台本概要
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タイトル | アリス・セリフ集(オーディション用) |
---|---|
作者名 | 天道司 |
ジャンル | ファンタジー |
演者人数 | 9人用台本(女4、不問5) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
心の国のアリス、時計の国のアリス、音楽の国のアリス、終わりの国のアリスからセリフを抜粋してきました。 どうぞ、ご自由にお使い下さい。 325 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
アリス | 女 | 9 | |
帽子屋 | 不問 | 9 | |
チェシャ猫 | 不問 | 9 | |
三月うさぎ | 不問 | 9 | |
ハートの女王 | 女 | 9 | |
妖精 | 不問 | 2 | |
真夜中 | 不問 | 9 | |
日野 | 女 | 5 | |
月宮 | 女 | 7 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:【アリスのセリフ】
アリス:①枯れてる草木よ、命を取り戻せ!妖精の家よ、元に戻れ!
0:
アリス:②親に怒られたから死にたい。雨が降ったから死にたい。お腹が減ったから死にたい。そんな、くだらない理由で、私は死にたいの。死のうとしてたの
0:
アリス:③くだらない理由よ!知ったふうな口を利かないで!私は、くだらない人間。ダメな人間なの!
0:
アリス:④私が、あなたの好きな人?私は、愛を信じない。信じられないの。汚いモノばかりを見てきたから…。私の周りも、みんな、汚いモノばかりだったから…
0:
アリス:⑤私、こんなところに来るなんて知らなかった。こんなところに来たくなかった。普通で良かった。みんなと同じが良かった。それなのに!なんでよ!
0:
アリス:⑥私は、私なの!他の誰でもない!誰の真似をする必要もないし、誰かの言いなりになる必要もない!世界で唯一無二!やっと気づいた。三月うさぎさん、帽子屋さん、今助けにいくよーっ!
0:
アリス:⑦帽子屋さんは、確かにいたんだよ。帽子屋さんがいなくなることより大変なことなんて、ないよ
0:
アリス:⑧これから先、あなたよりも良い人に、たくさん出会うと思う。それでも、そのたびに私は、帽子屋さんを選ぶよ
0:
アリス:⑨雪だよ。雪の中だと、人は、苦しまずに、綺麗に死ねるんだって…
0:
0:
0:
0:【帽子屋のセリフ】
帽子屋:①今度のアリスは、まだハートの女王を知らないんだね。ハートの女王は、不思議の国における最凶最悪のヴィランさ!
0:
帽子屋:②君にとっては、くだらない理由じゃないだろ?君以外の誰が何を思おうと、君に『あたりまえ』を押し付けてきても、君の中でそれは、くだらない理由じゃないだろ?
0:
帽子屋:③僕にとっては、ダメな人間じゃない。好きな人間。好きな人だよ
0:
帽子屋:④誰かが真夜中に、世界の時間を止めてしまったんだ。だから、世界は、真夜中の時間に固定されてしまった
0:
帽子屋:⑤ふっ。ここに来たアリスは、みんなそう言う。『多分、アリス』『きっとアリス』『おそらくアリス』だと…。アリスであるはずなのに、アリスではない。アリスではないのだけど、アリスだ。それは何故か?それは、僕にもわからない。いや、僕だからわからない
0:
帽子屋:⑥そのライオンや虎が何なのかは、わからないが、真夜中は、真夜中さ。アリスがアリスであるのと同じようにね
0:
帽子屋:⑦普通なんてモノ、この世界には存在しないよ。それに、君のその命令を聞いてしまったら、僕は君と友達になれなくなる気がする。それは、そう、とても寂しい
0:
