とう!〈大きくジャンプする〉 さゆり:ぱーぷるきーっく!!〈強力なバリアに阻まれる〉 さゆり:くっ!ばりあにじゃまされてこうげきがあたらない! ふとし:ふふ…ざんねんだったな。これでもくらえ! さゆり:〈粘着ネットに包まれる〉 さゆり:なっ!なにこのねっと!やばい、うごけない…おちる!きゃー!!〈地面に落下する〉 ゆず子:ぱ、ぱーぷるだいじょうぶ?このねっと、ねばねばしててはずれない… まさみ:れっどはそのままぱーぷるのきゅうしゅつを!そらのあいつはわたしたちでやるから!くりすたるうぉーたーすぷらーっしゅ! まさみ:〈空中の敵を浄化の大波が飲み込む〉 ふとし:ふっ…そのていどのこうげきなどきかぬわ! たえこ:か~ら~の~!くりすたるらいとにんぐいんぱくと!〈水を伝って浄化の雷の電気が敵を襲う〉 ふとし:なっ!われらが「へるかいざー」がつぎつぎとこうどうふのうに!ばかな!こうさくいんとちがってじょうかされないはずなのに! たえこ:ばかはそっちよ!じょうかはされなくてもきかいはでんきによわいのよ! ふとし:うぬぬ…おのれ!へるかいざー!いえろーをねんちゃくねっとでうごけなくするんだ! たえこ:こうげきがくるとわかっていれば!よっと!〈粘着ネットをかわす〉 たえこ:よけるのはかんたんなのよ!おかえしよ!くりすたるらいとにんぐいんぱくと!〈上空のヘルカイザーに無数の雷が落ちる〉 ふとし:くっ!われらがしんへいきがこうもあっさりと! ゆず子:れっどばーにんぐぱーんち! ふとし:ぐああ!〈レッドの攻撃をまともに受ける〉 ふとし:お、おまえがなぜここに?なかまをたすけにいったんじゃないのか? ゆず子:へっへーん! さゆり:そんなもの、わたしのどくでとっくにとかしましたわよ! さゆり:くりすたるひーりんぐしゃわー!!〈浄化のシャワーがヘンゲルを襲う〉 ふとし:なんの!〈パープルの攻撃をかわす〉 ゆず子:そこだ!ふぁいやーきーっく! ふとし:がはぁ!!〈レッドの攻撃をまともに受ける〉 ふとし:れ、れんけいこうげきだと!!なめるなぁ!!だーくねすすとーむ!〈闇の強風が二人を襲う〉 ゆず子:きゃぁぁぁ!! さゆり:きゃぁぁぁ!! : えりな:(あっちはいよいよやばそうね。)あかねちゃん、あとはひとりでにげられる? あかね:うん。だいじょうぶ。えりなちゃんもいくの? えりな:うん。みんなをたすけないと。 あかね:ねぇ、えりなちゃん。さっきばくはつじこがあったって、あれうそだよね?ほんとはみんな、わるいひとたちとたたかってるんでしょ? えりな:え…それは…。 あかね:わたし、まえにみんながたたかってるとこ、ぐうぜんみちゃったんだ。 えりな:きづかれてたのね…。そうよ。わたしたちはわるいやつらからちきゅうをまもるひーろーなの!ふだんはざっかやではたらいてるけど、てきがおそってきたときはこんなふうにしゅつどうしてたたかうの。 あかね:そうなんだ。なんかかっこよくてあこがれちゃうな。 えりな:でしょでしょ!しかもね…〈あかねの耳のそばで小声で〉 えりな:〈大人口調で〉『びっくりするくらいお給料も高いのよ。』 あかね:あはは…みょうにりあるだね。 えりな:ってなわけだから、アタチもちょっくらいってたおしてくるわ。 あかね:えりなちゃん、しなないでね。 えりな:だいじょうぶ!アタチこうみえてつよいから! えりな:「ちぇんじ!くりすたるえなじー!おーぷん!」〈変身する〉 えりな:〈大人口調で〉『緑の風であなたに癒しを!光の戦士!クリスタル・グリーン!』 えりな:じゃあいってくるわね! あかね:うん!〈えりなが現場に向かう〉 : あかね:いっちゃった…。はぁ…こんなたたかいはやくおわればいいのに。 あかね:〈もう一人の自分の声〉(わたしがちからをかしてあげましょうか?) あかね:(!?…またあのこえ!)ねぇ!だれなの? あかね:〈もう一人の自分の声〉(ふふふ…わたしはあなた。) あかね:あなたは…わたし?わたしはいったい…。 あかね:〈もう一人の自分の声〉(あなたのほんとうのなまえはね…) : :-------------------(戦闘現場にて) たえこ:くっ!