台本概要
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タイトル | 魔王会議-Pentecostes- |
---|---|
作者名 | VAL (@bakemonohouse) |
ジャンル | ファンタジー |
演者人数 | 5人用台本(不問5) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
全不問です
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キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
トントロス | 不問 | 40 | 本文参照 |
バルレイン | 不問 | 40 | 本文参照 |
ヘルダンテ | 不問 | 30 | 本文参照 |
ジオセータ | 不問 | 41 | 本文参照 |
レトケネス | 不問 | 34 | 本文参照 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:(登場魔王)
:
トントロス:壮大な魔王。領地を1番広く持つ、実質的な魔王のリーダー。常に余裕を持っており、会議の決定権も握っている。たまに投げやり。
:
バルレイン:冷酷な魔王。異界人に対しての情が全く無く、一切の容赦をしない。現実的で、効率的な戦略を好んでおり、即決で全てを決めたがる。しかし、冷静でもあるため話はちゃんと聞く方。
:
ジオセータ:聡明な魔王。異界人の主張も理解し、世界の安寧を願っている。しかし、魔族に対する思いやりも強く、守るために人間を掃討している。会議ではまとめ役である。
:
ヘルダンテ:横暴な魔王。戦いが好きで、戦闘のために人間を敵としている。殺すよりも倒すことを大事に考えている。そのせいか結構、脳筋気味な発言が多い。
:
レトケネス:狡猾な魔王。いかに敵を苦しませるかを考えている残虐性を持つ。会議中でもスプラッターな発言が目立つ一方。人間の女に好意を抱いているのを隠している。
:
:
:
0:(本編)
:
:
0:ここはトントロスがおさめる魔王領、トロスバーン。今後の方針を決めるべく、魔王会議(ペンテコステ)が開かれていた。
:
トントロス:みんな今日はよく来てくれたな。五魔王が揃うのはいつぶりだ?
バルレイン:確か、二百と十五年だったはずです。
ジオセータ:そうですね。流石バルレイン。ちゃんと覚えているんですね。しかし、トントロス様。まだレトケネスが来ておりません。
ヘルダンテ:面倒くせぇなぁ。もういいんじゃねぇか?あいつ放っておいて始めようや。
バルレイン:私は早く終わらせたいから別に構わないぞ。
ジオセータ:バルレインまでやめてくださいよ。折角の機会なんですから、もう少し待ちましょう。
ヘルダンテ:ふん!確か、前のときもあいつ遅れてきやがっただろ。不真面目なんだよなぁ。
バルレイン:ふっ。どの口が言ってるんだ?貴様も真面目とは言えないだろう。
ヘルダンテ:何だと?
トントロス:落ち着け。お前らが争って何になる。下らんいさかいはよせ。
ヘルダンテ:ちっ!
0:扉が勢いよく開いた。
レトケネス:みんなお待たせ~あれ?どうしたの?ピリついてる?
ジオセータ:やっと来ましたか。待ちくたびれましたよ。
バルレイン:遅れてきておいて、その態度か。変わらないな。レトケネス。
レトケネス:お、バルちゃんじゃない!元気だった?
バルレイン:・・・その呼び方はやめろと言ったはずだが?
ヘルダンテ:おい!楽しくおしゃべりしてんじゃねぇよ。毎回、何時間待たせんだ?あぁ?
レトケネス:時間?今日はまだ三十分も遅れてないでしょうに。
トントロス:静まれ!!!・・・早く終わらせたいのだろう?その言い争う時間が、無駄な時間だというのだ。さぁジオセータ、始めるぞ。ペンテコステを。
ジオセータ:は、はい!それではただいまより。魔王会議、ペンテコステを開催します。
:
0:一同拍手
:
ジオセータ:えー早速ですが、議題を上げさせていただきます。最初の議題は『世界の半分について』ですね。これは、どなたの議題ですかね?
ヘルダンテ:これは俺だな。
ジオセータ:ほう。ヘルダンテですか。これはどう言った内容ですか?
ヘルダンテ:えっと、なんだっけかな。あーそうそう。勇者が俺らの仲間になれば、世界の半分をそいつにやるって昔からのルール?みたいなやつあるだろ?あれってどう意味なんだ?俺らの領地を分けるってことか?
バルレイン:お前はまたわけのわからないことを言い出すのだな。
トントロス:今は口を挟むでないぞ。お前の嫌いな残業がしたいのなら別だがな。
バルレイン:それは困りますね。少し黙っておきましょう。
トントロス:ヘルダンテ、続けろ。
ヘルダンテ:あ、ああ。それで半分の定義ってのを聞きたいんだよ。
レトケネス:まぁとりあえず、それは人間界を全て掌握した後の話なんだよね~でしょ?トントさん。
トントロス:まあそうだな。人間界を勇者と共に征服した後、その半分を分け与えるというのが文献に残るしきたりだ。
ヘルダンテ:なるほどな!俺達の領地は変わらないわけだ。
レトケネス:でもさ。その半分ってどう半分にするわけ?
