台本概要

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タイトル Lost Dream
作者名 やくも  (@yakumo_20230707)
ジャンル コメディ
演者人数 2人用台本(男2) ※兼役あり
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 一言だけ「天の声」があります。セリフ割的にBを演じる方が兼ねるとやりやすいと思います。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
A 55 男子高校生
B 52 男子高校生
天の声 不問 1 変な声
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
LOST DREAM A→男、高校生くらい B→男、Aと同級生 天の声→不問(一言だけなのでBが兼役を推奨) A:(この日、俺の人生は転機を迎えた。きっかけは放課後の些細な言い争いだった) B:「完全に割れてるじゃん…!どうしてくれんだよこれ!!」 A:「だから俺もわざとじゃなかったんだって!」 B:「ありえないだろ!!これ廃盤になっててもう手に入らないんだぞ!?」 A:「悪かったって…そんな大事なやつとは知らなくて…」 B:「はぁ!?俺あれ程丁寧に扱えって言ったよな!?」 A:「そ、そうだっけ?」 B:「…聞いてなかったのか?」 A:「い、いや、聞いてなかった訳じゃ……」 B:「もういい。最悪だわ、お前なんかに貸すんじゃなかった」 A:「そ、そこまで言う事無いだろ!CDの1枚くらいで…」 B:「………はぁ。萎えたわ、帰る」 A:「あ、おい……」 0:【場面転換】 A:「はぁ…やっぱり素直に謝るべきだったよなぁ…。どうしよ、明日なんて声かけよー、全部 夢だったらなぁ……」 天の声:「その願い聞き遂げたぞ」(変な声) A:「えっ!?な、なんだ?今変な声が…… ん、んん……なんだこれ、急に眠気が……」 0:【間】 A:「はっ!あれ、俺いつの間に寝てたんだ…? もう朝か、学校行かないと……はぁ、気重いなぁ」 0:【場面転換】 B:「おーっす、おはよー」 A:「お、おはよ……」 B:「なんだよその反応(笑) 腹でも痛いのか?」 A:「いや、その……昨日はごめんな……」 B:「は?何が?」 A:「いや、だからほら…廃盤になったCDの件…」 B:「え?廃盤のCD……?あー!ソフトインセクツのインディーズアルバムのこと?」 A:「そうそうそれ…『トノサマバッタの3角飛び』が収録されてるやつ」 B:「え、なに?お前もソフトインセクツ聞くの!?マイナーだから知ってる人中々いないんだよな〜」 A:「…え?いや、昨日お前が勧めて来たじゃん…」 B:「は?お前とソフインの話した事ないだろ?」 A:「な、何言ってんだよ、昨日話したばっかだろ?」 B:「いやいや絶対無いって!そもそもCD届いたの昨日の夜だし」 A:「……え?」 B:「フリマアプリで偶然出品されててさ! 運が良かったなぁ〜。…ん?てかなんでお前俺がこのCD買ったこと知ってんの?」 A:「待ってくれ、今日って…『何日』だ?」 B:「えっ?1月23日だろ?」 A:「……俺がCDを借りた日の前日だ…」 B:「はぁ?何言ってんだお前…」 A:(俺は、タイムリープ能力を手に入れていた。正確には起きてしまった現実を夢にする事ができるようだ) B:「聞き終わったら貸してやるよ!あ、でも…くれぐれも丁寧に扱えよ??お前、床とかに置きっぱなしにして踏んだりしそうだし…」 A:「ふふっ、やっぱちゃんと言ってたんだな…。俺が聞いてなかっただけか」 B:「何言ってんだ?」 A:「いや、なんでもない」 B:「変な奴…」 A:(その後、俺はこの能力をフル活用した。テスト、宝くじ、SNS。全てが面白い程に上手くいった。が、上手くいけばいくほどに、更なる欲が湧くようになっていた。) B:「お前最近すげぇじゃん!どうしたんだよ テストも上位だし、YouTubeの登録者も今15万人だっけ?やばいよなぁ!」 