台本概要

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タイトル 方眼ワールド
作者名 うどんマン  (@hello_udon_don)
ジャンル ファンタジー
演者人数 5人用台本(男2、女3)
時間 30 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 できることならずっと
変わることなく生きていたい
無理してまで今を手放したくない

でも、変化を恐れていては
いつまでも成長できないから

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
苦汁 95 【異端者】(くじゅう)みんなのお兄さん的な
完壁 43 【異端者】(かんぺき)真面目なメイド騎士
80 【異端者】(こころ)明るいお転婆ガール
テーゼ 38 【執行者】残酷なテーゼ
シューゼ 44 【執行者】非情のシューゼ
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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苦汁:いったい俺たちが何をしたってんだ!お前らの勝手なルールで殺されてたまるかよ!! シューゼ:異端者が!吠えるな!(殴る) 苦汁:うっ! シューゼ:これは世界が決めたルールだ。みなの秩序を乱すやつはこの世界に必要ない。当然の帰結だろう。お前のようなやつは早く修正されるべきだ 苦汁:くそっ テーゼ:興奮状態にある異端者は危険だとか、あまり挑発をするなとか言っておいて、結局刺激しているのは自分の方じゃない シューゼ:知るか 苦汁:ぐああああ!! シューゼ:目障りだ。大人しく消えろ テーゼ:さぁ、執行の時間よ 快:(N)「方眼ワールド」(タイトルコール) 快:(N)その男は追い詰められていた 快:(N)男の名は苦汁。苦い汁と書いて苦汁。 快:(N)男はこの世に生まれてはならない異端者だった シューゼ:修正! 快:(N)執行者が叫ぶ 苦汁:よっと! シューゼ:フン、無駄だ。 苦汁:俺は諦めねぇ…! テーゼ:そっちは行き止まりよ。大人しく観念なさい。 苦汁:くそ、こんなところで死んでたまるか…! 快:(N)よりよい世界をつくるため、裁きを下す 快:(N)「訂正」の執行者、残酷なテーゼ 快:(N)「修正」の執行者、非情のシューゼ 快:(N)執行者は異端者を排除する シューゼ:この世界に異端者は必要ない。 シューゼ:力の差を思い知れ。二度と生まれてくるんじゃねぇ!! 苦汁:ぐああああ!! テーゼ:誰にだって間違えはあるわ。だけど、反省もせず同じ過ちを繰り返すのは許せない。無知を恥じて、ちゃんと復習をすることが大切よね。 シューゼ:貴様に言っても仕方のないことだが、悪く思うな。これが俺たちの仕事だ テーゼ:運命を呪ってちょうだい 苦汁:俺は、まだ…! シューゼ:異端者は殺す。 苦汁:放せっ…! テーゼ:抵抗しても無駄。あなたはここで死ぬの。さようなら 苦汁:くそ、こんなところで…! 完壁:お覚悟ーーっ!!!(攻撃) 快:(N)叫び声と共に1人の騎士が飛び出す。 快:(N)攻撃。 快:(N)シューゼ、間一髪のところで攻撃を防ぐ。 シューゼ:フンっ…!なんだ貴様は! 完壁:十全十美なメイド騎士、「完壁」。仲間のピンチに駆け参じました シューゼ:執行の邪魔をするな!! テーゼ:あなたも異端者ね…? 完壁:そうですが。 シューゼ:奇襲とは、罪を重ねるか異端者よ!! 完壁:聞こえが悪いですね。奇襲ではなく応戦ですよ。 テーゼ:どっちでもいいわよ 完壁:あなた達のやっていることは正義ではありません。その殺戮行為、早急に訂正していただきたいものですね シューゼ:なんだ、俺たち相手にうまく言ったつもりか 完壁:執行者は訂正・修正するのがお好きなんでしょ? シューゼ:癇に障るやつだ 苦汁:助かったぜ、完壁! 完壁:お礼は後で。今は剣を構えて 苦汁:おう!サンキュ シューゼ:異端者が武器を持つか。手加減の必要がなくなった テーゼ:あら、最初から殺すつもりだったじゃない 完壁:くらいなさいっ!【完璧な剣筋(パーフェクトソード)】はぁあああああーーーー! シューゼ:(構える) 完壁:見切った!!(攻撃)!! シューゼ:ぐっ…! 苦汁:ナイス! 完壁:当然です。だって私、完璧ですから シューゼ:調子にのりやがって!いい加減その存在が間違いだということに気づいたらどうだ!! 完壁:あなたに私たちの存在を否定する権利などありません! 完壁:はっ!それっ!てやぁ!!(連続攻撃) 苦汁:俺も死ぬ気で抗うぜ!はぁああ! テーゼ:目障りなのよ!消えなさい!! 