ジオセータ:そうですね・・・人間界は地球といって、球体と聞いています。では、北と南、もしくは東と西を丁度真ん中で切り分ける。なんてどうでしょう。
ヘルダンテ:確かにそれで半分だな!
レトケネス:いや待って。陸地と海が半々にならないと、半分てことにはならなくない?そこんとこどうなの?セータくん。
ジオセータ:そう言われましても・・・そこまで人間界の地理に詳しいわけではないので。トントロス様、何か案はございませんか?
トントロス:んー・・・難しいな。よし、調査班を作ろう。人間界の地図を作らせるのだ!
ジオセータ:はっ!今すぐに立ち上げを・・・
バルレイン:(食い気味に)待て。人間界に地図くらいあるだろう。なんなら、球体の模型があってもおかしくはあるまい。それを持ち帰るだけで事足りるだろう。
レトケネス:さっすがバルちゃん!冴えてるねぇ~
バルレイン:・・・トントロス様。今まで異界の勇者が裏切った例はありましたか?
トントロス:わしが記憶している中では、まだないな。
バルレイン:やはりか。
ヘルダンテ:ん?何かわかったのかよ。
バルレイン:この口約束は実際の効力を持っていない。
ジオセータ:ど、どういうことですか?
バルレイン:これは甘い言葉で勇者を唆すためのものだ。本当に渡すつもりも無ければ、渡す理由すら存在しない。
レトケネス:なるほどね!昔から魔王ってやっぱ悪い生き物なんだよね~
ジオセータ:それは少しズル過ぎるのではありませんか・・・?
バルレイン:だが、魔王とはそういうものだろう。
レトケネス:利用できるものは利用して、いらなくなれば廃棄する。それでこそ魔王だよ。
ヘルダンテ:・・・結局、これはどう言う結論になるんだ?
バルレイン:トントロス様、どうしますか?これ以上、話し合うことではないと思われますが。
トントロス:ふむ。確かに、その必要は無さそうだな。
ジオセータ:では、この議題の決定はどうしましょう。
トントロス:世界の半分のことは考えず、ただ勇者を騙すことに尽力するように!!
一同:はっ!
:
0:
:
ジオセータ:それでは、次の議題に移らせていただきます。次は・・・『警備体制の強化』ですか。これはどなたの議題で?
レトケネス:これは僕だね。
ジオセータ:へぇ。あなたにしては、珍しく建設的な案を持ってきましたね。レトケネス。
レトケネス:酷いなぁ。僕を何だと思ってるんだい?
ヘルダンテ:性格の悪い、クソガキ。
バルレイン:お、ヘルダンテ。珍しく意見が合うじゃないか。
レトケネス:君達ねぇ。同じようなもんでしょうに。歳だって数十歳程度しか変わらないでしょ。ま、トントさんとセータくんはもう少し上にはなるんだけど。
トントロス:おい、よしてくれ。わしは、まだまだ現役だぞ。魔王となりて、八百年。わしの千年に及ぶ帝王学の成果を・・・
ジオセータ:トントロス様!いつもあなたは私達の道標です!目指すべきお姿です!尊敬しております!
トントロス:お、そうか。流石はジオセータ。世渡りが上手いな!はっはっはっは!!!
ジオセータ:いえ、ほんの心の一部でございます!(あの話になると、長いんだよな・・・)
トントロス:ん?何か言ったか?
ジオセータ:い、いえ!滅相もございません!
バルレイン:・・・進行役も大変だな。
ヘルダンテ:ああ。全くだ。
レトケネス:あのー、そろそろいいかな?説明したいんだけど。
トントロス:おっと、すまんすまん。話してくれ。
レトケネス:まず、異界の勇者が、僕達の領地。いわゆる魔界に到達するには、互いの世界を繋ぐ扉を開かなきゃならない。
レトケネス:その扉は誰にも壊せず、誰にも移動できない。そしてそれは、各魔王の統治する領地と繋がっていると。ここまではみんな知ってるよね?
ヘルダンテ:当たり前だ。一般常識だぜ。
レトケネス:じゃあ、君達の領地にある扉の場所は把握してる?
バルレイン:無論、把握しているさ。それに何か?
レトケネス:いや、みんな固定概念に縛られすぎだと思ってね。あの扉ってさ。魔力さえあれば簡単に開いてくれるし、僕達ほどの魔力があれば、行き来するのも容易でしょ?
