台本概要

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タイトル 言葉を受け取る貴方へ
作者名 紫癒-しゆ-  (@shiyu_azsi0)
ジャンル その他
演者人数 1人用台本(不問1)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 言葉で繋がる空間で、少しひとりよがりな語りを。

一人称・語尾の改変○
軽度なアドリブ○
内容が変わるほどの重度なアドリブ・改変✕

このシナリオを手に取っていただき、また読んでいただきありがとうございます。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
語り手 不問 - -
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
 :さて、何を語ろうか  :…決まってないのかって?  :そうだよ。なんとなくここに来て、こうして話している  :ここは自由な空間だろう?  :思いのままに、想像して、創造していく  :言葉が生まれ、言葉を育み、言葉を伝える、届ける、受け取る、そんな場所さ  :素敵だと思わないかい?  :……。  :では、こんな話をしようか  :貴方は、どうしてここに、この時に、私の声を聴きにきてくれたのか  :たまたま私のところに迷い込んでしまったのかもしれないし、  :ありがたいことに常連さんなのかもしれない  :どんな理由にせよ、私たちはここで、今この時を共有している  :顔も名前も知らない、対面して会うことは一生ないかもしれない貴方と私  :私の声を聴いている貴方  :聴いてくれている貴方  :……。  :…どう思う?  :あまりに唐突すぎたかな  :でも、貴方がどう思うのか、聴いてみたい  :どうしてここで立ち止まってくれているのか  :どうして私の声を聴き続けてくれているのか  :……。  :私は声で言葉を紡いでいる  :この場所で、この空間で  :…つらつらと、ここまで半ば一方的に話してきたけれど、実は私は、とても臆病なんだ  :どう伝えよう  :どんな言葉で  :誰に向けて?  :このときの感情は?  :素晴らしい言葉がひしめき合うこの空間で、私の言葉はいったいどんな風に映るのだろう?  :こんな脈略のないシナリオでも、消された言葉が存在する  :それらを差し置いて生まれる言葉を、どう生かすのか  :そんなことを思ったときに、未だに戸惑う私がいる  :誰かの想いとともに、解き放たれた言葉たち  :その想いを受け取り、声で誰かに届ける私  :緊張で震えるときもあるし、うまく口から音がででくれないときだってある  :たくさんの反省と後悔を経験した  :……。  :…でも  :でも、たのしいんだ  :やめられない。やめたくない  :だって、貴方が聴いてくれているのだから  :それが何よりの喜びなんだ  :言わされているんじゃない  :確かにここには、今言ったことがそのまま文字に起こしてあるけれど  :「これは本音だ」  :今の声で判断してもらって構わない  :ウソならすぐに見破られるだろう?  :……。  :「これは本音だ」  :…大事なことだから二回言えと書いてあるんだ  :……。  :「これは本音だ」  :…三度目の正直だと書いてある  :これに関しては、完全に遊ばれている気がする  :こんなこともできるんだ。面白いだろう?  :いたずらっ子のような笑みを浮かべながら、この言葉を生み出したのかな  :貴方も頬が緩んでるんじゃない?  :ほら、ひとつの言葉で、みんなが笑顔になった  :少なくとも、三人  :言葉を生み出した人と、言葉を届ける私と、言葉を受け取った貴方  :これなんだ  :これが大好きなんだ  :言葉で繋がる、この関係が  :……。  :これは劇ではない  :貴方が劇を聴きたかったのであれば、申し訳ないことをしたと思う  :でも、私は伝えたい  :私には貴方が必要なのだということを  :貴方が言葉で意思表示しないと、数字でしか存在を把握できないこの場所で  :貴方がこうして、ここに留まってくれていることの奇跡を  :…あぁ、なんでここでうまく言葉が出てこないんだろう  :私も、まだまだだな  :ありきたりな感謝の言葉しか思い浮かばない  :……。  :…そうだ、どうして私の声を聴きにきてくれたのか、という問いをしたんだった  :自分から聴いたのに、随分と脱線してしまった  :私の話ばかりしてしまったね  :今日は後悔はしていないよ。何なら清々しいすっきりした気持ちだ  :問いの答えは、、  :そうだな、、幕が下がった後にでも、気が向いたら教えてほしい  :貴方の言葉を届けてほしい  :……。  :それでは、最後にひと言だけ  :私の言葉を受け取ってくれてありがとう  :結局、これしか浮かばなかったんだ  :大事なことだから、この後もたくさんの感謝の言葉を伝えるよ  :もちろん、すべて本音さ  :疑うなら、疑えなくなるくらいたくさん伝えてやる  :……。  :ありがとう  :私から、親愛なる貴方へ