つぎからつぎへと!これじゃきりがないじゃない。 まさみ:いえろー!あぶない! たえこ:しまった!〈粘着ネットに捕まる〉 たえこ:なんだ…このねっとは。みうごきができない…。 まさみ:まってて!いまたすけるから!きゃあ!〈粘着ネットに捕まる〉 まさみ:く、くそ。わたしもねっとに…ちっ!ゆだんした。 ふとし:…ようやくじゃまなふたりのうごきをふうじたか。へるかいざーよ!いまのうちにしんりゃくをすすめるのだ! えりな:くりすたるろーりんぐとるねーど!〈浄化の竜巻が上空の敵を巻き込んでいく〉 まさみ:あれは!ぐりーん! たえこ:きてくれたんだね! えりな:まにあってよかった。ふたりとも、すこしじっとしてて!ういんどうかったー!〈二人の粘着ネットが切断される〉 まさみ:ふぅ…たすかった。 たえこ:ありがとう!これでまたたたかえるわ! えりな:いきましょう! ふとし:おのれ…くりすたる・ぐりーんめ!いいところでじゃまをしおって! えりな:れっど、ぱーぷる、だいじょうぶ? ゆず子:う、うう…なんとか。 さゆり:そ、それより…てきのうごきは? えりな:だいじょうぶ。あっちはアタチがなんとかしといたよ。 ゆず子:さすがぐりーんね! さゆり:おそらのてきも、たつまきにはかなわなかったようね。 ふとし:〈大人口調で〉『何ということだ!せっかく投入した新兵器も大して役に立たんではないか!地上の工作員も大半が浄化されてしまった。ええい!かくなる上は俺自らの手で葬ってくれるわ!』 ゆず子:いくわよみんな!これがさいごのたたかいよ! まさみ:いままでさんざんやらかしてくれたぶん、ここできっちりおかえししないとね! えりな:そのとおりだわ!さぁて!かくごしなさい! さゆり:あいつをたおしてすべてをおわらせるのよ! :〈ただならぬ気配を感じる〉 たえこ:まってみんな!あそこにいるのって…まさか。 ゆず子:あ、あかねちゃん!? まさみ:うそ…ひなんしたはずじゃ…。 さゆり:とにかく、ここからひなんさせないと。 えりな:アタチ、いってくる!〈あかねの元に駆け寄る〉 : えりな:あかねちゃん!こんなところにきちゃだめじゃない…って、あかねちゃん? あかね:ふふふ…あなた、だれのことをいってるのかしら? えりな:えっ?でもあなたあかねちゃん…よね? あかね:〈大人口調で〉『*妾《わらわ》は*闇人《やみびと》の*始祖《しそ》にして、全ての始まりの存在「女帝レイア」』 えりな:うそ…。 あかね:〈大人口調で〉『ほう…。*妾《わらわ》が貸し与えし宝玉は見事に育っておるようじゃの。』 えりな:ほうぎょく…?ってまさか、くりすたるすーつの? あかね:〈大人口調で〉『そうじゃ。たっぷりと闇の養分を吸収して充分に満たされておる。良きかな、良きかな。』 えりな:あなた、なにをいってるの?だれだかわかんないけど、あかねちゃんのからだからでていきなさい! あかね:〈大人口調で〉『ほう…これは妙なことを言う。あかねは*妾《わらわ》が力を蓄えるまでの仮の器に過ぎぬ。この女帝レイアが復活した今、もはや用済みなので消えてもらったわ』 えりな:あんた!ぜったいにゆるさない!はぁぁ!!くりすたるろーりんぐとるねーど!! えりな:…え?なんでなにもでないの? あかね:〈大人口調で〉『じゃから言ったであろう。そのスーツの宝玉は*妾《わらわ》の一部じゃったと。さて、充分熟したことじゃし、そろそろ花開かせてやるかの。それ!』 えりな:え?〈グリーンの胸に付いている宝玉から闇が吹き出しグリーンを包み込む〉 えりな:〈大人口調で〉『(きゃぁぁぁ!!何なのよこれ?宝玉から闇が吹き出して、アタチを包み込んでいく!…ふぁぁ…とっても気持ち良いの…。)』 あかね:〈大人口調で〉『ほう!良き良き!さぁ、*妾《わらわ》にその美しい花を見せておくれ。』 えりな:(あぁ…やみが…アタチのなかにはいってくる…。)〈闇がえりなに全て吸収される〉 あかね:〈大人口調で〉『気分はどうじゃ?』 えりな:うふふ…。れいあさまぁ♡とってもそうかいですわ!