バルレイン:何が言いたいんだ。さっさと言え。
レトケネス:もう。せっかちだねぇ。少し細工をするだけで、不届きな侵入者を一網打尽に出来るんだよ。
ジオセータ:細工!?そんなことできるわけが無いでしょう。あの扉自体に触れることさえできないのに。
トントロス:その通りだ。あの扉は形こそあるものの、現世のものではない。魔力の塊のようなもので、細工など出来ないはず。今までの魔王も、最強と謳われた大魔王様でさえ、あの扉をどうにかすることは叶わなかったのだからな。
レトケネス:扉の下は?
ヘルダンテ:下・・・だと?
レトケネス:そう。下の地面には、何の干渉もないんだよ。試しにくりぬいてみたんだ。扉の下の土を広範囲にね。
バルレイン:・・・なるほどな。流石、狡猾な魔王と呼ばれるだけはあるな。
レトケネス:・・・叡智の魔王とかに変えらんない?それ。
トントロス:それで、その結果どうなったんだ。
レトケネス:出てきた異界人が、扉から真っ逆さまに落ちてって虫の息だったねー。まあほっといても死にそうだったんだけど、ちゃんと魔獣のえさにしといたよ。でも次からは、めんどくさいし毒沼でも溜めておくことにするかなぁ。
ジオセータ:・・・・・っ
トントロス:ん?どうした。ジオセータ。気分が優れないか?
ジオセータ:い、いえ・・・大丈夫です。
バルレイン:無理をするんじゃないぞ。切り上げるか?
ヘルダンテ:優しいフリをするな。お前が早く帰りたいだけじゃねえか。
ジオセータ:私は大丈夫ですから、さぁ続けましょう。レトケネス。君はその案を全魔王領に適応したいと考えているのかな?
レトケネス:そんなことはないよ。だって、トントさんとダンテくんは時空は飛べても、空は飛べないし。
バルレイン:私の領では採用させていただこう。無駄な犠牲も出したくないし、手間もそんなにかからんだろうしな。
レトケネス:毎度ありー。セータくんはどうする?
ジオセータ:私は・・・
ヘルダンテ:無理にやることは無えと思うぜ?やっぱ敵は自分の手でねじ伏せてだろ。なぁセータ。
ジオセータ:そ、その通りだ。私も自分の手で迎え撃ちたい。
バルレイン:ふん。非効率な。
トントロス:では、今回の議題において、レトケネスの案をバルレインのみ採用するということとする。わしとヘルダンテには不可能ではあったが、いい策略であった。我々にとっては、間違いなく叡智の魔王だろう。
レトケネス:ふふ。ありがとうございます。
ジオセータ:・・・・・
トントロス:・・・では、小休止を置いた後、再度集まるように。一時解散!
:
ジオセータ:私は・・・魔王でありながら、甘すぎる。こんなことでは征服はおろか、自分の領さえも守ることは出来ないだろう・・・しかし、無闇に命を奪いたくは無い。どうすれば。どうすればいいというのだ。
:
:
0:小休止。自由にアドリブをしてもかまいません。魔王になりきってみましょう。
:
:
トントロス:よし、今度は全員そろっておるな。では、ペンテコステを再開する!
ジオセータ:はい。それでは、次の議題です。『なぜ勇者を逃がしてしまうのか』。これは私の議題ですね。
ヘルダンテ:おっと、これは俺へのあてつけか?
バルレイン:だろうな。お前以外に勇者を逃がすやつなど・・・いや、いるな。
レトケネス:うん。もう1人いるねー。
トントロス:ん?わしか?
ジオセータ:はい。トントロス様とヘルダンテのお2人です。単刀直入に聞きます。何故ですか?
トントロス:それは・・・まぁ、な?
ヘルダンテ:次会った時、もっと楽しいじゃねぇか。
バルレイン:はぁ・・・
ジオセータ:そのせいで、魔族たちの暮らしが脅かされていることをわかっていますか?別に命を奪えといっているわけではありません。
ジオセータ:2度と来ないよう痛めつけるか、心を折ってもらわないと。次来た時には、どれだけの人数を引き連れてくるか、どこまでこちらの地形等がばれているかもわからない。
ジオセータ:それがどれだけの犠牲を出してしまうのか。あなた方はわかっていない・・・
ヘルダンテ:そんなこと言ってもよ。戦うために生きてるような俺にゃあ、難しい話だな。
ジオセータ:それで民が危険な目にあったとしても・・・ですか?
