台本概要
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タイトル | ワールド of パレット 7 ~兄弟喧嘩~ |
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作者名 | 海彩・紫苑 (@miiro_shion) |
ジャンル | ファンタジー |
演者人数 | 7人用台本(男3、女2、不問2) ※兼役あり |
時間 | 40 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
世界を黒く染める悪の組織《リペイント》その組織を止めるために選ばれた人間《絵魔具使い》たち。 主人公エマを中心に繰り広げられる不思議な日常。パレット女王の願いを叶える日が来るのか。 Pixivに漫画を投稿したものを台本にはじめて書きおこしたものです。いたらぬところがありますが温かい目で読んでもらえると嬉しいです。 詳しくは【ワールド of パレット・まとめサイト】にてキャラクター紹介や他の話数・漫画など載せておりますのでご覧ください!※拡散してくださると喜びます(*´︶`*) 【リンク】https://world-of-palet.jimdofree.com/ ※1/27に大きく改変しました! ※M( )はモノローグ、つまり心の声です ※今回兼役がありますので頑張って演じてください ユウマと師匠 Nとイレイザーとパレット ※説明載せられなかったので下に載せておきます↓ イレイザー リペイントの幹部の一人。MONO消しゴムのようなデザインの着物を着ている。イメージカラーは白。冒頭のみ。女性が兼ね役してください 650 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
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エマ | 女 | 63 | 有坂 絵愛(ありさか えま)優しくて真っ直ぐで元気な主人公。高校1年生。大剣で力で戦うタイプ。カラーパレット・ピンクカラー担当 |
ミイロ | 不問 | 150 | 東条 海色(とうじょう みいろ)毒舌・冷静な性格。高校1年生。ハルミの兄。カラーパレットブルーカラー・リーダー担当。銃撃戦、頭脳派タイプ |
カズヤ | 男 | 58 | 山本 和也(やまもと かずや)爽やかでスポーツが得意だがバカ。高校1年生。両手剣でスピード勝負なタイプ。カラーパレット・グリーンカラー担当 |
ハルミ | 不問 | 90 | 東条 陽海(とうじょう はるみ)ミイロの弟。中学3年生。トウジョウ電機の後見人で、世話焼きでしっかりとした性格。カラーパレット・バイオレットカラー担当。機動性の高い弓で相手を逃がさないで貫くタイプ※ユウマと兼役 |
ユウマ | 男 | 7 | 左目が隠れている髪型。探偵部の部長でしっかりとした性格で頼れる。高校2年生。イメージカラーは朱色。※セリフ量・少(ハルミと兼役) |
ソラ | 男 | 6 | 本名は《空》エマとミイロの師匠でとても面倒見がよく、優しい性格。特別な刀でリペイントを倒せる。イメージカラーは赤。年齢不詳。※セリフ量・小(スティロと兼役) |
パレット | 不問 | 1 | ピンクくて丸々していて頭に羽がついてる可愛い妖精。一人称はボク。男の子。エマの妖精のパートナー。※Nとイレイザーと兼役(Nとイレイザー役の方はタップ)(一言のみ) |
スティロ | 男 | 61 | 《スティロ・シュバルツ》今回のリペイントの幹部。万年筆がモデルで強者には丁寧な口調だが、弱者には辛辣。基本的には敬語で喋る。イメージカラーは緋色※ソラと兼役 |
N | 女 | 56 | ナレーション。この物語の状況説明・世界観をつくる語り手。今回は女性推奨です。※パレットとイレイザーを兼役(イレイザーとパレット役の方はタップ) |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
ハルミ:M(あれから兄さんは、部屋から1歩も出てこなかった。そして次の日、エマさんが私達の家に訪ねてきた。)
ハルミ:エマさん!体調は大丈夫ですか!
エマ:うん!すっかり良くなったよ!怪我もしてないし……。それより、ミイロ君はどうかな?あれから落ち込んだりしてないかな……?
ハルミ:それが……あれから1歩も部屋から出てこないんです……
エマ:え?何かあったのかな?倒れてたりしてないよね?
ハルミ:恐らく、大丈夫です……。大きな音とかしてないんで……
エマ:ならいいんだけど……
ハルミ:あの、エマさん。私は*絵魔具使い《えまぐつかい》にならなかった方がよかったですか?
エマ:え?なんで?
ハルミ:兄さんが凄く悲しそうな顔するんですよ……。せっかく、兄さん達と一緒に戦えると思ったのに、全然喜んでくれなくて……
エマ:そう、だよね……。でも、私は一緒の*絵魔具使い《えまぐつかい》になれて嬉しいと思ってるけど、ミイロ君は違うみたい……
ハルミ:なんでですか?
エマ:うーん……(考える)それは詳しくは分からないけど、きっと大切な弟だから余計に危険な目にあわせたくなかったんじゃないのかな?
ハルミ:……
エマ:私が初めて変身した時も、凄く辛そうな顔してたから、多分契約させちゃった事、自分のせいだって思っちゃってるんじゃないかな?
ハルミ:兄さんが悪いわけじゃないのに!なんで自分を攻めちゃうのかな…?
エマ:そう、だね……。まだまだ私達も知らないことばかりだからわからないけど、きっと何かあるはずだよ!
ハルミ:んー……(考える)いつか解決すればいいんですけど……なんか嫌な予感がするんですよね……
エマ:とりあえず、今はそっとしておいたほうがいいのかなって……
ハルミ:そう、ですね……様子を見てみます
エマ:……あ!あの時、助けてくれてありがとう!ちゃんとお礼言えてなくてごめんね?
ハルミ:いえ!むしろ、あんなことしか出来なくて申し訳ないです……
エマ:ううん!(首を横に振る)私達が今ここにいるのはハル君のおかげなんだから!ね?
ハルミ:……はい(シュンとする)
ハルミ:私!もっと強くなって兄さん達と対等に渡り合えるように頑張りますっ!
エマ:無理しちゃダメだからね?気持ちだけでも嬉しいし、ゆっくり焦らずにリペイントを倒していこう!
ハルミ:はいっ!ありがとうございます!
エマ:それじゃ!ミイロ君の事、お任せするね
ハルミ:はい!任せてください!
N:エマは自分の家に帰って行く。ハルミはミイロの部屋の前に立っていた
ハルミ:……あの!兄さん、おにぎりを作って来たので食べてくださいね!
N:部屋から返事はなかった
ハルミ:……ねぇ、兄さん。さっきエマさんが来てくれたよ?体力戻ったって、どこも怪我してないって!だから、自分を責めないでくださいよ……絶対兄さんのせいなんかじゃないです!
ミイロ:……
ハルミ:何度も言うけど、1人で抱え込まないでください!私もできるだけ力になりますから!兄さんがどんなこと思ってるのかわからないけど、今は仲間がいるんですよね?だから、もっと仲間に頼っていいんじゃないんですか?せめて、私だけでも頼ってほしいです!ね?兄さん、私達、家族ですよね?
ミイロ:……
ハルミ:このままだと兄さん、絶対潰れちゃいます……!なんでもかんでも抱え込んじゃって……。確かに兄さんはなんでもできて凄いけど、出来ないことがあったっておかしくないはずですよ?
ミイロ:……
ハルミ:とりあえず、今は何か食べてほしいです。ドアの横に置いていきますね。
N:ハルミはミイロの部屋から離れた
ミイロ:……
0:間
N:数時間後、ミイロは部屋から出てきた
ハルミ:兄さん!良かった!心配しましたよ!体調はどうですか?
ミイロ:……大丈夫だ(憂鬱な表情で)
ハルミ:……全然大丈夫そうに見えないですけど。
ミイロ:おにぎり、ありがとう……
ハルミ:いえ。このくらいしかできませんから……
N:すると、狭間が開くノイズが響く
ハルミ:っ!まさか、狭間が開いた……!?
ミイロ:!……ハルは来るな
ハルミ:いやです!私も行きます!兄さんだけに戦わせないっ!私だって*絵魔具使い《えまぐつかい》なんだからっ!みんなの未来を繋ぐって決めたんですっ!だから一緒に戦わせてくださいっ!兄さんっ!
ミイロ:……(俯く)
ハルミ:兄さん!
ミイロ:……わかった。行くぞ
0:間
N:とある場所にて。
スティロ:まだそっちは時間がかかるのか。イレイザー
イレイザー:うるさいわね!ちょっとてこずってるのよ!
スティロ:手を貸そうか?