苦汁:ぅくっ…!! テーゼ:白も黒も紅く染まれ…!訂正魔法、ダブルライン!!!! 苦汁:がはっ…! テーゼ:所詮は素人。威勢だけじゃ戦えないわ。お願いだから、これ以上この世界にカオスをうまないでちょうだい!!!!! 苦汁:くっ テーゼ:執行!! 苦汁:ぐあああ! 完壁:苦汁! テーゼ:弱い、弱すぎる。 苦汁:俺は… テーゼ:異端者。社会のゴミ。救いようもないクズ。仕方ないわ、その存在が誤りなんだから。だからいい加減降伏して受け入れなさい。自分の無力さを思い知ったでしょう? 苦汁:ちくしょう…ちくしょう!!! テーゼ:その味、しかと噛み締めなさい。大丈夫、その唾を飲み込むときにはもう シューゼ:(笑って)終わりだ 苦汁:【苦汁爆破(ウォーターブラスト・にがじる)】 シューゼ:なっ、これは…! テーゼ:水魔法!? 苦汁:やっぱ俺にはこっちの方がむいてる 完壁:そのようですね テーゼ:腕がやられたわ シューゼ:分が悪すぎる。テーゼ、仕切り直しだ テーゼ:最悪ね。時間を割かれたあげく、ろくに執行もできないなんて 完壁:何度きたところで同じです。私たちは抗い、そして迎え撃つ テーゼ:勘違いしてるようだけど、あなたたちに逃げ場なんてないのよ?あとは時間の問題。うふふ、その時を楽しみに待っていることね シューゼ:テーゼ、行くぞ 0: 0:テーゼとシューゼが去るのを見届けると、苦汁の肩が一気にぬけた 0: 苦汁:はぁ…、、、 完壁:しっかり 苦汁:ありがとな、完壁 完壁:単独行動は危険だとあれほど言ったはずですが。 苦汁:悪かったよ 完壁:今度からは集団行動を意識して下さい。私たちが協力すれば、どんな世界だって生きていける。必ず未来は切り開けますから。 苦汁:お前が言うと説得力があるから凄いよな。 完壁:私を誰だと思っているのですか? 苦汁:そうだった、お前は完壁だ 完壁:正解です 苦汁:頼もしいよ 完壁:苦汁の水魔法もかっこ良かったですよ 苦汁:あはは、俺は年長者だから、もっとかっこいいところを見せたかったんだが 完壁:負い目を感じる必要はありません。皆それぞれに役割があるのです。私がたまたま剣を使えて、そして完璧だっただけ。 苦汁:なんか嫌味に聞こえるんだが 完壁:そうですか?うふふ 完壁:ひとまずここを離れましょう。向こうでココロさんが壁面を削っています。 苦汁:抜け出せるか…、この世界から 完壁:やってみなければ分かりません。 苦汁:完璧なお前でもか? 完壁:はい、今のところは 苦汁:わかった 0: 0:ーーーーーーーーーーーー 0: 0:世界の端っこで壁面を削るココロ 0: 快:ガリガリ…ガリガリ…ガリガリ…ガリガリ… 快:…。 快:あああああああああああー! 快:もー面倒くさーーーーい!! 快:なんなのよこれ!?削っても削ってもびくともしないし、完壁は私を置いてどっか行っちゃったし!私1人で壁を壊すなんて絶対無理に決まってる!か弱い女の子が手にマメつくりながら壁をガリガリしてるってどういう状況よこれぇえええーーー!?!? 快:なーーーーーーー! 快:ぜぇ…ぜぇ… 苦汁:ただいま 快:ただいまじゃなくて 完壁:ココロさん。口よりも手を動かしたらどうですか? 快:なっ…! 苦汁:遠くまで聞こえてたぞ。静かにやれよ 快:あんたたちねぇ…!! 快:あれ?苦汁、そのケガどうしたの 苦汁:執行者にやられた 快:あ、そう 苦汁:もうちょっと心配しろよ 快:そんなことより壁よ!ほら、ずっとガリガリしてるのに1ミリも削れない 苦汁:お前が非力なだけじゃね? 快:じゃあ代わって 苦汁:いやだよ 快:はぁ!? 完壁:ココロさん、ファイトっ 快:…。 快:壁の材質は別に頑丈でもないんだけど、この枠組みが頑固なのよね…。 快:ガリガリガリガリ… 快:…。 快:もう嫌!!! 苦汁:大きい声出すなよ、見つかっちまうだろ 快:ああもう完全にスイッチ切れちゃった。はい、今日はもう無理ですおしまいです作業終了です。はいはい全てがどーでもよくなってきましたー。ココロちゃん、ていたらくモードに入りまーす。それではみなさんさようならー 完壁:ココロさん!?どんなに嫌なことがあっても生きる希望を見失ってはいけませんよ…!! 快:別にそういう意味じゃなかったんだけど 完壁:この世界に無駄なことなど何一つ無いのです! 快:そだねー。(めんどくさい) 完壁:見て下さい。こんな壁、私の剣術にかかれば…!てやぁ!! 0:ゴン。 快:…。 苦汁:流石に無理だろ 快:何かいい方法ないかなぁ 苦汁:俺の水魔法なら壊せるかもしれない 快:ちょっと!それだけは絶対ダメだかんね!?そんなことしたら、私たちまで滲んで死んじゃうんだから! 苦汁:うーむ 快:絶対ダメだよ?? 完壁:苦汁の魔法はこの世界には強すぎますからね 苦汁:それって 完壁:はい…? 