トントロス:確かに、わしも戦いが好きだ。命を賭した戦いなら、尚更にな。民が大事なのもわかっておるが、これ種族の違いだ。戦いの中にこそ喜びを感じてしまう。それを押さえ込むのは、わしとて難しい。
ジオセータ:・・・っ
レトケネス:これは仕方ない話だよ。遺伝子にそう刻まれているんだ。そもそもの価値観が違う。
レトケネス:僕は悪魔から魔王に、バルちゃんは魔人から、ダンテくんやトントさんは魔獣からだし、セータくんみたいに珍しく、堕天使からっていうように。
レトケネス:それぞれの種族の根底から違う。これは本当にどうしようもない事案なんだよ。
ヘルダンテ:そういうこったな。どうすることもできない。ま、本当に強いやつに負けたとしても俺は本望だからな。
バルレイン:もう何を言っても無駄だ。私とレトケネス、ジオセータは今まで通り、勇者を抹殺。トントロス様とヘルダンテは撃退。それで決まりだ。
ジオセータ:くっ・・・
トントロス:すまんが、これは堪えてくれ。領民も、わしのこの旨を受け止めている。
ヘルダンテ:俺のところも同じだ。腰抜けの兵はいないさ。
ジオセータ:・・・わかりました。この議題はこれで終わりとします。
バルレイン:まあ心配するな。次は私の議題だろう?さっさと行こう。全て解決するだろうさ。くっくっく・・・
ジオセータ:え?ああ。わかりました。では次の議題を・・・っ!な、何ですかこれは?
バルレイン:どうした?早く発表してくれ。
ジオセータ:・・・・・
トントロス:ん?どうした。発表しなさい。
ジオセータ:は、はい。今回の議題は・・・『人間界強奪案』です。
ヘルダンテ:は?そんなのいつもやってるだろうが。
バルレイン:馬鹿は黙っていろ。
ヘルダンテ:な、何だと!?
トントロス:ヘルダンテ!落ち着け。まずは聞くんだ。
バルレイン:簡単に結論から述べよう。人間を全て消す。方法は、人間界へ進軍し、王族を捕らえ、人質とし、あとは・・・一網打尽だ。
ジオセータ:なっ!?それはやりすぎだ!
バルレイン:人間に情けなど必要ない!!さっきから聞いていれば、ちまちまと細かいことで話し合いおって。二百年前と何も変わっておらんでは無いか。
バルレイン:異界の中でも人間界は、愚かで浅はかで、数ばかり多いゴミだらけの世界。そこからまず消す。
レトケネス:・・・人間界は僕の管轄のはずですが?
バルレイン:だからなんだ?人間どもは、科学とか言う技術を持ち出し、扉に干渉して、私の領土への侵入もしている。それを黙って見逃せとでも?
ジオセータ:でも、皆殺しは違うだろう・・・
バルレイン:何が違う?侵攻してきた人間を殺せといったのもジオセータ。お前だろう。民のためにやらなきゃいけないことなんだろう?だから根本から絶とう。それだけの話じゃないか。
レトケネス:僕は反対だ。楽しみがなくなるじゃないか。僕は人間を痛ぶって・・・
バルレイン:こっちの異界人を分けてやるさ。何も問題は無いだろう?
レトケネス:いや、僕は、人間が・・・
バルレイン:どうした?いつもの余裕が無いな。もしかして、人間に何か思い入れが?それとも、特定の人間がいるのか?
ヘルダンテ:おい。いい加減にしろよ。魔王同士で揉めてどうすんだ?
バルレイン:つくづく邪魔をするな・・・貴様は。
トントロス:やめろ。
ヘルダンテ:人間には強えやつもいる。勝手に殺されちゃ困るんだよ。
トントロス:やめろ。
バルレイン:頭まで筋肉でできてんのか?貴様は。そんな話をしてるわけじゃないんだよ!
トントロス:やめろというのが聞こえんか!!!!!
一同:・・・っ!!
トントロス:バルレイン。お前の案は却下だ。
バルレイン:なっ!?何故ですか!?
トントロス:魔界は異界に漂う負のエネルギーを吸収し、その形を保っている。そして、その供給が1番多いのが人間界だ。全ての人間を消してしまえば、魔界の一部が消えてしまうだろう。それは度し難いことだ。
バルレイン:ちぃ・・・ならば私がここにいる意味はもうありません。自城に帰らせていただく。
:
0:バルレイン、窓から羽を広げ飛び立つ。
:
ジオセータ:トントロス様。私は、負のエネルギーという話を聞いたことは無かったのですが、事実ですか?
トントロス:いや、嘘だ。
ジオセータ:嘘なんですか!?
トントロス:あのままじゃ、バルレインに飲まれ可決に持っていかれるとこだった。
ヘルダンテ:あんなやつ、俺が倒してやりますよ。
トントロス:無理だ。
ヘルダンテ:なっ!?そんなことありません!俺のパワーであんなやつ!
トントロス:あいつはまだ全てを見せていない。油断するな。
トントロス:レトケネス!
レトケネス:は、はい!
トントロス:お前には頼みがある。扉に干渉するという、人間界の科学を調べてくれ。そしてその結果を報告、共有してくれ。
レトケネス:わかりました。必ず解明して見せます。
トントロス:ああ。それと、(小声で)人間の女、恐らくばれているぞ。早めに手を打て。
レトケネス:し、知っていたんですか!?