帽子屋:⑧あぁ、俺は君が好きだ。生きることに不器用で、わがままばかり言って、寂しさを隠すようにテンション高く振る舞って…。そして、絵を描くことや歌を歌うことが好きで、演技をすることが、とっても上手な君が、好きだ。愛してる
0:
帽子屋:⑨死にたいよね。いいんだよ。それでも…。今、君は生きていてくれてるだろ?それだけで、俺は、嬉しい。君が死にたいと思っていても、その身をカッターや糸切りバサミで傷つけても、構わない。今、生きていてくれてることが、俺は、嬉しい
0:
0:
0:
0:【チェシャ猫のセリフ】
チェシャ猫:①みなさん、おはようございます。こんにちは。こんばんは。吾輩は、この物語の道先案内人のチェシャ猫
0:
チェシャ猫:②人は、願いが簡単に叶ってしまう状況に置かれるとね。生きる目的さえも失ってしまう
0:
チェシャ猫:③ふふっ。優しく在りたいと思うことこそが、優しい心の始まりなのだよ。心配せずとも、その気持ちを、その記憶を次のアリスの物語の開幕時まで忘れなければ、いずれはハートの女王も主役になれる日がくるかも知れないし、こないかも知れない
0:
チェシャ猫:④そんなことをしたらダメだと誰が決めたのかい?前例がなければ、作れば良いし、ややこしい方が不思議の国らしい。吾輩は、そう思うけどね
0:
チェシャ猫:⑤だが、実際に、それは起こってしまった。不思議の国にアリスは、二人もいらない。アリスには、アリスを殺しに行ってほしい
0:
チェシャ猫:⑥どこにいるのかわからないし、どこにもいないのかも知れない。だから、君に、ひとつ、とっておきをプレゼントしよう
0:
チェシャ猫:⑦君の世界で、友達っていうモノは、友達を、友達の心を傷つけるモノなのかい?泣かせるモノなのかい?
0:
チェシャ猫:⑧想いの力だよ。杖なんかなくても、魔法は、使える。なにしろ、ここは、不思議の国だからね。さぁ、次は、どんな魔法を見せてくれるのかな?
0:
チェシャ猫:⑨(M)音楽家は五線譜に、想いを乗せる。
チェシャ猫:(M)伝えたい誰かのために、音楽は生まれる。
チェシャ猫:(M)小説家は文章に、想いを乗せる。
チェシャ猫:(M)伝えたい誰かのために、物語は生まれる。
チェシャ猫:(M)物語は、恋文であり、人の想いの純結晶。
チェシャ猫:(M)調律師のサジ加減で、幸せも、不幸せも、
チェシャ猫:(M)命も、運命さえも容易に、無造作に、理不尽に、
チェシャ猫:(M)もてあそばれ、決定づけられてゆく…。
チェシャ猫:(M)この図書館は、名前を出せない誰かをアリスに、
チェシャ猫:(M)名前を出せない誰かに生きていてほしくて、
チェシャ猫:(M)そうして産まれた『何か』だね。
0:
0:
0:
0:【三月うさぎのセリフ】
三月うさぎ:①元の名前なんて、どうだっていい。元の記憶なんて、どうだっていい。今日から、今この瞬間から、君はアリスなんだ!
0:
三月うさぎ:②あいおっ!僕の姿が見えるってことは、君こそが『今回のアリス』なんだよ!
0:
三月うさぎ:③不思議の国は、不思議の国だよ。不思議の国を救えるのは、アリスだけなんだ。だから、早くそのノートに『不思議の国に行きたい』って書いてよ!
0:
三月うさぎ:④えーっ!ダメだよ!ハートの女王は、ハートの女王なんだから、ハートの女王のお城にいる必要がある!
0:
三月うさぎ:⑤アリスだ!今度のアリスだ!あれは、僕が選んだアリスなんだよ!僕が選んだアリス!すごいでしょ!杖に乗って空を飛んでる!僕が選んだアリスだから、杖に乗って空が飛べるんだよ!
0:
三月うさぎ:⑥そうだ!アリスの杖!魔法の杖だから、僕の懐中時計を出せる!ねぇ、アリス!『三月うさぎの懐中時計よ、出ろ!』って叫びながら杖を振ってみてよ!
0:
三月うさぎ:⑦おいおい!自信がないと思っているから、上手く行かないんだよ!今度のアリスは、僕より馬鹿なんじゃないのか?