イレイザー:余計なお世話よ!
スティロ:どれどれ?…フゥン。なるほど、この子達に邪魔されてうまくリペイントできてないってわけか。
イレイザー:なによ!悪い?!
スティロ:…あ。面白いこと考えた。ちょっと遊んじゃおっかなぁ〜。
イレイザー:何する気?
スティロ:ひ・み・つ♪精々指でもくわえてみてたらいいさ。
イレイザー:キィーーー!!腹立つ!!
スティロ:さぁ、あなたはどうでるのか。見ものですね。フフフ…
0:間
N:ハルミとミイロは狭間で戦っている
ハルミ:兄さん、このままじゃラチがあかないですよ!
ミイロ:…そうだな。
ハルミ:どうしますか?
ミイロ:…ハル、有坂を呼んできてくれ。僕が*囮《おとり》になる
ハルミ:え?でも
ミイロ:(被せる)いいから。早く呼んできてくれ
ハルミ:……わ、かりました……
N:ハルミは狭間から出る
N:しばらくしてエマを呼んでくるハルミ
ハルミ:兄さんっ!
エマ:ミイロ君!お待たせ!
ミイロ:はぁ…はぁ…はぁ。来たか。さっさと終わらせるぞ。
ハルミ:はい……
N:リペイントを全て倒すエマ達
エマ:ミイロ君大丈夫?
ミイロ:問題ない。帰るぞ
エマ:…(心配する)
N:狭間から出て、エマとは別れ、一緒に帰るミイロとハルミ
ハルミ:ねぇ。兄さん、あんな戦い方はやめた方がいいですよ?危険すぎます!
ミイロ:あの場面ではあれが最善解だった
ハルミ:そうかもしれないけど…
ミイロ:ハルが呼んで来てくれたおかげで倒せた。それでいいだろ?
ハルミ:…なんで兄さんはいつもそうなのかな……(小声)
ミイロ:?
ハルミ:いつも自分を犠牲にしてますよね?
ミイロ:別に。その状況で自分がどうすればいいか考えた結果だ
ハルミ:…兄さんのわからず屋。(小声で)
N:早足にさっていくハルミ
ミイロ:…ハル?
N:次の日の学校
カズヤ:ミイロ?なにかあったのか?
ミイロ:え?
カズヤ:ぼーっとして。話きくぞ?
ミイロ:…
N:ハルミとあったことを話すミイロ
カズヤ:なるほどな。そりゃあハルミも怒るわな。
ミイロ:ん?なぜ?
カズヤ:2人で苦戦する相手を1人でなんとかするって、危険なことだろ?
ミイロ:でも、あの状況ではあれが正しいって思ったからあぁしただけで
カズヤ:そのときのハルミの気持ちも考えたか?
ミイロ:気持ち?
カズヤ:お前のことを心配してるんだぞ。お前なんでも1人でやろうとする癖あるだろ?少しくらいチームを頼ったっていいんじゃないか?
ミイロ:…チーム
カズヤ:とりあえずハルミに謝った方がいいと思うぞ?
ミイロ:…わかった。
N:ミイロの家。ハルミの部屋のドアをノックするミイロ
ミイロ:ハル、ちょっといいか?
ハルミ:…何かありましたか、兄さん
ミイロ:…その。昨日はすまなかった
ハルミ:なにがです?
ミイロ:自分勝手な行動して
ハルミ:それだけですか?
ミイロ:え?
ハルミ:どうせカズヤさんに言われてしぶしぶ言いにきただけですよね?
ミイロ:…!なんだよその言い方!
ハルミ:だってそうですよね?兄さんは私の言いたいことなにもわかってない!
ミイロ:……
ハルミ:だから毎回毎回あんな戦い方をするんです。もううんざりですよ……
ミイロ:だから、僕は毎回どうすればリペイント達を上手く倒せるか考えて…
ハルミ:兄さんは自分を大切にしなさすぎなんだよ!なんでいっつもそうなんですか?!
ミイロ:それは…
ハルミ:周りの人の気持ちも考えて行動してくださいよ!
ミイロ:……そんなこと言ってたら切りがないだろ。人数が増えてきた状況だし、1人1人の意見をきいて行動してたら違う犠牲がでるだろ!
ハルミ:……
ミイロ:他人の意見をきいて、自分の意見は殺せと?
ハルミ:そういうことじゃ……
ミイロ:(被せる)キミは僕の何なの?監督?上司?
ハルミ:!!(ショックを受ける)
ミイロ:戦闘経験は僕の方が上だし。一応リーダーだから指揮するのは当たり前だろ
ハルミ:私は…大切な家族、だと思って…
ミイロ:犠牲を最小限に抑えるためにやった行動。それの何が悪い?
ハルミ:…!そんなんなら…(小声で)
ミイロ:?
ハルミ:そんなんなら!リーダーだとかなんてやめてくださいっ!!
ミイロ:は?
ハルミ:兄さんはホントに何にもわかってない!!(怒る)
ミイロ:わかってないのはそっちだろ!(張り合う感じで)
ハルミ:もう!!兄さんのわからず屋!!!(大声で)
N:ハルミは扉を勢いよく閉める
ミイロ:……(俯く)
N:次の日、学校に登校してるミイロとエマ
エマ:…
ミイロ:…
エマ:ミイロ君、なにかあった?
ミイロ:別に…
エマ:ハル君と喧嘩したんだよね?
ミイロ:…キミには関係ないことだ
エマ:関係なくないよ!仲間でしょ?
ミイロ:…フッ(鼻で笑う)仲間、ね。
エマ:なにか困ってたら助けあうのが仲間でしょ?
ミイロ:…
エマ:ハル君はミイロ君のことを思って…
ミイロ:(被せる)どうせキミもハルの肩をもつんだろ。なら話すことは何も無い
エマ:あっ!ミイロ君!!まって!!
N:学校、お昼休み。ミイロはずっと机に伏せている。
エマ:ミイロ君、お弁当食べに行こう?
ミイロ:いらない。お腹減ってない
エマ:だめだよ!少しくらい食べないと!
ミイロ:……(無視する)
エマ:…(心配する)
N:しばらくして探偵部にエマとカズヤ入ってくる
ユウマ:おや?ミイロくんは?
エマ:あれ?先に来てると思ったんだけど…
ユウマ:来てないね。…なにかあったのかい?
カズヤ:それが…
N:状況を話すエマ達
ユウマ:なるほどね。ボクも確かにミイロくんは1人で抱え込みすぎているとは感じてたよ
エマ:ハル君はそれを心配してるだけなんだけど、上手く伝わってないみたいで…
ユウマ:…恐らくミイロくんの過去が関係してるんじゃないかな?
カズヤ:過去?
ユウマ:その過去が邪魔してるとボクは思うね
エマ:…
ユウマ:ミイロくんの事は任せたよ。チームカラーパレットの絆を見せてやれ!
エマ:わかりました!
カズヤ:はい!
N:一方ミイロは師匠のところに来ていた
ミイロ:師匠、稽古をつけてください
ソラ:…。どうかしたのか、ミイロ
ミイロ:…?
ソラ:何を焦っておる
ミイロ:別に焦ってないです
ソラ:何かあったのじゃろ?
ミイロ:…何も無いです
ソラ:……(考える)ふむ、ならワシも教えることは何も無い
ミイロ:え?
ソラ:少し頭を冷やすとよいぞ
ミイロ:あ、師匠!!
N:ミイロはポツンと取り残される。
ミイロ:…クソっ!
N:その頃、エマ達はハルミと合流する
ハルミ:エマさん、カズヤさん…兄さんは?
エマ:それが、行方が分からなくて
ハルミ:…そうですか
カズヤ:ハルミ、俺達でミイロの目を覚まさせるぞ!
ハルミ:無理ですよ。あぁなった兄さんはなにも聞かないんですよ…
エマ:諦めるのはまだはやいよ!ミイロ君を信じてあげようよ!
ハルミ:どうせ私達のことなんてなんとも思ってないんですよ、あの人は…
カズヤ:ハルミ…
N:すると、狭間が開くノイズが響く。
エマ:狭間が開いた!行こう!
カズヤ:おう!
ハルミ:はい…
N:開いた場所に着くが、そこにはミイロの姿があった
エマ:ミイロ君!?まさか1人で?!
ミイロ:…遅かったな
カズヤ:おい!無茶すんなって!!