トントロス:私を誰だと思っている。
レトケネス:失礼しました・・・
トントロス:ジオセータ。締めてくれ。今回の会議はこれで終わりだ。
ジオセータ:は、はい!・・・これにて!ペンテコステを終了とします!
:
:
0:
:
:
バルレイン:このままでは終わらさんぞ・・・魔界は、私が手に入れる!
0:(登場魔王)
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トントロス:壮大な魔王。領地を1番広く持つ、実質的な魔王のリーダー。常に余裕を持っており、会議の決定権も握っている。たまに投げやり。
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バルレイン:冷酷な魔王。異界人に対しての情が全く無く、一切の容赦をしない。現実的で、効率的な戦略を好んでおり、即決で全てを決めたがる。しかし、冷静でもあるため話はちゃんと聞く方。
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ジオセータ:聡明な魔王。異界人の主張も理解し、世界の安寧を願っている。しかし、魔族に対する思いやりも強く、守るために人間を掃討している。会議ではまとめ役である。
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ヘルダンテ:横暴な魔王。戦いが好きで、戦闘のために人間を敵としている。殺すよりも倒すことを大事に考えている。そのせいか結構、脳筋気味な発言が多い。
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レトケネス:狡猾な魔王。いかに敵を苦しませるかを考えている残虐性を持つ。会議中でもスプラッターな発言が目立つ一方。人間の女に好意を抱いているのを隠している。
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0:(本編)
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0:ここはトントロスがおさめる魔王領、トロスバーン。今後の方針を決めるべく、魔王会議(ペンテコステ)が開かれていた。
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トントロス:みんな今日はよく来てくれたな。五魔王が揃うのはいつぶりだ?
バルレイン:確か、二百と十五年だったはずです。
ジオセータ:そうですね。流石バルレイン。ちゃんと覚えているんですね。しかし、トントロス様。まだレトケネスが来ておりません。
ヘルダンテ:面倒くせぇなぁ。もういいんじゃねぇか?あいつ放っておいて始めようや。
バルレイン:私は早く終わらせたいから別に構わないぞ。
ジオセータ:バルレインまでやめてくださいよ。折角の機会なんですから、もう少し待ちましょう。
ヘルダンテ:ふん!確か、前のときもあいつ遅れてきやがっただろ。不真面目なんだよなぁ。
バルレイン:ふっ。どの口が言ってるんだ?貴様も真面目とは言えないだろう。
ヘルダンテ:何だと?
トントロス:落ち着け。お前らが争って何になる。下らんいさかいはよせ。
ヘルダンテ:ちっ!
0:扉が勢いよく開いた。
レトケネス:みんなお待たせ~あれ?どうしたの?ピリついてる?
ジオセータ:やっと来ましたか。待ちくたびれましたよ。
バルレイン:遅れてきておいて、その態度か。変わらないな。レトケネス。
レトケネス:お、バルちゃんじゃない!元気だった?
バルレイン:・・・その呼び方はやめろと言ったはずだが?
ヘルダンテ:おい!楽しくおしゃべりしてんじゃねぇよ。毎回、何時間待たせんだ?あぁ?
レトケネス:時間?今日はまだ三十分も遅れてないでしょうに。
トントロス:静まれ!!!・・・早く終わらせたいのだろう?その言い争う時間が、無駄な時間だというのだ。さぁジオセータ、始めるぞ。ペンテコステを。
ジオセータ:は、はい!それではただいまより。魔王会議、ペンテコステを開催します。
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0:一同拍手
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ジオセータ:えー早速ですが、議題を上げさせていただきます。最初の議題は『世界の半分について』ですね。これは、どなたの議題ですかね?
ヘルダンテ:これは俺だな。
ジオセータ:ほう。ヘルダンテですか。これはどう言った内容ですか?
ヘルダンテ:えっと、なんだっけかな。あーそうそう。勇者が俺らの仲間になれば、世界の半分をそいつにやるって昔からのルール?みたいなやつあるだろ?あれってどう意味なんだ?俺らの領地を分けるってことか?
バルレイン:お前はまたわけのわからないことを言い出すのだな。
トントロス:今は口を挟むでないぞ。お前の嫌いな残業がしたいのなら別だがな。
バルレイン:それは困りますね。少し黙っておきましょう。
トントロス:ヘルダンテ、続けろ。
ヘルダンテ:あ、ああ。それで半分の定義ってのを聞きたいんだよ。
レトケネス:まぁとりあえず、それは人間界を全て掌握した後の話なんだよね~でしょ?トントさん。
トントロス:まあそうだな。人間界を勇者と共に征服した後、その半分を分け与えるというのが文献に残るしきたりだ。
ヘルダンテ:なるほどな!俺達の領地は変わらないわけだ。
レトケネス:でもさ。その半分ってどう半分にするわけ?
