台本概要
143 views
タイトル | Lost Dream |
---|---|
作者名 | やくも (@yakumo_20230707) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 2人用台本(男2) ※兼役あり |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
一言だけ「天の声」があります。セリフ割的にBを演じる方が兼ねるとやりやすいと思います。 143 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
A | 男 | 55 | 男子高校生 |
B | 男 | 52 | 男子高校生 |
天の声 | 不問 | 1 | 変な声 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
LOST DREAM
A→男、高校生くらい
B→男、Aと同級生
天の声→不問(一言だけなのでBが兼役を推奨)
A:(この日、俺の人生は転機を迎えた。きっかけは放課後の些細な言い争いだった)
B:「完全に割れてるじゃん…!どうしてくれんだよこれ!!」
A:「だから俺もわざとじゃなかったんだって!」
B:「ありえないだろ!!これ廃盤になっててもう手に入らないんだぞ!?」
A:「悪かったって…そんな大事なやつとは知らなくて…」
B:「はぁ!?俺あれ程丁寧に扱えって言ったよな!?」
A:「そ、そうだっけ?」
B:「…聞いてなかったのか?」
A:「い、いや、聞いてなかった訳じゃ……」
B:「もういい。最悪だわ、お前なんかに貸すんじゃなかった」
A:「そ、そこまで言う事無いだろ!CDの1枚くらいで…」
B:「………はぁ。萎えたわ、帰る」
A:「あ、おい……」
0:【場面転換】
A:「はぁ…やっぱり素直に謝るべきだったよなぁ…。どうしよ、明日なんて声かけよー、全部
夢だったらなぁ……」
天の声:「その願い聞き遂げたぞ」(変な声)
A:「えっ!?な、なんだ?今変な声が……
ん、んん……なんだこれ、急に眠気が……」
0:【間】
A:「はっ!あれ、俺いつの間に寝てたんだ…?
もう朝か、学校行かないと……はぁ、気重いなぁ」
0:【場面転換】
B:「おーっす、おはよー」
A:「お、おはよ……」
B:「なんだよその反応(笑) 腹でも痛いのか?」
A:「いや、その……昨日はごめんな……」
B:「は?何が?」
A:「いや、だからほら…廃盤になったCDの件…」
B:「え?廃盤のCD……?あー!ソフトインセクツのインディーズアルバムのこと?」
A:「そうそうそれ…『トノサマバッタの3角飛び』が収録されてるやつ」
B:「え、なに?お前もソフトインセクツ聞くの!?マイナーだから知ってる人中々いないんだよな〜」
A:「…え?いや、昨日お前が勧めて来たじゃん…」
B:「は?お前とソフインの話した事ないだろ?」
A:「な、何言ってんだよ、昨日話したばっかだろ?」
B:「いやいや絶対無いって!そもそもCD届いたの昨日の夜だし」
A:「……え?」
B:「フリマアプリで偶然出品されててさ!
運が良かったなぁ〜。…ん?てかなんでお前俺がこのCD買ったこと知ってんの?」
A:「待ってくれ、今日って…『何日』だ?」
B:「えっ?1月23日だろ?」
A:「……俺がCDを借りた日の前日だ…」
B:「はぁ?何言ってんだお前…」
A:(俺は、タイムリープ能力を手に入れていた。正確には起きてしまった現実を夢にする事ができるようだ)
B:「聞き終わったら貸してやるよ!あ、でも…くれぐれも丁寧に扱えよ??お前、床とかに置きっぱなしにして踏んだりしそうだし…」
A:「ふふっ、やっぱちゃんと言ってたんだな…。俺が聞いてなかっただけか」
B:「何言ってんだ?」
A:「いや、なんでもない」
B:「変な奴…」
A:(その後、俺はこの能力をフル活用した。テスト、宝くじ、SNS。全てが面白い程に上手くいった。が、上手くいけばいくほどに、更なる欲が湧くようになっていた。)
B:「お前最近すげぇじゃん!どうしたんだよ
テストも上位だし、YouTubeの登録者も今15万人だっけ?やばいよなぁ!」
A:「いや、まだだ……もっと上手くできる」
B:「いや、もう十分だろ…これ以上良い結果になるかなんてわかんないんだし」
A:「わかるんだよ、俺には……」
B:「わかるって…」
A:「もう1回…もう1回だ……」
B:「なんか、お前今日変だぞ!いくら何でも夢見すぎだろ!」
A:「夢…これは夢……?確かに夢、かもしれない……?」
B:「ホントだよ、今夢みたいな状況だぞ??
高望みすんなって」
A:「これが夢…これまでも全部…夢……?