苦汁:俺が異端者だから、か 完壁:いえ、そういう訳では 苦汁:やっぱり俺たちの存在はこの世界の秩序を乱してしまうのか 完壁:苦汁。 苦汁:俺にはこれしかないからさ 快:なんか辛気臭いんだけど。やめてよねー、らしくないこと言うの 苦汁:悪い。俺がしっかりするべきなのに 完壁:今の発言は異端者とは関係ありません。この世界が水に弱い素材でできているから、水魔法を使えば簡単に崩れてしまう。そういう意味です。 苦汁:分かってるよ、頭では分かってんだけどさ。。。さっきだって何もできなかったしさ。俺に何ができるんだろうって 完壁:(苦汁がそんな風に思っていたなんて。想像以上に、皆のメンタルは限界にきているのか) 快:私は魔法とか使えないし、苦汁の力は羨ましいけどな 苦汁:…ありがとう 完壁:先は不適切な発言で誤解を招いてしまいました。お詫びを 苦汁:俺の方こそ、ごめん 0: テーゼ:(拍手しながら登場)仲直りだなんて異端者のくせに素晴らしいじゃない。 快:…っ!執行者! テーゼ:はなまるをあげたいところだけど、所詮誤字なのよねぇ。 テーゼ:ターゲット、1、2、3… テーゼ:うふふ、異端者いっぱいみーつけた 苦汁:もう戻ってきたのか!? テーゼ:ええ。ただいま 苦汁:まかせろ、俺の魔法で返り討ちに… テーゼ:無駄よ。私、油性になったから 苦汁:この短時間で耐性をつけてきたっていうのか シューゼ:よそ見してる場合か 完壁:フッ…!!私が食い止めます、2人は早く… 苦汁:俺だって…! 完壁:行きなさい!! 苦汁:っ!…ココロ、逃げるぞ! 快:完壁、絶対後で合流するからね!! 完壁:もちろんです! テーゼ:訂正! 完壁:くっ…! シューゼ:貴様の存在など所詮その程度だ テーゼ:手間をかけさせないで。異端者は大人しく消えて 0: 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 0: 苦汁:…っ!…っ!どこまで来た?ここは… 快:逃げても逃げても同じ景色!同じ壁!同じ枠!私たち本当に逃げ切れるのかしら…! 苦汁:落ち着け、やけになるな 快:完壁は無事だよね…? 苦汁:そう簡単にやられねぇよ、あいつは。完壁を信じよう 快:やっぱり居場所なんてないんだ 苦汁:こころ…?? 快:だってそうじゃん!!普通に生きてるだけなのに、ずっと命を狙われて!!何したっていうのよ!私たちが…、私たちが何をしたっていうのよ…! 苦汁:大丈夫だ。大丈夫だから。 快:何の根拠があって… 苦汁:まだ、生きているからだ 快:…は? 苦汁:俺たちは生きている。生きている限りどうにでもなる。あらがい続けよう。いつか未来が変わってくれるまで 快:その時がこなかったら? 苦汁:だったら俺たちでつくろうぜ!異端者の為の世界を 快:…なんかかっこいいこと言っちゃって。苦汁のくせに気持ち悪ーい 苦汁:はぁ!?「くせに」は余計だろ! 快:いっつもだらしないくせにー! 苦汁:また言った!素直にかっこいいって言えばいいだろ! 快:なんか嫌だ 苦汁:なんかってなんだ! 快:めんどくさいから何でもいいよー、はい、かっこいいかっこいい 苦汁:俺をあしらうな! 快:しーっ。声が大きい。見つかったらどーすんのよ。ちょっと黙ってて! 苦汁:うるさいのはお前の方だろ! 快:ほら、お口チャック 苦汁:えっ…… 快:静かにしなきゃダメじゃん 苦汁:あ、ちょ… 快:まって。 苦汁:な、なんだよ 快:見つかった。 0: テーゼ:余裕そうね。異端者さん シューゼ:おかげで探す手間が省けた 快:苦汁!逃げるよ!! シューゼ:させるかっ…!! 快:っ…! シューゼ:一人では何もできない。剣も魔法も使えない。貴様の存在意義はなんだ。これ以上生きる理由はあるのか。異端者の貴様に魅力など無い。この世界で生きるなら相応に変われ。俺たちはそのチャンスを与えてやると言っているのだ 快:いたい、いたい…! シューゼ:女、子供など関係ない。異端者に力加減など不要。貴様にはここで死んでもらう 苦汁:はなせ! シューゼ:フンっ!!! 苦汁:…っ!くそ! 快:完壁はどこに行っちゃったのよ!? テーゼ:完璧?ああ、彼女なら生まれ変わったわよ 苦汁:…どういうことだ テーゼ:本来あるべき姿に書きかえられた。 テーゼ:あなたたちの知っている完壁はもういないわね 快:この人殺し!!あなたたちのしていることは修正でも訂正でもないわ!ただの殺人よ!! シューゼ:改善だ テーゼ:安心しなさい。彼女は死んだけど、その方が正しいのだから。いい加減受け入れなさい 快:そんな…完壁…! 苦汁:……潰してやる。 シューゼ:あぁ? 苦汁:潰してやるって言ったんだ。もういい。こんな世界知らねぇ。どうにでもなれ!! 快:苦汁…? 