ジオセータ:そうですね・・・人間界は地球といって、球体と聞いています。では、北と南、もしくは東と西を丁度真ん中で切り分ける。なんてどうでしょう。
ヘルダンテ:確かにそれで半分だな!
レトケネス:いや待って。陸地と海が半々にならないと、半分てことにはならなくない?そこんとこどうなの?セータくん。
ジオセータ:そう言われましても・・・そこまで人間界の地理に詳しいわけではないので。トントロス様、何か案はございませんか?
トントロス:んー・・・難しいな。よし、調査班を作ろう。人間界の地図を作らせるのだ!
ジオセータ:はっ!今すぐに立ち上げを・・・
バルレイン:(食い気味に)待て。人間界に地図くらいあるだろう。なんなら、球体の模型があってもおかしくはあるまい。それを持ち帰るだけで事足りるだろう。
レトケネス:さっすがバルちゃん!冴えてるねぇ~
バルレイン:・・・トントロス様。今まで異界の勇者が裏切った例はありましたか?
トントロス:わしが記憶している中では、まだないな。
バルレイン:やはりか。
ヘルダンテ:ん?何かわかったのかよ。
バルレイン:この口約束は実際の効力を持っていない。
ジオセータ:ど、どういうことですか?
バルレイン:これは甘い言葉で勇者を唆すためのものだ。本当に渡すつもりも無ければ、渡す理由すら存在しない。
レトケネス:なるほどね!昔から魔王ってやっぱ悪い生き物なんだよね~
ジオセータ:それは少しズル過ぎるのではありませんか・・・?
バルレイン:だが、魔王とはそういうものだろう。
レトケネス:利用できるものは利用して、いらなくなれば廃棄する。それでこそ魔王だよ。
ヘルダンテ:・・・結局、これはどう言う結論になるんだ?
バルレイン:トントロス様、どうしますか?これ以上、話し合うことではないと思われますが。
トントロス:ふむ。確かに、その必要は無さそうだな。
ジオセータ:では、この議題の決定はどうしましょう。
トントロス:世界の半分のことは考えず、ただ勇者を騙すことに尽力するように!!
一同:はっ!
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0:
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ジオセータ:それでは、次の議題に移らせていただきます。次は・・・『警備体制の強化』ですか。これはどなたの議題で?
レトケネス:これは僕だね。
ジオセータ:へぇ。あなたにしては、珍しく建設的な案を持ってきましたね。レトケネス。
レトケネス:酷いなぁ。僕を何だと思ってるんだい?
ヘルダンテ:性格の悪い、クソガキ。
バルレイン:お、ヘルダンテ。珍しく意見が合うじゃないか。
レトケネス:君達ねぇ。同じようなもんでしょうに。歳だって数十歳程度しか変わらないでしょ。ま、トントさんとセータくんはもう少し上にはなるんだけど。
トントロス:おい、よしてくれ。わしは、まだまだ現役だぞ。魔王となりて、八百年。わしの千年に及ぶ帝王学の成果を・・・
ジオセータ:トントロス様!いつもあなたは私達の道標です!目指すべきお姿です!尊敬しております!
トントロス:お、そうか。流石はジオセータ。世渡りが上手いな!はっはっはっは!!!
ジオセータ:いえ、ほんの心の一部でございます!(あの話になると、長いんだよな・・・)
トントロス:ん?何か言ったか?
ジオセータ:い、いえ!滅相もございません!
バルレイン:・・・進行役も大変だな。
ヘルダンテ:ああ。全くだ。
レトケネス:あのー、そろそろいいかな?説明したいんだけど。
トントロス:おっと、すまんすまん。話してくれ。
レトケネス:まず、異界の勇者が、僕達の領地。いわゆる魔界に到達するには、互いの世界を繋ぐ扉を開かなきゃならない。
レトケネス:その扉は誰にも壊せず、誰にも移動できない。そしてそれは、各魔王の統治する領地と繋がっていると。ここまではみんな知ってるよね?
ヘルダンテ:当たり前だ。一般常識だぜ。
レトケネス:じゃあ、君達の領地にある扉の場所は把握してる?
バルレイン:無論、把握しているさ。それに何か?
レトケネス:いや、みんな固定概念に縛られすぎだと思ってね。あの扉ってさ。魔力さえあれば簡単に開いてくれるし、僕達ほどの魔力があれば、行き来するのも容易でしょ?
バルレイン:何が言いたいんだ。さっさと言え。
レトケネス:もう。せっかちだねぇ。少し細工をするだけで、不届きな侵入者を一網打尽に出来るんだよ。
ジオセータ:細工!?そんなことできるわけが無いでしょう。あの扉自体に触れることさえできないのに。
トントロス:その通りだ。あの扉は形こそあるものの、現世のものではない。魔力の塊のようなもので、細工など出来ないはず。今までの魔王も、最強と謳われた大魔王様でさえ、あの扉をどうにかすることは叶わなかったのだからな。
レトケネス:扉の下は?