0:
三月うさぎ:⑧ビュビューン!ヒャヒャヒャヒャヒャーッ!ほんとだ!ギターの弦を引っ張っても、ピアノの鍵盤を踏んづけても、音が鳴らないや!全部ぜーんぶ、壊れてる!
0:
三月うさぎ:⑨えっと…。うーん。どんなところだろう?大変だ!大変だ!不思議の国がどんなところなのか分からない!大変だ!
0:
0:
0:
0:【ハートの女王のセリフ】
ハートの女王:①さぁ、お茶会の始まりよ。あぁ、音楽があると盛り上がるわね。帽子屋!ヴァイオリンでヴィヴァルディの四季を弾きなさい!
0:
ハートの女王:②あぁ…いいわね…雑談…。これこそが、お茶会。良い紅茶に、良い音楽に、良い雑談、完璧なお茶会だわ
0:
ハートの女王:③いいえ、主役だなんて、私のような人間には、もったいないです。私は罪を重ねすぎた…
0:
ハートの女王:④あぁ、なんてことなの!私、アリスさんを探しに行くことにするわ。きっと一人で心細いでしょうから
0:
ハートの女王:⑤さぁ、アリス、立ち上がりなさい。立ち上がり、私とお茶会の場にて、戦うのよ!
0:
ハートの女王:⑥意味なら、あるわよ。なぜなら、戦いこそが、読者の大半が求めていることでしょ?
0:
ハートの女王:⑦何なの?豚になっていない?おかしいわね!豚になりなさい!豚!豚!豚!アリスは、豚よ!豚になりなさい!
0:
ハートの女王:⑧ちょっと!アリスの物語は、これで終わったのだから…。今度は、私が主役の物語が始まるのよね?
0:
ハートの女王:⑨今度は、とびっきり美人に、主人公らしく描いてほしいものね!
0:
0:
0:
0:【妖精のセリフ】
妖精:①友達が、それを悪いことだと思っていなければ、友達に嫌われちゃうかも知れないよ?友達じゃなくなってしまうかも知れないよ?
0:
妖精:②僕は、みんなと友達になりたいな。アリスとも友達になりたい
0:
0:
0:
0:【真夜中のセリフ】
真夜中:①ヒャッ!ヒャヒャッ!ヒャヒャヒャヒャヒャーッ!!!吾輩のことを知っているとは光栄だよ。アリス。さて、君は、ここへ何をしにきたのかな?返答次第では、今すぐ君を食べてしまうけどね
0:
真夜中:②帽子屋の言う通りだよ!『今すぐ元の世界に戻る』を選ばなければ、君は永遠にこの世界にとどまることになるだろうし、『三月うさぎを救う』を選ばなければ、三月うさぎも永遠に救われることはない。あぁ、ゾクゾクするねぇ~!!!
0:
真夜中:③アリス…。おぉ!アリス!愚かなアリス!時計狂いの塔には、幾つの時計があるのか理解しているのかな?それは、実に、無限に等しい数だヨ!しかも、今、この瞬間にも、世界中から時計がこの塔に集まってきている。それなのに、その中から、たったひとつの懐中時計を?見つけられると?本気で思っているのか?
0:
真夜中:④吾輩はそんな約束は、したつもりはないよ。卑怯とは失敬な。世の中は、理不尽なことで溢れている。弱肉強食。天下りに親の七光り、親の遺伝子の優劣や障害によるスタートラインの格差!実にーっ!不平等だ!
0:
真夜中:⑤フフフ…。なんとも、まぁ、友達想いだねぇ。想われていないのに、想い続けるなんて、フフフ…。裏切られたのに、守ろうとするなんて、バカだね!バカだね!バカすぎて、むしずが走るーっ!
0:
真夜中:⑥さぁ、何か言ってごらん?ざれごと、たわごと、ひとりごと!口をふさがれている状態で?フフッ!今のお前には、何もできないっ!無力!無力!無力!