苦汁:ココロ、もう全部終わりだよ。ごめん 快:あんたまさか… シューゼ:何をする気だ。余計なことをしたらタダじゃ… 苦汁:よく聞け執行者。今から言うことが俺からの最後の言葉だ。 苦汁:教えてやるよ。確かに俺たちは異端者だが、決して弱いわけじゃねぇ。本物なんかより、ずっとずっと強ぇってことをなぁ!!! テーゼ:何…? 苦汁:俺はこの世界を壊すことができる シューゼ:貴様ぁ! 苦汁:異端者舐めんなよ!全員まとめて殺してやる!!! テーゼ:やめなさい!ああ、世界が崩れる…!! 苦汁:これから俺らの為の世界をつくるんだ。これが俺なりの改善 快:苦汁、やめて! 苦汁:くらえ、水魔法最大出力、はぁあああああ…!!! シューゼ:まずい、このままでは…! テーゼ:シューゼ! シューゼ:ああ、今ここで緊急修正を施す!修正魔法、モディフィケイション!! 苦汁:ほらほら、早く止めねぇと全部崩れちまうぜ…!? シューゼ:俺らを煽ってやがる。異端者が!わきまえろ…! 苦汁:ははは、そうだ…こっちだぜ…! シューゼ:なに…? テーゼ:様子がおかしい。まるで私たちの攻撃を待っていたかのような反応ね 苦汁:にがじる…!! シューゼ:馬鹿が。モディフィケイションは全ての理を修正する極大魔法。文字ごときが抗ってどうにかなるものではない 苦汁:うんうん、やっぱ文明って凄ぇよな。 テーゼ:シューゼ!あれ!! 苦汁:修正、ご苦労様 0:壁に空いた穴から眩しい光が差し込んでいる シューゼ:眩しい…! 苦汁:ココロ!その穴に向かって走れ! 快:えっ?…っ!りょーかい! シューゼ:どういうことだ!?なぜ壁に穴があいている!?!? 苦汁:お前が修正したんだぜ?俺ではなく、世界の枠組みをな シューゼ:ふ、ふざけるな!!! テーゼ:シューゼ、早くしないと逃げられちゃうわよ 苦汁:走れ!!! 快:…っ!! 0: 完壁:(N)向かう先、一寸の闇もなく 完壁:(N)目の前に広がる、白の世界 0: 快:(N)走る。わけもわからず無我夢中で 苦汁:(N)走れ。俺たちの世界が待っている 0: 完壁:(N)規則やルールで縛られた世界から 快:(N)枠の外へ 苦汁:(N)こんなところで死んでたまるか!!! 0: 完壁:(N)白、白、白 快:(N)あれ…? 快:(N)何も、見えない… 苦汁:(N)ここは、どこだ…?? 0: テーゼ:(N)大丈夫よ。あなたたちはもっと輝ける。 シューゼ:(N)俺たちが立派に修正してやるから、安心して逝け 0: テーゼ&シューゼ:「執行」 0: 0:ーーーーーーーーーーーーーーー 0:ーーーーーーーーーー 0:ーーーーー 0: 快:…ん、ここは。。。 0: 完璧:おはよう、ココロ 快:完壁…?なんで、あんたが…? 完璧:立ちたまえ。その時がきたのだ 快:え?その時って…?何言ってんのしっかりしてよ(笑) 完璧:私は常に完璧だ 快:…なんか、私の知ってる完壁じゃないみたい 完璧:そうだな 快:なんだか口調も男っぽいし 完璧:生まれ変わった私はどうだ?悪くないだろう? 快:…もしかして新しい体を受け入れちゃったの? 完璧:ココロ。私たちは変化を恐れていた。だが、強制的に生まれ変わって、やっと気づいたんだ。以前のままではダメだったのだと 快:完壁…? 完璧:違うな。私は完璧だ 快:私は… 完璧:間違いは訂正した方がいい 快:本当に変わっちゃったんだね 完璧:ポジティブに受け取ってほしい 快:私はそんな簡単には受け入れられないよ。 完璧:ココロ… 快:生まれもったこの形を否定したくない。 快:今の私だってこんなに頑張ってる。私はこの姿で世間に認められたい 完璧:気持ちは分かるが。一方的な認められたいという精神だけではこの世界は成り立たない。己自身も受け入れる姿勢を持つべきだ 快:…正論じゃなくて、優しい言葉が欲しかったよ 完璧:この世界にいる以上それはとても難しいことだ。だが、君は枠外へ踏み出せたんだ。きっと大丈夫。無理なことも案外やってみたら簡単だったりするから。1人じゃないから 快:強いね 完璧:ココロもな 0: 0:ーーーーーーーーーーー 0: 苦渋:おーい、二人とも 完璧:ん、君は苦汁か 快:どうしたのそのちょびひげ 苦渋:いいだろ。渋くて 快:ちょっと笑っちゃう 苦渋:なんでだよ! 苦渋:お、完璧、お前なんか男らしくなったか? 完璧:ああ、玉がついたからな 快:デリカシー… 苦渋:そういうココロはあんま変わってねぇよな 快:そうかも。でもね、私もうココロじゃないんだよ。生まれ変わって名前が変わったの。今は「ココロヨ」。 苦渋:(ふきだして)変なの 快:テメェもデリカシーねぇな!!! 苦渋:口悪っ 快:頑張って受け入れようとしてるのに!!あんたってやつは!! 苦渋:あはは、ごめんって 完璧:もしかして後悔してるのか? 快:…ううん。 快:ずっと何か、足りない気がしてた。そのピースが今の私には入ってる。 完璧:そうか 快:決めたから。私、新しい自分もちゃんと愛して生きていくって 苦渋:奇遇だな、俺もだ。 快:(笑う) 0: 苦渋:(N)できることならずっと 快:(N)変わることなく生きていたい 完璧:(N)無理してまで今を手放したくない 0: テーゼ:(N)でも、変化を恐れていては シューゼ:(N)いつまでも成長できないから 0: 快:(N)強くなろう 快:(N)強くなって認められよう 0: 苦渋:(N)俺たちはこの世界で生きていく