ヘルダンテ:下・・・だと?
レトケネス:そう。下の地面には、何の干渉もないんだよ。試しにくりぬいてみたんだ。扉の下の土を広範囲にね。
バルレイン:・・・なるほどな。流石、狡猾な魔王と呼ばれるだけはあるな。
レトケネス:・・・叡智の魔王とかに変えらんない?それ。
トントロス:それで、その結果どうなったんだ。
レトケネス:出てきた異界人が、扉から真っ逆さまに落ちてって虫の息だったねー。まあほっといても死にそうだったんだけど、ちゃんと魔獣のえさにしといたよ。でも次からは、めんどくさいし毒沼でも溜めておくことにするかなぁ。
ジオセータ:・・・・・っ
トントロス:ん?どうした。ジオセータ。気分が優れないか?
ジオセータ:い、いえ・・・大丈夫です。
バルレイン:無理をするんじゃないぞ。切り上げるか?
ヘルダンテ:優しいフリをするな。お前が早く帰りたいだけじゃねえか。
ジオセータ:私は大丈夫ですから、さぁ続けましょう。レトケネス。君はその案を全魔王領に適応したいと考えているのかな?
レトケネス:そんなことはないよ。だって、トントさんとダンテくんは時空は飛べても、空は飛べないし。
バルレイン:私の領では採用させていただこう。無駄な犠牲も出したくないし、手間もそんなにかからんだろうしな。
レトケネス:毎度ありー。セータくんはどうする?
ジオセータ:私は・・・
ヘルダンテ:無理にやることは無えと思うぜ?やっぱ敵は自分の手でねじ伏せてだろ。なぁセータ。
ジオセータ:そ、その通りだ。私も自分の手で迎え撃ちたい。
バルレイン:ふん。非効率な。
トントロス:では、今回の議題において、レトケネスの案をバルレインのみ採用するということとする。わしとヘルダンテには不可能ではあったが、いい策略であった。我々にとっては、間違いなく叡智の魔王だろう。
レトケネス:ふふ。ありがとうございます。
ジオセータ:・・・・・
トントロス:・・・では、小休止を置いた後、再度集まるように。一時解散!
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ジオセータ:私は・・・魔王でありながら、甘すぎる。こんなことでは征服はおろか、自分の領さえも守ることは出来ないだろう・・・しかし、無闇に命を奪いたくは無い。どうすれば。どうすればいいというのだ。
:
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0:小休止。自由にアドリブをしてもかまいません。魔王になりきってみましょう。
:
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トントロス:よし、今度は全員そろっておるな。では、ペンテコステを再開する!
ジオセータ:はい。それでは、次の議題です。『なぜ勇者を逃がしてしまうのか』。これは私の議題ですね。
ヘルダンテ:おっと、これは俺へのあてつけか?
バルレイン:だろうな。お前以外に勇者を逃がすやつなど・・・いや、いるな。
レトケネス:うん。もう1人いるねー。
トントロス:ん?わしか?
ジオセータ:はい。トントロス様とヘルダンテのお2人です。単刀直入に聞きます。何故ですか?
トントロス:それは・・・まぁ、な?
ヘルダンテ:次会った時、もっと楽しいじゃねぇか。
バルレイン:はぁ・・・
ジオセータ:そのせいで、魔族たちの暮らしが脅かされていることをわかっていますか?別に命を奪えといっているわけではありません。
ジオセータ:2度と来ないよう痛めつけるか、心を折ってもらわないと。次来た時には、どれだけの人数を引き連れてくるか、どこまでこちらの地形等がばれているかもわからない。
ジオセータ:それがどれだけの犠牲を出してしまうのか。あなた方はわかっていない・・・
ヘルダンテ:そんなこと言ってもよ。戦うために生きてるような俺にゃあ、難しい話だな。
ジオセータ:それで民が危険な目にあったとしても・・・ですか?
トントロス:確かに、わしも戦いが好きだ。命を賭した戦いなら、尚更にな。民が大事なのもわかっておるが、これ種族の違いだ。戦いの中にこそ喜びを感じてしまう。それを押さえ込むのは、わしとて難しい。
ジオセータ:・・・っ
レトケネス:これは仕方ない話だよ。遺伝子にそう刻まれているんだ。そもそもの価値観が違う。
レトケネス:僕は悪魔から魔王に、バルちゃんは魔人から、ダンテくんやトントさんは魔獣からだし、セータくんみたいに珍しく、堕天使からっていうように。
レトケネス:それぞれの種族の根底から違う。これは本当にどうしようもない事案なんだよ。
ヘルダンテ:そういうこったな。どうすることもできない。ま、本当に強いやつに負けたとしても俺は本望だからな。
バルレイン:もう何を言っても無駄だ。私とレトケネス、ジオセータは今まで通り、勇者を抹殺。トントロス様とヘルダンテは撃退。それで決まりだ。
ジオセータ:くっ・・・
トントロス:すまんが、これは堪えてくれ。領民も、わしのこの旨を受け止めている。
ヘルダンテ:俺のところも同じだ。腰抜けの兵はいないさ。
ジオセータ:・・・わかりました。この議題はこれで終わりとします。
バルレイン:まあ心配するな。次は私の議題だろう?さっさと行こう。全て解決するだろうさ。くっくっく・・・
ジオセータ:え?ああ。わかりました。では次の議題を・・・っ!な、何ですかこれは?