ミイロ:うるさい。キミ達には関係ないだろ
ハルミ:…(イラつく)
N:立ち去ろうとするミイロ
エマ:ミイロ君!!ちょっと!
カズヤ:俺が行く。ハルミのこと任せたよ
エマ:…うん!
ハルミ:…(俯く)
N:ミイロの後を追うカズヤ
カズヤ:おい!まてって!ミイロ!
ミイロ:…何か用?
カズヤ:だから1人で抱え込むなっていってるだろ?なんで自分で首絞めてんだよ!
ミイロ:キミ達には悪影響は出てないはずだ
カズヤ:そういう問題じゃないだろ?!
ミイロ:精々仲良しごっこでもしてれば?
カズヤ:…お前!!
N:カズヤはミイロの胸ぐらつかむ
ミイロ:へー…お前も暴力で解決しようとする人間だったんだな
カズヤ:!!
ミイロ:所詮その程度。それならそれで別に構わないけど
カズヤ:……あぁ、そうだな。でも、あの時言っただろ?親友が誤った道に進みそうな時、殴ってでも全力で止めるって!
ミイロ:……(目を逸らす)
N:すると、狭間が開くノイズが響く
N:カズヤは胸ぐらから手を離す
カズヤ:行くぞ
ミイロ:…
N:しばらくして狭間の前につく2人
カズヤ:この魔力量は…幹部がいるな
ミイロ:…
カズヤ:エマっちたち呼んでこないと無理だ…
ミイロ:(被せる)ステージチェンジ
カズヤ:あ!おい!ミイロ!!ああもう!ステージチェンジ!
N:狭間に入るミイロとカズヤ。
カズヤ:ミイロ、お前な!
ミイロ:シッ...(口に人差し指をたてる)
カズヤ:?
N:目線の先には、複数の人が倒れているところに黒い人物がいた。
ミイロ:…(睨む)
スティロ:おや?見つかってしまいましたか。
カズヤ:お前は?
スティロ:申し訳遅れました、*私《わたし》「スティロ・シュバルツ」と言います。気軽にスティロとお呼びください?
ミイロ:新しいリペイントの幹部か
スティロ:直接会うのは初めてですね!でもよく見させていただいておりましたよ。特に君。(ミイロを指さす)
ミイロ:…僕?
スティロ:私、強い人が大好きでしてね!是非お手合わせしたいと思っておりまして!1度手合わせ願います!
ミイロ:…いいだろう
カズヤ:おい!ミイロ!これは罠だ!ここは協力して…
ミイロ:(被せる)うるさい。ここで色を奪われていくのを黙ってみてろと?
カズヤ:なにもみんなが集まってからでもいいだろ!
ミイロ:僕はその時の最善解な行動をするまで。邪魔するならどいて
カズヤ:…だから!それが…
スティロ:おや?仲間割れですか?
ミイロ:仲間なんかじゃない
カズヤ:!!ミイロ…!
ミイロ:さっさと終わらせる。来い
スティロ:フフフッ
カズヤ:…なぁ、頼むから一緒に戦おうぜ?
ミイロ:好きにすれば?僕はやりたいようにやるだけだから
カズヤ:おい…!
ミイロ:チェンジ、ブルーカラー
スティロ:では!行きますよ!
ミイロ:ロックオン…*装填《そうてん》…ランダムシュート!
スティロ:フフフ(ニヤける)
N:スティロは攻撃をかわさずに受ける
ミイロ:…?
スティロ:ふむふむ。いいですね。実にいい攻撃ですよ、ミイロくん
ミイロ:その割にはピンピンしてるな。
スティロ:フフフッ
カズヤ:遠距離攻撃はきかないのか?なら俺が!チェンジ、グリーンカラー!はあっ!(切りかかる)
スティロ:雑魚には興味ねぇんだよ、カスが。
スティロ:(低音ボイス)
カズヤ:!!
N:スティロ、手から黒い何かをだし、カズヤに向かってはなち、壁の方へカズヤを吹き飛ばし、動けなくする。
カズヤ:うわっ!!
ミイロ:カズヤ!!
スティロ:黙っててみてろ雑魚が。
スティロ:(低音ボイス)
カズヤ:動けない…!
ミイロ:…っ!(スティロを睨む)
スティロ:さて、続きと行きましょうか!ミイロくん?
N:その頃、エマとハルミは河川敷にいた
エマ:ねえ。ミイロ君って昔はどんな人だったの?
ハルミ:…兄さんは小さい頃から凄く優秀でした。なんでもできて、私の憧れな存在だったんです
エマ:なんでもできた…か
ハルミ:私、不器用だからいつも兄さんに頼りっぱなしで、何か恩返しができたらいいなって思ってて…
エマ:ハル君…
ハルミ:そしたら、絵魔具使いになれて!やっと兄さんに恩返しができると思って嬉しかったんです!
エマ:…
ハルミ:でも、今の兄さんは私の憧れてる兄さんじゃない。ただ1人で抱え込んで猪突猛進になってるだけ。周りのことなんて知らんぷり
エマ:確かにそうだね
ハルミ:昔の優しい兄さんに戻ってほしいよ。今の兄さんは嫌いです……
エマ:…。きっとハル君のこと大切だからこそあんな風になっちゃうんじゃないかな?
ハルミ:え?
エマ:1人でできることは1人でやるっていう環境だったんだよね?まだ協力する、助けを求めるってことを、知らないだけなんじゃないかな?
ハルミ:そう、ですかね……
エマ:私達が教えてあげようよ、ミイロ君に!私達もミイロ君のこと大切だから!
ハルミ:エマさん…
N:すると、狭間が開くノイズが響く。
パレット:エマ!幹部が現れたパレェ!とっても嫌な予感がするパレェ!
エマ:急ごう!ハル君!
ハルミ:はい!
N:そこの頃、ミイロ達の方は、スティロがミイロの攻撃を一切避けないで近ずいてきていた
ミイロ:ロックオン!*装填《そうてん》!バレットスコール!
スティロ:ふぅーいい雨だ。…それで?
ミイロ:チッ…遠距離攻撃がきかないなら…!っ!(近く)
スティロ:フフフ(ニヤける)
ミイロ:はぁっ!(切りかかる)
N:攻撃はスティロの体にあたらず弾かれる 。
ミイロ:なにっ!?
スティロ:当たらないですよ?
ミイロ:くっ!
スティロ:さぁどうします?
ミイロ:M(魔法がダメなら…)
N:すると、ミイロは変身解き始める
カズヤ:ミイロ!?お前何を!
ミイロ:はあああっ!(殴りかかる)
スティロ:なに!?
スティロ:ぐはっ!
N:スティロはミイロに殴られ吹き飛ぶ
ミイロ:こうすれば、いいだろっ!
スティロ:フフフッ…あっははははははは!(大笑い)やっぱり面白いですね!ミイロくんは!是非とも仲間になって欲しいですね…!
ミイロ:…は?
スティロ:今のミイロくんならこちら側になれる資格があります。いかがですか?そんなミイロくんのことをわかってくれてない人達がいる所より、自分の自由にできるこちら側に来ないかい?
ミイロ:なに馬鹿なことを。僕がリペイントになれと?
スティロ:そうです!一緒にこの世界を黒く染めませんか?
ミイロ:Yes。……とでも言うと思ったのか?ふざけるな
スティロ:ミイロくんとなら相棒になれる気がします
ミイロ:その減らず口、叩けなくしてやる!
スティロ:キミは強い。だけど私には敵わない。なら素直に仲間になった方が身の為ですよ?
ミイロ:勝てないかどうかはやってみなきゃわからないだろ!
スティロ:フフフッ…魔力量が根本的に違うんですよ。こちら側になれば今より魔力量も増えて新たな力も手にはいる!こんないい事他にないですよ!
ミイロ:うるさい!なるわけないだろ!っ!(殴りかかる)
スティロ:おっと!*猪突猛進《ちょとつもうしん》ですね!そんなんだから弟くんと喧嘩するんですよ?
ミイロ:!!なぜそれを…
スティロ:キミの事ならなんでも知ってますよ?私ならミイロくんの味方になってあげます!
ミイロ:別にそんなの必要ない
スティロ:またまたぁ。《味方》っていうのは大切ですよ?理解者は1人でもいた方がいいですよ
ミイロ:うるさい!どうせ…どうせ!みんないなくなるんだ…(小声で)
ミイロ:それなら最初から作らないほうがいいだろ!(強く言う)
カズヤ:ミイロ…?