苦汁:いったい俺たちが何をしたってんだ!お前らの勝手なルールで殺されてたまるかよ!! シューゼ:異端者が!吠えるな!(殴る) 苦汁:うっ! シューゼ:これは世界が決めたルールだ。みなの秩序を乱すやつはこの世界に必要ない。当然の帰結だろう。お前のようなやつは早く修正されるべきだ 苦汁:くそっ テーゼ:興奮状態にある異端者は危険だとか、あまり挑発をするなとか言っておいて、結局刺激しているのは自分の方じゃない シューゼ:知るか 苦汁:ぐああああ!! シューゼ:目障りだ。大人しく消えろ テーゼ:さぁ、執行の時間よ 快:(N)「方眼ワールド」(タイトルコール) 快:(N)その男は追い詰められていた 快:(N)男の名は苦汁。苦い汁と書いて苦汁。 快:(N)男はこの世に生まれてはならない異端者だった シューゼ:修正! 快:(N)執行者が叫ぶ 苦汁:よっと! シューゼ:フン、無駄だ。 苦汁:俺は諦めねぇ…! テーゼ:そっちは行き止まりよ。大人しく観念なさい。 苦汁:くそ、こんなところで死んでたまるか…! 快:(N)よりよい世界をつくるため、裁きを下す 快:(N)「訂正」の執行者、残酷なテーゼ 快:(N)「修正」の執行者、非情のシューゼ 快:(N)執行者は異端者を排除する シューゼ:この世界に異端者は必要ない。 シューゼ:力の差を思い知れ。二度と生まれてくるんじゃねぇ!! 苦汁:ぐああああ!! テーゼ:誰にだって間違えはあるわ。だけど、反省もせず同じ過ちを繰り返すのは許せない。無知を恥じて、ちゃんと復習をすることが大切よね。 シューゼ:貴様に言っても仕方のないことだが、悪く思うな。これが俺たちの仕事だ テーゼ:運命を呪ってちょうだい 苦汁:俺は、まだ…! シューゼ:異端者は殺す。 苦汁:放せっ…! テーゼ:抵抗しても無駄。あなたはここで死ぬの。さようなら 苦汁:くそ、こんなところで…! 完壁:お覚悟ーーっ!!!(攻撃) 快:(N)叫び声と共に1人の騎士が飛び出す。 快:(N)攻撃。 快:(N)シューゼ、間一髪のところで攻撃を防ぐ。 シューゼ:フンっ…!なんだ貴様は! 完壁:十全十美なメイド騎士、「完壁」。仲間のピンチに駆け参じました シューゼ:執行の邪魔をするな!! テーゼ:あなたも異端者ね…? 完壁:そうですが。 シューゼ:奇襲とは、罪を重ねるか異端者よ!! 完壁:聞こえが悪いですね。奇襲ではなく応戦ですよ。 テーゼ:どっちでもいいわよ 完壁:あなた達のやっていることは正義ではありません。その殺戮行為、早急に訂正していただきたいものですね シューゼ:なんだ、俺たち相手にうまく言ったつもりか 完壁:執行者は訂正・修正するのがお好きなんでしょ? シューゼ:癇に障るやつだ 苦汁:助かったぜ、完壁! 完壁:お礼は後で。今は剣を構えて 苦汁:おう!サンキュ シューゼ:異端者が武器を持つか。手加減の必要がなくなった テーゼ:あら、最初から殺すつもりだったじゃない 完壁:くらいなさいっ!【完璧な剣筋(パーフェクトソード)】はぁあああああーーーー! シューゼ:(構える) 完壁:見切った!!(攻撃)!! シューゼ:ぐっ…! 苦汁:ナイス! 完壁:当然です。だって私、完璧ですから シューゼ:調子にのりやがって!いい加減その存在が間違いだということに気づいたらどうだ!! 完壁:あなたに私たちの存在を否定する権利などありません! 完壁:はっ!それっ!てやぁ!!(連続攻撃) 苦汁:俺も死ぬ気で抗うぜ!はぁああ! テーゼ:目障りなのよ!消えなさい!! 苦汁:ぅくっ…!! テーゼ:白も黒も紅く染まれ…!訂正魔法、ダブルライン!!!! 苦汁:がはっ…! テーゼ:所詮は素人。威勢だけじゃ戦えないわ。お願いだから、これ以上この世界にカオスをうまないでちょうだい!!!!! 苦汁:くっ テーゼ:執行!! 苦汁:ぐあああ! 完壁:苦汁! テーゼ:弱い、弱すぎる。 苦汁:俺は… テーゼ:異端者。社会のゴミ。救いようもないクズ。仕方ないわ、その存在が誤りなんだから。だからいい加減降伏して受け入れなさい。自分の無力さを思い知ったでしょう? 苦汁:ちくしょう…ちくしょう!!! テーゼ:その味、しかと噛み締めなさい。