0:
真夜中:⑦おやっ?おやおやおやっ?さんざん彼女にひどいことをしておいて、ひどいことをしないでって?フフッ!君がひどいことをするのが許されるのに、吾輩がひどいことをするのは許されないなんて、おかしくないかい?
0:
真夜中:⑧無理だよ。君はいじめっ子。人の心がわかるはずもない。愛が何たるかをわかるはずもない。だから、人を傷つける。自分が傷つかないように、立場が上であることを確認するために、人を傷つけ、傷つけ、闇に堕ちてゆく!そう、吾輩と同じだよ!君は、闇だ!
0:
真夜中:⑨フッ、明日を変える?変わらないよ!何も変わらない!吾輩を倒したとて、この世界の崩壊は止まらない。全てのクリーチャーは消滅し、その影響は、君たちの世界にも…。フフフッ!ハハハハハーッ!
0:
0:
0:
0:【日野のセリフ】
日野:①頑張ってなんかないよ。私みたいにブスで、頭が悪くて、男子からの人気もない底辺は、月宮さんのような光にすがるしかないの。そうしなければ、ずっとひとりぼっちのままなの
0:
日野:②カスタネットだって、主役だよ。音楽は、それぞれの楽器が、それぞれの音を出すから、合わさると、ステキな音楽になるんだよ!みんなが主役なんだよ!
0:
日野:③主旋律を引き立たせる副旋律。私は、ステキだと思うけどな
0:
日野:④私は、月宮の弱さを知ってるから、強い私が守るの!
0:
日野:⑤それは、あなたが決めることじゃない!
0:
0:
0:
0:【月宮のセリフ】
月宮:①あははは!学校カースト最底辺のあんたには、お似合いの姿ね!
0:
月宮:②は?私はアリスよ!アリスに決まってるでしょ!学校でも、この世界でも、どんな時も、私は、一番可愛くて、一番モテて、一番偉いの!主役なのよ!
0:
月宮:③鏡、見たことないの?あんたは、豚よ!彼氏だって、できたことないでしょ!誰にも愛されない豚よ!
0:
月宮:④私は、脇役になんかならない。脇役になんか、なりたくない。あんたと友達になったら、また、カスタネットを鳴らさなきゃいけなくなるでしょ!
0:
月宮:⑤私は…。私がどれだけひどいことをしても、私の心の背景まで察して、ずっと友達でいようとしてくれた日野が、大切。すっごく大切なの!
0:
月宮:⑥日野はね。あんたなんかに、負けたりしないよ。あんたには、わからないと思うけど、日野は、強いんだよ。私なんかよりも、ずっとね!
0:
月宮:⑦逃げない。だって、日野も私と一緒に、あんたと戦ってくれるから…。いるんでしょ!日野!
0:【アリスのセリフ】
アリス:①枯れてる草木よ、命を取り戻せ!妖精の家よ、元に戻れ!
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アリス:②親に怒られたから死にたい。雨が降ったから死にたい。お腹が減ったから死にたい。そんな、くだらない理由で、私は死にたいの。死のうとしてたの
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アリス:③くだらない理由よ!知ったふうな口を利かないで!私は、くだらない人間。ダメな人間なの!
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アリス:④私が、あなたの好きな人?私は、愛を信じない。信じられないの。汚いモノばかりを見てきたから…。私の周りも、みんな、汚いモノばかりだったから…
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アリス:⑤私、こんなところに来るなんて知らなかった。こんなところに来たくなかった。普通で良かった。みんなと同じが良かった。それなのに!なんでよ!
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アリス:⑥私は、私なの!他の誰でもない!誰の真似をする必要もないし、誰かの言いなりになる必要もない!世界で唯一無二!やっと気づいた。三月うさぎさん、帽子屋さん、今助けにいくよーっ!
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アリス:⑦帽子屋さんは、確かにいたんだよ。帽子屋さんがいなくなることより大変なことなんて、ないよ
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アリス:⑧これから先、あなたよりも良い人に、たくさん出会うと思う。それでも、そのたびに私は、帽子屋さんを選ぶよ
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アリス:⑨雪だよ。雪の中だと、人は、苦しまずに、綺麗に死ねるんだって…
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0:【帽子屋のセリフ】
帽子屋:①今度のアリスは、まだハートの女王を知らないんだね。ハートの女王は、不思議の国における最凶最悪のヴィランさ!