A:「いや、まだだ……もっと上手くできる」 B:「いや、もう十分だろ…これ以上良い結果になるかなんてわかんないんだし」 A:「わかるんだよ、俺には……」 B:「わかるって…」 A:「もう1回…もう1回だ……」 B:「なんか、お前今日変だぞ!いくら何でも夢見すぎだろ!」 A:「夢…これは夢……?確かに夢、かもしれない……?」 B:「ホントだよ、今夢みたいな状況だぞ?? 高望みすんなって」 A:「これが夢…これまでも全部…夢……? でもそれなら現実の俺は……?」 B:「お、おい…どうしたんだよ」 A:(何気ない一言が急激に俺の心を蝕んだ。何度もタイムリープを繰り返すうちに夢と現実の境目が曖昧になっていたのだ) B:「だ、大丈夫か??めちゃくちゃ顔色悪いぞ…保険室で寝とけよ」 A:「保健室…?お前、俺の事を夢にしようとしてるのか…!?」 B:「はぁ?お前何言って…」 A:「やめろぉ!!俺は夢じゃない!!!」 B:「ほ、本当にどうしたんだよ!?」 A:「違う…夢じゃない…俺は、俺は現実だ…」 B:「疲れてんだよ、お前……。そうだ!甘いもん好きだったよな?駅前のケーキ屋で何か買ってきてやるよ!あそこ有名だし……」 A:「ゆぅぅぅぅぅめぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!?」 B:「ヒッ!?な、なんだよ!?」 A:「わざとやってんだろぉぉぉぉ!!!!!! 俺は誤魔化されないぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」 B:「や、やめろ!!うわあああぁぁぁぁ!!!」 A:(我に返ると血まみれ肉塊が目の前に転がっていた。さすがにまずいと思った俺は、すぐさま能力を使った) 「っっはぁ!はぁっ…はぁ……!!戻っ…た……。はぁ…くそ……学校、行かないと……」 B:「おーっす、おはよー」 A:「…っ!お、おはよ…」 B:「なんだよその反応(笑) 腹でも痛いのか?」 A:「そ、そんな事ねぇよ…」 B:「そうか?ならいいけど。ところでさ、昨日駅前に救急車来てたろ?あれ、結構やばいらしくてさ」 A:「あぁ…あったな、そんな事も……」 B:「救命病棟に運ばれたらしいぞ…」 A:「救命!き、『ゅめ』っ!!っくぅ!!はぁっ…はぁ…!!」 B:「ど、どうした!?大丈夫か!?」 A:「あ、あぁ…小文字だったからな、まだ大丈夫だ…」 B:「こ、小文字?なんの事だよ」 A:「大丈夫…俺は大丈夫……」 B:「そ、そうか…?あ、じゃあさ!昨日のアニメの話しようぜ」 A:「おう、昨日何やってたっけ?」 B:「お前モグリかよ?笑 ほら、今話題の転生ものだよ」 A:「あー、あれな!『転生先の悪役令嬢が伝説のボクサーになった件』!」 B:「そうそう!王道のサクセスストーリーで、いいよなぁ〜、ビックドリームって感じで 」 A:「ドリィィィィィィ厶!!!オラッ!!!」 B:「ブフッ!!!?」 A:「英語もアウト!!アウトぉぉぉぉ!!!」 B:「な、なんなんだよ!!急に殴ってくるなんて、お前おかしいぞ!?」 A:「す、すまん…主人公に感情移入しちゃって、つい…」 B:「どのタイミングで感情移入したんだよ…」 A:「感受性豊かだからさ…」 B:「そ、そういう問題か…? あ、でも相手をKOした時の主人公のセリフはかっこよくて感情移入しちゃうよな!」 A:「そ、そうそうそれ!なんてセリフだっけ?」 B:「『これが…真の覚悟がある者の拳……ゆめゆめ忘れないことだ』」 A:「うわあああぁぁぁぁ!!!」 B:「ヒッ!?」 A:「ダブルパンチ!!ダブルパンチ!!!!!」 B:「グフッ!!!ゴフッ!!!」 A:「2回連続!!!2回目が2回連続!!!だから!!ダブルダブルパーーーンチッ!!!!」 B:「はぁ…はぁ……お前、本当にどうしたんだよ?おかしいぞ…??」 A:「わ、悪い…今日ちょっと調子悪いみたいだ…」 B:「今日はもう休めよ…落ち着いたら旅行行こうぜ、前テレビで良さそうなとこ見つけたんだよ」 A「そ、そうなのか…」 B:「そうそう!めちゃくちゃ雰囲気良かったんだよなぁ〜、いい旅・夢気分で見たんだけど……」 A:「ゆぅぅぅぅめぇぇぇぇぁぁああ!!!!!!」 B:「!?や、やめろ!!うわあああぁぁぁぁ!!!!」 A:「はぁ…はぁ……ダメだ……。「夢」と聞くと人を殺してしまう…俺は、俺はどうしたら…………」 0:【少し間】 A:「……そうだ。俺自身を夢だった事にすればいいんだ……。はっ…ははははは!!!なんだ!簡単じゃないか!!!」 0:【場面転換】 B:「……はっ!!なーんだ夢かぁ。知らない奴に殺される夢、妙にリアルだったな…。ま、どうせ夢だし、気にしなくていいか!」 0:〜fin〜