バルレイン:どうした?早く発表してくれ。
ジオセータ:・・・・・
トントロス:ん?どうした。発表しなさい。
ジオセータ:は、はい。今回の議題は・・・『人間界強奪案』です。
ヘルダンテ:は?そんなのいつもやってるだろうが。
バルレイン:馬鹿は黙っていろ。
ヘルダンテ:な、何だと!?
トントロス:ヘルダンテ!落ち着け。まずは聞くんだ。
バルレイン:簡単に結論から述べよう。人間を全て消す。方法は、人間界へ進軍し、王族を捕らえ、人質とし、あとは・・・一網打尽だ。
ジオセータ:なっ!?それはやりすぎだ!
バルレイン:人間に情けなど必要ない!!さっきから聞いていれば、ちまちまと細かいことで話し合いおって。二百年前と何も変わっておらんでは無いか。
バルレイン:異界の中でも人間界は、愚かで浅はかで、数ばかり多いゴミだらけの世界。そこからまず消す。
レトケネス:・・・人間界は僕の管轄のはずですが?
バルレイン:だからなんだ?人間どもは、科学とか言う技術を持ち出し、扉に干渉して、私の領土への侵入もしている。それを黙って見逃せとでも?
ジオセータ:でも、皆殺しは違うだろう・・・
バルレイン:何が違う?侵攻してきた人間を殺せといったのもジオセータ。お前だろう。民のためにやらなきゃいけないことなんだろう?だから根本から絶とう。それだけの話じゃないか。
レトケネス:僕は反対だ。楽しみがなくなるじゃないか。僕は人間を痛ぶって・・・
バルレイン:こっちの異界人を分けてやるさ。何も問題は無いだろう?
レトケネス:いや、僕は、人間が・・・
バルレイン:どうした?いつもの余裕が無いな。もしかして、人間に何か思い入れが?それとも、特定の人間がいるのか?
ヘルダンテ:おい。いい加減にしろよ。魔王同士で揉めてどうすんだ?
バルレイン:つくづく邪魔をするな・・・貴様は。
トントロス:やめろ。
ヘルダンテ:人間には強えやつもいる。勝手に殺されちゃ困るんだよ。
トントロス:やめろ。
バルレイン:頭まで筋肉でできてんのか?貴様は。そんな話をしてるわけじゃないんだよ!
トントロス:やめろというのが聞こえんか!!!!!
一同:・・・っ!!
トントロス:バルレイン。お前の案は却下だ。
バルレイン:なっ!?何故ですか!?
トントロス:魔界は異界に漂う負のエネルギーを吸収し、その形を保っている。そして、その供給が1番多いのが人間界だ。全ての人間を消してしまえば、魔界の一部が消えてしまうだろう。それは度し難いことだ。
バルレイン:ちぃ・・・ならば私がここにいる意味はもうありません。自城に帰らせていただく。
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0:バルレイン、窓から羽を広げ飛び立つ。
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ジオセータ:トントロス様。私は、負のエネルギーという話を聞いたことは無かったのですが、事実ですか?
トントロス:いや、嘘だ。
ジオセータ:嘘なんですか!?
トントロス:あのままじゃ、バルレインに飲まれ可決に持っていかれるとこだった。
ヘルダンテ:あんなやつ、俺が倒してやりますよ。
トントロス:無理だ。
ヘルダンテ:なっ!?そんなことありません!俺のパワーであんなやつ!
トントロス:あいつはまだ全てを見せていない。油断するな。
トントロス:レトケネス!
レトケネス:は、はい!
トントロス:お前には頼みがある。扉に干渉するという、人間界の科学を調べてくれ。そしてその結果を報告、共有してくれ。
レトケネス:わかりました。必ず解明して見せます。
トントロス:ああ。それと、(小声で)人間の女、恐らくばれているぞ。早めに手を打て。
レトケネス:し、知っていたんですか!?
トントロス:私を誰だと思っている。
レトケネス:失礼しました・・・
トントロス:ジオセータ。締めてくれ。今回の会議はこれで終わりだ。
ジオセータ:は、はい!・・・これにて!ペンテコステを終了とします!
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0:
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バルレイン:このままでは終わらさんぞ・・・魔界は、私が手に入れる!