台本概要
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タイトル | ある官能小説家の苦悩 |
---|---|
作者名 | 横谷(よこや) (@yokoya_y) |
ジャンル | その他 |
演者人数 | 1人用台本(不問1) ※兼役あり |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
これは、私の、人生の始まり。
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キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
作家 | 不問 | 9 | 名前 あきら |
作家(N) | 不問 | - |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
作家(N):ただひたすらに私は映像を見ていた。
作家(N):甘美な声を上げる女性、揺れる真っ白なメロン、ほとばしるシロップ。
作家(N):見ながら自分の下半身をいじることもなく、ただ、ペンを握り紙に感情を書き殴った。
作家:おぉ…おぉ…
作家(N):女性が天を仰ぐようにのけぞった瞬間を見て、思わず昂った声を出してしまった。
作家:…ふぅ…。
0:
作家(N):22歳。恋人いない歴イコール年齢。もちろん未経験。職業…官能小説家。そして、性の知識、0。
0:
作家:(タイトルコール)ある官能小説家の苦悩
0:
作家:貸してもらったDVDを見てみたものの、何にもわからなかった。
作家:何が良いのだろう。声もすごくいやそうに「あぁん…!」って叫んでたのに
作家:男も男だよ。なんでそんな嫌がっているのに痛めつけるような…
作家:え、もしかしてバイオレンス的な何か…?…趣味…?…わからんわ…
0:
作家(N):私がどうしてこんな職業に就いてしまったのか。話は3年前に戻る。
作家(N):3年前、父は他界した。母親は幼いころからいなかった。
作家(N):19歳だった私は親戚を頼ることなく、父が買ったマイホームに残ることにした。
作家(N):遺品整理の時に、父から絶対入ってはいけないといわれていた書斎の扉を開けると
作家(N):そこには女性の裸体の写真が壁や天井にずらりと張られており
作家(N):ゴミ箱には大量のまるめたティッシュペーパー、赤と白のストライプの棒状のようなもの
作家(N):本棚には薄い本のようなものがびっしり詰まっていた。そして、パソコンの前には1通の手紙があった。
0:
作家:「あきらへ、この手紙を読んでいるということはきっと私の身に何かあったのでしょう。
作家:この手紙に書いてあることはすべて本当のことなので、驚かないで読んでほしい。
作家:私は官能小説家だ。そう、エッチな本の作者だ。ドン引きしてるよな。
作家:でも、私の作品は多くの男性や一部の女性に大きな支持をもらっているから
作家:年収は1000万とたくさん稼がせていただいた。お前に不自由をさせたくなくて
作家:夜なべをして、いろんな女を抱いて、最高の本を書き上げていたんだ。
作家:ずっと黙っていてごめんな。父より」
0:
作家(N):ただ唖然とした。たしかに不自由なく暮らしていた。
作家(N):テストで良い点数を取った時や部活で入賞したときは必ずと言ってもいいくらい
作家(N):回らないお寿司屋さんに連れて行ってもらってたことを思い出し合点が一致した。
作家(N):そして手紙にはこんな文章が。
0:
作家:「お前も、私の跡を継いで、官能小説家になれ。あきらならできる。
作家:わからないことがあったら担当の朝倉(あさくら)さんに何でも聞いてみなさい。検討を祈る。」
0:
作家(N):父の言うことはずっと信じてきたが、さすがに無理だと思い、朝倉という人に連絡をしたら
作家(N):すぐに私の家にきて、私に向かって先生と言い放ち、あなたの作品を待っているわと言って
作家(N):私にDVDを押し付け去っていった。
0:
作家(N):そして最初に戻る。
0:
作家:趣味でラノベは書いたことあるけど、官能小説なんて未経験が書けるわけないじゃん…。
作家:とりあえず、父さんの書斎にある本を読んでみるか…
0:
作家:えっと…「女は唇をかみ、うっすらと秘毛が生え初めた綾の白い股間へ顔をうずめた。『も、もうお花が開いているわ』
作家:ひだ深い綾のラビアは、外に向かい、みだらにめくれ返っていた。」…お花が開くってなんだ…?めくれるのは小陰唇(しょういんしん)…?