〈レイアの元に膝まづく〉 ゆず子:えっ?ぐりーん!? まさみ:どうしちゃったのよ! えりな:どうもしてないわよぉ♡ただ、アタチはれいあさまのしもべとしてうまれかわっただけよ。 さゆり:しもべって…いったいどういうことなの? たえこ:くっ…あなた、ぐりーんになにをしたの? あかね:〈大人口調で〉『別に何もしてはおらぬ。少し開花を手伝っただけじゃ。ほれ、こんな風にの!』 たえこ:ひゃ!〈イエローの胸に付いている宝玉から闇が吹き出しイエローを包み込む〉 たえこ:〈大人口調で〉『(えっ!?なに?闇がアタイの周りに満ちていく!…あ、あぁ…でも、闇に包まれてると…何だかとっても…心地良いの…。』 あかね:〈大人口調で〉『さぁ、お主も花開くが良い。』 たえこ:(…やみがどんどんながれこんでくる!はぁぁ…なんてすてきなの…♡)〈闇がたえこに全て吸収される〉 あかね:〈大人口調で〉『…さぁお主の花も見せておくれ。』 たえこ:れいあさま♡アタイをみちびいてくださりかんしゃいたします。〈レイアの元に膝まづく〉 あかね:〈大人口調で〉『うふふ、それで良いのじゃ。さて、次はどいつじゃ?』 ゆず子:いえろーまで!?あぁ…なんてこと…。 まさみ:そんな…。いえろー!しっかりしてよ! たえこ:うふふ。あなたもはやくれいあさまのしもべになりなさいな。 ふとし:〈大人口調で〉『一体何が起きているというのだ。エンジェル・クリスタルが次々とあの少女の配下になっているように見えるのだが。何にせよ、今がチャンスだ!全軍!作戦を続行する!』 あかね:〈大人口調で〉『(やれやれ…ヘンゲルめ、余計な真似をしおって。)』 さゆり:おねがい!あかねちゃん!ふたりをもとにもどしてよぉ! あかね:〈大人口調で〉『まだ分からぬようじゃの。それならば…ふん!〈たえこがプレゼントしたネックレスを引きちぎる〉 あかね:このネックレスはそなたたちからプレゼントされた物なのじゃろう?』 ゆず子:あ、ああ…!! まさみ:あかねちゃんのたいせつなねっくれすがこなごなに…。 さゆり:そんな…ひどい…。 あかね:〈大人口調で〉『ふふふ…あははは!!その顔じゃ!絶望に満ちたその顔が見たかったのじゃ!』 ゆず子:あなた…ぜったいにゆるさないから! まさみ:いくよ!ふたりとも! さゆり:うん! えりな:あら、アタチたちがそんなことゆるすとおもって? たえこ:れいあさまをきずつけようとするものは、だれであろうがようしゃしない! あかね:〈大人口調で〉『良い機会じゃ、パープルとブルーは二人に任せる。*妾《わらわ》はレッドの相手をするとしよう』 : :-------------------(闇帝国本部にて) ふとし:ふふふ…よきせぬじゃまがはいったが、これでじゅんちょうにしんりゃくをすすめられる。なぁ、めしつかいよ。 さゆり:【召使い】 さゆり:そうですわね。でも…あんがいそうもいきませんの。 ふとし:ん?どういうことだ…ぐっ!!〈召使いにナイフで刺される〉 ふとし:なっ!なんのまねだ! さゆり:うふふ…まだおきづきになりませんの?〈姿形が変化していく〉 ふとし:はっ!おまえは…まさか!? あかね:〈大人口調で〉『そうじゃ、こやつは妾(わらわ)の分身での、姿を変えてお前の元に忍ばせておいたのじゃ。全く、侵略などとよくも勝手な真似をしてくれたな。』 ふとし:な、なんだと? あかね:〈大人口調で〉『まあ良い。いずれ全ては*妾《わらわ》の物になるのじゃ。』 ふとし:どういう…ことだ? あかね:〈大人口調で〉『*妾《わらわ》は*闇人《やみびと》の*始祖《しそ》にして、全ての始まりの存在「女帝レイア」。お前の全ては*妾〈わらわ〉が食ろうてやるわ。(ガブっ!)』〈ヘンゲルの首に噛み付く〉 ふとし:ぐぁ!! ふとし:〈大人口調で〉『(な、なんだ!?噛み付いた所から俺がこいつに吸収されていく!)』 ふとし:やめろ!やめてくれ!おれはまだしにたく…。〈レイアに全て吸収される〉 あかね:(ペロリ)〈舌なめずり〉 あかね:〈大人口調で〉『ふふふ…。安心せい。