でもそれなら現実の俺は……?」
B:「お、おい…どうしたんだよ」
A:(何気ない一言が急激に俺の心を蝕んだ。何度もタイムリープを繰り返すうちに夢と現実の境目が曖昧になっていたのだ)
B:「だ、大丈夫か??めちゃくちゃ顔色悪いぞ…保険室で寝とけよ」
A:「保健室…?お前、俺の事を夢にしようとしてるのか…!?」
B:「はぁ?お前何言って…」
A:「やめろぉ!!俺は夢じゃない!!!」
B:「ほ、本当にどうしたんだよ!?」
A:「違う…夢じゃない…俺は、俺は現実だ…」
B:「疲れてんだよ、お前……。そうだ!甘いもん好きだったよな?駅前のケーキ屋で何か買ってきてやるよ!あそこ有名だし……」
A:「ゆぅぅぅぅぅめぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!?」
B:「ヒッ!?な、なんだよ!?」
A:「わざとやってんだろぉぉぉぉ!!!!!!
俺は誤魔化されないぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」
B:「や、やめろ!!うわあああぁぁぁぁ!!!」
A:(我に返ると血まみれ肉塊が目の前に転がっていた。さすがにまずいと思った俺は、すぐさま能力を使った)
「っっはぁ!はぁっ…はぁ……!!戻っ…た……。はぁ…くそ……学校、行かないと……」
B:「おーっす、おはよー」
A:「…っ!お、おはよ…」
B:「なんだよその反応(笑) 腹でも痛いのか?」
A:「そ、そんな事ねぇよ…」
B:「そうか?ならいいけど。ところでさ、昨日駅前に救急車来てたろ?あれ、結構やばいらしくてさ」
A:「あぁ…あったな、そんな事も……」
B:「救命病棟に運ばれたらしいぞ…」
A:「救命!き、『ゅめ』っ!!っくぅ!!はぁっ…はぁ…!!」
B:「ど、どうした!?大丈夫か!?」
A:「あ、あぁ…小文字だったからな、まだ大丈夫だ…」
B:「こ、小文字?なんの事だよ」
A:「大丈夫…俺は大丈夫……」
B:「そ、そうか…?あ、じゃあさ!昨日のアニメの話しようぜ」
A:「おう、昨日何やってたっけ?」
B:「お前モグリかよ?笑
ほら、今話題の転生ものだよ」
A:「あー、あれな!『転生先の悪役令嬢が伝説のボクサーになった件』!」
B:「そうそう!王道のサクセスストーリーで、いいよなぁ〜、ビックドリームって感じで 」
A:「ドリィィィィィィ厶!!!オラッ!!!」
B:「ブフッ!!!?」
A:「英語もアウト!!アウトぉぉぉぉ!!!」
B:「な、なんなんだよ!!急に殴ってくるなんて、お前おかしいぞ!?」
A:「す、すまん…主人公に感情移入しちゃって、つい…」
B:「どのタイミングで感情移入したんだよ…」
A:「感受性豊かだからさ…」
B:「そ、そういう問題か…? あ、でも相手をKOした時の主人公のセリフはかっこよくて感情移入しちゃうよな!」
A:「そ、そうそうそれ!なんてセリフだっけ?」
B:「『これが…真の覚悟がある者の拳……ゆめゆめ忘れないことだ』」
A:「うわあああぁぁぁぁ!!!」
B:「ヒッ!?」
A:「ダブルパンチ!!ダブルパンチ!!!!!」
B:「グフッ!!!ゴフッ!!!」
A:「2回連続!!!2回目が2回連続!!!だから!!ダブルダブルパーーーンチッ!!!!」
B:「はぁ…はぁ……お前、本当にどうしたんだよ?おかしいぞ…??」
A:「わ、悪い…今日ちょっと調子悪いみたいだ…」
B:「今日はもう休めよ…落ち着いたら旅行行こうぜ、前テレビで良さそうなとこ見つけたんだよ」
A「そ、そうなのか…」
B:「そうそう!めちゃくちゃ雰囲気良かったんだよなぁ〜、いい旅・夢気分で見たんだけど……」
A:「ゆぅぅぅぅめぇぇぇぇぁぁああ!!!!!!」
B:「!?や、やめろ!!うわあああぁぁぁぁ!!!!」
A:「はぁ…はぁ……ダメだ……。「夢」と聞くと人を殺してしまう…俺は、俺はどうしたら…………」
0:【少し間】
A:「……そうだ。俺自身を夢だった事にすればいいんだ……。はっ…ははははは!!!なんだ!簡単じゃないか!!!」