LOST DREAM A→男、高校生くらい B→男、Aと同級生 天の声→不問(一言だけなのでBが兼役を推奨) A:(この日、俺の人生は転機を迎えた。きっかけは放課後の些細な言い争いだった) B:「完全に割れてるじゃん…!どうしてくれんだよこれ!!」 A:「だから俺もわざとじゃなかったんだって!」 B:「ありえないだろ!!これ廃盤になっててもう手に入らないんだぞ!?」 A:「悪かったって…そんな大事なやつとは知らなくて…」 B:「はぁ!?俺あれ程丁寧に扱えって言ったよな!?」 A:「そ、そうだっけ?」 B:「…聞いてなかったのか?」 A:「い、いや、聞いてなかった訳じゃ……」 B:「もういい。最悪だわ、お前なんかに貸すんじゃなかった」 A:「そ、そこまで言う事無いだろ!CDの1枚くらいで…」 B:「………はぁ。萎えたわ、帰る」 A:「あ、おい……」 0:【場面転換】 A:「はぁ…やっぱり素直に謝るべきだったよなぁ…。どうしよ、明日なんて声かけよー、全部 夢だったらなぁ……」 天の声:「その願い聞き遂げたぞ」(変な声) A:「えっ!?な、なんだ?今変な声が…… ん、んん……なんだこれ、急に眠気が……」 0:【間】 A:「はっ!あれ、俺いつの間に寝てたんだ…? もう朝か、学校行かないと……はぁ、気重いなぁ」 0:【場面転換】 B:「おーっす、おはよー」 A:「お、おはよ……」 B:「なんだよその反応(笑) 腹でも痛いのか?」 A:「いや、その……昨日はごめんな……」 B:「は?何が?」 A:「いや、だからほら…廃盤になったCDの件…」 B:「え?廃盤のCD……?あー!ソフトインセクツのインディーズアルバムのこと?」 A:「そうそうそれ…『トノサマバッタの3角飛び』が収録されてるやつ」 B:「え、なに?お前もソフトインセクツ聞くの!?マイナーだから知ってる人中々いないんだよな〜」 A:「…え?いや、昨日お前が勧めて来たじゃん…」 B:「は?お前とソフインの話した事ないだろ?」 A:「な、何言ってんだよ、昨日話したばっかだろ?」 B:「いやいや絶対無いって!そもそもCD届いたの昨日の夜だし」 A:「……え?」 B:「フリマアプリで偶然出品されててさ! 運が良かったなぁ〜。…ん?てかなんでお前俺がこのCD買ったこと知ってんの?」 A:「待ってくれ、今日って…『何日』だ?」 B:「えっ?1月23日だろ?」 A:「……俺がCDを借りた日の前日だ…」 B:「はぁ?何言ってんだお前…」 A:(俺は、タイムリープ能力を手に入れていた。正確には起きてしまった現実を夢にする事ができるようだ) B:「聞き終わったら貸してやるよ!あ、でも…くれぐれも丁寧に扱えよ??お前、床とかに置きっぱなしにして踏んだりしそうだし…」 A:「ふふっ、やっぱちゃんと言ってたんだな…。俺が聞いてなかっただけか」 B:「何言ってんだ?」 A:「いや、なんでもない」 B:「変な奴…」 A:(その後、俺はこの能力をフル活用した。テスト、宝くじ、SNS。全てが面白い程に上手くいった。が、上手くいけばいくほどに、更なる欲が湧くようになっていた。) B:「お前最近すげぇじゃん!どうしたんだよ テストも上位だし、YouTubeの登録者も今15万人だっけ?やばいよなぁ!」 A:「いや、まだだ……もっと上手くできる」 B:「いや、もう十分だろ…これ以上良い結果になるかなんてわかんないんだし」 A:「わかるんだよ、俺には……」 B:「わかるって…」 A:「もう1回…もう1回だ……」 B:「なんか、お前今日変だぞ!いくら何でも夢見すぎだろ!」 A:「夢…これは夢……?確かに夢、かもしれない……?」 B:「ホントだよ、今夢みたいな状況だぞ?? 高望みすんなって」 A:「これが夢…これまでも全部…夢……? でもそれなら現実の俺は……?」 