お前は*妾《わらわ》の中で永遠に生き続けるがよいわ。』 : :-------------------(戦闘現場にて) まさみ:ぐりーん…いや、えりな。さいごにもういちどいうわ。そこをどいて!そしていつものあかるいえりなにもどって! えりな:う…うう!…ま、まさみ…。〈突然胸を押さえてうずくまる〉 まさみ:え、えりな!?だいじょうぶ?〈えりなの元に駆け寄る〉 えりな:はぁ…はぁ、まさみ、よくきいて。 まさみ:うん!なに?(まさか、わたしのこえがとどいたの?) えりな:あのね…。 まさみ:なっ!〈えりなに羽交い締めにされる〉 まさみ:は、はなして!なんなのよ! えりな:あははは!!まさみ、あなたほんとうにおひとよしね!あんなみえすいたしばいにだまされるんですもの! まさみ:えっ?まさか、さいしょからそのつもりで! えりな:そのとおりよ!それじゃあ、あなたにもたいけんさせてあげるわ!やみのちからのすばらしさをね!それっ! まさみ:あっ!〈ブルーの胸に付いている宝玉から闇が吹き出しブルーを包み込む〉 まさみ:〈大人口調で〉『(あぁぁぁ!!闇が私の胸から*溢《あふ》れ出していく!!…えっ?…何、この感覚?闇に包まれているのに…心が安らぎで満たされていく…はぁ♡)』 えりな:これであなたもアタチたちのなかまよ♡ まさみ:(わたしがじょじょにやみにそまっていくの…いいわぁ♡)〈闇がまさみに全て吸収される〉 えりな:まさみ、きぶんはどう? まさみ:うふふふ…なんてすがすがしいのかしら!さいこうのきぶんだわ! えりな:ともにれいあさまにおつかえしましょう。 まさみ:ええ、よろこんで! : たえこ:ねぇ、どうしたの?さっきからぜんぜんこうげきしてこないけど? さゆり:だって…あたし、たえこのこときずつけるなんてできない! たえこ:そう…でもわたしはできるわよ!っと〈さゆりの腹を蹴る〉 さゆり:ぐぁ! たえこ:ほらほら!どうしたの!〈さゆりの顔を殴る〉 さゆり:きゃあ!〈その場に倒れる〉 たえこ:もうおしまい?つまんないわね。 さゆり:ど、どんなになぐられても…たえこはわたしのたいせつななかまだから。 たえこ:さゆり…。〈近づいて行って後ろからそっと抱きしめる〉 さゆり:え…? たえこ:ありがとう…さゆり。ごめんね。なぐったりして。 さゆり:た、たえこ…もしかしてあなた…。 たえこ:アタイがあなたをすてきなせかいへつれてってあげるからね!えいっ!〈さゆりを強く抱きしめる〉 さゆり:なっ!〈ブルーの胸に付いている宝玉から闇が吹き出しブルーを包み込む〉 さゆり:〈大人口調で〉『(なに?何なのこれ!?吹き出した闇があたしをどんどん*覆《おお》っていく!…なんかふわふわして…とっても…気持ち良い…。)』 たえこ:もうすぐよ、さゆり。 さゆり:(あたしのこころが、まっくろいものでみたされていくの…ふぁぁ♡)〈闇がさゆりに全て吸収される〉 たえこ:さゆり、ようこそみわくのせかいへ。 さゆり:すてきだわぁ!なんのきょうふも、うしろめたさもかんじないの!あははは! たえこ:それはよかった。さぁ、あなたもわたしといっしょにれいあさまをおまもりするのよ。 さゆり:ええ。このいのち、あのおかたにすべてささげるわ! : あかね:〈大人口調で〉『さて、ブルーとパープルは堕ちたようじゃな。残るはお主だけじゃが…どうする?』 ゆず子:くっ…。わたしはひとりでもたたかうわ!だってわたしは、せかいをまもるひーろーだから! あかね:〈大人口調で〉『ほう、それは頼もしいことよの。じゃあそんなお主に良い知らせがある。ほれ、話してみよ。〈ゆず子に通信機を渡す〉』 ゆず子:つうしんき?もしもし…? ふとし:【国のお偉いさん】 ふとし:〈大人口調で〉『〈通信〉光の戦士クリスタル・レッドよ。今までご苦労であった。おめでとう!君は任務を見事*完遂《かんすい》したのだ!』 ゆず子:え…?なにをいってるんですか?おえらいさん、いまめのまえにさいだいのてきがいるんですよ! ふとし:〈大人口調で〉『〈通信〉実はな、君たちエンジェル・クリスタルの任務は闇帝国と戦うことではない。』 