スティロ:意外と頑固なんですね…。そんなに仲間を失うのが怖いですか?
ミイロ:っ!黙れっ!!!(殴りかかる)
スティロ:フフフッ怒りに身を任せるなんてらしくないですね!っ!(受け止める)
ミイロ:っ!はああっ!(逆の手で殴る)
スティロ:ぐはっ!
ミイロ:M(ダメージは与えてるが、倒せるほどじゃない…)
スティロ:フフフッ…なかなか痛いですね…?いいですよ、こちらも少し本気を出しますか。
ミイロ:っ…(構える)
スティロ:たしか~…こうでしたっけ?フフッ…ロックオン、*装填《そうてん》、シュート!
ミイロ:!?なぜそれを…!
N:左足を撃たれるミイロ
ミイロ:ぐぁっ!!
スティロ:フフフッ…あはははははは!(大笑い)
カズヤ:ミイロ!!
ミイロ:まさか、受けた攻撃をコピーできるのか!?
スティロ:さすがミイロくん!鋭いですね!その通り!コピー出来ちゃうんですよ!凄いでしょ?
ミイロ:っ…
スティロ:だから言ったでしょ?私には敵わない、と。
カズヤ:ミイロ!逃げろ!
スティロ:フッ…そんな簡単に逃がすわけないでしょ?
N:スティロは手から黒いものを出しミイロの首につける
ミイロ:!?なんだこれは!
スティロ:これで逃げられませんよ?
カズヤ:ミイロ!!!
スティロ:それから…もう変身はできません
ミイロ:なに!?
スティロ:たしか生身で魔力を使うと倍消費されるんでしたっけ?さて、いつまで持つか見ものですね!それでは……ロックオン、*装填《そうてん》、ランダムシュート!
ミイロ:シールド!
N:一発でシールドにヒビが入る。
ミイロ:っ!!
カズヤ:やめろっ!!くそっ!!動けよ!!
スティロ:さぁさぁさぁ!もう限界ですか?ロックオン、*装填《そうてん》、バレットスコール…!
N:シールドは簡単に破壊される。
ミイロ:うわあああっ!!
カズヤ:ミイロオオオオ!!
スティロ:あっはははははは!痛いですよねー?苦しいですよねー!《助けて》っていってもいいんですよぉ?
ミイロ:ふ、ざけ…!っ…!(苦しむ)
カズヤ:もうやめてくれ!!頼むから!
スティロ:雑魚は黙ってろっていっただろ。
スティロ:(低音ボイス)
ミイロ:はぁ…はぁ…はぁ…(息切れ)
スティロ:さあ、もうそろそろお遊びはお終いにしますか。これは最後の問いかけです。私ときませんか?
ミイロ:こと、わるっ!
スティロ:…はぁ(ため息)残念です。せっかくのチャンスを無駄にしましたね。さよならです。
N:ミイロの首に手を当て色を奪うスティロ
ミイロ:っ!ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ!!(苦しむ)
カズヤ:やめてくれえええええ!(半泣き)
スティロ:あはははははははははっ!(狂った笑い方)
0:間
ハルミ:兄さああああん!!
エマ:ミイロ君!!
N:すると、ハルミとエマがスティロ間を攻撃しながら狭間に入ってきた
スティロ:チッ…邪魔が入ったか
ミイロ:っ!ゲボゲホ!
ハルミ:兄さん!大丈夫ですか!?
ミイロ:はぁ…はぁ…何故来た…(小声で)
ハルミ:え?
ミイロ:あいつにはキミ達じゃ歯が立たない…。…逃げろ
ハルミ:っ!!まだそんなことを!!
スティロ:おやおや、まだこりずに喧嘩ですかー余裕ですね。
エマ:ミイロ君!ここは協力してみんなで逃げるのが正解だよ!!
ミイロ:もう無理だ。こんな状態で逃げたところで…
ハルミ:…(ふ)ざけんなっ!!!(殴る)
ハルミ:※(ふ)は小さく発声
N:ハルミはミイロを全力で殴った
0:(同時に)
エマ:!?
カズヤ:!!
0:
ハルミ:いつまでそうやって過去を引きずってるんだよ!!今を見ろよ!!なんで自分から1人になろうとするんだよ!!(言い争う)
ミイロ:結局1人になるからだ!それなら元々1人の方がいいに決まってる!!(言い争う)
ハルミ:なんで支えあえない!なんで頼ってくれない!私達はそんなちっぽけな絆でしか繋がってないの!?(言い争う)
エマ:ハル君…
ハルミ:1人で出来ないことがあっても、力を合わせれば出来ることだってある!何故それをしない!
ミイロ:…守れないからだ。(小声で)
ハルミ:守れない?
ミイロ:僕の力だけじゃ、みんなを守れないからだよ!(大声で)
ミイロ:僕が弱いせいで、みんないなくなっていくんだ…(小声で)
エマ:それは違うよ?ミイロ君
ミイロ:ぇ…違う?
エマ:それは1人で抱え込み過ぎてただけだよ。なにもミイロ君が弱いせいでいなくなったわけじゃない。信頼しなかったせいでいなくなったんだよ。
ミイロ:信、頼?
エマ:1人で抱え込まずにみんなに《助けて》って言えばよかったんじゃないかな?
ミイロ:…
エマ:ハル君の言う通り、1人で出来ないことがあっても、力を合わせれば出来ることだってあるんだよ?
ミイロ:力を、合わせる…
エマ:もうミイロ君は1人じゃないんだよ!もっと助け合おうよ!
カズヤ:そうだぞ!なんの為のチームだ!お互いの出来ないことをカバーし合って成り立つんだろ!1人で抱え込むなよ!
ミイロ:チーム…
ハルミ:そんなに私達って頼りないですか?
ミイロ:違う!そういう事じゃ…
ハルミ:じゃあ頼ってくださいよ。《助けて》って言ってください。兄さん…
ミイロ:でも…
ハルミ:でもじゃないです!頼らないせいで私達まで傷ついてるのわからないですか?
ミイロ:…っ!
ハルミ:なんで頼ってくれないんですか?
ミイロ:弱い自分をみせる、から…
ハルミ:弱い所があったっていい。それを支え合うのがチームなんじゃないんですか?
ミイロ:…弱さは悪だ
カズヤ:強ければいいってもんじゃないだろ?
ミイロ:?
カズヤ:強さだけあっても守れないものある
エマ:そうだよ!弱さを見せてこそ生まれる道があるんだよ!
ハルミ:…ねぇ。私達を頼ってください?兄さん。
ハルミ:《助けて》って言っていいんですよ?(少し寂しそうに)
ミイロ:…っ!
0:(個々で)
エマ:ミイロ君!
カズヤ:ミイロ!
ハルミ:兄さん!
0:間
ミイロ:(深呼吸してから)…助けて。
0:(3人で同時に)
エマ:任せてよ!(満面の笑み)
カズヤ:おう!(笑顔で)
ハルミ:わかりましたっ!(キリッとして)
0:
スティロ:さて。お話は終わりましたか?
ミイロ:あぁ。僕達で、お前を倒すっ!
スティロ:フフフッ!やれるものならやってみてください!
ミイロ:行くぞ!みんな!
0:(3人同時に)
エマ:うん!
カズヤ:了解!
ハルミ:はいっ!
0:
N:すると、ミイロが付けていたブレスレットが光りを放ち、ミイロに魔力を与え、砕けていった。
ミイロ:!!これは…?
ミイロ:っ!(目に光がやどる)…チェンジ!ブルーカラー!
N:とある場所でソラが1人呟く
ソラ:「願いの石」。その者の願いを叶えた時、力を与えたもう。フフ…1歩、成長できた証じゃな。良かったのぅ、ミイロ
N:狭間では
スティロ:なに?!変身できた、だと?!
ミイロ:みんな、アイツは受けた攻撃を自分のモノにできる。気をつけろ
エマ:わかった!
スティロ:フッ…無駄なことを!
ミイロ:僕達の全力を!お前にぶつける!
スティロ:出来るものならやってみてくださいよぉ!ロックオン、*装填《そうてん》、バレットスコール!
ミイロ:ロックオン!*装填《そうてん》!バレットスコール!
N:スティロのバレットスコールを打ち消す
スティロ:なに?!かき消しただと?!
ミイロ:今だ!ハルッ!いっけえええええええ!