 :さて、何を語ろうか  :…決まってないのかって?  :そうだよ。なんとなくここに来て、こうして話している  :ここは自由な空間だろう?  :思いのままに、想像して、創造していく  :言葉が生まれ、言葉を育み、言葉を伝える、届ける、受け取る、そんな場所さ  :素敵だと思わないかい?  :……。  :では、こんな話をしようか  :貴方は、どうしてここに、この時に、私の声を聴きにきてくれたのか  :たまたま私のところに迷い込んでしまったのかもしれないし、  :ありがたいことに常連さんなのかもしれない  :どんな理由にせよ、私たちはここで、今この時を共有している  :顔も名前も知らない、対面して会うことは一生ないかもしれない貴方と私  :私の声を聴いている貴方  :聴いてくれている貴方  :……。  :…どう思う?  :あまりに唐突すぎたかな  :でも、貴方がどう思うのか、聴いてみたい  :どうしてここで立ち止まってくれているのか  :どうして私の声を聴き続けてくれているのか  :……。  :私は声で言葉を紡いでいる  :この場所で、この空間で  :…つらつらと、ここまで半ば一方的に話してきたけれど、実は私は、とても臆病なんだ  :どう伝えよう  :どんな言葉で  :誰に向けて?  :このときの感情は?  :素晴らしい言葉がひしめき合うこの空間で、私の言葉はいったいどんな風に映るのだろう?  :こんな脈略のないシナリオでも、消された言葉が存在する  :それらを差し置いて生まれる言葉を、どう生かすのか  :そんなことを思ったときに、未だに戸惑う私がいる  :誰かの想いとともに、解き放たれた言葉たち  :その想いを受け取り、声で誰かに届ける私  :緊張で震えるときもあるし、うまく口から音がででくれないときだってある  :たくさんの反省と後悔を経験した  :……。  :…でも  :でも、たのしいんだ  :やめられない。やめたくない  :だって、貴方が聴いてくれているのだから  :それが何よりの喜びなんだ  :言わされているんじゃない  :確かにここには、今言ったことがそのまま文字に起こしてあるけれど  :「これは本音だ」  :今の声で判断してもらって構わない  :ウソならすぐに見破られるだろう?  :……。  :「これは本音だ」  :…大事なことだから二回言えと書いてあるんだ  :……。  :「これは本音だ」  :…三度目の正直だと書いてある  :これに関しては、完全に遊ばれている気がする  :こんなこともできるんだ。面白いだろう?  :いたずらっ子のような笑みを浮かべながら、この言葉を生み出したのかな  :貴方も頬が緩んでるんじゃない?  :ほら、ひとつの言葉で、みんなが笑顔になった  :少なくとも、三人  :言葉を生み出した人と、言葉を届ける私と、言葉を受け取った貴方  :これなんだ  :これが大好きなんだ  :言葉で繋がる、この関係が  :……。  :これは劇ではない  :貴方が劇を聴きたかったのであれば、申し訳ないことをしたと思う  :でも、私は伝えたい  :私には貴方が必要なのだということを  :貴方が言葉で意思表示しないと、数字でしか存在を把握できないこの場所で  :貴方がこうして、ここに留まってくれていることの奇跡を  :…あぁ、なんでここでうまく言葉が出てこないんだろう  :私も、まだまだだな  :ありきたりな感謝の言葉しか思い浮かばない  :……。  :…そうだ、どうして私の声を聴きにきてくれたのか、という問いをしたんだった  :自分から聴いたのに、随分と脱線してしまった  :私の話ばかりしてしまったね  :今日は後悔はしていないよ。何なら清々しいすっきりした気持ちだ  :問いの答えは、、  :そうだな、、幕が下がった後にでも、気が向いたら教えてほしい  :貴方の言葉を届けてほしい  :……。  :それでは、最後にひと言だけ  :私の言葉を受け取ってくれてありがとう  :結局、これしか浮かばなかったんだ  :大事なことだから、この後もたくさんの感謝の言葉を伝えるよ  :もちろん、すべて本音さ  :疑うなら、疑えなくなるくらいたくさん伝えてやる  :……。  :ありがとう  :私から、親愛なる貴方へ