B:「お、おい…どうしたんだよ」 A:(何気ない一言が急激に俺の心を蝕んだ。何度もタイムリープを繰り返すうちに夢と現実の境目が曖昧になっていたのだ) B:「だ、大丈夫か??めちゃくちゃ顔色悪いぞ…保険室で寝とけよ」 A:「保健室…?お前、俺の事を夢にしようとしてるのか…!?」 B:「はぁ?お前何言って…」 A:「やめろぉ!!俺は夢じゃない!!!」 B:「ほ、本当にどうしたんだよ!?」 A:「違う…夢じゃない…俺は、俺は現実だ…」 B:「疲れてんだよ、お前……。そうだ!甘いもん好きだったよな?駅前のケーキ屋で何か買ってきてやるよ!あそこ有名だし……」 A:「ゆぅぅぅぅぅめぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!?」 B:「ヒッ!?な、なんだよ!?」 A:「わざとやってんだろぉぉぉぉ!!!!!! 俺は誤魔化されないぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」 B:「や、やめろ!!うわあああぁぁぁぁ!!!」 A:(我に返ると血まみれ肉塊が目の前に転がっていた。さすがにまずいと思った俺は、すぐさま能力を使った) 「っっはぁ!はぁっ…はぁ……!!戻っ…た……。はぁ…くそ……学校、行かないと……」 B:「おーっす、おはよー」 A:「…っ!お、おはよ…」 B:「なんだよその反応(笑) 腹でも痛いのか?」 A:「そ、そんな事ねぇよ…」 B:「そうか?ならいいけど。ところでさ、昨日駅前に救急車来てたろ?あれ、結構やばいらしくてさ」 A:「あぁ…あったな、そんな事も……」 B:「救命病棟に運ばれたらしいぞ…」 A:「救命!き、『ゅめ』っ!!っくぅ!!はぁっ…はぁ…!!」 B:「ど、どうした!?大丈夫か!?」 A:「あ、あぁ…小文字だったからな、まだ大丈夫だ…」 B:「こ、小文字?なんの事だよ」 A:「大丈夫…俺は大丈夫……」 B:「そ、そうか…?あ、じゃあさ!昨日のアニメの話しようぜ」 A:「おう、昨日何やってたっけ?」 B:「お前モグリかよ?笑 ほら、今話題の転生ものだよ」 A:「あー、あれな!『転生先の悪役令嬢が伝説のボクサーになった件』!」 B:「そうそう!王道のサクセスストーリーで、いいよなぁ〜、ビックドリームって感じで 」 A:「ドリィィィィィィ厶!!!オラッ!!!」 B:「ブフッ!!!?」 A:「英語もアウト!!アウトぉぉぉぉ!!!」 B:「な、なんなんだよ!!急に殴ってくるなんて、お前おかしいぞ!?」 A:「す、すまん…主人公に感情移入しちゃって、つい…」 B:「どのタイミングで感情移入したんだよ…」 A:「感受性豊かだからさ…」 B:「そ、そういう問題か…? あ、でも相手をKOした時の主人公のセリフはかっこよくて感情移入しちゃうよな!」 A:「そ、そうそうそれ!なんてセリフだっけ?」 B:「『これが…真の覚悟がある者の拳……ゆめゆめ忘れないことだ』」 A:「うわあああぁぁぁぁ!!!」 B:「ヒッ!?」 A:「ダブルパンチ!!ダブルパンチ!!!!!」 B:「グフッ!!!ゴフッ!!!」 A:「2回連続!!!2回目が2回連続!!!だから!!ダブルダブルパーーーンチッ!!!!」 B:「はぁ…はぁ……お前、本当にどうしたんだよ?おかしいぞ…??」 A:「わ、悪い…今日ちょっと調子悪いみたいだ…」 B:「今日はもう休めよ…落ち着いたら旅行行こうぜ、前テレビで良さそうなとこ見つけたんだよ」 A「そ、そうなのか…」 B:「そうそう!めちゃくちゃ雰囲気良かったんだよなぁ〜、いい旅・夢気分で見たんだけど……」 A:「ゆぅぅぅぅめぇぇぇぇぁぁああ!!!!!!」 B:「!?や、やめろ!!うわあああぁぁぁぁ!!!!」 A:「はぁ…はぁ……ダメだ……。「夢」と聞くと人を殺してしまう…俺は、俺はどうしたら…………」 0:【少し間】 A:「……そうだ。俺自身を夢だった事にすればいいんだ……。はっ…ははははは!!!なんだ!簡単じゃないか!!!」 0:【場面転換】 B:「……はっ!!なーんだ夢かぁ。知らない奴に殺される夢、妙にリアルだったな…。ま、どうせ夢だし、気にしなくていいか!」 0:〜fin〜