N:ミイロは巨大な弾丸をハルミに向けて放つ
ハルミ:わかった!はあああああっ!カズヤさん!
N:ハルミは複数の弓矢を弾丸に*纏わせ《まとわせ》、カズヤの方へ渡す
カズヤ:了解!くらえええええっ!エマッち、とどめだ!
N:カズヤは弾丸と矢に斬撃を加えエマに渡す
エマ:みんなの思い!届いてっ!!せーーーのっ!!
N:スティロはそれを両手で受けとめようとする
スティロ:ぐっ!!!?
スティロ:M(こ、これはコピーが間に合わないっ!!?)
0:(4人で同時に)
ミイロ:はあああああああああああ!
エマ:はあああああああああああ!
カズヤ:はあああああああああああ!
ハルミ:はあああああああああああ!
0:
スティロ:くそっ!これは一旦ひくしかっ!
N:スティロは退散する。
0:(2人同時に)
エマ:やったあああああ!
カズヤ:よっしゃあああ!
0:
ハルミ:やったよ!兄さん!
ミイロ:ふぅ…あぁ。やったな
エマ:うふふ(満面の笑み)
カズヤ:だから言っただろ?みんなでなら乗り越えられるって!
ミイロ:そうだな…ありがとう。みんな
ハルミ:よし!帰りましょう!兄さん!
ミイロ:ああ、帰ろう。ハル
ミイロ:M(……エリさん、僕は1歩、前に進めたのかな?)
0:間
N:そこには綺麗な青空が広がっていた
ユウマ:次回予告!チームの絆が強くなったカラーパレット。しかし、彼ら達に次々と襲いかかってくるリペイントの驚異。
ユウマ:はたして、彼らは乗り越えられるのか。次回、ワールドofパレット第8話・タバコ。乞うご期待!
ハルミ:M(あれから兄さんは、部屋から1歩も出てこなかった。そして次の日、エマさんが私達の家に訪ねてきた。)
ハルミ:エマさん!体調は大丈夫ですか!
エマ:うん!すっかり良くなったよ!怪我もしてないし……。それより、ミイロ君はどうかな?あれから落ち込んだりしてないかな……?
ハルミ:それが……あれから1歩も部屋から出てこないんです……
エマ:え?何かあったのかな?倒れてたりしてないよね?
ハルミ:恐らく、大丈夫です……。大きな音とかしてないんで……
エマ:ならいいんだけど……
ハルミ:あの、エマさん。私は*絵魔具使い《えまぐつかい》にならなかった方がよかったですか?
エマ:え?なんで?
ハルミ:兄さんが凄く悲しそうな顔するんですよ……。せっかく、兄さん達と一緒に戦えると思ったのに、全然喜んでくれなくて……
エマ:そう、だよね……。でも、私は一緒の*絵魔具使い《えまぐつかい》になれて嬉しいと思ってるけど、ミイロ君は違うみたい……
ハルミ:なんでですか?
エマ:うーん……(考える)それは詳しくは分からないけど、きっと大切な弟だから余計に危険な目にあわせたくなかったんじゃないのかな?
ハルミ:……
エマ:私が初めて変身した時も、凄く辛そうな顔してたから、多分契約させちゃった事、自分のせいだって思っちゃってるんじゃないかな?
ハルミ:兄さんが悪いわけじゃないのに!なんで自分を攻めちゃうのかな…?
エマ:そう、だね……。まだまだ私達も知らないことばかりだからわからないけど、きっと何かあるはずだよ!
ハルミ:んー……(考える)いつか解決すればいいんですけど……なんか嫌な予感がするんですよね……
エマ:とりあえず、今はそっとしておいたほうがいいのかなって……
ハルミ:そう、ですね……様子を見てみます
エマ:……あ!あの時、助けてくれてありがとう!ちゃんとお礼言えてなくてごめんね?
ハルミ:いえ!むしろ、あんなことしか出来なくて申し訳ないです……
エマ:ううん!(首を横に振る)私達が今ここにいるのはハル君のおかげなんだから!ね?
ハルミ:……はい(シュンとする)
ハルミ:私!もっと強くなって兄さん達と対等に渡り合えるように頑張りますっ!
エマ:無理しちゃダメだからね?気持ちだけでも嬉しいし、ゆっくり焦らずにリペイントを倒していこう!
ハルミ:はいっ!ありがとうございます!
エマ:それじゃ!ミイロ君の事、お任せするね
ハルミ:はい!任せてください!
N:エマは自分の家に帰って行く。ハルミはミイロの部屋の前に立っていた
ハルミ:……あの!兄さん、おにぎりを作って来たので食べてくださいね!
N:部屋から返事はなかった
ハルミ:……ねぇ、兄さん。さっきエマさんが来てくれたよ?体力戻ったって、どこも怪我してないって!だから、自分を責めないでくださいよ……絶対兄さんのせいなんかじゃないです!
ミイロ:……
ハルミ:何度も言うけど、1人で抱え込まないでください!私もできるだけ力になりますから!兄さんがどんなこと思ってるのかわからないけど、今は仲間がいるんですよね?だから、もっと仲間に頼っていいんじゃないんですか?せめて、私だけでも頼ってほしいです!ね?兄さん、私達、家族ですよね?
ミイロ:……
ハルミ:このままだと兄さん、絶対潰れちゃいます……!なんでもかんでも抱え込んじゃって……。確かに兄さんはなんでもできて凄いけど、出来ないことがあったっておかしくないはずですよ?
ミイロ:……
ハルミ:とりあえず、今は何か食べてほしいです。ドアの横に置いていきますね。
N:ハルミはミイロの部屋から離れた
ミイロ:……
0:間
N:数時間後、ミイロは部屋から出てきた
ハルミ:兄さん!良かった!心配しましたよ!体調はどうですか?
ミイロ:……大丈夫だ(憂鬱な表情で)
ハルミ:……全然大丈夫そうに見えないですけど。
ミイロ:おにぎり、ありがとう……
ハルミ:いえ。このくらいしかできませんから……
N:すると、狭間が開くノイズが響く
ハルミ:っ!まさか、狭間が開いた……!?
ミイロ:!……ハルは来るな
ハルミ:いやです!私も行きます!兄さんだけに戦わせないっ!私だって*絵魔具使い《えまぐつかい》なんだからっ!みんなの未来を繋ぐって決めたんですっ!だから一緒に戦わせてくださいっ!兄さんっ!
ミイロ:……(俯く)
ハルミ:兄さん!
ミイロ:……わかった。行くぞ
0:間
N:とある場所にて。
スティロ:まだそっちは時間がかかるのか。イレイザー
イレイザー:うるさいわね!ちょっとてこずってるのよ!
スティロ:手を貸そうか?
イレイザー:余計なお世話よ!
スティロ:どれどれ?…フゥン。なるほど、この子達に邪魔されてうまくリペイントできてないってわけか。
イレイザー:なによ!悪い?!
スティロ:…あ。面白いこと考えた。ちょっと遊んじゃおっかなぁ〜。
イレイザー:何する気?
スティロ:ひ・み・つ♪精々指でもくわえてみてたらいいさ。
イレイザー:キィーーー!!腹立つ!!
スティロ:さぁ、あなたはどうでるのか。見ものですね。フフフ…
0:間
N:ハルミとミイロは狭間で戦っている
ハルミ:兄さん、このままじゃラチがあかないですよ!
ミイロ:…そうだな。
ハルミ:どうしますか?
ミイロ:…ハル、有坂を呼んできてくれ。僕が*囮《おとり》になる
ハルミ:え?でも
ミイロ:(被せる)いいから。早く呼んできてくれ
ハルミ:……わ、かりました……
N:ハルミは狭間から出る
N:しばらくしてエマを呼んでくるハルミ
ハルミ:兄さんっ!
エマ:ミイロ君!お待たせ!
ミイロ:はぁ…はぁ…はぁ。来たか。さっさと終わらせるぞ。
ハルミ:はい……
N:リペイントを全て倒すエマ達
エマ:ミイロ君大丈夫?
ミイロ:問題ない。帰るぞ
エマ:…(心配する)
N:狭間から出て、エマとは別れ、一緒に帰るミイロとハルミ
ハルミ:ねぇ。兄さん、あんな戦い方はやめた方がいいですよ?危険すぎます!
ミイロ:あの場面ではあれが最善解だった
ハルミ:そうかもしれないけど…
ミイロ:ハルが呼んで来てくれたおかげで倒せた。それでいいだろ?