0:【場面転換】
B:「……はっ!!なーんだ夢かぁ。知らない奴に殺される夢、妙にリアルだったな…。ま、どうせ夢だし、気にしなくていいか!」
0:〜fin〜
LOST DREAM
A→男、高校生くらい
B→男、Aと同級生
天の声→不問(一言だけなのでBが兼役を推奨)
A:(この日、俺の人生は転機を迎えた。きっかけは放課後の些細な言い争いだった)
B:「完全に割れてるじゃん…!どうしてくれんだよこれ!!」
A:「だから俺もわざとじゃなかったんだって!」
B:「ありえないだろ!!これ廃盤になっててもう手に入らないんだぞ!?」
A:「悪かったって…そんな大事なやつとは知らなくて…」
B:「はぁ!?俺あれ程丁寧に扱えって言ったよな!?」
A:「そ、そうだっけ?」
B:「…聞いてなかったのか?」
A:「い、いや、聞いてなかった訳じゃ……」
B:「もういい。最悪だわ、お前なんかに貸すんじゃなかった」
A:「そ、そこまで言う事無いだろ!CDの1枚くらいで…」
B:「………はぁ。萎えたわ、帰る」
A:「あ、おい……」
0:【場面転換】
A:「はぁ…やっぱり素直に謝るべきだったよなぁ…。どうしよ、明日なんて声かけよー、全部
夢だったらなぁ……」
天の声:「その願い聞き遂げたぞ」(変な声)
A:「えっ!?な、なんだ?今変な声が……
ん、んん……なんだこれ、急に眠気が……」
0:【間】
A:「はっ!あれ、俺いつの間に寝てたんだ…?
もう朝か、学校行かないと……はぁ、気重いなぁ」
0:【場面転換】
B:「おーっす、おはよー」
A:「お、おはよ……」
B:「なんだよその反応(笑) 腹でも痛いのか?」
A:「いや、その……昨日はごめんな……」
B:「は?何が?」
A:「いや、だからほら…廃盤になったCDの件…」
B:「え?廃盤のCD……?あー!ソフトインセクツのインディーズアルバムのこと?」
A:「そうそうそれ…『トノサマバッタの3角飛び』が収録されてるやつ」
B:「え、なに?お前もソフトインセクツ聞くの!?マイナーだから知ってる人中々いないんだよな〜」
A:「…え?いや、昨日お前が勧めて来たじゃん…」
B:「は?お前とソフインの話した事ないだろ?」
A:「な、何言ってんだよ、昨日話したばっかだろ?」
B:「いやいや絶対無いって!そもそもCD届いたの昨日の夜だし」
A:「……え?」
B:「フリマアプリで偶然出品されててさ!
運が良かったなぁ〜。…ん?てかなんでお前俺がこのCD買ったこと知ってんの?」
A:「待ってくれ、今日って…『何日』だ?」
B:「えっ?1月23日だろ?」
A:「……俺がCDを借りた日の前日だ…」
B:「はぁ?何言ってんだお前…」
A:(俺は、タイムリープ能力を手に入れていた。正確には起きてしまった現実を夢にする事ができるようだ)
B:「聞き終わったら貸してやるよ!あ、でも…くれぐれも丁寧に扱えよ??お前、床とかに置きっぱなしにして踏んだりしそうだし…」
A:「ふふっ、やっぱちゃんと言ってたんだな…。俺が聞いてなかっただけか」
B:「何言ってんだ?」
A:「いや、なんでもない」
B:「変な奴…」
A:(その後、俺はこの能力をフル活用した。テスト、宝くじ、SNS。全てが面白い程に上手くいった。が、上手くいけばいくほどに、更なる欲が湧くようになっていた。)
B:「お前最近すげぇじゃん!どうしたんだよ
テストも上位だし、YouTubeの登録者も今15万人だっけ?やばいよなぁ!」
A:「いや、まだだ……もっと上手くできる」
B:「いや、もう十分だろ…これ以上良い結果になるかなんてわかんないんだし」
A:「わかるんだよ、俺には……」
B:「わかるって…」
A:「もう1回…もう1回だ……」
B:「なんか、お前今日変だぞ!いくら何でも夢見すぎだろ!」
A:「夢…これは夢……?確かに夢、かもしれない……?」
B:「ホントだよ、今夢みたいな状況だぞ??
高望みすんなって」
A:「これが夢…これまでも全部…夢……?