作家:…なんだろう。比喩表現がすごいな。青白い液とか、愛の突起とか、ぐちょんぐちょんとか…
作家:直接的に書いちゃいけないルールでもあるのかな…
0:
作家(N):22歳。恋人いない歴イコール年齢。もちろん未経験。職業…官能小説家。そして、性の知識、0。
作家(N):そんな人間が書き上げた作品は予想外の大ヒットを飾った。
作家(N):『初々しいつたない文章が逆にそそる。何回も想像をして絶頂を迎えた』という手紙が山のように届く。
作家(N):朝倉さんはさすがですねと褒めてくれた。喜んだ顔を見てると私の胸の中でトクンと音が鳴った。
0:
作家:朝倉さん!…あの、実は、こういう経験をしたことがなくて…
0:
作家(N):私がそう言うと少し驚いた顔をしたが、のちに不敵な笑みを浮かべ、私の小さな唇に唇を押し当てた。
0:
作家(N):私が、父と同じような人生を歩むことになるのに気づくのは、もう近い。
作家(N):ただひたすらに私は映像を見ていた。
作家(N):甘美な声を上げる女性、揺れる真っ白なメロン、ほとばしるシロップ。
作家(N):見ながら自分の下半身をいじることもなく、ただ、ペンを握り紙に感情を書き殴った。
作家:おぉ…おぉ…
作家(N):女性が天を仰ぐようにのけぞった瞬間を見て、思わず昂った声を出してしまった。
作家:…ふぅ…。
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作家(N):22歳。恋人いない歴イコール年齢。もちろん未経験。職業…官能小説家。そして、性の知識、0。
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作家:(タイトルコール)ある官能小説家の苦悩
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作家:貸してもらったDVDを見てみたものの、何にもわからなかった。
作家:何が良いのだろう。声もすごくいやそうに「あぁん…!」って叫んでたのに
作家:男も男だよ。なんでそんな嫌がっているのに痛めつけるような…
作家:え、もしかしてバイオレンス的な何か…?…趣味…?…わからんわ…
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作家(N):私がどうしてこんな職業に就いてしまったのか。話は3年前に戻る。
作家(N):3年前、父は他界した。母親は幼いころからいなかった。
作家(N):19歳だった私は親戚を頼ることなく、父が買ったマイホームに残ることにした。
作家(N):遺品整理の時に、父から絶対入ってはいけないといわれていた書斎の扉を開けると
作家(N):そこには女性の裸体の写真が壁や天井にずらりと張られており
作家(N):ゴミ箱には大量のまるめたティッシュペーパー、赤と白のストライプの棒状のようなもの
作家(N):本棚には薄い本のようなものがびっしり詰まっていた。そして、パソコンの前には1通の手紙があった。
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作家:「あきらへ、この手紙を読んでいるということはきっと私の身に何かあったのでしょう。
作家:この手紙に書いてあることはすべて本当のことなので、驚かないで読んでほしい。
作家:私は官能小説家だ。そう、エッチな本の作者だ。ドン引きしてるよな。
作家:でも、私の作品は多くの男性や一部の女性に大きな支持をもらっているから
作家:年収は1000万とたくさん稼がせていただいた。お前に不自由をさせたくなくて
作家:夜なべをして、いろんな女を抱いて、最高の本を書き上げていたんだ。
作家:ずっと黙っていてごめんな。父より」
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作家(N):ただ唖然とした。たしかに不自由なく暮らしていた。
作家(N):テストで良い点数を取った時や部活で入賞したときは必ずと言ってもいいくらい
作家(N):回らないお寿司屋さんに連れて行ってもらってたことを思い出し合点が一致した。
作家(N):そして手紙にはこんな文章が。
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作家:「お前も、私の跡を継いで、官能小説家になれ。あきらならできる。
作家:わからないことがあったら担当の朝倉(あさくら)さんに何でも聞いてみなさい。検討を祈る。」
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作家(N):父の言うことはずっと信じてきたが、さすがに無理だと思い、朝倉という人に連絡をしたら
作家(N):すぐに私の家にきて、私に向かって先生と言い放ち、あなたの作品を待っているわと言って
作家(N):私にDVDを押し付け去っていった。
0:
作家(N):そして最初に戻る。
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作家:趣味でラノベは書いたことあるけど、官能小説なんて未経験が書けるわけないじゃん…。
作家:とりあえず、父さんの書斎にある本を読んでみるか…
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作家:えっと…「女は唇をかみ、うっすらと秘毛が生え初めた綾の白い股間へ顔をうずめた。『も、もうお花が開いているわ』
作家:ひだ深い綾のラビアは、外に向かい、みだらにめくれ返っていた。」…お花が開くってなんだ…?めくれるのは小陰唇(しょういんしん)…?
作家:…なんだろう。比喩表現がすごいな。青白い液とか、愛の突起とか、ぐちょんぐちょんとか…
作家:直接的に書いちゃいけないルールでもあるのかな…
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作家(N):22歳。恋人いない歴イコール年齢。もちろん未経験。職業…官能小説家。そして、性の知識、0。
作家(N):そんな人間が書き上げた作品は予想外の大ヒットを飾った。
作家(N):『初々しいつたない文章が逆にそそる。何回も想像をして絶頂を迎えた』という手紙が山のように届く。
作家(N):朝倉さんはさすがですねと褒めてくれた。喜んだ顔を見てると私の胸の中でトクンと音が鳴った。
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作家:朝倉さん!…あの、実は、こういう経験をしたことがなくて…
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作家(N):私がそう言うと少し驚いた顔をしたが、のちに不敵な笑みを浮かべ、私の小さな唇に唇を押し当てた。
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作家(N):私が、父と同じような人生を歩むことになるのに気づくのは、もう近い。