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帽子屋:②君にとっては、くだらない理由じゃないだろ?君以外の誰が何を思おうと、君に『あたりまえ』を押し付けてきても、君の中でそれは、くだらない理由じゃないだろ?
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帽子屋:③僕にとっては、ダメな人間じゃない。好きな人間。好きな人だよ
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帽子屋:④誰かが真夜中に、世界の時間を止めてしまったんだ。だから、世界は、真夜中の時間に固定されてしまった
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帽子屋:⑤ふっ。ここに来たアリスは、みんなそう言う。『多分、アリス』『きっとアリス』『おそらくアリス』だと…。アリスであるはずなのに、アリスではない。アリスではないのだけど、アリスだ。それは何故か?それは、僕にもわからない。いや、僕だからわからない
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帽子屋:⑥そのライオンや虎が何なのかは、わからないが、真夜中は、真夜中さ。アリスがアリスであるのと同じようにね
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帽子屋:⑦普通なんてモノ、この世界には存在しないよ。それに、君のその命令を聞いてしまったら、僕は君と友達になれなくなる気がする。それは、そう、とても寂しい
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帽子屋:⑧あぁ、俺は君が好きだ。生きることに不器用で、わがままばかり言って、寂しさを隠すようにテンション高く振る舞って…。そして、絵を描くことや歌を歌うことが好きで、演技をすることが、とっても上手な君が、好きだ。愛してる
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帽子屋:⑨死にたいよね。いいんだよ。それでも…。今、君は生きていてくれてるだろ?それだけで、俺は、嬉しい。君が死にたいと思っていても、その身をカッターや糸切りバサミで傷つけても、構わない。今、生きていてくれてることが、俺は、嬉しい
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0:【チェシャ猫のセリフ】
チェシャ猫:①みなさん、おはようございます。こんにちは。こんばんは。吾輩は、この物語の道先案内人のチェシャ猫
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チェシャ猫:②人は、願いが簡単に叶ってしまう状況に置かれるとね。生きる目的さえも失ってしまう
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チェシャ猫:③ふふっ。優しく在りたいと思うことこそが、優しい心の始まりなのだよ。心配せずとも、その気持ちを、その記憶を次のアリスの物語の開幕時まで忘れなければ、いずれはハートの女王も主役になれる日がくるかも知れないし、こないかも知れない
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チェシャ猫:④そんなことをしたらダメだと誰が決めたのかい?前例がなければ、作れば良いし、ややこしい方が不思議の国らしい。吾輩は、そう思うけどね
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チェシャ猫:⑤だが、実際に、それは起こってしまった。不思議の国にアリスは、二人もいらない。アリスには、アリスを殺しに行ってほしい
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チェシャ猫:⑥どこにいるのかわからないし、どこにもいないのかも知れない。だから、君に、ひとつ、とっておきをプレゼントしよう
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チェシャ猫:⑦君の世界で、友達っていうモノは、友達を、友達の心を傷つけるモノなのかい?泣かせるモノなのかい?
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チェシャ猫:⑧想いの力だよ。杖なんかなくても、魔法は、使える。なにしろ、ここは、不思議の国だからね。さぁ、次は、どんな魔法を見せてくれるのかな?
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チェシャ猫:⑨(M)音楽家は五線譜に、想いを乗せる。
チェシャ猫:(M)伝えたい誰かのために、音楽は生まれる。
チェシャ猫:(M)小説家は文章に、想いを乗せる。
チェシャ猫:(M)伝えたい誰かのために、物語は生まれる。
チェシャ猫:(M)物語は、恋文であり、人の想いの純結晶。
チェシャ猫:(M)調律師のサジ加減で、幸せも、不幸せも、
チェシャ猫:(M)命も、運命さえも容易に、無造作に、理不尽に、
チェシャ猫:(M)もてあそばれ、決定づけられてゆく…。
チェシャ猫:(M)この図書館は、名前を出せない誰かをアリスに、
チェシャ猫:(M)名前を出せない誰かに生きていてほしくて、
チェシャ猫:(M)そうして産まれた『何か』だね。
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0:【三月うさぎのセリフ】
三月うさぎ:①元の名前なんて、どうだっていい。元の記憶なんて、どうだっていい。今日から、今この瞬間から、君はアリスなんだ!