ゆず子:は?どういうことですか? ふとし:〈大人口調で〉『〈通信〉君たちの本当の任務は、器である「あかね」という少女を闇帝国の侵略から守り抜き、女帝レイア様を復活させることにあったのだ。』 ゆず子:そ、そんな…。 ふとし:〈大人口調で〉『〈通信〉君たちには心から礼を言おう。これで安心して地球をレイア様に明け渡せるというものだ。ありがとう!そしてさらばだ!』〈通信切れる〉 ゆず子:じゃあ…わたしはいままでなんのためにたたかってきたの? あかね:〈大人口調で〉『悔しいのぅ、悲しいのぅ。*妾《わらわ》はお主の心の叫びが痛い程分かるぞえ。』 ゆず子:う、うう…うわぁぁん!!わたしたち、こんなにがんばったのに!こんなのってひどすぎるよ!!あぁぁぁ!!〈号泣する〉 あかね:〈大人口調で〉『そうじゃな。お主らはこの地球を守るために本当によく頑張った。お主らこそ、本物のヒーローじゃ。』 ゆず子:ぐすん…えっ…? あかね:〈大人口調で〉『じゃが全てはもう終わったのじゃ。戦士よ、今度は*妾《わらわ》がお主を癒してやろうぞ。ほれっ!』 ゆず子:え…?〈レッドの胸に付いている宝玉から闇が吹き出しレッドを包み込む〉 ゆず子:〈大人口調で〉『(あ、あぁ…私の宝玉からどんどん闇が湧き出してきて、私を優しく包み込んでいく…はぁぁ…なんて幸せなの…。)』 あかね:〈大人口調で〉『闇によって身も心も癒されるがよい。』 ゆず子:(わたしのきずついたこころにやみがしみこんでいく…ふぁぁ♡…わたし、いまとってもあいされてる…)〈闇がゆず子に全て吸収される〉 : :-------------------(数日後) あかね:〈大人口調で〉『*妾《わらわ》の元に集いし5人の戦士たちよ。共にこの宇宙を支配しようぞ。』 ゆず子:〈大人口調で〉『レイア様、命尽きるまでお供いたします。』 まさみ:〈大人口調で〉『この命、レイア様に捧げます。』 たえこ:〈大人口調で〉『レイア様の進む道は我々が照らして差し上げますわ。』 えりな:〈大人口調で〉『この身に替えてもレイア様をお守りいたします。』 さゆり:〈大人口調で〉『レイア様のためなら死すらも恐れませんわ。』 あかね:〈大人口調で〉『良きかな、良きかな。ふふふ…あはははは!』 : ゆず子:(M)こうしてせかいは、やみによってかんぜんにしはいされた…。 : :【究極の「ヒーローごっこ」終了】 : えりな:おつかれさまでした! ゆず子:いやー!ながかったねー! まさみ:ほんとほんと!ちょうたいさくだったね! さゆり:でもめっちゃやりがいがあった! たえこ:ふとしくん、あかねちゃん、二人はどうだった? ふとし:お…。 ゆず子:お? ふとし:めっちゃたのしかった!! ゆず子:(さっきの「お…」はなんだったの?) ふとし:なぁ、あかね。おまえもそうおもうだろ? あかね:…。 ふとし:あかね…? あかね:おぬし、だれにくちをきいておるのじゃ? ふとし:は? さゆり:ちょ、ちょっとあかねちゃん? えりな:まさか、まだやくがぬけていない…とか? あかね:わらわはうちゅうのちょうてんにたつそんざいなり。あだなすものはようしゃせぬぞ! たえこ:あちゃー…これはかんぜんにひょういされちゃってるね。 まさみ:ねぇ…どうすんの?これ? ゆず子:はぁ…こうなったらしかたない…。 : ゆず子:あかねさまにちゅうせいをちかいます!〈同時に〉 まさみ:あかねさまにちゅうせいをちかいます!〈同時に〉 たえこ:あかねさまにちゅうせいをちかいます!〈同時に〉 えりな:あかねさまにちゅうせいをちかいます!〈同時に〉 さゆり:あかねさまにちゅうせいをちかいます!〈同時に〉 ふとし:え…おれも? あかね:ええーい!きさまだけはゆるさぬ!かくごしろ! ふとし:ぎゃぁぁぁ!! たえこ:(これ…かんぜんにたちばぎゃくてんしてるわね…。) : ナレーション:こうして、長きに*亘《わた》る血で血を洗う戦いは平和的解決を迎えた。だがしかし!女児たちのお*戯《たわむ》れはこれからも飽きることなく続くのであった。 : :【後編】~完~