大丈夫、その唾を飲み込むときにはもう シューゼ:(笑って)終わりだ 苦汁:【苦汁爆破(ウォーターブラスト・にがじる)】 シューゼ:なっ、これは…! テーゼ:水魔法!? 苦汁:やっぱ俺にはこっちの方がむいてる 完壁:そのようですね テーゼ:腕がやられたわ シューゼ:分が悪すぎる。テーゼ、仕切り直しだ テーゼ:最悪ね。時間を割かれたあげく、ろくに執行もできないなんて 完壁:何度きたところで同じです。私たちは抗い、そして迎え撃つ テーゼ:勘違いしてるようだけど、あなたたちに逃げ場なんてないのよ?あとは時間の問題。うふふ、その時を楽しみに待っていることね シューゼ:テーゼ、行くぞ 0: 0:テーゼとシューゼが去るのを見届けると、苦汁の肩が一気にぬけた 0: 苦汁:はぁ…、、、 完壁:しっかり 苦汁:ありがとな、完壁 完壁:単独行動は危険だとあれほど言ったはずですが。 苦汁:悪かったよ 完壁:今度からは集団行動を意識して下さい。私たちが協力すれば、どんな世界だって生きていける。必ず未来は切り開けますから。 苦汁:お前が言うと説得力があるから凄いよな。 完壁:私を誰だと思っているのですか? 苦汁:そうだった、お前は完壁だ 完壁:正解です 苦汁:頼もしいよ 完壁:苦汁の水魔法もかっこ良かったですよ 苦汁:あはは、俺は年長者だから、もっとかっこいいところを見せたかったんだが 完壁:負い目を感じる必要はありません。皆それぞれに役割があるのです。私がたまたま剣を使えて、そして完璧だっただけ。 苦汁:なんか嫌味に聞こえるんだが 完壁:そうですか?うふふ 完壁:ひとまずここを離れましょう。向こうでココロさんが壁面を削っています。 苦汁:抜け出せるか…、この世界から 完壁:やってみなければ分かりません。 苦汁:完璧なお前でもか? 完壁:はい、今のところは 苦汁:わかった 0: 0:ーーーーーーーーーーーー 0: 0:世界の端っこで壁面を削るココロ 0: 快:ガリガリ…ガリガリ…ガリガリ…ガリガリ… 快:…。 快:あああああああああああー! 快:もー面倒くさーーーーい!! 快:なんなのよこれ!?削っても削ってもびくともしないし、完壁は私を置いてどっか行っちゃったし!私1人で壁を壊すなんて絶対無理に決まってる!か弱い女の子が手にマメつくりながら壁をガリガリしてるってどういう状況よこれぇえええーーー!?!? 快:なーーーーーーー! 快:ぜぇ…ぜぇ… 苦汁:ただいま 快:ただいまじゃなくて 完壁:ココロさん。口よりも手を動かしたらどうですか? 快:なっ…! 苦汁:遠くまで聞こえてたぞ。静かにやれよ 快:あんたたちねぇ…!! 快:あれ?苦汁、そのケガどうしたの 苦汁:執行者にやられた 快:あ、そう 苦汁:もうちょっと心配しろよ 快:そんなことより壁よ!ほら、ずっとガリガリしてるのに1ミリも削れない 苦汁:お前が非力なだけじゃね? 快:じゃあ代わって 苦汁:いやだよ 快:はぁ!? 完壁:ココロさん、ファイトっ 快:…。 快:壁の材質は別に頑丈でもないんだけど、この枠組みが頑固なのよね…。 快:ガリガリガリガリ… 快:…。 快:もう嫌!!! 苦汁:大きい声出すなよ、見つかっちまうだろ 快:ああもう完全にスイッチ切れちゃった。はい、今日はもう無理ですおしまいです作業終了です。はいはい全てがどーでもよくなってきましたー。ココロちゃん、ていたらくモードに入りまーす。それではみなさんさようならー 完壁:ココロさん!?どんなに嫌なことがあっても生きる希望を見失ってはいけませんよ…!! 快:別にそういう意味じゃなかったんだけど 完壁:この世界に無駄なことなど何一つ無いのです! 快:そだねー。(めんどくさい) 完壁:見て下さい。こんな壁、私の剣術にかかれば…!てやぁ!! 0:ゴン。 快:…。 苦汁:流石に無理だろ 快:何かいい方法ないかなぁ 苦汁:俺の水魔法なら壊せるかもしれない 快:ちょっと!それだけは絶対ダメだかんね!?そんなことしたら、私たちまで滲んで死んじゃうんだから! 苦汁:うーむ 快:絶対ダメだよ?? 完壁:苦汁の魔法はこの世界には強すぎますからね 苦汁:それって 完壁:はい…? 苦汁:俺が異端者だから、か 完壁:いえ、そういう訳では 苦汁:やっぱり俺たちの存在はこの世界の秩序を乱してしまうのか 完壁:苦汁。 苦汁:俺にはこれしかないからさ 快:なんか辛気臭いんだけど。やめてよねー、らしくないこと言うの 苦汁:悪い。俺がしっかりするべきなのに 完壁:今の発言は異端者とは関係ありません。この世界が水に弱い素材でできているから、水魔法を使えば簡単に崩れてしまう。そういう意味です。 苦汁:分かってるよ、頭では分かってんだけどさ。。。さっきだって何もできなかったしさ。