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三月うさぎ:②あいおっ!僕の姿が見えるってことは、君こそが『今回のアリス』なんだよ!
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三月うさぎ:③不思議の国は、不思議の国だよ。不思議の国を救えるのは、アリスだけなんだ。だから、早くそのノートに『不思議の国に行きたい』って書いてよ!
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三月うさぎ:④えーっ!ダメだよ!ハートの女王は、ハートの女王なんだから、ハートの女王のお城にいる必要がある!
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三月うさぎ:⑤アリスだ!今度のアリスだ!あれは、僕が選んだアリスなんだよ!僕が選んだアリス!すごいでしょ!杖に乗って空を飛んでる!僕が選んだアリスだから、杖に乗って空が飛べるんだよ!
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三月うさぎ:⑥そうだ!アリスの杖!魔法の杖だから、僕の懐中時計を出せる!ねぇ、アリス!『三月うさぎの懐中時計よ、出ろ!』って叫びながら杖を振ってみてよ!
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三月うさぎ:⑦おいおい!自信がないと思っているから、上手く行かないんだよ!今度のアリスは、僕より馬鹿なんじゃないのか?
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三月うさぎ:⑧ビュビューン!ヒャヒャヒャヒャヒャーッ!ほんとだ!ギターの弦を引っ張っても、ピアノの鍵盤を踏んづけても、音が鳴らないや!全部ぜーんぶ、壊れてる!
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三月うさぎ:⑨えっと…。うーん。どんなところだろう?大変だ!大変だ!不思議の国がどんなところなのか分からない!大変だ!
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0:【ハートの女王のセリフ】
ハートの女王:①さぁ、お茶会の始まりよ。あぁ、音楽があると盛り上がるわね。帽子屋!ヴァイオリンでヴィヴァルディの四季を弾きなさい!
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ハートの女王:②あぁ…いいわね…雑談…。これこそが、お茶会。良い紅茶に、良い音楽に、良い雑談、完璧なお茶会だわ
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ハートの女王:③いいえ、主役だなんて、私のような人間には、もったいないです。私は罪を重ねすぎた…
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ハートの女王:④あぁ、なんてことなの!私、アリスさんを探しに行くことにするわ。きっと一人で心細いでしょうから
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ハートの女王:⑤さぁ、アリス、立ち上がりなさい。立ち上がり、私とお茶会の場にて、戦うのよ!
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ハートの女王:⑥意味なら、あるわよ。なぜなら、戦いこそが、読者の大半が求めていることでしょ?
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ハートの女王:⑦何なの?豚になっていない?おかしいわね!豚になりなさい!豚!豚!豚!アリスは、豚よ!豚になりなさい!
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ハートの女王:⑧ちょっと!アリスの物語は、これで終わったのだから…。今度は、私が主役の物語が始まるのよね?
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ハートの女王:⑨今度は、とびっきり美人に、主人公らしく描いてほしいものね!
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0:【妖精のセリフ】
妖精:①友達が、それを悪いことだと思っていなければ、友達に嫌われちゃうかも知れないよ?友達じゃなくなってしまうかも知れないよ?
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妖精:②僕は、みんなと友達になりたいな。アリスとも友達になりたい
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0:【真夜中のセリフ】
真夜中:①ヒャッ!ヒャヒャッ!ヒャヒャヒャヒャヒャーッ!!!吾輩のことを知っているとは光栄だよ。アリス。さて、君は、ここへ何をしにきたのかな?返答次第では、今すぐ君を食べてしまうけどね
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真夜中:②帽子屋の言う通りだよ!『今すぐ元の世界に戻る』を選ばなければ、君は永遠にこの世界にとどまることになるだろうし、『三月うさぎを救う』を選ばなければ、三月うさぎも永遠に救われることはない。あぁ、ゾクゾクするねぇ~!!!