でもそれなら現実の俺は……?」
B:「お、おい…どうしたんだよ」
A:(何気ない一言が急激に俺の心を蝕んだ。何度もタイムリープを繰り返すうちに夢と現実の境目が曖昧になっていたのだ)
B:「だ、大丈夫か??めちゃくちゃ顔色悪いぞ…保険室で寝とけよ」
A:「保健室…?お前、俺の事を夢にしようとしてるのか…!?」
B:「はぁ?お前何言って…」
A:「やめろぉ!!俺は夢じゃない!!!」
B:「ほ、本当にどうしたんだよ!?」
A:「違う…夢じゃない…俺は、俺は現実だ…」
B:「疲れてんだよ、お前……。そうだ!甘いもん好きだったよな?駅前のケーキ屋で何か買ってきてやるよ!あそこ有名だし……」
A:「ゆぅぅぅぅぅめぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!?」
B:「ヒッ!?な、なんだよ!?」
A:「わざとやってんだろぉぉぉぉ!!!!!!
俺は誤魔化されないぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」
B:「や、やめろ!!うわあああぁぁぁぁ!!!」
A:(我に返ると血まみれ肉塊が目の前に転がっていた。さすがにまずいと思った俺は、すぐさま能力を使った)
「っっはぁ!はぁっ…はぁ……!!戻っ…た……。はぁ…くそ……学校、行かないと……」
B:「おーっす、おはよー」
A:「…っ!お、おはよ…」
B:「なんだよその反応(笑) 腹でも痛いのか?」
A:「そ、そんな事ねぇよ…」
B:「そうか?ならいいけど。ところでさ、昨日駅前に救急車来てたろ?あれ、結構やばいらしくてさ」
A:「あぁ…あったな、そんな事も……」
B:「救命病棟に運ばれたらしいぞ…」
A:「救命!き、『ゅめ』っ!!っくぅ!!はぁっ…はぁ…!!」
B:「ど、どうした!?大丈夫か!?」
A:「あ、あぁ…小文字だったからな、まだ大丈夫だ…」
B:「こ、小文字?なんの事だよ」
A:「大丈夫…俺は大丈夫……」
B:「そ、そうか…?あ、じゃあさ!昨日のアニメの話しようぜ」
A:「おう、昨日何やってたっけ?」
B:「お前モグリかよ?笑
ほら、今話題の転生ものだよ」
A:「あー、あれな!『転生先の悪役令嬢が伝説のボクサーになった件』!」
B:「そうそう!王道のサクセスストーリーで、いいよなぁ〜、ビックドリームって感じで 」
A:「ドリィィィィィィ厶!!!オラッ!!!」
B:「ブフッ!!!?」
A:「英語もアウト!!アウトぉぉぉぉ!!!」
B:「な、なんなんだよ!!急に殴ってくるなんて、お前おかしいぞ!?」
A:「す、すまん…主人公に感情移入しちゃって、つい…」
B:「どのタイミングで感情移入したんだよ…」
A:「感受性豊かだからさ…」
B:「そ、そういう問題か…? あ、でも相手をKOした時の主人公のセリフはかっこよくて感情移入しちゃうよな!」
A:「そ、そうそうそれ!なんてセリフだっけ?」
B:「『これが…真の覚悟がある者の拳……ゆめゆめ忘れないことだ』」
A:「うわあああぁぁぁぁ!!!」
B:「ヒッ!?」
A:「ダブルパンチ!!ダブルパンチ!!!!!」
B:「グフッ!!!ゴフッ!!!」
A:「2回連続!!!2回目が2回連続!!!だから!!ダブルダブルパーーーンチッ!!!!」
B:「はぁ…はぁ……お前、本当にどうしたんだよ?おかしいぞ…??」
A:「わ、悪い…今日ちょっと調子悪いみたいだ…」
B:「今日はもう休めよ…落ち着いたら旅行行こうぜ、前テレビで良さそうなとこ見つけたんだよ」
A「そ、そうなのか…」
B:「そうそう!めちゃくちゃ雰囲気良かったんだよなぁ〜、いい旅・夢気分で見たんだけど……」
A:「ゆぅぅぅぅめぇぇぇぇぁぁああ!!!!!!」
B:「!?や、やめろ!!うわあああぁぁぁぁ!!!!」
A:「はぁ…はぁ……ダメだ……。「夢」と聞くと人を殺してしまう…俺は、俺はどうしたら…………」
0:【少し間】
A:「……そうだ。俺自身を夢だった事にすればいいんだ……。はっ…ははははは!!!なんだ!簡単じゃないか!!!」
0:【場面転換】
B:「……はっ!!なーんだ夢かぁ。知らない奴に殺される夢、妙にリアルだったな…。ま、どうせ夢だし、気にしなくていいか!」
0:〜fin〜