俺に何ができるんだろうって 完壁:(苦汁がそんな風に思っていたなんて。想像以上に、皆のメンタルは限界にきているのか) 快:私は魔法とか使えないし、苦汁の力は羨ましいけどな 苦汁:…ありがとう 完壁:先は不適切な発言で誤解を招いてしまいました。お詫びを 苦汁:俺の方こそ、ごめん 0: テーゼ:(拍手しながら登場)仲直りだなんて異端者のくせに素晴らしいじゃない。 快:…っ!執行者! テーゼ:はなまるをあげたいところだけど、所詮誤字なのよねぇ。 テーゼ:ターゲット、1、2、3… テーゼ:うふふ、異端者いっぱいみーつけた 苦汁:もう戻ってきたのか!? テーゼ:ええ。ただいま 苦汁:まかせろ、俺の魔法で返り討ちに… テーゼ:無駄よ。私、油性になったから 苦汁:この短時間で耐性をつけてきたっていうのか シューゼ:よそ見してる場合か 完壁:フッ…!!私が食い止めます、2人は早く… 苦汁:俺だって…! 完壁:行きなさい!! 苦汁:っ!…ココロ、逃げるぞ! 快:完壁、絶対後で合流するからね!! 完壁:もちろんです! テーゼ:訂正! 完壁:くっ…! シューゼ:貴様の存在など所詮その程度だ テーゼ:手間をかけさせないで。異端者は大人しく消えて 0: 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 0: 苦汁:…っ!…っ!どこまで来た?ここは… 快:逃げても逃げても同じ景色!同じ壁!同じ枠!私たち本当に逃げ切れるのかしら…! 苦汁:落ち着け、やけになるな 快:完壁は無事だよね…? 苦汁:そう簡単にやられねぇよ、あいつは。完壁を信じよう 快:やっぱり居場所なんてないんだ 苦汁:こころ…?? 快:だってそうじゃん!!普通に生きてるだけなのに、ずっと命を狙われて!!何したっていうのよ!私たちが…、私たちが何をしたっていうのよ…! 苦汁:大丈夫だ。大丈夫だから。 快:何の根拠があって… 苦汁:まだ、生きているからだ 快:…は? 苦汁:俺たちは生きている。生きている限りどうにでもなる。あらがい続けよう。いつか未来が変わってくれるまで 快:その時がこなかったら? 苦汁:だったら俺たちでつくろうぜ!異端者の為の世界を 快:…なんかかっこいいこと言っちゃって。苦汁のくせに気持ち悪ーい 苦汁:はぁ!?「くせに」は余計だろ! 快:いっつもだらしないくせにー! 苦汁:また言った!素直にかっこいいって言えばいいだろ! 快:なんか嫌だ 苦汁:なんかってなんだ! 快:めんどくさいから何でもいいよー、はい、かっこいいかっこいい 苦汁:俺をあしらうな! 快:しーっ。声が大きい。見つかったらどーすんのよ。ちょっと黙ってて! 苦汁:うるさいのはお前の方だろ! 快:ほら、お口チャック 苦汁:えっ…… 快:静かにしなきゃダメじゃん 苦汁:あ、ちょ… 快:まって。 苦汁:な、なんだよ 快:見つかった。 0: テーゼ:余裕そうね。異端者さん シューゼ:おかげで探す手間が省けた 快:苦汁!逃げるよ!! シューゼ:させるかっ…!! 快:っ…! シューゼ:一人では何もできない。剣も魔法も使えない。貴様の存在意義はなんだ。これ以上生きる理由はあるのか。異端者の貴様に魅力など無い。この世界で生きるなら相応に変われ。俺たちはそのチャンスを与えてやると言っているのだ 快:いたい、いたい…! シューゼ:女、子供など関係ない。異端者に力加減など不要。貴様にはここで死んでもらう 苦汁:はなせ! シューゼ:フンっ!!! 苦汁:…っ!くそ! 快:完壁はどこに行っちゃったのよ!? テーゼ:完璧?ああ、彼女なら生まれ変わったわよ 苦汁:…どういうことだ テーゼ:本来あるべき姿に書きかえられた。 テーゼ:あなたたちの知っている完壁はもういないわね 快:この人殺し!!あなたたちのしていることは修正でも訂正でもないわ!ただの殺人よ!! シューゼ:改善だ テーゼ:安心しなさい。彼女は死んだけど、その方が正しいのだから。いい加減受け入れなさい 快:そんな…完壁…! 苦汁:……潰してやる。 シューゼ:あぁ? 苦汁:潰してやるって言ったんだ。もういい。こんな世界知らねぇ。どうにでもなれ!! 快:苦汁…? 苦汁:ココロ、もう全部終わりだよ。ごめん 快:あんたまさか… シューゼ:何をする気だ。余計なことをしたらタダじゃ… 苦汁:よく聞け執行者。今から言うことが俺からの最後の言葉だ。 苦汁:教えてやるよ。確かに俺たちは異端者だが、決して弱いわけじゃねぇ。本物なんかより、ずっとずっと強ぇってことをなぁ!!! テーゼ:何…? 苦汁:俺はこの世界を壊すことができる シューゼ:貴様ぁ! 苦汁:異端者舐めんなよ!全員まとめて殺してやる!!! テーゼ:やめなさい!ああ、世界が崩れる…!! 苦汁:これから俺らの為の世界をつくるんだ。これが俺なりの改善 快:苦汁、やめて! 