ハルミ:…なんで兄さんはいつもそうなのかな……(小声)
ミイロ:?
ハルミ:いつも自分を犠牲にしてますよね?
ミイロ:別に。その状況で自分がどうすればいいか考えた結果だ
ハルミ:…兄さんのわからず屋。(小声で)
N:早足にさっていくハルミ
ミイロ:…ハル?
N:次の日の学校
カズヤ:ミイロ?なにかあったのか?
ミイロ:え?
カズヤ:ぼーっとして。話きくぞ?
ミイロ:…
N:ハルミとあったことを話すミイロ
カズヤ:なるほどな。そりゃあハルミも怒るわな。
ミイロ:ん?なぜ?
カズヤ:2人で苦戦する相手を1人でなんとかするって、危険なことだろ?
ミイロ:でも、あの状況ではあれが正しいって思ったからあぁしただけで
カズヤ:そのときのハルミの気持ちも考えたか?
ミイロ:気持ち?
カズヤ:お前のことを心配してるんだぞ。お前なんでも1人でやろうとする癖あるだろ?少しくらいチームを頼ったっていいんじゃないか?
ミイロ:…チーム
カズヤ:とりあえずハルミに謝った方がいいと思うぞ?
ミイロ:…わかった。
N:ミイロの家。ハルミの部屋のドアをノックするミイロ
ミイロ:ハル、ちょっといいか?
ハルミ:…何かありましたか、兄さん
ミイロ:…その。昨日はすまなかった
ハルミ:なにがです?
ミイロ:自分勝手な行動して
ハルミ:それだけですか?
ミイロ:え?
ハルミ:どうせカズヤさんに言われてしぶしぶ言いにきただけですよね?
ミイロ:…!なんだよその言い方!
ハルミ:だってそうですよね?兄さんは私の言いたいことなにもわかってない!
ミイロ:……
ハルミ:だから毎回毎回あんな戦い方をするんです。もううんざりですよ……
ミイロ:だから、僕は毎回どうすればリペイント達を上手く倒せるか考えて…
ハルミ:兄さんは自分を大切にしなさすぎなんだよ!なんでいっつもそうなんですか?!
ミイロ:それは…
ハルミ:周りの人の気持ちも考えて行動してくださいよ!
ミイロ:……そんなこと言ってたら切りがないだろ。人数が増えてきた状況だし、1人1人の意見をきいて行動してたら違う犠牲がでるだろ!
ハルミ:……
ミイロ:他人の意見をきいて、自分の意見は殺せと?
ハルミ:そういうことじゃ……
ミイロ:(被せる)キミは僕の何なの?監督?上司?
ハルミ:!!(ショックを受ける)
ミイロ:戦闘経験は僕の方が上だし。一応リーダーだから指揮するのは当たり前だろ
ハルミ:私は…大切な家族、だと思って…
ミイロ:犠牲を最小限に抑えるためにやった行動。それの何が悪い?
ハルミ:…!そんなんなら…(小声で)
ミイロ:?
ハルミ:そんなんなら!リーダーだとかなんてやめてくださいっ!!
ミイロ:は?
ハルミ:兄さんはホントに何にもわかってない!!(怒る)
ミイロ:わかってないのはそっちだろ!(張り合う感じで)
ハルミ:もう!!兄さんのわからず屋!!!(大声で)
N:ハルミは扉を勢いよく閉める
ミイロ:……(俯く)
N:次の日、学校に登校してるミイロとエマ
エマ:…
ミイロ:…
エマ:ミイロ君、なにかあった?
ミイロ:別に…
エマ:ハル君と喧嘩したんだよね?
ミイロ:…キミには関係ないことだ
エマ:関係なくないよ!仲間でしょ?
ミイロ:…フッ(鼻で笑う)仲間、ね。
エマ:なにか困ってたら助けあうのが仲間でしょ?
ミイロ:…
エマ:ハル君はミイロ君のことを思って…
ミイロ:(被せる)どうせキミもハルの肩をもつんだろ。なら話すことは何も無い
エマ:あっ!ミイロ君!!まって!!
N:学校、お昼休み。ミイロはずっと机に伏せている。
エマ:ミイロ君、お弁当食べに行こう?
ミイロ:いらない。お腹減ってない
エマ:だめだよ!少しくらい食べないと!
ミイロ:……(無視する)
エマ:…(心配する)
N:しばらくして探偵部にエマとカズヤ入ってくる
ユウマ:おや?ミイロくんは?
エマ:あれ?先に来てると思ったんだけど…
ユウマ:来てないね。…なにかあったのかい?
カズヤ:それが…
N:状況を話すエマ達
ユウマ:なるほどね。ボクも確かにミイロくんは1人で抱え込みすぎているとは感じてたよ
エマ:ハル君はそれを心配してるだけなんだけど、上手く伝わってないみたいで…
ユウマ:…恐らくミイロくんの過去が関係してるんじゃないかな?
カズヤ:過去?
ユウマ:その過去が邪魔してるとボクは思うね
エマ:…
ユウマ:ミイロくんの事は任せたよ。チームカラーパレットの絆を見せてやれ!
エマ:わかりました!
カズヤ:はい!
N:一方ミイロは師匠のところに来ていた
ミイロ:師匠、稽古をつけてください
ソラ:…。どうかしたのか、ミイロ
ミイロ:…?
ソラ:何を焦っておる
ミイロ:別に焦ってないです
ソラ:何かあったのじゃろ?
ミイロ:…何も無いです
ソラ:……(考える)ふむ、ならワシも教えることは何も無い
ミイロ:え?
ソラ:少し頭を冷やすとよいぞ
ミイロ:あ、師匠!!
N:ミイロはポツンと取り残される。
ミイロ:…クソっ!
N:その頃、エマ達はハルミと合流する
ハルミ:エマさん、カズヤさん…兄さんは?
エマ:それが、行方が分からなくて
ハルミ:…そうですか
カズヤ:ハルミ、俺達でミイロの目を覚まさせるぞ!
ハルミ:無理ですよ。あぁなった兄さんはなにも聞かないんですよ…
エマ:諦めるのはまだはやいよ!ミイロ君を信じてあげようよ!
ハルミ:どうせ私達のことなんてなんとも思ってないんですよ、あの人は…
カズヤ:ハルミ…
N:すると、狭間が開くノイズが響く。
エマ:狭間が開いた!行こう!
カズヤ:おう!
ハルミ:はい…
N:開いた場所に着くが、そこにはミイロの姿があった
エマ:ミイロ君!?まさか1人で?!
ミイロ:…遅かったな
カズヤ:おい!無茶すんなって!!
ミイロ:うるさい。キミ達には関係ないだろ
ハルミ:…(イラつく)
N:立ち去ろうとするミイロ
エマ:ミイロ君!!ちょっと!
カズヤ:俺が行く。ハルミのこと任せたよ
エマ:…うん!
ハルミ:…(俯く)
N:ミイロの後を追うカズヤ
カズヤ:おい!まてって!ミイロ!
ミイロ:…何か用?
カズヤ:だから1人で抱え込むなっていってるだろ?なんで自分で首絞めてんだよ!
ミイロ:キミ達には悪影響は出てないはずだ
カズヤ:そういう問題じゃないだろ?!
ミイロ:精々仲良しごっこでもしてれば?
カズヤ:…お前!!
N:カズヤはミイロの胸ぐらつかむ
ミイロ:へー…お前も暴力で解決しようとする人間だったんだな
カズヤ:!!
ミイロ:所詮その程度。それならそれで別に構わないけど
カズヤ:……あぁ、そうだな。でも、あの時言っただろ?親友が誤った道に進みそうな時、殴ってでも全力で止めるって!
ミイロ:……(目を逸らす)
N:すると、狭間が開くノイズが響く
N:カズヤは胸ぐらから手を離す
カズヤ:行くぞ
ミイロ:…
N:しばらくして狭間の前につく2人
カズヤ:この魔力量は…幹部がいるな
ミイロ:…
カズヤ:エマっちたち呼んでこないと無理だ…
ミイロ:(被せる)ステージチェンジ
カズヤ:あ!おい!ミイロ!!ああもう!ステージチェンジ!
N:狭間に入るミイロとカズヤ。
カズヤ:ミイロ、お前な!
ミイロ:シッ...(口に人差し指をたてる)
カズヤ:?