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真夜中:③アリス…。おぉ!アリス!愚かなアリス!時計狂いの塔には、幾つの時計があるのか理解しているのかな?それは、実に、無限に等しい数だヨ!しかも、今、この瞬間にも、世界中から時計がこの塔に集まってきている。それなのに、その中から、たったひとつの懐中時計を?見つけられると?本気で思っているのか?
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真夜中:④吾輩はそんな約束は、したつもりはないよ。卑怯とは失敬な。世の中は、理不尽なことで溢れている。弱肉強食。天下りに親の七光り、親の遺伝子の優劣や障害によるスタートラインの格差!実にーっ!不平等だ!
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真夜中:⑤フフフ…。なんとも、まぁ、友達想いだねぇ。想われていないのに、想い続けるなんて、フフフ…。裏切られたのに、守ろうとするなんて、バカだね!バカだね!バカすぎて、むしずが走るーっ!
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真夜中:⑥さぁ、何か言ってごらん?ざれごと、たわごと、ひとりごと!口をふさがれている状態で?フフッ!今のお前には、何もできないっ!無力!無力!無力!
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真夜中:⑦おやっ?おやおやおやっ?さんざん彼女にひどいことをしておいて、ひどいことをしないでって?フフッ!君がひどいことをするのが許されるのに、吾輩がひどいことをするのは許されないなんて、おかしくないかい?
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真夜中:⑧無理だよ。君はいじめっ子。人の心がわかるはずもない。愛が何たるかをわかるはずもない。だから、人を傷つける。自分が傷つかないように、立場が上であることを確認するために、人を傷つけ、傷つけ、闇に堕ちてゆく!そう、吾輩と同じだよ!君は、闇だ!
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真夜中:⑨フッ、明日を変える?変わらないよ!何も変わらない!吾輩を倒したとて、この世界の崩壊は止まらない。全てのクリーチャーは消滅し、その影響は、君たちの世界にも…。フフフッ!ハハハハハーッ!
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0:【日野のセリフ】
日野:①頑張ってなんかないよ。私みたいにブスで、頭が悪くて、男子からの人気もない底辺は、月宮さんのような光にすがるしかないの。そうしなければ、ずっとひとりぼっちのままなの
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日野:②カスタネットだって、主役だよ。音楽は、それぞれの楽器が、それぞれの音を出すから、合わさると、ステキな音楽になるんだよ!みんなが主役なんだよ!
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日野:③主旋律を引き立たせる副旋律。私は、ステキだと思うけどな
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日野:④私は、月宮の弱さを知ってるから、強い私が守るの!
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日野:⑤それは、あなたが決めることじゃない!
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0:【月宮のセリフ】
月宮:①あははは!学校カースト最底辺のあんたには、お似合いの姿ね!
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月宮:②は?私はアリスよ!アリスに決まってるでしょ!学校でも、この世界でも、どんな時も、私は、一番可愛くて、一番モテて、一番偉いの!主役なのよ!
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月宮:③鏡、見たことないの?あんたは、豚よ!彼氏だって、できたことないでしょ!誰にも愛されない豚よ!
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月宮:④私は、脇役になんかならない。脇役になんか、なりたくない。あんたと友達になったら、また、カスタネットを鳴らさなきゃいけなくなるでしょ!
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月宮:⑤私は…。私がどれだけひどいことをしても、私の心の背景まで察して、ずっと友達でいようとしてくれた日野が、大切。すっごく大切なの!
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月宮:⑥日野はね。あんたなんかに、負けたりしないよ。あんたには、わからないと思うけど、日野は、強いんだよ。私なんかよりも、ずっとね!
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月宮:⑦逃げない。だって、日野も私と一緒に、あんたと戦ってくれるから…。いるんでしょ!日野!