苦汁:くらえ、水魔法最大出力、はぁあああああ…!!! シューゼ:まずい、このままでは…! テーゼ:シューゼ! シューゼ:ああ、今ここで緊急修正を施す!修正魔法、モディフィケイション!! 苦汁:ほらほら、早く止めねぇと全部崩れちまうぜ…!? シューゼ:俺らを煽ってやがる。異端者が!わきまえろ…! 苦汁:ははは、そうだ…こっちだぜ…! シューゼ:なに…? テーゼ:様子がおかしい。まるで私たちの攻撃を待っていたかのような反応ね 苦汁:にがじる…!! シューゼ:馬鹿が。モディフィケイションは全ての理を修正する極大魔法。文字ごときが抗ってどうにかなるものではない 苦汁:うんうん、やっぱ文明って凄ぇよな。 テーゼ:シューゼ!あれ!! 苦汁:修正、ご苦労様 0:壁に空いた穴から眩しい光が差し込んでいる シューゼ:眩しい…! 苦汁:ココロ!その穴に向かって走れ! 快:えっ?…っ!りょーかい! シューゼ:どういうことだ!?なぜ壁に穴があいている!?!? 苦汁:お前が修正したんだぜ?俺ではなく、世界の枠組みをな シューゼ:ふ、ふざけるな!!! テーゼ:シューゼ、早くしないと逃げられちゃうわよ 苦汁:走れ!!! 快:…っ!! 0: 完壁:(N)向かう先、一寸の闇もなく 完壁:(N)目の前に広がる、白の世界 0: 快:(N)走る。わけもわからず無我夢中で 苦汁:(N)走れ。俺たちの世界が待っている 0: 完壁:(N)規則やルールで縛られた世界から 快:(N)枠の外へ 苦汁:(N)こんなところで死んでたまるか!!! 0: 完壁:(N)白、白、白 快:(N)あれ…? 快:(N)何も、見えない… 苦汁:(N)ここは、どこだ…?? 0: テーゼ:(N)大丈夫よ。あなたたちはもっと輝ける。 シューゼ:(N)俺たちが立派に修正してやるから、安心して逝け 0: テーゼ&シューゼ:「執行」 0: 0:ーーーーーーーーーーーーーーー 0:ーーーーーーーーーー 0:ーーーーー 0: 快:…ん、ここは。。。 0: 完璧:おはよう、ココロ 快:完壁…?なんで、あんたが…? 完璧:立ちたまえ。その時がきたのだ 快:え?その時って…?何言ってんのしっかりしてよ(笑) 完璧:私は常に完璧だ 快:…なんか、私の知ってる完壁じゃないみたい 完璧:そうだな 快:なんだか口調も男っぽいし 完璧:生まれ変わった私はどうだ?悪くないだろう? 快:…もしかして新しい体を受け入れちゃったの? 完璧:ココロ。私たちは変化を恐れていた。だが、強制的に生まれ変わって、やっと気づいたんだ。以前のままではダメだったのだと 快:完壁…? 完璧:違うな。私は完璧だ 快:私は… 完璧:間違いは訂正した方がいい 快:本当に変わっちゃったんだね 完璧:ポジティブに受け取ってほしい 快:私はそんな簡単には受け入れられないよ。 完璧:ココロ… 快:生まれもったこの形を否定したくない。 快:今の私だってこんなに頑張ってる。私はこの姿で世間に認められたい 完璧:気持ちは分かるが。一方的な認められたいという精神だけではこの世界は成り立たない。己自身も受け入れる姿勢を持つべきだ 快:…正論じゃなくて、優しい言葉が欲しかったよ 完璧:この世界にいる以上それはとても難しいことだ。だが、君は枠外へ踏み出せたんだ。きっと大丈夫。無理なことも案外やってみたら簡単だったりするから。1人じゃないから 快:強いね 完璧:ココロもな 0: 0:ーーーーーーーーーーー 0: 苦渋:おーい、二人とも 完璧:ん、君は苦汁か 快:どうしたのそのちょびひげ 苦渋:いいだろ。渋くて 快:ちょっと笑っちゃう 苦渋:なんでだよ! 苦渋:お、完璧、お前なんか男らしくなったか? 完璧:ああ、玉がついたからな 快:デリカシー… 苦渋:そういうココロはあんま変わってねぇよな 快:そうかも。でもね、私もうココロじゃないんだよ。生まれ変わって名前が変わったの。今は「ココロヨ」。 苦渋:(ふきだして)変なの 快:テメェもデリカシーねぇな!!! 苦渋:口悪っ 快:頑張って受け入れようとしてるのに!!あんたってやつは!! 苦渋:あはは、ごめんって 完璧:もしかして後悔してるのか? 快:…ううん。 快:ずっと何か、足りない気がしてた。そのピースが今の私には入ってる。 完璧:そうか 快:決めたから。私、新しい自分もちゃんと愛して生きていくって 苦渋:奇遇だな、俺もだ。 快:(笑う) 0: 苦渋:(N)できることならずっと 快:(N)変わることなく生きていたい 完璧:(N)無理してまで今を手放したくない 0: テーゼ:(N)でも、変化を恐れていては シューゼ:(N)いつまでも成長できないから 0: 快:(N)強くなろう 快:(N)強くなって認められよう 0: 苦渋:(N)俺たちはこの世界で生きていく