N:目線の先には、複数の人が倒れているところに黒い人物がいた。
ミイロ:…(睨む)
スティロ:おや?見つかってしまいましたか。
カズヤ:お前は?
スティロ:申し訳遅れました、*私《わたし》「スティロ・シュバルツ」と言います。気軽にスティロとお呼びください?
ミイロ:新しいリペイントの幹部か
スティロ:直接会うのは初めてですね!でもよく見させていただいておりましたよ。特に君。(ミイロを指さす)
ミイロ:…僕?
スティロ:私、強い人が大好きでしてね!是非お手合わせしたいと思っておりまして!1度手合わせ願います!
ミイロ:…いいだろう
カズヤ:おい!ミイロ!これは罠だ!ここは協力して…
ミイロ:(被せる)うるさい。ここで色を奪われていくのを黙ってみてろと?
カズヤ:なにもみんなが集まってからでもいいだろ!
ミイロ:僕はその時の最善解な行動をするまで。邪魔するならどいて
カズヤ:…だから!それが…
スティロ:おや?仲間割れですか?
ミイロ:仲間なんかじゃない
カズヤ:!!ミイロ…!
ミイロ:さっさと終わらせる。来い
スティロ:フフフッ
カズヤ:…なぁ、頼むから一緒に戦おうぜ?
ミイロ:好きにすれば?僕はやりたいようにやるだけだから
カズヤ:おい…!
ミイロ:チェンジ、ブルーカラー
スティロ:では!行きますよ!
ミイロ:ロックオン…*装填《そうてん》…ランダムシュート!
スティロ:フフフ(ニヤける)
N:スティロは攻撃をかわさずに受ける
ミイロ:…?
スティロ:ふむふむ。いいですね。実にいい攻撃ですよ、ミイロくん
ミイロ:その割にはピンピンしてるな。
スティロ:フフフッ
カズヤ:遠距離攻撃はきかないのか?なら俺が!チェンジ、グリーンカラー!はあっ!(切りかかる)
スティロ:雑魚には興味ねぇんだよ、カスが。
スティロ:(低音ボイス)
カズヤ:!!
N:スティロ、手から黒い何かをだし、カズヤに向かってはなち、壁の方へカズヤを吹き飛ばし、動けなくする。
カズヤ:うわっ!!
ミイロ:カズヤ!!
スティロ:黙っててみてろ雑魚が。
スティロ:(低音ボイス)
カズヤ:動けない…!
ミイロ:…っ!(スティロを睨む)
スティロ:さて、続きと行きましょうか!ミイロくん?
N:その頃、エマとハルミは河川敷にいた
エマ:ねえ。ミイロ君って昔はどんな人だったの?
ハルミ:…兄さんは小さい頃から凄く優秀でした。なんでもできて、私の憧れな存在だったんです
エマ:なんでもできた…か
ハルミ:私、不器用だからいつも兄さんに頼りっぱなしで、何か恩返しができたらいいなって思ってて…
エマ:ハル君…
ハルミ:そしたら、絵魔具使いになれて!やっと兄さんに恩返しができると思って嬉しかったんです!
エマ:…
ハルミ:でも、今の兄さんは私の憧れてる兄さんじゃない。ただ1人で抱え込んで猪突猛進になってるだけ。周りのことなんて知らんぷり
エマ:確かにそうだね
ハルミ:昔の優しい兄さんに戻ってほしいよ。今の兄さんは嫌いです……
エマ:…。きっとハル君のこと大切だからこそあんな風になっちゃうんじゃないかな?
ハルミ:え?
エマ:1人でできることは1人でやるっていう環境だったんだよね?まだ協力する、助けを求めるってことを、知らないだけなんじゃないかな?
ハルミ:そう、ですかね……
エマ:私達が教えてあげようよ、ミイロ君に!私達もミイロ君のこと大切だから!
ハルミ:エマさん…
N:すると、狭間が開くノイズが響く。
パレット:エマ!幹部が現れたパレェ!とっても嫌な予感がするパレェ!
エマ:急ごう!ハル君!
ハルミ:はい!
N:そこの頃、ミイロ達の方は、スティロがミイロの攻撃を一切避けないで近ずいてきていた
ミイロ:ロックオン!*装填《そうてん》!バレットスコール!
スティロ:ふぅーいい雨だ。…それで?
ミイロ:チッ…遠距離攻撃がきかないなら…!っ!(近く)
スティロ:フフフ(ニヤける)
ミイロ:はぁっ!(切りかかる)
N:攻撃はスティロの体にあたらず弾かれる 。
ミイロ:なにっ!?
スティロ:当たらないですよ?
ミイロ:くっ!
スティロ:さぁどうします?
ミイロ:M(魔法がダメなら…)
N:すると、ミイロは変身解き始める
カズヤ:ミイロ!?お前何を!
ミイロ:はあああっ!(殴りかかる)
スティロ:なに!?
スティロ:ぐはっ!
N:スティロはミイロに殴られ吹き飛ぶ
ミイロ:こうすれば、いいだろっ!
スティロ:フフフッ…あっははははははは!(大笑い)やっぱり面白いですね!ミイロくんは!是非とも仲間になって欲しいですね…!
ミイロ:…は?
スティロ:今のミイロくんならこちら側になれる資格があります。いかがですか?そんなミイロくんのことをわかってくれてない人達がいる所より、自分の自由にできるこちら側に来ないかい?
ミイロ:なに馬鹿なことを。僕がリペイントになれと?
スティロ:そうです!一緒にこの世界を黒く染めませんか?
ミイロ:Yes。……とでも言うと思ったのか?ふざけるな
スティロ:ミイロくんとなら相棒になれる気がします
ミイロ:その減らず口、叩けなくしてやる!
スティロ:キミは強い。だけど私には敵わない。なら素直に仲間になった方が身の為ですよ?
ミイロ:勝てないかどうかはやってみなきゃわからないだろ!
スティロ:フフフッ…魔力量が根本的に違うんですよ。こちら側になれば今より魔力量も増えて新たな力も手にはいる!こんないい事他にないですよ!
ミイロ:うるさい!なるわけないだろ!っ!(殴りかかる)
スティロ:おっと!*猪突猛進《ちょとつもうしん》ですね!そんなんだから弟くんと喧嘩するんですよ?
ミイロ:!!なぜそれを…
スティロ:キミの事ならなんでも知ってますよ?私ならミイロくんの味方になってあげます!
ミイロ:別にそんなの必要ない
スティロ:またまたぁ。《味方》っていうのは大切ですよ?理解者は1人でもいた方がいいですよ
ミイロ:うるさい!どうせ…どうせ!みんないなくなるんだ…(小声で)
ミイロ:それなら最初から作らないほうがいいだろ!(強く言う)
カズヤ:ミイロ…?
スティロ:意外と頑固なんですね…。そんなに仲間を失うのが怖いですか?
ミイロ:っ!黙れっ!!!(殴りかかる)
スティロ:フフフッ怒りに身を任せるなんてらしくないですね!っ!(受け止める)
ミイロ:っ!はああっ!(逆の手で殴る)
スティロ:ぐはっ!
ミイロ:M(ダメージは与えてるが、倒せるほどじゃない…)
スティロ:フフフッ…なかなか痛いですね…?いいですよ、こちらも少し本気を出しますか。
ミイロ:っ…(構える)
スティロ:たしか~…こうでしたっけ?フフッ…ロックオン、*装填《そうてん》、シュート!
ミイロ:!?なぜそれを…!
N:左足を撃たれるミイロ
ミイロ:ぐぁっ!!
スティロ:フフフッ…あはははははは!(大笑い)
カズヤ:ミイロ!!
ミイロ:まさか、受けた攻撃をコピーできるのか!?
スティロ:さすがミイロくん!鋭いですね!その通り!コピー出来ちゃうんですよ!凄いでしょ?
ミイロ:っ…
スティロ:だから言ったでしょ?私には敵わない、と。
カズヤ:ミイロ!逃げろ!
スティロ:フッ…そんな簡単に逃がすわけないでしょ?
N:スティロは手から黒いものを出しミイロの首につける
ミイロ:!?なんだこれは!
スティロ:これで逃げられませんよ?
カズヤ:ミイロ!!!
スティロ:それから…もう変身はできません
ミイロ:なに!?
スティロ:たしか生身で魔力を使うと倍消費されるんでしたっけ?さて、いつまで持つか見ものですね!それでは……ロックオン、*装填《そうてん》、ランダムシュート!
ミイロ:シールド!
N:一発でシールドにヒビが入る。
ミイロ:っ!!
カズヤ:やめろっ!!くそっ!!動けよ!!
スティロ:さぁさぁさぁ!もう限界ですか?ロックオン、*装填《そうてん》、バレットスコール…!
N:シールドは簡単に破壊される。
ミイロ:うわあああっ!!
カズヤ:ミイロオオオオ!!
スティロ:あっはははははは!痛いですよねー?苦しいですよねー!《助けて》っていってもいいんですよぉ?
ミイロ:ふ、ざけ…!っ…!(苦しむ)
カズヤ:もうやめてくれ!!頼むから!
スティロ:雑魚は黙ってろっていっただろ。
スティロ:(低音ボイス)
ミイロ:はぁ…はぁ…はぁ…(息切れ)
スティロ:さあ、もうそろそろお遊びはお終いにしますか。これは最後の問いかけです。私ときませんか?
ミイロ:こと、わるっ!
スティロ:…はぁ(ため息)残念です。せっかくのチャンスを無駄にしましたね。さよならです。
N:ミイロの首に手を当て色を奪うスティロ
ミイロ:っ!ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ!!(苦しむ)
カズヤ:やめてくれえええええ!(半泣き)
スティロ:あはははははははははっ!(狂った笑い方)
0:間
ハルミ:兄さああああん!!
エマ:ミイロ君!!
N:すると、ハルミとエマがスティロ間を攻撃しながら狭間に入ってきた
スティロ:チッ…邪魔が入ったか
ミイロ:っ!ゲボゲホ!
ハルミ:兄さん!大丈夫ですか!?
ミイロ:はぁ…はぁ…何故来た…(小声で)
ハルミ:え?
ミイロ:あいつにはキミ達じゃ歯が立たない…。…逃げろ
ハルミ:っ!!まだそんなことを!!
スティロ:おやおや、まだこりずに喧嘩ですかー余裕ですね。
エマ:ミイロ君!ここは協力してみんなで逃げるのが正解だよ!!
ミイロ:もう無理だ。こんな状態で逃げたところで…
ハルミ:…(ふ)ざけんなっ!!!(殴る)
ハルミ:※(ふ)は小さく発声
N:ハルミはミイロを全力で殴った
0:(同時に)
エマ:!?
カズヤ:!!
0:
ハルミ:いつまでそうやって過去を引きずってるんだよ!!今を見ろよ!!なんで自分から1人になろうとするんだよ!!(言い争う)
ミイロ:結局1人になるからだ!それなら元々1人の方がいいに決まってる!!(言い争う)
ハルミ:なんで支えあえない!なんで頼ってくれない!私達はそんなちっぽけな絆でしか繋がってないの!?(言い争う)
エマ:ハル君…
ハルミ:1人で出来ないことがあっても、力を合わせれば出来ることだってある!何故それをしない!
ミイロ:…守れないからだ。(小声で)
ハルミ:守れない?
ミイロ:僕の力だけじゃ、みんなを守れないからだよ!(大声で)
ミイロ:僕が弱いせいで、みんないなくなっていくんだ…(小声で)
エマ:それは違うよ?ミイロ君
ミイロ:ぇ…違う?
エマ:それは1人で抱え込み過ぎてただけだよ。なにもミイロ君が弱いせいでいなくなったわけじゃない。信頼しなかったせいでいなくなったんだよ。
ミイロ:信、頼?
エマ:1人で抱え込まずにみんなに《助けて》って言えばよかったんじゃないかな?
ミイロ:…
エマ:ハル君の言う通り、1人で出来ないことがあっても、力を合わせれば出来ることだってあるんだよ?
ミイロ:力を、合わせる…
エマ:もうミイロ君は1人じゃないんだよ!もっと助け合おうよ!
カズヤ:そうだぞ!なんの為のチームだ!お互いの出来ないことをカバーし合って成り立つんだろ!1人で抱え込むなよ!
ミイロ:チーム…
ハルミ:そんなに私達って頼りないですか?
ミイロ:違う!そういう事じゃ…
ハルミ:じゃあ頼ってくださいよ。《助けて》って言ってください。兄さん…
ミイロ:でも…
ハルミ:でもじゃないです!頼らないせいで私達まで傷ついてるのわからないですか?
ミイロ:…っ!
ハルミ:なんで頼ってくれないんですか?
ミイロ:弱い自分をみせる、から…
ハルミ:弱い所があったっていい。それを支え合うのがチームなんじゃないんですか?
ミイロ:…弱さは悪だ
カズヤ:強ければいいってもんじゃないだろ?
ミイロ:?
カズヤ:強さだけあっても守れないものある
エマ:そうだよ!弱さを見せてこそ生まれる道があるんだよ!
ハルミ:…ねぇ。私達を頼ってください?兄さん。
ハルミ:《助けて》って言っていいんですよ?(少し寂しそうに)
ミイロ:…っ!
0:(個々で)
エマ:ミイロ君!
カズヤ:ミイロ!
ハルミ:兄さん!
0:間
ミイロ:(深呼吸してから)…助けて。
0:(3人で同時に)
エマ:任せてよ!(満面の笑み)
カズヤ:おう!(笑顔で)
ハルミ:わかりましたっ!(キリッとして)
0:
スティロ:さて。お話は終わりましたか?
ミイロ:あぁ。僕達で、お前を倒すっ!
スティロ:フフフッ!やれるものならやってみてください!
ミイロ:行くぞ!みんな!
0:(3人同時に)
エマ:うん!
カズヤ:了解!
ハルミ:はいっ!
0:
N:すると、ミイロが付けていたブレスレットが光りを放ち、ミイロに魔力を与え、砕けていった。
ミイロ:!!これは…?
ミイロ:っ!(目に光がやどる)…チェンジ!ブルーカラー!
N:とある場所でソラが1人呟く
ソラ:「願いの石」。その者の願いを叶えた時、力を与えたもう。フフ…1歩、成長できた証じゃな。良かったのぅ、ミイロ
N:狭間では
スティロ:なに?!変身できた、だと?!
ミイロ:みんな、アイツは受けた攻撃を自分のモノにできる。気をつけろ
エマ:わかった!
スティロ:フッ…無駄なことを!
ミイロ:僕達の全力を!お前にぶつける!
スティロ:出来るものならやってみてくださいよぉ!ロックオン、*装填《そうてん》、バレットスコール!
ミイロ:ロックオン!*装填《そうてん》!バレットスコール!
N:スティロのバレットスコールを打ち消す
スティロ:なに?!かき消しただと?!
ミイロ:今だ!ハルッ!いっけえええええええ!
N:ミイロは巨大な弾丸をハルミに向けて放つ
ハルミ:わかった!はあああああっ!カズヤさん!
N:ハルミは複数の弓矢を弾丸に*纏わせ《まとわせ》、カズヤの方へ渡す
カズヤ:了解!くらえええええっ!エマッち、とどめだ!
N:カズヤは弾丸と矢に斬撃を加えエマに渡す
エマ:みんなの思い!届いてっ!!せーーーのっ!!
N:スティロはそれを両手で受けとめようとする
スティロ:ぐっ!!!?
スティロ:M(こ、これはコピーが間に合わないっ!!?)
0:(4人で同時に)
ミイロ:はあああああああああああ!
エマ:はあああああああああああ!
カズヤ:はあああああああああああ!
ハルミ:はあああああああああああ!
0:
スティロ:くそっ!これは一旦ひくしかっ!
N:スティロは退散する。
0:(2人同時に)
エマ:やったあああああ!
カズヤ:よっしゃあああ!
0:
ハルミ:やったよ!兄さん!
ミイロ:ふぅ…あぁ。やったな
エマ:うふふ(満面の笑み)
カズヤ:だから言っただろ?みんなでなら乗り越えられるって!
ミイロ:そうだな…ありがとう。みんな
ハルミ:よし!帰りましょう!兄さん!
ミイロ:ああ、帰ろう。ハル
ミイロ:M(……エリさん、僕は1歩、前に進めたのかな?)
0:間
N:そこには綺麗な青空が広がっていた
ユウマ:次回予告!チームの絆が強くなったカラーパレット。しかし、彼ら達に次々と襲いかかってくるリペイントの驚異。
ユウマ:はたして、彼らは乗り越えられるのか。次回、ワールドofパレット第8話・タバコ。乞うご期待!